JP2001060040A - 現像装置及びプロセスカートリッジ及び現像器カートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

現像装置及びプロセスカートリッジ及び現像器カートリッジ及び画像形成装置

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JP2001060040A
JP2001060040A JP23557199A JP23557199A JP2001060040A JP 2001060040 A JP2001060040 A JP 2001060040A JP 23557199 A JP23557199 A JP 23557199A JP 23557199 A JP23557199 A JP 23557199A JP 2001060040 A JP2001060040 A JP 2001060040A
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Naoya Kamimura
直哉 神村
Mitsuru Horinoe
満 堀ノ江
Fumikazu Sato
史和 佐藤
Hideaki Deguchi
英明 出口
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Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 万が一トナーが洩れ出した場合でも、それに
よる被害を最小限にくい止めることのできる現像装置を
提供すること。 【解決手段】 現像装置のケース51の下端前縁部であ
って、テフロンフェルト113及びサイドシールの前方
部に、PETフィルムで形成されたセーフガードフィル
ム120を貼り付ける。ケース51に十分な貼り付け面
がない場合には、樹脂製のセーフガード部材を形成し、
ケース51の側面等に貼り付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、帯電微粒子である
現像剤を用いて現像を行う現像装置、プロセスカートリ
ッジ、現像器カートリッジ、及びこれらのうちの何れか
を備えた画像形成装置の技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】現像剤として帯電微粒子であるトナーを
用い、このトナーを静電潜像に静電気的に付着させるこ
とにより現像を行う現像装置においては、トナーが現像
装置から洩れてしまうという問題がある。トナーが現像
装置から洩れると、この現像装置を備えた画像形成装置
本体の内部が汚れてしまい、その結果印字不良が発生し
たり、更には現像装置の交換時に作業者の手や着衣が汚
れてしまうことがあった。
【0003】特に、トナーを担持しながら搬送する機能
を有する現像ローラ上に、層厚規制ブレードによってト
ナーの薄層を形成し、これを静電潜像に対向させて現像
を行う非磁性1成分現像の場合には、回転する現像ロー
ラの周辺からのトナー洩れが生じ易い。
【0004】そこで、従来は、現像装置の内部にトナー
洩れ防止部材を設けることにより、以上のようなトナー
洩れを防止していた。例えば、現像ローラ周辺には、現
像ローラの両端部方向からのトナー洩れを防止するため
に、サイドシールと呼ばれるトナー洩れ防止部材を現像
ローラの両端部の周面に摺擦させると共に、現像ローラ
の下方に形成される現像ローラとトナー収容容器の開口
部との隙間からのトナー洩れを防止するために、ロアフ
ィルムと呼ばれるトナー洩れ防止部材を現像ローラの下
方にて現像ローラに摺擦させていた。更に、現像ローラ
の上方に形成される現像ローラとトナー収容容器の開口
部との隙間からのトナー洩れを防止するためには、前記
層厚規制ブレードを現像ローラに押圧させることによっ
て、前記層厚規制ブレードにトナー洩れ防止部材として
の機能を持たせていた。
【0005】前記サイドシールは、ウレタンスポンジに
テフロンフェルト製の摺動部材を貼り付けた構造を有し
ている。ウレタンスポンジには、十分に柔らかいこと
と、圧縮永久歪が少ないことが必要とされる。テフロン
フェルトは、押圧力の確保と回転トルクの低減との両立
のために用いられる。
【0006】前記ロアフィルムは、PET(polyethyle
ne terephthalate)シートやウレタンゴム等が用いられ
る。ウレタンゴムは柔らかい押圧が期待できるが、腰が
ないため、スポンジ等で背面から押し当てることが必要
である。PETシートは、ウレタンゴムフィルムに比べ
て硬いので、背面からスポンジ等で押圧する必要がな
く、また、ウレタンゴムフィルムよりも組み立て作業が
容易であるという利点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
ようなトナー洩れ防止部材を設けた現像装置を、プリン
タ等の画像形成装置本体に対して着脱自在なプロセスカ
ートリッジ内に備える場合、あるいはプロセスカートリ
ッジに対して着脱自在な現像器カートリッジとして構成
する場合等においては、カートリッジの装着時あるいは
取り外し時にトナー洩れが生じる場合があった。
【0008】例えば、カートリッジの装着時あるいは取
り外し時において、当該カートリッジがプリンタ等の本
体内部のフレームあるいは部材等に当接し、当該カート
リッジに大きな衝撃が加えられる場合には、部分的にト
ナー洩れが生じる場合があった。
【0009】このような問題は、カートリッジの装着あ
るいは取り外し等の操作を慎重に行うことによって避け
得るが、操作に不慣れなユーザーが作業を行うこともあ
り、実際には避けることは困難であった。
【0010】その結果、プリンタ等の本体内部や、作業
者の手等がトナーで汚染されるという問題があった。
【0011】本発明は、このような問題点を解決し、万
が一トナーが洩れ出した場合でも、それによる被害を最
小限にくい止めることのできる現像装置、プロセスカー
トリッジ、現像器カートリッジ、及び画像形成装置を提
供することを課題としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の現像装置
は、前記課題を解決するために、現像剤を収容する現像
器筐体の開口部に、現像剤担持体を回転可能に配置し、
該現像剤担持体上に形成した現像剤の薄層を静電潜像に
対向させることによって可視像を形成する現像装置であ
って、前記現像器筐体開口部の長手方向両端付近にて前
記現像器筐体に取り付けられ、前記現像剤担持体の両端
部側の周面との摺擦面を有する両端部現像剤洩れ防止部
材と、前記両端部現像剤洩れ防止部材の前方に位置する
前記現像器筐体の下端前縁部に設けられ、前記現像器筐
体の底面上の現像剤を堰き止める現像剤堰止部とを備え
ることを特徴とする。
【0013】請求項1記載の現像装置によれば、前記両
端部現像剤洩れ防止部材の前方に位置する前記現像器筐
体の下端前縁部に現像剤堰止部を備えるので、万が一前
記両端部現像剤洩れ防止の設けられた箇所からの現像剤
洩れが生じた場合でも、前記現像器筐体の底面上の現像
剤は堰き止められる。従って、作業者の手や画像形成装
置本体内部を現像剤で汚染することがない。
【0014】請求項2記載の現像装置は、前記課題を解
決するために、請求項1記載の現像装置において、前記
現像剤堰止部は、前記現像器筐体の前記下端前縁部にお
ける前記現像器筐体の一部に貼り付けられるフィルム部
材から形成されていることを特徴とする。
【0015】請求項2記載の現像装置によれば、前記現
像器筐体の前記下端前縁部における前記現像器筐体の一
部に、フィルム部材を貼り付けることにより、前記現像
剤堰止部を形成したので、簡単な構成により、万が一前
記両端部現像剤洩れ防止の設けられた箇所からの現像剤
洩れが生じた場合でも、前記現像器筐体の底面上の現像
剤を堰き止めることができる。
【0016】請求項3記載の現像装置は、前記課題を解
決するために、請求項1記載の現像装置において、前記
現像剤堰止部は、前記現像器筐体の前記下端前縁部にお
ける前記現像器筐体の一部に組み付けられる樹脂製部材
から形成されていることを特徴とする。
【0017】請求項3記載の現像装置によれば、前記現
像器筐体の前記下端前縁部における前記現像器筐体の一
部に、樹脂製部材を組み付けることにより、前記現像剤
堰止部を形成したので、現像器筐体の形状に依らずに、
万が一前記両端部現像剤洩れ防止の設けられた箇所から
の現像剤洩れが生じた場合でも、前記現像器筐体の底面
上の現像剤を堰き止ることができる。
【0018】請求項4記載の現像装置は、前記課題を解
決するために、請求項1ないし3のいずれか1記載の現
像装置において、前記現像剤堰止部を形成する部材が設
けられた前記現像器筐体の下端前縁部の表面上には、弾
性体からなる現像剤洩れ防止部材が貼り付けられている
ことを特徴とする。
【0019】請求項4記載の現像装置によれば、前記現
像剤堰止部を形成する部材が設けられた前記現像器筐体
の下端前縁部の表面上に、弾性体からなる現像剤洩れ防
止部材を貼り付けたので、前記現像剤堰止部を形成する
部材と前記現像器筐体の下端前縁部の表面との間に形成
される隙間からの現像剤洩れを確実に防止する。
【0020】請求項5記載の現像装置は、前記課題を解
決するために、請求項1記載の現像装置において、前記
現像剤堰止部は、前記現像器筐体と一体に形成されてい
ることを特徴とする。
【0021】請求項5記載の現像装置によれば、前記現
像剤堰止部を前記現像器筐体と一体に形成したので、組
立作業を行うことなく、万が一前記両端部現像剤洩れ防
止の設けられた箇所からの現像剤洩れが生じた場合で
も、前記現像器筐体の底面上の現像剤を堰き止ることが
できる。
【0022】請求項6記載の現像装置は、前記課題を解
決するために、請求項1ないし5のいずれか1記載の現
像装置において、前記現像剤は、重合法で作製された重
合トナーであることを特徴とする。
【0023】請求項6記載の現像装置によれば、前記現
像剤として、重合法で作製された重合トナーを用いたの
で、流動性が高く、高精細な現像動作が行われることに
なる。但し、この重合トナーは、その流動性の高さ故に
トナー洩れを生じさせ易いが、上述のように、現像剤堰
止部を形成したので、万が一前記両端部現像剤洩れ防止
の設けられた箇所からの現像剤洩れが生じた場合でも、
前記現像器筐体の底面上の現像剤を堰き止ることができ
る。
【0024】請求項7記載のプロセスカートリッジは、
前記課題を解決するために、画像形成装置に対して着脱
自在に形成されたプロセスカートリッジであって、前記
静電潜像の担持体と、請求項1ないし6のいずれか1記
載の現像装置とを備えることを特徴とする。
【0025】請求項7記載のプロセスカートリッジによ
れば、画像形成装置に対して着脱自在に形成されたプロ
セスカートリッジに、請求項1ないし6のいずれか1記
載の現像装置とを備えたので、プロセスカートリッジの
着脱の際に、プロセスカートリッジに衝撃が加えられ、
万が一現像剤洩れが生じた場合でも、前記現像器筐体の
底面上の現像剤を堰き止ることができる。
【0026】請求項8記載の現像器カートリッジは、前
記課題を解決するために、請求項1ないし6のいずれか
1記載の現像装置を、画像形成装置またはプロセスカー
トリッジに対して着脱自在に形成したことを特徴とす
る。
【0027】請求項8記載の現像器カートリッジによれ
ば、請求項1ないし6のいずれか1記載の現像装置を、
画像形成装置またはプロセスカートリッジに対して着脱
自在に形成したので、現像器カートリッジの着脱の際
に、現像器カートリッジに衝撃が加えられ、万が一現像
剤洩れが生じた場合でも、前記現像器筐体の底面上の現
像剤を堰き止ることができる。
【0028】請求項9記載の画像形成装置は、前記課題
を解決するために、請求項1ないし6のいずれか1記載
の現像装置、または請求項7記載のプロセスカートリッ
ジ、もしくは請求項8記載の現像器カートリッジを備え
ることを特徴とする。
【0029】請求項9記載の画像形成装置によれば、請
求項1ないし6のいずれか1記載の現像装置、または請
求項7記載のプロセスカートリッジ、もしくは請求項8
記載の現像器カートリッジを備えたので、万が一現像剤
洩れが発生しても、前記現像器筐体の底面上の現像剤は
堰き止られるので、画像形成装置本体内が現像剤により
汚染されることがない。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
について、添付図面を参照して説明する。まず、本実施
形態における画像形成装置全体の概要について説明す
る。
【0031】(画像形成装置全体の概要)図1は、本発
明の画像形成装置の一実施形態としてのレーザビームプ
リンタ1の概略構成を示す断面図である。図1におい
て、レーザビームプリンタ1は、本体ケース2の底部
に、図示しない用紙を給紙するフィーダユニットを備え
ている。フィーダユニットは、図示しないバネによって
押圧される用紙押圧板10と、給紙ローラ11と、摩擦
分離部材14とを備え、用紙押圧板10により用紙を給
紙ローラ11に押圧し、給紙ローラ11の回転により給
紙ローラ11と摩擦分離部材14との間で最上位の用紙
を分離して所定のタイミングで用紙の供給を行う。
【0032】図1の矢印方向に回転する前記給紙ローラ
11の回転による用紙搬送方向の下流側には、一対のレ
ジストローラ12及び13が回転可能に枢支され、後述
する感光ドラム20と転写ローラ21によって形成され
る転写位置へ所定のタイミングで用紙を搬送する。
【0033】感光ドラム20は、正帯電性の材料、例え
ば、正帯電性のポリカーボネイトを主成分とする有機感
光体からなる。具体的には、感光ドラム20は、例え
ば、円筒状でアルミ製の円筒スリーブを本体として、そ
の外周部に、ポリカーボネートに光導電性樹脂を分散さ
せた所定厚さ(例えば、約20μm)の光導電層を形成
した中空状のドラムから構成され、円筒スリーブを接地
した状態で、本体ケース2に回転自在に枢支される。更
に、感光ドラム20は、図示しない駆動手段により矢印
方向に回転駆動される。
【0034】帯電器30は、例えば、タングステンなど
からなる帯電用ワイヤからコロナ放電を発生させる正帯
電用のスコロトロン型の帯電器から構成される。
【0035】レーザスキャナユニット40は、感光ドラ
ム20上に静電潜像を形成する為のレーザ光Lを発生す
るレーザ発生器(図示せず)、回転駆動されるポリゴン
ミラー(5面体ミラー)41、一対のレンズ42及び4
5、並びに反射ミラー43,44及び46を含んで構成
されている。
【0036】現像装置50は、現像器筐体としてのケー
ス51内に現像剤室としてのトナー収容室52が形成さ
れ、トナー収容室52内には、アジテータ53と、清掃
部材54が回転軸55の周りに回転自在に設けられてい
る。なお、このトナー収容室52内には、電気絶縁性を
有する正帯電性の非磁性1成分現像剤としてのトナーが
収容される。また、トナー収容室52の前記回転軸55
の両端側に位置する側壁には光透過窓56が設けられて
いる。また、トナー収容室52の感光ドラム20側に
は、開口部Aによってトナー収容室52と連通し現像を
行う現像室57が形成され、供給ローラ58と現像剤担
持体としての現像ローラ59が回転可能に枢支される。
現像ローラ59上のトナーは、薄い板状の弾性を有する
層厚規制ブレード64により所定の層厚に規制され、現
像に供される。
【0037】ここで、現像剤担持体としての現像ローラ
59は、ステンレス鋼等で形成された芯金上に、導電性
を有するカーボンの微粒子を含む導電性のシリコーンゴ
ムで形成された円筒状の基材が設けられており、更にこ
の基材上には、フッ素を含有した樹脂またはゴム材のコ
ート層が形成されている。なお、現像ローラ59は、必
ずしも基材を導電性のシリコーンゴムで構成しなくても
よく、導電性のウレタンゴムで構成しても良い。
【0038】また、層厚規制ブレード64は、図9
(A)〜(C)に示すように、鉄またはステンレス鋼等
で形成された支持部64cに、リン青銅またはステンレ
ス鋼等で形成された薄い板状の板バネ64bが取り付け
られており、更に該板バネ64b上には、シリコーンゴ
ムで形成された押圧部材64aが取り付けられて構成さ
れている。なお、図9(C)は図10に示す矢印A側、
即ち正面側から見た図であり、図9(A)、(B)はそ
の反対側の裏面側から見た図である。
【0039】支持部64cは、図9(A)に示すボス孔
115を、図10に示すケース51側のボス115aに
嵌め合わせると共に、図9(A)に示すネジ孔116を
通してネジ止めすることによりケース51に取り付けら
れる。そして、この後に現像ローラ59をケース51に
装着することにより、押圧部材64aが板バネ64bの
弾性力及びシリコーンゴム自体の弾性力により現像ロー
ラ59の周面に押圧接触する。これにより、現像ローラ
59上のトナー層厚が所望の値に規制される。
【0040】また、前記トナー収容室52に収容される
トナーは、正帯電性の非磁性1成分現像剤であり、懸濁
重合法によって球状に形成したスチレン−アクリル系樹
脂に、カーボンブラック等の周知の着色剤、及びニグロ
シン、トリフェニルメタン、4級アンモニウム塩等の荷
電制御剤を添加してなる粒径6μm〜10μm、平均粒
径8μmのトナー母粒子を有している。そして、トナー
は、そのトナー母粒子の表面にシリカを外添剤として添
加して構成されている。
【0041】転写ローラ21は、回転自在に枢支され、
シリコーンゴムやウレタンゴムなどからなる導電性を有
する発泡弾性体から構成される。転写ローラ21は、印
加される電圧により、感光ドラム20上のトナー画像を
用紙に確実に転写するように構成されている。
【0042】定着ユニット70は、レジストローラ12
及び13から感光ドラム20と転写ローラ21との圧接
部に至る用紙の搬送方向の更に下流側に設けられ、加熱
用ローラ71と押圧ローラ72を備える。用紙に転写さ
れたトナー画像は加熱用ローラ71と押圧ローラ72と
によって搬送される間に加熱されつつ押圧されて用紙に
定着される。
【0043】用紙搬送用の一対の搬送ローラ73及び排
紙ローラ74は、定着ユニット70の搬送方向下流側に
夫々設けられており、排紙ローラ74の下流側には排紙
トレイ75が設けられている。
【0044】なお、上述した感光ドラム20、転写ロー
ラ21、帯電器30、及び現像装置50は、プロセスカ
ートリッジ2a内に収容されており、該プロセスカート
リッジ2aはレーザビームプリンタ1に対して着脱自在
に設けられている。更に、現像装置50は、現像器カー
トリッジとしてプロセスカートリッジ2a(請求項8の
プロセスカートリッジ)に対して着脱自在に設けられて
いる。
【0045】以上のような本実施形態のレーザビームプ
リンタ1において、感光ドラム20の表面が帯電器30
により一様に帯電され、レーザスキャナユニット40か
ら画像情報に従って変調されたレーザ光Lが照射される
と、感光ドラム20の表面には静電潜像が形成される。
この静電潜像は、現像装置50によってトナーで可視像
化され、感光ドラム20上に形成された可視像は感光ド
ラム20によって転写位置へと搬送される。転写位置に
おいては、給紙ローラ11及びレジストローラ12及び
13を介して用紙が供給され、前記可視像は転写ローラ
21によって印加される転写バイアスにより、用紙に転
写される。なお、転写後に感光ドラム20上に残ったト
ナーは、現像ローラ59によって現像室57に回収され
る。
【0046】次に、用紙は定着ユニット70に搬送さ
れ、定着ユニット70の加熱用ローラ71と押圧ローラ
72によって挟持搬送され、用紙上の可視像は加圧及び
加熱され、用紙上に定着される。そして、用紙は一対の
搬送ローラ73及び排紙ローラ74によりレーザビーム
プリンタ1上部の排紙トレイ75に排出され、画像形成
動作が終了する。
【0047】(現像装置におけるシール構造)次に、本
実施形態の現像装置50における現像剤洩れ防止部材及
び現像剤堰止部を用いたシール構造を、図2ないし図2
0を参照しながら、各部材の取り付け手順と共に説明す
る。
【0048】図2(A)、図3(A)、図4(A)、図
5(A)、図6(A)、図11(A)、図12(A)、
及び図15は、現像装置50におけるケース51のシー
ル部を示す一部破断斜視図である。また、図2(B)、
図3(C)、図4(B)、図5(B)、図6(C)、図
8、図10、図11(B)、及び図12(C)は、前記
各一部破断斜視図に示す矢印B方向から見たシール部を
示す図である。また、図3(B)は図3(A)に示す矢
印A方向から見たシール部を示す図、図6(B)は図6
(A)に示す矢印A方向から見たシール部を示す図、図
7は、アッパーシールを取り付けた段階のケース51の
シール部を示す正面図、図9(A)は層厚規制ブレード
を裏側から見た図、図9(B)はリブスポンジを取り付
けた層厚規制ブレードを裏側から見た図、図9(C)は
層厚規制ブレードを表側から見た図、図12(B)は図
12(A)に示す矢印A方向から見たシール部を示す
図、図12(D)は図12(C)のD−D線断面図、図
13はテフロンフェルトシールに潤滑剤を塗布する方法
を示す図、図14はロアフィルム及びその取り付け部周
辺を示す平面図である。
【0049】また、図16(A)は、現像剤堰止部を構
成するセーフガードフィルムを示す正面図、図16
(B)はセーフガードフィルムの取り付け位置を示す
図、図17(A)は現像装置50にセーフガードフィル
ムを取り付けた状態を示す図、図17(B)は図17
(A)に示す矢印A方向から現像装置50を見た図、図
18(A)は現像装置50の右側前縁部に前縁部シール
部材を取り付けた状態を示す図、図18(B)は図18
(A)に示す矢印A方向から現像装置50を見た図、図
19(A)は現像装置50の左側前縁部に前縁部シール
部材を取り付けた状態を示す図、図19(B)は図19
(A)に示す矢印A方向から現像装置50を見た図、図
20(A)は現像装置50の左側前縁部にセーフガード
部材の取り付け位置を示す図、図20(B)は現像装置
50の左側前縁部にセーフガード部材を取り付けた状態
を示す図である。
【0050】まず、図2(A)において、斜線で示され
る領域は、以下に説明するシール部材を両面テープによ
って取り付ける領域であり、現像ローラ59の周方向に
沿ったサイド側シール取付領域100と、現像ローラ5
9の下部位置にて現像ローラ59の長手方向に沿った下
部側シール取付領域101とに分けられる。サイド側シ
ール取付領域100及び下部側シール取付領域101
は、両面テープによる接着性を高めるため、脱脂処理さ
れる。
【0051】なお、現像ローラ59は、その端面部が図
2(A)に示すケース51の現像ローラ収容部における
側面部51aに近接するように配置される。図2(B)
に示す中心点Qが現像ローラ59の回転中心軸線位置を
示している。また、供給ローラ58は図2(A)に二点
鎖線で示すように、現像ローラ収容部の後方位置に設け
られた供給ローラ収容部に取り付けられる。
【0052】次に、図3(A)、(B)、(C)に示す
ように、上部サイドシール取り付け用のフィルム103
をケース51に両面テープを用いて貼り付ける。後述す
るように現像ローラ59の上部位置に取り付けられる層
厚規制ブレードには、両端部方向からのトナー洩れを防
止するためのブレードサイドシールが取り付けられお
り、ケース51側には、このブレードサイドシールとの
密着性を高めるための上部サイドシールが取り付けられ
る。この上部サイドシールは、図3(B)に示すフィル
ム103に重ね合わせるように取り付けられるが、仮に
フィルム103がないとすると、上部サイドシールのケ
ース51に対する接着領域は図3(B)に斜線で示す領
域のみとなって、安定性に欠けることになる。そこで、
本実施形態では、PET製のフィルム103をケース5
1に取り付けることにより、この上部サイドシールの接
着領域を確保している。
【0053】次に、図4(A),(B)に示すように、
現像ローラ59の両端部からのトナー洩れを防止するた
めに、両端部現像剤洩れ防止部材の基材を構成するサイ
ドシール104を、サイド側シール取付領域100に両
面テープにより取り付ける。サイドシール104はスポ
ンジの中でも比較的剛性の高いウレタンスポンジ(商品
名:ポロン、ロジャースイノアック社製)で形成されて
おり、現像ローラ59を取り付けた際に圧縮されて所定
の押圧力を発揮するようにある程度の厚みを持って構成
されている。このような構成により、後述する両端部現
像剤洩れ防止部材の最上層であるテフロンフェルトを、
現像ローラ59に所定の押圧力で押圧させることができ
る。
【0054】また、本実施形態においては、図4(A)
に示すように、供給ローラ58の側端面は、サイドシー
ル104の側端面に摺擦する構成となっており、供給ロ
ーラ58とサイドシール104との間からのトナー洩れ
が防止されている。
【0055】次に、図5(A)、(B)に示すように、
ケース51のサイドシール104の接着面とフィルム1
03の接着面との間に形成された段差部Eから、サイド
シール104の上端面に亘って、エッジシール106を
取り付ける。エッジシール106はウレタンスポンジで
形成されており、底面に両面テープを貼り付けることに
より、前記段差部E及びサイドシール104の上端面と
接着される。このようなエッジシール106を設けるこ
とにより、フィルム103に取り付けられる上部サイド
シール及び層厚規制ブレードに取り付けられるブレード
サイドシールにおける両面テープが貼り付けられていな
い下端面を、エッジシール106に接触させることがで
き、スポンジとスポンジとの接触部を形成してトナー洩
れを確実に防止することができる。
【0056】次に、図6(A)、(B)、(C)に示す
ように、後述するブレードサイドシールとの密着性を高
めるために、上部サイドシール107をフィルム103
及びケース51に両面テープで取り付ける。上部サイド
シール107はウレタンスポンジで形成されており、後
述するブレードサイドシールとの接触する位置に設けら
れる。このように構成することにより、上部サイドシー
ル107とブレードサイドシールの接触部は、スポンジ
とスポンジとの接触部となり、トナー洩れを確実に防ぐ
ことができる。
【0057】次に、図7及び図8に示すように、層厚規
制ブレード64の取り付け部裏側の上部位置からのトナ
ー洩れを防止するために、層厚規制ブレード64の長手
方向に延びて形成されたアッパーシール108を取り付
ける。アッパーシール108はウレタンスポンジで形成
される。このアッパーシール108により、トナー収容
室内を噴霧状に舞うトナーによるトナー洩れ、あるいは
現像装置50を逆さまにした場合のトナー洩れを確実に
防ぐことができる。
【0058】次に、図9(A)に示すように、層厚規制
ブレード64の支持部64cに取り付けられた板バネ6
4bに、裏面側ブレードサイドシール111を両面テー
プにより取り付ける。層厚規制ブレード64をケース5
1に取り付けた際には、図12(D)に示すように板バ
ネ64bは上部サイドシール107及び裏面側ブレード
サイドシール111から押圧力を受けることになるが、
裏面側ブレードサイドシール111は、板バネ64bだ
けでなく、押圧部材64aの端部をも押圧する幅を有し
ているので、板バネ64bを撓ませることがない。従っ
て、板バネ64bの撓みによるトナー洩れを防止するこ
とができる。また、裏面側ブレードサイドシール111
の板バネ64bに対する接着面には、両面テープが貼り
付けられるが、その反対側の面には図10に示すように
上部サイドシール107が押圧接触することになる。裏
面側ブレードサイドシール111はウレタンスポンジで
形成されているため、裏面側ブレードサイドシール11
1と上部サイドシール107の接触部は、スポンジとス
ポンジの接触部となっている。また、裏面側ブレードサ
イドシール111の下端面は、図10に示すようにサイ
ドエッジシール106に接触している。従って、裏面側
ブレードサイドシール111とサイドエッジシール10
6との接触部も、スポンジとスポンジの接触部となって
いる。このように、裏面側ブレードサイドシール111
の他の部材との境界部は、板バネ64bとの接着面を除
いて全てスポンジとスポンジの接触部となっており、ト
ナー洩れを確実に防いでいる。
【0059】また、本実施形態においては、図9(B)
に示すように、板バネ64bの長手方向に延びて形成さ
れたリブスポンジ117を、二つの裏面側ブレードサイ
ドシール111に挟まれる領域に両面テープで貼り付け
る。このリブスポンジ117は、裏面側ブレードサイド
シール111よりも厚めのウレタンスポンジで形成され
ている。図1に示すように、ケース51の現像室57に
は、層厚規制ブレード64の後方にリブ51bが設けら
れており、層厚規制ブレード64をケース51に取り付
けると、リブスポンジ117はリブ51bに押圧接触す
る。これにより、層厚規制ブレード64の裏面へのトナ
ーの進入及び未帯電トナーの裏面部分における堆積等を
防止することができる。その結果、未帯電トナーが裏面
部分から落下することにより生じるカブリを防止するこ
とができる。
【0060】一方、板バネ64bの押圧部材64aが設
けられた正面側には、図9(C)に示すように正面側ブ
レードサイドシール112が、押圧部材64aの両端部
に接触するように両面テープにより取り付けられる。正
面側ブレードサイドシール112はウレタンスポンジで
形成される。この正面側ブレードサイドシール112上
には、後述するテフロンフェルトが取り付けられるが、
正面側ブレードサイドシール112とテフロンフェルト
とを合わせた際の厚さは、図12(D)に示すように、
ある程度の潰し量を見込んで、押圧部材64aよりも厚
くなるように構成されている。このように構成すること
により、押圧部材64aが摩耗した場合でも、両端部側
の押圧部材64aの現像ローラ59に対する押圧力を変
化させず、押圧部材64aと現像ローラ59との圧接部
からのトナー洩れを確実に防止することができる。
【0061】次に、図11(A)、(B)に示すよう
に、下部側シール取付領域101とサイド側シール取付
領域100との境界部からのトナー洩れ、及び後述する
ロアシールの可動部と下部側シール取付領域101との
隙間からのトナー洩れを防止するために、ロアサイドシ
ール105を、両面テープにより下部側シール取付領域
101の端部に取り付ける。ロアサイドシール105
は、ウレタンスポンジで形成されており、両面テープは
ロアサイドシール105の底面に貼り付ける。サイドシ
ール104側の端面は、図11(B)に示すように一部
の領域W0で重なるように取り付け、ロアサイドシール
105を押圧によりサイドシール104に密着させる。
本実施形態では、重なる領域W0を約2mm程度に設定
している。
【0062】次に、図12(A)、(B)、(C)に示
すように、両端部現像剤洩れ防止部材の摺擦部としての
テフロンフェルト113を、層厚規制ブレード64の板
バネ64b、正面側ブレードサイドシール112、及び
サイド側シール取付領域100に亘って両面テープを用
いて取り付ける。層厚規制ブレード64上においては、
図12(B)、(C)に示すように、テフロンフェルト
の先端を板バネ64bに貼り付け、更にそれに続く部分
により正面側ブレードサイドシール112を覆うように
貼り付けを行う。このように構成することにより、層厚
規制ブレード64の押圧部材64aの両端部側からのト
ナー洩れを確実に防止することができる。
【0063】本実施形態においては、図13に示すよう
にテフロンフェルト113を個々に切り離す前の状態の
テフロンフェルトシート113aの上に、刷毛118に
より、フッ素系樹脂とフッ素油を即乾性の溶媒中に分散
させた潤滑剤を塗布した後、テフロンフェルトシート1
13aから図13に短冊状に示されるテフロンフェルト
113を個々に切り離し、上述のように取り付けた。そ
の結果、現像ローラ59とテフロンフェルト113との
間の摺擦部におけるトナー洩れ防止効果が向上しただけ
でなく、潤滑性が向上したために、現像ローラ59を回
転駆動させた場合においても当該摺擦部からの異音の発
生を確実に抑えることができた。
【0064】この潤滑剤としては、一例として、関東化
成工業株式会社製の商品名「ハナールFL−Z75」を
用いた。塗布量は、100個のテフロンフェルト113
につき、20±5gとした。このハナールFL−Z75
は、揮発性の溶媒として、ハイドロフルオロカーボンが
80〜90wt%含有され、更にフッ素油及びフッ素系
樹脂としてのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)
並びにその他の成分が10〜20wt%含有されてい
る。
【0065】また、本実施形態においては、図12
(B)、(C)、(D)に示すように、テフロンフェル
ト113を押圧部材64aの側端面側の位置であって板
バネ64b上の位置に乗り上げるように構成したので、
テフロンフェルトの毛が押圧部材64aと現像ローラ5
9との圧接部に入り込むことがなく、押圧部材64aと
現像ローラ59との間に隙間を形成させることがない。
その結果、押圧部材64aと現像ローラ59との間から
のトナー洩れを確実に防止することができる。更に、上
述のように、テフロンフェルト113を板バネ64bに
乗り上げるように構成することにより、層厚規制ブレー
ド64の板バネ64bの動きに応じてテフロンフェルト
113が一緒に動くことになり、層厚規制ブレード64
の板バネ64bの動きを阻害することがない。また、本
実施形態においては、図12(C)、(D)に示すよう
に、テフロンフェルト113が乗り上げた箇所は、両端
部側現像剤洩れ防止部材の基材としてのサイドシール1
04とは別のスポンジで形成された発泡弾性体層として
の正面側ブレードサイドシール112が、板バネ64b
とテフロンフェルト113との間に設けられており、両
面テープで板バネ64b及びテフロンフェルト113に
接着された構成となっている。その結果、現像ローラ5
9の両端部からのトナー洩れを確実に防ぐように、テフ
ロンフェルト113を現像ローラ59に十分な押圧力で
押圧させた場合でも、この部分の反発力を適度な潰れ量
を有する正面側ブレードサイドシール112が吸収し、
層厚規制ブレード64の押圧部材64aの現像ローラ5
9への押圧は現像ローラ59の両端部側で弱くなること
がない。
【0066】次に、図14及び図15に示すように、下
端部現像剤洩れ防止部材としてのロアフィルム114を
取り付ける。ロアフィルム114は、PETシートある
いはウレタンゴムフィルムが用いられる。本実施形態で
はPETシートを用いた。ロアフィルム114は、下部
側シール取付領域101の一部、及びケース51の前縁
部51dの一部、並びにロアサイドシール105の一部
に、両面テープを用いて貼り付ける。このように、ロア
フィルム114の接着面は、下部側シール取付領域10
1だけでなく、前縁部51dの領域も含まれるので、剥
がれ難くなっている。従って、現像ローラ59とロアフ
ィルム114及びテフロンフェルト113の押圧力をあ
る程度高めた場合でも、ロアフィルム114の剥がれを
確実に防止することができる。また、ロアフィルム11
4の両端部114aは、図14及び図15に示すよう
に、貼り付け基準線に対して斜めに形成されている。そ
の結果、両端部114aとテフロンフェルト113との
間には隙間が形成され、当該隙間からはロアサイドシー
ル105が露出する。従って、ロアフィルム114がテ
フロンフェルト113の上に乗り上げることがなく、現
像ローラ59とテフロンフェルト113との間に段差に
よる隙間が無くなるので、テフロンフェルト113とロ
アフィルム114との接触部からのトナー洩れを確実に
防止することができる。
【0067】次に、図16(B)に示すように、ケース
51に現像ローラ59を装着した後、ケース51の右側
の下端部におけるテフロンフェルト113の前方部に、
セーフガードフィルム120を取り付ける。セーフガー
ドフィルム120は、PETフィルムで形成され、図1
6(A)に示すようにケース51の下端前縁部51dの
形状に合わせて一部が切り欠かれた形状となっている。
【0068】セーフガードフィルム120は、図16
(B)に示すケース51の下部平面部51eに相当する
図16(A)に示すセーフガードフィルム120の裏面
領域120aと、図16(A)に示すセーフガードフィ
ルム120の下端部120bの裏面側に両面テープを貼
り付け、図16(B)に矢印で示す方向にケース51貼
り付ける。図17(A)、(B)にセーフガードフィル
ム120の貼り付けが完了した状態を示す。このよう
に、セーフガードフィルム120の貼り付けることによ
り、テフロンフェルト113及びサイドシール104の
前方部周辺はケース51とセーフガードフィルム120
とによって現像剤堰止部が形成されることになり、万が
一テフロンフェルト113及びサイドシール104並び
にロアサイドシール105の周辺からトナー洩れが生じ
た場合でも、当該トナーは前記現像剤堰止部において堰
き止められ、トナー汚染を生じさせることがない。
【0069】更に、図18(A)、(B)に示すよう
に、セーフガードフィルム120の前方であって、ケー
ス51の下端前縁部51d及びロアフィルム114上
に、現像剤洩れ防止部材としての前縁部シール部材12
1を貼り付ける。前縁部シール部材121はウレタンス
ポンジで形成されており、下端前縁部51d及びロアフ
ィルム114並びにセーフガードフィルム120に対し
て押圧接触するように両面テープで貼り付けられる。従
って、セーフガードフィルム120と下端前縁部51d
及びロアフィルム114との間に形成される隙間からの
トナー洩れを確実に防止する。
【0070】次に、図19(A)、(B)に示すよう
に、ケース51の左側の下端前縁部51d及びロアフィ
ルム114上にも、現像剤洩れ防止部材としての前縁部
シール部材121を貼り付ける。
【0071】そして、図20(A)、(B)に示すよう
に、ケース51の左側の下端部におけるテフロンフェル
ト113の前方部にセーフガード部材122を取り付け
る。セーフガード部材122は、ケース51と同様に樹
脂で形成された部材であり、図20(A)に示すよう
に、ガード部122aと取付部122bとが一体成形さ
れている。ケース51の左側においては、右側のような
下部平面部が無いため、このようなセーフガード部材1
22を用いる。取り付けは、取付部122bに両面テー
プを貼り付け、ケース51の左側側面部に貼り付ける。
この時、ガード部122aの先端部は、図20(B)に
示すように、上述した前縁部シール部材121上に乗る
ように取り付ける。
【0072】以上のような構成により、ケース51の左
側においても、テフロンフェルト113及びサイドシー
ル104の前方部周辺にはケース51とセーフガード部
材122とによって現像剤堰止部が形成されることにな
り、万が一テフロンフェルト113及びサイドシール1
04並びにロアサイドシール105の周辺からトナー洩
れが生じた場合でも、当該トナーは前記現像剤堰止部に
おいて堰き止められ、トナー汚染を生じさせることがな
い。更に、セーフガード部材122と下端前縁部51d
及びロアフィルム114との間に形成される隙間からの
トナー洩れは、前縁部シール部材121によって確実に
防止することができる。
【0073】以上説明したように、本実施形態の現像装
置50においては、現像ローラ59の上部、両端部、及
び下部からのトナー洩れを確実に防止することができ
る。
【0074】しかも、本実施形態においては、上述した
ように、ケース51の左右の下端前縁部に、セーフガー
ドフィルム120及びセーフガード部材122を取り付
け、現像剤堰止部を形成するようにしたので、プロセス
カートリッジ2aあるいは現像器カートリッジの取り外
しまたは装着時等において、カートリッジに強い衝撃を
与えられトナー洩れが生じてしまった場合でも、当該ト
ナーを現像剤堰止部で堰き止めることができるので、作
業者の手やプリンタ内部をトナーで汚染させることがな
い。特に本実施形態では、トナーとして流動性に極めて
優れた重合トナーを用いているが、前記現像剤堰止部に
より、極めて優れたトナー汚染防止効果を発揮すること
ができる。
【0075】なお、前記の説明においては、セーフガー
ドフィルム及びセーフガード部材を用いて現像剤堰止部
を構成する例を示したが、本発明はこれに限定されるも
のではなく、最初から上述のような現像剤堰止部を有す
る形状に現像器筐体を形成するようにしても良い。
【0076】また、前記の説明においては、現像装置5
0を装着したプロセスカートリッジ2aが画像形成装置
本体に対して着脱自在に構成されている例について説明
したが、本発明はこれに限られる訳ではなく、例えば、
現像装置50の部分のみが画像形成装置本体に対して着
脱できても良く、また、プロセスカートリッジ2aと現
像装置50とが一体の筐体で形成されたプロセスカート
リッジ(請求項7のプロセスカートリッジ)で画像形成
装置に対して着脱自在に構成した場合でも良い。また、
現像装置50は必ずしも画像形成装置に対して着脱可能
である必要はなく、据え置き型でも良い。現像器カート
リッジやプロセスカートリッジに本発明を適用すれば、
着脱時におけるトナー洩れを確実に防止できるという効
果があるが、据え置き型の場合でも、振動等が生じても
画像形成装置本体内をトナーで汚染することがない、と
いう効果を発揮することができる。
【0077】以上、実施形態に基づき本発明を説明した
が、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではな
く、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形
が可能であることは容易に推察できるものである。
【0078】
【発明の効果】請求項1記載の現像装置によれば、前記
両端部現像剤洩れ防止部材の前方に位置する前記現像器
筐体の下端前縁部に現像剤堰止部を備えるので、万が一
前記両端部現像剤洩れ防止の設けられた箇所からの現像
剤洩れが生じた場合でも、前記現像器筐体の底面上の現
像剤を確実に堰き止めることができる。従って、作業者
の手や画像形成装置本体内部を現像剤で汚染することが
ない。
【0079】請求項2記載の現像装置によれば、前記現
像器筐体の前記下端前縁部における前記現像器筐体の一
部に、フィルム部材を貼り付けることにより、前記現像
剤堰止部を形成したので、簡単な構成により、万が一前
記両端部現像剤洩れ防止の設けられた箇所からの現像剤
洩れが生じた場合でも、前記現像器筐体の底面上の現像
剤を堰き止めることができる。
【0080】請求項3記載の現像装置によれば、前記現
像器筐体の前記下端前縁部における前記現像器筐体の一
部に、樹脂製部材を組み付けることにより、前記現像剤
堰止部を形成したので、現像器筐体の形状に依らずに、
万が一前記両端部現像剤洩れ防止の設けられた箇所から
の現像剤洩れが生じた場合でも、前記現像器筐体の底面
上の現像剤を堰き止ることができる。
【0081】請求項4記載の現像装置によれば、前記現
像剤堰止部を形成する部材が設けられた前記現像器筐体
の下端前縁部の表面上に、弾性体からなる現像剤洩れ防
止部材を貼り付けたので、前記現像剤堰止部を形成する
部材と前記現像器筐体の下端前縁部の表面との間に形成
される隙間からの現像剤洩れを確実に防止することがで
きる。
【0082】請求項5記載の現像装置によれば、前記現
像剤堰止部を前記現像器筐体と一体に形成したので、組
立作業を行うことなく、万が一前記両端部現像剤洩れ防
止の設けられた箇所からの現像剤洩れが生じた場合で
も、前記現像器筐体の底面上の現像剤を堰き止ることが
できる。
【0083】請求項6記載の現像装置によれば、前記現
像剤として、重合法で作製された重合トナーを用いたの
で、流動性が高く、高精細な現像動作が行われることに
なる。但し、この重合トナーは、その流動性の高さ故に
トナー洩れを生じさせ易いが、上述のように、現像剤堰
止部を形成したので、万が一前記両端部現像剤洩れ防止
の設けられた箇所からの現像剤洩れが生じた場合でも、
前記現像器筐体の底面上の現像剤を堰き止ることができ
る。
【0084】請求項7記載のプロセスカートリッジによ
れば、画像形成装置に対して着脱自在に形成されたプロ
セスカートリッジに、請求項1ないし6のいずれか1記
載の現像装置とを備えたので、プロセスカートリッジの
着脱の際に、プロセスカートリッジに衝撃が加えられ、
万が一現像剤洩れが生じた場合でも、前記現像器筐体の
底面上の現像剤を堰き止ることができる。
【0085】請求項8記載の現像器カートリッジによれ
ば、請求項1ないし6のいずれか1記載の現像装置を、
画像形成装置またはプロセスカートリッジに対して着脱
自在に形成したので、現像器カートリッジの着脱の際
に、現像器カートリッジに衝撃が加えられ、万が一現像
剤洩れが生じた場合でも、前記現像器筐体の底面上の現
像剤を堰き止ることができる。
【0086】請求項9記載の画像形成装置によれば、請
求項1ないし6のいずれか1記載の現像装置、または請
求項7記載のプロセスカートリッジ、もしくは請求項8
記載の現像器カートリッジを備えたので、万が一現像剤
洩れが発生しても、前記現像器筐体の底面上の現像剤は
堰き止られるので、画像形成装置本体内が現像剤により
汚染されることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における画像形成装置の概
略構成を示す断面図である。
【図2】図2(A)はシール部材取り付け前の現像装置
ケースのシール部を示す一部破断斜視図、図2(B)は
図2(A)に示す矢印B方向から見た当該シール部を示
す図である。
【図3】図3(A)は上部サイドシール取り付け用フィ
ルムを取り付けた場合の現像装置ケースのシール部を示
す一部破断斜視図、図3(B)は図3(A)に示す矢印
A方向から見たシール部を示す図、図3(C)は図3
(A)に示す矢印B方向から見た当該シール部を示す図
である。
【図4】図4(A)はサイドシールを取り付けた場合の
現像装置ケースのシール部を示す一部破断斜視図、図4
(B)は図4(A)に示す矢印B方向から見た当該シー
ル部を示す図である。
【図5】図5(A)はエッジシールを取り付けた場合の
現像装置ケースのシール部を示す一部破断斜視図、図5
(B)は図5(A)に示す矢印B方向から見た当該シー
ル部を示す図である。
【図6】図6(A)は上部サイドシールを取り付けた場
合の現像装置ケースのシール部を示す一部破断斜視図、
図6(B)は図6(A)に示す矢印A方向から見たシー
ル部を示す図、図6(C)は図6(A)に示す矢印B方
向から見た当該シール部を示す図である。
【図7】図7はアッパーシールを取り付けた場合の現像
装置ケースのシール部を示す正面図である。
【図8】図8は図7に示す矢印B方向から見たシール部
を示す図である。
【図9】図9(A)は層厚規制ブレードを裏側から見た
図、図9(B)はリブスポンジを取り付けた層厚規制ブ
レードを裏側から見た図、図9(C)は層厚規制ブレー
ドを表側から見た図である。
【図10】図10は図8と同様に矢印B方向から見たシ
ール部を示す図である。
【図11】図11(A)はロアサイドシールを取り付け
た場合の現像装置ケースのシール部を示す一部破断斜視
図、図11(B)は図11(A)に示す矢印B方向から
見た当該シール部を示す図である。
【図12】図12(A)はテフロンフェルトを取り付け
た場合の現像装置ケースのシール部を示す一部破断斜視
図、図12(B)は図12(A)に示す矢印A方向から
見たシール部を示す図、図12(C)は図12(A)に
示す矢印B方向から見たシール部を示す図、図12
(D)は図12(C)のD−D線断面図である。
【図13】テフロンフェルトシートにフッ素油とフッ素
系樹脂を含む潤滑剤を塗布する方法を示す図である。
【図14】図14はロアフィルム及びその取り付け部周
辺を示す平面図である。
【図15】図15はロアフィルムを取り付けた場合の図
13(A)とは反対側のケース51のシール部を示す一
部破断斜視図である。
【図16】図16(A)は本実施形態におけるセーフガ
ードフィルムを示す正面図、図16(B)は現像装置の
右側下端部におけるセーフガードフィルムの取り付け位
置を示す図である。
【図17】図17(A)は現像装置の右側下端部にセー
フガードフィルムを取り付けた状態を示す図、図17
(B)は図17(A)における矢印A方向から現像装置
を見た図である。
【図18】図18(A)は現像装置の右側下端部におけ
るセーフガードフィルムの前方に前縁部シール部材を取
り付けた状態を示す図、図17(B)は図17(A)に
おける矢印A方向から現像装置を見た図である。
【図19】図19(A)は現像装置の左側下端部に前縁
部シール部材を取り付けた状態を示す図、図19(B)
は図19(A)における矢印A方向から現像装置を見た
図である。
【図20】図20(A)は現像装置の左側下端部におけ
るセーフガード部材の取り付け位置を示す図、図20
(B)は現像装置の左側下端部にセーフガード部材を取
り付け状態を示す図である。
【符号の説明】
1 レーザビームプリンタ 50 現像装置 51 ケース 51d 下端前縁部 52 トナー収容室 59 現像ローラ 64 層厚規制ブレード 64a 押圧部材 64b 板バネ 100 サイド側シール取付領域 101 下部側シール取付領域 103 上部サイドシール取り付け用フィルム 104 サイドシール 105 ロアサイドシール 107 上部サイドシール 108 アッパーシール 110 サイドエッジシール 111 裏面側ブレードサイドシール 112 正面側ブレードサイドシール 113 テフロンフェルト 114 ロアフィルム 120 セーフガードフィルム 121 前縁部シール部材 122 セーフガード部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 史和 愛知県名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブ ラザー工業株式会社内 (72)発明者 出口 英明 愛知県名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブ ラザー工業株式会社内 Fターム(参考) 2H077 AA12 AB04 AC04 AD06 AD13 AD17 AD23 BA08 BA09 CA12 EA14 FA13 FA16 FA22

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 現像剤を収容する現像器筐体の開口部
    に、現像剤担持体を回転可能に配置し、該現像剤担持体
    上に形成した現像剤の薄層を静電潜像に対向させること
    によって可視像を形成する現像装置であって、 前記現像器筐体開口部の長手方向両端付近にて前記現像
    器筐体に取り付けられ、前記現像剤担持体の両端部側の
    周面との摺擦面を有する両端部現像剤洩れ防止部材と、 前記両端部現像剤洩れ防止部材の前方に位置する前記現
    像器筐体の下端前縁部に設けられ、前記現像器筐体の底
    面上の現像剤を堰き止める現像剤堰止部と、を備える、 ことを特徴とする現像装置。
  2. 【請求項2】 前記現像剤堰止部は、前記現像器筐体の
    前記下端前縁部における前記現像器筐体の一部に貼り付
    けられるフィルム部材から形成されていることを特徴と
    する請求項1記載の現像装置。
  3. 【請求項3】 前記現像剤堰止部は、前記現像器筐体の
    前記下端前縁部における前記現像器筐体の一部に組み付
    けられる樹脂製部材から形成されていることを特徴とす
    る請求項1記載の現像装置。
  4. 【請求項4】 前記現像剤堰止部を形成する部材が設け
    られた前記現像器筐体の下端前縁部の表面上には、弾性
    体からなる現像剤洩れ防止部材が貼り付けられているこ
    とを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1記載の現
    像装置。
  5. 【請求項5】 前記現像剤堰止部は、前記現像器筐体と
    一体に形成されていることを特徴とする請求項1記載の
    現像装置。
  6. 【請求項6】 前記現像剤は、重合法で作製された重合
    トナーであることを特徴とする請求項1ないし5のいず
    れか1記載の現像装置。
  7. 【請求項7】 画像形成装置に対して着脱自在に形成さ
    れたプロセスカートリッジであって、前記静電潜像の担
    持体と、請求項1ないし6のいずれか1記載の現像装置
    とを備えることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし6のいずれか1記載の現
    像装置を、画像形成装置またはプロセスカートリッジに
    対して着脱自在に形成したことを特徴とする現像器カー
    トリッジ。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし6のいずれか1記載の現
    像装置、または請求項7記載のプロセスカートリッジ、
    もしくは請求項8記載の現像器カートリッジを備えるこ
    とを特徴とする画像形成装置。
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