JP2002287001A - レンズ駆動装置 - Google Patents
レンズ駆動装置Info
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Abstract
とナット板とを互いに近接する方向又は離間する方向に
付勢する付勢手段、を設けることにより、位置決め精度
に優れたレンズ駆動装置を実現する。 【解決手段】 本発明によるレンズ駆動装置1は、リー
ドスクリュー11を有する駆動源2と、リードスクリュ
ー11に螺合しリードスクリュー11の回転によって光
軸方向Oに移動するレンズ保持枠3と、リードスクリュ
ー11に螺合しリードスクリュー11の回転によって光
軸方向Oに移動するナット板4と、レンズ保持枠3とナ
ット板4とを互いに近接する方向又は離間する方向に付
勢する付勢手段5と、を備えている。付勢手段5により
一定の付勢作用が与えられているため、リードスクリュ
ー11の回転に際してがたつかず、また駆動源2に対し
て与える負荷も一定となり制御上の問題が発生しない。
Description
ト調節を行うフォーカスレンズを光軸方向に移動させる
ためのレンズ駆動装置、に関する。
公報に開示されたレンズ駆動装置の全体図である。この
レンズ駆動装置101は、リードスクリュー111を有
する駆動源102と、レンズ110を保持しリードスク
リュー111に噛合係合するラック部113が設けられ
たレンズ保持枠103と、を備えている。駆動源102
を駆動することにより、レンズ110は光軸方向Oに移
動される。このレンズ駆動装置101では、リードスク
リュー111とラック部113との係合には、図中の光
軸方向Oにバックラッシが生ずるが、このバックラッシ
は、レンズ保持枠103の移動を逆向きに切り換えた際
等にバックラッシ分だけレンズ110の移動を遅らせ、
レンズ110の位置決め精度に悪影響を与えることがあ
った。なお、同様の構成のレンズ駆動装置は特開200
0−275494号公報にも開示されている。
の断面図である。レンズ駆動装置201では、レンズ保
持枠203はスプリング220によって光軸方向Oに付
勢されている。これにより、レンズ保持枠203は一方
向へとバックラッシ分だけ常に片寄せられるため「がた
つき」がなくなり、上記したような問題についても解決
される。
(b)に示すような従来型のレンズ駆動装置201で
は、スプリング220の一端が固定端面215に固定さ
れているため、スプリング220によってレンズ保持枠
203に対して付勢される力がレンズ保持枠203の位
置によってまちまちで、例えば、固定端面215に近い
位置では、スプリング220による付勢作用がより強く
働いていた。このような場合、レンズ保持枠203のリ
ードスクリュー211に対する片寄せ作用がより強く働
くことになるため、駆動源202の回転に対してより強
い負荷がかけられ、その結果、レンズ210の位置決め
に関しての正確な制御が妨げられレンズ210の位置決
め精度が低下することがあった。そこで、本発明の他の
目的は、位置決め精度に優れたレンズ駆動装置を提供す
ることにある。
め、本発明によるレンズ駆動装置は、光軸方向にレンズ
を移動するレンズ駆動装置であって、駆動源により回転
されるリードスクリューと、レンズを保持しリードスク
リューのネジ部に対して螺合するネジ部が形成され、リ
ードスクリューの回転によって光軸方向に移動するレン
ズ保持枠と、リードスクリューのネジ部に対して螺合す
るネジ部を有し、リードスクリューの回転によって光軸
方向に移動するナット板と、レンズ保持枠及びナット板
が、リードスクリューの回転に伴なって回転することを
防止する回転防止手段と、レンズ保持枠とナット板とを
互いに近接する方向又は離間する方向に付勢する付勢手
段と、を備えたことを特徴とする。このようなレンズ駆
動装置によれば、付勢手段によりレンズ保持枠及びナッ
ト板は互いに近接する方向又は離間する方向に付勢され
るので、レンズ保持枠及びナット板は、リードスクリュ
ーのネジ部との間に生じたバックラッシ分だけそれぞれ
移動し、螺合部において片寄せられる。これらのレンズ
保持枠及びナット板は、それぞれリードスクリューの回
転によって光軸方向に移動するようにリードスクリュー
に螺合されているため、リードスクリューの回転にあた
ってその離間距離は常に一定に保たれた状態で移動し、
これにより付勢手段による付勢作用についても常に一定
の力に保持される。また、レンズ及びナット板がリード
スクリューの回転に伴なって回転することを防止するこ
とにより、リードスクリューの回転によってレンズ保持
枠及びナット板は光軸方向に移動するようになり、レン
ズを正確に光軸方向に移動することが可能となる、ま
た、これによりレンズ保持枠とナット板との距離が一定
に保持されるので、付勢手段による付勢作用が一定に保
持される。
部、のうちの少なくとも一方は、1ピッチ未満であるこ
とが望ましい。これにより、リードスクリューの各ピッ
チ幅に誤差があっても、リードスクリューの回転にあた
って、その誤差に起因する摩擦・負荷が生じることはな
い。また、ネジ部を1ピッチ未満に形成することによ
り、各部材を成形する際の型抜き工程が簡単になる。更
に、装置全体の小型化に貢献する。
い。板バネを使用することにより付勢手段は薄く形成さ
れるため、装置全体を小型化することが可能となる。
ント調節を行うフォーカスレンズである。
るレンズ駆動装置について説明する。なお、以下の説明
では、同一または相当部分には同一符号を付し、重複す
る説明は省略する。
断面図である。図2は、図1においてB方向から見たレ
ンズ駆動装置の正面図である。このレンズ駆動装置1
は、撮影光学系に対するピント調節を行うフォーカスレ
ンズ10を光軸方向Oに移動するレンズ駆動装置であ
る。レンズ駆動装置1は、駆動源としてのフォーカスモ
ータ2と、フォーカスレンズ10を保持しフォーカスモ
ータ2の駆動によって光軸方向Oに移動するレンズ保持
枠3と、レンズ保持枠3のがたつきを防止するナット板
4及び板バネ5(付勢手段としての板バネ5)と、を備
えている。
び、光軸方向Oと平行な回転中心軸を持つリードスクリ
ュー11を有している。レンズ保持枠3及びナット板4
はそれぞれリードスクリュー11のネジ部12に対応す
るネジ部13,14を有しており、このネジ部13,1
4によってリードスクリュー11に対し所定量のバック
ラッシをもってそれぞれ螺合されている。リードスクリ
ュー11の回転によって光軸方向Oに移動するレンズ保
持枠3及びナット板4は、このように所定量のバックラ
ッシをもって自由度のある状態でリードスクリュー11
に螺合されているため、各レンズ保持枠3,ナット板
4,リードスクリュー11の製品ばらつき、或いはリー
ドスクリュー11とレンズ保持枠3をガイドして光軸方
向Oへ進退させるガイド軸25,26とが完全に平行で
ない場合、このバックラッシにより位置ずれが吸収され
るため、螺合部分の作動負荷の増加が生じて動かなくな
る、といった不具合についても防止される。なお、ネジ
部13,14の形状は必ずしも円形である必要はなく、
リードスクリュー11の各溝に対して噛み合えばU字型
に形成することも可能である。
ネジ部13,14のピッチ数は、それぞれ1ピッチ未満
に設定されている。これにより、互いに噛み合う部分が
減るためリードスクリュー11のピッチのばらつきが吸
収されて、リードスクリュー11のネジ部12の各ピッ
チ幅に誤差があっても、その誤差に起因する摩擦・負荷
が発生しにくいものとなっている。更に、1ピッチ未満
に構成することにより、成形する際の型抜き工程におい
て回し抜きする必要がなくなるため、製造工程が簡単化
するという利点や、レンズ駆動装置1のサイズを小型化
するという利点もある。
図1に示すような状態で板バネ5が設けられている。板
バネ5は、レンズ保持枠3に取り付けられており、これ
らの部材3,4を互いに離間する方向に付勢している。
これにより、リードスクリュー11の回転に際してレン
ズ保持枠3にがたつきが生じないようになっている。な
お、この板バネ5の付勢作用についての詳細は後述す
る。この実施形態では、板バネ5は、図2に示されるよ
うにリードスクリュー11を挟むようにして伸びる2本
のバネ部5aを備えている。板バネ5による付勢作用
は、リードスクリュー11を中心として周囲から平均的
に力がかかるように成されることが望ましい。
に伸びる第1ガイド軸25及び第2ガイド軸26が設け
られ、レンズ保持枠3には、これらのガイド軸25,2
6を受ける第1ガイド軸受け部15,第2ガイド軸受け
部16が形成されている。これにより、レンズ保持枠3
を光軸方向Oに沿って案内させると共に、リードスクリ
ュー11の回転によりレンズ保持枠3が回転しないよう
になっている(第1ガイド軸25及び第2ガイド軸2
6,第1ガイド軸受け部15及び第2ガイド軸受け部1
6はレンズ保持枠3の回転を防止する回転防止手段とし
て機能する)。ガイド軸受け部15は孔に,ガイド軸受
け部16はU字形状に形成されている。
出するボス18が形成され、ナット板4にはこのボス1
8を受けるボス受け部19が形成されている。これによ
り、更にナット板4もリードスクリュー11の回転によ
ってレンズ保持枠3に対して回転されないようになって
いる(ボス18,ボス受け部19はナット板4の回転を
防止する回転防止手段として機能する)。
ト板4は、リードスクリュー11に対して所定量のバッ
クラッシをもって螺合されているため、板バネ5が介在
せず、離間する方向に付勢されていない状態では、リー
ドスクリュー11との螺合部分に間隙が在る状態となっ
ているが、この実施形態によるレンズ駆動装置1では、
レンズ保持枠3及びナット板4は、板バネ5によって互
いに離間する方向に付勢され、リードスクリュー11の
溝の斜面に片寄せされた状態が保持されている(図3参
照)。
図である。レンズ保持枠3及びナット板4は、リードス
クリュー11に対して所定量のバックラッシをもって螺
合されており、これらの部材3,4の間に設けられた板
バネ5は、レンズ保持枠3及びナット板4を互いに離間
する方向に付勢している。これにより、レンズ保持枠3
及びナット板4は、バックラッシ分だけネジ部12の溝
内を移動しそれぞれ異なる方向に片寄せされている。す
なわち、図3に端的に示されるように、レンズ保持枠3
のネジ部13の傾斜面はリードスクリュー11のネジ部
12の傾斜面12aに当接し、ナット板4のネジ部14
はリードスクリュー11のネジ部12の傾斜面12bに
当接しており、この状態が板バネ5の付勢作用により保
持されている。
は、このように片寄せされた状態がフォーカスモータ2
の回転中にも常に保持される。これにより、フォーカス
モータ2の回転に際して(特に、回転方向が変わった際
などに)、レンズ保持枠3のネジ部13は、リードスク
リュー11のネジ部12の溝内をバックラッシ分だけ移
動して「がたつき(又はズレ)」を起こすことがない。
このがたつきは、位置決め精度に悪影響を与えることが
あったが、本実施形態によるレンズ駆動装置1ではこの
ような不具合は解消されている。
枠3及びナット板4は、ボス18とボス受け部19によ
って相対回転が阻止され、かつ、板バネ5によって離間
する方向に付勢されるよう構成されるため、リードスク
リュー11の回転にあたって、その離間距離31は常に
一定に保たれる。これにより、レンズ保持枠3とナット
板4とを離間するように作用する板バネ5による付勢作
用は常に一定の力で作用することになる。
て離間距離31が著しく縮まり、付勢手段5によるこの
付勢作用が増加していく場合には、リードスクリュー1
1のネジ部12の斜面12aとレンズ保持枠3のネジ部
13との間の摩擦力が増加し、これに伴なってフォーカ
スモータ2の駆動回転に対して与える負荷が増大する。
フォーカスモータ2に対する負荷が増大すると、フォー
カスモータ2の回転制御に対して悪影響が与えられ、レ
ンズ10に対する位置決め精度を低下させる原因となっ
てしまう。この実施形態によるレンズ駆動装置1では、
上記したように付勢作用が一定の力に保持されているた
め、フォーカスモータ2へかかる負荷が一定になる。こ
れにより、フォーカスモータ2を正確に回転制御するこ
とができるため、レンズ10を正確に位置決めすること
が可能となっている。
が組み込まれたレンズ鏡胴の断面図である。このレンズ
鏡胴81は、光電変換を行うCCD(Charged Coupled D
evice)85が取り付けられた固定筒82と、第2レンズ
群87及びフォーカスレンズ10が設置された中間筒8
3と、第1レンズ群86が設置された移動筒84と、を
備えている。これらの筒83,84は光軸方向Oに多段
的に繰り出し可能となっており、これによってズーム機
能が実現されている。各レンズ群86,87を通して取
り込まれた光情報は、受光面88から受光されCCD8
5によって電気信号に変換され、電気信号パターンが形
成される。このレンズ鏡胴81はデジタルカメラ本体9
0に取り付けられている。この電気信号パターンによっ
て形成される画像は、デジタルカメラ本体90に設置さ
れたモニターなどを通じて見ることが出来る。
2レンズ群87の後方に設置され、フォーカスレンズ1
0を光軸方向に適切な位置に移動させることにより、こ
の撮影光学系においてピント調節を行っている。このよ
うな撮影光学系は、直径1cm程度の受光面88に数百
万画素というデータが集約されるものであるため、フォ
ーカスレンズ10の微細な位置決め精度が、得られる画
質に多大な影響を与える。既に述べたように、本実施形
態によるレンズ駆動装置1では、フォーカスレンズ10
を正確に位置決めすることが可能となっているため、レ
ンズ鏡胴81において正確にピント調節することが可能
となっている。
置におけるリードスクリュー周辺の部分拡大図である。
レンズ保持枠3及びナット板4を囲むように設けられた
板バネ95は、レンズ保持枠3及びナット板4を互いに
近接する方向に付勢している。これにより、レンズ保持
枠3及びナット板4は、バックラッシ分だけネジ部12
の溝内を移動しそれぞれ異なる方向に片寄せされた状態
が保持される。
1においても、レンズ駆動装置1と同様、片寄せされた
状態がフォーカスモータ2の回転中にも常に保持される
ため、フォーカスモータ2の回転に際して(特に、回転
方向が変わった際などに)、レンズ保持枠3のネジ部1
3は、リードスクリュー11のネジ部12の溝内をバッ
クラッシ分だけ移動して「がたつき(又はズレ)」を起
こすことがない。従って、バックラッシによって位置決
め精度に悪影響が与えられることのないものとなってい
る。また、レンズ駆動装置1と同様の理由により、板バ
ネ95による付勢作用及びそれによる負荷が常に一定に
作用するため、フォーカスモータ2の回転制御に対して
悪影響が与えられることのないものとなっている。
的に説明したが、本発明は、本発明を実施するにあたっ
て前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の請
求項の範囲内に該当する発明の全ての変更を包含し、形
状、サイズ、配置、構成などについて変更が可能であ
る。例えば、レンズ駆動装置1をデジタルカメラ本体に
対して適用する例を示したが、銀塩フィルムを用いて撮
影するカメラや、その他の光学機器のレンズ光学系に適
用することも可能である。
ドスクリューに螺合されたレンズ保持枠及びナット板
は、付勢手段により互いに近接する方向又は離間する方
向に付勢されるので、各レンズ保持枠、ナット板は、バ
ックラッシ分だけそれぞれ移動し、片寄せられる。これ
により、レンズ保持枠及びナット板はリードスクリュー
の回転に際して「がたつき」又は「ずれ」を起こすこと
が無く、レンズを正確に位置決めすることが可能となっ
ている。また、このレンズ保持枠及びナット板は、リー
ドスクリューの回転にあたってその離間距離は常に一定
に保たれるため、付勢手段による付勢作用についても常
に一定の力に保持される。これにより、駆動源に対して
与える負荷についても一定となり、駆動源の回転制御に
対して悪影響を与えることが無く、レンズを正確に位置
決めすることが可能となっている。
図である。
動装置の正面図である。
ある。
み込まれたレンズ鏡胴の断面図である。
おいて、リードスクリュー周辺の部分拡大図である。
ンズ駆動装置を示す図である。
源)、3…レンズ保持枠、4…ナット板、5,95…板
バネ(付勢手段)、11…リードスクリュー、13,1
4…ネジ部、O…光軸方向。
Claims (5)
- 【請求項1】 光軸方向にレンズを移動するレンズ駆動
装置であって、 駆動源により回転されるリードスクリューと、 前記レンズを保持し、前記リードスクリューのネジ部に
対して螺合するネジ部が形成され、前記リードスクリュ
ーの回転によって光軸方向に移動するレンズ保持枠と、 前記リードスクリューのネジ部に対して螺合するネジ部
が形成され、前記リードスクリューの回転によって光軸
方向に移動するナット板と、 前記レンズ保持枠及び前記ナット板が、前記リードスク
リューの回転に伴なって回転することを防止する回転防
止手段と、 前記レンズ保持枠と前記ナット板とを互いに近接する方
向又は離間する方向に付勢する付勢手段と、 を備えたことを特徴とするレンズ駆動装置。 - 【請求項2】 前記レンズ保持枠の前記ネジ部は、1ピ
ッチ未満である請求項1に記載のレンズ駆動装置。 - 【請求項3】 前記ナット板の前記ネジ部は、1ピッチ
未満である請求項1又は2に記載のレンズ駆動装置。 - 【請求項4】 前記付勢手段は、板バネである請求項1
〜3の何れか1項に記載のレンズ駆動装置。 - 【請求項5】 前記レンズは、撮影光学系においてピン
ト調節を行うフォーカスレンズである請求項1〜4の何
れか1項に記載のレンズ駆動装置。
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