JP2002286019A - 回転部材の取付構造 - Google Patents

回転部材の取付構造

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JP2002286019A
JP2002286019A JP2001084295A JP2001084295A JP2002286019A JP 2002286019 A JP2002286019 A JP 2002286019A JP 2001084295 A JP2001084295 A JP 2001084295A JP 2001084295 A JP2001084295 A JP 2001084295A JP 2002286019 A JP2002286019 A JP 2002286019A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プロジェクション部(バーリング部)の板金
部材に対する垂直度に狂いを引き起こすことなくプロジ
ェクション部同士の中心間距離を狭くして小型化を図る
とともに回転部材の安定した回転動作を得る。 【解決手段】 板金部材に一体に形成された複数のバー
リング部15等およびプロジェクション部16等と、こ
のプロジェクション部等によって回転可能に支持された
複数の回転部材とを有し、少なくとも1つのバーリング
部またはプロジェクション部の根元に、バーリング部の
内径またはプロジェクション部の外径より大径の凹部ま
たは凸部からなり、板金部材の厚さよりも薄い座部16
b等が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歯車、ローラ、そ
の他の回転部材の取付構造に関する。例えば、画像形成
装置(プリンタ、複写機、ファクシミリ等、シート材に
画像を形成する装置)、記録再生装置(磁気あるいは光
等の手段によってデータを記録または再生する装置)、
オーディオ機器等に用いて好適な回転部材の取付構造に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】昨今のコンピュータを取り巻く環境は、
小型なノートタイプコンピュータの台頭から益々ダウン
サイジングに拍車がかかり、これにともなってパーソナ
ル市場が拡大し、個人の卓上でも余裕をもって配置し使
用できる様に、コンピュータの小型化に相応したプリン
タやファクシミリ、あるいは磁気または光記録再生装置
等の端末機器の小型化と安価な商品の出現要求が高まっ
てきている。
【0003】そこで、本件出願人は、すでに、特開平7
−174214号公報として開示されているように、装
置の小型化とコストダウンを可能にした回転部材の取付
構造を提案している。図6〜図8は、それぞれ上記公報
に開示されている回転部材の取付構造を示す図である。
これらの図において、1,2,3はそれぞれ板金部材で
あり、板金部材2,3に、ギアを回転可能に支持するた
めの複数のバーリング部とプロジェクション部が一体的
に形成されている。具体的に説明すると、図6におい
て、ギアG1はプロジェクション部2aとバーリング部
3aとで支持され、ギアG2はプロジェクション部3b
で支持され、ギアG3はバーリング部2cとバーリング
部3cとで支持され、ギアG4はバーリング部2dで支
持されている。また、図7において、ギアG5およびG
6はバーリング部2eとバーリング部3eとで支持さ
れ、ギアG7およびG8はバーリング部2fで支持さ
れ、ギアG9はバーリング部2gとバーリング部3gと
で支持されている。また、図8において、ギアG10は
プロジェクション部2hとプロジェクション部3hとで
支持され、ギアG11はプロジェクション部2iとプロ
ジェクション部3iとで支持されている。このような回
転部材の支持構造によると、例えば板金部材に対してこ
れと別体の軸をかしめ付けしたり溶接したりするのに比
べて、小型化およびコストダウンを図ることが可能とな
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年においては、装置
のさらなる小型化が望まれるようになってきており、し
たがって、上記従来技術において、プロジェクション部
ないしバーリング部同士の中心間距離を狭くすることが
望まれるようになってきた。本願発明者は上記要望に応
えるべく種々の実験および検討を重ねる過程で、板金部
材にプロジェクション部ないしバーリング部を形成する
と、加工歪みが生じ、その歪みが当該プロジェクション
部等の部分に留まらずにその周辺にもおよび、この歪み
の影響によって、隣接するプロジェクション部ないしバ
ーリング部の板金部材に対する垂直度に狂いが生じるこ
とがあり、結果として回転部材の安定した回転動作が損
なわれることがあるということを発見した。
【0005】この発明の目的は、上記課題を解決し、プ
ロジェクション部ないしバーリング部の板金部材に対す
る垂直度に狂いを引き起こすことなくプロジェクション
部ないしバーリング部同士の中心間距離をできる限り狭
くして小型化を図るとともに回転部材の安定した回転動
作が得られる、回転部材の取付構造を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の回転部材の取付構造は、板金部材に一
体に形成された複数のバーリング部および/またはプロ
ジェクション部と、このバーリング部および/またはプ
ロジェクション部によって回転可能に支持された複数の
回転部材とを有する回転部材の取付構造であって、少な
くとも1つのバーリング部またはプロジェクション部の
根元に、バーリング部の内径またはプロジェクション部
の外径より大径の凹部または凸部からなり、板金部材の
厚さよりも薄い座部が形成されていることを特徴とす
る。請求項2記載の回転部材の取付構造は、請求項1記
載の回転部材の取付構造において、前記板金部材に対向
して、前記少なくとも1つのプロジェクション部の先端
を支持する支持部材が設けられていることを特徴とす
る。請求項3記載の回転部材の取付構造は、請求項2記
載の回転部材の取付構造において、前記少なくとも1つ
のプロジェクション部の先端が先細円錐状に形成されて
いるとともに、前記支持部材には、この支持部材と前記
板金部材とを対向配置する際に前記プロジェクション部
の先端を案内し、かつ支持する支持穴が設けられている
ことを特徴とする。なお、ここでいう「先細円錐状」に
は、先端が湾曲状となっているいわば弾丸のような先端
形状も含まれる。請求項4記載の回転部材の取付構造
は、請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の回転部材
の取付構造において、前記少なくとも1つのバーリング
部および/またはプロジェクション部の根元には、その
バーリング部の内径またはプロジェクション部の外径よ
り大径で、板金部材の板厚を減じて当該部位から上記バ
ーリング部またはプロジェクション部への体積移動を促
進する加工部が形成されていることを特徴とする。請求
項5記載の回転部材の取付構造は、請求項1〜4のうち
いずれか1項に記載の回転部材の取付構造において、前
記バーリング部および/またはプロジェクション部が、
予め板金部材における前記バーリング部の内面となる面
および/またはプロジェクション部の外面となる面に、
板金部材よりも展性の高い金属材料からなるメッキを施
した後、その板金部材に数工程のプレス加工を施すこと
によって形成されることを特徴とする。
【0007】
【作用効果】請求項1記載の回転部材の取付構造は、板
金部材に一体に形成された複数のバーリング部および/
またはプロジェクション部と、このバーリング部および
/またはプロジェクション部によって回転可能に支持さ
れた複数の回転部材とを有する回転部材の取付構造であ
って、少なくとも1つのバーリング部またはプロジェク
ション部の根元に、バーリング部の内径またはプロジェ
クション部の外径より大径の凹部または凸部からなり、
板金部材の厚さよりも薄い座部が形成されているので、
この取付構造によれば、次のような作用効果が得られ
る。すなわち、板金部材に上記少なくとも1つのプロジ
ェクション部またはバーリング部を形成する際に、その
根元部に生じる加工歪みが、板金部材の厚さよりも薄い
座部に集中することによって当該座部の範囲に留まりや
すくなる。したがって、隣接するプロジェクション部な
いしバーリング部への悪影響が及びにくくなり、結果と
して、バーリング部および/またはプロジェクション部
の板金部材に対する垂直度の狂いが生じ難くなる。ま
た、板金部材全体の平面度に多少の狂いがあったとして
も、板金部材の厚さよりも薄い座部のみを矯正すること
によって、容易にバーリング部またはプロジェクション
部の位置調整(垂直度ないし軸芯の平行度の調整)を行
うことが可能になる。したがって、この回転部材の取付
構造によれば、バーリング部および/またはプロジェク
ション部の中心間距離を可及的に狭くして小型化を図る
とともに回転部材の安定した回転動作を得ることが可能
となる。請求項2記載の回転部材の取付構造によれば、
請求項1記載の回転部材の取付構造において、前記板金
部材に対向して、前記少なくとも1つのプロジェクショ
ン部の先端を支持する支持部材が設けられているので、
さらに次のような作用効果が得られる。すなわち、上記
プロジェクション部の高さを高く形成することでプロジ
ェクション部の肉厚が薄くなり根元の強度が低下したと
しても、板金部材に対向して設けられた支持部材によっ
てプロジェクション部の先端が支持されることにより、
根元の強度低下が補われることとなる。したがって、プ
ロジェクション部をより高く形成することが可能にな
る。また、形成されたプロジェクション部の垂直度に多
少の狂いがあったとしても、その狂いは、支持部材によ
ってプロジェクション部の先端が支持されることによ
り、また上記薄肉の座部の存在により、矯正されること
となる。したがって、この請求項2記載の回転部材の取
付構造によれば、プロジェクション部をより高く形成し
つつ回転部材の安定した回転動作を得ることが可能とな
る。請求項3記載の回転部材の取付構造によれば、請求
項2記載の回転部材の取付構造において、前記少なくと
も1つのプロジェクション部の先端が先細円錐状に形成
されているとともに、前記支持部材には、この支持部材
と前記板金部材とを対向配置する際に前記少なくとも1
つのプロジェクション部の先端を案内し、かつ支持する
支持穴が設けられているので、さらに次のような作用効
果が得られる。すなわち、形成されたプロジェクション
部の垂直度に多少の狂いがあったとしても、支持部材と
板金部材とを対向配置する際に、プロジェクション部の
先細円錐状の先端が支持部材の支持穴で案内されて前記
垂直度の狂いが矯正されつつプロジェクション部の先端
部分が支持されることとなる。また、この矯正作用は、
上記薄肉の座部によって円滑に行われやすくなる。した
がって、この請求項3記載の回転部材の取付構造によれ
ば、組立を円滑に行うことができるようになると同時
に、プロジェクション部をより高く形成しつつ回転部材
の安定した回転動作を得ることが可能となる。請求項4
記載の回転部材の取付構造によれば、請求項1〜3のう
ちいずれか1項に記載の回転部材の取付構造において、
前記少なくとも1つのバーリング部またはプロジェクシ
ョン部の根元には、バーリング部の内径またはプロジェ
クション部の外径より大径で、板金部材の板厚を減じて
当該部位から上記バーリング部またはプロジェクション
部への体積移動を促進する加工部が形成されているの
で、板金部材の前記加工部からバーリング部またはプロ
ジェクション部への体積移動によって、そのバーリング
部またはプロジェクション部の強度を向上させることが
可能となる。請求項5記載の回転部材の取付構造によれ
ば、請求項1〜4のうちいずれか1項に記載の回転部材
の取付構造において、前記バーリング部および/または
プロジェクション部が、予め板金部材における前記バー
リング部の内面となる面および/またはプロジェクショ
ン部の外面となる面に、板金部材よりも展性の高い金属
材料からなるメッキを施した後、その板金部材に数工程
のプレス加工を施すことによって形成されるので、さら
に次のような作用効果が得られる。すなわち、上記数工
程のプレス加工の過程で、プロジェクション部の外面お
よび/またはバーリング部の内面(すなわち回転部材と
の摺接面)に、相応の加工硬化が生じるとともに、プロ
ジェクション部の外面および/またはバーリング部の内
面が、金型と摺察して、加工を施さない部分に比較して
相対的に滑らかな鏡面状態に形成され、かつ、この鏡面
部にメッキ金属が打ち込まれたように浸透して防錆機能
を果たすこととなる。したがって、長期間に亘って、回
転部材のより一層安定した回転動作を得ることが可能と
なる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1は本発明に係る回転部
材の取付構造の一実施の形態を適用したギア列の一例を
示す部分省略正面図。図2は図1におけるII−II断
面図、図3は図1におけるIII−III断面図であ
る。
【0009】これらの図に示すように、この実施の形態
の構造は、平行に設けられた一対の板金部材10,20
と、これら板金部材10,20にそれぞれ一体に形成さ
れた、後に詳しく説明するバーリング部およびプロジェ
クション部と、これらバーリング部、プロジェクション
部によって回転可能に支持された回転部材としてのギア
A1,A2,B,C、およびE,F,Gとを有してい
る。板金部材10には、モータ30が設けられており、
図2に示すように、このモータ30の出力軸31に固定
された駆動ギア32にギア列A1,B,Cを介してギア
33が噛み合っていて、その軸34に動力が伝達される
ようになっている。また、図3に示すように、上記駆動
ギア32にギア列A1,B,A2,E,F,Gを介して
ギア35が噛み合っていて、その軸36に動力が伝達さ
れるようになっている。
【0010】上記ギア列における各ギアの支持構造につ
いて説明する。図2に示すように、ギアA1,A2は、
板金部材10に形成されたプロジェクション部11によ
って回転可能に支持されている。ギアBは、同じく板金
部材10に形成されたプロジェクション部12によって
回転可能に支持されている。ギアCは、その両端が、板
金部材10に形成されたプロジェクション部13と、こ
れに対向して板金部材20に形成されたプロジェクショ
ン部23とによって回転可能に支持されている。ギアE
は、板金部材10に形成されたプロジェクション部14
によって回転可能に支持されている。また、図3に示す
ように、ギアFは、その両端が、板金部材10に形成さ
れたバーリング部15と、これに対向して板金部材20
に形成されたバーリング部25とによって回転可能に支
持されている。ギアGは、その両端が、板金部材10に
形成されたプロジェクション部16と、これに対向して
板金部材20に形成されたバーリング部26とによって
回転可能に支持されている。
【0011】この実施の形態の特徴は、以下に詳しく説
明するように、少なくとも1つのバーリング部またはプ
ロジェクション部の根元に、バーリング部の内径または
プロジェクション部の外径より大径の凹部または凸部か
らなり、板金部材の厚さよりも薄い座部が形成されてい
ることにある。
【0012】この実施の形態では、上記複数のプロジェ
クション部のうちプロジェクション部13,14,1
6,および23の根元に、プロジェクション部の外径よ
り大径の凸部からなり、板金部材の厚さtよりも薄い厚
さの座部13b,14b,16b,および23bが形成
されている。このような座部は、プロジェクション部と
同時に形成することも、プロジェクション部を形成した
後に形成することもできる。また、座部を形成した後
に、プロジェクション部を形成することもできる。ま
た、例えば図5(b)に示すようにプロジェクション部
13を例にとって説明するように、雄型43と雌型44
とを用い、雌型44にプロジェクション部13を挿入す
るとともに、座部13bを雄型43と雌型44とで挟圧
することによって、プロジェクション部13を所望の位
置に調整することができる。なお、このような座部は、
他のプロジェクション部についても形成することができ
る。
【0013】また、この実施の形態では、上記複数のバ
ーリング部のうち、図3に示すように、バーリング部2
6の根元に、バーリング部26の内径より大径の凹部か
らなり、板金部材20の厚さtよりも薄い座部26bが
形成されている。このような座部26bも上記の座部1
3b,14b,16b,23b同様、バーリング部26
と同時に形成することも、バーリング部26を形成した
後に形成するも、または、座部26bを形成した後にバ
ーリング部26を形成することもできる。また、座部2
6bを形成した後、別の雄型と雌型とを用い、雌型にバ
ーリング部26を挿入するとともに、座部26bを雄型
と雌型とで挟圧することによって、バーリング部26を
所望の位置に調整することができる。なお、このような
座部は、他のバーリング部についても形成することがで
きる。
【0014】上記複数のプロジェクション部11,1
2,13,14,16,および23の根元には、それぞ
れ各プロジェクション部の外径より大径で、板金部材の
板厚tを減じて当該部位からそれぞれのプロジェクショ
ン部への体積移動を促進する加工部11c,12c,1
3c,14c,16c,および23cが形成されてい
る。このような加工部は、プロジェクション部11,1
4のようなテーパ状の加工部11c,14cについて
は、例えば図5(c)にプロジェクション部11を例に
とって説明するように、プロジェクション部11を形成
する過程で、雄型45と雌型46とを用いてプレス加工
で形成することができる。また、プロジェクション部1
2のようなテーパ状ではない段差状の加工部12cにつ
いては、例えば図5(d)に示すように、プロジェクシ
ョン部12を形成する過程で、雄型47と雌型48とを
用いてプレス加工で形成することができる。いずれの場
合についても、加工部11c,12c等を形成すると同
時に、その雄型45(47)と雌型46(48)とを用
い、雌型46(48)にプロジェクション部11,12
等を挿入するとともに、加工部11c,12c等を雄型
と雌型とで挟圧することによって、プロジェクション部
を所望の位置に調整することができる。前述した、座部
を有しているプロジェクション部の加工部13c等につ
いては、例えば図5(a)に示すように、プロジェクシ
ョン部13および座部13bの形成過程で加工部13c
等を形成することができ、図5(a)にプロジェクショ
ン部13を例にとって説明するように、雄型41と雌型
42とで挟圧することによって、プロジェクション部1
3を所望の位置に調整することもできる。なお、別の見
方をすれば、座部13b等も加工部を構成していると見
ることができ、逆に加工部12c等も座部を構成してい
ると見ることができる。加工部は、バーリング部につい
ても形成することができる。
【0015】他方の板金部材20は、一方の板金部材1
0に対向して設けられた、プロジェクション部11,1
2,14の先端11a,12a,14aを支持する支持
部材を構成している。プロジェクション部11,12,
14の先端11a,12a,14aは、先細円錐状に形
成されているとともに、支持部材である板金部材20に
は、この板金部材20と前記一方の板金部材10とを対
向配置する際にプロジェクション部11,12,14の
先端11a,12a,14aを案内し、かつ支持する支
持穴21,22,24が設けられている。
【0016】この実施の形態では、以上のようなバーリ
ング部およびプロジェクション部を形成するに際し、予
め板金部材の両面に、板金部材よりも伸び性(展性)の
高い金属材料からなるメッキMを施し、その板金部材に
数工程のプレス加工を施すことによって形成する。な
お、1枚の板金部材に対し、バーリング部またはプロジ
ェクション部のみを形成する場合には、そのバーリング
部の内面となる面またはプロジェクション部の外面とな
る面にのみメッキMを施すようにすることができる。い
ずれにしても、上記数工程のプレス加工の過程で、プロ
ジェクション部の外面ないしバーリング部の内面に、相
応の加工硬化が生じるとともに、プロジェクション部の
外面ないしバーリング部の内面は、金型と摺察して、加
工を施さない部分に比較して相対的に滑らかな鏡面状態
に形成され、かつ、この鏡面部にメッキ金属が打ち込ま
れたように浸透して防錆機能を果たすこととなる。プロ
ジェクション部ないしバーリング部は、板金部材の板厚
tの2倍から15倍程度の高さに形成することが可能で
ある。
【0017】この実施の形態ではさらに、一方の板金部
材10に関し、図4(a)に示すように、互いに隣設す
るプロジェクション部(11,12,13,14,16
のうち重複しない(例えば11同士とならない)任意の
一対)の中心間距離をP、その任意の2つのプロジェク
ション部(上記一対のプロジェクション部)の外径をD
1,D2としたとき、全てのプロジェクション部が、 P≧(D1+D2) なる位置関係を満たすように形成されている。なお、図
4において、二点鎖線で示す領域が、プロジェクション
部(あるいはバーリング部)の加工による加工歪みの影
響が生じる領域である。具体的には、例えば図2におい
て、2つのプロジェクション部11,12同士の中心間
距離をP1、プロジェクション部11,12の外径をD
1,D2としたとき、P1≧(D1+D2)なる位置関
係を満たすようにプロジェクション部11,12が形成
されており、他のプロジェクション部についても同様に
形成されている。
【0018】また、他方の板金部材20に関し、図4
(b)に示すように、互いに隣設するバーリング部(2
5,26(この実施の形態では25,26の2つである
が、3以上である場合もある)のうち重複しない(例え
ば25同士とならない)任意の一対)の中心間距離を
P、その任意の2つのバーリング部(上記一対のバーリ
ング部)の内径をd1,d2としたとき、全てのバーリ
ング部が、 P≧(d1+d2) なる位置関係を満たすように形成されている。なお、距
離Pについては、上記プロジェクション部同士の間隔P
と同じ符号を用いているが、実際の距離は基本的には異
なっている(但し同一であることを妨げない)。この明
細書において同様である。具体的には、例えば図3にお
いて、2つのバーリング部25,26同士の中心間距離
をP2、バーリング部25,26の内径をd1,d2と
したとき、P2≧(d1+d2)なる位置関係を満たす
ようにバーリング部25,26が形成されておいる。隣
接する他のバーリング部がある場合には、それについて
も同様に形成する。
【0019】さらに、一方の板金部材10に関し、図4
(c)に示すように、互いに隣設する、バーリング部1
5(この実施の形態では15の1つであるが、2以上で
ある場合もある)とプロジェクション部(11または1
2または13または14または16)との中心間距離を
P、バーリング部15の内径をd、プロジェクション部
の外径をDとしたとき、全てのバーリング部およびプロ
ジェクション部が、 P≧(d+D) の位置関係を満たすように形成する。他方の板金部材2
0についても同様である。具体的には、例えば図3にお
いて、互いに隣設するバーリング部15とプロジェクシ
ョン部16との中心間距離をP3、バーリング部15の
内径をd3、プロジェクション部16の外径をD3とし
たとき、P3≧(d3+D3)なる位置関係を満たすよ
うにバーリング部15とプロジェクション部16とが形
成されており、他のバーリング部とプロジェクション部
についても同様に形成する。
【0020】すなわち、以上をまとめれば、ある一枚の
板金部材に関し、プロジェクション部および/またはバ
ーリング部が複数形成されている場合において、各プロ
ジェクション部の外径をDi(iは1〜n、nはプロジ
ェクション部の個数であって1以上の任意の数)、各バ
ーリング部の内径をdi(iは1〜n、nはバーリング
部の個数であって1以上の任意の数)、上記プロジェク
ション部および/またはバーリング部のうちから選択さ
れた、互いに隣設する任意のプロジェクション部および
/またはバーリング部同士の中心間距離をPi(iは1
〜n、nは組み合わせ数であって1以上の任意の数)と
したとき、全てのプロジェクション部および/またはバ
ーリング部について、 Pi≧(Di+Di){但しDiのiは重複しない} Pi≧(di+di){但しDiのiは重複しない} Pi≧(Di+di) の位置関係を満たすように形成されているということで
ある。
【0021】以上のような回転部材の取付構造によれ
ば、次のような作用効果が得られる。 (a)板金部材に一体に形成された複数のバーリング部
およびプロジェクション部と、このバーリング部および
/またはプロジェクション部によって回転可能に支持さ
れた複数の回転部材とを有する回転部材の取付構造であ
って、少なくとも1つの(この実施の形態では複数の)
バーリング部およびプロジェクション部の根元に、バー
リング部の内径またはプロジェクション部の外径より大
径の凹部または凸部からなり、板金部材の厚さよりも薄
い座部(例えば13b等)が形成されているので、次の
ような作用効果が得られる。すなわち、板金部材にプロ
ジェクション部ないしバーリング部を形成する際に、そ
の根元部に生じる加工歪みが、板金部材の厚さよりも薄
い座部(例えば13b等)に集中することによって当該
座部(例えば13b等)の範囲に留まりやすくなる。し
たがって、隣接するプロジェクション部ないしバーリン
グ部への悪影響が及びにくくなり、結果として、バーリ
ング部および/またはプロジェクション部の板金部材に
対する垂直度の狂いが生じ難くなる。また、板金部材全
体の平面度に多少の狂いがあったとしても、板金部材の
厚さよりも薄い座部のみを矯正する(例えば座部13b
を図5(b)に示したようにして矯正する)ことによっ
て、容易にバーリング部および/またはプロジェクショ
ン部の位置調整(垂直度ないし軸芯の平行度の調整)を
行うことが可能になる。したがって、この回転部材の取
付構造によれば、バーリング部および/またはプロジェ
クション部の中心間距離を可及的に狭くして小型化を図
るとともに回転部材の安定した回転動作を得ることが可
能となる。 (b)板金部材10に対向して、プロジェクション部1
1等の先端11a等を支持する支持部材(他方の板金部
材20)が設けられているので、さらに次のような作用
効果が得られる。すなわち、プロジェクション部11等
の高さを高く形成することでプロジェクション部11等
の肉厚が薄くなり根元の強度が低下したとしても、板金
部材10に対向して設けられた支持部材20によってプ
ロジェクション部11等の先端11a等が支持されるこ
とにより、根元の強度低下が補われることとなる。した
がって、プロジェクション部11等をより高く形成する
ことが可能になる。前述したように、板金部材の板厚t
の15倍程度の高さに形成することが可能である。ま
た、形成されたプロジェクション部11等の垂直度に多
少の狂いがあったとしても、その狂いは、支持部材20
によってプロジェクション部11等の先端11a等が支
持されることにより、また、上記肉薄の座部(13b
等)の存在によって、矯正されることとなる。したがっ
て、この取付構造によれば、プロジェクション部11等
をより高く形成しつつ回転部材の安定した回転動作を得
ることが可能となる。 (c)プロジェクション部11等の先端11a等が先細
円錐状に形成されているとともに、支持部材20には、
この支持部材20と板金部材10とを対向配置する際に
プロジェクション部11等の先端11a等を案内し、か
つ支持する支持穴21等が設けられているので、さらに
次のような作用効果が得られる。すなわち、形成された
プロジェクション部11等の垂直度に多少の狂いがあっ
たとしても、支持部材20と板金部材10とを対向配置
する際に、プロジェクション部11等の先細円錐状の先
端11a等が支持部材20の支持穴21等で案内されて
前記垂直度の狂いが矯正されつつ支持されることとな
る。この矯正作用は上記座部(13b等)の存在によっ
て行われやすくなる。したがって、この取付構造によれ
ば、組立を円滑に行うことができるようになると同時
に、プロジェクション部をより高く形成しつつ回転部材
の安定した回転動作を得ることが可能となる。 (d)バーリング部および/またはプロジェクション部
の根元には、バーリング部の内径またはプロジェクショ
ン部の外径より大径で、板金部材の板厚を減じて当該部
位(11c等)から上記バーリング部またはプロジェク
ション部への体積移動を促進する加工部11c等が形成
されているので、板金部材の加工部11c等からバーリ
ング部またはプロジェクション部への体積移動によっ
て、バーリング部および/またはプロジェクション部の
肉厚の著しい低下を防止し、強度を向上させ、あるいは
より一層高く形成することが可能となる。さらに、図5
(c)に示したように斜面状の加工部11cとすると、
プロジェクション部(またはバーリング部)ないし加工
部11cの形成に当たって、プレス加工手段の加工付与
パワーを減ずることができる。 (e)バーリング部およびプロジェクション部を形成す
るに際し、予め板金部材の両面に、板金部材よりも伸び
性の(展性)高い金属材料からなるメッキMを施し、そ
の板金部材に数工程のプレス加工を施すことによってバ
ーリング部およびプロジェクション部を形成するので、
この数工程のプレス加工の過程で、プロジェクション部
の外面ないしバーリング部の内面に、相応の加工硬化が
生じるとともに、プロジェクション部の外面ないしバー
リング部の内面が、金型と摺察して、加工を施さない部
分に比較して相対的に滑らかな鏡面状態に形成され、か
つ、この鏡面部にメッキ金属が打ち込まれたように浸透
して防錆機能を果たすこととなる。したがって、長期間
に亘って、回転部材のより一層安定した回転動作を得る
ことが可能となる。
【0022】(f)板金部材10に一体に形成された複
数のプロジェクション部と、このプロジェクション部に
よって回転可能に支持された複数の回転部材A1等とを
有する回転部材の取付構造であって、互いに隣設するプ
ロジェクション部(例えばプロジェクション部11,1
2)同士の中心間距離をP(例えばP1)、上記複数の
プロジェクション部のうちの任意の2つのプロジェクシ
ョン部の外径(例えばプロジェクション部11,12の
外径)をD1,D2としたとき、全てのプロジェクショ
ン部が、 P≧(D1+D2) なる位置関係を満たすように形成されているので、この
回転部材の取付構造によれば、隣接するプロジェクショ
ン部(例えばプロジェクション部11,12の外径)の
形成による加工歪みの相互干渉が防止される。本願発明
者による種々の実験および検討によると、座部を形成す
ることなく、板金部材に複数のプロジェクション部を形
成するにあたり、隣接するプロジェクション部の中心間
距離が、プロジェクション部の外径の2倍以下(図4
(a)に二点鎖線で示す領域参照)であると、その加工
歪みの影響によって、隣接するプロジェクション部の板
金部材に対する垂直度に狂いが生じることが分かってい
るが、この実施の形態によれば、全てのプロジェクショ
ン部が、P≧(D1+D2)なる位置関係を満たすよう
に形成されているので、隣接するプロジェクション部
(例えばプロジェクション部11,12)の形成による
加工歪みの相互干渉が一層確実に防止されることとな
る。したがって、プロジェクション部の板金部材に対す
る垂直度に狂いが生じず、プロジェクション部同士の中
心間距離を可及的に狭くして小型化を図るとともに回転
部材の一層安定した回転動作を得ることが可能となる。 (g)板金部材20に一体に形成された複数のバーリン
グ部25等と、このバーリング部25等によって回転可
能に支持された複数の回転部材F等とを有する回転部材
の取付構造であって、互いに隣設するバーリング部(例
えば25,26)の中心間距離をP(例えばP2)、複
数のバーリング部のうちの任意の2つのバーリング部の
内径(例えば25,26の内径)をd1,d2としたと
き、全てのバーリング部が、 P≧(d1+d2) なる位置関係を満たすように形成されているので、この
回転部材の取付構造によれば、隣接するバーリング部の
形成による加工歪みの相互干渉がより確実に防止され
る。本願発明者による種々の実験および検討によると、
座部を形成することなく、板金部材に複数のバーリング
部を形成するにあたり、隣接するバーリング部の中心間
距離が、バーリング部の内径の2倍以下(図4(b)に
二点鎖線で示す領域参照)であると、その加工歪みの影
響によって、隣接するバーリング部の板金部材に対する
垂直度に狂いが生じることが分かっているが、この実施
の形態によれば、全てのバーリング部が、P≧(d1+
d2)なる位置関係を満たすように形成されているの
で、隣接するバーリング部(例えばバーリング部25,
26)の形成による加工歪みの相互干渉が一層確実に防
止される。したがって、バーリング部の板金部材に対す
る垂直度に狂いが生じず、バーリング部同士の中心間距
離を可及的に狭くして小型化を図るとともに回転部材の
一層安定した回転動作を得ることが可能となる。 (h)板金部材に一体に形成された複数のバーリング部
およびプロジェクション部と、このバーリング部および
/またはプロジェクション部によって回転可能に支持さ
れた複数の回転部材とを有する回転部材の取付構造であ
って、互いに隣設するバーリング部(例えばバーリング
部15)とプロジェクション部(例えばプロジェクショ
ン部16)との中心間距離をP(例えばP3)、バーリ
ング部の内径をd(例えばd3)、プロジェクション部
の外径をD(例えばD3)としたとき、全てのバーリン
グ部およびプロジェクション部が、 P≧(d+D) の位置関係を満たすように形成されているので、隣接す
るバーリング部およびプロジェクション部の形成による
加工歪みの相互干渉が一層確実に防止される。本願発明
者による種々の実験および検討によると、座部を形成す
ることなく、板金部材にプロジェクション部およびバー
リング部を形成するにあたり、隣接するプロジェクショ
ン部およびバーリング部の中心間距離が、プロジェクシ
ョン部の外径とバーリング部の内径との和以下(図4
(c)に二点鎖線で示す領域参照)であると、その加工
歪みの影響によって、隣接するプロジェクション部ない
しバーリング部の板金部材に対する垂直度に狂いが生じ
ることが分かっているが、この実施の形態によれば、全
てのバーリング部およびプロジェクション部が、P≧
(d+D)の位置関係を満たすように形成されているの
で、隣接するバーリング部およびプロジェクション部の
形成による加工歪みの相互干渉が防止される。したがっ
て、バーリング部およびプロジェクション部の板金部材
に対する垂直度に狂いを引き起こすことなくバーリング
部とプロジェクション部同士の中心間距離を可及的に狭
くして小型化を図るとともに回転部材の安定した回転動
作を得ることが可能となる。
【0023】(i)以上(f)〜(h)の作用効果をま
とめれば、ある一枚の板金部材に関し、プロジェクショ
ン部および/またはバーリング部が複数形成されている
場合において、各プロジェクション部の外径をDi(i
は1〜n、nはプロジェクション部の個数であって1以
上の任意の数)、各バーリング部の内径をdi(iは1
〜n、nはバーリング部の個数であって1以上の任意の
数)、上記プロジェクション部および/またはバーリン
グ部のうちから選択された、互いに隣設する任意のプロ
ジェクション部および/またはバーリング部同士の中心
間距離をPi(iは1〜n、nは組み合わせ数であって
1以上の任意の数)としたとき、全てのプロジェクショ
ン部および/またはバーリング部について、 Pi≧(Di+Di){但しDiのiは重複しない} Pi≧(di+di){但しDiのiは重複しない} Pi≧(Di+di) の位置関係を満たすように形成されているので、隣接す
るバーリング部ないしプロジェクション部の形成による
加工歪みの相互干渉が一層確実に防止され、バーリング
部およびプロジェクション部の板金部材に対する垂直度
に狂いを引き起こすことなくバーリング部ないしプロジ
ェクション部の中心間距離を可及的に狭くして小型化を
図るとともに回転部材の一層安定した回転動作を得るこ
とが可能となる、ということになる。より詳しく説明す
ると、板金部材に形成したバーリング部ないしプロジェ
クション部は、一般的にはプレス加工によって板金部材
の板厚から成る体積部分を移動させて所望の形状に形成
するものであり、プレス加工の加工工程数を増やす事に
よってバーリング部ないしプロジェクション部の厚み
は、板金部材の板厚の5%程度の厚みにまで絞り伸ばす
事が可能であり、この板金部材の板厚の5%厚みによれ
ばバーリング部ないしプロジェクション部の、回転部材
に対する摺動有効高さは板厚の15倍程度の高さまで伸
長可能である。しかしながら、板金部材の板厚から成る
体積部分を移動させて所望の形状を形成する際に、バー
リング部またはプロジェクション部には相応の加工歪み
を生じるが、この歪みは当該部分に収まらず、座部を形
成しない状態では、そのバーリング部ないしプロジェク
ション部の形成根元部分でバーリング部の内径ないしプ
ロジェクション部の外径の略2倍程度の周辺にも加工歪
みが生じ、主として板金部材に対する垂直度狂いを引き
おこす事があり、バーリング部ないしプロジェクション
部を複数本形成すると、互いに隣設したバーリング部な
いしプロジェクション部の加工歪みが干渉し合ってこの
現象が助長され、互いに隣設したバーリング部またはプ
ロジェクション部の相対位置関係が安定しない場合があ
る。これに対し、この実施の形態によれば、座部が形成
されているとともにさらに、全てのプロジェクション部
および/またはバーリング部が、 Pi≧(Di+Di){但しDiのiは重複しない} Pi≧(di+di){但しDiのiは重複しない} Pi≧(Di+di) の位置関係を満たすように形成されているので、隣接す
るバーリング部ないしプロジェクション部の形成による
加工歪みの相互干渉が一層確実に防止され、バーリング
部およびプロジェクション部の板金部材に対する垂直度
に狂いを引き起こすことなくバーリング部ないしプロジ
ェクション部の中心間距離を可及的に狭くして小型化を
図るとともに回転部材の一層安定した回転動作を得るこ
とが可能となる。したがって、また、この実施の形態の
ような回転部材の取り付け構造は、バーリング部ないし
プロジェクション部の本数が多ければ多い程、小型化と
コストダウンに寄与することとなる。
【0024】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものでは
なく、本発明の要旨の範囲内において適宜変形実施可能
である。例えば、 上記実施の形態では、隣接するバーリング部ないしプ
ロジェクション部の位置が前述した関係を満たすように
形成したが、座部を設けた場合には、必ずしもこの位置
関係が満される必要はない。すなわちさらに中心間距離
を狭くすることが可能である。 上記実施の形態では、プロジェクション部の座部を凸
状、バーリング部の座部を凹状に形成したが、その逆で
あってもよい。但し、例えば順送型による加工方法の場
合は、板金部材からの金型の分離や、板金部材の順送り
を考慮すると上記実施の形態のように構成するのが好ま
しい。 凹状の加工部12c等や斜面状の加工部11cの他
に、板金部材の体積移動を目的としてのR部(断面湾曲
状の加工部)等の形成も有効である。
【0025】
【発明の効果】請求項1〜5記載のいずれの回転部材の
取付構造によっても、バーリング部および/またはプロ
ジェクション部の板金部材に対する垂直度に狂いを引き
起こすことなくバーリング部とプロジェクション部同士
の中心間距離を可及的に狭くして小型化を図るとともに
回転部材の安定した回転動作を得ることが可能となる。
さらに、請求項2記載の回転部材の取付構造によれば、
プロジェクション部をより高く形成しつつ回転部材の安
定した回転動作を得ることが可能となる。請求項3記載
の回転部材の取付構造によれば、組立を円滑に行うこと
ができるようになると同時に、プロジェクション部をよ
り高く形成しつつ回転部材の安定した回転動作を得るこ
とが可能となる。請求項4記載の回転部材の取付構造に
よれば、バーリング部および/またはプロジェクション
部の強度を向上させることが可能となる。請求項5記載
の回転部材の取付構造によれば、長期間に亘って、回転
部材のより一層安定した回転動作を得ることが可能とな
る。
【0026】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る回転部材の取付構造の一実施の形
態を適用したギア列の一例を示す部分省略正面図。
【図2】図1におけるII−II断面図。
【図3】図3は図1におけるIII−III断面図。
【図4】(a)(b)(c)は、作用を説明するための
原理説明図。
【図5】(a)(b)は座部の加工説明図、(c)
(d)は加工部の加工説明図。
【図6】従来技術の説明図。
【図7】従来技術の説明図。
【図8】従来技術の説明図。
【符号の説明】
A1,A2,B,C、E,F,G ギア(回転部材) 10 板金部材 11,12,13,14,16,23 プロジェクシ
ョン部 11c,12c,13c,14c,16c,23c
加工部 13b,14b,16b,23b 座部 15,25,26 バーリング部 20 板金部材(支持部材) 21,22,24 支持穴

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板金部材に一体に形成された複数のバー
    リング部および/またはプロジェクション部と、このバ
    ーリング部および/またはプロジェクション部によって
    回転可能に支持された複数の回転部材とを有する回転部
    材の取付構造であって、 少なくとも1つのバーリング部またはプロジェクション
    部の根元に、バーリング部の内径またはプロジェクショ
    ン部の外径より大径の凹部または凸部からなり、板金部
    材の厚さよりも薄い座部が形成されていることを特徴と
    する回転部材の取付構造。
  2. 【請求項2】 前記板金部材に対向して、前記少なくと
    も1つのプロジェクション部の先端を支持する支持部材
    が設けられていることを特徴とする請求項1記載の回転
    部材の取付構造。
  3. 【請求項3】 前記少なくとも1つのプロジェクション
    部の先端が先細円錐状に形成されているとともに、前記
    支持部材には、この支持部材と前記板金部材とを対向配
    置する際に前記プロジェクション部の先端を案内し、か
    つ支持する支持穴が設けられていることを特徴とする請
    求項2記載の回転部材の取付構造。
  4. 【請求項4】 前記少なくとも1つのバーリング部また
    はプロジェクション部の根元には、そのバーリング部の
    内径またはプロジェクション部の外径より大径で、板金
    部材の板厚を減じて当該部位から上記バーリング部また
    はプロジェクション部への体積移動を促進する加工部が
    形成されていることを特徴とする請求項1〜3のうちい
    ずれか1項に記載の回転部材の取付構造。
  5. 【請求項5】 前記バーリング部および/またはプロジ
    ェクション部が、予め板金部材における前記バーリング
    部の内面となる面および/またはプロジェクション部の
    外面となる面に、板金部材よりも展性の高い金属材料か
    らなるメッキを施した後、その板金部材に数工程のプレ
    ス加工を施すことによって形成されることを特徴とする
    請求項1〜4のうちいずれか1項に記載の回転部材の取
    付構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010133456A (ja) * 2008-12-02 2010-06-17 Hosei Brake Ind Ltd シュー間隙自動調節機構を備えたドラムブレーキ
US9703250B2 (en) 2014-03-26 2017-07-11 Kyocera Document Solutions Inc. Rotating force transmitting mechanism and image forming apparatus

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