JP2002285384A - 微生物繁殖防止方法 - Google Patents

微生物繁殖防止方法

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JP2002285384A
JP2002285384A JP2001086905A JP2001086905A JP2002285384A JP 2002285384 A JP2002285384 A JP 2002285384A JP 2001086905 A JP2001086905 A JP 2001086905A JP 2001086905 A JP2001086905 A JP 2001086905A JP 2002285384 A JP2002285384 A JP 2002285384A
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electrodeposition
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tank
hydrogen peroxide
pole liquid
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JP2001086905A
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English (en)
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Yutaka Fukahara
豊 布花原
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Nippon Paint Co Ltd
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Nippon Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】極液中の微生物類の繁殖を防止することによ
り、隔膜の目詰まりや極液循環経路の詰まりを防止し、
この結果電着塗装効率を維持し、また電着槽内の塗料組
成を安定させることにより、被塗物の塗膜品質を確保で
きる極液の微生物繁殖防止方法を提供する。 【解決手段】電着槽内に設けられ、極液に浸された電極
を内蔵する隔膜装置と、電着槽外に設けられ、前記隔膜
装置から回収した極液を貯留し、電導度を調整して再び
隔膜装置へ送り出すための極液槽とを備えた電着塗装装
置を用いるにあたって、前記極液に例えば極液中の過酸
化水素濃度が20〜1000ppmとなるように過酸化
水素を添加する微生物繁殖防止方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電着塗装装置にお
いて電着槽の電極を保護し電流効率を向上させるための
隔膜装置に使用する極液における藻類やバクテリア類等
の微生物の繁殖を防止する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】導電性被塗物を電着塗料液に浸漬し、電
気泳動法によって電着塗装を行う手段は、自動車、自動
車部品、家電、その他の分野において広く採用されてい
る。電着塗装は被塗物を一方の電極とし、電着槽内に設
けた他方の電極との間に電気を流して行うが、他方の電
極は隔膜装置の中に設置されることが多い。
【0003】上記隔膜装置内には極液が満たされてい
て、たとえばカチオン電着塗装装置の場合、電着塗料液
に含まれる中和用の酢酸、乳酸、蟻酸等の有機酸が通電
により有機アニオンとなって隔膜を透過し極液中に溶解
する。極液は隔膜装置内と電着槽外に設けられた極液槽
との間を循環させてあり、極液中の有機酸量は電導度測
定により管理されていて、この濃度が所定値を超えた場
合には極液槽内の極液の一部を廃棄するとともに、その
廃棄分に見合う純水を補給する方法が一般に行われてい
る。
【0004】ところが、極液中に含まれている有機酸等
は微生物の栄養源となるため、供給した純水や大気中か
ら混入した藻類、カビ類あるいはバクテリア類のような
微生物類が極液中で繁殖する。とくに被塗物の生産量が
少なく塗料液のターン・オーバー(電着槽中の塗料液が
完全に入れ替わるまでの時間。例えば100m3容量の
電着槽で1ターン・オーバー/月とは、1ヶ月に100
3の電着塗料を使用したことを意味する。)が低い場
合には極液への純水補給量も少なく同じ極液を長時間循
環することになるため微生物類の繁殖が甚だしい。
【0005】極液中に発生した微生物類は白色や茶色の
モヤ状あるいは帯状となって浮遊し、隔膜室の隔膜に付
着して目詰まりを起こすため、電着槽内にある有機酸の
十分な分離が困難となり、隔膜の抵抗値が上がって電着
効率が低下する。また、隔膜装置と極液槽とを結ぶ配管
類を詰まらせるというトラブルの原因にもなる。
【0006】このような微生物類の繁殖を防止するた
め、たとえば特開平5−186894号公報では極液を
供給する配管の途中に紫外線照射装置を設ける方法を提
案している。しかし紫外線照射法では、微生物類の繁殖
が激しく極液が濁るというような厳しい条件では対応が
困難となる。また実開平6−51269号公報では極液
の温度をバクテリア増殖温度上限(36℃)よりも高温
(45℃)に加熱・保持する方法が、また実開平6−5
1268号公報では極液の温度をバクテリア増殖温度下
限(28℃)よりも低温(18℃)に冷却・保持する方
法が提案されている。しかし温度調整により微生物類の
増殖を抑える方法は、微生物類の繁殖温度が菌種により
異なるため必ずしも成功するとは限らず、さらに加温ま
たは冷却のためのエネルギーを消費する難点もある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、極液
中の微生物類の繁殖を防止することにより、隔膜の目詰
まりや極液循環経路の詰まりを防止し、この結果電着塗
装効率を維持し、また電着槽内の塗料組成を安定させる
ことにより、被塗物の塗膜品質を確保できる極液の微生
物繁殖防止方法を提供するものである。
【0008】
【発明を解決するための手段】本発明の極液の微生物繁
殖防止方法においては、電着槽内に設けられ、極液に浸
された電極を内蔵する隔膜装置と、電着槽外に設けら
れ、前記隔膜装置から回収した極液を貯留し、電導度を
調整して再び隔膜装置へ送り出すための極液槽とを備え
た電着塗装装置を用いるにあたって、前記極液に過酸化
水素を添加する。
【0009】過酸化水素の添加は、極液中の過酸化水素
濃度が20〜1000ppmとなるように行うことが好
ましい。また本発明の微生物繁殖防止方法の一態様とし
て、電着槽内の電着塗料液が0.3ターン・オーバー/
月以下の際に、前記過酸化水素を定期的に一週間1〜3
回添加する方法がある。なおターン・オーバーとは、電
着槽中の塗料液が完全に入れ替わるまでの時間を表し、
例えば100m3容量の電着槽で1ターン・オーバー/
月とは、1ヶ月に100m3の電着塗料を使用したこと
を意味する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。図1は、本発明に係る電着塗装装置の一例を
説明する断面図である。電着槽1内はたとえばカチオン
型の電着塗料液2で満たされ、電着塗料液2内には導電
性の被塗物3が浸漬される。電着槽1の外には図示しな
い直流電源が設けられ、直流電源のマイナス側出力端子
は被塗物3に接続されている。従って被塗物自身は陰極
として機能する。一方、電着槽1内には隔膜装置4が設
けられ、隔膜装置4内には電極5とオーバーフロー配管
6とが設けられている。電極5は前記直流電源のプラス
側端子と接続されている。従って電極5は陽極として機
能する。
【0011】この電着塗装装置で電着を行うには、電着
塗料液2に浸漬された被塗物3と電極5との間を通電
し、電気泳動によってカチオン型電着塗料を導電性の被
塗物3の表面に塗着させる。電着塗料被膜の形成された
被塗物3は電着槽1から引き上げられ、図示しない洗浄
装置による塗膜洗浄および加熱炉による塗膜焼き付け等
が行われ、必要によって更に中塗り、上塗りが施されて
塗装が終了する。
【0012】隔膜装置4内には極液が充填されている。
極液は、隔膜装置4と極液槽7との間を循環させるよう
に設計してあり、極液槽7内においてその電導度を管理
し、電導度が設定値を超えないように、適宜系外から純
水を補給して調節している。極液槽7内の極液は送液ポ
ンプ8によって隔膜装置4へ送られ、隔膜装置4内で余
った極液はオーバーフロー配管6を通って極液槽7へ還
流する。また、極液槽7内の極液は液量が一定に保たれ
るように、上記純水の補給があったときに極液の一部を
廃棄している。
【0013】本発明においては、上記極液中へ過酸化水
素を添加する。過酸化水素の添加方法は特に限定はなく
人手によって添加しても良いし添加装置を別途作製して
取り付けても良い。添加場所としては極液槽7内への添
加または送液ポンプ8前後の送液配管への注入が好まし
いが、その他、隔膜装置4への添加あるいはオーバーフ
ロ配管への注入であっても構わない。
【0014】過酸化水素の添加量は、極液中の過酸化水
素濃度が20〜1000ppmとなるように添加するこ
とが好ましいが、20〜500ppm、さらには50〜
200ppmであれば一層好ましい。具体的には、極液
循環総量が100リットルの場合、30%濃度の過酸化
水素液50ccを適宜純水で希釈して投入すれば、その
ときの極液中の過酸化水素濃度は150ppmとなる。
添加された過酸化水素は程なく還元されて水となってし
まうものと考えられるが、その強い酸化作用によって極
液中に存在する藻類、カビ類あるいはバクテリア等の雑
菌類の多くは死滅するため、過酸化水素の添加を継続す
ることでバクテリアの発生を防止することができる。
【0015】過酸化水素を添加する時期は、極液槽7内
の極液中の浮遊物および槽内壁、流量計(図示せず)等
への付着物を目視により観察して判断するが、その他、
光透過度を測定して判断してもよく、さらには光透過度
測定装置と既述の添加装置とを連動させて自動的に過酸
化水素を添加しても良い。別法として、例えば電着槽内
の電着塗料液2が0.3ターン・オーバー/月以下の際
(これは被塗物3の処理数が少ないために電着塗料液2
の消費がはかどらず、したがって極液も旧いまま長期間
循環されるという悪条件である)には、過酸化水素の添
加頻度を定期的に一週間1〜3回とする、というように
ターン・オーバーと連動させて機械的に添加することも
できる。
【0016】
【発明の効果】本発明の微生物繁殖防止方法は、極液中
に過酸化水素を添加することにより、極液中における藻
類、カビ類、バクテリア類等の微生物類の繁殖を防止す
ることができる。従って微生物類が隔膜室の隔膜に付着
して目詰まりを起こすことがないため、十分に隔膜の膜
抵抗値の上昇を抑制することができ、電着効率を良好に
維持することができる。また、隔膜装置と極液槽とを結
ぶ配管類およびポンプ類を詰まらせるというトラブルも
発生しない。
【0017】本発明の過酸化水素を添加する方法は、微
生物類の繁殖が激しく極液が濁った状態となった後で
も、過酸化水素添加量を調整することで十分に対応でき
るため従来の紫外線照射法よりも優れている。また、過
酸化水素の酸化力によって微生物類を死滅させるため、
従来の加温法や冷却法のようにエネルギーを消費するこ
とがない。したがって、本発明の微生物繁殖防止方法
は、カチオン電着用およびアニオン電着用の塗装装置に
好適に採用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電着塗装装置の一例を説明する断
面図である。
【符号の説明】
1 電着槽 2 電着塗料液 3 被塗物 4 隔膜装置 5 電極 6 オーバーフロー配管 7 極液槽 8 ポンプ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電着槽内に設けられ、極液に浸された電極
    を内蔵する隔膜装置と、電着槽外に設けられ、前記隔膜
    装置から回収した極液を貯留し、電導度を調整して再び
    隔膜装置へ送り出すための極液槽とを備えた電着塗装装
    置を用いるにあたって、前記極液に過酸化水素を添加す
    ることを特徴とする極液の微生物繁殖防止方法。
  2. 【請求項2】極液中の過酸化水素濃度が20〜1000
    ppmとなるように添加する請求項1に記載の微生物繁
    殖防止方法。
  3. 【請求項3】電着槽内の電着塗料液が0.3ターン・オ
    ーバー/月以下の際に、前記過酸化水素を定期的に一週
    間1〜3回添加する請求項1または2に記載の微生物繁
    殖防止方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010052888A1 (ja) * 2008-11-04 2010-05-14 日本曹達株式会社 カチオン電着塗装システム用徐放性殺菌・抗菌剤
JP2012192405A (ja) * 2004-06-23 2012-10-11 Ashland Licensing & Intellectual Property Llc 超音波を用いた電着プロセスで利用される液体を処理するための装置と方法

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