JP2002285269A - 強磁性形状記憶合金 - Google Patents
強磁性形状記憶合金Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 室温での駆動時に十分な大きさの変形出力を
得ることができる強磁性形状記憶合金を提供する。 【解決手段】 強磁性形状記憶合金10によれば、マル
テンサイト変態および強磁性を有するNiMnGa系3
元合金にコバルトCo、ロジウムRh、イリジウムIr
などの9族金属元素が添加されることにより構成されて
いることから、常温において高いマルテンサイト変態温
度および高い磁化の強さが同時に得られるので、常温作
動可能であり且つ高い変形出力を備えた磁気駆動型アク
チュエータを構成することができる。
得ることができる強磁性形状記憶合金を提供する。 【解決手段】 強磁性形状記憶合金10によれば、マル
テンサイト変態および強磁性を有するNiMnGa系3
元合金にコバルトCo、ロジウムRh、イリジウムIr
などの9族金属元素が添加されることにより構成されて
いることから、常温において高いマルテンサイト変態温
度および高い磁化の強さが同時に得られるので、常温作
動可能であり且つ高い変形出力を備えた磁気駆動型アク
チュエータを構成することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、双晶磁歪を示しう
るNiMnGaCo系4元合金に関し、外部磁場により
形状記憶効果を示す強磁性形状記憶合金に関するもので
ある。
るNiMnGaCo系4元合金に関し、外部磁場により
形状記憶効果を示す強磁性形状記憶合金に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】TiNi合金やCuZn合金が形状記憶
合金として知られている。このような形状記憶合金は、
マルテンサイト変態の逆変態に伴う顕著な形状記憶効果
および超弾性効果を示すものである。これによれば、た
とえば常温でのマルテンサイト相において外部から機械
的に受けた変形が加熱によって母相に逆変態させられる
ことにより元の形状に復帰させられる性質があり、温度
上昇により作動させられる換気口の開閉アクチュエー
タ、温度調節のために作動させられるサーモスタット、
体温により元の形状に復帰させられるメガネフレームや
ブラジャーの芯材などに多用されている。このような熱
駆動型の形状記憶合金は、比較的大きな応力による変位
或いは変形が可能であるが、その動作速度が材料の熱伝
導度により支配されることから、その応答速度はせいぜ
い10Hzが限界であるため、その応答範囲が制限され
ていた。
合金として知られている。このような形状記憶合金は、
マルテンサイト変態の逆変態に伴う顕著な形状記憶効果
および超弾性効果を示すものである。これによれば、た
とえば常温でのマルテンサイト相において外部から機械
的に受けた変形が加熱によって母相に逆変態させられる
ことにより元の形状に復帰させられる性質があり、温度
上昇により作動させられる換気口の開閉アクチュエー
タ、温度調節のために作動させられるサーモスタット、
体温により元の形状に復帰させられるメガネフレームや
ブラジャーの芯材などに多用されている。このような熱
駆動型の形状記憶合金は、比較的大きな応力による変位
或いは変形が可能であるが、その動作速度が材料の熱伝
導度により支配されることから、その応答速度はせいぜ
い10Hzが限界であるため、その応答範囲が制限され
ていた。
【0003】これに対し、マルテンサイト相で数%程度
の巨大磁歪現象を発生するNiMnGa系3元合金が提
案されている。このような強磁性形状記憶合金は、外部
磁界によって磁化されることによりマルテンサイト組織
の双晶変形が発生させられて変形させられるものであ
り、応答速度の高い磁気駆動(磁気感応)型のアクチュ
エータを構成することができるようになる。たとえば、
特開平10−259438号公報に記載されたNiMn
Ga系3元合金がそれである。
の巨大磁歪現象を発生するNiMnGa系3元合金が提
案されている。このような強磁性形状記憶合金は、外部
磁界によって磁化されることによりマルテンサイト組織
の双晶変形が発生させられて変形させられるものであ
り、応答速度の高い磁気駆動(磁気感応)型のアクチュ
エータを構成することができるようになる。たとえば、
特開平10−259438号公報に記載されたNiMn
Ga系3元合金がそれである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
強磁性形状記憶合金は、常温においてそのマルテンサイ
ト変態温度の高さと磁化の強さとが両立せず、室温での
駆動時に十分な大きさの変形出力を得ることが困難であ
るため、磁気駆動型のアクチュエータに適用したとして
も必ずしも十分な特性が得られない場合があった。
強磁性形状記憶合金は、常温においてそのマルテンサイ
ト変態温度の高さと磁化の強さとが両立せず、室温での
駆動時に十分な大きさの変形出力を得ることが困難であ
るため、磁気駆動型のアクチュエータに適用したとして
も必ずしも十分な特性が得られない場合があった。
【0005】すなわち、本発明者等の研究によれば、常
温において十分な変形出力が得られる強磁性形状記憶合
金を得るためには、(a) 双晶を含んだマルテンサイト構
造が安定なこと、すなわちマルテンサイト変態温度が室
温より高いこと、(b) 室温で強磁性であること、(c) 双
晶ドメインと磁気ドメインが十分に強くカップリングし
ていること、すなわち結晶磁気異方性エネルギが高いこ
と、(d) この機構で発生するエネルギは外部磁場と磁気
モーメントが揃うことでエネルギがどれだけ低下するか
によって決定されること、このエネルギはゼーマンエネ
ルギと称されるものであって外部磁場の大きさHと磁化
の強さの積に比例するので、高い変形出力を得るために
は磁化の強さの大きい材料が望ましいこと、を兼ね備え
る強磁性形状記憶合金であることが必要とされる。しか
しながら、前記従来の強磁性形状記憶合金であるNiM
nGa系3元合金について、その合金組成、マルテンサ
イト変態温度および磁気変態温度(キュリー温度)、磁
化の相互関係についてさらに系統的な分析を行った結
果、それらの特性は合金の価電子濃度e/a(但し、
e:価電子数、a:原子)で系統的に整理されること、
キュリー温度はその価電子濃度e/aにあまり依存し
ないこと、マルテンサイト変態温度は価電子濃度e/
aとともに大きく上昇すること、磁化は価電子濃度e
/aとともに大きく減少することなどが明らかとなっ
た。すなわち、上記従来のNiMnGa系3元合金で
は、マルテンサイト変態温度と磁化とを同時に高くする
ことが困難であるのである。
温において十分な変形出力が得られる強磁性形状記憶合
金を得るためには、(a) 双晶を含んだマルテンサイト構
造が安定なこと、すなわちマルテンサイト変態温度が室
温より高いこと、(b) 室温で強磁性であること、(c) 双
晶ドメインと磁気ドメインが十分に強くカップリングし
ていること、すなわち結晶磁気異方性エネルギが高いこ
と、(d) この機構で発生するエネルギは外部磁場と磁気
モーメントが揃うことでエネルギがどれだけ低下するか
によって決定されること、このエネルギはゼーマンエネ
ルギと称されるものであって外部磁場の大きさHと磁化
の強さの積に比例するので、高い変形出力を得るために
は磁化の強さの大きい材料が望ましいこと、を兼ね備え
る強磁性形状記憶合金であることが必要とされる。しか
しながら、前記従来の強磁性形状記憶合金であるNiM
nGa系3元合金について、その合金組成、マルテンサ
イト変態温度および磁気変態温度(キュリー温度)、磁
化の相互関係についてさらに系統的な分析を行った結
果、それらの特性は合金の価電子濃度e/a(但し、
e:価電子数、a:原子)で系統的に整理されること、
キュリー温度はその価電子濃度e/aにあまり依存し
ないこと、マルテンサイト変態温度は価電子濃度e/
aとともに大きく上昇すること、磁化は価電子濃度e
/aとともに大きく減少することなどが明らかとなっ
た。すなわち、上記従来のNiMnGa系3元合金で
は、マルテンサイト変態温度と磁化とを同時に高くする
ことが困難であるのである。
【0006】本発明は以上の事情を背景としてなされた
ものであり、その目的とするところは、室温での駆動時
に十分な大きさの変形出力を得ることができる強磁性形
状記憶合金を提供することにある。
ものであり、その目的とするところは、室温での駆動時
に十分な大きさの変形出力を得ることができる強磁性形
状記憶合金を提供することにある。
【0007】本発明者等は、前記課題を解決しようとし
て種々検討を重ねた結果、上記従来のNiMnGa系3
元合金のうち主としてマンガンMnの一部をコバルトC
oに置換すると、常温作動可能な磁気駆動型アクチュエ
ータに適用可能な強磁性形状記憶合金として優れた性質
が得られることを見いだした。本発明はかかる知見に基
づいて為されたものである。
て種々検討を重ねた結果、上記従来のNiMnGa系3
元合金のうち主としてマンガンMnの一部をコバルトC
oに置換すると、常温作動可能な磁気駆動型アクチュエ
ータに適用可能な強磁性形状記憶合金として優れた性質
が得られることを見いだした。本発明はかかる知見に基
づいて為されたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の要旨
とするところは、マルテンサイト変態および強磁性を有
するNiMnGa系合金に9族金属元素を添加したこと
にある。
とするところは、マルテンサイト変態および強磁性を有
するNiMnGa系合金に9族金属元素を添加したこと
にある。
【0009】
【発明の効果】本発明の強磁性形状記憶合金によれば、
マルテンサイト変態および強磁性を有するNiMnGa
系合金にコバルトCo、ロジウムRh、イリジウムIr
などの9族金属元素が添加されることにより構成されて
いることから、常温において高いマルテンサイト変態温
度および高い磁化の強さが同時に得られるので、常温作
動可能であり且つ高い変形出力を備えた磁気駆動型アク
チュエータを構成することができる。
マルテンサイト変態および強磁性を有するNiMnGa
系合金にコバルトCo、ロジウムRh、イリジウムIr
などの9族金属元素が添加されることにより構成されて
いることから、常温において高いマルテンサイト変態温
度および高い磁化の強さが同時に得られるので、常温作
動可能であり且つ高い変形出力を備えた磁気駆動型アク
チュエータを構成することができる。
【0010】
【発明の他の態様】ここで、好適には、NiMnGa系
合金に対する添加剤として用いられる前記9族金属元素
はCo(コバルト)であり、Rh(ロジウム)、Ir
(イリジウム)などを用いる場合に比較して、強磁性形
状記憶合金を安価に得られる。
合金に対する添加剤として用いられる前記9族金属元素
はCo(コバルト)であり、Rh(ロジウム)、Ir
(イリジウム)などを用いる場合に比較して、強磁性形
状記憶合金を安価に得られる。
【0011】前記強磁性形状記憶合金は、3〜5at%
(アトミック%)のCoを添加剤として含むものであ
る。このようにすれば、常温において高いマルテンサイ
ト変態温度および高い磁化の強さが同時に得られるの
で、常温作動可能であり且つ高い変形出力を備えた磁気
駆動型アクチュエータを構成することができる。コバル
トCoの添加量が5at%を越えると、母相(NiMn
Ga3元合金)の規則構造であるホイスラー構造が維持
されなくなって高いマルテンサイト変態温度および高い
磁化の強さが同時に得られなくなる。また、コバルトC
oの添加量が3at%を下まわると、上記コバルトCo
の添加効果が十分に得られなくなる。
(アトミック%)のCoを添加剤として含むものであ
る。このようにすれば、常温において高いマルテンサイ
ト変態温度および高い磁化の強さが同時に得られるの
で、常温作動可能であり且つ高い変形出力を備えた磁気
駆動型アクチュエータを構成することができる。コバル
トCoの添加量が5at%を越えると、母相(NiMn
Ga3元合金)の規則構造であるホイスラー構造が維持
されなくなって高いマルテンサイト変態温度および高い
磁化の強さが同時に得られなくなる。また、コバルトC
oの添加量が3at%を下まわると、上記コバルトCo
の添加効果が十分に得られなくなる。
【0012】また、好適には、前記強磁性形状記憶合金
は、Ni−25at%Mn−25at%Ga合金のうち
主としてMnの一部がコバルトCo添加剤により置換さ
れたものである。このようにすれば、母相(NiMnG
a3元合金)の規則構造であるホイスラー構造が好適に
維持されるので、常温において高いマルテンサイト変態
温度および高い磁化の強さが同時に得られる。
は、Ni−25at%Mn−25at%Ga合金のうち
主としてMnの一部がコバルトCo添加剤により置換さ
れたものである。このようにすれば、母相(NiMnG
a3元合金)の規則構造であるホイスラー構造が好適に
維持されるので、常温において高いマルテンサイト変態
温度および高い磁化の強さが同時に得られる。
【0013】また、好適には、前記強磁性形状記憶合金
は、ホイスラー構造を備えたものである。このようにす
れば、マルテンサイト相において双晶変形による磁歪効
果が得られるので、磁気駆動型アクチュエータとして適
用される。
は、ホイスラー構造を備えたものである。このようにす
れば、マルテンサイト相において双晶変形による磁歪効
果が得られるので、磁気駆動型アクチュエータとして適
用される。
【0014】
【発明の好適な実施の形態】以下、本発明の一実施例を
図面を参照して詳細に説明する。
図面を参照して詳細に説明する。
【0015】図1は、強磁性形状記憶合金10を示す斜
視図である。この強磁性形状記憶合金10は、マルテン
サイト変態および強磁性を有するNiMnGa系合金に
コバルトCo、ロジウムRh、イリジウムIrなどの9
族金属元素、好ましくはコバルトCoが3〜5at%
(アトミック%)の範囲内で主として上記Mnの一部が
置換されるように添加された4元合金により構成されて
いる。たとえば、Ni−25at%Mn−25at%G
a3元合金を母材とし、その母材中のMnと置換するよ
うにコバルトCoが添加される。すなわち、コバルトC
oの添加量だけMnが予め減少させられる。このように
して得られた強磁性形状記憶合金10は、所謂ホイスラ
ー構造を備えたものであり、たとえば図2に示すよう
に、常温でマルテンサイト相において双晶変形による磁
歪効果を従来のNiMnGa系3元合金以上の十分な大
きさで発生するものであるので、磁気駆動型アクチュエ
ータとして用いられ得る。
視図である。この強磁性形状記憶合金10は、マルテン
サイト変態および強磁性を有するNiMnGa系合金に
コバルトCo、ロジウムRh、イリジウムIrなどの9
族金属元素、好ましくはコバルトCoが3〜5at%
(アトミック%)の範囲内で主として上記Mnの一部が
置換されるように添加された4元合金により構成されて
いる。たとえば、Ni−25at%Mn−25at%G
a3元合金を母材とし、その母材中のMnと置換するよ
うにコバルトCoが添加される。すなわち、コバルトC
oの添加量だけMnが予め減少させられる。このように
して得られた強磁性形状記憶合金10は、所謂ホイスラ
ー構造を備えたものであり、たとえば図2に示すよう
に、常温でマルテンサイト相において双晶変形による磁
歪効果を従来のNiMnGa系3元合金以上の十分な大
きさで発生するものであるので、磁気駆動型アクチュエ
ータとして用いられ得る。
【0016】図2では、マルテンサイト相において、磁
界Hが零であるときに細かく交互に分割されていた歪み
の単位領域が、磁界の強さH(A/m)に応じて外部磁
界の方向に磁気モーメント(小矢印)が揃う様に歪みの
単位領域の数が拡大されることにより伸び方向の歪み
(変形出力)が増大させられる状態を示しており、図2
中の左側の図が磁界の強さが零(H=0)とされた場合
を示し、中央の図が弱い磁界が付与された場合を示し、
右側の図が強い磁界が付与された場合を示している。
界Hが零であるときに細かく交互に分割されていた歪み
の単位領域が、磁界の強さH(A/m)に応じて外部磁
界の方向に磁気モーメント(小矢印)が揃う様に歪みの
単位領域の数が拡大されることにより伸び方向の歪み
(変形出力)が増大させられる状態を示しており、図2
中の左側の図が磁界の強さが零(H=0)とされた場合
を示し、中央の図が弱い磁界が付与された場合を示し、
右側の図が強い磁界が付与された場合を示している。
【0017】図3は、上記強磁性形状記憶合金10或い
は後述のテストピースの製造工程を示している。先ず、
溶解工程12では、マルテンサイト変態および強磁性を
有するNiMnGa系合金を構成するNi(ニッケ
ル)、Mn(マンガン)、Ga(ガリウム)と、それに
添加するCo(コバルト)とが所定の割合となるように
非消耗アーク溶解炉や、高周波溶解炉に投入された原料
がアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で十分に溶解され
る。続くインゴット作成工程14では、溶解炉から所定
の容器或いは型内に溶湯が取り出されて冷却されること
によりNi−Mn−Ga−Co系4元合金のインゴット
が作成される。続く均質化熱処理工程16では、アルゴ
ンなどの不活性ガス雰囲気内における800℃程度の温
度で72時間程度保持された後、水焼き入れされること
により均質化される。次いで、成形工程18において、
放電加工などによる切断および研磨を施し、たとえば図
1に示すような所定の形状に成形される。そして、歪取
り均質化熱処理工程20では、再度、不活性ガス雰囲気
内における800℃程度の温度で1時間程度保持された
後、水焼き入れされることにより、歪取りおよび均質化
が行われる。
は後述のテストピースの製造工程を示している。先ず、
溶解工程12では、マルテンサイト変態および強磁性を
有するNiMnGa系合金を構成するNi(ニッケ
ル)、Mn(マンガン)、Ga(ガリウム)と、それに
添加するCo(コバルト)とが所定の割合となるように
非消耗アーク溶解炉や、高周波溶解炉に投入された原料
がアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で十分に溶解され
る。続くインゴット作成工程14では、溶解炉から所定
の容器或いは型内に溶湯が取り出されて冷却されること
によりNi−Mn−Ga−Co系4元合金のインゴット
が作成される。続く均質化熱処理工程16では、アルゴ
ンなどの不活性ガス雰囲気内における800℃程度の温
度で72時間程度保持された後、水焼き入れされること
により均質化される。次いで、成形工程18において、
放電加工などによる切断および研磨を施し、たとえば図
1に示すような所定の形状に成形される。そして、歪取
り均質化熱処理工程20では、再度、不活性ガス雰囲気
内における800℃程度の温度で1時間程度保持された
後、水焼き入れされることにより、歪取りおよび均質化
が行われる。
【0018】以下、上記Ni−Mn−Ga−Co系4元
合金に含まれるコバルトCoの添加量と、物性値すなわ
ち磁化の強さM(emu・g-1)およびマルテンサイト
変態温度M* (K)との関係を求めるために本発明者等
が行った実験例を説明する。この実験では、Ni−25
at%Mn−25at%Ga合金を母材とし、その母材
内のMnが置換されるように添加したコバルトCoの添
加量が異なる4元合金の6種類のテストピースがたとえ
ば図3に示す工程により作成され、そのテストピースに
含まれるコバルトCoの添加量に対応して変化する4元
合金価電子濃度e/aが組成から次式(1)によって求
まる。組成はエネルギ分散型X線分析装置(EDX)を
用いて測定され、テストピースの構造解析が透過型電子
顕微鏡(TEM)により測定され、マルテンサイト変態
温度M* が示差走査熱測定装置(DSC:123〜78
0K、10K/min)により測定され、磁化の強さM
が振動試料型磁力計(VSM)によって測定された。上
記6種類のテストピースは、図6に示す実施例1〜4、
および比較例1、2で、コバルトCoの添加量が2.5
at%、3.3at%、3.4at%、4.1at%、
4.7at%.、5.6at%とされたものであり、た
とえば5mm×5mm×1mm(厚み)の形状に加工さ
れたものである。本実施例1〜4は、コバルトCoの添
加量が請求項3に記載の範囲内で、特に好ましい態様で
あるが、比較例1、2についても、請求項1、2に記載
の発明に属する。 e/a=CNieNi+CMneMn+CGaeGa+CCoeCo ・・・(1) 但し、CNiは{Ni(at%)/100}、CNi+CMn+CGa
+CCo=1.0 e=価電子数(Ni=10、Mn=7、Ga=3、Co
=9)
合金に含まれるコバルトCoの添加量と、物性値すなわ
ち磁化の強さM(emu・g-1)およびマルテンサイト
変態温度M* (K)との関係を求めるために本発明者等
が行った実験例を説明する。この実験では、Ni−25
at%Mn−25at%Ga合金を母材とし、その母材
内のMnが置換されるように添加したコバルトCoの添
加量が異なる4元合金の6種類のテストピースがたとえ
ば図3に示す工程により作成され、そのテストピースに
含まれるコバルトCoの添加量に対応して変化する4元
合金価電子濃度e/aが組成から次式(1)によって求
まる。組成はエネルギ分散型X線分析装置(EDX)を
用いて測定され、テストピースの構造解析が透過型電子
顕微鏡(TEM)により測定され、マルテンサイト変態
温度M* が示差走査熱測定装置(DSC:123〜78
0K、10K/min)により測定され、磁化の強さM
が振動試料型磁力計(VSM)によって測定された。上
記6種類のテストピースは、図6に示す実施例1〜4、
および比較例1、2で、コバルトCoの添加量が2.5
at%、3.3at%、3.4at%、4.1at%、
4.7at%.、5.6at%とされたものであり、た
とえば5mm×5mm×1mm(厚み)の形状に加工さ
れたものである。本実施例1〜4は、コバルトCoの添
加量が請求項3に記載の範囲内で、特に好ましい態様で
あるが、比較例1、2についても、請求項1、2に記載
の発明に属する。 e/a=CNieNi+CMneMn+CGaeGa+CCoeCo ・・・(1) 但し、CNiは{Ni(at%)/100}、CNi+CMn+CGa
+CCo=1.0 e=価電子数(Ni=10、Mn=7、Ga=3、Co
=9)
【0019】上記の実験例により測定されたコバルトC
oの添加量と、物性値すなわち磁化の強さM(emu・
g-1)およびマルテンサイト変態温度M* (K)との関
係を示すために、図4および図5では、コバルトCoの
添加量(at%)に対応する合金の価電子濃度e/aを
用いて、価電子濃度e/a(1原子当たりの価電子数)
と磁化の強さM(emu・g-1)の関係、および価電子
濃度e/aとマルテンサイト変態温度M* (K)との関
係がそれぞれ示されている。母材(Ni−25at%M
n−25at%Ga合金)が共通し、その中のMnを置
換するようにコバルトCoが添加されると、コバルトC
oの添加量(at%)の増加に伴って価電子濃度e/a
も増加するが、実際には図6に示すように母材の組成が
ばらつくため、その影響でコバルトCoの添加量(at
%)と価電子濃度e/aとの関係もばらついている。
oの添加量と、物性値すなわち磁化の強さM(emu・
g-1)およびマルテンサイト変態温度M* (K)との関
係を示すために、図4および図5では、コバルトCoの
添加量(at%)に対応する合金の価電子濃度e/aを
用いて、価電子濃度e/a(1原子当たりの価電子数)
と磁化の強さM(emu・g-1)の関係、および価電子
濃度e/aとマルテンサイト変態温度M* (K)との関
係がそれぞれ示されている。母材(Ni−25at%M
n−25at%Ga合金)が共通し、その中のMnを置
換するようにコバルトCoが添加されると、コバルトC
oの添加量(at%)の増加に伴って価電子濃度e/a
も増加するが、実際には図6に示すように母材の組成が
ばらつくため、その影響でコバルトCoの添加量(at
%)と価電子濃度e/aとの関係もばらついている。
【0020】図4および図5から明らかなように、マル
テンサイト変態温度M* (K)は、コバルトCoの添加
量(at%)の増加に拘らず従来のNiMnGa系3元
合金と概略同じであるが、外部磁場の大きさHと磁化の
強さMの積で変形出力が決まることからその変形出力に
対応する磁化の強さM(emu・g-1)は、コバルトC
oの添加量の増大により価電子濃度e/aが高くなって
も従来のNiMnGa系3元合金よりも高くなる。この
とき、コバルトCoの添加量が3at%を下まわるとコ
バルトCoの添加による効果が明確に得られ難くなり、
5at%を上まわると母相の規則構造が乱れて所謂ホイ
スラー構造とならなくなるためマルテンサイト変態温度
M* (K)は急激に増加するが磁化の強さM(emu・
g-1)は急激に低下する。図4および図5のコバルトC
oの添加量が5.6at%のデータポイントはこの状態
を示している。
テンサイト変態温度M* (K)は、コバルトCoの添加
量(at%)の増加に拘らず従来のNiMnGa系3元
合金と概略同じであるが、外部磁場の大きさHと磁化の
強さMの積で変形出力が決まることからその変形出力に
対応する磁化の強さM(emu・g-1)は、コバルトC
oの添加量の増大により価電子濃度e/aが高くなって
も従来のNiMnGa系3元合金よりも高くなる。この
とき、コバルトCoの添加量が3at%を下まわるとコ
バルトCoの添加による効果が明確に得られ難くなり、
5at%を上まわると母相の規則構造が乱れて所謂ホイ
スラー構造とならなくなるためマルテンサイト変態温度
M* (K)は急激に増加するが磁化の強さM(emu・
g-1)は急激に低下する。図4および図5のコバルトC
oの添加量が5.6at%のデータポイントはこの状態
を示している。
【0021】上述のように、本実施例の強磁性形状記憶
合金10によれば、マルテンサイト変態および強磁性を
有するNiMnGa系3元合金にコバルトCo、ロジウ
ムRh、イリジウムIrなどの9族金属元素が添加され
ることにより構成されていることから、常温において高
いマルテンサイト変態温度および高い磁化の強さが同時
に得られるので、常温作動可能であり且つ高い変形出力
を備えた磁気駆動型アクチュエータを構成することがで
きる。
合金10によれば、マルテンサイト変態および強磁性を
有するNiMnGa系3元合金にコバルトCo、ロジウ
ムRh、イリジウムIrなどの9族金属元素が添加され
ることにより構成されていることから、常温において高
いマルテンサイト変態温度および高い磁化の強さが同時
に得られるので、常温作動可能であり且つ高い変形出力
を備えた磁気駆動型アクチュエータを構成することがで
きる。
【0022】また、本実施例の強磁性形状記憶合金10
によれば、NiMnGa系3元合金に対する添加剤とし
て用いられる9族金属元素がCo(コバルト)であるの
で、Rh(ロジウム)、Ir(イリジウム)などを用い
る場合に比較して、強磁性形状記憶合金10を安価に得
られる。
によれば、NiMnGa系3元合金に対する添加剤とし
て用いられる9族金属元素がCo(コバルト)であるの
で、Rh(ロジウム)、Ir(イリジウム)などを用い
る場合に比較して、強磁性形状記憶合金10を安価に得
られる。
【0023】また、本実施例の強磁性形状記憶合金10
は、3〜5at%(アトミック%)のコバルトCoを添
加剤として含むものであることから、常温において高い
マルテンサイト変態温度および高い磁化の強さが同時に
得られるので、常温作動可能であり且つ高い変形出力を
備えた磁気駆動型アクチュエータを構成することができ
る。
は、3〜5at%(アトミック%)のコバルトCoを添
加剤として含むものであることから、常温において高い
マルテンサイト変態温度および高い磁化の強さが同時に
得られるので、常温作動可能であり且つ高い変形出力を
備えた磁気駆動型アクチュエータを構成することができ
る。
【0024】また、本実施例の強磁性形状記憶合金10
は、Ni−25at%Mn−25at%Ga合金のうち
主としてNiの一部がコバルトCo添加剤により置換さ
れたものであることから、母相(NiMnGa3元合
金)の規則構造であるホイスラー構造に好適に維持され
るので、常温において高いマルテンサイト変態温度およ
び高い磁化の強さが同時に得られる。
は、Ni−25at%Mn−25at%Ga合金のうち
主としてNiの一部がコバルトCo添加剤により置換さ
れたものであることから、母相(NiMnGa3元合
金)の規則構造であるホイスラー構造に好適に維持され
るので、常温において高いマルテンサイト変態温度およ
び高い磁化の強さが同時に得られる。
【0025】また、本実施例の強磁性形状記憶合金10
はホイスラー構造を備えたものであることから、図2に
示すように、マルテンサイト相において双晶変形による
磁歪効果が得られるので、磁気駆動型アクチュエータと
して好適に使用される。
はホイスラー構造を備えたものであることから、図2に
示すように、マルテンサイト相において双晶変形による
磁歪効果が得られるので、磁気駆動型アクチュエータと
して好適に使用される。
【0026】以上、本発明の一実施例を図面を参照して
詳細に説明したが、本発明は更に別の態様でも実施され
る。
詳細に説明したが、本発明は更に別の態様でも実施され
る。
【0027】例えば、前述の実施例において、コバルト
Coが添加される母材はNi−25at%Mn−25a
t%Ga3元合金であったが、必ずしもそのNi−25
at%Mn−25at%Ga合金に限られる訳でなく、
Ni、Mn、Gaの割合がそれと異なっていても差し支
えない。
Coが添加される母材はNi−25at%Mn−25a
t%Ga3元合金であったが、必ずしもそのNi−25
at%Mn−25at%Ga合金に限られる訳でなく、
Ni、Mn、Gaの割合がそれと異なっていても差し支
えない。
【0028】また、Ni−Mn−Ga3元合金に添加さ
れる添加剤は必ずしもコバルトCoに限られる訳でな
く、Rh(ロジウム)、Ir(イリジウム)などの9族
金属が用いられ得る。また、これらの元素を2種または
それ以上の組み合わせで添加しても用いられ得る。
れる添加剤は必ずしもコバルトCoに限られる訳でな
く、Rh(ロジウム)、Ir(イリジウム)などの9族
金属が用いられ得る。また、これらの元素を2種または
それ以上の組み合わせで添加しても用いられ得る。
【0029】その他、一々例示はしないが、本発明は、
その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得るもので
ある。
その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得るもので
ある。
【図1】本発明の一実施例の強磁性形状記憶合金を示す
斜視図である。
斜視図である。
【図2】図1の強磁性形状記憶合金の外部磁界により発
生する磁歪現象を説明するモデル図である。
生する磁歪現象を説明するモデル図である。
【図3】図1の強磁性形状記憶合金の製造工程を説明す
る工程図である。
る工程図である。
【図4】図1の強磁性形状記憶合金においてコバルトC
oの添加量を変化させたときの、価電子濃度e/a(1
原子当たりの価電子数)と磁化の強さM(emu・
g-1)との関係を示す図である。
oの添加量を変化させたときの、価電子濃度e/a(1
原子当たりの価電子数)と磁化の強さM(emu・
g-1)との関係を示す図である。
【図5】図1の強磁性形状記憶合金におけるコバルトC
oの添加量を変化させたときの、価電子濃度e/aとマ
ルテンサイト変態温度M* (K)との関係を示す図であ
る。
oの添加量を変化させたときの、価電子濃度e/aとマ
ルテンサイト変態温度M* (K)との関係を示す図であ
る。
【図6】図4、図5に示すテストピースの組成や価電子
濃度、マルテンサイト変態温度M* 、磁化の強さMを具
体的に示す図である。
濃度、マルテンサイト変態温度M* 、磁化の強さMを具
体的に示す図である。
10:強磁性形状記憶合金
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 孝純 愛知県名古屋市南区大同町二丁目30番地 大同特殊鋼株式会社技術開発研究所内 (72)発明者 森井 浩一 愛知県名古屋市南区大同町二丁目30番地 大同特殊鋼株式会社技術開発研究所内
Claims (5)
- 【請求項1】 マルテンサイト変態および強磁性を有す
るNiMnGa系合金に9族金属元素を添加したことを
特徴とする強磁性形状記憶合金。 - 【請求項2】 前記9族金属元素はCoである請求項1
の強磁性形状記憶合金。 - 【請求項3】 前記強磁性形状記憶合金は、3〜5at
%のCoを含むものである請求項2の強磁性形状記憶合
金。 - 【請求項4】 前記強磁性形状記憶合金は、Ni−25
at%Mn−25at%Ga合金のうち主としてMnを
Co添加剤により置換したものである請求項2または3
の強磁性形状記憶合金。 - 【請求項5】 前記強磁性形状記憶合金は、ホイスラー
構造を備えたものである請求項1乃至4のいずれかの強
磁性形状記憶合金。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001091437A JP2002285269A (ja) | 2001-03-27 | 2001-03-27 | 強磁性形状記憶合金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001091437A JP2002285269A (ja) | 2001-03-27 | 2001-03-27 | 強磁性形状記憶合金 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002285269A true JP2002285269A (ja) | 2002-10-03 |
Family
ID=18946052
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001091437A Pending JP2002285269A (ja) | 2001-03-27 | 2001-03-27 | 強磁性形状記憶合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002285269A (ja) |
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-
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- 2001-03-27 JP JP2001091437A patent/JP2002285269A/ja active Pending
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