JP2002285181A - 塑性加工用潤滑油組成物 - Google Patents

塑性加工用潤滑油組成物

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JP2002285181A
JP2002285181A JP2001083186A JP2001083186A JP2002285181A JP 2002285181 A JP2002285181 A JP 2002285181A JP 2001083186 A JP2001083186 A JP 2001083186A JP 2001083186 A JP2001083186 A JP 2001083186A JP 2002285181 A JP2002285181 A JP 2002285181A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塩素化合物を含有しない地球環境に優しい潤
滑油組成物であって、鋼板、ステンレス鋼板、表面処理
鋼板、アルミ合金板などに、プレス成形、曲げ成形、引
き抜き成形、しごき成形などの塑性加工を施す際に、良
好な潤滑性を発揮する塑性加工用潤滑油組成物の提供。 【解決手段】 (A)亜鉛ジチオフォスフェート、亜鉛
ジチオカーバメート、モリブデンジチオフォスフェート
およびモリブデンジチオカーバメートからなる群から選
ばれる1種または2種以上の有機金属化合物、(B)硫
黄系極圧剤、および(C)ジチオリン酸エステルを含有
する塑性加工用潤滑油組成物により課題を解決できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は塑性加工用潤滑油組
成物に関し、詳しくは特に、鋼板、ステンレス鋼板、表
面処理鋼板、アルミ合金板などに、プレス成形、曲げ成
形、引き抜き成形、しごき成形などの塑性加工を施す際
に、良好な潤滑性を発揮する塑性加工用潤滑油組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術】潤滑油基油に硫黄化合物、塩素化合物、
リン酸エステル等を配合した組成物が、金属の塑性加工
用潤滑剤として優れた適性を備えていることは従来から
知られており、これらを要求性能に合わせて適宜組み合
せたものが使用されている。これらの中でも特に、ステ
ンレス鋼板を難加工する際には、塩素化合物が最も効果
的であることが知られているが、近年の地球環境への配
慮の点から、塩素系化合物を使用しない塑性加工用潤滑
剤(非塩素系塑性加工用潤滑剤)が求められてきてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このため、ステンレス
鋼板の塑性加工用潤滑剤として、塩素系化合物以外の添
加剤、例えば上記した硫黄化合物、リン酸エステルに加
え、亜鉛ジチオフォスフェート等を含有するものが提案
されているが、一部の難加工条件においては十分な性能
が得られていなかった。本発明は、従来の塩素系塑性加
工油と同等の加工性が得られ、特に、鋼板、ステンレス
鋼板、表面処理鋼板、アルミ合金板などに塑性加工を施
すに際して、極めて高い性能を発揮する潤滑油組成物を
提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、
(A)亜鉛ジチオフォスフェート、亜鉛ジチオカーバメ
ート、モリブデンジチオフォスフェートおよびモリブデ
ンジチオカーバメートからなる群から選ばれる1種また
は2種以上の有機金属化合物、(B)硫黄系極圧剤、お
よび(C)ジチオリン酸エステルを含有する塑性加工用
潤滑油組成物を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。本発明で用いる(A)成分は、亜鉛ジチオフォス
フェート、亜鉛ジチオカーバメート、モリブデンジチオ
フォスフェートおよびモリブデンジチオカーバメートか
らなる群から選ばれる1種または2種以上の有機金属化
合物である。
【0006】ここでいう亜鉛ジチオフォスフェートと
は、具体的には例えば以下の一般式(1)で、亜鉛ジチ
オカーバメートとは、具体的には例えば以下の一般式
(2)で、モリブデンジチオフォスフェートとは、具体
的には例えば以下の一般式(3)で、またモリブデンジ
チオカーバメートとは、具体的には例えば以下の一般式
(4)で表される化合物である。
【0007】
【化1】
【0008】
【化2】
【0009】
【化3】
【0010】
【化4】
【0011】上記一般式(1)〜(4)式中、R1 、R
2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7およびR8 は同一で
も異なっていてもよく、それぞれ炭素数1〜24、好ま
しくは炭素数4〜18のアルキル基、シクロアルキル
基、アルキルシクロアルキル基、アリール基、アルキル
アリール基またはアリールアルキル基を示している。ま
たa、b、cおよびdは、a+b=4およびc+d=4
である数をそれぞれ示しており、また特にa=1〜3、
b=1〜3、c=1〜3およびd=1〜3の数が好まし
い。
【0012】R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R
7 およびR8 としては、具体的には例えば、メチル基、
エチル基、プロピル基(すべての分枝異性体を含む)、
ブチル基(すべての分技異性体を含む)、ペンチル基
(すべての分技異性体を含む)、ヘキシル基(すべての
分技異性体を含む)、ヘプチル基(すべての分技異性体
を含む)、オクチル基(すべての分技異性体を含む)、
ノニル基(すべての分技異性体を含む)、デシル基(す
べての分技異性体を含む)、ウンデシル基(すべての分
技異性体を含む)、ドデシル基(すべての分技異性体を
含む)、トリデシル基(すべての分技異性体を含む)、
テトラデシル基(すべての分技異性体を含む)、ペンタ
デシル基(すべての分技異性体を含む)、ヘキサデシル
基(すべての分技異性体を含む)、ヘプタデシル基(す
べての分技異性体を含む)、オクタデシル基(すべての
分技異性体を含む)、ノナデシル基(すべての分技異性
体を含む)、エイコシル基(すべての分技異性体を含
む)、ヘンエイコシル基(すべての分技異性体を含
む)、ドコシル基(すべての分技異性体を含む)、トリ
コシル基(すべての分技異性体を含む)、テトラコシル
基(すべての分技異性体を含む)などのアルキル基;シ
クロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基
などのシクロアルキル基;メチルシクロペンチル基(す
べての置換異性体を含む)、エチルシクロペンチル基
(すべての置換異性体を含む)、ジメチルシクロペンチ
ル基(すべての置換異性体を含む)、プロピルシクロペ
ンチル基(すべての分技異性体、置換異性体を含む)、
メチルエチルシクロペンチル基(すべての置換異性体を
含む)、トリメチルシクロペンチル基(すべての置換異
性体を含む)、ブチルシクロペンチル基(すべての分技
異性体、置換異性体を含む)、メチルプロピルシクロペ
ンチル基(すべての分技異性体、置換異性体を含む)、
ジエチルシクロペンチル基(すべての置換異性体を含
む)、ジメチルエチルシクロペンチル基(すべての置換
異性体を含む)、メチルシクロヘキシル基(すべての置
換異性体を含む)、エチルシクロヘキシル基(すべての
置換異性体を含む)、ジメチルシクロヘキシル基(すべ
ての置換異性体を含む)、プロピルシクロヘキシル基
(すべての分技異性体、置換異性体を含む)、メチルエ
チルシクロヘキシル基(すべての置換異性体を含む)、
トリメチルシクロヘキシル基(すべての置換異性体を含
む)、ブチルシクロヘキシル基(すべての分技異性体、
置換異性体を含む)、メチルプロピルシクロヘキシル基
(すべての分技異性体、置換異性体を含む)、ジエチル
シクロヘキシル基(すべての置換異性体を含む)、ジメ
チルエチルシクロヘキシル基(すべての置換異性体を含
む)、メチルシクロヘプチル基(すべての置換異性体を
含む)、エチルシクロヘプチル基(すべての置換異性体
を含む)、ジメチルシクロヘプチル基(すべての置換異
性体を含む)、プロピルシクロヘプチル基(すべての分
技異性体、置換異性体を含む)、メチルエチルシクロヘ
プチル基(すべての分技異性体を含む)、トリメチルシ
クロヘプチル基(すべての置換異性体を含む)、ブチル
シクロヘプチル基(すべての分技異性体、置換異性体を
含む)、メチルプロピルシクロヘプチル基(すべての分
技異性体、置換異性体を含む)、ジエチルシクロヘプチ
ル基(すべての置換異性体を含む)、ジメチルエチルシ
クロヘプチル基(すべての置換異性体を含む)などのア
ルキルシクロアルキル基;フェニル基、ナフチル基など
のアリール基;トリル基(すべての置換異性体を含
む)、キシリル基(すべての置換異性体を含む)、エチ
ルフェニル基(すべての置換異性体を含む)、プロピル
フェニル基(すべての分技異性体、置換異性体を含
む)、メチルエチルフェニル基(すべての置換異性体を
含む)、トリメチルフェニル基(すべての置換異性体を
含む)、ブチルフェニル基(すべての分技異性体、置換
異性体を含む)、メチルプロピルフェニル基(すべての
分技異性体、置換異性体を含む)、ジエチルフェニル基
(すべての置換異性体を含む)、ジメチルエチルフェニ
ル基(すべての置換異性体を含む)、ペンチルフェニル
基(すべての分技異性体、置換異性体を含む)、ヘキシ
ルフェニル基(すべての分技異性体、置換異性体を含
む)、ヘプチルフェニル基(すべての分技異性体、置換
異性体を含む)、オクチルフェニル基(すべての分技異
性体、置換異性体を含む)、ノニルフェニル基(すべて
の分技異性体、置換異性体を含む)、デシルフェニル基
(すべての分技異性体、置換異性体を含む)、ウンデシ
ルフェニル基(すべての分技異性体、置換異性体を含
む)、ドデシルフェニル基(すべての分技異性体、置換
異性体を含む)、トリデシルフェニル基(すべての分技
異性体、置換異性体を含む)、テトラデシルフェニル基
(すべての分技異性体、置換異性体を含む)、ペンタデ
シルフェニル基(すべての分技異性体、置換異性体を含
む)、ヘキサデシルフェニル基(すべての分技異性体、
置換異性体を含む)、ヘプタデシルフェニル基(すべて
の分技異性体、置換異性体を含む)、オクタデシルフェ
ニル基(すべての分技異性体、置換異性体を含む)など
のアルキルアリール基;ベンジル基、フェネチル基、フ
ェニルプロピル基(すべての分技異性体を含む)、フェ
ニルブチル基(すべての分技異性体を含む)などのアリ
ールアルキル基などが挙げられる。
【0013】本発明で用いる(A)成分としては、上述
したような一般式(1)〜(4)で表される有機金属化
合物およびこれらの混合物が用いられるが、加工性能に
より優れる点から、一般式(1)で表される亜鉛ジチオ
フォスフェートが好ましく用いられ、一般式(1)式に
おけるR1 およびR2 が炭素数4〜18のアルキル基で
ある亜鉛ジアルキルジチオフォスフェートがより好まし
く用いられる。
【0014】本発明で用いる(A)成分として、一般式
(1)〜(4)式で表される有機金属化合物である限り
は、単一構造の有機金属化合物のみを用いてもよく、ま
た異なる構造の2種類以上の有機金属化合物の混合物を
用いてもよい。
【0015】本発明において、(A)成分の含有量は任
意であるが、加工性の点から、組成物全量基準で10質
量以上であることが好ましく、20質量%以上であるこ
とがより好ましく、30質量%以上であることがさらに
より好ましい。また、相対的にその他の成分の含有量が
小さくなって加工性に悪影響を与える恐れがあることか
ら、組成物全量基準で80質量%以下であることが好ま
しく、70質量%以下であることがより好ましく、60
質量%以下であることがさらにより好ましい。
【0016】一方、本発明で用いる(B)成分は、硫黄
系極圧剤である。ここでいう硫黄系極圧剤としては、具
体的には例えば、ジハイドロカルビルポリサルファイ
ド、硫化エステル、硫化油等が挙げられる。
【0017】上記ジハイドロカルビルポリサルファイド
とは、一般的にポリサルファイド又は硫化オレフィンと
呼ばれる硫黄系化合物であり、具体的には下記一般式
(5):
【0018】 R9 −Sx −R10 一般式(5) [上記式(5)中、R9 及びR10は同一でも異なってい
てもよく、それぞれ炭素数3〜20の直鎖状又は分枝状
のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6
〜20のアルキルアリール基あるいは炭素数6〜20の
アリールアルキル基を表し、xは2〜6、好ましくは2
〜5の整数を表す]で表される化合物を意味する。
【0019】上記一般式(5)中のR9 及びR10として
は、具体的には、n−プロピル基、イソプロピル基、n
−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ter
t−ブチル基、直鎖又は分枝ペンチル基、直鎖又は分枝
ヘキシル基、直鎖又は分枝ヘプチル基、直鎖又は分枝オ
クチル基、直鎖又は分枝ノニル基、直鎖又は分枝デシル
基、直鎖又は分枝ウンデシル基、直鎖又は分枝ドデシル
基、直鎖又は分枝トリデシル基、直鎖又は分枝テトラデ
シル基、直鎖又は分枝ペンタデシル基、直鎖又は分枝ヘ
キサデシル基、直鎖又は分枝ヘプタデシル基、直鎖又は
分枝オクタデシル基、直鎖又は分枝ノナデシル基、直鎖
又は分枝イコシル基などの直鎖状又は分枝状のアルキル
基;フェニル基、ナフチル基などのアリール基;トリル
基(全ての構造異性体を含む)、エチルフェニル基(全
ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝プロピルフェニ
ル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝ブチル
フェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝
ペンチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖
又は分枝ヘキシルフェニル基(全ての構造異性体を含
む)、直鎖又は分枝ヘプチルフェニル基(全ての構造異
性体を含む)、直鎖又は分枝オクチルフェニル基(全て
の構造異性体を含む)、直鎖又は分枝ノニルフェニル基
(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝デシルフェ
ニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝ウン
デシルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又
は分枝ドデシルフェニル基(全ての構造異性体を含
む)、キシリル基(全ての構造異性体を含む)、エチル
メチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、ジエチ
ルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、ジ(直鎖又
は分枝)プロピルフェニル基(全ての構造異性体を含
む)、ジ(直鎖又は分枝)ブチルフェニル基(全ての構
造異性体を含む)、メチルナフチル基(全ての構造異性
体を含む)、エチルナフチル基(全ての構造異性体を含
む)、直鎖又は分枝プロピルナフチル基(全ての構造異
性体を含む)、直鎖又は分枝ブチルナフチル基(全ての
構造異性体を含む)、ジメチルナフチル基(全ての構造
異性体を含む)、エチルメチルナフチル基(全ての構造
異性体を含む)、ジエチルナフチル基(全ての構造異性
体を含む)、ジ(直鎖又は分枝)プロピルナフチル基
(全ての構造異性体を含む)、ジ(直鎖又は分枝)ブチ
ルナフチル基(全ての構造異性体を含む)などのアルキ
ルアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基(全ての
異性体を含む)、フェニルプロピル基(全ての異性体を
含む)などのアリールアルキル基;などを挙げることが
できる。これらの中でも、一般式(5)式中のR9 及び
10としては、プロピレン、1−ブテン又はイソブチレ
ンから誘導された炭素数3〜18のアルキル基、又は炭
素数6〜8のアリール基、アルキルアリール基あるいは
アリールアルキル基であることが好ましく、これらの基
としては例えば、イソプロピル基、プロピレン2量体か
ら誘導される分枝状ヘキシル基(全ての分枝状異性体を
含む)、プロピレン3量体から誘導される分枝状ノニル
基(全ての分枝状異性体を含む)、プロピレン4量体か
ら誘導される分枝状ドデシル基(全ての分枝状異性体を
含む)、プロピレン5量体から誘導される分枝状ペンタ
デシル基(全ての分枝状異性体を含む)、プロピレン6
量体から誘導される分枝状オクタデシル基(全ての分枝
状異性体を含む)、sec−ブチル基、tert−ブチ
ル基、1−ブテン2量体から誘導される分枝状オクチル
基(全ての分枝状異性体を含む)、イソブチレン2量体
から誘導される分枝状オクチル基(全ての分枝状異性体
を含む)、1−ブテン3量体から誘導される分枝状ドデ
シル基(全ての分枝状異性体を含む)、イソブチレン3
量体から誘導される分枝状ドデシル基(全ての分枝状異
性体を含む)、1−ブテン4量体から誘導される分枝状
ヘキサデシル基(全ての分枝状異性体を含む)、イソブ
チレン4量体から誘導される分枝状ヘキサデシル基(全
ての分枝状異性体を含む)などのアルキル基;フェニル
基、トリル基(全ての構造異性体を含む)、エチルフェ
ニル基(全ての構造異性体を含む)、キシリル基(全て
の構造異性体を含む)などのアルキルアリール基;基;
が挙げられる。
【0020】さらに、上記一般式(5)中のR9 及びR
10としては、その加工性の点から、別個に、エチレン又
はプロピレンから誘導された炭素数3〜18の分枝状ア
ルキル基であることがより好ましく、エチレン又はプロ
ピレンから誘導された炭素数6〜15の分枝状アルキル
基であることが特に好ましい。また、本発明にかかるジ
ハイドロカルビルポリサルファイドにおける硫黄含有量
に特に制限はないが、通常、ジハイドロカルビルポリサ
ルファイド全量を基準として好ましくは10〜50質量
%であり、より好ましくは20〜45質量%である。
【0021】また、上記硫化エステルとしては、具体的
には例えば、牛脂、豚脂、魚脂、菜種油、大豆油などの
動植物油脂;不飽和脂肪酸(オレイン酸、リノール酸又
は上記の動植物油脂から抽出された脂肪酸類などを含
む)と各種アルコールとを反応させて得られる不飽和脂
肪酸エステル;及びこれらの混合物などを任意の方法で
硫化することにより得られるものが挙げられる。また、
本発明にかかる硫化油脂における硫黄含有量に特に制限
はないが、通常、硫化油脂全量を基準として好ましくは
2〜25質量%であり、より好ましくは5〜20質量%
である。
【0022】本発明にかかる硫化油とは、鉱油、合成油
および油脂の中から選ばれる少なくとも1種に単体硫黄
を溶解させたものをいう。ここでいう鉱油としては特に
制限されないが、具体的には、具体的には、原油に常圧
蒸留及び減圧蒸留を施して得られる潤滑油留分を、溶剤
脱れき、溶剤抽出、水素化分解、溶剤脱ろう、接触脱ろ
う、水素化精製、硫酸洗浄、白土処理などの精製処理を
適宜組み合わせて精製したパラフィン系鉱油、ナフテン
系鉱油などが挙げられる。また、合成油としては、ポリ
αオレフィン、アルキルベンゼン、アルキルナフタレ
ン、ジエステル、ポリオールエステル、ポリオキシアル
キレングリコール、ポリフェニルエーテル、シリコーン
油、パーフルオロアルキルエーテルなどが挙げられる。
【0023】また、油脂としては、牛脂、豚脂、魚脂、
菜種油、大豆油などが挙げられる。また、単体硫黄とし
ては、塊状、粉末状、溶融液体状等いずれの形態のもの
を用いてもよいが、粉末状又は溶融液体状の単体硫黄を
用いると油への溶解を効率よく行うことができるので好
ましい。なお、溶融液体状の単体硫黄は液体同士を混合
するので溶解作業を非常に短時間で行うことができると
いう利点を有しているが、単体硫黄の融点以上で取り扱
わねばならず、加熱設備などの特別な装置を必要とした
り、高温雰囲気下での取り扱いとなるため危険を伴うな
ど取り扱いが必ずしも容易ではない。これに対して、粉
末状の単体硫黄は、安価で取り扱いが容易であり、しか
も溶解に要する時間が十分に短いので特に好ましい。ま
た、本発明にかかる硫化油における硫黄含有量に特に制
限はないが、通常、硫化油全量を基準として好ましくは
0.05〜1.0質量%であり、より好ましくは0.1
〜0.5質量%である。
【0024】本発明において(B)成分としては、上記
の中から選ばれる1種のみを用いても良いし、2種以上
の混合物を用いても良い。しかしながら、より加工性に
優れる点から、ジハイドロカルビルポリサルファイド、
硫化油脂、油脂に単体硫黄を溶解させたものまたはこれ
らの混合物が好ましく、ジハイドロカルビルポリサルフ
ァイドと硫化油脂を併用することがより好ましい。
【0025】本発明で用いる(C)成分のジチオリン酸
エステルは、以下の一般式(6)で表される。 (R11O)2 −P(=S)−S−R12 一般式(6) (上記一般式(6)中のR11、R12は炭素数1〜24の
アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アルキ
ルシクロアルキル基、アリール基、アルキルアリール
基、アリールアルキル基を表す。好ましくはR11、R12
はアルキル基である。)
【0026】上記の一般式(6)中のR11、R12の具体
例としては、前記一般式(1)中のR1 、R2 と同じも
のが挙げられる。これらの中でもアルキル基であること
が好ましい。
【0027】本発明において、(C)成分の含有量は任
意であるが、加工性の点から、組成物全量基準で0.1
質量以上であることが好ましく、0.5質量%以上であ
ることがより好ましく、2質量%以上であることがさら
により好ましい。また、それ以上加えても効果の向上が
期待できない場合があることから、組成物全量基準で2
0質量%以下であることが好ましく、15質量%以下で
あることがより好ましく、10質量%以下であることが
さらにより好ましい。
【0028】本発明において、上記(A)〜(C)成分
の合計量については、特に制限は無いが、加工性の点か
ら、組成物全量基準で75〜100質量%であることが
好ましく、80〜100質量%であることがより好まし
く、85〜100質量%であることがさらにより好まし
い。
【0029】本発明の潤滑油組成物は、上記の(A)〜
(C)成分を含有するものであり、これら3成分のみで
構成される場合であっても十分に高い加工性を示すもの
であるが、これら3成分に加えて(D)スルフォネー
ト、フェネート、サリシレート、フォスフォネートの中
から選ばれる少なくとも1種をさらに配合すると、より
高い加工性が得られるので好ましい。
【0030】本発明に用いられる(D)成分は、スルフ
ォネート、フェネート、サリシレート、フォスフォネー
トの中から選ばれる少なくとも1種である。これらの中
でも、スルフォネート、フェネート、サリシレートが好
ましく、スルフォネートがより好ましい。
【0031】また、これらの陽性成分としては、ナトリ
ウム、カリウムなどのアルカリ金属;マグネシウム、カ
ルシウム、バリウムなどのアルカリ土類金属;アンモニ
ア、炭素数1〜3のアルキル基を有するアルキルアミン
(モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミ
ン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルア
ミン、モノプロピルアミン、ジプロピルアミン、トリプ
ロピルアミンなど)、炭素数1〜3のアルカノール基を
有するアルカノールアミン(モノメタノールアミン、ジ
メタノールアミン、トリメタノールアミン、モノエタノ
ールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミ
ン、モノプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、
トリプロパノールアミンなど)などのアミン、亜鉛など
が挙げられるが、これらの中でもより加工性が高いこと
からアルカリ金属又はアルカリ土類金属が好ましい。
【0032】本発明において、(D)成分の全塩基価に
は制限は無いが、(D)成分による加工性向上効果によ
り優れる点から、50mgKOH/g以上であることが
好ましく、100mgKOH/g以上であることがより
好ましい。また、入手性の点からは、600mgKOH
/g以下のものが通常用いられ、より好ましくは550
mgKOH/g以下のものが用いられる。なお、ここで
いう全塩基価とは、JIS K 2501「石油製品お
よび潤滑油−中和価試験方法」の7.に準拠して測定さ
れる過塩素酸法による全塩基価[mgKOH/g]をい
う。
【0033】また、本発明にかかる(D)成分の配合量
は、組成物全量基準で好ましくは0.1〜30質量%で
あり、より好ましくは0.5〜25質量%であり、さら
に好ましくは1〜20質量%である。(D)成分の配合
量が前記下限値未満の場合、(D)成分の添加による潤
滑性向上効果が不十分となる傾向にあり、他方、前記上
限値を超えると潤滑油組成物の安定性が低下して析出物
が生じやすくなる傾向にある。
【0034】本発明にかかるスルフォネートは、任意の
方法によって製造されたものが使用可能である。例え
ば、分子量100〜1500、好ましくは200〜70
0のアルキル芳香族化合物をスルフォン化することによ
って得られるアルキル芳香族スルフォン酸のアルカリ金
属塩、アルカリ土類金属塩、アミン塩およびこれらの混
合物などが使用できる。ここでいうアルキル芳香族スル
フォン酸としては、一般に鉱油の潤滑油留分のアルキル
芳香族化合物をスルフォン化したものや、ホワイトオイ
ル製造時に副生する、いわゆるマホガニー酸などの石油
スルフォン酸や、洗剤の原料となるアルキルベンゼン製
造プラントから副生したり、ポリオレフィンをベンゼン
にアルキル化することにより得られる直鎖状又は分枝状
のアルキル基を有するアルキルベンゼンをスルフォン化
したもの、あるいはジノニルナフタレンなどのアルキル
ナフタレンをスルフォン化したものなどの合成スルフォ
ン酸などが挙げられる。また、上記のアルキル芳香族ス
ルフォン酸と、アルカリ金属の塩基(アルカリ金属の酸
化物や水酸化物など)、アルカリ土類金属の塩基(アル
カリ土類金属の酸化物や水酸化物など)又は上述したア
ミン(アンモニア、アルキルアミンやアルカノールアミ
ンなど)とを反応させて得られるいわゆる中性(正塩)
スルフォネート;中性(正塩)スルフォネートと、過剰
のアルカリ金属の塩基、アルカリ土類金属の塩基又はア
ミンを水の存在下で加熱することにより得られるいわゆ
る塩基性スルフォネート;炭酸ガスの存在下で中性(正
塩)スルフォネートをアルカリ金属の塩基、アルカリ土
類金属の塩基又はアミンと反応させることにより得られ
るいわゆる炭酸塩過塩基性(超塩基性)スルフォネー
ト;中性(正塩)スルフォネートをアルカリ金属の塩
基、アルカリ土類金属の塩基又はアミンならびにホウ酸
又は無水ホウ酸などのホウ酸化合物と反応させたり、又
は炭酸塩過塩基性(超塩基性)スルフォネートとホウ酸
又は無水ホウ酸などのホウ酸化合物を反応させることに
よって製造されるいわゆるホウ酸塩過塩基性(超塩基
性)スルフォネート;およびこれらの混合物などが挙げ
られる。
【0035】また、本発明にかかるフェネートとして
は、具体的には、元素硫黄の存在下又は不存在下で、炭
素数4〜20のアルキル基を1〜2個有するアルキルフ
ェノールと、アルカリ金属の塩基(アルカリ金属の酸化
物や水酸化物など)、アルカリ土類金属の塩基(アルカ
リ土類金属の酸化物や水酸化物など)又は上述したアミ
ン(アンモニア、アルキルアミンやアルカノールアミン
など)とを反応させることにより得られる中性フェネー
ト;中性フェネートと過剰のアルカリ金属の塩基、アル
カリ土類金属の塩基又はアミンを水の存在下で加熱する
ことにより得られる、いわゆる塩基性フェネート;炭酸
ガスの存在下で中性フェネートをアルカリ金属の塩基、
アルカリ土類金属の塩基又はアミンと反応させることに
より得られる、いわゆる炭酸塩過塩基性(超塩基性)フ
ェネート;中性フェネートをアルカリ金属の塩基、アル
カリ土類金属の塩基又はアミンならびにホウ酸又は無水
ホウ酸などのホウ酸化合物と反応させたり、又は炭酸塩
過塩基性(超塩基性)フェネートとホウ酸又は無水ホウ
酸などのホウ酸化合物を反応させることによって製造さ
れる、いわゆるホウ酸塩過塩基性(超塩基性)フェネー
ト;およびこれらの混合物などが挙げられる。
【0036】さらに、本発明にかかるサリシレートとし
ては、具体的には、元素硫黄の存在下又は不存在下で、
炭素数4〜20のアルキル基を1〜2個有するアルキル
サリチル酸と、アルカリ金属の塩基(アルカリ金属の酸
化物や水酸化物など)、アルカリ土類金属の塩基(アル
カリ土類金属の酸化物や水酸化物など)又は上述したア
ミン(アンモニア、アルキルアミンやアルカノールアミ
ンなど)とを反応させることにより得られる中性サリシ
レート;中性サリシレートと、過剰のアルカリ金属の塩
基、アルカリ土類金属の塩基又はアミンを水の存在下で
加熱することにより得られるいわゆる塩基性サリシレー
ト;炭酸ガスの存在下で中性サリシレートをアルカリ金
属の塩基、アルカリ土類金属の塩基又はアミンと反応さ
せることにより得られるいわゆる炭酸塩過塩基性(超塩
基性)サリシレート;中性サリシレートをアルカリ金属
の塩基、アルカリ土類金属の塩基又はアミンならびにホ
ウ酸又は無水ホウ酸などのホウ酸化合物と反応させた
り、又は炭酸塩過塩基性(超塩基性)金属サリシレート
とホウ酸又は無水ホウ酸などのホウ酸化合物を反応させ
ることによって製造されるいわゆるホウ酸塩過塩基性
(超塩基性)サリシレート;およびこれらの混合物など
が挙げられる。
【0037】本発明において、上記(D)成分を用いる
場合の(A)〜(D)成分の合計量については、特に制
限は無いが、加工性の点から、組成物全量基準で85〜
100質量%であることが好ましく、90〜100質量
%であることがより好ましく、95〜100質量%であ
ることがさらにより好ましい。
【0038】本発明においては、潤滑油基油を含有して
いても良い。本発明で用いる潤滑油基油としては、特に
限定されるものではなく、通常潤滑油の基油として使用
されているものであれば鉱油系、合成系を問わず使用す
ることができる。鉱油系潤滑油基油としては、例えば、
原油を常圧蒸留および減圧蒸留して得られた潤滑油留分
を、溶剤脱れき、溶剤抽出、水素化分解、溶剤脱ろう、
接触脱ろう、水素化精製、硫酸洗浄、白土処理等の精製
処理を適宜組み合わせて精製したパラフィン系、ナフテ
ン系などの油が使用できる。
【0039】また、合成系潤滑油基油としては、例え
ば、ポリα−オレフィン(ポリブテン、1−オクテンオ
リゴマー、1−デセンオリゴマーなど)、アルキルベン
ゼン、アルキルナフタレン、ジエステル(ジトリデシル
グルタレート、ジ2−エチルヘキシルアジペート、ジイ
ソデシルアジペート、ジトリデシルアジペート、ジ2−
エチルヘキシルセバケートなど)、ポリオールエステル
(トリメチロールプロパンカプリレート、トリメチロー
ルプロパンペラルゴネート、ペンタエリスリトール2−
エチルヘキサノエート、ペンタエリスリトールペラルゴ
ネートなど)、ポリオキシアルキレングリコール、ポリ
フェニルエーテル、シリコーン油、パーフルオロアルキ
ルエーテルなどが使用できる。これらの基油は単独で
も、2種以上組み合わせて使用してもよい。
【0040】また本発明において使用する潤滑油基油の
粘度は任意であるが、冷間鍛造の際の加工材料に対する
冷却性能に優れる点から、通常、40℃における動粘度
が5〜300mm2 /sのものが好ましく用いられ、5
0〜200mm2 /sのものがより好ましく用いられ
る。
【0041】本発明において、潤滑油基油の含有量は任
意であるが、加工性の点から、組成物全量基準で20質
量%以下であることが好ましく、10質量%以下である
ことがより好ましく、5質量%以下であることがさらに
より好ましく、含有しないことが最も好ましい。
【0042】本発明の潤滑油組成物は、またその各種性
能をさらに高める目的で公知の潤滑油添加剤を単独で、
または数種類組み合わせた形で使用することができる。
【0043】これら添加剤としては、具体的には、例え
ば、トリクレジルフォスフェートなどのリン酸エステ
ル、ラードオイルなどの油脂、アルコール、エステル、
脂肪酸などに代表される潤滑性向上剤;ベンゾトリアゾ
ール、チアジアゾールなどの金属不活性化剤;メチルシ
リコーン、フルオロシリコーン、ポリメタクリレート、
ポリアクリレートなどの消泡剤、フェノール系、アミン
系などの酸化防止剤;さび止め剤などが挙げられる。こ
れら公知の添加剤の添加量は任意であるが、組成物全量
基準で、潤滑性向上剤の含有量は通常1〜30質量%、
金属不活性剤の含有量は通常0.005〜1質量%、酸
化防止剤の含有量は通常0.005〜10質量%、さび
止め剤の含有量は通常0.01〜10質量%、消泡剤の
含有量は通常0.0001〜0.5質量%である。
【0044】本発明の潤滑油組成物は、上記した組成を
有するものであり、組成物中の硫黄含有量については特
に制限はない。しかしながら、より加工性を向上できる
ことから、組成物中の硫黄含有量は、5質量%以上であ
ることが好ましく、10質量%以上であることがより好
ましく、15質量%以上であることがさらにより好まし
い。また、それ以上高くても効果の向上が見られにくい
ことから、30質量%以下であることが好ましく、25
質量%以下であることがより好ましい。なお、本発明で
いう硫黄含有量とは、放射線式励起法(JIS−K−2
541)で測定される硫黄原子換算での含有量を表す。
【0045】本発明の潤滑油組成物の粘度は特に制限は
ないが、通常40℃の動粘度が20〜500mm2 /s
の範囲のものが好ましく、50〜250mm2 /sの範
囲のものがより好ましい。
【0046】本発明の潤滑油組成物は、金属材料の塑性
加工に用いられるものである。特に、鋼板、ステンレス
鋼板、表面処理鋼板、アルミ合金板、チタン合金などの
難加工材料に好ましく用いられる。また、プレス成形、
曲げ成形、引き抜き成形、しごき成形、鍛造加工などの
難加工条件の際に好ましく用いられる。
【0047】
【実施例】以下、実施例および比較例によって具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。
【0048】(実施例1〜7)下記の(A)成分〜
(E)成分を用いて表3に示す組成により、本発明に係
る潤滑油組成物を調製した。この試料油に対して下記の
円筒成形試験を行い試料油の潤滑性能を評価した。その
結果も表3に示した。
【0049】(参考例)および(比較例1〜5)同様に
して表4に示す組成により、潤滑油組成物を調製した。
この試料油を用いて実施例1〜7と同様にして潤滑性能
を評価した。その結果も表4に示した。
【0050】(A)成分 A1:前記一般式(1)でR1 、R2 が炭素数4のアル
キル基である亜鉛ジチオフォスフェート A2:前記一般式(1)でR1 、R2 が炭素数12のア
ルキル基である亜鉛ジチオフォスフェート
【0051】(B)成分 B1:硫化油脂(S分:17.5%) B2:硫化油脂(S分:10%) B3:ジハイドロカルビルポリサルファイド(S分:3
8%)
【0052】(C)成分 C1:ジアルキルジチオリン酸エステル
【0053】(D)成分 D1:Caスルホネート(塩基価:530mgKOH/
g) D2:Caスルホネート(塩基価:430mgKOH/
g)
【0054】その他成分 E1:塩素化パラフィン(Cl分:50%) E2:トリクレジルホスフェート E3:ナフテン系溶剤精製鉱油(動粘度400mm2
s(@40℃)) E4:ナフテン系溶剤精製鉱油(動粘度100mm2
s(@40℃))
【0055】(円筒成形試験)万能塑性加工試験機(油
圧式プレス機)を用いて、表1、2に示す条件で絞り成
形を行い、その際の絞り成形の可否およびポンチ荷重を
測定した。ポンチ荷重線図には2つの荷重ピークが観察
された。最初に出現する荷重ピーク(ピーク1)は板の
絞り成形に要する力と,しわ押え部およびダイ肩部にお
ける板と工具間の摩擦力との合計を示すものであり、試
料油およびしわ押え力条件による影響は比較的小さいも
のであり、成形の後半に現れる2番目のピーク(ピーク
2)は試料油およびしわ押え力条件の違いによって大き
く異なることからピーク2荷重を求めることにより試料
油の潤滑性能を比較した。
【0056】
【表1】
【0057】
【表2】
【0058】
【表3】
【0059】
【表4】
【0060】表3から、実施例1〜7の本発明に係る潤
滑油組成物は潤滑性能に優れていることが判る。それに
対して表4から、比較例1〜5の潤滑油組成物は潤滑性
能に劣ることが判る。参考例の潤滑油組成物は潤滑性能
に優れているが、塩素化合物E1を含有するものであ
る。
【0061】
【発明の効果】本発明の塑性加工用潤滑油組成物は、塩
素化合物を含有しない地球環境に優しい潤滑油組成物で
あり、鋼板、ステンレス鋼板、表面処理鋼板、アルミ合
金板などに、プレス成形、曲げ成形、引き抜き成形、し
ごき成形などの塑性加工を施す際に、良好な潤滑性を発
揮するという顕著な効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C10M 137/10 C10M 137/10 Z // C10N 10:04 C10N 10:04 10:12 10:12 30:06 30:06 40:24 40:24 A Z (72)発明者 亀塚 大 神奈川県横浜市中区千鳥町8番地 日石三 菱株式会社潤滑油部潤滑油研究所内 Fターム(参考) 4H104 BG04C BG10C BG11C BH06C BH07C FA02 FA06 LA03 PA23 PA33 PA34 PA35

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)亜鉛ジチオフォスフェート、亜鉛
    ジチオカーバメート、モリブデンジチオフォスフェート
    およびモリブデンジチオカーバメートからなる群から選
    ばれる1種または2種以上の有機金属化合物、(B)硫
    黄系極圧剤、および(C)ジチオリン酸エステルを含有
    する塑性加工用潤滑油組成物。
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