JP4213420B2 - 製缶機駆動部用潤滑油組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、製缶機駆動部用潤滑油組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、飲料水用容器の分野では、容器内の飲料水を飲み切らずに保管する際の再栓性、生産性、重量等の点から、プラスティックス製容器の需要が増加傾向にあった。しかしながら、プラスティックス製容器は生分解性を持たないことから、使用後の廃棄の際には所定の処理が必要となり多額の費用がかかる。そのため近年では、上述の欠点を有さない金属製容器、すなわち缶の使用が見直され、その需要が再び増加しつつある。
【0003】
缶の製造に用いられる製缶機としては、ドーナツ状のダイスと円柱状のポンチとの間に金属製板材を挟み、ダイスにポンチを押し込んで板材を円筒状に成型するものが一般的である。このような製缶機においては、板材を成型する加工部の潤滑に加工油剤(主に水溶性金属加工油剤(クーラント))が、ポンチを移動させる駆動部の潤滑に駆動部用潤滑油がそれぞれ用いられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記の製缶機を用いて製缶を行う場合、加工部に供給される加工油剤の一部が駆動部に持ち込まれて駆動部用潤滑油に混入し、駆動部用潤滑油中、特に鉄粉、アルミ粉等の加工屑等と共にゼリー状物質が生成して駆動部が動作不良を起こすことがある。そのため製缶工場では、比較的短期間(例えば2〜3ヶ月毎)で製造ラインを停止してその清掃を行っているが、生産効率の点からは製造ラインをできるだけ停止しないことが望ましい。
【0005】
そこで、ゼリー状物質の生成を抑制するための加工油剤や駆動部用潤滑油の開発が進められている。しかしながら、加工油剤においては加工性を維持しながら、また、駆動部用潤滑油部材においては耐摩耗性や熱・酸化安定性を維持しながら、ゼリー状物質の生成抑制性を高めることは非常に困難であった。
【0006】
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、耐摩耗性及び熱・酸化安定性に優れると共に、加工油剤の混入によるゼリー状物質の生成を抑制可能な製缶機駆動部用潤滑油組成物を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の製缶機駆動部用潤滑油組成物は、40℃における動粘度が100〜500mm2/sであり、鉱油及び合成油の中から選ばれる少なくとも1種を基油とし、組成物全量基準で、(A)リン酸エステル0.01〜10質量%、(B)アルカリ土類金属のスルフォネート及びアルカリ土類金属のサリシレートから選ばれる少なくとも1種の有機酸塩0.3〜5質量%、並びに(C)ジハイドロカルビルポリサルファイド及びチアジアゾール化合物から選ばれる少なくとも1種の硫黄化合物0.01〜10質量%を含有することを特徴とする。また、本発明の製缶機駆動部の潤滑方法は、上記本発明の製缶機駆動部用潤滑油組成物を用いて製缶機の駆動部を潤滑することを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、特定基油に(A)リン化合物、(B)特定金属の有機酸塩、並びに(C)硫黄化合物をそれぞれ特定量含有せしめることによって、耐摩耗性、熱・酸化安定性、ゼリー状物質の生成抑制性の全てを高水準でバランスよく満たす潤滑油組成物が実現される。従って、本発明の潤滑油組成物を製缶機の駆動部に適用することによって、製缶機の加工部から駆動部に加工油剤が混入し得る場合であっても、長期にわたって効率よく且つ安定的に缶の製造を行うことが可能となる。
【0009】
なお、本発明の製缶機駆動部用潤滑油組成物によってゼリー状物質の生成を十分に抑制できる理由については必ずしも明確でないが、本発明者らは以下のように推察する。すなわち、缶の製造工程においては、アルカノールアミンや脂肪酸等の添加剤が配合された水溶性金属加工油剤が使用されるのが一般的である。そして、従来の製缶機駆動部用潤滑油はこのような加工油剤に対する適合性が必ずしも十分ではないため、当該加工油が駆動部用潤滑油に混入するとゼリー状物質が生成するものと考えられる。これに対して本発明の製缶機駆動部用潤滑油組成物によれば、特定基油に(A)〜(C)成分をそれぞれ特定量含有せしめることによって、加工油剤(又はその添加剤)に対する適合性が飛躍的に向上するので、ゼリー状物質の生成を十分に抑制できるものと考えられる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0011】
本発明の製缶機用潤滑組成物においては、鉱油、油脂及び合成油の中から選ばれる少なくとも1種が基油として用いられる。
【0012】
鉱油としては、原油を常圧蒸留及び減圧蒸留して得られた潤滑油留分に対して、溶剤脱れき、溶剤抽出、水素化分解、溶剤脱ろう、接触脱ろう、水素化精製、硫酸洗浄、白土処理等の1種もしくは2種以上の精製手段を適宜組み合わせて適用して得られるパラフィン系又はナフテン系等の鉱油が挙げられる。
【0013】
また、油脂としては、牛脂、豚脂、大豆油、菜種油、米ぬか油、ヤシ油、パーム油、パーム核油、あるいはこれらの水素添加物等が挙げられる。
【0014】
また、合成油としては、例えば、ポリα−オレフィン(エチレン−プロピレン共重合体、ポリブテン、1−オクテンオリゴマー、1−デセンオリゴマー、及びこれらの水素化物等)、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン、モノエステル(ブチルステアレート、オクチルラウレート)、ジエステル(ジトリデシルグルタレート、ジ−2−エチルヘキシルアジペート、ジイソデシルアジペート、ジトリデシルアジペート、ジ−2−エチルヘキシルセパケート等)、ポリエステル(トリメリット酸エステル等)、ポリオールエステル(トリメチロールプロパンカプリレート、トリメチロールプロパンペラルゴネート、ペンタエリスリトール−2−エチルヘキサノエート、ペンタエリスリトールペラルゴネート等)、ポリオキシアルキレングリコール、ポリフェニルエーテル、ジアルキルジフェニルエーテル、リン酸エステル(トリクレジルホスフェート等)、含フッ素化合物(パーフルオロポリエーテル、フッ素化ポリオレフィン等)、シリコーン油等が挙げられる。
【0015】
本発明においては、上記基油のうちの1種を単独で用いてもよく、また、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0016】
また、本発明で用いられる基油の動粘度は特に制限されないが、機械駆動部の耐摩耗性に優れる点から、40℃における動粘度は50mm2/s以上であることが好ましく、100mm2/s以上であることがより好ましい。また、機械駆動部の粘性抵抗を低減する点から、40℃における動粘度は2000mm2/s以下であることが好ましく、500mm2/s以下であることがより好ましい。
【0017】
また、本発明の製缶機駆動部用潤滑油組成物における基油の含有量は特に制限されないが、組成物全量を基準として好ましくは90質量%以上、より好ましくは95質量%以上である。
【0018】
本発明の製缶機駆動部用潤滑油組成物は、上記基油に、組成物全量基準で、(A)リン化合物0.01〜10質量%、(B)アルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛及び鉛の中から選ばれる少なくとも1種の金属の有機酸塩0.3〜5質量%、並びに(C)硫黄化合物0.01〜10質量%を含有せしめることによって得られるものである。
【0019】
(A)リン化合物(以下、場合により「(A)成分」という)としては、具体的には、リン酸エステル、酸性リン酸エステル、酸性リン酸エステルのアミン塩、塩素化リン酸エステル、亜リン酸エステル、チオリン酸エステル等が挙げられる。これらのリン化合物は、リン酸、亜リン酸又はチオリン酸と、アルカノール、ポリエーテル型アルコールとのエステルあるいはその誘導体である。
【0020】
より具体的には、リン酸エステルとしては、トリブチルホスフェート、トリペンチルホスフェート、トリヘキシルホスフェート、トリヘプチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリノニルホスフェート、トリデシルホスフェート、トリウンデシルホスフェート、トリドデシルホスフェート、トリトリデシルホスフェート、トリテトラデシルホスフェート、トリペンタデシルホスフェート、トリヘキサデシルホスフェート、トリヘプタデシルホスフェート、トリオクタデシルホスフェート、トリオレイルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート等が挙げられる。
【0021】
また、酸性リン酸エステルとしては、モノブチルアシッドホスフェート、モノペンチルアシッドホスフェート、モノヘキシルアシッドホスフェート、モノヘプチルアシッドホスフェート、モノオクチルアシッドホスフェート、モノノニルアシッドホスフェート、モノデシルアシッドホスフェート、モノウンデシルアシッドホスフェート、モノドデシルアシッドホスフェート、モノトリデシルアシッドホスフェート、モノテトラデシルアシッドホスフェート、モノペンタデシルアシッドホスフェート、モノヘキサデシルアシッドホスフェート、モノヘプタデシルアシッドホスフェート、モノオクタデシルアシッドホスフェート、モノオレイルアシッドホスフェート、ジブチルアシッドホスフェート、ジペンチルアシッドホスフェート、ジヘキシルアシッドホスフェート、ジヘプチルアシッドホスフェート、ジオクチルアシッドホスフェート、ジノニルアシッドホスフェート、ジデシルアシッドホスフェート、ジウンデシルアシッドホスフェート、ジドデシルアシッドホスフェート、ジトリデシルアシッドホスフェート、ジテトラデシルアシッドホスフェート、ジペンタデシルアシッドホスフェート、ジヘキサデシルアシッドホスフェート、ジヘプタデシルアシッドホスフェート、ジオクタデシルアシッドホスフェート、ジオレイルアシッドホスフェート等が挙げられる。
【0022】
また、酸性リン酸エステルのアミン塩としては、上記酸性リン酸エステルと、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン等のアミンとの塩等が挙げられる。
【0023】
また、塩素化リン酸エステルとしては、トリス・ジクロロプロピルホスフェート、トリス・クロロエチルホスフェート、トリス・クロロフェニルホスフェート、ポリオキシアルキレン・ビス[ジ(クロロアルキル)]ホスフェート等が挙げられる。
【0024】
また、亜リン酸エステルとしては、ジブチルハイドロゲンホスファイト、ジペンチルハイドロゲンホスファイト、ジヘキシルハイドロゲンホスファイト、ジヘプチルハイドロゲンホスファイト、ジオクチルハイドロゲンホスファイト、ジノニルハイドロゲンホスファイト、ジデシルハイドロゲンホスファイト、ジウンデシルハイドロゲンホスファイト、ジドデシルハイドロゲンホスファイト、ジオレイルハイドロゲンホスファイト、ジフェニルハイドロゲンホスファイト、ジクレジルハイドロゲンホスファイト等の亜リン酸ジエステル、トリブチルホスファイト、トリペンチルホスファイト、トリヘキシルホスファイト、トリヘプチルホスファイト、トリオクチルホスファイト、トリノニルホスファイト、トリデシルホスファイト、トリウンデシルホスファイト、トリドデシルホスファイト、トリオレイルホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリクレジルホスファイト等の亜リン酸トリエステル等が挙げられる。
【0025】
また、チオリン酸エステルとしては、トリブチルフォスフォロチオネート、トリペンチルフォスフォロチオネート、トリヘキシルフォスフォロチオネート、トリヘプチルフォスフォロチオネート、トリオクチルフォスフォロチオネート、トリノニルフォスフォロチオネート、トリデシルフォスフォロチオネート、トリウンデシルフォスフォロチオネート、トリドデシルフォスフォロチオネート、トリトリデシルフォスフォロチオネート、トリテトラデシルフォスフォロチオネート、トリペンタデシルフォスフォロチオネート、トリヘキサデシルフォスフォロチオネート、トリヘプタデシルフォスフォロチオネート、トリオクタデシルフォスフォロチオネート、トリオレイルフォスフォロチオネート、トリフェニルフォスフォロチオネート、トリクレジルフォスフォロチオネート、トリキシレニルフォスフォロチオネート、クレジルジフェニルフォスフォロチオネート、キシレニルジフェニルフォスフォロチオネート、トリス(n−プロピルフェニル)フォスフォロチオネート、トリス(イソプロピルフェニル)フォスフォロチオネート、トリス(n−ブチルフェニル)フォスフォロチオネート、トリス(イソブチルフェニル)フォスフォロチオネート、トリス(s−ブチルフェニル)フォスフォロチオネート、トリス(t−ブチルフェニル)フォスフォロチオネート等が挙げられる。
【0026】
これらのリン化合物の中でも、より耐摩耗に優れることから、リン酸エステルが好ましく、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、モノクレジルジフェニルホスフェート、ジクレジルモノフェニルホスフェート等のトリアリールホスフェートがより好ましい。
【0027】
本発明においては、上記リン化合物のうちの1種を単独で用いてもよく、また、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0028】
本発明の製缶機駆動部用潤滑油組成物における(A)成分の含有量は、前述の通り、組成物全量基準で0.01〜10質量%である。(A)成分の含有量が10質量%を越えても、含有量に見合う添加効果が得られず、また、製缶用潤滑油組成物の貯蔵安定性が不十分となる。同様の理由により、(A)成分の含有量は、組成物全量基準で、好ましくは7質量%以下、より好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは3質量%以下である。また、(A)成分の含有量が0.01質量%に満たない場合は、製缶機駆動部用潤滑油組成物の耐摩耗性が不十分となる。同様の理由により、(A)成分の含有量は、組成物全量基準で、好ましくは0.02質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、さらに好ましくは0.1質量%以上である。
【0029】
次に、(B)アルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛及び鉛の中から選ばれる少なくとも1種の金属の有機酸塩(以下、場合により「(B)成分」という)について説明する。
【0030】
(B)成分を構成する金属は、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、マグネシウム、カルシウム、バリウム等のアルカリ土類金属、亜鉛及び鉛の中から選ばれる少なくとも1種である。これらの金属の中でもアルカリ土類金属が好ましく用いられる。
【0031】
また、(B)成分を構成する有機酸塩としては、具体的には、(B−1)スルフォネート、(B−2)フェネート、(B−3)サリシレート、並びにこれらの混合物等が挙げられる。
【0032】
(B−1)スルフォネートとしては、分子量が好ましくは100〜1500、より好ましくは200〜700のアルキル芳香族化合物をスルフォン化することによって得られるアルキル芳香族スルフォン酸と、アルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛又は鉛の塩基(酸化物や水酸化物)とを反応させて得られる中性スルフォネート;中性スルフォネートと、過剰のアルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛又は鉛の塩や塩基(酸化物や水酸化物)を水の存在下で加熱することにより得られる塩基性スルフォネート;炭酸ガスの存在下で中性スルフォネートをアルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛又は鉛の塩基(酸化物や水酸化物)と反応させることにより得られる炭酸塩過塩基性(超塩基性)スルフォネート;中性スルフォネートをアルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛又は鉛の塩基(酸化物や水酸化物)並びにホウ酸又は無水ホウ酸等のホウ酸化合物と反応させるか、又は炭酸塩過塩基性(超塩基性)スルフォネートとホウ酸又は無水ホウ酸等のホウ酸化合物を反応させることによって製造されるホウ酸塩過塩基性(超塩基性)スルフォネート;及びこれらの混合物等が挙げられる。
【0033】
上記アルキル芳香族スルフォン酸としては、具体的には、石油スルフォン酸や合成スルフォン酸等が挙げられる。ここでいう石油スルフォン酸としては、一般に鉱油の潤滑油留分のアルキル芳香族化合物をスルフォン化したものやホワイトオイル製造時に副生するマホガニー酸等が用いられる。また合成スルフォン酸としては、例えば洗剤の原料となるアルキルベンゼン製造プラントから副生したり、ポリオレフィンによるベンゼンのアルキル化で得られる、直鎖状や分枝状のアルキル基を有するアルキルベンゼンをスルフォン化したもの、あるいはジノニルナフタレン等のアルキルナフタレンをスルフォン化したもの等が用いられる。これらのアルキル芳香族化合物をスルフォン化する際のスルフォン化剤としては特に制限はないが、通常、発煙硫酸や無水硫酸が用いられる。
【0034】
(B−2)フェネートとしては、具体的には、炭素数4〜20のアルキル基を1〜2個有するアルキルフェノールと、単体硫黄の存在下又は不存在下で、アルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛又は鉛の塩基(酸化物や水酸化物)と反応させることにより得られる中性フェネート;中性フェネートと過剰のアルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛又は鉛の塩や塩基(酸化物や水酸化物)を水の存在下で加熱することにより得られる塩基性フェネート;炭酸ガスの存在下で中性フェネートをアルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛又は鉛の塩基(酸化物や水酸化物)と反応させることにより得られる炭酸塩過塩基性(超塩基性)フェネート;中性フェネートをアルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛又は鉛の塩基(酸化物や水酸化物)並びにホウ酸又は無水ホウ酸等のホウ酸化合物と反応させたり、又は炭酸塩過塩基性(超塩基性)フェネートとホウ酸又は無水ホウ酸等のホウ酸化合物を反応させることによって製造されるホウ酸塩過塩基性(超塩基性)フェネート;及びこれらの混合物等が挙げられる。
【0035】
(B−3)サリシレートとしては、具体的には、炭素数4〜20のアルキル基を1〜2個有するアルキルサリチル酸を、単体硫黄の存在下又は不在下で、アルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛又は鉛の塩基(酸化物や水酸化物)と反応させることにより得られる中性サリシレート;中性サリシレートと、過剰のアルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛又は鉛の塩や塩基(酸化物や水酸化物)を水の存在下で加熱することにより得られる塩基性サリシレート;炭酸ガスの存在下で中性サリシレートをアルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛又は鉛の塩基(酸化物や水酸化物)と反応させることにより得られる炭酸塩過塩基性(超塩基性)サリシレート;中性サリシレートをアルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛又は鉛の塩基(酸化物や水酸化物)ならびにホウ酸又は無水ホウ酸等のホウ酸化合物と反応させたり、又は炭酸塩過塩基性(超塩基性)金属サリシレートとホウ酸又は無水ホウ酸等のホウ酸化合物を反応させることによって製造されるホウ酸塩過塩基性(超塩基性)サリシレート;及びこれらの混合物等が挙げられる。
【0036】
(B)成分の全塩基価は任意であるが、好ましくは0〜500mgKOH/g、より好ましくは0〜450mgKOH/gのものが用いられる。なお、本発明でいう全塩基価とは、JIS K 2501−1992「石油製品及び潤滑油−中和試験方法」に準拠して測定される塩酸法による全塩基価を意味する。
【0037】
本発明においては、(B)成分として上記化合物のうちの1種を単独で用いてもよく、また、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0038】
本発明の製缶機駆動部用潤滑油組成物における(B)成分の含有量は、前述の通り、組成物全量基準で0.3〜5質量%である。(B)成分の含有量が5質量%を越えても、含有量に見合うだけの各種性能のさらなる向上効果はみられず、また、貯蔵安定性が不十分となる。同様の理由から、(B)成分の含有量は、組成物全量基準で、好ましくは4質量%以下、より好ましくは3質量%以下、さらに好ましくは2質量%以下である。また、(B)成分の含有量が0.3質量%に満たない場合は、製缶機駆動部用潤滑油組成物のゼリー状物質の生成抑制性や熱・酸化安定性が不十分となる。同様の理由から、(B)成分の含有量は、組成物全量基準で、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは0.7質量%以上である。
【0039】
次に、(C)硫黄化合物(以下、場合により「(C)成分」という)について説明する。
【0040】
本発明にかかる硫黄化合物としては、具体的には、ジハイドロカルビルポリサルファイド、硫化エステル、硫化鉱油、ジチオリン酸亜鉛化合物、ジチオカルバミン酸亜鉛化合物、ジチオリン酸モリブデン化合物及びジチオカルバミン酸モリブデン、チアゾール化合物、チアジアゾール化合物が挙げられる。
【0041】
ジハイドロカルビルポリサルファイドとは、一般的にポリサルファイド又は硫化オレフィンと呼ばれる硫黄化合物であり、具体的には下記一般式(1):
R10−Sx−R11 (1)
[式(1)中、R10及びR11は同一でも異なっていてもよく、それぞれ炭素数3〜20の直鎖状又は分枝状のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアルキルアリール基あるいは炭素数7〜20のアリールアルキル基を表し、xは2〜6の整数(好ましくは2〜5の整数)を表す]
で表される化合物を意味する。
【0042】
上記一般式(1)中のR10及びR11としては、具体的には、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、直鎖又は分枝ペンチル基、直鎖又は分枝ヘキシル基、直鎖又は分枝ヘプチル基、直鎖又は分枝オクチル基、直鎖又は分枝ノニル基、直鎖又は分枝デシル基、直鎖又は分枝ウンデシル基、直鎖又は分枝ドデシル基、直鎖又は分枝トリデシル基、直鎖又は分枝テトラデシル基、直鎖又は分枝ペンタデシル基、直鎖又は分枝ヘキサデシル基、直鎖又は分枝ヘプタデシル基、直鎖又は分枝オクタデシル基、直鎖又は分枝ノナデシル基、直鎖又は分枝イコシル基等の直鎖状又は分枝状のアルキル基;フェニル基、ナフチル基等のアリール基;トリル基(全ての構造異性体を含む)、エチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝プロピルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝ブチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝ペンチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝ヘキシルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝ヘプチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝オクチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝ノニルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝デシルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝ウンデシルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝ドデシルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、キシリル基(全ての構造異性体を含む)、エチルメチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、ジエチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、ジ(直鎖又は分枝)プロピルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、ジ(直鎖又は分枝)ブチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、メチルナフチル基(全ての構造異性体を含む)、エチルナフチル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝プロピルナフチル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝ブチルナフチル基(全ての構造異性体を含む)、ジメチルナフチル基(全ての構造異性体を含む)、エチルメチルナフチル基(全ての構造異性体を含む)、ジエチルナフチル基(全ての構造異性体を含む)、ジ(直鎖又は分枝)プロピルナフチル基(全ての構造異性体を含む)、ジ(直鎖又は分枝)ブチルナフチル基(全ての構造異性体を含む)等のアルキルアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基(全ての異性体を含む)、フェニルプロピル基(全ての異性体を含む)等のアリールアルキル基、等が挙げられる。
【0043】
これらの中でも、R10及びR11としては、プロピレン、1−ブテン又はイソブチレンから誘導された炭素数3〜18のアルキル基、又は炭素数6〜8のアリール基、アルキルアリール基あるいはアリールアルキル基であることが好ましい。より具体的には、イソプロピル基、プロピレン2量体から誘導される分枝状ヘキシル基(全ての分枝状異性体を含む)、プロピレン3量体から誘導される分枝状ノニル基(全ての分枝状異性体を含む)、プロピレン4量体から誘導される分枝状ドデシル基(全ての分枝状異性体を含む)、プロピレン5量体から誘導される分枝状ペンタデシル基(全ての分枝状異性体を含む)、プロピレン6量体から誘導される分枝状オクタデシル基(全ての分枝状異性体を含む)、sec−ブチル基、tert−ブチル基、1−ブテン2量体から誘導される分枝状オクチル基(全ての分枝状異性体を含む)、イソブチレン2量体から誘導される分枝状オクチル基(全ての分枝状異性体を含む)、1−ブテン3量体から誘導される分枝状ドデシル基(全ての分枝状異性体を含む)、イソブチレン3量体から誘導される分枝状ドデシル基(全ての分枝状異性体を含む)、1−ブテン4量体から誘導される分枝状ヘキサデシル基(全ての分枝状異性体を含む)、イソブチレン4量体から誘導される分枝状ヘキサデシル基(全ての分枝状異性体を含む)等のアルキル基;フェニル基等のアリール基;トリル基(全ての構造異性体を含む)、エチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、キシリル基(全ての構造異性体を含む)等のアルキルアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基(全ての異性体を含む)等のアリールアルキル基が好ましい。
【0044】
また、上記一般式(1)中のR10及びR11としては、ゼリー状物質の生成抑制性及び熱・酸化安定性をより高められる点から、芳香族環を有する炭素数6〜20の炭化水素基であることが好ましく、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアルキルアリール基、炭素数6〜20のアリールアルキル基であることがより好ましく、フェニル基等のアリール基;トリル基(全ての構造異性体を含む)、エチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、キシリル基(全ての構造異性体を含む)等のアルキルアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基(全ての異性体を含む)等のアリールアルキル基であることがさらにより好ましい。
【0045】
硫化エステルとしては、具体的には、牛脂、豚脂、魚脂、菜種油、大豆油等の動植物油脂;不飽和脂肪酸(オレイン酸、リノール酸又は上記の動植物油脂から抽出された脂肪酸類等を含む)と各種アルコールとを反応させて得られる不飽和脂肪酸エステル;及びこれらの混合物等を任意の方法で硫化することにより得られるものが挙げられる。
【0046】
硫化鉱油とは、鉱油に元素硫黄(単体硫黄)を溶解させたものをいう。ここで、本発明にかかる硫化鉱油に用いられる鉱油としては特に制限されないが、具体的には、原油に常圧蒸留及び減圧蒸留を施して得られる潤滑油留分を、溶剤脱れき、溶剤抽出、水素化分解、溶剤脱ろう、接触脱ろう、水素化精製、硫酸洗浄、白土処理等の精製処理を適宜組み合わせて精製したパラフィン系鉱油、ナフテン系鉱油等が挙げられる。また、単体硫黄としては、塊状、粉末状、溶融液体状等いずれの形態のものを用いてもよいが、粉末状又は溶融液体状の元素硫黄(単体硫黄)を用いると基油への溶解を効率よく行うことができるので好ましい。なお、溶融液体状の単体硫黄は液体同士を混合するので溶解作業を非常に短時間で行うことができるという利点を有しているが、単体硫黄の融点以上で取り扱わねばならず、加熱設備等の特別な装置を必要としたり、高温雰囲気下での取り扱いとなるため危険を伴う等取り扱いが必ずしも容易ではない。これに対して、粉末状の単体硫黄は、安価で取り扱いが容易であり、しかも溶解に要する時間が十分に短いので特に好ましい。また、本発明にかかる硫化鉱油における硫黄含有量は特に制限されないが、硫化鉱油全量を基準として好ましくは0.05〜1.0質量%であり、より好ましくは0.1〜0.5質量%である。
【0047】
ジチオリン酸亜鉛化合物は下記式(2)、ジチオカルバミン酸亜鉛化合物は下記式(3)、ジチオリン酸モリブデン化合物は下記式(4)、ジチオカルバミン酸モリブデン化合物は下記式(5)で表される化合物を意味する。
【0048】
【化1】
【0049】
【化2】
【0050】
【化3】
【0051】
【化4】
【0052】
[上記式(2)〜(5)中、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24、R25、R26及びR27は同一でも異なっていてもよく、それぞれ炭素数1以上の炭化水素基を表し、Xは酸素原子又は硫黄原子を表す。]
【0053】
式(2)〜(5)中、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24、R25、R26及びR27で表される炭化水素基としては、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基(全ての分枝異性体を含む)、ブチル基(全ての分枝異性体を含む)、ペンチル基(全ての分枝異性体を含む)、ヘキシル基(全ての分枝異性体を含む)、ヘプチル基(全ての分枝異性体を含む)、オクチル基(全ての分枝異性体を含む)、ノニル基(全ての分枝異性体を含む)、デシル基(全ての分枝異性対を含む)、ウンデシル基(全ての分枝異性対を含む)、ドデシル基(全ての分枝異性対を含む)、トリデシル基(全ての分枝異性対を含む)、テトラデシル基(全ての分枝異性対を含む)、ペンタデシル基(全ての分枝異性対を含む)、ヘキサデシル基(全ての分枝異性対を含む)、ヘプタデシル基(全ての分枝異性対を含む)、オクタデシル基(全ての分枝異性対を含む)、ノナデシル基(全ての分枝異性対を含む)、イコシル基(全ての分枝異性対を含む)、ヘンイコシル基(全ての分枝異性対を含む)、ドコシル基(全ての分枝異性対を含む)、トリコシル基(全ての分枝異性対を含む)、テトラコシル基(全ての分枝異性対を含む)等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等のシクロアルキル基;メチルシクロペンチル基(全ての置換異性体を含む)、エチルシクロペンチル基(全ての置換異性体を含む)、ジメチルシクロペンチル基(全ての置換異性体を含む)、プロピルシクロペンチル基(全ての分枝異性体、置換異性体を含む)、メチルエチルシクロペンチル基(全ての置換異性体を含む)、トリメチルシクロペンチル基(全ての置換異性体を含む)、ブチルシクロペンチル基(全ての分枝異性体、置換異性体を含む)、メチルプロピルシクロペンチル基(全ての分枝異性体、置換異性体を含む)、ジエチルシクロペンチル基(全ての置換異性体を含む)、ジメチルエチルシクロペンチル基(全ての置換異性体を含む)、メチルシクロヘキシル基(全ての置換異性体を含む)、エチルシクロヘキシル基(全ての置換異性体を含む)、ジメチルシクロヘキシル基(全ての置換異性体を含む)、プロピルシクロヘキシル基(全ての分枝異性体、置換異性体を含む)、メチルエチルシクロヘキシル基(全ての置換異性体を含む)、トリメチルシクロヘキシル基(全ての置換異性体を含む)、ブチルシクロヘキシル基(全ての分枝異性体、置換異性体を含む)、メチルプロピルシクロヘキシル基(全ての分枝異性体、置換異性体を含む)、ジエチルシクロヘキシル基(全ての置換異性体を含む)、ジメチルエチルシクロヘキシル基(全ての置換異性体を含む)、メチルシクロヘプチル基(全ての置換異性体を含む)、エチルシクロヘプチル基(全ての置換異性体を含む)、ジメチルシクロヘプチル基(全ての置換異性体を含む)、プロピルシクロヘプチル基(全ての分枝異性体、置換異性体を含む)、メチルエチルシクロヘプチル基(全ての置換異性体を含む)、トリメチルシクロヘプチル基(全ての置換異性体を含む)、ブチルシクロヘプチル基(全ての分枝異性体、置換異性体を含む)、メチルプロピルシクロヘプチル基(全ての分枝異性体、置換異性体を含む)、ジエチルシクロヘプチル基(全ての置換異性体を含む)、ジメチルエチルシクロヘプチル基(全ての置換異性体を含む)等のアルキルシクロアルキル基;フェニル基、ナフチル基等のアリール基;トリル基(全ての置換異性体を含む)、キシリル基(全ての置換異性体を含む)、エチルフェニル基(全ての置換異性体を含む)、プロピルフェニル基(全ての分枝異性体、置換異性体を含む)、メチルエチルフェニル基(全ての置換異性体を含む)、トリメチルフェニル基(全ての置換異性体を含む)、ブチルフェニル基(全ての分枝異性体、置換異性体を含む)、メチルプロピルフェニル基(全ての分枝異性体、置換異性体を含む)、ジエチルフェニル基(全ての置換異性体を含む)、ジメチルエチルフェニル基(全ての置換異性体を含む)、ペンチルフェニル基(全ての分枝異性体、置換異性体を含む)、ヘキシルフェニル基(全ての分枝異性体、置換異性体を含む)、ヘプチルフェニル基(全ての分枝異性体、置換異性体を含む)、オクチルフェニル基(全ての分枝異性体、置換異性体を含む)、ノニルフェニル基(全ての分枝異性体、置換異性体を含む)、デシルフェニル基(全ての分枝異性体、置換異性体を含む)、ウンデシルフェニル基(全ての分枝異性体、置換異性体を含む)、ドデシルフェニル基(全ての分枝異性体、置換異性体を含む)、トリデシルフェニル基(全ての分枝異性体、置換異性体を含む)、テトラデシルフェニル基(全ての分枝異性体、置換異性体を含む)、ペンタデシルフェニル基(全ての分枝異性体、置換異性体を含む)、ヘキサデシルフェニル基(全ての分枝異性体、置換異性体を含む)、ヘプタデシルフェニル基(全ての分枝異性体、置換異性体を含む)、オクタデシルフェニル基(全ての分枝異性体、置換異性体を含む)等のアルキルアリール基;ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基(全ての分枝異性体を含む)、フェニルブチル基(全ての分枝異性体を含む)等のアリールアルキル基等が挙げられる。
【0054】
チアゾール化合物とは、下記一般式(6)、(7)で表される化合物を意味する。
【0055】
【化5】
【0056】
【化6】
【0057】
[式(6)、(7)中、R1及びR2はそれぞれ水素原子、炭素数1〜30の炭化水素基又はアミノ基を表し、R3は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、a及びbはそれぞれ0〜3の整数を表す。]
【0058】
本発明においては、上記一般式(7)で表されるベンゾチアゾール化合物が特に好ましい。ここで、一般式(7)中のR2は前述の通り水素原子、炭素数1〜30の炭化水素基又はアミノ基を表すものであるが、R2は水素原子又は炭素数1〜18の炭化水素基であることが好ましく、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基であることがより好ましい。また、一般式(7)中のR3は前述の通り水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表すものであるが、R3は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基であることが好ましく、水素原子又は炭素数1〜2の炭化水素基であることがより好ましい。さらに、一般式(7)中のbは前述の通り0〜3の整数を表すものであるが、bは0〜2であることが好ましい。
【0059】
本発明にかかるベンゾチアゾール化合物の好ましい例としては、ベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−(ヘキシルジチオ)ベンゾチアゾール、2−(オクチルジチオ)ベンゾチアゾール、2−(デシルジチオ)ベンゾチアゾール、2−(ドデシルジチオ)ベンゾチアゾール、2−(N,N−ジエチルジチオカルバミル)ベンゾチアゾール等が挙げられる。
【0060】
また、本発明にかかるチアジアゾール化合物としては、下記一般式(8)で表される1,3,4−チアジアゾール化合物、下記一般式(9)で表される1,2,4−チアジアゾール化合物、並びに下記一般式(10)で表される1,4,5−チアジアゾール化合物が好ましく用いられる。
【0061】
【化7】
【0062】
【化8】
【0063】
【化9】
【0064】
[式(8)〜(10)中、R4、R5、R6、R7、R8及びR9は同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を表し、c、d、e、f、g及びhは同一でも異なっていてもよく、それぞれ0〜8の整数を表す。]
【0065】
ここで、上記一般式(8)〜(10)中のR4、R5、R6、R7、R8及びR9は前述の通りそれぞれ水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を表すものであるが、R4、R5、R6、R7、R8及びR9はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜18の炭化水素であることが好ましく、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基であることがより好ましい。
【0066】
また、上記一般式(3)〜(5)中のc、d、e、f、g及びhは前述の通りそれぞれ0〜3の整数を表すものであるが、c、d、e、f、g及びhはそれぞれ0〜2の整数であることが好ましい。
【0067】
本発明にかかるチアジアゾール化合物の好ましい例としては、2,5−ビス(n−ヘキシルジチオ)−1,3,4−チアジアゾール、2,5−ビス(n−オクチルジチオ)−1,3,4−チアジアゾール、2,5−ビス(n−ノニルジチオ)−1,3,4−チアジアゾール、2,5−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチルジチオ)−1,3,4−チアジアゾール、3,5−ビス(n−ヘキシルジチオ)−1,2,4−チアジアゾール、3,5−ビス(n−オクチルジチオ)−1,2,4−チアジアゾール、3,5−ビス(n−ノニルジチオ)−1,2,4−チアジアゾール、3,5−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチルジチオ)−1,2,4−チアジアゾール、4,5−ビス(n−ヘキシルジチオ)−1,2,3−チアジアゾール、4,5−ビス(n−オクチルジチオ)−1,2,3−チアジアゾール、4,5−ビス(n−ノニルジチオ)−1,2,3−チアジアゾール、4,5−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチルジチオ)−1,2,3−チアジアゾール等が挙げられる。
【0068】
本発明においては、(C)成分として上記化合物のうちの1種を単独で用いてもよく、また、2種以上の化合物を組み合わせて用いてもよい。
【0069】
また、本発明にかかる(C)成分としては、ゼリー状物質の生成抑制性及び熱・酸化安定性をより高める点から、一般式(1)で表されるジハイドロカルビルポリサルファイドのうちR10及びR11が芳香族環を有する炭素数6〜20の炭化水素基であるもの、並びに一般式(8)〜(10)で表されるチアジアゾール化合物が好ましい。
【0070】
本発明の潤滑油組成物における(C)成分の含有量は、前述の通り、組成物全量基準で0.01〜10質量%である。(C)成分の含有量が10質量%を越えても、含有量に見合うだけの各種性能のさらなる向上効果は見られず、また貯蔵安定性が不十分となる。同様の理由から、(C)成分の含有量は、組成物全量基準で、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下、さらに好ましくは2質量%以下、さらにより好ましくは1質量%以下である。また、(C)成分の含有量が0.01質量%に満たない場合は、その添加効果が見られず、潤滑油組成物の耐焼付き性及び耐摩耗性が不十分となる。同様の理由から、(C)成分の含有量は、組成物全量基準で、好ましくは0.02質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上である。
【0071】
また、本発明の製缶機駆動部用潤滑油組成物における(A)〜(C)成分それぞれの配合比については特に制限されないが、(A)成分と(B)成分との配合比は質量換算で1.00:0.75〜1.00:1.25の範囲内であることが好ましい。また、(A)成分と(C)成分との配合比は質量換算で10:1〜2:1の範囲内であることが好ましい。(A)〜(C)成分の配合比が上記の条件を満たすことによって、耐摩耗性、熱・酸化安定性、ゼリー状物質の生成抑制性の全てを一層高めることができる。
【0072】
さらに、本発明の製缶機駆動部用潤滑油組成物は、必要に応じて、後述する(A)〜(C)成分以外の添加剤を配合することで、その優れた性質をより向上させることができる。
【0073】
かかる添加剤としては、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、4,4'−メチレンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4'−ビス (2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4'−チオビス(2,6−ジ−tert−o−クレゾール)等のフェノール系酸化防止剤、フェニルナフチルアミン、アルキルフェニルナフチルアミン、アルキルジフェニルアミン等のアミン系酸化防止剤、脂肪酸、脂肪酸エステル等の油性向上剤、ベンゾトリアゾール等の金属不活性化剤、アルケニルコハク酸、ソルビタンモノオレート、N−オレイルザルコシン等のさび止め剤;シリコーン油、フルオロシリコン油等の消泡剤;エチレンオキサイド、プロピレンオキサイドの縮合生成物等の抗乳化剤;ポリメタクリレート等の流動点降下剤;ポリメタクリレート、ポリブテン、ポリアルキルスチレン、オレフィンコポリマー、スチレン−ジエンコポリマー、スチレン−無水マレイン酸コポリマー等の粘度指数向上剤等が挙げられる。
【0074】
これらの添加剤は、それぞれ1種を単独で用いてもよく、また、2種以上を組み合わせて用いてもよい。(A)〜(C)成分以外の添加剤の含有量は任意であるが、組成物全量基準で15質量%以下であることが好ましい。
【0075】
上記の構成を有する本発明の製缶機駆動部用潤滑油組成物は、耐摩耗性、熱・酸化安定性、ゼリー状物質の生成抑制性の全てを高水準でバランスよく達成することが可能なものであり、製缶機の駆動部を潤滑する潤滑剤として優れた効果を発揮するものである。
【0076】
ここで、本発明の製缶機駆動部用潤滑油組成物が適用される製缶機の一例を図1に示す。図1に示した製缶機は加工部1及び駆動部2を有するものであり、加工部1において加工油剤、駆動部2において本発明の製缶機駆動部用潤滑油組成物をそれぞれ使用するものである。
【0077】
加工部1において、円筒部材10は、駆動部2側の所定の位置に金属製板材100を挿入する板材挿入部13が設けられたものである。円筒部材10の中空部分にはドーナツ状のダイス11が離隔して複数配置されており、ダイス11それぞれは円筒部材10の内壁面に固定されている。また、ダイス11の中空部分には、先端に円筒状のポンチ12が取付けられた円筒状のラム15が挿入されている。ラム15の加工部側端部にはピストン軸21が連結され、また、円筒部材10の駆動部側端部内壁面にOリング16が配置されている。これにより、ポンチ12及びラム15は、円筒部材10の中空部分に保持され、且つ当該中空部分内を長手方向に移動可能となっている。なお、内径Oリング16の内径はラム15の外径と略等しくなっているが、ダイス11の内径はポンチ12及びラム15の外径よりも大きく設定されており、ダイス11とポンチ12との間には金属製板材100を挟むための空隙が設けられている。また、円筒部材10の外周面には、その中空部分に連通して加工油剤を供給する加工油剤供給ライン14が接続されている。
【0078】
一方、駆動部2においては、ラム15に連結したピストン軸21とクランク22とがコンロッド23を介して連結することによりクランク機構が構成されている。そして、クランク22とコンロッド23との連結部等を潤滑する機械油として、本発明の製缶機駆動部用潤滑油組成物200が駆動部2内に収容されている。
【0079】
このような製缶機においては、材料である金属製板材100を板材挿入部13に挿入してダイス11とポンチ12との間に挟み、加工油剤供給ライン14から加工油剤を供給しながら金属製板材100を介してダイス11にポンチ12を押し込むことによって、板材100が円筒状に成型される。このようにして得られた缶300は次工程に供される。
【0080】
ここで、ダイス11内へのポンチ12の押し込みは、コンロッド23を介してクランク22の回転運動をピストン軸21(すなわちポンチ12)の往復運動に変換することによってなされるが、このように駆動部2を動作させる際の潤滑剤として本発明の製缶機駆動部用潤滑油組成物200は十分な耐摩耗性及び熱・酸化安定性を有している。
【0081】
また、加工油剤供給ライン14から供給される加工油剤としては、水溶性金属加工油剤(クーラント)が好適に用いられる。かかる水溶性金属加工油剤には、アルカノールアミン、脂肪酸、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等の添加剤を配合することができる。なお、従来の製缶機において、これらの成分(特にアルカノールアミンと脂肪酸)はゼリー状物質生成の原因物質となり得るが、本発明の製缶機駆動部用潤滑油組成物はこれらの成分に対する適合性に優れるものであるため、かかる成分を含む加工油剤を好適に使用することができる。
【0082】
このように本発明では、耐摩耗性、熱・酸化安定性、ゼリー状物質の生成抑制性の全てが高水準でバランスよく達成されている本発明の製缶機駆動部用潤滑油組成物を用いることによって、洗浄等の作業をせずとも長期にわたって製缶機を安定的に動作することができ、缶の製造における生産効率の向上が可能となる。
【0083】
また、本発明の製缶機駆動部用潤滑油組成物は上述のように加工油剤に対する適合性が十分に高いものであるため、当該潤滑油組成物と共に用いられる加工油剤の設計(処方等)の自由度を大きくすることができ、従って製缶機における加工精度を高水準に維持することができる。
【0084】
またさらに、上述の特性を有する本発明の製缶機駆動部用潤滑油組成物は、製缶機の駆動部の潤滑剤としての用途の他、例えば各種機械のギヤ、軸受け、コンプレッサー等用の潤滑油として、ミスト潤滑システムにより供給される工業用ギヤ油、軸受け油、コンプレッサー油等としての用途にも適用することができる。
【0085】
【実施例】
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
【0086】
[実施例1〜6、比較例1〜4]
実施例1〜6及び比較例1〜4においては、それぞれ以下に示す基油及び添加剤を用いて試料油を調製した。得られた試料油の組成を表1に示す。
【0087】
(基油)
基油1:パラフィン系溶剤精製鉱油(動粘度150mm2/s(@40℃))基油2:ジイソステアリルアジペートとポリα−オレフィン(平均分子量800)との混合物(体積比40:60)
【0088】
(添加剤)
(A)成分
A1:トリクレジルホスフェート
A2:モノクレジルジフェニルホスフェート
(B)成分
B1:炭酸カルシウム過塩基性カルシウムサリシレート(全塩基価:160mgKOH/g)
B2:中性カルシウムスルホネート(全塩基価:0mgKOH/g)
(C)成分
C1:ジベンジル−ジサルファイド
C2:2,5−ビス(イソノニルジチオ)−1,3,4−チアジアゾール。
次に、実施例1〜6及び比較例1〜4で得られた各試料油を用い、以下に示す評価試験を行った。
【0089】
(ゼリー状物質の生成抑制性の評価)
アルカノールアミン及び脂肪酸を含有する加工油剤(スチワート社製Canfab684)を蒸留水で20倍に希釈した希釈液150gに、試料油135g及び鉄粉(平均粒径:200Å)0.3gを加え、オイルバスで60℃に加熱しながら1000rpmで3日間攪拌した。
【0090】
攪拌後、混合物をフィルタ濾過し、フィルタ閉塞物をヘキサン可溶分とヘキサン不溶分とに分別した。次いで、ヘキサン不溶分をベンゼン可溶分とベンゼン不溶分とに分別し、さらにベンゼン不溶分をメタノール可溶分とメタノール不溶分とに分別した。このようにして得られたメタノール不溶分(ゼリー状物質)の重量を測定し、ゼリー状物質の生成抑制性を評価した。得られた結果を表1に示す。
【0091】
(耐摩耗性の評価:FALEX摩耗試験)
ASTM D 3233− 93“Standard Test Methods for Measurement of Extream Pressure Properties of Fluid Lubricants(Falex Pin Vee Block Methods)”に規定する試験機を摩耗量測定のために改良した試験方法によりFALEX摩耗試験を行い、摩耗量を測定した。本試験においては、外径6.35mm(1/4インチ)、長さ31.75mm(1・1/4インチ)の鋼製のピン(ジャーナル)、並びに角度96度の鋼製のV型ブロックを用いた。また、試験条件は回転数1200rpm、Direct Load30lbs、試験時間16時間で行った。得られた結果を表1に示す。
【0092】
(熱・酸化安定性の評価:熱安定度試験)
JIS K 2540に規定する「潤滑油熱安定度試験方法」に準じて熱安定度試験を行い、試料油の熱・酸化安定性を評価した。すなわち、容量50mlのビーカーに試料油を45g採取し、その中に銅及び鉄触媒を入れた。銅及び鉄触媒はタービン油酸化安定度試験(JIS K 2514)に使用する触媒を8巻(長さ約3.5cm)に切断したものを利用した。次いで、試料油及び触媒をビーカーごと140℃の空気恒温層に入れて20日間放置し、試料油中のスラッジ量を測定した。得られた結果を表1に示す。
【0093】
【表1】
【0094】
表1に示した結果から明らかなように、本発明の製缶機駆動部用潤滑油組成物にかかる実施例1〜6の試料油は、比較例1〜4の試料油と比較して、ゼリー状物質の生成抑制性、耐摩耗性及び熱・酸化安定性の全てに優れていることがわかる。
【0095】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明の製缶機駆動部用潤滑油組成物は、耐摩耗性、熱・酸化安定性、ゼリー状物質の生成抑制性の全てを高水準でバランスよく満たすものである。従って、本発明の潤滑油組成物を製缶機に適用することによって、製缶機の加工部から駆動部に加工油剤が混入し得る場合であっても、長期にわたって効率よく且つ安定的に缶の製造を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる製缶機の一例を示す模式断面図である。
【符号の説明】
1…加工部、10…円筒部材、11…ダイス、12…ポンチ、13…板材挿入部、14…加工油剤供給ライン、15…ラム、16…Oリング、100…金属製板材、2…駆動部、21…ピストン軸、22…クランク、23…コンロッド、200…製缶機駆動部用潤滑油組成物、300…缶。
Claims (2)
- 40℃における動粘度が100〜500mm2/sであり、鉱油及び合成油の中から選ばれる少なくとも1種を基油とし、組成物全量基準で、(A)リン酸エステル0.01〜10質量%、(B)アルカリ土類金属のスルフォネート及びアルカリ土類金属のサリシレートから選ばれる少なくとも1種の有機酸塩0.3〜5質量%、並びに(C)ジハイドロカルビルポリサルファイド及びチアジアゾール化合物から選ばれる少なくとも1種の硫黄化合物0.01〜10質量%を含有することを特徴とする製缶機駆動部用潤滑油組成物。
- 請求項1に記載の製缶機駆動部用潤滑油組成物を用いて製缶機の駆動部を潤滑することを特徴とする製缶機駆動部の潤滑方法。
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