JP2002284657A - 液体口腔用組成物 - Google Patents
液体口腔用組成物Info
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Abstract
ドのアセタール類、脂肪族アルデヒド類、脂肪族アルデ
ヒドのアセタール類の1種又は2種以上を合計で0.0
1〜100ppm含有し、第4級アンモ二ウム塩型殺菌
剤を5〜100ppm含有すると共に、エタノール無配
合であることを特徴とする液体口腔用組成物。 【効果】 本発明は、エタノール無配合の組成において
も高い防菌防黴力を有し、グルカナーゼの安定配合を可
能としつつ、使用感にも優れた液体口腔用組成物を提供
する。
Description
の組成で高い防菌防黴力と良好な使用感とを有し、更に
はグルカナーゼを安定に配合しうる液体口腔用組成物に
関する。
エタノール含有量の少ない口腔用組成物の防腐カを確保
するために、安息香酸ナトリウムやパラオキシ安息香酸
エステル等が汎用されている。また、防黴力について
は、特に強い防黴カを示す塩化セチルピリジニウム等の
第4級アンモニウム塩型殺菌剤の配合も試みられている
が、グルカナーゼを配合した組成物ではその安定性に影
響することから敬遠され、特定の防黴成分等の配合がな
されてきた(特開平7−187973号、特開平7−1
87977号公報)。しかしながら、防黴成分を配合し
た場合には、その防黴成分の持つ香気により使用感が損
なわれる場合があった。したがって、防菌防黴力とグル
カナーゼの安定性に問題なく、さらに使用感に優れた口
腔用組成物の開発が望まれてきた。
たもので、エタノール無配合の組成において高い防菌防
黴力を有し、グルカナーゼの安定配合を可能としつつ、
使用感にも優れた液体口腔用組成物を提供することを目
的とする。
発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結
果、1)防黴力を確保するために第4級アンモニウム塩
型殺菌剤を配合することにより、従来用いられてきた防
黴成分配合量が100ppm以下に抑えられ、防黴成分
の強い香気による使用感の低下を抑えることができるこ
と、2)第4級アンモニウム塩型殺菌剤を100ppm
以下に抑えることにより、グルカナーゼの安定性を確保
でき、かつ第4級アンモニウム塩型殺菌剤の苦味による
使用感への影響を抑えることができること、3)防菌効
果の面で第4級アンモニウム塩型殺菌剤は、例えばある
種のグラム陰性桿菌などに対する効力が十分でなく、第
4級アンモニウム塩型殺菌剤だけでは必要な防菌効果が
確保できないが、ある特定のアルデヒド/アセタール系
香料を併用することにより解決できること、4)第4級
アンモニウム塩型殺菌剤と併用するアルデヒド/アセタ
ール系香料を組成中100ppm以下とすることによ
り、グルカナーゼの安定性を確保できることを知見し、
本発明をなすに至ったものである。
造式(1)で示されるシンナミックアルデヒドのアセタ
ール類、下記構造式(2)で示される脂肪族アルデヒド
類及び下記構造式(3)で示される脂肪族アルデヒドの
アセタール類から選ばれる1種又は2種以上を合計で
0.01〜100ppm含有すると共に、第4級アンモ
ニウム塩型殺菌剤を5〜100ppm含有し、エタノー
ルが無配合であることを特徴とする液体口腔用組成物を
提供する。
素数2〜3のアルケニル基、水素原子、水酸基、メトキ
シ基、もしくはエトキシ基、又は隣合う2つのR n(n
=1〜5)が−O−CH2−O−を形成する基を示す。
R6,R7は、それぞれ炭素数1〜3のアルキル基もしく
は炭素数2〜3のアルケニル基又はR6とR7とで
ル基を示す。)
す。)この場合、この液体口腔用組成物には、グルカナ
ーゼを配合することが好ましい。
においても高い防菌防黴力が確保され、更にグルカナー
ゼが安定配合され、使用感にも優れた液体口腔用組成物
が提供される。
本発明の液体口腔用組成物には、特定のアルデヒド系香
料と第4級アンモニウム塩型殺菌剤、更に好ましくはグ
ルカナーゼが配合される。
は、下記構造式(1)で示されるシンナミックアルデヒ
ドのアセタール類、下記構造式(2)で示される脂肪族
アルデヒド類、下記構造式(3)で示される脂肪族アル
デヒドのアセタール類から選ばれる1種又は2種以上を
配合することができる。その配合量は、0.01〜10
0ppmで、好ましくは0.1〜80ppm、より好ま
しくは1〜50ppmである。0.01ppmよりも少
ないと防菌効果がなく、逆に100ppmを超えると強
い香気により使用感が低下してしまう。
素数2〜3のアルケニル基、水素原子、水酸基、メトキ
シ基、もしくはエトキシ基、又は隣合う2つのR n(n
=1〜5)が−O−CH2−O−を形成する基を示す。
R6,R7は、それぞれ炭素数1〜3のアルキル基もしく
は炭素数2〜3のアルケニル基又はR6とR7とで
ル基を示す。)
す。)
物を例示すると、シンナミックアルデヒド−ジメチルア
セタール、シンナミックアルデヒド−ジエチルアセター
ル、シンナミックアルデヒド−プロピレングリコールア
セタール、p−メトキシシンナミックアルデヒド−ジエ
チルアセタール、p−メトキシシンナミックアルデヒド
−プロピレングリコールアセタール、p−メトキシシン
ナミックアルデヒド−ジメチルアセタール、へキサナー
ル、t−2−ヘキセナール、cis−3−へキセナー
ル、t−2−ヘキセナールジエチルアセタール、t−2
−ヘキセナールプロピレングリコールアセタール等を挙
げることができる。
塩化セチルピリジニウム、塩化ベンゼトニウム,塩化ベ
ンザルコニウム、塩化デカリウム、ドミフェンブロマイ
ド等の1種又は2種以上が使用される。これらの殺菌剤
の配合濃度は、通常5〜100ppm、好ましくは10
〜90ppmで、5ppmより少ないと防黴力を発揮せ
ず、逆に100ppmを越えるとグルカナーゼの安定性
を損なってしまう。
るいはムタナーゼを用いることができる。
制限はされないが、ケトミウム属、ストレプトマイセス
属、バチルス属、ラクトバチルス属、コリネバクテリウ
ム属、ペニシリウム属、アスペルギルス属、スピカリア
属、セルビブリオ属等に属する公知の方法により得られ
るデキストラナーゼは勿論、他の微生物により産生され
るデキストラナーゼも使用することができる。デキスト
ラナーゼの配合量は、組成物1g当たり0.1〜10,
000単位、特に1〜2,000単位とすることが好ま
しい。なお、上記1単位とは、デキストランを基質とし
て酵素反応した場合、1分間当たりにブドウ糖1μmo
l相当量の還元糖を生成させるデキストラナーゼの活性
を1単位とする。
き、例えばシュードモナス・エス・ピー、トリコデルマ
・ハルジアヌム、ストレプトマイセス・ヴェレンシス、
アスペルギルス・ニドランス、フラボバクテリウム・エ
ス・ピー等のムタナーゼ産生菌を培養して調製したもの
が使用できる。ムタナーゼの配合量は、組成物1g当た
り1〜10,000単位、特に20〜5,000単位と
することが好ましい。なお、上記1単位とは、ムタンを
基質として酵素反応した場合、1分間当たりにブドウ糖
1μg相当量の還元糖を生成させるムタナーゼの活性を
1単位とする。
とは、エタノールの防腐力が期待できない量であり、実
質的には口腔用組成物中1,000ppm以下の検出量
である。
洗口剤、水歯磨、デンタルリンス、口中清涼剤等の様々
な剤型に調製することができ、上記必須成分に加えて、
各々の目的に応じた種々の公知成分を配合することがで
きる。
て、グルカナーゼに加え、アミラーゼ、プロテアーゼ、
塩化リゾチーム等の酵素、フッ化ナトリウム、モノフル
オロリン酸ナトリウム、フッ化第一錫等のフッ化物、ト
ラネキサム酸、グリチルリチン酸ジカリウム等の抗炎症
剤、その他、酢酸dl−α−トコフェノール、ポリリン
酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、ポリビニルピ
ロリドン、銅クロロフィリンナトリウム、ラウロイルサ
ルコシンナトリウム等の1種または2種以上を配合し得
る。
ジラウレート等の脂肪酸基の炭素数が12〜18である
ショ糖脂肪酸エステル、ステアリン酸モノグリセライド
等の脂肪酸グリセライド、酸化エチレンの平均重合度が
10〜100モルのポリオキシエチレンソルビタン脂肪
酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、酸化エチレン
の平均重合度が10〜100モルのポリオキシエチレン
硬化ヒマシ油等のエステル系非イオン界面活性剤、酸化
エチレンの平均重合度が6〜50モルのポリオキシエチ
レンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルア
リールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニル
エーテル系のもの及び酸化エチレンの平均重合度が20
〜70モルのポリオキシエチレンポリオキシプロピレン
エーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンア
ルキルエーテル等のブロックポリマー型のエーテル系非
イオン界面活性剤、ラウリル硫酸ナトリウム等のアニオ
ン性界面活性剤、ベタイン系等の両性界面活性剤などを
単独又は組み合わせて用いることができ、通常配合量は
0.05〜3%(質量百分率、以下同じ)として用いる
ことができる。
グリセリン、ソルビット、ポリエチレングリコール、キ
シリトール、マルチトール、ラクチトール等の1種又は
2種以上を合計で0.3〜50%、好ましくは1〜10
%用いることができる。
シメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒ
ドロキシエチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ア
ルギン酸プロピレングリコール、キサンタンガム、ジュ
エランガム、トラガントガム、カラヤガム、ポリビニル
アルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビ
ニルポリマー、シリカゲル、ビーガム、ラポナイト等の
1種又は2種以上を合計で0.01〜1%、好ましくは
0.05〜0.5%用いることができる。
ム、グリチルリチン酸ジカリウム、ステビアエキス、ア
スパルテーム、パラメトキシシンナミックアルデヒド、
ネオヘスペリジルジヒドロキシカルコン、ペリラルラク
チン等の甘味剤、安息香酸ナトリウム、パラオキシ安息
香酸エステル、塩酸クロルヘキシジン、グルコン酸クロ
ルヘキシジン、トリクロサン、イソプロピルメチルフェ
ノール、低級脂肪酸モノグリセライド、p−ヒドロキシ
メチルベンゾイックアシド、p−ヒドロキシエチルベン
ゾイックアシドなどの防腐剤を合計で0.001〜1
%、好ましくは0.01〜0.5%用いることができ
る。
酸、クエン酸、コハク酸、酢酸、フマル酸、リンゴ酸お
よび炭酸並びにそれらのカリウム塩、ナトリウム塩およ
びアンモニウム塩、アミノ酸及びその塩類、リボ核酸及
びその塩類、さらに水酸化ナトリウム、ホウ砂、炭酸水
素塩などの1種又は2種以上を合計で0.001〜1
%、好ましくは0.01〜0.5%用いることができ
る。
ント油、アニス油、ユーカリ油、ウィンターグリーン
油、カシア油、シナモン油、クローブ油、タイム油、セ
ージ油、カルダモン油、ローズマリー油、マジョラム
油、レモン油、オレンジ油、フェンネル油、ナツメグ
油、ラベンダー油、パラクレス油等の天然精油及び、l
−メントール、l−カルボン、アネトール、1,8−シ
ネオール、メチルサリシレート、オイゲノール、チモー
ル、リナロール、リモネン、メントン、メンチルアセテ
ート、シトラール、カンファー、ボルネオール、ピネ
ン、スピラントール等の上記天然精油中に含まれる香料
成分、また、エチルアセテート、エチルブチレート、イ
ソアミルアセテート、メチルアンスラニレート、エチル
メチルフェニルグリシデート、ベンツアルデヒド、バニ
リン、エチルバニリン、フラネオール、マルトール、エ
チルマルトール、ガンマ/デルタデカラクトン、ガンマ
/デルタウンデカラクトン、N−エチル−p−メンタン
−3−カルボキサミド、メンチルラクテート、エチレン
グリコール−1−メンチルカーボネート等の香料成分、
さらには、いくつかの香料成分や天然精油を組み合わせ
てなる、アップル、バナナ、ストロベリー、ブルーベリ
ー、メロン、ピーチ、パイナップル、グレープ、マスカ
ット、ワイン、チェリー、スカッシュ、コーヒー、ブラ
ンデー、ヨーグルト等の調合フレーバーの1種または2
種以上を、本発明の組成物中0.00001〜3%、本
発明の効果を妨げない範囲で使用することができる。
pH5〜10に調整される。
い範囲で配合することができる。容器としては、PET
(ポリエチレンテレフタレート)、ガラス等を用いるこ
とができるが、これらに限定されることはなく、ポリプ
ロピレン、ポリエチレン等も使用可能である。さらに、
エアゾール容器,ノンエアゾール型の泡状容器,スプレ
ー容器等への配合も可能である。
成において、高い防菌防黴力を有し、グルカナーゼの安
定配合を可能としつつ、使用感にも優れた液体口腔用組
成物を提供することができる。
具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限される
ものではない。なお、以下の例において%は何れも質量
百分率である。また、使用した香料A〜Dの成分を表1
に示す。
(3)のアルデヒド/アセタールを含有しないタイプの
ものを使用した。なお、アップルフレーバーに替えて、
式(1)〜(3)のアルデヒド/アセタールを含有しな
いタイプのバナナ、ストロベリー、ブルーベリー、メロ
ン、ピーチ、パイナップル、グレープ、マスカット、ワ
イン、チェリー、スカッシュ、コーヒー、ブランデー、
ヨーグルト各フレーバーについて実施しても後述する結
果と同様の結果が得られた。
口剤を調製し、下記方法により防黴力、防菌力、使用感
を評価した。結果を表2に示す。
に、約105の黴(Paecilomyces var
iotii)を接種し、25℃で4週間培養後の残存菌
体数を測定した。 〇:残存菌体数が10個/mL未満 △:残存菌体数が10〜1,000個/mL ×:残存菌体数が1,000個/mL超
に、約105のグラム陰性桿菌(Burkholder
ia cepacia)を接種し、30℃で1週間培養
後の残存菌数を測定した。 〇:残存菌体数が10個/mL未満 △:残存菌体数が10〜1,000個/mL ×:残存菌体数が1,000個/mL超
より、調製した液体口腔用組成物を使用した際の香りに
ついて5段階評価させ、得られた10名のパネル評点の
平均値を下記基準に適用して使用感を評価した。評点 5点:香りに違和感なし 4点:香りに僅かに違和感あり 3点:香りにやや違和感あり 2点:香りに違和感あり 1点:香りに強い違和感あり評価基準 〇:5点 △:3〜4点 ×:2点以下
口剤を調製し、上記方法により防黴力、防菌力、使用感
を評価すると共に、下記方法によりデキストラナーゼ残
存活性を評価した。結果を表3に示す。
サンプル1gをpH7のリン酸バッファーにて100倍
に希釈し、これにデキストランを基質として、40℃で
50分間反応させた後、生じた遊離還元糖の生成能でそ
の力価を測定し、各サンプルの初期値に対する割合で残
存率を評価した。 〇:残存活性が初期値の80%以上 △:残存活性が初期値の50〜80% ×:残存活性が初期値の50%以下
高く、デキストラナーゼ安定性が良好であり、更に使用
感が良いことを確認した。
Claims (2)
- 【請求項1】 防黴成分として、下記構造式(1)で示
されるシンナミックアルデヒドのアセタール類、下記構
造式(2)で示される脂肪族アルデヒド類及び下記構造
式(3)で示される脂肪族アルデヒドのアセタール類か
ら選ばれる1種又は2種以上を合計で0.01〜100
ppm含有すると共に、第4級アンモニウム塩型殺菌剤
を5〜100ppm含有し、エタノールが無配合である
ことを特徴とする液体口腔用組成物。 【化1】 (上記式中Rl〜R5は、炭素数1〜3のアルキル基、炭
素数2〜3のアルケニル基、水素原子、水酸基、メトキ
シ基、もしくはエトキシ基、又は隣合う2つのR n(n
=1〜5)が−O−CH2−O−を形成する基を示す。
R6,R7は、それぞれ炭素数1〜3のアルキル基もしく
は炭素数2〜3のアルケニル基又はR6とR7とで 【化2】 基を形成する基を示す。) R8−CHO ・・・(2) (上記式中R8は、炭素数5のアルキル基又はアルケニ
ル基を示す。) 【化3】 (上記式中R6,R7及びR8は上記と同様の意味を示
す。) - 【請求項2】 グルカナーゼを配合した請求項1記載の
液体口腔用組成物。
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JP2001092269A JP4502101B2 (ja) | 2001-03-28 | 2001-03-28 | 液体口腔用組成物 |
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2001
- 2001-03-28 JP JP2001092269A patent/JP4502101B2/ja not_active Expired - Fee Related
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