JP2002283565A - インクジェット式プリンタのヘッド駆動装置及び駆動方法 - Google Patents
インクジェット式プリンタのヘッド駆動装置及び駆動方法Info
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- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Abstract
中間電位を容易に保持し得るようにした、インクジェッ
ト式プリンタのヘッド駆動装置及びヘッド駆動方法を提
供することを目的とする。 【解決手段】 複数のノズルに対応してそれぞれ設けら
れたインクに圧力を加える圧電素子11を、所定の印字
タイミングで選択的に駆動波形発生回路12からの駆動
信号COMにより駆動し、対応するノズルからインク滴
を吐出させて記録を行なう、インクジェット式プリンタ
のヘッド駆動装置10であって、各圧電素子のグランド
側の電極11bに中間電位を印加する基準電圧発生回路
20を備えるように、ヘッド駆動装置10を構成する。
Description
プリンタのヘッドにてインク滴を吐出するためのノズル
に対応して設けられた圧電素子のグランド側を中間電位
に保持するようにしたインクジェット式プリンタのヘッ
ド駆動技術に関するものである。
て、数色のインクを記録ヘッドから吐出するタイプのイ
ンクジェット式カラープリンタが普及してきており、コ
ンピュータ等が処理した画像を多色多階調で印刷するた
めに広く用いられている。
て圧電素子を用いたインクジェット式プリンタでは、印
刷ヘッドの複数のノズルに対応してそれぞれ設けられた
複数個の圧電素子を選択的に駆動することにより、各圧
電素子の動圧に基づいてノズルからインク滴を吐出さ
せ、印刷用紙にインク滴を付着させることにより、印刷
用紙にドットを形成して、印刷を行なうようにしてい
る。
るためのノズルに対応して設けられており、印刷ヘッド
内に実装されたドライバIC(ヘッド駆動回路)から供
給される駆動信号により駆動され、インク滴を吐出させ
るようになっている。
時(すなわち印刷を行なわないとき)には、充電により
蓄積された電荷が、絶縁抵抗により放電して、その電圧
が低下してしまうことにより、インクの吐出に影響を与
えることがある。
155号において、圧電素子に対して、駆動タイミング
とは異なるタイミングで、充填電圧を印加して、充電電
圧を維持するようにしたヘッドの駆動装置及び駆動方法
が開示されている。
うなインクジェット式プリンタのヘッド駆動において
は、各圧電素子に印加される駆動信号は、例えば、非駆
動時に高い電圧に設定され、駆動時には電圧が低くなる
ように構成されている。この場合には、消費電力が大き
くなると共に、圧電素子に印加される電圧が比較的高く
なってしまうために前述した放電による電圧降下も大き
く、電力損失が大きい。
トの高密度化を実現しようとすると、互いに隣接する圧
電素子の電極間のギャップが狭くなるが、駆動される圧
電素子と非駆動の圧電素子との間の電極間電圧が高くな
ると、これらの圧電素子の電極との間で放電が発生する
ことがある。このため、圧電素子の電極間に絶縁処理が
必要になってしまう。
駆動信号の中間電位に保持するようにするヘッド駆動方
式もある。このようなヘッド駆動方式によれば、上述し
た高密度化の際の圧電素子電極間の放電を防止すること
ができるが、駆動信号の変動に対応して、電圧を変動さ
せると共に、充電及び放電の切換えが必要であることか
ら、双方向の可変電源が必要となる。
が変化することから、温度による中間電位の補正のため
に、電源を変動させる必要がある。
り、各圧電素子の中間電位を容易に保持し得るようにし
た、インクジェット式プリンタのヘッド駆動装置及びヘ
ッド駆動方法を提供することにある。
め、本発明では、各圧電素子のグランド側の電極に基準
電圧発生回路からの基準電圧を印加して、各圧電素子の
グランド側を中間電位に保持するようにした。
リンタのヘッド駆動装置では、複数のノズルに対応して
それぞれ設けられたインクに圧力を加える圧電素子を、
所定の印字タイミングで選択的に駆動波形発生回路から
の駆動信号により駆動し、対応するノズルからインク滴
を吐出させて記録を行なう、インクジェット式プリンタ
のヘッド駆動装置であって、各圧電素子のグランド側の
電極に中間電位を印加する基準電圧発生回路を備えてい
ることを特徴とする。
リンタのヘッド駆動方法では、複数のノズルに対応して
それぞれ設けられたインクに圧力を加える圧電素子を、
所定の印字タイミングで選択的に駆動波形発生回路から
の駆動信号により駆動し、対応するノズルからインク滴
を吐出させて記録を行なう、インクジェット式プリンタ
のヘッド駆動方法であって、基準電圧発生回路により、
各圧電素子のグランド側の電極に中間電位を印加するこ
とを特徴とする。
圧電素子のグランド側の電極に直接に中間電位を供給す
ることにより、圧電素子のグランド側が中間電位に保持
されることになる。従って、圧電素子の双方の電極間に
印加される電圧が比較的低くなることから、消費電力が
低減されると共に、圧電素子の自然放電による電圧降下
が小さく、電力損失が低減される。
低くなることによって、駆動される圧電素子と非駆動の
圧電素子との間の電圧差による放電の発生も低減され、
圧電素子の電極間の絶縁処理を行なうことなく、ヘッド
の高密度化が容易に行なわれる。
になり、温度変化による圧電素子の特性変化が減少する
と共に、温度により圧電素子の動作特性が変化したとし
ても、基準電圧発生回路が、常に圧電素子のグランド側
を中間電位に保持することから、温度補正が不要とな
る。
は、上記基準電圧発生回路が、各圧電素子の印字タイミ
ングと異なるタイミングで充電電圧を各圧電素子に印加
して、圧電素子の放電による電荷の減少を補正する圧電
素子充電手段からのチャージ信号に基づいて、駆動波形
発生回路からの駆動信号の任意の電圧をラッチする電圧
ホールド回路と、電圧ホールド回路の出力を電流増幅す
る電流増幅回路と、を含んでいることを特徴とする。
は、上記基準電圧発生回路にて、各圧電素子の印字タイ
ミングと異なるタイミングで充電電圧を各圧電素子に印
加して、圧電素子の放電による電荷の減少を補正する圧
電素子充電手段からのチャージ信号に基づいて、電圧ホ
ールド回路により駆動波形発生回路からの駆動信号の任
意の電圧をラッチし、電圧ホールド回路の出力を電流増
幅回路により電流増幅することを特徴とする。
保持するための圧電素子充電手段からのチャージ信号に
基づいて、基準電圧発生回路の電圧ホールド回路が駆動
信号の任意の電圧をラッチすることにより、所望の基準
電圧を発生させることができると共に、その基準電圧に
基づいて電流増幅回路により電流増幅することによっ
て、比較的大きな電流により圧電素子のグランド側の電
極を充電して、圧電素子のグランド側の電極を中間電位
に保持することができる。従って、従来のように充電電
圧を変動させる必要がなく、可変電源が不要である。
基づいて、電流増幅により基準電圧を発生させることか
ら、駆動信号の電流増幅に使用される定電圧電源を利用
することにより、別の電源ラインを引き回す必要がない
ので、従来の回路をそのまま利用することができる。
上記基準電圧発生回路は、駆動信号が中間電位より高い
とき、圧電素子の放電を行ない、駆動信号が中間電位よ
り低いとき、圧電素子の充電を行なうことを特徴とす
る。
上記基準電圧発生回路は、駆動信号が中間電位より高い
とき、圧電素子の放電を行ない、駆動信号が中間電位よ
り低いとき、圧電素子の充電を行なうことを特徴とす
る。
駆動信号に基づいて、圧電素子に対する放電及び充電を
行なうことにより、圧電素子のグランド側の電極を中間
電位に保持するので、双方向の可変電源が不要となる。
は、上記基準電圧発生回路が、上記電圧ホールド回路の
出力に基づいて、圧電素子充電手段による各圧電素子へ
の充電時に、基準電圧を出力することを特徴とする。
は、上記基準電圧発生回路が、上記電圧ホールド回路の
出力に基づいて、圧電素子充電手段による各圧電素子へ
の充電時に、基準電圧を出力することを特徴とする。
手段が圧電素子への充電を行なう際に、基準電圧発生回
路が、圧電素子のグランド側の電極に対して基準電圧を
出力することにより、圧電素子の双方の電極が、相互の
電圧差を殆ど生ずることなく、それぞれ充電されるの
で、圧電素子の誤動作が防止されることになる。従っ
て、印刷前の圧電素子充電手段による圧電素子への充電
がより短時間で迅速に行なうことが可能になる。
は、上記基準電圧発生装置が、圧電素子の放電を行なう
ための放電手段を備えていることを特徴とする。
が中間電位より高い電圧である場合に、この放電手段を
介して放電が行なわれることにより、圧電素子のグラン
ド側が中間電位に保持され得る。
形態に係るヘッド駆動装置について説明する。尚、以下
に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるか
ら、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本
発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定す
る旨の記載がない限り、これらの態様に限られるもので
はない。
実施形態の構成を示している。図1において、ヘッド駆
動装置10は、インクジェット式プリンタの複数のノズ
ルに対応してそれぞれ設けられた圧電素子11と、各圧
電素子11の一方の電極11aに対して駆動信号を供給
するため駆動波形発生回路12と、この駆動波形発生回
路12と各圧電素子11との間に設けられた電流増幅回
路13及びスイッチ回路14と、圧電素子11の他方の
グランド側の電極11bに対して所定電圧を印加する基
準電圧発生回路20と、から構成されている。かかるヘ
ッド駆動装置10を構成する要素のうち、駆動波形発生
回路12と、基準電圧発生回路20と、電流増幅回路1
3は、本実施形態では、プリンタ本体部分100に設け
られ、一方、圧電素子11と、スイッチ回路14は、ヘ
ッド部分200に設けられている。ここで、図1におい
ては、圧電素子11は一つのみが示されているが、実際
には、インクジェット式プリンタのヘッドには、複数個
のノズルが設けられており、各ノズルに対してそれぞれ
一つの圧電素子が備えられている。そして、図1に示す
ように、制御信号CSが入力されることによりスイッチ
回路14は、複数の圧電素子のうち対応する圧電素子1
1の駆動タイミングでオンされ、後述する駆動信号CO
Mを圧電素子11に出力するようになっている。尚、各
圧電素子11に対して、駆動波形発生回路12からの駆
動信号COMは、実際にはシフトレジスタ等を介して、
順次に出力されるようになっている。
て、双方の電極11a,11b間に印加される電圧によ
り変位するように構成されている。そして、圧電素子1
1は、常時中間電位付近に充電されており、駆動波形発
生回路12からの駆動信号COMに基づいて放電する際
に対応するノズル内のインクに圧力を加えることによ
り、このノズルからインク滴を吐出するように構成され
ている。
式プリンタのヘッドへ駆動信号COMを発生させるもの
であり、上述したように、本実施形態では、プリンタ本
体部分100に配置されている。
15,16から構成されている。このうち、第一のトラ
ンジスタ15は、コレクタが図示しない定電圧電源に接
続され、ベースが駆動波形発生回路12の出力に接続さ
れると共に、エミッタがスイッチ回路14の入力側に接
続されている。これにより、駆動波形発生回路12から
の駆動信号に基づいて導通して、VH電圧をスイッチ回
路14を介して圧電素子11に供給する。
タがスイッチ回路14の入力側に接続され、ベースが駆
動波形発生回路12の出力に接続されると共に、コレク
タがグランドにアース接続されている。これにより、駆
動波形発生回路12からの駆動信号に基づいて導通し
て、圧電素子11をスイッチ回路14を介して放電させ
る。
されることにより、対応する圧電素子11の駆動タイミ
ングでオンされ、駆動信号COMを圧電素子11に出力
するようになっている。
素子11の他方の電極11bに印加するように構成され
ている。ここで、この所定電圧は、例えば、圧電素子1
1の駆動信号COMによる中間電位にほぼ等しい電圧に
設定することが可能である。かかる構成例について、図
2を参照して説明する。
は、中間電圧発生回路20Aとして構成され、この中間
電圧発生回路20Aの出力側は、圧電素子11の他方の
電極11bに接続されている。また、中間電圧発生回路
20Aの入力側は、駆動波形発生回路12の駆動波形C
OMの出力側に接続されており、駆動波形発生回路12
から駆動信号COMが入力される。
的には、例えば、図3に示すように、電圧ホールド回路
21と、電流増幅回路22と、から構成されている。
対するチャージ信号NCHGに基づいて圧電素子11を
充電するタイミングで、駆動波形発生回路12からの駆
動信号COMにより、充電されるように構成されてい
る。電流増幅回路22は、二つのトランジスタ23,2
4から構成されている。
タが図示しない定電圧電源に接続され、ベースが電圧ホ
ールド回路21の出力に接続されると共に、エミッタが
順方向のダイオード23aを介して圧電素子11のグラ
ンド側の電極(共通端子)に接続されている。これによ
り、電圧ホールド回路21からの信号に基づいて導通し
て、VH電圧を圧電素子11のグランド側の電極11b
に印加する。
エミッタが逆方向のダイオード24aを介して圧電素子
11のグランド側の電極(共通端子)に接続され、ベー
スが電圧ホールド回路21の出力に接続されると共に、
エミッタがグランドにアース接続されている。これによ
り、電圧ホールド回路21からの信号に基づいて導通し
て、圧電素子11のグランド側の電極11bを放電させ
る。
的な構成例を示している。図4において、電圧ホールド
回路21は、アナログスイッチ25と、充電用コンデン
サ26と、ホールドリセット回路29と、アナログアン
プ27と、から構成されている。
って、二つの対向して接続されたFET25a,25b
と、インバータ25cと、から構成されており、一方の
FET25aのゲート電極にはインバータ25cを介し
て、また他方のFET25bのゲート電極には直接に前
記チャージ信号NCHGが入力されるようになっている
と共に、双方のFET25a,25bのソース電極に
は、駆動波形発生回路12からの駆動信号COMが入力
されるようになっている。
方のFET25a,25bのドレイン電極に接続される
と共に、他方の電極がグランドにアース接続されてい
る。尚、充電用コンデンサ26の容量は、アナログアン
プ27の入力インピーダンスによる自己放電に対応し
て、チャージ信号の周期に対して影響のないような時定
数となるように、適宜に選定される。尚、ホールドリセ
ット回路29は、第五のトランジスタ30から構成され
ており、第五のトランジスタ30のベースにホールドリ
セット信号が入力されることにより、コレクタ・エミッ
タ間が導通して充電用コンデンサ26の残り電圧を放電
させる。
充電用コンデンサ26の一方の電極が接続されると共
に、二つの出力端子がそれぞれ前記電流増幅回路22の
二つのトランジスタ23,24のベースに接続されてい
る。さらに、アナログアンプ27の他方の入力端子は、
前記電流増幅回路22の出力がフィードバック入力され
ている。
らの電流は、圧電素子の充電時には、第一のトランジス
タ15を介して圧電素子11に流れる電流と、圧電素子
11から第四のトランジスタ24を介して放電される電
流とが同じピーク電流となるように、また圧電素子の放
電時には、第二のトランジスタ16を介して圧電素子1
1から放電される電流と、第三のトランジスタ23を介
して圧電素子11に流れる電流とが同じピーク電流とな
るように、適宜に選定される。
は、以上のように構成されており、本発明によるヘッド
駆動方法に基づいて、以下のように動作する。以下、本
発明の実施形態に係るヘッド駆動方法について、図5の
タイミングチャート及び図6のフローチャートを参照し
て、詳しく説明する。
始(スタートアップ)時に、駆動波形発生回路12から
の駆動信号COMを、図5(A)に示すように、例えば
100μsの時間だけチャージ信号NCHGがLowレ
ベルに反転する(図6、ステップS1)ことによって、
中間電位まで上昇させる(図6、ステップS2)。これ
により、駆動信号COMにより電流増幅回路13の第一
のトランジスタ15からスイッチ回路14を介して圧電
素子11の一方の電極11aに電流が流れて充電するこ
とにより、圧電素子11の一方の電極11aは、図5
(B)にて実線で示すように、中間電位まで上昇するこ
とになる。
より、アナログスイッチ25を介して電圧ホールド回路
21の充電用コンデンサ26が充電されることにより、
駆動信号COMの任意の電圧がラッチされ、アナログア
ンプ27から出力される。これにより、電流増幅回路2
2の第三のトランジスタ23が導通し、上述した図示し
ない定電圧電源から電流がダイオード23aを介して圧
電素子11のグランド側の電極11bに流れる。これに
より、図5(B)にて点線で示すように、圧電素子11
のグランド側の電極11bの電位も徐々に上昇して、中
間電位に達する(図6、ステップS3)。
11bの電位は、図5(B)に示すように、駆動信号C
OMとほぼ同様の勾配で中間電位に達するので、圧電素
子11の双方の電極11a,11b間の電位差は、ほぼ
0に保持されることになる。従って、スタートアップ時
の圧電素子11の双方の電極11a,11bの中間電位
までの時間は、従来のように例えば100μsである必
要はなく、より短い時間、例えば20μsや10μs程
度に設定しても、圧電素子11が誤動作してインク滴を
吐出してしまうようなことはない。
に駆動信号COMが出力され(図6、ステップS4)、
この駆動信号COMの変動に基づいて、駆動信号COM
が中間電位より高い場合には、電流増幅回路13の第一
のトランジスタ15を介して圧電素子11の一方の電極
11aの充電が行なわれ、また駆動信号COMが中間電
位より低い場合には、電流増幅回路13の第二のトラン
ジスタ16を介して圧電素子11の一方の電極11aの
放電が行なわれる(図6、ステップS5でNo)。これ
により、圧電素子11が駆動信号COMに基づいて作動
して、インク滴を吐出する。
に、充電用コンデンサ26が途中で自己放電により電圧
降下を生じ、中間電位より低くなるのを防止するため、
チャージ信号NCHGが出力される(図6、ステップS
6)。即ち、チャージ信号NCHGは、図5(C)にて
符号Yで示すように、駆動信号COMの一定周期で、即
ち、駆動信号COMの変動のない各タイミングで、Lレ
ベルのパルスを発生する。これにより、駆動波形発生回
路12からの駆動信号COMに基づいて、電流増幅回路
13の第一のトランジスタ15を介して圧電素子11の
一方の電極11aが充電され、その都度、中間電位まで
昇圧されるようになっている。
HGのLレベルのパルスにより、基準電圧発生回路20
の電流増幅回路22の第三のトランジスタ23を介して
圧電素子11のグランド側の電極11bに所定電圧が印
加されることにより、圧電素子11のグランド側の電極
11bが充電され、同様に中間電位に保持されることに
なる。
放電したとしても、チャージ信号NCHGの各Lレベル
のパルスYに基づいて、圧電素子11の双方の電極11
a,11bが、それぞれ充電されることにより、中間電
位に保持され得る。以上のステップS4〜S6の動作が
印字終了まで繰り返される(図6、ステップS7でN
o)。
S7でYes)、所定のストップエンドの動作が行われ
る(図6、ステップS8)。即ち、駆動波形発生回路1
2からの駆動信号COMは、図5(A)に示すように、
圧電素子11の一方の電極11aから電流増幅回路13
の第二のトランジスタ16を介して放電されることによ
り、Lowレベルまで低下する。このとき、同時に、基
準電圧発生回路20の電流増幅回路22の第四のトラン
ジスタ24が導通し、圧電素子11のグランド側の電極
11bが第四のトランジスタ24を介して放電され、L
owレベルになる。ここで、圧電素子11のグランド側
の電極11bの電位は、図5(B)に示すように、駆動
信号COMとほぼ同様の勾配でLowレベルに達するの
で、圧電素子11の双方の電極間の電位差は、ほぼ0に
保持されることになる。
ったら、上述したホールドリセット回路29にホールド
リセット信号が出される(図6、ステップS9)。即
ち、ホールドリセット回路29の第五のトランジスタ3
0のベースにホールドリセット信号が入力されることに
より、第五のトランジスタ30のコレクタ・エミッタ間
が導通して充電用コンデンサ26の残り電圧を放電させ
る。これにより、本実施形態によるヘッド駆動方法のシ
ーケンスが終了する。
出力、即ち、圧電素子11のグランド側の電極11bの
電位は、印刷開始から印刷終了まで、印刷タイミング時
のパルス波形を除いて、駆動波形発生回路12からの駆
動信号COMに追従して、中間電位に保持されるので、
圧電素子11の双方の電極11a,11b間の電位差
は、ほぼ0に保持されることになる。
電位までの上昇時間は、従来の100μsからより短い
時間に短縮しても、圧電素子11の誤動作が発生するこ
とがなく、印刷開始から印刷終了までの印刷時間が短縮
され得ることになる。
1のグランド側の電極11bの充電及び放電を行なうこ
とから、従来の電源回路を使用して圧電素子11のグラ
ンド側を中間電位に保持する場合と比較して、双方向の
可変電源が不要となる。
電流は、駆動信号COMによる圧電素子11の一方の電
極への充電及び放電時のピーク電流の最大値でよいこと
から、別の電源ラインを引き回す必要がない。従って、
ヘッド駆動装置10を印刷ヘッドに搭載する場合、電源
ラインが少なくて済み、ヘッド駆動装置10とプリンタ
本体を接続するために、従来と同じFFC(Flexi
ble Flat Cable)を使用することができ
ると共に、L分の発生が低減され得ることになる。
ド回路21は、駆動波形発生回路12からの駆動信号C
OMに基づいて作動するので、調整が容易である。
11bが常に中間電位に保持されていることから、圧電
素子11の双方の電極11a,11b間に印加される駆
動電圧が低くなる。従って、圧電素子11における消費
電力が低減されると共に、圧電素子11の自己放電によ
る電圧降下が小さく、電力損失が低減されることにな
る。また、駆動される圧電素子と非駆動の圧電素子との
間の電位差が低くなるので、このような圧電素子が隣接
する場合であっても、圧電素子間の放電の発生が低減さ
れるので、圧電素子間の絶縁処理を行なうことなく、ヘ
ッドの高密度化を容易に実現することが可能になる。
になり、温度変化による圧電素子の特性変化が減少する
と共に、温度により圧電素子の動作特性が変化したとし
ても、基準電圧発生回路が、常に圧電素子のグランド側
を中間電位に保持することから、基準電圧を可変電源に
した場合のような温度補正が不要となる。
1として例えばピエゾ素子が使用されているが、これに
限らず、他の圧電素子、例えば電歪素子,磁歪素子等を
使用してもよい。
準電圧発生回路から圧電素子のグランド側の電極に直接
に中間電位を供給することにより、圧電素子のグランド
側が中間電位に保持されることになる。従って、圧電素
子の双方の電極間に印加される電圧が比較的低くなるこ
とから、消費電力が低減されると共に、圧電素子の自然
放電による電圧降下が小さく、電力損失が低減される。
成を示すブロック図である。
路を中間電圧発生回路とした構成例を示すブロック図で
ある。
よる構成例を示すブロック図である。
ブロック図である。
号,(B)圧電素子の双方の電極電圧及び(C)チャー
ジ信号の変動を示すタイムチャートである。
するためのフローチャートである。
Claims (10)
- 【請求項1】 複数のノズルに対応してそれぞれ設けら
れたインク室に圧力を加える圧電素子を、駆動波形発生
回路からの駆動信号により所定の印字タイミングで選択
的に駆動し、対応するノズルのインク室からインク滴を
吐出させて記録を行なう、インクジェット式プリンタの
ヘッド駆動装置であって、 各圧電素子のグランド側の電極に中間電位を印加する基
準電圧発生回路を備えていることを特徴とする、インク
ジェット式プリンタのヘッド駆動装置。 - 【請求項2】 上記基準電圧発生回路が、各圧電素子の
印字タイミングと異なるタイミングで充電電圧を各圧電
素子に印加して、圧電素子の放電による電荷の減少を補
正する圧電素子充電手段からのチャージ信号に基づい
て、駆動波形発生回路からの駆動信号の任意の電圧をラ
ッチする電圧ホールド回路と、電圧ホールド回路の出力
を電流増幅する電流増幅回路と、を含んでいることを特
徴とする、請求項1に記載のインクジェット式プリンタ
のヘッド駆動装置。 - 【請求項3】 上記基準電圧発生回路は、駆動信号が中
間電位より高いとき、圧電素子の放電を行ない、駆動信
号が中間電位より低いとき、圧電素子の充電を行なうこ
とを特徴とする、請求項1または2に記載のインクジェ
ット式プリンタのヘッド駆動装置。 - 【請求項4】 上記基準電圧発生回路が、上記電圧ホー
ルド回路の出力に基づいて、圧電素子充電手段による各
圧電素子への充電時に、基準電圧を出力することを特徴
とする、請求項1から3の何れかに記載のインクジェッ
ト式プリンタのヘッド駆動装置。 - 【請求項5】 上記基準電圧発生装置が、圧電素子の放
電を行なうための放電手段を備えていることを特徴とす
る、請求項3または4に記載のインクジェット式プリン
タのヘッド駆動装置。 - 【請求項6】 請求項1から5の何れかに記載のヘッド
駆動装置を有していることを特徴とするインクジェット
式プリンタ。 - 【請求項7】 複数のノズルに対応してそれぞれ設けら
れたインク室に圧力を加える圧電素子を、駆動波形発生
回路からの駆動信号により所定の印字タイミングで選択
的に駆動し、対応するノズルのインク室からインク滴を
吐出させて記録を行なう、インクジェット式プリンタの
ヘッド駆動方法であって、 基準電圧発生回路により、各圧電素子のグランド側の電
極に中間電位を印加することを特徴とする、インクジェ
ット式プリンタのヘッド駆動方法。 - 【請求項8】 上記基準電圧発生回路にて、各圧電素子
の印字タイミングと異なるタイミングで充電電圧を各圧
電素子に印加して、圧電素子の放電による電荷の減少を
補正する圧電素子充電手段からのチャージ信号に基づい
て、電圧ホールド回路により駆動波形発生回路からの駆
動信号の任意の電圧をラッチし、電圧ホールド回路の出
力を電流増幅回路により電流増幅することを特徴とす
る、請求項7に記載のインクジェット式プリンタのヘッ
ド駆動方法。 - 【請求項9】 上記基準電圧発生回路は、駆動信号が中
間電位より高いとき、圧電素子の放電を行ない、駆動信
号が中間電位より低いとき、圧電素子の充電を行なうこ
とを特徴とする、請求項7または8に記載のインクジェ
ット式プリンタのヘッド駆動方法。 - 【請求項10】 上記基準電圧発生回路が、上記電圧ホ
ールド回路の出力に基づいて、圧電素子充電手段による
各圧電素子への充電時に、基準電圧を出力することを特
徴とする、請求項7から9の何れかに記載のインクジェ
ット式プリンタのヘッド駆動方法。
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