JP2002282785A - 塗膜の形成方法 - Google Patents
塗膜の形成方法Info
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Abstract
脂の薄膜を均一に形成することのできる塗膜の形成方法
を提供する。 【解決手段】 オルガノシロキサンを含有するシリコン
系の無機塗料を希釈溶剤で調整してコーティング用樹脂
組成物を得た後に、塗装治具で基材に接しながら塗布す
る塗膜の形成方法。上記希釈溶剤が、沸点が110℃以
上の高沸点溶剤と沸点が110℃未満の低沸点溶剤を共
に含有する。
Description
0.5μm程度のシリコン樹脂の薄膜を形成することの
できる塗膜の形成方法に関するものである。
ガノシロキサンを主成分として含有するシリコン系の無
機塗料を、メタノールやイソプロピルアルコール等の希
釈溶剤で希釈した樹脂組成物が知られている。このコー
ティング用樹脂組成物を、基材の表面に塗布し、硬化さ
せることにより、シリコーン樹脂の塗膜を形成すること
ができ、各種基材に塗布されている。このようなシリコ
ーン樹脂の塗膜の表面は、本質的に、水に濡れ易い(又
は馴染み易いともいう)という、いわゆる親水性を有す
るものである。基材に形成した塗膜が親水性を有する
と、塗膜を形成した基材は、塗膜の表面に付着した、水
をはじく有機物を、例えば雨水等の水によって洗浄し、
除去することができる。
塗膜を形成する方法は、スプレーコ−ト、刷毛塗り、浸
漬(ディピング、ディピコートともいう)、ロールコー
ト、フローコート、カーテンコート、ナイフコート、ス
ピンコート、バーコート等がある。しかし、これら方法
で形成した塗膜に、上記親水性を十分に発揮させるため
には、塗膜の厚みを、例えば、0.01〜0.5μm程
度の薄膜に形成することが必要である。塗膜が厚いと、
加熱した際に基材と膨張収縮率の差があるため、塗膜
は、基材との密着性が低下したり、クラック、白華、剥
離等が発生する恐れがあり、良好な外観を形成できな
い。そこで、塗膜の厚みを薄くするために、塗布するコ
ーティング用樹脂組成物の塗布量を少なくすると、均一
に塗布することが難しく、塗膜にむらが生じたり、塗膜
が形成されない個所が生じたるするおそれがある。その
ため、上記シリコーン樹脂の薄膜を均一に形成すること
のできる方法が求められている。
で、その目的とするところは、オルガノシロキサンを含
有するシリコーン樹脂の薄膜を均一に形成することので
きる塗膜の形成方法を提供することにある。
達成するために鋭意研究を重ねた結果、希釈する溶剤
に、沸点110℃以上の高沸点溶剤と沸点110℃未満
の低沸点溶剤を共に含有させることによって、低沸点溶
剤が塗布中から塗布直後に主に揮発し、高沸点溶剤が塗
布後から緩やかに揮発するので、シリコン系の無機塗料
がそれぞれの段階で溶剤に均一に拡散し、硬化していく
ことで、良好な薄膜を形成できることを見出し、本発明
の完成に至ったものである。さらに、本発明者は、研究
を重ねた結果、高沸点溶剤と低沸点溶剤を共に含有する
と、希釈溶剤の含有量を調整することで、第1回目の塗
布を行い、低沸点溶剤は揮発したが、高沸点溶剤は残留
している状態の塗膜の上に、第2回目の塗布を行うと、
より良好な外観を呈する塗膜が形成できること、及び、
このような薄膜の形成には、基材を傷付けない、基材の
形状に応じて変形できる等からスポンジ製の塗装治具が
最適であることを見出したものである。
ノシロキサンを含有するシリコン系の無機塗料を希釈溶
剤で調整してコーティング用樹脂組成物を得た後に、塗
装治具で基材に接しながら塗布する塗膜の形成方法にお
いて、上記希釈溶剤が、沸点が110℃以上の高沸点溶
剤と沸点が110℃未満の低沸点溶剤を共に含有するも
のであることを特徴とする。
1記載の塗膜の形成方法において、上記高沸点溶剤の沸
点が、250℃以下のものであることを特徴とする。
1又は請求項2記載の塗膜の形成方法において、上記高
沸点溶剤が、ダイアセトンアルコール、ジプロピレング
リコール、キシレン、エチルベンゼン、n―ブチルアル
コール、トルエン、酢酸n―ブチル、酢酸イソブチル、
メチルイソブチルケトン、シクロヘキサン、エチルセロ
ソルブ、ブチルセロソルブ、セロソルブアセテート、ク
ロルベンゼン、スチレン、トリメチレングリコールなる
群から選ばれた少なくとも1種以上であることを特徴と
する。
1乃至請求項3いずれか記載の塗膜の形成方法におい
て、上記低沸点溶剤の沸点が、40℃以上であることを
特徴とする。
1乃至請求項4いずれか記載の塗膜の形成方法におい
て、上記低沸点溶剤が、沸点温度で10℃以上の差があ
る2種以上の溶剤を混合したものであることを特徴とす
る。
1乃至請求項5いずれか記載の塗膜の形成方法におい
て、上記塗装治具で塗布した後に、希釈溶剤で調整した
コーティング用樹脂組成物を、再び塗装治具で基材に接
しながら塗布することを特徴とする。上記によって、最
初の塗布を行い、低沸点溶剤が揮発したが、高沸点溶剤
は残留している状態の塗膜の上に、再度塗布を行うこと
ができるので、表面むら等がない、より良好な外観を呈
する塗膜を形成することができるものである。
1乃至請求項6いずれか記載の塗膜の形成方法におい
て、上記塗装治具の塗布する面がスポンジ製であること
を特徴とする。上記によって、基材を傷付けることな
く、基材の形状に応じて変形できるので、より良好な外
観を有し、膜厚の薄い塗膜を実現できるものである。
れるコーティング用樹脂組成物は、オルガノシロキサン
を含有するシリコン系の無機塗料を希釈溶剤で調整して
得られる。
ン系の無機塗料としては、下記一般式(1)で表される
有機ケイ素アルコキシドの部分加水分解物が挙げられ
る。 一般式:一般式Si(OR)4 (1) (式中Rは同一又は異種の1価の炭化水素基を示す) 上記シリコン系の無機塗料は、バインダー樹脂および造
膜成分として用いられるものである。また、上記シリコ
ン系の無機塗料は、基材に形成した塗膜に、親水性(水
濡れ性)を付加するものであり、これによって塗膜が防
汚性を奏することができるものである。上記シリコン系
の無機塗料の形態としては、溶液状でも、分散液状でも
構わない。
ルコキシドの部分加水分解物の場合、一般式(1)中の
Rは、同一又は異種の1価の炭化水素基を示し、なかで
も、入手の容易さ、塗料の調製しやすさ等の点から、炭
素数1〜8の1価の炭化水素基が適する。この1価の炭
化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロ
ピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル
基、オクチル基等のアルキル基が挙げられる。上記アル
キル基のうち、炭素数3以上のものについては、n−プ
ロピル基、n−ブチル基のように直鎖状のものであって
もよいし、イソプロピル基、イソブチル基、t−ブチル
基等のように分岐を有するものであってもよい。
ては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシ
シラン、テトラn−プロポキシシラン、テトライソプロ
ポキシシラン、テトラ−t−ブトキシシラン等のテトラ
アルコキシシランが挙げられる。
(1)で表される有機ケイ素アルコキシドに硬化剤とし
ての水や酸性触媒を添加して、部分加水分解を行う。上
記有機ケイ素アルコキシドの部分加水分解をする際に用
いられる水の量は、特に限定はされない。また、上記有
機ケイ素アルコキシドの部分加水分解する際に用いられ
る酸性触媒は、特に限定はされないが、例えば、酢酸、
クロロ酢酸、クエン酸、安息香酸、ジメチルマロン酸、
蟻酸、プロピオン酸、グルタール酸、グリコール酸、マ
レイン酸、マロン酸、トルエンスルホン酸、シュウ酸な
どの有機酸、塩酸、硝酸、ハロゲン化シラン等の無機
酸、酸性コロイダルシリカ、酸性チタンゾル等の酸性ゾ
ル状フィラー等が挙げられ、これらを1種又は2種以上
使用することができる。また、上記部分加水分解する
際、必要に応じて、例えば、40〜100℃に加温して
もよい。
て、シリカ、光半導体等の無機フィラーを添加するもの
である。シリカは、耐溶剤性、耐酸性等が良好であり、
上記4官能アルコキシシランの部分加水分解生成物への
分散性の点から、好適である。フィラーは、1種のみを
用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。上記シリ
カは、粉体でも、ゾル状でもよい。
解する場合、部分加水分解生成物は、ポリスチレン換算
重量平均分子量(Mw)で500〜3000の範囲に調
製することが好ましい。上記重量平均分子量が500未
満の場合は、形成する塗膜が十分な硬度を保つことが難
しく、また、上記重量平均分子量が3000を超える場
合は、ゲル化し易く、コーティング用樹脂組成物の貯蔵
安定性が低下する恐れがある。
る希釈溶剤は、沸点が110℃以上の高沸点溶剤と沸点
が110℃未満の低沸点溶剤を共に含有するものであ
る。上記コーティング用樹脂組成物は、高沸点溶剤と低
沸点溶剤を共に含有することによって、塗膜の形成工程
で、低沸点溶剤が塗膜の表面から急激に揮発し、高沸点
溶剤が緩やかに揮発する。
必須とするものであり、実用的には沸点が、250℃以
下のものである。取り扱いの容易さや作業性からは、沸
点が110〜200℃程度が好ましい。上記高沸点溶剤
は、揮発速度が遅いため、コーティング用樹脂組成物を
塗布した直後で硬化前の樹脂組成物中に残存してシリコ
ン系の無機塗料が均一に拡散するようにすると共に、コ
ーティング用樹脂組成物が硬化するのに伴って徐々に揮
発するものである。
ルコール、ジプロピレングリコール、キシレン、エチル
ベンゼン、n―ブチルアルコール、トルエン、酢酸n―
ブチル、酢酸イソブチル、メチルイソブチルケトン、シ
クロヘキサン、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、
セロソルブアセテート、クロルベンゼン、スチレン、ト
リメチレングリコールが挙げられ、これらのうちの少な
くとも1種以上を用いることができる。
って適宜決定されるものであり、含有量が少な過ぎる
と、塗布後に残存する量が少なくてシリコン系の無機塗
料を均一に拡散するのに支障をきたす恐れがあり、ま
た、多過ぎると塗布した樹脂組成物が硬化する際にべた
つき等を生じ、塗膜の形成に多大の時間を要する恐れが
ある。例えば、高沸点溶剤が沸点167.9℃のダイア
セトンアルコールの場合、その含有量は、全希釈溶剤に
対し5〜20質量%程度が好適である。また、高沸点溶
剤が沸点214℃のトリメチレングリコールの場合、全
希釈溶剤に対し0.1〜5質量%程度が好適である。
ものであり、実用的には沸点が、60℃以上のものであ
る。上記低沸点溶剤は、揮発速度が速いため、コーティ
ング用樹脂組成物を希釈して塗布し易い状態にすると共
に、樹脂組成物中に均一にシリコン系の無機塗料を分散
するものである。
タノール、イソプロピルアルコール、ベンゼン、メチル
エチルケトン、ブチルアルコール、酢酸エチル、アセト
ンが挙げられ、これらのうちの少なくとも1種以上を用
いることができる。上記低沸点溶剤が、沸点温度で10
℃以上の差がある2種以上の溶剤を混合した場合、低沸
点溶剤のうちより低い沸点のものが先に揮発し、より高
い沸点のものがその後に揮発することで、低沸点溶剤が
塗布中から塗布直後に主に揮発する。さらに、上述の高
沸点溶剤が塗布後から緩やかに揮発するので、希釈溶剤
が、塗膜の形成工程で段階的に除々に揮発する。上記複
数用いる低沸点溶剤としては、メタノールとイソプロピ
ルアルコールの組み合せが挙げられる。
してコーティング用樹脂組成物を得た後に、塗装治具で
基材に接しながら塗布する。
各種基材を用いることができ、例えば、プラスチック基
材等の有機質基材;金属基材;ガラス基材、無機質硬化
体の無機質建材、セラミック等の無機質基材が挙げられ
る。
状または面状に接しながら塗布するものである。上記塗
装治具の材料としては、棒状のスポンジ、面状のスポン
ジ、薄膜フィルム、スクレーパー、プラスチック板、プ
ラスチック棒、発泡スチロール、金属棒、金属板が挙げ
られる。上記材料としては、接触面が柔軟性を有する点
から、スポンジ、プラスチック、発泡スチロールが好ま
しい。なかでも、上記塗装治具の材料としては、基材を
傷付けない、基材の形状に応じて変形できる、、広い面
積の塗工に適する、入手の容易さから、スポンジが最適
である。
がら塗布することで、基材に薄い膜を形成することがで
きるものである。
いが、複数回塗布すると、ムラなく塗布できるので、好
ましい。回数が多すぎると塗膜が厚くなるので、具体的
には2回塗布することが好適である。上記塗膜の形成方
法は、上記塗装治具で第1回目の塗布を行い、低沸点溶
剤が揮発したが、高沸点溶剤は残留している状態の塗膜
の上に、第2回目の塗布を行うことができるため、仮に
第1回目の塗布でムラが多少生じても、第2回目の塗布
で修正できるので、表面むら等がない、より良好な外観
を呈する塗膜を形成することができるものである。
組成物に常温〜400℃程度に加温又は放置すること
で、樹脂組成物が硬化し、塗膜が形成させる。
沸点110℃以上の高沸点溶剤と沸点110℃未満の低
沸点溶剤を共に含有させることによって、低沸点溶剤が
塗布中から塗布直後に主に揮発し、高沸点溶剤が塗布後
から緩やかに揮発するので、シリコン系の無機塗料がそ
れぞれの段階で溶剤に均一に拡散し、硬化していくこと
で、良好な薄膜を形成できるものである。
装品を作製し、評価試験を行った。実施例及び比較例
中、特に断らない限り、部は質量部を表し、%は質量%
を表す。また、分子量は、GPS(ゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィー)により、測定機種として東ソー
(株)のHLC8020を用いて、標準ポリスチレン検
量線を作成し、その換算値として測定した。
を調製し、その後、これらコーティング用樹脂組成物を
用いて塗布し、塗膜を形成し、その性能を評価した。
部にイソプロピルアルコール356部を加え、さらに水
180部および0.01Nの塩酸18部を混合し、ディ
スパーを用いて攪拌した。得られた液762部に、シリ
カゾル(日産化学工業製:ST―OL、粒径40〜50
nm)を固形分換算で45部添加し、60℃恒温槽中で
6時間加熱して、重量平均分子量(Mw)を1200に
調製し、シリコン系の無機塗料を得た。なお、上記シリ
カの添加量は、レジンとシリカの総量に対し、固形分の
重量比率(シリカ/(レジン+シリカ))で0.75と
なるものであった。
(沸点64.1℃)、高沸点溶剤にダイアセトンアルコ
ール(沸点167.9℃、DAAと記す)を用いた。D
AAは、全希釈溶剤に対し10%で混合した。上記シリ
コン系の無機塗料の固形分が1%となるように上記希釈
溶剤で希釈して、コーティング用樹脂組成物を作製し
た。
材を用い、塗装治具に、塗布する面がスポンジ製のもの
を用いた。上記基材の表面にコーティング用樹脂組成物
を滴下し、塗装治具で基材に接しながら2回塗布した後
に、100℃で10分加熱して塗膜を形成し、評価用の
塗装品を得た。なお、塗膜の厚みは、0.2〜0.3μ
mであった。
として、低沸点溶剤にメタノール(沸点64.1℃)と
イソプロピルアルコール(沸点82.4℃、IPAと記
す)、高沸点溶剤にダイアセトンアルコール(DAA)
を用いた。DAAは全希釈溶剤に対し10%、IPAは
全希釈溶剤に対し40%となるように混合した。上記以
外は実施例1と同様にして塗膜を形成し、評価用の塗装
品を得た。なお、塗膜の厚みは、0.2〜0.3μmで
あった。
全希釈溶剤に対し20%とした以外は、実施例2と同様
にして塗膜を形成し、評価用の塗装品を得た。なお、塗
膜の厚みは、0.2〜0.3μmであった。
全希釈溶剤に対し5%とした以外は、実施例2と同様に
して塗膜を形成し、評価用の塗装品を得た。なお、塗膜
の厚みは、0.2〜0.3μmであった。
剤にトリメチレングリコール(沸点214℃)を用い、
トリメチレングリコールはDAAより沸点が高いので、
全希釈溶剤に対し1%で混合した。これ以外は実施例2
と同様にして塗膜を形成し、評価用の塗装品を得た。な
お、塗膜の厚みは、0.2〜0.3μmであった。
剤にジプロピレングリコール(沸点197.8℃)を用
い、全希釈溶剤に対し5%で混合した。これ以外は実施
例2と同様にして塗膜を形成し、評価用の塗装品を得
た。なお、塗膜の厚みは、0.2〜0.3μmであっ
た。
ラス基材を用いた以外は実施例2と同様にして塗膜を形
成し、評価用の塗装品を得た。なお、塗膜の厚みは、
0.2〜0.3μmであった。
を1回とした以外は実施例2と同様にして塗膜を形成
し、評価用の塗装品を得た。なお、塗膜の厚みは、0.
1〜0.2μmであった。
に、棒状のゴムを用い、回転させながら塗布した以外は
実施例2と同様にして塗膜を形成し、評価用の塗装品を
得た。なお、塗膜の厚みは、0.2〜0.3μmであっ
た。
をメタノールのみで行った以外は実施例1と同様にして
塗膜を形成し、評価用の塗装品を得た。
をメタノールとIPAの低沸点溶剤のみで行った以外は
実施例2と同様にして塗膜を形成し、評価用の塗装品を
得た。
をDAAのみで行った以外は実施例1と同様にして塗膜
を形成し、評価用の塗装品を得た。
ラック、白華、剥離等がないものは、良好と判断した。
ちに水の接触角を測定した。測定は、塗膜の表面に0.
2ccの蒸留水を滴下した後に、拡大カメラで観察する
ことにより行った。
水の接触角が40度以下と良好であった。高沸点溶剤を
含有しない比較例1及び比較例2は、白華が見られた。
また、比較例3は、この加熱時間ではべたつきがみら
れ、膜が形成されなかった。
剤が、沸点110℃以上の高沸点溶剤と沸点110℃未
満の低沸点溶剤を共に含有させることによって、低沸点
溶剤が塗布中から塗布直後に主に揮発し、高沸点溶剤が
塗布後から緩やかに揮発するので、シリコン系の無機塗
料がそれぞれの段階で溶剤に均一に拡散することができ
るものである。その結果、上記塗膜の形成方法は、外観
や親水性が良好な薄膜を実現できる。
Claims (7)
- 【請求項1】 オルガノシロキサンを含有するシリコン
系の無機塗料を希釈溶剤で調整してコーティング用樹脂
組成物を得た後に、塗装治具で基材に接しながら塗布す
る塗膜の形成方法において、上記希釈溶剤が、沸点が1
10℃以上の高沸点溶剤と沸点が110℃未満の低沸点
溶剤を共に含有するものであることを特徴とする塗膜の
形成方法。 - 【請求項2】 上記高沸点溶剤の沸点が、250℃以下
のものであることを特徴とする請求項1記載の塗膜の形
成方法。 - 【請求項3】 上記高沸点溶剤が、ダイアセトンアルコ
ール、ジプロピレングリコール、キシレン、エチルベン
ゼン、n―ブチルアルコール、トルエン、酢酸n―ブチ
ル、酢酸イソブチル、メチルイソブチルケトン、シクロ
ヘキサン、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、セロ
ソルブアセテート、クロルベンゼン、スチレン、トリメ
チレングリコールなる群から選ばれた少なくとも1種以
上であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の
塗膜の形成方法。 - 【請求項4】 上記低沸点溶剤の沸点が、40℃以上で
あることを特徴とする請求項1乃至請求項3いずれか記
載の塗膜の形成方法。 - 【請求項5】 上記低沸点溶剤が、沸点温度で10℃以
上の差がある2種以上の溶剤を混合したものであること
を特徴とする請求項1乃至請求項4いずれか記載の塗膜
の形成方法。 - 【請求項6】 上記塗装治具で塗布した後に、希釈溶剤
で調整したコーティング用樹脂組成物を、再び塗装治具
で基材に接しながら塗布することを特徴とする請求項1
乃至請求項5いずれか記載の塗膜の形成方法。 - 【請求項7】 上記塗装治具の塗布する面がスポンジ製
であることを特徴とする請求項1乃至請求項6いずれか
記載の塗膜の形成方法。
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- 2001-03-26 JP JP2001087280A patent/JP4374793B2/ja not_active Expired - Lifetime
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