JP2002280305A - 半導体薄膜の作製方法 - Google Patents

半導体薄膜の作製方法

Info

Publication number
JP2002280305A
JP2002280305A JP2001082394A JP2001082394A JP2002280305A JP 2002280305 A JP2002280305 A JP 2002280305A JP 2001082394 A JP2001082394 A JP 2001082394A JP 2001082394 A JP2001082394 A JP 2001082394A JP 2002280305 A JP2002280305 A JP 2002280305A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
region
path
silicon film
growth
thin film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001082394A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuyuki Umenaka
靖之 梅中
Yoshinobu Nakamura
好伸 中村
Shinji Maekawa
真司 前川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2001082394A priority Critical patent/JP2002280305A/ja
Publication of JP2002280305A publication Critical patent/JP2002280305A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Chemical Vapour Deposition (AREA)
  • Thin Film Transistor (AREA)
  • Recrystallisation Techniques (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 単一ドメインからなる結晶性のよい珪素薄膜
を容易に得ること。 【解決手段】 経路領域10は、複数の第1経路部10
aと一つの最終経路部10dとを、直接または中間経路
部を経てトーナメント状に連結してなり、等価な複数の
経路を形成している。トーナメント状の経路の折れ曲が
っている部分で、成長速度の大きい結晶粒によって、い
くつかの結晶核から成長してきた成長速度の小さい結晶
粒はアイランドの端に追いやられて成長が止まり、さら
に、経路と経路とが合流する部分では、より成長速度の
大きい結晶粒のみが先へ成長していく。最終的には、最
も成長速度の大きい結晶粒が1本の最終経路部10dか
ら目標領域11にまで到達して、目標領域11に大傾角
粒界のない単一ドメインが形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は基板上に形成される
半導体薄膜の作製方法に関し、より詳しくは、基板上に
島状の非晶質珪素膜を形成し、この非晶質珪素膜の成長
源領域に珪素の結晶化を助長する触媒物質を添加した
後、エネルギーを印加して、成長源領域から経路領域を
経て目標領域に結晶を成長させて結晶性のよい半導体薄
膜を得る半導体薄膜の作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、薄膜トランジスタ(TFT)に代
表される薄膜半導体素子が注目されている。薄膜半導体
素子とは、絶縁表面を有する基板上に数十nm〜数百n
mの半導体薄膜をCVD法等で形成し、この半導体薄膜
を活性層とするもので、絶縁ゲート型電界効果半導体装
置やダイオード等を構成する。このような半導体薄膜の
応用分野としては、アクティブマトリクス型の液晶電気
光学装置が知られている。これは、マトリクス状に配置
された数十万以上の画素電極のそれぞれに1つ以上のT
FTを配置し、画素電極に供給する電荷をTFTによっ
て制御するものである。
【0003】TFTに利用される半導体薄膜としては、
非晶質珪素膜を用いることが簡便であるが、その電気的
特性が低いという問題がある。TFTの特性を向上する
ためには、結晶性を有する珪素膜を利用すればよい。結
晶性を有する珪素膜は、多結晶珪素膜、微結晶珪素膜等
と称されている。結晶性を有する珪素膜を得るために
は、まず、非晶質珪素膜を形成し、その非晶質珪素膜に
結晶化を助長する触媒物質を添加し、しかる後に加熱に
よって結晶化すればよい。
【0004】特開平7−130652号公報には、基板
上に形成した非晶質珪素膜の表面に、触媒物質を導入す
るための貫通孔を有するマスク層を形成し、上記マスク
層の表面に珪素の結晶化を助長する触媒物質を含む溶液
を塗布し、上記マスク層の貫通孔からのみ触媒物質を非
晶質珪素膜の成長源領域に添加した後、アニールをして
結晶を成長させることにより、非晶質珪素を結晶化させ
て結晶性珪素膜を得る方法が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】半導体素子の高密度化
および半導体素子の電気特性の安定化のためには、結晶
性のよい半導体薄膜を得ることが不可欠である。中で
も、単一ドメインを形成している結晶は非常に結晶性が
よいため、高い特性が要求される薄膜半導体装置にも利
用することができる。
【0006】ここで、単一ドメインとは、結晶方位のず
れが5度以上である大傾角粒界が存在しない領域のこと
をいう。ただし、単一ドメイン内には、結晶方位のずれ
が数度以下である小傾角粒界は存在している。よって、
TFTの電気特性を向上させるには、TFTの活性層に
用いる珪素膜の結晶性が単一ドメインになるように結晶
成長を行えばよい。
【0007】しかしながら、特開平7−130652号
公報の方法では、触媒物質添加領域において無数の結晶
核が発生し、そのまま目標領域すなわち成長領域に成長
するため、単一ドメインを形成させながら成長すること
ができない。
【0008】特開平7−130652号公報に記載され
ているように、触媒物質を添加することによって結晶化
を行う従来法では、第1図に示すように、多数の大傾角
粒界が存在し、多数のドメインが存在している。
【0009】第1図は従来の横成長方法によって結晶化
を行った珪素薄膜について、隣接点間の結晶方位のずれ
の大きさによって分類された粒界の分布を示している。
第1図の黒太線は、結晶方位のずれの大きい大傾角粒界
1を表し、この大傾角粒界1で囲まれた部分が一つのド
メインになつている。また、ドメイン内にみられる黒細
線は、結晶方位のずれの小さい小傾角粒界2を表してい
る。小さなドメインが無数に集まった帯状の領域がいわ
ゆる触媒物質添加領域3であり、その部分から周辺部へ
と結晶成長している。
【0010】よって、従来法では大傾角粒界1が多数存
在し、また、大傾角粒界1の位置を制御することができ
ないので、TFTを作製した場合、チャネル領域に大傾
角粒界1が入り込む可能性が大きく、低い電気的特性や
特性のばらつきを生じる原因となる。
【0011】そこで、この発明の課題は、目標領域に単
一ドメインを形成することができる半導体薄膜の作製方
法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、非晶質珪素膜
に単一ドメインを形成させるように結晶成長を行って結
晶性を向上させるために鋭意検討した結果見い出された
ものである。本発明者は、非晶質珪素膜(a−Si膜)
に特定のパターニングを施すことによって、目標領域に
単一ドメインを形成できることを見い出したのである。
【0013】本発明は、基板上に、成長源領域と目標領
域と上記成長源領域と目標領域とを連結する経路領域と
からなる非晶質珪素膜からなるパターンを形成し、上記
成長源領域に、珪素の結晶化を助長する触媒物質を添加
して、非晶質珪素膜にエネルギーを印加して、上記成長
源領域から経路領域を経て目標領域に結晶成長を行っ
て、上記目標領域に結晶性珪素膜を作製する半導体薄膜
の作製方法において、上記経路領域は、上記成長源領域
に連なる複数の第1経路部と、上記目標領域に連なる一
つの最終経路部とを、直接または中間経路部を経てトー
ナメント状に連結してなり、少なくとも上記第1経路部
と最終経路部を通って、上記成長源領域から目標領域に
至る複数の経路は等価であって、上記目標領域に、成長
速度の最も大きい単一の結晶粒のみを形成させることを
特徴としている。
【0014】上記構成において、上記成長源領域に触媒
物質を添加して、非晶質珪素膜にエネルギーを印可する
と、成長源領域の触媒物質が添加された触媒物質添加領
域内に、結晶核の発生が起こって、触媒物質添加領域、
経路領域を経て目標領域へと結晶が成長する。
【0015】このとき、上記経路領域は、複数の第1経
路部と一つの最終経路部とを、直接または中間経路部を
経てトーナメント状に連結してなり、等価な複数の経路
を形成している。したがって、上記第1経路部を入口部
とするトーナメント状の各経路を通ってそれぞれ結晶成
長が行われるが、各経路の折れ曲がっている部分で、成
長速度の大きい結晶粒によって、いくつかの結晶核から
成長してきた成長速度の小さい結晶粒はアイランドの端
に追いやられて成長が止まり、さらに、上記成長速度の
大きい結晶粒は、経路と経路とが合流する部分では、よ
り成長速度の大きい結晶粒のみが先へ成長していく。そ
して、以降の経路部においても、同様に成長速度によっ
て、結晶粒の選択が行なわれる。そして、最終的には、
最も成長速度の大きい結晶粒が1本の最終経路部から目
標領域つまり結晶成長領域まで到達して、目標領域に大
傾角粒界のない単一ドメインが形成される。つまり、目
標領域に優れた結晶性珪素膜が形成される。
【0016】このような結晶性のよい単一ドメイン内を
活性層に用いることにより、高性能でかつ高信頼性、高
安定性の半導体装置を実現することができる。
【0017】1実施の形態では、上記成長源領域から目
標領域に至る経路の数は4本または8本である。
【0018】上記実施の形態によれば、経路の数が4本
または8本であるので、経路が長くなり過ぎることがな
くて、確実に目標領域に結晶を成長させて単一ドメイン
を形成することができ、しかも、経路の占める面積が過
大になることがない。
【0019】1実施の形態では、上記結晶性珪素膜の膜
厚は10〜200nmである。
【0020】上記実施の形態によれば、結晶性珪素膜を
均一の膜厚に良好に形成でき、確実に、単一のドメイン
を形成することができる。結晶性珪素膜の膜厚が10n
mよりも小さいと、成膜不良がおこり、200nmより
も大きいと、単一ドメインが形成されにくくなる。
【0021】1実施の形態では、上記触媒物質は、F
e、Co、Ni、Ge、Ru、Rh、Pd、Os、I
r、Pt、Cu、Auから選ばれた少なくとも一種の元
素を含む。
【0022】上記実施の形態によれば、上記触媒物質に
より非晶質珪素膜に確実に結晶核を発生させることがで
きる。
【0023】1実施の形態では、上記目標領域中の結晶
性珪素膜には、Fe、Co、Ni、Ge、Ru、Rh、
Pd、Os、Ir、Pt、Cu、Auから選ばれた少な
くとも一種の元素が1×1016cm−3〜5×10
19cm−3の濃度で含まれている。
【0024】上記実施の形態によれば、非晶質珪素膜の
結晶化が確実に起こり、かつ、結晶性珪素膜に残留する
触媒物質が過大になることがない。したがって、結晶性
珪素膜の触媒除去工程が容易になる。
【0025】1実施の形態では、上記成長源領域の触媒
物質を添加する触媒物質添加領域以外の上記非晶質珪素
膜のパターンの表面を覆うマスク層を設け、このマスク
層および触媒物質添加領域の上に、Fe、Co、Ni、
Ge、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、Cu、A
uから選ばれた少なくとも一種の元素を含む層を、0.
1〜10nmの膜厚で形成する。
【0026】上記実施の形態によれば、触媒物質が不足
したり、過大になることがない。したがって、目標領域
の非晶質珪素膜を単一ドメインに結晶化でき、かつ、触
媒物質が過大に残留することもない。
【0027】1実施の形態では、上記非晶質珪素膜に5
50℃〜650℃の温度で加熱処理して、結晶成長す
る。
【0028】上記実施の形態によれば、非晶質珪素膜を
確実に結晶化して、単一ドメインを形成することができ
る。加熱処理温度が550℃よりも小さいと、非晶質珪
素膜の結晶化が急激に進行し難くなる。一方、加熱処理
の温度が650℃よりも大きいと、触媒物質を添加して
いない領域においても非晶質珪素膜の結晶化が起こっ
て、結晶性珪素膜の結晶が微小になってしまって単一ド
メインの形成ができなくなる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して具体的に説明する。
【0030】まず、図2に示すように、絶縁表面を有す
る石英基板4上に減圧CVD(化学的気相成長)法によ
りSiガスを用いて非晶質珪素膜5を100nm
の厚さに形成し、さらに、常圧CVD法によりSiH
ガスとOガスを用いてマスク層の一例としてのSiO
膜6を100nmの厚さに形成する。
【0031】次に、上記SiO膜6上に図示しないレ
ジストを塗布して、露光、現像のフォトリソグラフィ工
程を行い、さらに、非晶質珪素膜5のドライエッチング
を行うことによって、図4に示すように、略矩形の成長
源領域9と、トーナメント状の経路領域10と、略矩形
の目標領域(結晶成長領域)11とからなる非晶質珪素
膜からなる島状のパターン7を形成する。上記トーナメ
ント状の経路領域10は、成長源領域9に連なる8本の
折れ曲がった第1経路部10aと、夫々2本の第1経路
部10aが合流する4本の折れ曲がった中間経路部とし
ての第2経路部10bと、夫々2本の第2経路部10b
が合流する2本の折れ曲がった中間経路部としての第3
経路部10cと、2本の第3経路部10cが合流すると
共に目標領域11に連なる1本の最終経路部10dとか
らなる。上記成長源領域9から目標領域11に至る8本
の経路は、1本の第1経路部10a、1本の第2経路部
10b、1本の第3経路部10cおよび1本の最終経路
部10dからなって、等価になっている。つまり、上記
8本の経路は、長さおよび屈曲の程度は同じになってい
る。
【0032】その後、上記SiO膜6を全面除去し、
新たに常圧CVD法によりSiHガスとO2ガスを用
いて、上記パターン7の上に図3に示すようにマスク層
の一例としてのSiO膜8を200nmの厚さに形成
する。さらに、このSiO膜8上に図示しないレジス
トを塗布して、露光、現像のフォトリソグラフィ工程を
行って、上記レジストに、パターン7の成長源領域9の
一部19(図4参照)の上に位置する開口を明ける。そ
して、そのレジストの開口に面するSiO膜8の一部
を10:1の濃度のBHFでエッチングして、SiO
膜8に開口18を設けて、非晶質珪素膜からなるパター
ン7の成長源領域9の一部19(図4参照)を露出させ
る。この成長源領域9の露出した部分19が触媒物質添
加領域19である。
【0033】次に、上記レジストを除去して、上記Si
層8および露出した触媒物質添加領域19の上に、
スパッタリング法で、厚さ1nmの図示しないニッケル
薄膜を形成した後、600℃に加熱すると、非晶質珪素
膜からなる触媒物質添加領域19に、ニッケル膜から触
媒物質としてのニッケルが拡散して、触媒物質添加領域
19内で結晶核の発生が起こって、触媒物質添加領域1
9から、その周りの成長源領域9の部分、経路領域10
を経て目標領域11へと結晶が成長する。
【0034】このとき、上記経路領域10においては、
まず、8本ある第1経路部10aを通ってそれぞれ結晶
成長が行われるが、第1経路部10aの折れ曲がってい
る部分で、成長速度の大きい結晶粒によって、いくつか
の結晶核から成長してきた成長速度の小さい結晶粒はア
イランドの端に追いやられて成長が止まり、さらに、上
記成長速度の大きい結晶粒は、第1経路部10aと第1
経路部10aとが合流する部分では、より成長速度の大
きい結晶粒のみが第2経路部10bへと先へ成長してい
く。そして、第2経路部10b、第3経路部10cにお
いても、同様に成長速度によって、結晶粒の選択が行な
われる。そして、最終的には、最も成長速度の大きい結
晶粒が1本の最終経路部10dから目標領域つまり結晶
成長領域11まで到達して、目標領域11に大傾角粒界
のない単一ドメインが形成される。つまり、目標領域1
1に優れた結晶性珪素膜が形成される。
【0035】上記実施の形態では、基板として石英基板
を用いたが、基板としては、例えば、絶縁表面を有する
ガラス基板、あるいは珪素基板にSiO膜やSiN膜
を形成したものを使用してもよい。
【0036】また、上記実施の形態では、露出した非晶
質珪素膜からなる触媒添加領域19およびSiO層8
の上にスパッタリング法でニッケル薄膜を形成したが、
その代わりに、スピンコーターで1〜100ppm、例
えば20ppmの濃度の酢酸ニッケル溶液を塗布しても
同様の結果が得られる。また、触媒物質を含む膜を蒸着
法により形成してもよい。また、珪素の結晶化を助長す
る触媒物質として、ニッケルの代わりに、Fe、Co、
Ni、Ge、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、C
u、Auのうち少なくとも一種の元素を含む物質を用い
ても、ニッケルを使用した場合と同様の結果が得られ
る。
【0037】上記実施の形態においては、トーナメント
状の経路領域10の第1経路部10aの数を8本にし
て、等価な経路の数を8本としたが、等価な経路の数が
4本であっても、同様に単一ドメインを形成することが
できる。等価な経路が2本では、確実に単一ドメインを
形成することができない場合が多いが、稀に2本でも可
能な場合もある。16本以上の等価な経路を用いると、
珪素のアイランドの場所を多く占有することになり設計
上ふさわしくなく、経路も長くなるので結晶成長領域1
1まで十分な成長が行えない場合がある。
【0038】また、上記実施の形態では、非晶質珪素膜
5を100nmの厚さに形成したが、この非晶質珪素膜
5を結晶化して得られる結晶性珪素膜の厚みが10〜2
00nmになる厚さであれば、他の厚さでもよい。上記
結晶性珪素膜が10nmよりも小さいと、成膜不良など
の問題が起こり易くなる。一方、上記結晶性珪素膜が2
00nmよりも大きいと単一ドメインが形成されにくく
なる。
【0039】また、上記ニッケル等の触媒物質は、結晶
性珪素膜において1×1016cm −3〜5×1019
cm−3の間の濃度になる量が含まれていればよい。こ
の濃度が1×1016cm−3よりも小さいと、非晶質
珪素膜の結晶化が非常に起こり難くなる。また、この濃
度が5×1019cm−3よりも大きいと、結晶性珪素
膜に残留する触媒物質が過大になつて、結晶化後にTF
Tの電気特性の悪化を防止するために行う触媒除去工程
が困難になる。
【0040】また、上記ニッケル薄膜は0.1〜10n
mのどの厚さに形成してもよい。ニッケル薄膜の厚さが
0.1nmよりも小さいと、ニッケル薄膜から非晶質珪
素に拡散する触媒物質であるニッケルの量が不足して、
非晶質珪素膜を単一ドメインに結晶化し難くなる。ニッ
ケル薄膜の厚さが10nmよりも大きいと、触媒物質で
あるニッケルの量が過大になって、ニッケルが結晶性珪
素膜に残留してしまう。
【0041】また、上記非晶質珪素膜は、600℃の温
度の下で加熱処理を行ったが、550〜650℃のいず
れの温度で加熱処理をしてもよい。加熱処理温度が55
0℃よりも小さいと、非晶質珪素膜の結晶化が急激に進
行し難くなる。一方、加熱処理の温度が650℃よりも
大きいと、触媒物質を添加していない領域においても非
晶質珪素膜の結晶化が起こって、結晶性珪素膜の結晶が
微小になってしまって単一ドメインの形成ができなくな
る。
【0042】
【発明の効果】以上より明らかなように、この発明によ
れば、成長源領域と、目標領域とを、等価な複数の経路
からなるトーナメント状の経路領域で接続してなる非晶
質珪素膜からなるパターンを用いているので、単一ドメ
インからなる結晶性のよい珪素薄膜を容易に得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 結晶構造を説明する図である。
【図2】 本発明の実施の形態の半導体薄膜の作製方法
を説明する図である。
【図3】 本発明の実施の形態の半導体薄膜の作製方法
を説明する図である。
【図4】 本発明の実施の形態の非晶質珪素膜のパター
ンを示す平面図である。
【符号の説明】
1 大傾角粒界 2 小傾角粒界 3,19 触媒物質添加領域 4 基板 5 非晶質珪素膜 6,8 SiO層 7 非晶質珪素膜のパターン 9 成長源領域 10 経路領域 10a 第1経路部 10b 第2経路部 10c 第3経路部 10d 最終経路部 11 目標領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前川 真司 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 4K030 AA06 BA30 DA05 DA09 JA01 5F052 AA11 AA17 CA04 DA01 DB01 DB02 FA02 FA03 FA06 JA01 5F110 AA30 DD02 DD03 DD05 DD13 GG02 GG13 GG24 GG25 GG47 PP10 PP23 PP31 PP34 PP36

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に、成長源領域と目標領域と上記
    成長源領域と目標領域とを連結する経路領域とからなる
    非晶質珪素膜からなるパターンを形成し、上記成長源領
    域に、珪素の結晶化を助長する触媒物質を添加して、非
    晶質珪素膜にエネルギーを印加して、上記成長源領域か
    ら経路領域を経て目標領域に結晶成長を行って、上記目
    標領域に結晶性珪素膜を作製する半導体薄膜の作製方法
    において、 上記経路領域は、上記成長源領域に連なる複数の第1経
    路部と、上記目標領域に連なる一つの最終経路部とを、
    直接または中間経路部を経てトーナメント状に連結して
    なり、 少なくとも上記第1経路部と最終経路部を通って、上記
    成長源領域から目標領域に至る複数の経路は等価であっ
    て、 上記目標領域に、成長速度の最も大きい単一の結晶粒の
    みを形成させることを特徴とする半導体薄膜の作製方
    法。
  2. 【請求項2】 上記成長源領域から目標領域に至る経路
    の数は4本または8本であることを特徴とする請求項1
    に記載の半導体薄膜の作製方法。
  3. 【請求項3】 上記結晶性珪素膜の膜厚は10〜200
    nmであることを特徴とする請求項1に記載の半導体薄
    膜の作製方法。
  4. 【請求項4】 上記触媒物質は、Fe、Co、Ni、G
    e、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、Cu、Au
    から選ばれた少なくとも一種の元素を含むことを特徴と
    する請求項1に記載の半導体薄膜の作製方法。
  5. 【請求項5】 上記目標領域中の結晶性珪素膜には、F
    e、Co、Ni、Ge、Ru、Rh、Pd、Os、I
    r、Pt、Cu、Auから選ばれた少なくとも一種の元
    素が1×1016cm−3〜5×1019cm−3の濃
    度で含まれていることを特徴とする請求項1に記載の半
    導体薄膜の作製方法。
  6. 【請求項6】 上記成長源領域の触媒物質を添加する触
    媒物質添加領域以外の上記非晶質珪素膜のパターンの表
    面を覆うマスク層を設け、このマスク層および触媒物質
    添加領域の上に、Fe、Co、Ni、Ge、Ru、R
    h、Pd、Os、Ir、Pt、Cu、Auから選ばれた
    少なくとも一種の元素を含む層を、0.1〜10nmの
    膜厚で形成することを特徴とする請求項1に記載の半導
    体薄膜の作製方法。
  7. 【請求項7】 上記非晶質珪素膜に550℃〜650℃
    の温度で加熱処理して、結晶成長することを特徴とする
    請求項1に記載の半導体薄膜の作製方法。
JP2001082394A 2001-03-22 2001-03-22 半導体薄膜の作製方法 Pending JP2002280305A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001082394A JP2002280305A (ja) 2001-03-22 2001-03-22 半導体薄膜の作製方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001082394A JP2002280305A (ja) 2001-03-22 2001-03-22 半導体薄膜の作製方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002280305A true JP2002280305A (ja) 2002-09-27

Family

ID=18938344

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001082394A Pending JP2002280305A (ja) 2001-03-22 2001-03-22 半導体薄膜の作製方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002280305A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100306831B1 (ko) 반도체물질,이를이용한반도체장치및이의제조방법
JP3540012B2 (ja) 半導体装置作製方法
JP4095064B2 (ja) 薄膜トランジスター及びその製造方法
JPH02140915A (ja) 半導体装置の製造方法
TW200832714A (en) Fabricating method for low temperatyue polysilicon thin film
TWI527087B (zh) 多晶矽層、備製多晶矽層之方法、使用多晶矽層之薄膜電晶體及包含該薄膜電晶體之有機發光顯示裝置
US6812072B2 (en) Method for crystallizing amorphous film and method for fabricating LCD by using the same
KR100790059B1 (ko) 반도체장치, 그 제조방법 및 액정표시장치
JP2012004411A (ja) 半導体装置の製造方法、半導体装置、および表示装置
US20070082433A1 (en) Thin film transistor
JP2002280305A (ja) 半導体薄膜の作製方法
KR100721957B1 (ko) 다결정 실리콘층, 상기 다결정 실리콘층을 이용한 평판표시 장치 및 이들을 제조하는 방법
JP2002313804A (ja) 半導体装置およびその製造方法
JP2002124466A (ja) 半導体装置の製造方法及び半導体装置
KR20070057505A (ko) 박막 트랜지스터 기판의 제조방법
JP2638868B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP4618957B2 (ja) 結晶性シリコン膜の形成方法、半導体装置、ディスプレイ装置
JP2687393B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP2003100631A (ja) 半導体作製方法および半導体装置
JP3843203B2 (ja) 半導体薄膜の製造方法およびその半導体薄膜
KR100493804B1 (ko) 결정성 규소막 형성 방법
JP2001176796A (ja) 半導体膜の形成方法および半導体装置
JP2002075862A (ja) 結晶性半導体膜の形成方法および半導体装置並びにディスプレイ装置
JP2004071832A (ja) 半導体膜およびその形成方法、並びにその半導体膜を用いた半導体装置、ディスプレイ装置
JP3977063B2 (ja) 半導体薄膜とその製造方法