JP3843203B2 - 半導体薄膜の製造方法およびその半導体薄膜 - Google Patents

半導体薄膜の製造方法およびその半導体薄膜 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は絶縁表面を有する基板上に形成される半導体薄膜の製造方法およびその半導体薄膜に関し、さらに詳細には、絶縁表面を有する基板上に非晶質珪素膜を形成し、この非晶質珪素膜に熱、光、荷電粒子等のエネルギーを印加することにより、結晶性の半導体薄膜を得る半導体薄膜の製造方法およびその半導体薄膜に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、薄膜トランジスタ(以下、TFTという)に代表される薄膜半導体素子が注目されている。薄膜半導体素子は、絶縁表面を有する基板上に数10nm〜数100nmの半導体薄膜をCVD(化学的気相成長)法等で形成し、この半導体薄膜を活性層として、絶縁ゲート型電界効果半導体装置やダイオード等を構成するものである。上記半導体薄膜は、アクティブマトリクス型の液晶電気光学装置に応用されている。この液晶電気光学装置は、マトリクス状に配置された数十万以上の画素電極のそれぞれに1つ以上のTFTを配置し、画素電極に供給する電荷をTFTによって制御するものである。
【0003】
上記TFTに利用する半導体薄膜としては、非晶質珪素膜を用いることが簡便であるが、その非晶質珪素膜には移動度が小さい等の電気的特性が低いという問題がある。上記TFTの特性を向上するには、結晶性を有する珪素膜を利用すればよい。結晶性を有する珪素膜は、多結晶珪素膜、微結晶珪素膜等と称されている。この結晶性を有する珪素膜を得るためには、まず非晶質珪素膜を形成し、しかる後にそれを加熱して結晶化すればよい。
【0004】
従来、半導体薄膜の製造方法としては、次の▲1▼,▲2▼に示すようなものがある。
【0005】
▲1▼ 特開平6‐244103では、非晶質珪素膜の表面に珪素の結晶化を助長する触媒を添加し、その後のアニールによって結晶化珪素膜を得る方法が提案されている。しかしながら、このような方法では、結晶化が非晶質珪素膜の表面の任意の場所で起こるために、得られた結晶化珪素膜にTFTを作製した場合、TFTの活性層に複数個の結晶粒の境界が存在してしまうことが避けられない。したがって、上記TFTの電気特性において、移動度が低い、オフ電流が大きいなどの問題が発生してしまう。つまり、上記方法で作製された結晶化珪素膜では、電気的特性がよく、特性ばらつきが少ないTFTを作製することは実質的に困難である。
【0006】
▲2▼ 1999年米国Materials Research Society(MRS)Spring Meeting(A18.6)で発表された半導体薄膜の製造方法では、成長源領域とトランジスタ作製領域をパターニングで隔離し、両領域間を、一箇所の屈曲部を有する非晶質珪素経路で繋ぐことにより、トランジスタ作製領域へと結晶成長する結晶粒を単一にすることが可能であると発表された。具体的には、複数の結晶粒が屈曲部で一個に選択され、その選択された結晶粒がトランジスタ作製領域まで結晶成長する一方、それ以外の結晶粒は非晶質珪素経路を通過できないというものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記▲2▼の半導体薄膜の製造方法では、屈曲部を有する非晶質珪素経路中で完全に単一の結晶粒のみに選択することができないことが我々の研究結果で判明した。
【0008】
より詳しくは、上記米国MRS発表によれば、最も早く屈曲部に到達した結晶粒が、他の結晶粒が進入するよりも早く屈曲部以後(屈曲部とトランジスタ作製領域との間)の非晶質珪素経路の結晶化を完了することにより、その非晶質珪素経路に他の結晶粒が進入できなくなり、トランジスタ作製領域が単一結晶粒化するというものである。しかし、実際には結晶粒により結晶成長速度が異なるため、最も早く到達した結晶粒が屈曲部以後の非晶質珪素経路の結晶化を完了するよりも早くに、結晶成長速度の大きい別の結晶粒が、屈曲部以後の非晶質珪素経路に進入する場合があることが分った。その結果、上記トランジスタ作製領域が必ずしも単一の結晶粒のみで構成されない場合がある。
【0009】
そこで、本発明は、トランジスタ等を作製するための領域を完全に単一の結晶粒のみで構成することができる導体薄膜の製造方法およびその半導体薄膜を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の半導体薄膜の製造方法は、絶縁表面を有する基板上に非晶質珪素膜を形成する工程と、触媒を添加すべき成長源領域と、この成長源領域に対して隔離されて触媒が非添加の素子形成領域と、上記成長源領域と上記素子形成領域とを繋ぎ、屈曲部を有する非晶質珪素経路と、上記屈曲部と上記成長源領域との間の上記非晶質珪素経路と一直線に位置するように、上記屈曲部に隣接する非晶質珪素からなる分岐領域とを、上記非晶質珪素膜をパターニングして形成する工程と、上記成長源領域のみに、非晶質珪素の結晶化を助長する触媒を添加する工程と、上記成長源領域にエネルギーを印加することにより、上記成長源領域で発生した結晶粒を、上記非晶質珪素経路を介して上記素子形成領域へ結晶成長させる工程とを備えることを特徴としている。
【0011】
本発明の半導体薄膜の製造方法は、例えばTFTを作製しようとする領域が完全に単一の結晶粒のみで構成されるように鋭意検討した結果見い出されたものである。
【0012】
上記半導体薄膜の製造方法によれば、上記絶縁表面を有する基板上に非晶質珪素膜を成膜し、その非晶質珪素膜をパターニングすることによって、成長源領域と、この成長源領域に対して隔離された素子形成領域と、成長源領域と素子形成領域とを繋ぎ、屈曲部を有する非晶質珪素経路と、屈曲部と成長源領域との間の非晶質珪素経路と一直線に位置するように、屈曲部に隣接する非晶質珪素からなる分岐領域とを形成する。そして、上記成長源領域のみに、非晶質珪素の結晶化を助長する触媒を添加した後、成長源領域にエネルギーを印加すると、成長源領域で発生した結晶粒が、非晶質珪素経路を介して素子形成領域へ結晶成長する。このとき、上記成長源領域から素子形成領域まで結晶成長する必要な結晶粒以外の不要な結晶粒が、分岐領域へ向って直進する。具体的には、上記屈曲部に最も早く到達した結晶粒のみが選択され、屈曲部以後の非晶質珪素経路を占有する。その結果、上記成長源領域から素子形成領域まで結晶成長する必要な結晶粒以外の不要な結晶粒は、屈曲部に沿って結晶成長せずに、屈曲部に隣接する分岐領域へ向って直進する。したがって、上記素子形成領域を完全に一個の結晶粒のみで構成することができる。発明者が研究した結果、殆どの場合、最も早く屈曲部に到達する結晶粒は、成長源領域において最も屈曲部に近い結晶粒であった。
【0013】
また、上記屈曲部に最も近い結晶粒以外の結晶粒が最初に屈曲部に到達した場合でも、最初に屈曲部に到達した結晶粒は、屈曲部に比較的近い結晶粒であり、成長源領域に最も近い屈曲部の角を真っ先に占有して、屈曲部以後の非晶質珪素経路の結晶化を完了させてしまう。したがって、最初に屈曲部に到達した結晶粒よりも屈曲部に近い結晶粒は、必然的に屈曲部以後の非晶質珪素経路へは進入できなくなる。
【0014】
また、上記屈曲部に最も早く到達した結晶粒よりも屈曲部から遠い結晶粒は、屈曲部に隣接する分岐領域へと直線的に結晶成長を続けるために、屈曲部に沿って結晶成長する速度が小さくなる。したがって、上記屈曲部に最も早く到達した結晶粒が屈曲部以後の非晶質珪素経路の結晶化を完了するまでに、その結晶粒よりも屈曲部から離れている結晶粒が屈曲部に到達することが不可能であることが分っている。
【0015】
また、上記屈曲部に分岐領域を隣接させることにより、成長源領域から素子形成領域まで結晶成長する単一の結晶粒以外の不要な結晶粒を分岐領域へ向って直進させると、素子形成領域を完全に一個の結晶粒のみで確実に構成することができる。
【0016】
また、上記非晶質珪素経路に設ける屈曲部の数は1つでも、成長源領域から素子形成領域まで結晶成長する結晶粒数を完全に単一に選択することが可能であったが、屈曲部の数を2つ以上にしても、成長源領域から素子形成領域まで結晶成長する結晶粒数を完全に単一にすることが可能である。また、上記屈曲部の数が2つ以上の場合、素子形成領域に例えばTFTを形成しても、屈曲部の数が1つの場合と比べてTFTの電気特性に差がないことが判明した。したがって、上記非晶質珪素経路は少なくとも1つの屈曲部を有していればよく、屈曲部の数を複数に設定することにより、TFTの配置に大きな自由度を持たせることができ、面積効率を向上させることが可能である。
【0017】
また、上記屈曲部以後、つまり屈曲部と素子形成領域との間において、非晶質珪素経路の経路幅が1μmより小さいと、素子形成領域への結晶成長が困難となる。また、上記経路幅が50μmより大きいと、素子形成領域へと成長する結晶粒を屈曲部で完全に単一に選択できなくなる場合がある。したがって、上記成長源領域に最も近い屈曲部と、素子形成領域との間において、非晶質珪素経路の経路幅が1μm以上50μm以下であることが好ましい。
【0018】
また、上記素子形成領域の面積が0.1mm2より大きいと、その素子形成領域の結晶化が急激に進行しなくなり、素子形成領域を単一結晶粒のみで結晶化することができなくなる。したがって、上記素子形成領域の面積が0.1mm2以下であることが好ましい。
【0019】
また、上記成長源領域のみに触媒を添加するために、窒化珪素膜、酸化珪素膜、炭化珪素膜のうち少なくとも1種類からなる膜厚50nm以上のマスクを、成長源領域以外の領域表面上に形成する。上記マスクは、窒化珪素膜、酸化珪素膜、炭化珪素膜のうち少なくとも1種類からなり、50nm以上の膜厚を有しているから、エネルギー印加工程で触媒がマスクを通過するの防ぐことができる。また、上記マスクは、例えばTFTとなる素子形成領域に対して直に接触するが、TFTの特性に悪影響を及ぼさない。
【0020】
また、上記触媒として、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、In、Sn、Pd、Sn、Pd、P、As、Sbのうち少なくとも1種類の元素を用いると、非晶質珪素の結晶化を効果的に助長できることが分った。
【0021】
また、上記触媒をスパッタ蒸着法、薬液塗布等で成長源領域の表面に添加する場合、成長源領域における触媒の表面濃度が1×1011atoms/cm2以上1×1016atoms/cm2以下の範囲になるように制御する。この範囲の添加量より少ないと、結晶成長が非常に起こりにくいか、全く起こらない。逆に、上記範囲の添加量より多いと、多量の触媒が結晶化した珪素中に残留してしまって、結晶化後においてTFTの電気特性の悪化を防止するために行う触媒除去工程が困難、あるいは除去するための時間が長くなって、製造工程として好ましくない。したがって、上記成長源領域における触媒の表面濃度が1×1011atoms/cm2以上1×1016atoms/cm2以下に設定するのが好ましい。
【0022】
また、上記触媒をイオン注入法などで成長源領域3内に注入する場合、成長源領域3における触媒の濃度が2×1016atoms/cm3以上2×1021atoms/cm3以下の範囲になるように制御する。上記触媒の濃度が2×1016atoms/cm3より低いと、結晶成長が非常に起こりにくいか、あるいは全く起こらない。逆に、上記触媒の濃度が2×1021atoms/cm3より高いと、結晶化した珪素中に多量の触媒が残留してしまうため、結晶化後に行う触媒除去工程が困難、あるいは触媒を除去する時間が長くなり、製造工程として好ましくない。したがって、上記成長源領域における触媒の濃度を2×1016atoms/cm3以上2×1021atoms/cm3以下に設定するのが好ましい。
【0023】
また、上記触媒の添加後において、熱、光、荷電粒子などのエネルギーを成長源領域に印加することによって、成長源領域で発生した結晶粒の1つが、成長源領域から非晶質珪素経路を通って素子形成領域まで結晶成長している。上記成長源領域に印加するエネルギーが熱である場合、例えば電気炉を用いて、エネルギーの印加を行うことができる。このとき、上記電気炉の設定温度を400℃より低くすると、結晶化速度が非常に遅くなり、製造工程として好ましくない。逆に、上記電気炉の設定温度を800℃より高くすると、成長源領域以外の任意の場所で、触媒によらない多数の結晶粒が発生するため、多数の微結晶珪素膜が形成されてしまう。この微結晶珪素膜に作製されたTFTは、移動度が小さいなど、電気特性が悪くなる。したがって、上記電気炉の設定温度は400℃以上800℃以下にするのが好ましい。
【0024】
本発明の半導体薄膜は、絶縁表面を有する基板上に、パターニングされた非晶質珪素膜を有する半導体薄膜において、上記非晶質珪素膜は、触媒を添加すべき成長源領域と、この成長源領域に対して隔離された触媒が非添加の素子形成領域と、上記成長源領域と上記素子形成領域とを繋ぎ、屈曲部を有する非晶質珪素経路と、上記屈曲部と上記成長源領域との間の上記非晶質珪素経路と一直線に位置するように、上記屈曲部に隣接する非晶質珪素からなる分岐領域とを備えたことを特徴としてる。
【0025】
上記構成の半導体薄膜によれば、上記成長源領域のみに、非晶質珪素の結晶化を助長する触媒を添加した後、成長源領域にエネルギーを印加することにより、成長源領域で発生した結晶粒が、成長源領域から非晶質珪素経路を介して素子形成領域まで結晶成長する。このとき、上記成長源領域から素子形成領域まで結晶成長する必要な結晶粒以外の不要な結晶粒が、分岐領域へ向って直進する。具体的には、上記屈曲部に最も早く到達した結晶粒のみが選択され、屈曲部以後の非晶質珪素経路を占有する。その結果、上記成長源領域から素子形成領域まで結晶成長する必要な結晶粒以外の不要な結晶粒は、屈曲部に沿って結晶成長せずに、屈曲部に隣接する分岐領域へ向って直進する。したがって、上記素子形成領域を完全に一個の結晶粒のみで構成することができる。
【0026】
また、上記上記素子形成領域を用いて例えばTFTを作製した場合、電気特性がよく、特性ばらつきが少ないTFTを作製することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の半導体薄膜の製造方法およびその半導体薄膜を図示の実施の形態により詳細に説明する。
【0028】
(第1の実施の形態)
図1(a)〜(c)は本発明の第1の実施の形態の半導体薄膜の製造方法の工程図であり、図2は上記半導体薄膜の模式的平面図である。
【0029】
上記第1の実施の形態の半導体薄膜の製造方法を以下に説明する。
【0030】
まず、図1(a)に示すように、絶縁表面を有する基板としての石英基板1上に、Si26ガスを用いた減圧CVD法で非晶質珪素膜2を50nm積層する。
【0031】
次に、上記非晶質珪素膜2に対してレジスト塗布、露光、現像の通常のフォト工程を行うことにより、非晶質珪素膜2をパターニングすると、図1(b)に示すように、パターニングされた非晶質珪素膜12が基板1上に形成される。このパターニングされた非晶質珪素膜12は、図2に示すように、成長源領域3と、この成長源領域3に対して隔離された素子形成領域4と、成長源領域3と素子形成領域4とを繋ぎ、1つの屈曲部6を有する非晶質珪素経路5と、屈曲部6に隣接する分岐領域7とを備えている。上記分岐領域7は非晶質珪素からなり、屈曲部6と成長源領域3との間の非晶質珪素経路5に対して一直線に位置している。
【0032】
上記成長源領域3は10μm×10μmの正方形状であり、素子形成領域4は10μm×100μmの長方形状となっている。また、上記非晶質珪素経路5では、成長源領域側の経路幅D1が8μm、素子形成領域側の経路幅D2が8μm、成長源領域3の端から屈曲するまでの長さL1が15μm、屈曲してから素子形成領域4の端までの長さL2が15μmになっている。そして、上記分岐領域7は長方形状であり、幅D3が10μm、長さL3が15μmになっている。
【0033】
次に、上記基板1、および、パターニングされた非晶質珪素膜12上に、常圧CVD法でSiH4ガスとO2ガスを用いてSiO2膜を200nm堆積させる。そして、上記SiO2膜に対して、レジスト塗布、露光、現像のフォト工程を行って、図1(c)に示すように、9μm×9μmの正方形状の開口9をSiO2膜に形成して、膜厚200nmのマスク8を成長源領域3以外の領域表面上に形成している。このマスク8の開口9(いわゆる触媒添加窓)からは、成長源領域3の一部が露出している。なお、上記現像では、例えば10:1BHF(バッファードフッ酸)を用いてエッチングを行っている。
【0034】
次に、表面濃度が1×1013atoms/cm2になるように、マスク8の開口9から露出した成長源領域3の表面に触媒としてのニッケルを蒸着する。このとき、露出した成長源領域3以外の領域表面をマスク8が覆っているので、その露出した成長源領域3の表面のみに触媒が添加される。
【0035】
次に、上記成長源領域3にエネルギーとしての熱を印加するために、電気炉を用いて窒素雰囲気中で600℃の加熱処理を行うと、成長源領域3内で複数個の結晶粒が発生し、そのうちの非晶質珪素経路5付近の数個が屈曲部6に向って結晶成長していく。このとき、上記屈曲部6に最も早く到達した結晶粒が、屈曲部6以後の非晶質珪素経路5を占有して、素子形成領域4が完全に一個の結晶粒のみで構成される。一方、上記成長源領域3から素子形成領域4まで結晶成長する単一の結晶粒以外の不要な結晶粒は、屈曲部6に沿って結晶成長せずに分岐領域7へ向って直進する。
【0036】
このように、上記屈曲部6と成長源領域3との間の非晶質珪素経路5に対して一直線に位置するように、屈曲部6に分岐領域7を隣接させているから、成長源領域3から素子形成領域4まで結晶成長する必要な結晶粒以外の不要な結晶粒が、分岐領域7へ向って直進する。つまり、上記成長源領域3から素子形成領域4へ向って成長する結晶粒が屈曲部6で完全に単一に選択される。その結果、上記成長源領域3から素子形成領域7まで複数の結晶粒が結晶成長せず、素子形成領域4を完全に一個の結晶粒のみで形成することができる。したがって、上記素子形成領域4を用いて例えばTFTを作製した場合、電気特性がよく、特性ばらつきが少ないTFTを作製することができる。
【0037】
また、上記素子形成領域4が単一の結晶粒で構成されていることを光学顕微鏡で確認できた。具体的には、上記光学顕微鏡で結晶粒界が顕著に観察できるように、電気炉の加熱処理を3時間行った後、基板1を電気炉から取り出し、10:1BHF中に30分間浸漬する。そして、上記素子形成領域4を光学顕微鏡で観察した結果、素子形成領域4が単一の結晶粒で構成されていることが確認された。つまり、上記成長源領域3で発生し、成長源領域3から素子形成領域4へ向って成長する複数の結晶粒のうちの一つの結晶粒のみが完全に屈曲部6で選択されて、その選択された単一の結晶粒のみが、成長源領域3から非晶質珪素経路5を通過して素子形成領域4まで結晶成長していることが確認されたことになる。したがって、上記素子形成領域4を用いることによって、例えばTFTを完全に単一の結晶粒で形成することができる。
【0038】
また、上記屈曲部6と素子形成領域4との間の経路幅、つまり非晶質珪素経路5の素子形成領域4側の経路幅D2を8μmに設定しているから、単一の結晶粒を成長源領域3から素子形成領域4まで確実に結晶成長させることできる。
【0039】
また、上記素子形成領域4の面積が0.001mm2(10μm×100μm)であるから、素子形成領域4での結晶成長を進行させることができる。
【0040】
また、上記成長源領域3において、ニッケルの表面濃度が1×1013atoms/cm2であるから、成長源領域3で結晶粒を確実に発生および成長させることができ、かつ、結晶化した珪素に残留する触媒を少なし、結晶粒成長後の触媒除去に費やす時間を短くすることができる。
【0041】
また、上記電気炉の設定温度が600℃であるから、結晶化速度を早くすることができ、かつ、素子形成領域4の電気特性が低下しない。
【0042】
上記第1の実施の形態では、非晶質珪素経路5に屈曲部6を1つ設けていたが、非晶質珪素通路5に屈曲部を2つ以上設けてもよい。
【0043】
また、上記経路幅D2を8μmに設定していたが、経路幅D2は1μm以上50μm以下に設定すればよい。上記経路幅D2が1μmより小さいと、成長源領域3から素子形成領域4まで結晶粒を成長させるのが困難になる。一方、上記経路幅D2が50μmより大きいと、複数の結晶粒が成長源領域3から素子形成領域4まで結晶成長してしまう場合がある。
【0044】
また、上記素子形成領域4の面積は0.001mm2であったが、素子形成領域4の面積は0.1mm2以下であればよい。上記素子形成領域4の面積が0.1mm2より大きくなると、その素子形成領域4の結晶化が急激に進行しなくなり、素子形成領域4を単一結晶粒のみで結晶化することができなくなる。
【0045】
また、上記マスク8はSiO2膜で形成していたが、窒化珪素膜、酸化珪素膜、炭化珪素膜のうち少なくとも1種類で形成してもよい。
【0046】
また、上記マスク8の膜厚は200nmであったが、その膜厚は50nm以上であればよい。上記マスク8の膜厚が50nmより薄い場合、マスク8上から触媒の添加を行うと、触媒がマスク8を通過し、素子形成領域4を汚染してしまう。
【0047】
また、上記触媒としてNiを用いたが、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、In、Sn、Pd、Sn、Pd、P、As、Sbのうち少なくとも1種類の元素を用いても第1の実施形態と同様の効果が得られることが分った。
【0048】
また、上記触媒を、スパッタ蒸着法を用いて成長源領域3の表面の一部に添加したが、その表面へのニッケルの添加は薬液塗布等で行ってもよい。
【0049】
また、上記成長源領域3において、触媒(ニッケル)の表面濃度が1×1013atoms/cm2であったが、触媒の表面濃度は1×1011atoms/cm2以上1×1016atoms/cm2以下の範囲であればよい。上記表面濃度が1×1011atoms/cm2より低いと、結晶成長が非常に起こりにくくなり、逆に、表面濃度が1×1016atoms/cm2より高いと、大量の触媒が結晶化した珪素中に残留してしまって、その残留した触媒の除去に要する時間が長くなってしまう。
【0050】
また、上記触媒を、スパッタ蒸着法を用いて成長源領域3の表面の一部に添加したが、例えばイオン注入法などで成長源領域3内に注入してもよい。この場合、成長源領域3における触媒の濃度が2×1016atoms/cm3以上2×1021atoms/cm3以下の範囲になるように制御する。これにより、上記成長源領域3において、結晶粒を確実に発生および成長させることができ、かつ、結晶化した珪素に残留する触媒を少なくし、結晶粒成長後に触媒を除去する時間を短縮できる。また、上記成長源領域3において、触媒の濃度が2×1016atoms/cm3より低いと、結晶成長が非常に起こりにくくなり、逆に、触媒の濃度が2×1021atoms/cm3より高いと、結晶化した珪素中に大量の触媒が残留してしまって、その触媒を除去するための時間が長くなってしまう。
【0051】
また、上記電気炉の設定温度は600℃であったが、400℃以上800℃以下の範囲であればよい。上記電気炉の設定温度が400℃より低いと、結晶化速度が非常に遅くなり製造工程として好ましくない。逆に、上記電気炉の設定温度が800℃より高いと、成長源領域3以外の任意の場所で、触媒によらない多数の結晶粒が発生するため、微結晶珪素膜が形成されてしまう。すなわち、上記素子形成領域4を単一の結晶粒で構成することができない。
【0052】
また、上記成長源領域3に印加するエネルギーは熱であったが、成長源領域3に印加するエネルギーは光や荷電粒子などでもよい。
【0053】
(第2の実施の形態)
図3(a)〜(c)は本発明の第2の実施の形態の半導体薄膜の製造方法の工程図であり、図4は上記半導体薄膜の模式的平面図である。
【0054】
上記第2の実施の形態の半導体薄膜の製造方法を以下に説明する。
【0055】
まず、図3(a)に示すように、絶縁表面を有する基板としての石英基板31上に、Si26ガスを用いた減圧CVD法で非晶質珪素膜32を60nm積層する。
【0056】
次に、上記非晶質珪素膜32に対してレジスト塗布、露光、現像の通常のフォト工程を行うことにより、非晶質珪素膜32をパターニングすると、図3(b)に示すように、パターニングされた非晶質珪素膜42が基板31上に形成される。このパターニングされた非晶質珪素膜42は、図4に示すように、
成長源領域3と、この成長源領域3に対して隔離された素子形成領域4と、成長源領域33と素子形成領域34とを繋ぎ、2つの第1,第2屈曲部36,46を有する非晶質珪素経路35と、第1屈曲部36に隣接する分岐領域37とを備えている。上記分岐領域37は非晶質珪素からなり、第1屈曲部36と成長源領域37との間の非晶質珪素経路35に対して一直線に位置している。
【0057】
上記成長源領域33は10μm×10μmの正方形状であり、素子形成領域34は10μm×150μmの長方形状となっている。また、上記非晶質珪素経路35では、成長源領域33と第1屈曲部36との間の経路幅D31が8μm、第1屈曲部36と第2屈曲部46との間の経路幅D32が8μm、第2屈曲部46と素子形成領域34との間の経路幅D34が7μm、成長源領域33の端から最初屈曲するまでの長さL31が20μm、屈曲してから再び屈曲するまでの長さL32が20μm、再び屈曲してから素子形成領域34の端までの長さL34が5μmになっている。そして、上記分岐領域37は長方形状であり、幅D33が10μm、長さL33が20μmになっている。
【0058】
次に、上記基板31、および、パターニングされた非晶質珪素膜42上に、プラズマCVD法でSiH4ガスとN2ガスを用いてSiNX膜を300nm堆積させる。そして、上記SiNX膜に対して、レジスト塗布、露光、現像のフォト工程を行って、図3(c)に示すように、9μm×9μmの正方形状の開口39をSiNX膜に形成して、膜厚300nmのマスク38を成長源領域33以外の領域表面上に形成している。このマスク38の開口39(いわゆる触媒添加窓)からは、成長源領域33の一部が露出している。
【0059】
次に、上記マスク38上から、触媒としての1×1015ions/cm2のNi+を加速エネルギー50keVで成長源領域33内にイオン注入する。このとき、露出した成長源領域33以外の領域表面をマスク38が覆っているので、N+は素子形成領域34に到達せず、結果的には、成長源領域33内のみにNi+が注入されたことになる。
【0060】
次に、上記成長源領域33にエネルギーを印加するために、電気炉を用いて窒素雰囲気中で630℃の加熱処理を行うと、成長源領域33内で複数個の結晶粒が発生し、そのうちの非晶質珪素経路35付近の数個が非晶質珪素経路35へ向って結晶成長していく。このとき、上記第1屈曲部36に最も早く到達した結晶粒が第1屈曲部36以後の非晶質珪素経路35を占有して、素子形成領域4が完全に一個の結晶粒のみで構成される。一方、上記成長源領域33から素子形成領域34まで結晶成長する単一の結晶粒以外の不要な結晶粒は、第1屈曲部36に沿って延びずに分岐領域37へ向って直進する。
【0061】
上記構成の半導体薄膜の製造方法も、上記第1の実施形態と同様の効果を奏すると共に、非晶質珪素経路35が2つの第1,第2屈曲部36,46を有しているので、素子形成領域34の配置の自由度が向上する。したがって、上記素子形成領域34に例えばTFTを形成する場合、TFTの配置の自由度も向上し、面積効率を向上させることができる。
【0062】
また、上記電気炉で2時間加熱処理した後、電気炉から基板31を取り出し、結晶粒境界が光学顕微鏡で顕著に観察できるように、リン酸でSiNxマスク層13を除去した後、10:1BHF中に30分間浸漬した。そして、第1の実施の形態と同様に光学顕微鏡を用いて素子形成領域34を観察した結果、素子形成領域34が単一の結晶粒で構成されていることが確認された。したがって、上記素子形成領域34を用いることによって、例えばTFTを完全に単一の結晶粒で形成することが可能となる。
【0063】
上記第2の実施の形態では、触媒としてNiイオンを用いたが、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、In、Sn、Pd、Sn、Pd、P、As、Sbのうち少なくとも1種類のイオンを用いてもよい。
【0064】
【発明の効果】
以上より明らかなように、本発明の半導体薄膜の製造方法は、屈曲部と成長源領域との間の非晶質珪素経路と一直線に位置するように、屈曲部に分岐領域を隣接させているから、成長源領域から素子形成領域へ向って成長する結晶粒が屈曲部で完全に単一に選択されて、素子形成領域を完全に一個の結晶粒のみで構成することができる。
【0065】
一実施形態の発明の半導体薄膜の製造方法は、成長源領域から素子形成領域まで結晶成長する必要な結晶粒以外の不要な結晶粒が分岐領域へ向って直進するから、素子形成領域を完全に一個の結晶粒のみでより確実に構成することができる。
【0066】
一実施形態の発明の半導体薄膜の製造方法は、成長源領域から素子形成領域まで結晶成長する単一の結晶粒以外の不要な結晶粒が分岐領域へ向って直進するようするので、素子形成領域を完全に一個の結晶粒のみでより確実に構成することができる。
【0067】
一実施形態の発明の半導体薄膜の製造方法は、上記非晶質珪素経路の屈曲部の数を複数に設定できるから、TFTの配置に大きな自由度を持たせることができ、面積効率を向上できる。
【0068】
一実施形態の発明の半導体薄膜の製造方法は、上記成長源領域に最も近い屈曲部と、非晶質珪素経路との間の経路幅が1μm以上50μm以下にしているから、単一の結晶粒を成長源領域から素子形成領域まで確実に結晶成長させることできる。
【0069】
一実施形態の発明の半導体薄膜の製造方法は、上記素子形成領域の面積が0.1mm2以下だから、素子形成領域での結晶成長を進行させることができる。
【0070】
一実施形態の発明の半導体薄膜の製造方法は、上記成長源領域以外の領域表面上に形成するマスクが、酸化珪素膜、炭化珪素膜のうち少なくとも1種類からなり、50nm以上の膜厚を有しているから、素子形成領域に悪影響を及ぼすことなく、エネルギー印加工程で触媒がマスクを通過するの防ぐことができる。
【0071】
一実施形態の発明の半導体薄膜の製造方法は、上記触媒として、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、In、Sn、Pd、Sn、Pd、P、As、Sbのうち少なくとも1種類の元素を用いると、非晶質珪素の結晶化を効果的に助長できる。
【0072】
一実施形態の発明の半導体薄膜の製造方法は、成長源領域の表面に触媒を添加する場合、成長源領域における触媒の表面濃度が1×1011atoms/cm2以上1×1016atoms/cm2以下にするから、成長源領域で結晶粒を確実に発生および成長させることができ、かつ、結晶化した珪素に残留する触媒を少なし、結晶粒成長後の触媒除去に費やす時間を短くすることができる。
【0073】
一実施形態の発明の半導体薄膜の製造方法は、成長源領域3内に触媒を注入する場合、成長源領域3における触媒の濃度が2×1016atoms/cm3以上2×1021atoms/cm3以下にするから、成長源領域で結晶粒を確実に発生および成長させることができ、かつ、結晶化した珪素に残留する触媒を少なし、結晶粒成長後において触媒除去に要する時間を短縮できる。
【0074】
一実施形態の発明の半導体薄膜の製造方法は、電気炉を用いて400℃以上800℃以下の加熱処理を施すから、結晶化速度を早めることができ、かつ、素子形成領域の電気特性が低下するのを防止できる。
【0075】
本発明の半導体薄膜の製造方法は、屈曲部と成長源領域との間の非晶質珪素経路と一直線になるように、屈曲部に分岐領域を隣接させているので、成長源領域から素子形成領域へ向って成長する結晶粒が屈曲部で完全に単一に選択されて、成長源領域から素子形成領域まで結晶成長する結晶粒以外の不要な結晶粒が分岐領域へ向って直進し、素子形成領域を完全に一個の結晶粒のみで構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1(a)〜(c)は本発明の第1の実施の形態の半導体薄膜の製造方法の工程図である。
【図2】 図2は上記第1の実施の形態の半導体薄膜の模式的平面図である。
【図3】 図3(a)〜(c)は本発明の第2の実施の形態の半導体薄膜の製造方法の工程図である。
【図4】 図4は上記第2の実施の形態の半導体薄膜の模式的平面図である。
【符号の説明】
1,31 石英基板
2,32 非晶質珪素膜
3,33 成長源領域
4,34 素子形成領域
5,35 非晶質珪素経路
6 屈曲部
7,37 分岐領域
8,38 マスク
12,42 パターニングされた非晶質珪素膜
36 第1屈曲部
46 第2屈曲部

Claims (14)

  1. 絶縁表面を有する基板上に非晶質珪素膜を形成する工程と、
    触媒を添加すべき成長源領域と、この成長源領域に対して隔離されて触媒が非添加の素子形成領域と、上記成長源領域と上記素子形成領域とを繋ぎ、屈曲部を有する非晶質珪素経路と、上記屈曲部と上記成長源領域との間の上記非晶質珪素経路と一直線に位置するように、上記屈曲部に隣接する非晶質珪素からなる分岐領域とを、上記非晶質珪素膜をパターニングして形成する工程と、
    上記成長源領域のみに、非晶質珪素の結晶化を助長する触媒を添加する工程と、
    上記成長源領域にエネルギーを印加することにより、上記成長源領域で発生した結晶粒を、上記非晶質珪素経路を介して上記素子形成領域へ結晶成長させる工程とを備えることを特徴とする半導体薄膜の製造方法。
  2. 請求項1に記載の半導体薄膜の製造方法において、
    上記成長源領域から上記素子形成領域まで結晶成長する必要な結晶粒以外の不要な結晶粒を、上記分岐領域へ向って直進させることを特徴とする半導体薄膜の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の半導体薄膜の製造方法において、
    上記成長源領域から上記素子形成領域まで結晶成長する結晶粒は単一であることを特徴とする半導体薄膜の製造方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1つに記載の半導体薄膜の製造方法において、
    上記非晶質珪素経路が上記屈曲部を少なくとも1つ有するようにしたことを特徴とする半導体薄膜の製造方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1つに記載の半導体薄膜の製造方法において、
    上記成長源領域に最も近い上記屈曲部と、上記素子形成領域との間の上記非晶質珪素経路の経路幅が1μm以上50μm以下であることを特徴とする半導体薄膜の製造方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1つに記載の半導体薄膜の製造方法において、
    上記素子形成領域の面積が0.1mm2以下であることを特徴とする半導体薄膜の製造方法。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1つに記載の半導体薄膜の製造方法において、
    上記成長源領域以外の領域表面上に膜厚50nm以上のマスクを形成することを特徴とする半導体薄膜の製造方法。
  8. 請求項7に記載の半導体薄膜の製造方法において、
    上記マスクは、窒化珪素膜、酸化珪素膜、炭化珪素膜のうちの少なくとも1種類からなることを特徴とする半導体薄膜の製造方法。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1つに記載の半導体薄膜の製造方法において、
    上記触媒は、Fe、Co、Ni、Ge、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、Cu、Au、Geのうち少なくとも1種類の元素であることを特徴とする半導体薄膜の製造方法。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1つに記載の半導体薄膜の製造方法において、
    上記成長源領域の表面に上記触媒を添加する場合、上記成長源領域における上記触媒の表面濃度が1×1011atoms/cm2以上1×1016atoms/cm2以下であることを特徴とする半導体薄膜の製造方法。
  11. 請求項1乃至9のいずれか1つに記載の半導体薄膜の製造方法において、
    上記成長源領域内に上記触媒を注入する場合、上記成長源領域における上記触媒の濃度が2×1016atoms/cm3以上2×1021atoms/cm3以下であることを特徴とする半導体薄膜の製造方法。
  12. 請求項1乃至11のいずれか1つに記載の半導体薄膜の製造方法において、
    上記成長源領域にエネルギーを印加するために、電気炉を用いることを特徴とする半導体薄膜の製造方法。
  13. 請求項12に記載の半導体薄膜の製造方法において、
    上記電気炉の設定温度は400℃以上800℃以下の条件であることを特徴とする半導体薄膜の製造方法。
  14. 絶縁表面を有する基板上に、パターニングされた非晶質珪素膜を有する半導体薄膜において、
    上記非晶質珪素膜は、触媒を添加すべき成長源領域と、この成長源領域に対して隔離された触媒が非添加の素子形成領域と、上記成長源領域と上記素子形成領域とを繋ぎ、屈曲部を有する非晶質珪素経路と、上記屈曲部と上記成長源領域との間の上記非晶質珪素経路と一直線に位置するように、上記屈曲部に隣接する非晶質珪素からなる分岐領域とを備えたことを特徴とする半導体薄膜。
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