JP2002279690A - 相変化記録媒体、記録装置、及び記録方法 - Google Patents

相変化記録媒体、記録装置、及び記録方法

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JP2002279690A
JP2002279690A JP2001078293A JP2001078293A JP2002279690A JP 2002279690 A JP2002279690 A JP 2002279690A JP 2001078293 A JP2001078293 A JP 2001078293A JP 2001078293 A JP2001078293 A JP 2001078293A JP 2002279690 A JP2002279690 A JP 2002279690A
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JP2001078293A
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English (en)
Inventor
Katsutaro Ichihara
勝太郎 市原
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】適度な溶融再結晶化と高い消去率とを同時に実
現することが可能な相変化型の光記録媒体、そのような
光記録媒体を有する記録装置、及びそのような光記録媒
体に情報を記録する記録方法を提供すること。 【解決手段】相変化記録媒体は、基板と前記基板の一方
の主面上に設けられ且つ光照射により非晶質と結晶質と
の間の相変化を生じる記録層4とを具備し、記録層4と
基板との界面及び前記記録層4の内部の少なくとも一方
に、記録層4の結晶質領域の一部を記録層4の融点以上
に加熱して溶融部を生じさせた場合にその冷却過程で観
測される溶融部周囲の結晶質領域から溶融部中央に向け
ての結晶成長を不連続化する複数のピンニングサイト4
bが設けられたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録媒体、記録装
置、及び記録方法に係り、特には、相変化記録媒体、相
変化記録媒体を有する記録装置、及び相変化記録媒体に
情報を記録する記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】記録層に光ビームを照射することにより
情報の記録や再生を行う光記録媒体は、記録再生装置か
ら取り外し可能である、大容量である、高速アクセスが
可能である、及び超寿命であるなどの優れた特徴を有し
ている。そのため、光記録媒体は、音声、画像、及び計
算機データなどの様々なデータを保存するのに利用され
ており、今後、さらに普及することが予想される。
【0003】光記録媒体の中でも、相変化記録媒体は、
オーバーライトが容易である、繰り返し記録に対する耐
性が高い、記録再生装置の光学系を簡単な構成とするこ
とができるため低価格の装置を製造する上で有利であ
る、及び、再生専用型光ディスクとの間の互換性の実現
が容易であるなどの特徴を有している。このような特徴
により、相変化記録媒体は、CD−RW、DVD−RA
M、及びDVD−RWなどとして実用化されている。
【0004】相変化記録媒体への情報の記録は、記録層
に高パワーの光を照射してその光照射部を非晶質とする
ことによって行われ、記録した情報の消去は、中パワー
の光を照射して非晶質部を結晶化することによって行わ
れる。また、記録した情報の再生は、非晶質部の結晶化
が生じない程度の低パワーの光を照射することによって
行われる。
【0005】ところで、これら記録及び消去には、以下
に説明するように、非晶質部及び結晶質部の光吸収率の
ような光学的パラメータや、記録層の融点、結晶化温
度、結晶核生成頻度、結晶成長頻度、及び光照射時にお
ける記録層の昇温/降温速度のような熱的パラメータが
関係している。なお、核生成頻度及び結晶成長頻度は、
記録層の結晶化温度以上であり且つ融点未満の温度範囲
内で有意なパラメータである。すなわち、核生成頻度
は、上記温度範囲内で非晶質中に微細結晶核が生成され
る確率分布に相当し、結晶化温度に近い温度で大きな値
を示す。一方、結晶成長頻度は、上記温度範囲内で、記
録マークとなる非晶質部を取り囲む結晶質部が結晶成長
する速度、或いは、非晶質部内に生成した結晶核が成長
する速度に相当し、融点付近の温度で高い値を示す。
【0006】情報の記録は、結晶質の記録層に記録レベ
ルの高パワーの光を照射し、その光照射部の温度を融点
以上として溶融させることにより行う。この溶融部が室
温にまで冷却される過程で、溶融部の温度は、結晶成長
が支配的な温度域及び核生成が支配的な温度域を順次経
る。溶融状態からの降温速度は速いので、溶融部の温度
は短時間で結晶成長が支配的な温度域及び核生成が支配
的な温度域を通過して室温に至る。その結果、記録層の
光照射部に対応して非晶質の記録マークが形成される。
以上のようにして、記録層に情報が書き込まれる。
【0007】記録マークの形成についてより詳細に説明
すると、光照射部の中心部と周縁部との間では、冷却速
度、結晶成長時間、及び核生成時間などが一定である訳
ではないため、記録層の光照射部が溶融状態から固化す
る過程で、溶融部の周縁から中央に向けて結晶成長が進
行する。その結果、記録マークである非晶質部を取り囲
むようにして溶融再結晶化リングが形成される。
【0008】適度な溶融再結晶化は、マークエッジの揺
らぎ(ジッタ)を低減する効果を有しているため好まし
い。しかしながら、過度な溶融再結晶化が生じた場合、
適切なサイズの記録マークを形成するためには、形成す
べき記録マークのサイズに比べて遥かに広い領域に光を
照射しなければならない。そのため、トラックピッチを
狭めた場合にクロスイレースが顕著となるという問題を
生ずる。
【0009】このような問題に対し、従来技術では、記
録層の組成を調節することや添加元素を使用することな
どによって記録層の結晶成長速度を低下させるか、或い
は、媒体の層構成を工夫して記録層の光吸収率を高める
ことや昇温/降温速度を速めることなどによる対処が試
みられていた。
【0010】一方、情報の消去は、記録層に消去(或い
は結晶化)レベルの中パワーの光を照射し、その光照射
部を結晶化温度以上であり且つ融点未満の温度に昇温す
ることにより行う。この昇温過程で、光照射部の温度
は、核生成が支配的な結晶化温度付近の温度域を超えて
上昇し、その後、結晶成長が支配的な融点付近の温度域
に至る。前者の温度域では主として結晶核が生成され、
後者の温度域ではそれら核が成長する。これら核の成長
は降温過程でも継続し、その後、光照射部の温度は核生
成が支配的な温度域にまで至る。さらに、光照射部の降
温が進行することにより非晶質部の結晶化が完了する。
すなわち、記録マークが消去される。記録層に記録され
た情報の消去は、以上のようにして行う。
【0011】記録した情報の消去率を高めるには、核生
成頻度や結晶成長頻度を高めるか、或いは、記録層が核
生成温度域や結晶成長温度域を通過するのに要する時間
を長くすればよい。従来技術においては、消去率を高め
るために、記録層の組成を調節することや添加元素を使
用することなどによって記録層の核生成頻度や結晶成長
頻度を高めること、或いは、媒体の層構成を工夫して記
録層の光吸収率を低めることや昇温/降温速度を遅くす
ることなどが試みられていた。
【0012】しかしながら、上記の説明から明らかなよ
うに、溶融再結晶化を最適化するために講じる対策と、
消去率を高めるために講じる対策とは全く逆の関係にあ
る。すなわち、従来技術によると、適度な溶融再結晶化
と高い消去率とはトレードオフの関係にあった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑みてなされたものであり、適度な溶融再結晶化と高
い消去率とを同時に実現することが可能な相変化型の光
記録媒体、そのような光記録媒体を有する記録装置、及
びそのような光記録媒体に情報を記録する記録方法を提
供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、基板と前記基板の一方の主面上に設けら
れ且つ光照射により非晶質と結晶質との間の相変化を生
じる記録層とを具備し、前記記録層の表面及び前記記録
層の内部の少なくとも一方に、前記記録層の結晶質領域
の一部を前記記録層の融点以上に加熱して溶融部を生じ
させた場合にその冷却過程で観測される前記溶融部周囲
の結晶質領域から前記溶融部中央に向けての結晶成長を
不連続化する複数のピンニングサイトが設けられたこと
を特徴とする相変化記録媒体を提供する。
【0015】また、本発明は、基板及び前記基板の一方
の主面上に設けられ且つ光照射により非晶質と結晶質と
の間の相変化を生じる記録層を備えた相変化記録媒体
と、前記記録層に光ビームを照射して情報を記録する記
録機構と、前記相変化記録媒体と前記光ビームの光軸と
を相対移動させる駆動機構とを具備し、前記記録層の表
面及び前記記録層の内部の少なくとも一方に、前記記録
層の結晶質領域の一部を前記記録層の融点以上に加熱し
て溶融部を生じさせた場合にその冷却過程で観測される
前記溶融部周囲の結晶質領域から前記溶融部中央に向け
ての結晶成長を不連続化する複数のピンニングサイトが
設けられたことを特徴とする記録装置を提供する。
【0016】さらに、本発明は、基板と前記基板の一方
の主面上に設けられ且つ光照射により非晶質と結晶質と
の間の相変化を生じる記録層とを備えた相変化記録媒体
に光を照射して前記記録層の光照射部に記録マークを形
成することを含み、前記記録層の表面及び前記記録層の
内部の少なくとも一方に、前記記録層の結晶質領域の一
部を前記記録層の融点以上に加熱して溶融部を生じさせ
た場合にその冷却過程で観測される前記溶融部周囲の結
晶質領域から前記溶融部中央に向けての結晶成長を不連
続化する複数のピンニングサイトが設けられたことを特
徴とする記録方法を提供する。
【0017】なお、「ピンニングサイト」は、磁気記録
の分野で既に確立されている概念であって、「ピン止め
中心」とも呼ばれている。用語「ピンニングサイト」に
は様々な定義が可能であり、上記のように、記録層の結
晶質領域の一部をその融点以上に加熱して溶融部を生じ
させた場合にその冷却過程で観測される溶融部周囲の結
晶質領域から溶融部中央に向けての結晶成長を不連続化
するものと定義することができる。また、用語「ピンニ
ングサイト」は、上記冷却過程で観測される非晶質領域
と結晶質領域との境界の移動を不連続化するものと定義
することもできる。さらに、用語「ピンニングサイト」
は、その位置で結晶成長を停止する役割と、核生成サイ
トとしての役割との双方を担うものとして定義すること
もできる。さらにまた、用語「ピンニングサイト」は、
結晶成長を阻害するエネルギー障壁としての機能及び核
生成サイトとしての機能の双方を有するものとして定義
することもできる。加えて、用語「ピンニングサイト」
は、情報の消去過程における結晶核生成頻度を高め且つ
情報の記録過程における結晶成長頻度を低くするものと
して定義することも可能である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明について、図面を参
照しながらより詳細に説明する。なお、各図において、
同様または類似する構成要素には同一の参照符号を付
し、重複する説明は省略する。
【0019】図1は、本発明の一実施形態に係る相変化
記録媒体を概略的に示す断面図である。図1に示す相変
化記録媒体1は、基板2の一方の主面上に、干渉層3、
記録層4、干渉層5、及び反射層6を順次積層した構造
を有している。
【0020】基板2は、例えば、一方の主面にアドレス
ピットやトラッキンググルーブが設けられた透明基板で
ある。この透明基板2としては、ポリカーボネート基板
が代表的であるが、ポリメチルメタクリレート基板、ポ
リオレフィン基板、2Pグルーブ付きガラス基板、及び
RIEグルーブ付きガラス基板なども使用することがで
きる。
【0021】干渉層3,5は、必須の構成要素ではない
が、一般には、記録層4の保護や光学応答を最適化する
ことなどを目的として設けられる。干渉層3,5の材料
としては、ZnS・SiO2が代表的であるが、それ以
外にもSiO、ZnS、TaO、AlN、AlO、及び
SiNなどのような透明金属化合物等を使用することが
可能である。
【0022】記録層4は、光照射により非晶質と結晶質
との間の相変化を生じる相変化記録材料を主成分として
いる。記録層4に使用可能な相変化記録材料としては、
例えば、GeSbTe、InSbTe、SbTe、Ag
InSbTe、及びGeSnSbTeなどのカルコゲン
系材料のように相変化光記録媒体で一般に使用されてい
るのと同様の材料を挙げることができる。
【0023】反射層6は、必ずしも設ける必要はない
が、一般には、記録層4の光入射面に対して裏面側に設
けられる。反射層6の材料としては、例えば、Al合
金、Ag合金、Au、Cu、及びTiNなどのように情
報の記録、再生、及び消去に利用する光,特にはレーザ
光,に対して高い反射率を有する材料が代表的である。
【0024】なお、図1に示す相変化記録媒体1は、基
板2上に、干渉層3、記録層4、干渉層5、及び反射層
6の積層構造を配置した構造を採用したが、それらの積
層順は逆であってもよい。また、それら積層構造を、基
板2と図示しない基板とで挟持してもよい。
【0025】また、一般に、相変化記録媒体1は記録再
生装置に対して着脱可能であり、しかも、相変化記録媒
体1には様々な規格が存在している。すなわち、記録再
生装置には、様々な規格の光記録媒体が装填される可能
性がある。そのため、通常、相変化記録媒体1にはそれ
がいずれの規格に対応するものかを特定するための識別
情報が記録されており、記録再生装置は、この識別情報
から装填された媒体1がいずれの規格に基づくものであ
るのかを識別している。なお、ここで言う「識別情報」
は、反射層6に設けられたピットのような記録マークの
形態で記録されたものに限られず、相変化記録媒体1の
反射率、相変化記録媒体1のサイズ、及び相変化記録媒
体1の形状的特徴なども包含する。また、相変化記録媒
体1が、相変化記録媒体1を収容し且つ媒体1とともに
記録再生装置に装填されるカセットをさらに有している
場合は、このカセットに記録されていてもよい。
【0026】さて、本実施形態では、記録層4の干渉層
3との界面、記録層4の干渉層5との界面、及び記録層
4の内部の少なくとも1つに、複数のピンニングサイト
が設けられる。これらピンニングサイトは、例えば、記
録層4内に分布する複数の微粒子か或いは記録層4の表
面に凹凸構造を提供するものであり、以下に説明するよ
うに、その位置で結晶成長を停止する役割と、核生成サ
イトとしての役割を担っている。
【0027】ピンニングサイトを設けていない記録層に
対して情報を記録するために光を照射した場合、その冷
却過程では、溶融再結晶化リングの内周の位置がその中
心に向けて連続的に移動するという現象が観察される。
これは、ピンニングサイトを設けていない場合、記録層
内には結晶成長を阻害するエネルギー障壁が殆ど存在し
ていないためである。
【0028】それに対し、ピンニングサイトを設けた記
録層4内には、ピンニングサイトを設けていない場合と
は異なり、記録層内には結晶成長を阻害するエネルギー
障壁が存在している。そのため、ピンニングサイトを設
けた記録層4に対して情報を記録するために光を照射し
た場合、その冷却過程では、溶融再結晶化リングの内周
の位置がその中心に向けて不連続的に移動するという現
象が観察される。なお、このような現象は、記録層4に
ピンニングサイトが設けられていることを示す特徴の1
つである。
【0029】上記のエネルギー障壁は、溶融再結晶化リ
ングの内周の位置がその中心に向けて移動するのを妨げ
る。それゆえ、ピンニングサイトを設けた記録層4によ
ると、過度な溶融再結晶化が防止される。すなわち、適
切なサイズの記録マークを形成するのに、形成すべき記
録マークのサイズに比べて遥かに広い領域を溶融する必
要はなく、したがって、トラックピッチを狭めた場合に
おいてもクロスイレースを十分に防止することが可能と
なる。
【0030】また、上述のようにピンニングサイトは核
生成サイトとしての役割を担っているため、記録層4に
記録された情報の消去に際しては核生成頻度を増加させ
る。したがって、例え結晶成長速度が遅い場合であって
も、非晶質部の結晶化を十分に進行させることができ
る。すなわち、高い消去率を実現することができる。
【0031】このように、本実施形態では、結晶成長を
抑制し且つ核生成頻度を高めるというピンニングサイト
の機能を利用して、適度な溶融再結晶化と高い消去率と
を同時に実現することを可能としている。このようなピ
ンニングサイトの相変化記録における有用性は、本発明
者らによって初めて見出されたものである。
【0032】以上の説明から明らかなように、適度な溶
融再結晶化と高い消去率とを同時に実現するという効果
を得るためには、記録層4にピンニングサイトが十分な
密度で設けられている必要がある。例えば、サイズが記
録マークの幅程度の領域内にピンニングサイトが1つも
存在していない場合、結晶成長を抑制する効果を殆ど得
ることができない。また、この場合、核生成頻度を十分
に高めることができず、消去率を高める効果が殆ど得ら
れない。
【0033】それゆえ、ピンニングサイトは、サイズが
記録マークの幅程度である領域内に1つ以上存在してい
ることが望ましい。なお、記録マークの幅は、使用する
光の波長λ及び焦点レンズの開口数NAとを用いると、
概ねλ/(2NA)で与えられる。したがって、ピンニ
ングサイトの平均間隔はλ/(2NA)以下であること
が好ましい。
【0034】また、ピンニングサイトのサイズは1nm
以上であることが好ましい。ピンニングサイトのサイズ
が過剰に小さい場合、その結晶成長を抑制する効果が不
十分となることがある。
【0035】また、ピンニングサイトの平均サイズが過
剰に大きい場合、ノイズレベルが上昇してCNRを損ね
ることがある。ピンニングサイトの平均サイズはピンニ
ングサイトの平均間隔以下であることが好ましく、通
常、光学系の分解能,すなわちλ/(4NA),以下で
あれば、それらを十分に防止することができる。
【0036】ピンニングサイトの記録層4に占める割合
は30体積%以下であることが好ましい。ピンニングサ
イトの記録層4に占める割合が30体積%を超える場
合、ノイズレベルが上昇してCNRを損ねることがあ
る。
【0037】上述したピンニングサイトは、記録層4内
に分布する微粒子であってもよく、或いは、記録層4の
少なくとも一方の表面に凹凸構造を提供するものであっ
てもよい。すなわち、ピンニングサイトは様々な形態を
取り得る。これについては、図2〜図4を参照しながら
説明する。
【0038】図2は、図1に示す相変化光記録媒体1の
記録層4の構造の一例を概略的に示す断面図である。図
3は、図1に示す相変化光記録媒体1の記録層4の構造
の他の例を概略的に示す断面図である。図4は、図1に
示す相変化光記録媒体1の記録層4の構造のさらに他の
例を概略的に示す断面図である。
【0039】図2に示す記録層4は、相変化記録材料4
aと、この相変化記録材料4a中に分布する微粒子4b
とを有している。図2に示す記録層4では、これら微粒
子4bがピンニングサイトを構成している。
【0040】図3に示す記録層4も、図2に示す記録層
4と同様に、相変化記録材料4aと微粒子4bとを有し
ている。しかしながら、図3に示す記録層4では、図2
に示す記録層4とは異なり、これら微粒子4bは相変化
記録材料4aの表面に分布しており、これら微粒子4b
或いはこれら微粒子4bによって記録層4の表面に形成
される凹凸構造がピンニングサイトを構成している。
【0041】図4に示す記録層4は、図2及び図3に示
す記録層4とは異なり、相変化記録材料4aのみで構成
されている。図4では、記録層4には、それと接する薄
膜,例えば下地層である干渉層3,との界面に凹凸構造
が設けられており、ピンニングサイトはこの凹凸構造に
よって構成されている。
【0042】図2及び図3に示す微粒子4bとしては、
金属化合物、金属、有機物、及び空孔などを使用するこ
とができる。微粒子4bに用いられる金属化合物は、照
射光を透過可能なものであってもよく或いは透過不可能
なものであってもよい。微粒子4bに用いられる金属化
合物としては、例えば、SiO、SiN、AlO、Al
N、BN、CaF、TiO、TiN、CuO、ZnO、
ZnN、ZnS、ZrO、ZrN、MoO、InO、S
nO、TaO、TaN、及びWOなどを挙げることがで
きる。また、微粒子4bに用いられる金属としては、例
えば、Au、Ag、Cu、Ti、Al、V、Cr、M
n、Fe、Ni、Zn、Zr、Nb、Mo、In、S
n、Ta、W、及びPtなどを挙げることができる。ま
た、微粒子4bの材料としては、これらの合金やC及び
Siなどの半導体も使用することができる。微粒子4b
に用いられる有機物としては、CH系やCF系のプラズ
マ重合物質が代表的である。また、微粒子4bが空孔で
ある場合、それら空孔は、Ar、Ne、及びHeなどの
希ガス、窒素、及び酸素などで満たされ得る。
【0043】図2に示す記録膜4は、例えば、相変化記
録材料4aの原料を含有するターゲットと微粒子4bの
原料を含有するターゲットとを用いて同時にスパッタリ
ングすることができる。また、相変化記録材料4aの原
料及び微粒子4bの原料の双方を含有するコンポジット
ターゲットを用いてスパッタリングすることにより形成
することもできる。さらに、相変化記録材料4aの原料
を含有するターゲットを用い且つプラズマ重合物質の原
料ガスと希ガスとの混合ガス中でスパッタリングするこ
とにより形成することもできる。加えて、希ガス、窒
素、及び酸素などのいずれかをスパッタリングガスとし
て使用し且つスパッタリング条件を調整して空孔を形成
することにより形成することもできる。
【0044】また、図3に示す記録膜4は、スパッタリ
ングや蒸着を初期の段階で停止することにより島状の微
粒子4bを形成し、その後、相変化記録材料4aの薄膜
を成膜することにより形成することができる。また、微
粒子4bを構成する材料からなる薄膜を形成し、この薄
膜をミリング処理した後、相変化記録材料4aの薄膜を
成膜することにより形成することもできる。さらに、下
地層の上にマスクを形成し、その状態で微粒子4bを構
成する材料からなる薄膜を成膜し、マスクを除去した後
に、相変化記録材料4aの薄膜を成膜することにより形
成することもできる。
【0045】図4に示すように表面に凹凸構造を有する
記録膜4は、例えば、透明基板2に凹凸表面処理を施し
た後に干渉層3及び記録層4を順次成膜することにより
形成することができる。また、干渉層3のような下地層
に凹凸表面処理を施した後に記録層4を成膜することに
より形成することもできる。さらに、成膜後の記録層4
に凹凸表面処理を施すことも可能である。
【0046】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。ま
ず、各実施例で行う検討事項等について説明する。実施
例1ではピンニングサイトを有する記録層4の形成方法
について検討し、実施例2ではピンニングサイトのサイ
ズ及び間隔等とクロスイレース及び有効消去率との関係
を調べる。また、実施例3では、記録層4にピンニング
サイトを有する相変化記録媒体1を搭載した記録再生装
置について説明する。
【0047】[実施例1]本実施例では、以下に説明す
るように、内部にピンニングサイトが設けられた記録膜
4を、二元同時スパッタリング法、軽希ガススパッタリ
ング法、及びプラズマ重合スパッタリング法を用いて形
成する。また、表面にピンニングサイトが設けられた記
録膜4を、島状蒸着法、マスクデポジション法、FIB
エッチング法、及び島状スパッタリング+エッチング法
を用いて形成する。
【0048】(1)二元同時スパッタリング法 二元同時スパッタリング法による記録層4の成膜は、相
変化記録材料4aの原料,すなわち相変化材料,を含有
するターゲットと微粒子4bの原料,すなわち微粒子材
料,を含有するターゲットとを用いて同時にスパッタリ
ングすることによるものである。二元同時スパッタリン
グ法による成膜過程では、相変化材料に対する微粒子材
料の濡れ性が低い場合、微粒子材料と相変化材料とは均
一に混合されず、微粒子材料は相変化材料中で略球状に
凝集する。これは、微粒子材料が原子または分子として
相変化材料中に分布するよりも、微粒子上に凝集して相
変化材料から相分離した構造をとる方がエネルギー的に
安定であるためであると考えられる。このように、1つ
には相変化材料及び微粒子材料を適宜選択することによ
り、相変化記録材料4a中に微粒子4bが分散してなる
記録層4を得ることができる。
【0049】ここでは、以下に説明するように、相変化
材料に対する濡れ性が低い微粒子材料を使用して様々な
条件下で二元同時スパッタリング法により多数種の記録
層4を成膜し、それぞれの記録層4について微粒子4b
のサイズ及び間隔を調べた。
【0050】すなわち、記録層4中の微粒子材料濃度
は、それぞれのターゲットにつき単体でのスパッタリン
グレートと放電入力との関係を予め調べ、二元同時スパ
ッタリング時のそれぞれのターゲットへの放電入力比を
調節することにより制御した。なお、ガス圧、成膜速度
(放電入力)、及び基板バイアスなども適宜変更した。
【0051】微粒子4bのサイズは、記録層4中の微粒
子材料濃度、成膜時のガス圧、成膜速度、及び、基板に
バイアスを印加した場合はバイアス入力などにより制御
可能であった。すなわち、微粒子材料濃度を高くするこ
と、ガス圧を高めること、成膜速度を遅くすること、及
び基板にバイアスを印加した場合にはバイアス入力を高
めることのいずれかを実行することにより大きくなっ
た。
【0052】これは、成膜中に微粒子材料が凝集する過
程を考慮すれば理解することができる。すなわち、微粒
子材料濃度が高い場合、微粒子材料の原子または分子間
の距離が短くなるため凝集が容易に生じる。また、成膜
時にガス圧を高めた場合、微粒子材料原子または分子が
記録層4に衝突する際の運動エネルギーが低下して、微
粒子材料原子または分子が膜の面内方向へ移動し易くな
るため凝集が促進される。成膜速度が遅い場合は、微粒
子材料原子または分子が移動可能な時間が長くなるため
凝集が促進される。基板にバイアスを印加しつつスパッ
タリングする場合は、バイアス入力を高めることによ
り、微粒子材料原子または分子の表面マイグレーション
が助長されるため凝集が促進される。微粒子4bの平均
サイズは、このようなメカニズムを利用して制御可能で
ある。
【0053】微粒子4b間の平均間隔は、記録層4中の
微粒子材料濃度、成膜時のガス圧、成膜速度、及び、基
板にバイアスを印加した場合はバイアス入力などにより
制御可能であった。すなわち、微粒子材料濃度を低くす
ること、ガス圧を低めること、成膜速度を速くするこ
と、及び基板にバイアスを印加した場合にはバイアス入
力を低めることのいずれかを実行することにより長くす
ることができた。なお、これらも、上記と同様に、成膜
中に微粒子材料が凝集する過程を考慮すれば理解するこ
とができる。
【0054】微粒子4bの平均サイズと平均間隔とは、
得られた記録層4のそれぞれを透過電子顕微鏡(TE
M)で観察することにより調べた。すなわち、微粒子4
bの平均サイズと平均間隔は、TEM像を画像処理して
微粒子4bのサイズ分布と間隔分布とを導出し、これら
の分布曲線から求めた。図5に、そのような方法により
得られた分布曲線の一例を示す。
【0055】図5は、微粒子4bのサイズ分布と間隔分
布を示すグラフである。図中、横軸は微粒子4bのサイ
ズまたは間隔を示し、縦軸は頻度を示している。また、
図中、曲線51は微粒子4bのサイズ分布を示し、曲線
52は微粒子4bの間隔分布を示している。
【0056】なお、図5に示すデータは、相変化記録材
料4aとしてGeSbTeを選択し、微粒子4bとして
SiO2を選択して、上述した条件を変化させてスパッ
タリング法により成膜した多数種の記録層4の1つに関
するものである。より具体的には、図5に示すデータ
は、比較的大きな平均サイズを狙って、微粒子4bの含
有率を1%(設定値)とし、ガス圧力を10mTor
r、成膜速度を0.5nm/秒、基板バイアス入力密度
を0.2W/cm2としてArバイアススパッタリング
により成膜した場合に得られた記録層4に関するもので
ある。
【0057】図5に一例を示すように、微粒子4bのサ
イズは、スパッタリング条件などにも依存するが、概ね
平均サイズに対して±5nmの範囲内に微粒子4bの9
0%以上が含まれるという比較的ばらつきの少ない分布
を示した。一方、微粒子4b間の間隔のばらつきは、概
ね平均間隔に対して±10nmの範囲内であった。
【0058】次に、高分解能エネルギー分散性X線回折
(高分解能EDXD)により、記録層4を線分析した。
その結果、相変化材料中への微粒子材料の混入及び微粒
子材料中への相変化材料の混入のいずれも生じておら
ず、相変化記録材料4aと微粒子4bとに相分離してい
ることが確認された。このように、相変化材料中への微
粒子材料の混入が生じていないことは相変化記録材料4
aの相変化を生じる機能が微粒子4bの存在により全く
影響を受けないことを意味し、微粒子材料中への相変化
材料の混入が生じていないことは微粒子4bが十分なピ
ン止め効果を有していることを示唆している。なお、こ
の材料系に関しては、成膜条件を調節することにより、
微粒子4bの平均サイズを1〜30nmの範囲内で制御
し、平均間隔を30〜600nmの範囲内で制御するこ
とができた。
【0059】微粒子4bを含有する記録層4は、相変化
材料としてInSbTeやAgInSbTeを使用し、
微粒子材料としてSiN、AlO、AlN、BN、Ca
F、TiO、TiN、CuO、ZnO、ZnN、Zn
S、ZrO、ZrN、MoO、InO、SnO、Ta
O、TaN、及びWOなどの金属化合物;Au、Ag、
Cu、Ti、Al、V、Cr、Mn、Fe、Ni、Z
n、Zr、Nb、Mo、In、Sn、Ta、W、及びP
tなどの金属;並びにC及びSiなどの半導体を使用し
た場合においても形成することができた。それら材料の
中でも、微粒子材料として相変化材料に対して濡れ性の
低いものを使用した場合に、最も容易に微粒子4bを形
成することができた。また、金属化合物の中でも酸化物
系材料を使用した場合、微粒子4bのサイズ及び間隔の
制御性がより良好であった。
【0060】(2)軽希ガススパッタリング法 スパッタリング法を用いて成膜すると、得られる薄膜中
には不可避的にスパッタリングガスが混入することはよ
く知られている。特に、原子半径の小さな軽希ガスは薄
膜中に取り込まれ易い。ここでは、以下に説明するよう
に薄膜中に積極的にスパッタリングガスを混入させるこ
とにより、ピンニングサイトとしての機能を発揮し得る
空孔を微粒子4bとして含む記録層4を得た。
【0061】すなわち、スパッタリングガスとしてH
e、Ne、Ar、Kr、及びXeのそれぞれを使用し、
相変化材料をスパッタリングすることにより複数種の記
録層4を成膜した。また、それら記録層4の成膜に際し
ては、ガス圧力、放電入力、及び基板バイアスなどの成
膜条件を変化させた。このようにして得られた記録層4
に対しては、ラザフォード後方散乱分光(RBS)によ
る記録層4中のガス量測定、TEM観察、及び高分解能
EDXDによる線分析を行った。
【0062】その結果、スパッタリングガスとしてKr
やXeを用いた場合には、基板に高いバイアスを印加し
た場合を除いて、記録層4中のガス取り込み量はRBS
の検出限界(1原子%)未満であった。また、この場
合、TEM観察によっても、空孔(或いは微粒子4b)
の存在は認められなかった。
【0063】スパッタリングガスに使用する希ガスの原
子半径が小さいほど膜中のガス量は増加した。Ne及び
Ar,特にはNe,を使用した場合、空孔の形成が容易
であった。しかしながら、Heを使用した場合、拡散に
よりHeが膜中から抜け出してしまうため空孔の形成は
困難であった。
【0064】膜中へのガス取り込み量は、ガス圧力に対
してはピークを呈し、放電入力の増加や基板バイアスの
増加に対しては漸増した。空孔として形成された微粒子
4bのサイズは、ガス取り込み量を高めること、放電入
力を低めること、及び基板バイアスを高めることのいず
れかを実施することにより増加した。また、空孔として
形成された微粒子4b間の間隔は、ガス取り込み量を高
めること、放電入力を高めること、及び基板バイアスを
低めることのいずれかを実施することにより増加した。
得られた微粒子4bのサイズは先に述べた二元同時スパ
ッタリング法を使用した場合に比べると小さく、平均サ
イズの最大値は数nm程度であった。
【0065】なお、ここではスパッタリングガスとして
単一元素からなるガスを使用したが、混合ガスを使用す
ることも可能である。すなわち、NeやArを主成分と
していれば、KrやXeを混合して使用してもよく、或
いは、窒素や酸素などの反応性ガスを混合して使用する
こともできる。
【0066】(3)プラズマ重合スパッタリング法 スパッタリングガス中にプラズマ重合を生じる原料ガス
を混合してスパッタリングを行った場合、主としてプラ
ズマ重合物質からなる微粒子を含有する薄膜が得られ
る。例えば、メタン、エタン、及びアルコール蒸気のよ
うなCH系のプラズマ重合原料ガスや、CF4及びCH
3のようなCF系のプラズマ重合原料ガスを必要に応
じて希ガスなどとともにスパッタリングガスに混合した
場合、プラズマ中で原料ガスは分解・重合反応を起こす
ため、ポリエチレンやポリフルオロエチレンなどのよう
な重合生成物からなる微粒子を取り込んだ薄膜が得られ
る。そのような微粒子はピンニングサイトとして機能し
得る。なお、微粒子のサイズ及び間隔は、原料ガスの混
合比やスパッタリング条件などにより制御可能である。
【0067】ここでは、上記の方法により記録層4を成
膜し、その構造を調べた。その結果、得られた記録層4
では、相変化記録材料4aと重合生成物からなる微粒子
4bとは相分離しており、微粒子4bの平均サイズは、
(1)の場合と(2)の場合との中間の値を示した。
【0068】(4)島状蒸着法など スパッタリング法や蒸着法により成膜材料に対して濡れ
性の低い下地上に薄膜を成膜する場合、成膜の初期では
成膜材料は下地上に島状に堆積され、その後、成長して
隣り合う島同士が合体することにより連続膜が形成され
る。したがって、上述のように、スパッタリングや蒸着
を初期の段階で停止して島状の微粒子4bを形成し、そ
の後、相変化記録材料4aの薄膜を成膜することにより
記録層4を得ることができる。
【0069】なお、島状の微粒子4bを形成するには、
蒸着法の場合は、真空蒸着よりもガス中蒸着によって成
膜すること,すなわち、ガス中で微粒子を生成して下地
上に島を形成すること,が好ましい。一方、スパッタリ
ング法の場合には、ガス圧力を高めること、成膜速度を
遅くすること、及び基板に適当なバイアスを印加するこ
となどが好ましい。
【0070】また、金属系或いは半導体系の島状微粒子
4bを形成する場合は、下地の材料としては、例えば、
金属化合物系、好ましくは誘電体系、より好ましくは酸
化物系材料が用いられる。一方、金属化合物系の島状微
粒子4bを形成する場合は、下地の材料としては、例え
ば、金属、好ましくはAu、Ag、及びCuなどが用い
られる。
【0071】さらに、島状微粒子4bのサイズ及び間隔
は、島状微粒子4bの形成時間、島状微粒子4bに用い
る材料と下地に用いる材料との組み合わせ、及び成膜条
件などによって制御可能である。上記方法によると、通
常、島状微粒子4bの平均サイズは1〜20nm程度と
なり、間隔は20〜500nm程度となる。
【0072】ここでは、相変化記録媒体1の干渉層3と
して一般に使用されているZnS・SiO2膜上に、A
u、Ag、及びCuなどの金属を蒸着またはスパッタリ
ングして島状の微粒子4bを形成し、その後、スパッタ
リング法により相変化記録材料4aを堆積した。このよ
うな方法によると、干渉層3側の表面に直径10nm程
度の島状微粒子4bが設けられた記録層4を容易に得る
ことができた。また、(1)で使用した微粒子4bの材
料からも、成膜条件を調節することや、下地層として濡
れ性の低い薄膜を一層以上設けることなどにより、ピン
ニングサイトとして機能する直径数nm程度の島状微粒
子4bが設けられた記録層4を形成することができた。
【0073】図3に示す記録層4の形成は、上記の島状
蒸着法を利用するのが最も簡便であるが、上述のよう
に、マスクデポジション法やFIBエッチング法などに
よって形成することもできる。マスクデポジション法に
よると、薄膜などの上にレジスト膜を形成した後、この
レジスト膜をFIBでメッシュ加工してレジストパター
ンを形成し、上記薄膜の露出部をイオンミリングなどで
除去することにより、島状の微粒子4bを形成すること
ができる。また、FIBエッチング法によると、薄膜を
FIBにより直接的にメッシュ加工することにより、島
状の微粒子4bを形成することができる。なお、上記薄
膜のイオンミリングやFIBエッチングを島状の微粒子
4bが形成される直前で停止すれば、図4に示す構造を
得ることができる。これら方法を用いた場合でも、図3
及び図4に示す構造を得ることができた。
【0074】さらに、図3及び図4に示す記録層4は、
島状蒸着(またはスパッタリング)法とエッチング法と
を組み合わせて形成することもできる。例えば、島状蒸
着法により下地上に島状微粒子4bを形成し、その後、
エッチングを行う。下地に比べて微粒子4bのエッチン
グレートが速ければ、島状微粒子4bの高さや径を制御
することができる。この方法を用いた場合でも、図3及
び図4に示す構造を得ることができた。
【0075】[実施例2]本実施例では、図1に示す相
変化記録媒体1を作製し、それら媒体1に対して記録/
再生試験を行い、クロスイレース及び有効消去率につい
て調べた。また、それぞれの媒体1について、記録層4
に記録レベルのレーザビームを照射し、その冷却過程で
観測される溶融再結晶化リングの成長を観察した。な
お、本実施例では、記録層4は、実施例1で説明したの
と同様の方法により形成した。
【0076】本実施例では、基板2として一方の主面に
トラッキンググルーブが設けられたポリカーボネート基
板を使用した。そのトラックピッチは、厳密なクロスイ
レース評価を行う目的で0.34μmとした。干渉層
3,5としてはZnS・SiO 2膜を使用した。記録層
4を図3に示す構造とする場合には、ZnS・SiO2
膜と記録層4との間に必要に応じて島状微粒子4bに対
する濡れ性の低い薄膜を設けた。記録層4の材料は、擬
似二元合金組成系のGeSbTe、共晶組成(Sb 70
30)系のGeSbTe、及びAgInSbTeの中か
ら選択した。また、反射層6には、Al合金系材料を使
用した。
【0077】なお、記録層4の形成は実施例1で説明し
たのと同様の方法により行い、それ以外の層はスパッタ
リング法により形成した。また、それらの成膜後、反射
層6上には図示しない透明基板を貼り合わせ、その後、
記録層4の初期結晶化を行った。
【0078】記録層4を構成する相変化記録材料4aの
組成は、具体的には、擬似二元合金組成系のGeSbT
eについてはGe2Sb2Te5及びGe40Sb8Te52
し、共晶組成系のGeSbTeについてはGe5Sb76
Te19とし、AgInSbTeについてはAg10In18
Sb52Te20とした。また、擬似二元合金組成系のGe
SbTeについては、状態図中で、Ge2Sb2Te5
座標から擬似二元合金合金線に垂直な方向であり且つT
eプア側に4原子%シフトさせた座標に相当する組成
(以下、シフトGST225という)も検討した。
【0079】各層の膜厚は、記録層4が非晶質状態にあ
る場合と結晶質状態にある場合との間の光学コントラス
ト比や結晶質状態にある場合の反射率などの光学応答が
適正になるように設計した。典型的には、干渉層3の膜
厚は40〜70nmであり、記録層4の膜厚は10〜2
5nmであり、干渉層5の膜厚は5〜15nmであり、
反射層6の膜厚は100〜200nmである。
【0080】以上のようにして作製したそれぞれの相変
化記録媒体1に対して記録/再生試験を行い、クロスイ
レース及び有効消去率について調べた。まず、試験条件
及び試験結果を記載する前に、クロスイレース及び有効
消去率について説明する。
【0081】クロスイレースは、トラックピッチをλ/
(2NA)程度にまで狭くした場合に、あるトラックに
記録することにより、それに隣接するトラックの記録マ
ークの一部が消去される現象である。クロスイレースの
原因は、あるトラックに記録する際にビームスポットの
端部が隣接するトラックにも及んで直接的に加熱される
ため、あるトラックにレーザビームを照射した場合に面
内方向の熱拡散によってそれに隣接するトラックが加熱
されるため、及び、過度な溶融再結晶化のためである。
ここでは、それらの中でも、過度な溶融再結晶化に基づ
くクロスイレースに着目する。
【0082】図6は、記録層4に形成される記録マーク
の一例を概略的に示す平面図である。図6においては、
径wmの記録マーク11の周囲に外径wcの溶融部或いは
溶融再結晶化リング12が描かれている。
【0083】また、図7は、溶融再結晶化のメカニズム
を説明するためのグラフである。図7において、横軸は
記録層4の温度を示し、縦軸は頻度を示している。ま
た、図7において、Txは結晶化温度を示し、Tmは融点
を示し、曲線53は結晶核生成頻度を示し、曲線54は
結晶成長頻度を示している。
【0084】相変化記録によると、記録層4への情報の
記録は、結晶質状態にある記録層4の一部を融点Tm
上に加熱して溶融し、その後、室温にまで急冷して非晶
質状態とすること,すなわち非晶質の記録マーク11を
形成すること,により行われる。一方、記録した情報の
消去は、記録マーク11を融点Tm未満であり且つ結晶
化温度Tx以上の温度に昇温すること,すなわち、徐熱
徐冷すること,によって結晶質状態とすることにより行
われる。溶融再結晶化は、記録過程においても、その冷
却の際に結晶化可能な温度域を通過するが故に起こる現
象である。
【0085】溶融再結晶化には、特に図7に曲線54で
示す結晶成長頻度が関与しており、結晶成長頻度は融点
m付近で最大となっている。そのため、記録過程で融
点Tmよりも僅かに低い温度域を通過する際に、溶融部
12を取り囲む結晶質部からマーク11の中心に向けて
結晶成長が生ずる。
【0086】ところで、良好なCNR値を得るために
は、記録マーク11はある程度の大きさが必要であり、
通常、これはレーザスポットのFWHM程度である。上
記から明らかなように、融点Tmよりも僅かに低い温度
域を通過する際の結晶成長が著しい場合、適切な大きさ
の記録マーク11を形成するためには、マーク幅wm
りも遥かに大きな径wcの領域を溶融しなければならな
い。その結果、トラックピッチを狭めた場合には、クロ
スイレースが顕著となる。したがって、従来技術では、
クロスイレースを抑制するために、記録層4に結晶成長
頻度の低い材料を使用するか、或いは、記録過程での冷
却の際に結晶成長頻度の高い温度域を短時間で通過可能
な急冷構造を採用していた。
【0087】また、記録した情報を消去する過程では、
記録マーク11を融点Tm未満であり且つ結晶化温度Tx
以上の温度域に比較的長い時間保持して非晶質を結晶化
させる。より詳細には、消去過程では、記録マーク11
を、まず、曲線53で示す結晶核生成頻度の高い温度域
に昇温して微細結晶核を生成させ、さらに曲線54で示
す結晶成長頻度の高い温度域に昇温することにより結晶
成長を生じさせ、その後、冷却の際に再び結晶核生成頻
度の高い温度域に通過させることにより結晶化を進行さ
せる。この消去過程では、曲線53で示す結晶核生成頻
度の高い温度域に滞在する時間が長いため、良好な有効
消去率を得るためには結晶核生成頻度が十分に高いこと
が重要である。従来技術では、良好な有効消去率を実現
するために、記録層4に結晶核生成頻度の高い材料を使
用するか、或いは、消去過程で上記温度域に保持される
時間を長くする構造を採用していた。
【0088】しかしながら、記録層4の材料を選定する
ことで高い結晶成長頻度及び結晶核成長頻度の双方を実
現することは困難である。また、同様に、構造を工夫す
ることで、記録過程での冷却の際に結晶成長頻度の高い
温度域を短時間で通過させること、及び、消去過程で上
記温度域に保持される時間を長くすることの双方を実現
することは困難である。すなわち、従来技術では、クロ
スイレースを十分に抑制し且つ高い有効消去率を実現す
ることは困難であった。したがって、本実施例に係る相
変化記録媒体1についてそれらを評価することにより、
本発明の効果を確認することができる。
【0089】次に、本実施例で行った記録/再生試験の
各種条件等について説明する。この試験は、波長λが4
05nmの半導体レーザ光源及び開口数NAが0.65
の焦点レンズを有する評価システムを用い、記録時及び
再生時の線速度を8m/sとして行った。すなわち、本
実施例において、λ/(2NA)は312nmであり、
λ/(4NA)は156nmである。
【0090】試験に際しては、まず、再生CNRが45
dB以上となる条件でそれぞれのマーク長が0.25μ
mの単一周波数のマーク列を形成した。次に、そのマー
ク列を形成したトラックへの、オーバーライト記録によ
るマーク長0.92μmのマーク列の形成と、オーバー
ライト記録によるマーク長0.25μmのマーク列の形
成とを交互に計10回行った。さらに、オーバーライト
記録によりマーク長0.25μmのマーク列を形成し、
記録されたマーク列(マーク長0.25μm)に対応す
るキャリアレベルと、消去したマーク列(マーク長0.
92μm)に対応するキャリアの消え残りレベルとの差
である有効消去率を調べた。
【0091】次いで、上記マーク列(マーク長0.25
μm)を形成したトラックに隣接するトラックのそれぞ
れに対し、マーク長が0.92μmのマーク列を形成す
るオーバーライト記録を10回繰り返した。その後、そ
れらの間に介在するトラックの上記オーバーライト記録
前のキャリアレベルと上記オーバーライト記録後のキャ
リアレベルとの差をクロスイレースとして調べた。
【0092】また、それぞれの媒体1について、記録層
4に記録レベルのレーザビームを照射し、その冷却過程
で観測される溶融再結晶化リングの成長を観察した。そ
れら結果を、記録層4の種類別に示す。
【0093】(1)擬似二元合金組成系GeSbTe 図8は、相変化記録材料4aの組成をGe2Sb2Te5
とした相変化記録媒体1についての有効消去率及びクロ
スイレースを示すグラフである。図中、横軸は微粒子4
b間の平均間隔を示し、縦軸は有効消去率及びクロスイ
レースを示している。また、曲線55は有効消去率に関
するデータを示し、曲線56はクロスイレースに関する
データを示している。なお、有効消去率が高いほど媒体
1は高性能であると判断され、また、クロスイレースが
低いほど媒体1は高性能であると判断される。
【0094】図8に示すデータは、記録層4を、Ge2
Sb2Te5ターゲットとSiO2ターゲットとを用いた
二元同時スパッタリング法により形成して図2に示す構
造とした場合に得られたものである。なお、微粒子4b
間の平均間隔は、ターゲット中のSiO2含有量やスパ
ッタリング条件を調節することにより制御した。また、
微粒子4b間の平均間隔は、相変化記録媒体1を構成す
る記録層4と同条件で別途薄膜を形成し、この薄膜をT
EM観察することにより求めた。このようにして得られ
た媒体1のいずれにおいても、微粒子4bの平均サイズ
は概ね8〜12nmの範囲内にあった。
【0095】図8に示すように、有効消去率は、微粒子
4b間の平均間隔が300nm以下では平均間隔の増加
に伴って若干の低下傾向を示すものの32.5dB以上
の高い値を示し、平均間隔がλ/(2NA)に相当する
300nmを超えると比較的急激に低下し、その後は、
微粒子4b間の平均間隔に応じて緩やかに低下した。こ
れに対し、微粒子4bからなるピンニングサイトを設け
なかったこと以外は同様の方法により形成した比較例に
係る媒体では、有効消去率は27dBであった。なお、
ピンニングサイトが設けられていない場合は、微粒子4
b間の間隔が無限遠である場合に相当する。図8から明
らかなように、比較例に係る媒体について得られた有効
消去率は、図8に示す結果から外挿される値と高い精度
で一致した。
【0096】また、クロスイレースは、微粒子4b間の
平均間隔が300nm以下では平均間隔の増加に伴って
微増するものの1dB以下の実用的な範囲内にあり、平
均間隔がλ/(2NA)に相当する300nmを超える
と比較的急激に増加して、400nm程度でほぼ飽和し
た。それに対し、上記比較例に係る媒体では、クロスイ
レースは4.5dBであった。
【0097】このように、記録層4にピンニングサイト
を設けた場合、クロスイレースを十分に抑制し且つ高い
有効消去率を実現することができた。なお、微粒子4b
にSiO2を用いる代わりにAl23を用いた場合でも
図8に示したのと同様の結果が得られた。
【0098】次に、これら媒体1に係る媒体について、
記録層4に記録レベルのレーザビームを照射し、その冷
却過程で観測される溶融再結晶化リング12の成長を観
察したところ、記録マーク11と溶融再結晶化リング1
2との境界はその中心に向けて不連続的に移動する現象
が確認された。また、比較例に係る媒体について同様の
観察を行ったところ、記録マーク11と溶融再結晶化リ
ング12との境界はその中心に向けて連続的に移動する
現象が確認された。
【0099】(2)シフトGST225 図9は、シフトGST225ターゲット及びCターゲッ
トを用いた二元同時スパッタリング法により記録層4を
形成した相変化記録媒体1についての有効消去率及びク
ロスイレースを示すグラフである。図中、横軸は微粒子
4b間の平均間隔を示し、縦軸は有効消去率及びクロス
イレースを示している。また、曲線57は有効消去率に
関するデータを示し、曲線58はクロスイレースに関す
るデータを示している。なお、それら媒体1のいずれに
おいても、Cからなる微粒子4bの平均サイズは概ね3
〜7nmの範囲内にあった。
【0100】図9に示すように、微粒子4b間の間隔が
300nm以下である場合、高い有効消去率及び低いク
ロスイレースの双方が実現されている。これに対し、微
粒子4bからなるピンニングサイトを設けなかったこと
以外は同様の方法により形成した比較例に係る媒体で
は、有効消去率は5dBであり、クロスイレースは2d
Bであった。
【0101】また、シフトGST225ターゲットを使
用した比較例では、Ge2Sb2Te 5ターゲットを使用
した比較例に比べて有効消去率が著しく低下した。これ
は、シフトGST225ターゲットを使用した場合、核
生成頻度が低下するためである。また、シフトGST2
25ターゲットを使用した比較例では、Ge2Sb2Te
5ターゲットを使用した比較例に比べてクロスイレース
が低下した。これは、シフトGST225ターゲットを
使用した場合、結晶成長頻度が低下したためである。
【0102】このように、シフトGST225ターゲッ
トを使用した場合、Ge2Sb2Te 5ターゲットを使用
した場合に比べて有効消去率が著しく低下するにも関わ
らず、記録層4にピンニングサイトを設けることによ
り、クロスイレースを十分に抑制し且つ高い有効消去率
を実現することができた。なお、シフトGST225タ
ーゲットを用いてAr−CH4−H2混合ガス中でプラズ
マ重合スパッタリングを行うことにより記録層4を形成
した場合においても、図9に示したのと同様の結果を得
ることができた。
【0103】次に、これら媒体1に係る媒体について、
記録層4に記録レベルのレーザビームを照射し、その冷
却過程で観測される溶融再結晶化リング12の成長を観
察したところ、記録マーク11と溶融再結晶化リング1
2との境界はその中心に向けて不連続的に移動する現象
が確認された。また、比較例に係る媒体について同様の
観察を行ったところ、記録マーク11と溶融再結晶化リ
ング12との境界はその中心に向けて連続的に移動する
現象が確認された。
【0104】(3)Ge40Sb8Te52 図3に示す構造の記録層4を有する相変化記録媒体1を
作製した。なお、記録層4は、ZnS・SiO2膜3上
にAuを島状にスパッタリングすることにより島状微粒
子4bを形成し、その後、Ge40Sb8Te52ターゲッ
トを用いてAr雰囲気中でスパッタリングすることによ
り得た。また、島状微粒子4b間の間隔は、Auのスパ
ッタリング量やスパッタリング条件などを適宜変更する
ことにより調節した。
【0105】図10は、Auからなる島状微粒子4bを
形成した後にGe40Sb8Te52ターゲットを用いてA
r雰囲気中でスパッタリングすることにより得られた記
録層4を形成した相変化記録媒体1についての有効消去
率及びクロスイレースを示すグラフである。図中、横軸
は島状微粒子4b間の平均間隔を示し、縦軸は有効消去
率及びクロスイレースを示している。また、曲線59は
有効消去率に関するデータを示し、曲線60はクロスイ
レースに関するデータを示している。なお、それら媒体
1のいずれにおいても、Auからなる島状微粒子4bの
平均サイズは概ね6〜10nmの範囲内にあった。
【0106】図10に示すように、相変化記録材料4a
の組成をGe40Sb8Te52とした場合、図8に示すよ
うに相変化記録材料4aの組成をGe2Sb2Te5とし
た場合に比べて核生成頻度及び結晶成長頻度がやや低
い。しかしながら、図10でも図8と同様に、微粒子4
b間の間隔が300nm以下である場合、高い有効消去
率及び低いクロスイレースの双方が実現されている。こ
れに対し、島状微粒子4bからなるピンニングサイトを
設けなかったこと以外は同様の方法により形成した比較
例に係る媒体では、有効消去率は25dBであり、クロ
スイレースは3dBであった。
【0107】このように、記録層4を図3に示す構造と
した場合においても、クロスイレースを十分に抑制し且
つ高い有効消去率を実現することができた。なお、Au
からなる島状微粒子4bを記録層4の干渉層3側の面に
形成する代わりに、記録層4の干渉層5側の面に形成
し、これら島状微粒子4bをマスクとして用いて記録層
4の上面をイオンエッチングすることにより記録層4の
上面にネットワーク上の凹凸構造を形成した場合におい
ても、図10に示したのと同様の結果を得ることができ
た。すなわち、図4に示すように記録層4の表面に凹凸
構造を形成した場合においても、クロスイレースを十分
に抑制し且つ高い有効消去率を実現することが可能とな
ることが確認された。これは、記録層4の上面のうち、
島状微粒子4bの直下に位置する非エッチング部及び/
または島状微粒子4bがピンニングサイトを構成してい
ることを示している。
【0108】次に、これら媒体1に係る媒体について、
記録層4に記録レベルのレーザビームを照射し、その冷
却過程で観測される溶融再結晶化リング12の成長を観
察したところ、記録マーク11と溶融再結晶化リング1
2との境界はその中心に向けて不連続的に移動する現象
が確認された。また、比較例に係る媒体について同様の
観察を行ったところ、記録マーク11と溶融再結晶化リ
ング12との境界はその中心に向けて連続的に移動する
現象が確認された。
【0109】(4)共晶系Ge5Sb76Te19 図2に示す構造の記録層4を有する相変化記録媒体1を
作製した。なお、記録層4は、Ge5Sb76Te19ター
ゲットを用い、Ne−Kr混合ガス中でスパッタリング
することにより、Ge5Sb76Te19からなる相変化記
録材料4a中にNeガスで満たされた空孔からなる微粒
子4bが分散された構造とした。また、微粒子4b間の
間隔は、ガス混合比を含むスパッタリング条件を調節す
ることにより制御した。
【0110】図11は、Ge5Sb76Te19からなる相
変化記録材料4a中に空孔からなる微粒子4bが分散さ
れた構造の記録層4を形成した相変化記録媒体1につい
ての有効消去率及びクロスイレースを示すグラフであ
る。図中、横軸は微粒子4b間の平均間隔を示し、縦軸
は有効消去率及びクロスイレースを示している。また、
曲線61は有効消去率に関するデータを示し、曲線62
はクロスイレースに関するデータを示している。なお、
それら媒体1のいずれにおいても、Neガスで満たされ
た空孔からなる微粒子4bの平均サイズは概ね3〜5n
mの範囲内にあった。
【0111】図11に示すように、微粒子4b間の間隔
が300nm以下である場合、高い有効消去率及び低い
クロスイレースの双方が実現されている。これに対し、
微粒子4bからなるピンニングサイトを設けなかったこ
と以外は同様の方法により形成した比較例に係る媒体で
は、有効消去率は30dBであり、クロスイレースは7
dBであった。
【0112】なお、(4)の比較例と上記(1)の比較
例とから明らかなように、記録層4にピンニングサイト
を設けず共晶組成とした場合では、記録層4にピンニン
グサイトを設けず擬似二元合金組成とした場合に比べて
有効消去率は高いが、クロスイレースが顕著である。こ
れは、記録層4が共晶組成である場合、上記の擬似二元
合金組成に比べて結晶成長頻度が高く、結晶化速度が遅
いためである。
【0113】以上説明したように、記録層4に空孔から
なるピンニングサイトを設けた場合においても、クロス
イレースを十分に抑制し且つ高い有効消去率を実現する
ことができた。なお、空孔からなる微粒子4bを有する
記録層4を形成する代わりに、Ge5Sb76Te19ター
ゲット及びSiO2ターゲットを用いて二元同時スパッ
タリング法により記録層4を形成した場合においても、
図11に示したのと同様の結果を得ることができた。
【0114】次に、これら媒体1に係る媒体について、
記録層4に記録レベルのレーザビームを照射し、その冷
却過程で観測される溶融再結晶化リング12の成長を観
察したところ、記録マーク11と溶融再結晶化リング1
2との境界はその中心に向けて不連続的に移動する現象
が確認された。また、比較例に係る媒体について同様の
観察を行ったところ、記録マーク11と溶融再結晶化リ
ング12との境界はその中心に向けて連続的に移動する
現象が確認された。
【0115】(5)Ag10In18Sb52Te20 図2に示す構造の記録層4を有する相変化記録媒体1を
作製した。なお、記録層4は、Ag10In18Sb52Te
20ターゲット及びZnOターゲットを用いて二元同時ス
パッタリング法により形成した。また、微粒子4b間の
間隔は、スパッタリング条件を調節することにより制御
した。
【0116】図12は、Ag10In18Sb52Te20ター
ゲット及びZnOターゲットを用いて二元同時スパッタ
リング法により記録層4を形成した相変化記録媒体1に
ついての有効消去率及びクロスイレースを示すグラフで
ある。図中、横軸は微粒子4b間の平均間隔を示し、縦
軸は有効消去率及びクロスイレースを示している。ま
た、曲線63は有効消去率に関するデータを示し、曲線
64はクロスイレースに関するデータを示している。な
お、それら媒体1のいずれにおいても、ZnOからなる
微粒子4bの平均サイズは概ね8〜12nmの範囲内に
あった。
【0117】図12に示すように、微粒子4b間の間隔
が300nm以下である場合、高い有効消去率及び低い
クロスイレースの双方が実現されている。これに対し、
微粒子4bからなるピンニングサイトを設けなかったこ
と以外は同様の方法により形成した比較例に係る媒体で
は、有効消去率は35dBであり、クロスイレースは9
dBであった。
【0118】次に、これら媒体1に係る媒体について、
記録層4に記録レベルのレーザビームを照射し、その冷
却過程で観測される溶融再結晶化リング12の成長を観
察したところ、記録マーク11と溶融再結晶化リング1
2との境界はその中心に向けて不連続的に移動する現象
が確認された。また、比較例に係る媒体について同様の
観察を行ったところ、記録マーク11と溶融再結晶化リ
ング12との境界はその中心に向けて連続的に移動する
現象が確認された。
【0119】以上説明したように、本発明に係る相変化
記録媒体1では、記録層4にピンニングサイトが設けら
れているため、記録層4に様々な組成の材料を用いた場
合においても、高い有効消去率及び低いクロスイレース
の双方を同時に実現することができる。
【0120】なお、本実施例で示した範囲内では、ピン
ニングサイト間の間隔を狭めても(或いは、ピンニング
サイトの密度を高めても)特性の劣化は生じていない
が、密度が過剰に高い場合にはCNRが劣化することが
ある。そのような劣化を防止するには、記録層4に対す
るピンニングサイトの密度を20体積%以下とすること
が好ましく、10%以下とすることがより好ましく、5
体積%以下とすることがさらに好ましい。
【0121】また、本実施例では、ピンニングサイトの
サイズが十分に小さかったため、媒体ノイズの上昇は見
られなかったが、サイズが光学系の分解能,すなわち、
λ/(4NA),を超えると、ノイズが増加するものと
考えられる。ノイズの増加を防止するには、ピンニング
サイトの平均サイズをλ/(4NA)とすることが好ま
しく、サイズに分布が存在していることを考慮すると、
平均サイズをλ/(6NA)以下とすることがより好ま
しい。
【0122】[実施例3]本実施例では、上記の実施例
2で作製した相変化記録媒体1に記録された情報の再生
やその相変化記録媒体1への情報の記録に利用可能な記
録再生装置について説明する。
【0123】図13は、本発明の実施例3に係る記録再
生装置を概略的に示す図である。図13に示す記録再生
装置21は光ディスク装置であって、相変化記録媒体
(光ディスク)1、スピンドルモータ22、焦点レンズ
23、ハーフミラー24、レーザ光源25、光検出器2
6、プリアンプ27、可変利得アンプ28、A/D変換
回路29、線形等価回路30、データ検出回路31、デ
コーダ32、ドライブコントローラ33、駆動制御系3
4、インターフェース35、変調回路36、及びレーザ
ドライバ37を有している。
【0124】図13に示す光ディスク装置21におい
て、光ディスク1は、透明基板2が図中上向きとなるよ
うにスピンドルモータ22の回転軸に着脱可能に或いは
着脱不可能に支持されている。光ディスク1は、スピン
ドルモータ22の回転数を制御することにより、所定の
回転数で回転され得る。
【0125】光ディスク1の上方には、ピックアップ系
の一部を構成する焦点レンズ23が配置されている。こ
れらピックアップ系及びスピンドルモータ22は、駆動
制御系34を介してドライブコントローラ33によって
駆動される。このように構成される駆動機構によって、
光ディスク1の回転数の制御並びにフォーカシング及び
トラッキング制御が可能とされている。
【0126】この光ディスク装置21では、光ディスク
1の記録層4に設けたピンニングサイト間の平均間隔D
と、ピンニングサイトの平均サイズdと、レーザ光源2
5から出力されるレーザビームの波長λと、焦点レンズ
23の開口数NAとは、以下の不等式: D≦λ/(2NA) d≦λ/(4NA) を満足している。
【0127】このように構成される光ディスク装置21
での情報の記録は、上述のように光ディスク1の回転数
の制御並びにフォーカシング及びトラッキング制御を行
いつつ以下の方法により行われる。すなわち、情報の記
録に際しては、そのような制御のもと、まず、ドライブ
コントローラ33によってインターフェース35を介し
て取り込んだユーザデータ信号を変調回路36へと転送
する。ユーザデータ信号は変調回路36で所定の符号ビ
ット列へと変換される。レーザドライバ37は、レーザ
光源25を符号ビット列に対応して駆動し、それによ
り、レーザ光源25はパルス状のレーザビームを記録光
として出射する。
【0128】記録光は、ハーフミラー24を透過して焦
点レンズ23へと導かれ、光ディスク1上に集光照射さ
れる。これにより、光ディスク1の記録膜8には、符号
ビット列に対応した記録マークが形成される。図13に
示す光ディスク装置21での情報の記録は、以上のよう
にして行われる。なお、最短マークピッチを狭めて記録
するためには、変調回路36の出力信号や駆動制御系1
14の出力信号などを変化させればよい。
【0129】また、この光ディスク装置21での情報の
再生は、上述のように光ディスク1の回転数の制御並び
にフォーカシング及びトラッキング制御を行いつつ以下
の方法により行われる。すなわち、情報の記録に際して
は、そのような制御のもと、まず、レーザ光源25から
再生パワーレベルのレーザビームを再生光として出射す
る。なお、レーザービームのパワーレベルは、レーザ光
源25からの出力を周期が一定なパルス光とし、その周
期を適宜設定することにより制御可能である。レーザ光
源25から出射した再生光は、ハーフミラー24を透過
して焦点レンズ23へと導かれ、光ディスク1上に集光
照射される。光ディスク1の記録トラックからの反射光
は、ハーフミラー24で反射されて光検出器26へと導
かれ、そこで電気信号へと変換される。
【0130】光検出器26からの電気信号は、プリアン
プ37及び可変利得アンプ28で増幅され、その後、A
/D変換回路29でデジタル信号へと変換される。次い
で、このデジタル信号は、線形等化回路30でフィルタ
リングされてノイズに起因するジッタ成分を除去され
る。データ検出回路31は、例えば、パーシャルレスポ
ンスで等化した再生信号波形からデータを検出するマキ
シマムライクリフッド法によって符号ビット列を推定す
る信号処理回路であり、具体的にはビタビデコーダであ
る。デコーダ32は、データ検出回路31によって検出
された符号ビット列を元の記録データへと復元する。こ
のようにして復元された記録データは、ドライブコント
ローラ27及びインターフェース26を介して装置外部
へと出力される。図13に示す光ディスク装置21での
情報の再生は、以上のようにして行われる。
【0131】このような光ディスク装置21によると、
適度な溶融再結晶化と高い消去率とを同時に実現するこ
とができる。したがって、トラックピッチを狭めて記録
密度を高めた場合においても、クロスイレースを十分に
抑制し且つ高い有効消去率を実現することができる。
【0132】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、結晶
成長を阻害するエネルギー障壁としての機能及び核生成
サイトとしての機能の双方を有するピンニングサイトを
記録層に設けている。そのため、情報の消去過程におけ
る結晶核生成頻度を高め且つ情報の記録過程における結
晶成長頻度を低くすることができる。したがって、適度
な溶融再結晶化と高い消去率とを同時に実現することが
できる。すなわち、本発明によると、適度な溶融再結晶
化と高い消去率とを同時に実現することが可能な相変化
型の光記録媒体、そのような光記録媒体を有する記録装
置、及びそのような光記録媒体に情報を記録する記録方
法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る相変化記録媒体を概
略的に示す断面図。
【図2】図1に示す相変化光記録媒体の記録層の構造の
一例を概略的に示す断面図。
【図3】図1に示す相変化光記録媒体の記録層の構造の
他の例を概略的に示す断面図。
【図4】図1に示す相変化光記録媒体の記録層の構造の
さらに他の例を概略的に示す断面図。
【図5】微粒子のサイズ分布と間隔分布を示すグラフ。
【図6】記録層に形成される記録マークの一例を概略的
に示す平面図。
【図7】溶融再結晶化のメカニズムを説明するためのグ
ラフ。
【図8】相変化記録材料の組成をGe2Sb2Te5とし
且つ微粒子の組成をSiO2とした場合の有効消去率及
びクロスイレースを示すグラフ。
【図9】相変化記録材料の組成をシフトGST225と
し且つ微粒子の組成をCとした場合の有効消去率及びク
ロスイレースを示すグラフ。
【図10】相変化記録材料の組成をGe40Sb8Te52
とし且つ記録層の表面にAuからなる島状微粒子を設け
た場合の有効消去率及びクロスイレースを示すグラフ。
【図11】相変化記録材料の組成をGe5Sb76Te19
とし且つ微粒子として空孔を設けた場合の有効消去率及
びクロスイレースを示すグラフ。
【図12】相変化記録材料の組成をAg10In18Sb52
Te20とし且つ微粒子の組成をZnOとした場合の有効
消去率及びクロスイレースを示すグラフ。
【図13】本発明の実施例3に係る光ディスク装置を概
略的に示す図。
【符号の説明】
1…相変化記録媒体; 2…基板; 3…干渉層; 4
…記録層;4a…相変化記録材料; 4b…微粒子;
5…干渉層; 6…反射層;21…記録再生装置; 2
2…スピンドルモータ; 23…焦点レンズ;24…ハ
ーフミラー; 25…レーザ光源; 26…光検出器;
27…プリアンプ; 28…可変利得アンプ; 29…
A/D変換回路;30…線形等価回路; 31…データ
検出回路; 32…デコーダ;33…ドライブコントロ
ーラ; 34…駆動制御系;35…インターフェース;
36…変調回路; 37…レーザドライバ;51〜6
4…曲線

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と前記基板の一方の主面上に設けら
    れ且つ光照射により非晶質と結晶質との間の相変化を生
    じる記録層とを具備し、 前記記録層の表面及び前記記録層の内部の少なくとも一
    方に、前記記録層の結晶質領域の一部を前記記録層の融
    点以上に加熱して溶融部を生じさせた場合にその冷却過
    程で観測される前記溶融部周囲の結晶質領域から前記溶
    融部中央に向けての結晶成長を不連続化する複数のピン
    ニングサイトが設けられたことを特徴とする相変化記録
    媒体。
  2. 【請求項2】 前記複数のピンニングサイトは前記記録
    層内または前記記録層の表面に分布する複数の微粒子で
    あることを特徴とする請求項1に記載の相変化記録媒
    体。
  3. 【請求項3】 前記複数のピンニングサイトは前記記録
    層の少なくとも一方の主面に設けられた凹凸構造である
    ことを特徴とする請求項1に記載の相変化記録媒体。
  4. 【請求項4】 基板及び前記基板の一方の主面上に設け
    られ且つ光照射により非晶質と結晶質との間の相変化を
    生じる記録層を備えた相変化記録媒体と、前記記録層に
    光ビームを照射して情報を記録する記録機構と、前記相
    変化記録媒体と前記光ビームの光軸とを相対移動させる
    駆動機構とを具備し、 前記記録層の表面及び前記記録層の内部の少なくとも一
    方に、前記記録層の結晶質領域の一部を前記記録層の融
    点以上に加熱して溶融部を生じさせた場合にその冷却過
    程で観測される前記溶融部周囲の結晶質領域から前記溶
    融部中央に向けての結晶成長を不連続化する複数のピン
    ニングサイトが設けられたことを特徴とする記録装置。
  5. 【請求項5】 基板と前記基板の一方の主面上に設けら
    れ且つ光照射により非晶質と結晶質との間の相変化を生
    じる記録層とを備えた相変化記録媒体に光を照射して前
    記記録層の光照射部に記録マークを形成することを含
    み、 前記記録層の表面及び前記記録層の内部の少なくとも一
    方に、前記記録層の結晶質領域の一部を前記記録層の融
    点以上に加熱して溶融部を生じさせた場合にその冷却過
    程で観測される前記溶融部周囲の結晶質領域から前記溶
    融部中央に向けての結晶成長を不連続化する複数のピン
    ニングサイトが設けられたことを特徴とする記録方法。
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