JP2002278263A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2002278263A
JP2002278263A JP2001083382A JP2001083382A JP2002278263A JP 2002278263 A JP2002278263 A JP 2002278263A JP 2001083382 A JP2001083382 A JP 2001083382A JP 2001083382 A JP2001083382 A JP 2001083382A JP 2002278263 A JP2002278263 A JP 2002278263A
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magnetic
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JP2001083382A
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English (en)
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Shigeru Watanabe
滋 渡邊
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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  • Magnetic Brush Developing In Electrophotography (AREA)
  • Discharging, Photosensitive Material Shape In Electrophotography (AREA)
  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
  • Dry Development In Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 現像ギャップが狭い現像装置を採用すること
で生じる感光体ドラムの傷つきを抑制し、地汚れの発生
を低減し、かつ、クリーニングブレードが傷つくのを抑
制することである。 【解決手段】 感光体ドラム1上に形成された静電潜像
は、この感光体ドラムに近接して配置されている現像装
置4の現像ローラ41上のトナーにより可視像化され
る。この現像ローラ上には、磁石ローラ44による磁界
の作用を受けて、磁性キャリアがチェーン状に穂立ち
し、そのキャリアに帯電トナーが付着することで磁気ブ
ラシが形成される。この磁性ブラシは、ドクターブレー
ド45により穂の高さが規制されるが、この規制ギャッ
プの広さは、現像ギャップと同じ広さに設定されてい
る。よって、規制ギャップを通過できる異物は、現像ギ
ャップよりも小さいものであり、感光体ドラム1を傷つ
けることはない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式を用
いた複写機、ファクシミリ、プリンタ、ダイレクトデジ
タル製版機等の画像形成装置に係り、詳しくは、潜像を
担持する表面が移動する潜像担持体と、表面が移動する
現像剤担持体上に現像剤を現像磁極により穂立ちさせ、
該現像剤を上記潜像担持体上の潜像に摺擦して該潜像が
可視化する現像手段とを備え、上記現像剤担持体上の現
像剤が上記潜像担持体を摺擦するニップ領域で、該現像
剤担持体の法線方向への磁束密度の減衰率が40%以上
である画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、複写機、プリンタ、ファクシミ
リなどの電子写真方式の画像形成装置においては、感光
体ドラムや感光体ベルトからなる潜像担持体上に、画像
情報に対応した静電潜像が形成され、現像装置によって
現像動作が実行され、可視像が得られる。かかる電子写
真方式においては、従来より、トナーのみからなる1成
分現像剤を用いる1成分現像方式と、トナーと磁性粒子
を含む2成分現像剤を用いた2成分現像方式とが知られ
ている。このうち2成分現像方式は、転写性や温度・湿
度に対する現像特性の安定性が良好な優れた現像方式で
ある。この2成分現像方式では、潜像担持体に対向する
現像領域(ニップ領域)において、現像剤担持体上にブ
ラシチェーン状に穂立ちされて保持された2成分現像剤
から潜像担持体上の静電潜像部分にトナーが供給され
る。
【0003】上記2成分現像方式においては、現像が行
われる現像領域において潜像担持体と現像剤担持体との
間(以下、「現像ギャップ」という。)の距離を近接さ
せるほど、高い画像濃度を得やすく、またエッジ効果も
少ないことが知られている。このため潜像担持体と現像
剤担持体との距離を近接させることが望ましいが、両者
を近接させると黒ベタ画像やハーフトーンのベタ画像の
後端部が白く抜ける、いわゆる「後端白抜け」と呼ばれ
る画質劣化が発生しやすくなる(図6参照)。このた
め、多くの画像形成装置における現像ギャップは、0.
55〜0.9mmに設定されていた。
【0004】上記「後端白抜け」の現象は、次のような
メカニズムで起こると考えられる。図7は、2成分現像
方式でネガポジ現像を行う現像装置における現像部の一
例を示している。図7において、小さな丸はトナー3
a、大きな丸は磁性キャリア(磁性粒子)3bを示して
いる。また、図示の都合上、現像領域内の1本の磁気ブ
ラシMBだけを実線で示し、他の磁気ブラシは破線で示
すと共にトナーを省略してある。尚、感光体ドラム1上
の現像前潜像部分A及び現像後潜像部分Bに含まれる非
画像部(潜像が形成されていない部分)は、負極性に帯
電しているものとする。
【0005】図7において、現像剤担持体としての現像
スリーブ43上に担持された現像剤は、矢印D方向の現
像スリーブ43の移動により、感光体ドラム1と対向す
る現像領域付近へと運ばれる。現像剤は、現像領域付近
で現像磁極P1の磁力により磁性キャリア3bが穂立ち
し、磁気ブラシMBを形成する。一方、感光体ドラム1
はその表面に静電潜像を保持しつつ、矢印C方向に回転
している。現像領域では、感光体ドラム1と現像スリー
ブ43との線速差(感光体線速<現像スリーブ線速)に
より、磁気ブラシMBが感光体ドラム1上の潜像を摺擦
し、現像電界によって画像部(潜像が形成されている部
分)にトナー3aが付着する。その結果、現像スリーブ
移動方向における現像領域の下流側では、感光体ドラム
1上に、トナー像が画像部に付着した現像後潜像部分B
が形成される。なお、所定の画像濃度を確保するため
に、現像スリーブ線速は、感光体線速よりも大きくする
のが一般的である。
【0006】このような2成分現像方式の現像装置にお
いては、図8に示すようなメカニズムで後端白抜けが生
じると考えられる。図8(a)〜(c)はいずれも、図
7の感光体ドラム1と現像スリーブ43の対向部付近を
拡大した説明図であり、左側の感光体ドラム1に対し、
右側の磁気ブラシMBの先端が近づいてくる磁気ブラシ
MBの動きを、図8(a)、(b)、(c)の時系列で
表示している。図8において、感光体ドラム1と現像ス
リーブ43の対向部は、ちょうど非画像部と黒ベタ画像
の画像部との境界を現像している状態、すなわち「後端
白抜け」が発生する状態にあり、感光体回転方向下流側
には現像されたばかりのトナー像が形成されている。こ
の状態の感光体ドラム1に向かって現像スリーブ43上
の1つの磁気ブラシMBが近づいてくる。ここで、感光
体ドラム1は、実際には図中時計回りに回転している
が、上述のように現像スリーブ43が感光体ドラム1よ
りも早く移動しているため、磁気ブラシMBは感光体ド
ラム1を追い越していく。そのため、図8(a)〜
(c)においては感光体ドラム1が静止しているものと
してモデルを簡略化している。
【0007】図8(a)において感光体ドラム1に近づ
いてくる磁気ブラシMBは、現像すべき画像部の後端位
置Eに至るまでの間に非画像部に対向して移動する。こ
の移動の際に、マイナス電荷同士の反発力Gにより、ト
ナー3aは次第に感光体ドラム1から離れ現像スリーブ
43表面側に移動していく(以下、このトナー移動を
「トナードリフト」という)。このトナードリフトの結
果、図8(b)のように、磁気ブラシMBが画像部後端
位置Eに到達する頃には、感光体ドラム1近くの磁気ブ
ラシMBは正極性に帯電した磁性キャリア3bが剥き出
しの状態になっている。このため、潜像の画像部後端位
置Eに対向する磁性キャリア表面にはトナーは存在せ
ず、画像部後端位置Eで磁気ブラシMBから感光体ドラ
ム1へのトナー移動はない。さらに、図8(c)におい
て磁気ブラシMBが画像部後端位置Eから画像部の若干
内側に入った画像部後端部Fに到達すると、トナー3a
と感光体ドラム1との付着力が弱い場合には、一度感光
体ドラム1に付着したトナー3aが静電気力により磁性
キャリアに再付着することもある。この結果、非画像部
に近接した画像部の後端位置Eでは現像が行なわれない
ことがあり、これが「後端白抜け」の原因となると考え
られる。
【0008】以上の「後端白抜け」発生メカニズムの説
明では、現像スリーブ43の回転中心軸に垂直な断面を
図示して説明してきたが、現像スリーブ43の長手方向
(回転中心軸方向)に沿って観察すると、各磁気ブラシ
MBの長さは一定ではなく、長手方向の位置でばらつい
ている。図9は、この磁気ブラシMBの様子を模式的に
示している。図9(a)は、現像スリーブ43の長手方
向に広がる磁気ブラシMBの状態を示し、図9(b)
は、図9(a)に示す磁気ブラシMBを長手方向に対し
て垂直な平面H−H'で切ったときの断面図を示してい
る。他の図との関係が分かるようにため、図9(b)に
は模式的に感光体ドラム1との位置関係を示しておく。
【0009】図9(a)に示すように、磁気ブラシMB
の高さは長手方向にばらつきが大きい。このため、感光
体ドラム1への接触位置が長手方向に沿って不揃いにば
らつく。この結果、上記トナードリフトの度合も長手方
向にばらつき、「後端白抜け」の起こる度合は長手方向に
一定ではない。したがって、図6(b)に示すように長
手方向にぎざぎざした形の「後端白抜け」が発生するこ
とになる。
【0010】なお、同様なメカニズムにより、現像スリ
ーブ43の回転中心軸方向に延在する横細線がそれに直
交する縦細線に比べて細る「横線細り」現象や、孤立ド
ットの形成が不安定になる現象も発生し、2成分現像方
式の高画質化の妨げとなっている。
【0011】そこで、本出願人は、上記「後端白抜け」
等の発生を防止するため、現像スリーブ43上の法線方
向における磁束密度分布を規定することで、現像スリー
ブ43の回転方向における現像領域の幅(現像ニップ
幅)を狭くしたり、現像領域における磁気ブラシMBの
現像剤密度を高めたりした現像装置を提案した(例え
ば、特開2000−305360号公報)。このような
現像装置によれば、「後端白抜け」を低減する効果が確
認されているが、その原理は、以下に示すものであると
考えられている。
【0012】本出願人は、先に、ニップを短くする事で
後端白抜けを改善できる事を発見しているが、これは、
現像領域でのニップを狭くすることにより、磁気ブラシ
MBが非画像部を摺擦する時間が短くなり、これにより
トナードリフトを低減することがその原理であると考え
られる。このことを図10に示す。図10は、図8にお
いて現像ニップ幅を狭めたときの現象状態を示す図であ
る。すなわち、図10においては、図8と異なり、図1
0(a)で示すように、磁気ブラシMBが感光体ドラム
1に摺擦する時間が短いため、トナードリフトが低減さ
れる。そして、図10(b)に示すように、トナードリ
フトが低減されているために画像部後端位置Eに正常に
トナー3aが供給される。更に、図10(c)に示すよ
うに、キャリア3bが剥き出しになっていないため、感
光体ドラム1上のトナーがキャリア3bに再付着するこ
ともない。これにより、「後端白抜け」が低減されると
考えられる。ここで、現像ニップ幅を狭めるには、現像
磁極P1の半値幅を小さくするのが効果的である。この
「半値幅」とは、現像磁極P1の法線方向における磁力
分布曲線の最高法線磁力(頂点)の半分の値を指すとき
の角度幅のことであり、例えば、N極によって作成され
ている磁石の最高法線磁力が120mTであれば、60
mTの値を指すときの角度幅が「半値幅」となる。
【0013】しかし、現像磁極P1の半値幅を小さくす
るだけでは、「後端白抜け」の発生を完全に抑えること
はできないことが判明した。この原因は、現像スリーブ
43の長手方向に広がる全ての位置において、現像ニッ
プ幅を狭めることが困難なためと考えられる。このた
め、図9(a)に示すように、磁気ブラシMBの高さ
は、通常、現像スリーブ43の長手方向にばらつくこと
になる。これにより、その長手方向において、穂が長い
磁気ブラシMBが発生する部分があると、その部分では
現像ニップ幅が狭くならず、結果としてトナードリフト
が発生してしまうと考えられる。
【0014】そこで、本出願人は、「後端白抜け」を更
に低減させる現像装置を提案している。この現像装置で
は、磁気ブラシMBが感光体ドラム1に摺擦する現像領
域(ニップ領域)において、その磁気ブラシMBを密に
形成し、磁気ブラシMBの高さが現像スリーブの長手方
向にばらつくことを防止している。
【0015】図11(a)は、密に形成された状態の磁
気ブラシMBを示し、図12(a)は、従来の磁気ブラ
シMBを示すものである。図11(a)は、磁気ブラシ
MBが密に形成されてため、磁気ブラシMBの高さの長
手方向におけるばらつきは低減されている。その結果、
図11(b)のように「後端白抜け」のない画像が得ら
れている。一方、図12(a)は、従来の磁気ブラシM
Bであり、磁気ブラシMBの高さの長手方向におけるば
らつきがある。この状態の磁気ブラシMBを用いると、
図12(b)のように「後端白抜け」が発生する。この
ように、磁気ブラシMBが現像領域に到達するときに充
分密に形成されていれば、磁気ブラシMBの長さの長手
方向におけるばらつきは充分に低減される。よって、磁
気ブラシMBは、その高さが長手方向に充分均一となっ
た状態で、現像領域に突入することができるため、その
長手方向の各位置においてトナードリフトを充分低減す
ることができる。この結果、その方向の各位置において
「端白抜け」を充分に低減できる。
【0016】ここで、磁気ブラシMBを密に形成するこ
とは、磁気ブラシMBを形成する現像磁極の法線方向に
おける磁束密度の減衰率を高めることで実現できる。こ
こでいう「減衰率」とは、現像磁極P1によって現像ス
リーブ43表面上に発生する法線方向磁束密度のピーク
値をXとし、現像スリーブ43表面から径方向に1mm
離れた位置での法線方向磁束密度のピーク値をYとした
とき、下記の数1で求められる値を意味する。例えば、
現像スリーブ43の表面の法線方向磁束密度が100
[mT]、現像スリーブ43の表面から1mm離れた部
分での法線方向磁束密度が80[mT]のとき、その減
衰率は20%となる。尚、法線方向磁束密度を測定する
装置としては、ADS社製ガウスメータ(HGM−83
00)や、ADS社製A1型アキシャルプローブなどが
ある。尚、本出願人による検討の結果、現像磁極P1の
法線方向磁束密度の減衰率が、40%以上、好ましくは
50%以上であれば、磁気ブラシMBの長手方向のばら
つきを充分低減できるほど密な磁気ブラシMBを形成で
きることが判明している。
【0017】
【数1】 減衰率[%]={(X−Y)/X}×100
【0018】この減衰率を高めることで磁気ブラシMB
を密に形成できる理由は、次のとおりである。すなわ
ち、その減衰率が高い場合には、現像スリーブ43から
離れるに従って磁力が急速に小さくなる。これにより、
磁気ブラシMBの先端位置における磁力は、磁気ブラシ
MBを維持できないほど弱まり、その結果、磁気ブラシ
MBの先端を形成するキャリア3bが、磁力の強い現像
スリーブ43の表面に引き付けられるためと考えられ
る。ここで、減衰率を高めるためには、現像磁極P1を
形成する磁石の材料を適切に選択したり、現像磁極P1
から出る磁力力線の回り込みを強めたりすることが考え
られる。このうち、現像磁極P1から出る磁力力線の回
り込みを強める場合には、例えば、現像スリーブ43の
回転方向に沿って磁気ブラシMBを穂立ちさせる主磁極
の上流側及び下流側に、この主磁極とは逆の極性を有す
る補助磁極を配置した現像磁極P1を用いることが挙げ
られる。また、例えば、現像スリーブ43に搬送磁極
等、現像磁極P1以外の磁極が存在する場合には、現像
磁極P1の半値幅を狭めることで現像磁極P1から出る
磁力線の大部分を搬送磁極へ回り込ませる構成として
も、現像磁極P1から出る磁力力線の回り込みを強める
ことができる。
【0019】以上のように、現像ニップ幅を狭くする現
像装置によれば、「後端白抜け」を低減でき、また、現
像領域において磁気ブラシMBを密に形成する現像装置
によれば、その「後端白抜け」は更に低減できることが
確認されている。こらに、これらの現像装置では、現像
スリーブ43の表面と感光体ドラム1の表面との現像ギ
ャップを、従来の0.55〜0.9mmから、0.3〜
0.5mmにすることができ、画像濃度を高め、またエ
ッジ効果も少なくでき、高画質化を達成することができ
る。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
現像装置を用いた場合、現像ギャップが狭いために、従
来よりも現像装置内の異物により感光体ドラム1に傷が
付くというという問題が発生した。このように感光体ド
ラム1に傷が付くと、その部分が正常に帯電せず、非画
像部であってもトナー3aが付着する地汚れが発生す
る。また、その異物により、トナー像を転写した後に、
感光体ドラム1上に残留した転写残トナーを除去するク
リーニングブレードが傷つくこともある。
【0021】本発明は、上記問題に鑑みなされたもので
あり、その目的とするところは、現像ギャップが狭い現
像装置を採用することで生じる感光体ドラム1等の潜像
担持体の傷つきを抑制し、地汚れの発生を低減し、か
つ、クリーニングブレードが傷つくのを抑制することが
できる画像形成装置を提供することである。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、潜像を担持する表面が移動する
潜像担持体と、表面が移動する現像剤担持体上に担持さ
れた現像剤を、該現像剤担持体から所定距離離間して配
置されている現像剤規制部材により規制し、その規制さ
れた現像剤を現像磁極により穂立ちさせ、上記潜像担持
体上の潜像に摺擦して該潜像が可視化する現像手段とを
備え、上記現像剤担持体上の現像剤が上記潜像担持体を
摺擦する現像領域で、該現像剤担持体の法線方向への磁
束密度の減衰率が40%以上である画像形成装置におい
て、上記現像領域における上記潜像担持体の表面移動時
の表面と上記現像剤担持体の表面移動時の表面との離間
距離が0.3〜0.5mmとなるように、該潜像担持体
及び該現像剤担持体が配置されており、上記現像剤規制
部材は、上記離間距離と略同一の距離だけ上記現像剤担
持体から離間して配置されていることを特徴とするもの
である。
【0023】この画像形成装置においては、現像剤担持
体の法線方向への磁束密度の減衰率が40%以上に設定
されているので、現像ギャップを0.3〜0.5mmと
いう狭いものとすることができ、高画質化を達成するこ
とができる。ここで、本請求項の画像形成装置では、現
像剤規制部材と現像剤担持体との離間距離が、現像領域
における潜像担持体の表面移動時の表面と現像剤担持体
の表面移動時の表面との間(現像ギャップ)の離間距離
と略同一になっている。これにより、現像剤規制部材と
現像剤担持体との間(以下、「規制ギャップ」とい
う。)を通過できる異物の寸法は、現像ギャップ以下と
なる。よって、異物が規制ギャップを通過したとして
も、その異物が現像ギャップに位置したとき、潜像担持
体の表面を傷つけるほど圧接した状態で接触することが
なくなる。この結果、高画質化を図るために現像ギャッ
プを0.3〜0.5mmという狭いものとしても、異物
による潜像担持体の傷つきを抑制することができる。
尚、0.3〜0.5mmという現像ギャップの距離は、
各々の振れを含めたものである。
【0024】また、請求項2の発明は、請求項1の画像
形成装置において、上記現像剤規制部材は、非磁性であ
ることを特徴とするものである。
【0025】従来においては、現像剤中のトナーの帯電
量を高めるために、現像剤規制部材として、磁性を有す
るステンレス製の部材を用いていた。しかし、このよう
な磁性を有する現像剤規制部材では、請求項1の画像形
成装置ように規制ギャップを狭めた場合に、その現像剤
規制部材が磁化することでこれに現像剤の一部が吸着
し、現像領域における現像剤担持体上の現像剤量が不足
するおそれがある。そこで、本請求項の画像形成装置に
おいては、現像剤規制部材として、非磁性のものを用い
ている。これにより、規制ギャップを狭めた場合でも、
その規制ギャップを通過して現像領域に運ばれる現像剤
量を十分に確保することができる。
【0026】また、請求項3の発明は、請求項1の画像
形成装置において、上記離間距離を調節する調節手段を
有することを特徴とするものである。
【0027】この画像形成装置においては、調節手段に
より、現像ギャップの広さを調節することができるの
で、規制ギャップが現像ギャップよりも広い既存の画像
形成装置であっても、その規制ギャップを現像ギャップ
と同程度の広さに設定することができる。また、初期設
定時には、規制ギャップと現像ギャップとが同程度の広
さであったにもかかわらず、経時使用等により、その広
さが変化した場合にも、調節手段により、現像ギャップ
の広さを調節することで、初期設定時の状態に戻すこと
もできる。尚、逆に、規制がップの広さを調節する方法
を採っても、同様の作用効果を得ることができる。
【0028】また、請求項4の発明は、請求項3の画像
形成装置において、上記調節手段は、上記現像剤担持体
の回転軸と該回転軸を軸受けする軸受部材との間に取り
付けられる介在部材であり、上記介在部材は、アクリル
系樹脂で形成されていることを特徴とするものである。
【0029】この画像形成装置においては、現像剤担持
体の回転軸と、その回転軸を軸受けする軸受部材との間
に、介在部材を取り付けられることで、現像ギャップの
広さを調節することができる。また、この介在部材は、
アクリル系樹脂で形成されているので、現像剤担持体の
回転軸と軸受部材との間での押圧による潰れなどの変形
が少なく、現像ギャップを所望の広さに維持することが
できる。尚、介在部材としては、シート状の部材が好ま
しい。
【0030】また、請求項5の発明は、潜像を担持する
表面が移動する潜像担持体と、表面が移動する現像剤担
持体上に担持された現像剤を、現像磁極により穂立ちさ
せ、上記潜像担持体上の潜像に摺擦して該潜像が可視化
する現像手段とを備え、上記現像剤担持体上の現像剤が
上記潜像担持体を摺擦する現像領域で、該現像剤担持体
の法線方向への磁束密度の減衰率が40%以上である画
像形成装置において、上記現像領域における上記潜像担
持体の表面移動時の表面と上記現像剤担持体の表面移動
時の表面との離間距離が0.3〜0.5mmとなるよう
に、該潜像担持体及び該現像剤担持体が配置されてお
り、上記潜像担持体は、表面層の分子量が40000〜
50000である多層構造の有機感光体であることを特
徴とするものである。
【0031】本発明者による研究結果から、潜像担持体
の表面層の分子量が40000未満であると、潜像担持
体表面が傷つきやすいことが判明した。また、その分子
量が50000よりも大きくなると、潜像担持体の表層
をクリーニングブレード等のクリーニング部材によって
も削れなくなり、これにより画像ボケなどが発生するこ
とが判明した。そこで、本請求項の画像形成装置では、
潜像担持体の表面層の分子量を40000〜50000
とすることで、潜像担持体表面の傷つきと、画像ボケな
どの発生の双方を抑制している。
【0032】また、請求項6の発明は、潜像を担持する
表面が移動する潜像担持体と、表面が移動する現像剤担
持体上に担持された現像剤を、現像磁極により穂立ちさ
せ、上記潜像担持体上の潜像に摺擦して該潜像が可視化
する現像手段とを備え、上記現像剤担持体上の現像剤が
上記潜像担持体を摺擦する現像領域で、該現像剤担持体
の法線方向への磁束密度の減衰率が40%以上である画
像形成装置において、上記現像領域における上記潜像担
持体の表面移動時の表面と上記現像剤担持体の表面移動
時の表面との離間距離が0.3〜0.5mmとなるよう
に、該潜像担持体及び該現像剤担持体が配置されてお
り、上記潜像担持体は、導電性の素管に有機層を多層構
造に構成したものであって、該有機層の表面層の層厚が
25〜35μmであることを特徴とするものである。
【0033】潜像担持体が、導電性の素管に有機層を多
層構造に構成したものである場合、その有機層の表面層
の層厚が薄いと、その表面が傷つくことで、リーク現象
が発生しやくすなる。リーク現象が発生することで、潜
像担持体表面には更に大きい傷がつくことになる。本発
明者による研究結果に基づき、本請求項の画像形成装置
では、その層厚が25〜35μmとし、これにより、リ
ーク現象の発生を少なくし、潜像担持体表面の傷つきを
抑制している。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、画像形成装置で
あるプリンタに適用した一実施形態について説明する。
尚、本実施形態は、プリンタ以外に、複写機などにも適
用することができる。
【0035】図2は、本実施形態に係るプリンタの概略
構成図である。潜像担持体である感光体ドラム1の周囲
には、感光体ドラム1の表面を一様帯電する帯電手段で
ある帯電ローラー等の帯電装置2、この帯電装置2で一
様帯電処理された感光体ドラム1の表面にレーザ光線L
により潜像を形成する図示しない露光装置、この露光装
置により感光体ドラム1上に形成された潜像に対し、帯
電したトナーを付着させることでトナー像を形成する現
像手段としての現像装置4、感光体ドラム1上に形成さ
れたトナー像を記録紙に転写する転写手段としての転写
装置5、転写後に感光体ドラム1上に残った転写残トナ
ーを除去するクリーニング手段としてのクリーニング装
置7、クリーニング後の感光体ドラム1上の残留電位を
除去する除電手段としての除電ランプ8が配置されてい
る。転写装置5としては、転写ベルト、転写ローラ、転
写チャージャ等を利用することができるが、本実施形態
では、転写ベルトを採用している。
【0036】感光体ドラム1は、図中矢印の方向に回転
駆動して表面が移動する。そして、帯電装置2の帯電ロ
ーラによって表面を一様に帯電された感光体ドラム1の
表面は、レーザ光線Lによって静電潜像が形成される。
この静電潜像は、感光体ドラム1の回転により、現像装
置4に設けられる現像剤担持体としての現像ローラとの
対向位置である現像領域に移動し、その現像装置4によ
る現像によりトナー像を形成される。このトナー像は、
感光体ドラム1の回転により、更に転写装置5との対向
位置まで移動し、図示しない給紙トレイから搬送された
記録紙上に転写される。その後、記録紙上のトナー像
は、定着装置6によって記録紙上に定着される。一方、
転写されずに感光体ドラム1上に残った転写残トナー
は、クリーニング装置7によって回収される。このよう
にしてクリーニングされた感光体ドラム1は、除電ラン
プ8で初期化され、次回の画像形成プロセスに供される
ことになる。
【0037】以下、本発明の特徴部分である現像につい
て説明する。図1は、上記現像装置4を示す概略構成図
である。現像ローラ41は、感光体ドラム1に近接する
ようにして配置されており、両者の対向部分に現像領域
が形成されるようになっている。上記現像ローラ41に
は、アルミニウム、真鍮、ステンレス、導電性樹脂など
の非磁性体を円筒状に形成してなる現像スリーブ43が
図示しない回転駆動機構によって矢印方向すなわち時計
回り方向に回転されるようにして備えられている。
【0038】現像スリーブ43内には、この現像スリー
ブ43の表面上に現像剤を穂立ちさせるように磁界を形
成する磁界発生手段としての磁石ローラ44が固定状態
で備えられている。このとき、現像剤を構成するキャリ
アは、磁石ローラ44から発せられる磁力線に沿うよう
にして、現像スリーブ43上にチェーン状に穂立ちする
とともに、このチェーン状に穂立ちしたキャリアに対し
て帯電トナーが付着されて、磁気ブラシが形成されるよ
うになっている。この磁気ブラシMBは、現像スリーブ
43の回転に伴って、現像スリーブ43と同方向すなわ
ち時計回り方向に搬送されることとなる。現像剤の搬送
方向における現像領域の上流側部分には、現像剤チェー
ンの穂の高さすなわち現像剤の量を規制する現像剤規制
部材としてのドクターブレード45が設置されている。
さらに、感光体ドラム1に対する現像ローラ41の後方
領域には、現像ケーシング46内の現像剤を撹拌させな
がら現像ローラ41側に汲み上げるスクリュー47が設
置されている。
【0039】図3及び図4は、磁石ローラ44により発
生する磁界を説明するための説明図である。磁石ローラ
44は、複数の磁極を備えている。具体的には、現像領
域部分に現像剤を穂立ちさせる現像主磁極P1bと、現
像主磁極P1bの磁力と極性の異なる補助磁極P1a,
P1cと、現像スリーブ43上に現像剤を汲み上げるた
めの磁極P4と、現像スリーブ43上に現像剤を汲み上
げられた現像剤を現像領域まで搬送させる磁極P5,P
6と、現像後の領域で現像剤を搬送させる磁極P2,P
3とを備えている。これらの磁極P1a,P1b,P1
c,P2,P3,P4,P5,P6は、現像スリーブ4
3の半径方向に向けて配置されている。この磁石ローラ
41は、8極の磁石によって構成されているが、汲み上
げ性、黒ベタ画像追従性を向上させるために、P3極か
らドクターブレード45までの間に、更に磁極を増やし
10極や12極で構成してもよい。
【0040】本実施形態において、図3に示すように、
現像磁極P1群は、各磁極P1a,P1b,P1cと
も、横断面の小さい磁石により構成されている。横断面
が小さくなると、一般に磁力は弱くなり、現像ローラ4
1の表面の磁力が小さくなりすぎると、キャリアを保持
する力が充分ではなくなるため、感光体ドラム1へのキ
ャリア付着を生じるおそれがある。そこで、これらの磁
極P1a,P1b,P1cを構成する磁石は、磁力の強
い希土類金属合金磁石により作製するのが好ましい。希
土類金属合金磁石のうち、代表的な鉄ネオジウムボロン
合金磁石によれば、358kJ/m3の最大エネルギー
積を得ることができ、また、鉄ネオジウムボロン合金ボ
ンド磁石によれば、80kJ/m3前後の最大エネルギ
ー積を得ることができる。このような希土類金属合金磁
石を用いれば、従来、一般には、最大エネルギー積が3
6kJ/m3前後、20kJ/m3前後のフェライト磁
石、フェライトボンド磁石等が用いられていたが、これ
らに比べて、強い磁力を確保することができる。よっ
て、横断面の小さい磁石を用いても、現像ローラ41の
表面の磁力を十分に確保することができる。尚、十分な
磁力を確保するためには、この他に、サマリュウムコバ
ルト金属合金磁石等を用いることもできる。
【0041】上記のような構成により、主磁極P1bの
半値幅は小さくなり、その結果、現像領域における現像
ニップ幅を短くすることができる。このように、本実施
形態では、感光体ドラム1の表面を摺擦する磁気ブラシ
による現像ニップ幅が短くなるため、磁気ブラシ先端部
でトナードリフトが起こりにくく、結果として、「後端
部白抜け」を低減させることができる。
【0042】また、補助磁極P1a,P1cの存在によ
り、主磁極P1bの磁力線の回り込みが強くなり、その
結果、現像領域における法線方向の磁力密度の減衰率が
高くなり、現像領域内での磁気ブラシMBを密に形成す
ることができる。具体的には、感光体ドラム1のドラム
径を60mm、現像スリーブ43のスリーブ径を20m
mとしている。また、図4に示すように、主磁極P1b
の両側にある補助磁極P1a,P1cを30°以下の角
度、具体的には25゜とすれば、主磁極P1bの半値幅
が22゜以下、具体的には16°とすることができる。
さらに、補助磁極P1a,P1cと、その補助磁極の外
側にある磁極P2,P6との変極点(0mT:磁力がN
極からS極、S極からN極に変わる点)間角度は、12
0°以下で形成している。この状態で、感光体ドラム1
を240mm/秒、現像スリーブ4を600mm/秒で
回転駆動して現像を行うと、現像ニップ幅は2mm以下
となる。
【0043】このようなプリンタにおいて、ADS社製
ガウスメータ(HGM−8300)並びにADS社製A
1型アキシャルプローブを用い、主磁極P1bの現像ス
リーブ4表面での磁束密度を測定したところ、117m
Tであった。また、同様に、現像スリーブ4表面から1
mm離れた位置での磁束密度を測定したところ、54.
4mTであった。よって、このプリンタにおける現像ロ
ーラ41の法線方向への磁束密度の減衰率は、53.5
%となる。
【0044】このように減衰率を高めることで、現像領
域内での磁気ブラシを密に形成することができる。これ
により、磁気ブラシは、現像領域において、現像ローラ
41の長手方向にばらつきがなく充分均一に形成される
ことになる。よって、現像ローラ41上における長手方
向全領域において、「後端白抜け」を低減することがで
きる。なお、本実施の形態では補助磁極を用いた例を説
明したが、補助磁極を用いず主磁極P1bのみを用いた
場合でも、搬送磁極等P2,P3,P4,P5,P6へ
の磁力線の回り込みが強め、現像領域において、法線方
向における磁束密度の減衰率が40%以上になれば、磁
気ブラシは密に形成され、「後端白抜け」を充分に低減
することができる。
【0045】このような構成を用いることにより、更
に、現像ローラ41と感光体ドラム1との間の現像ギャ
ップを狭くすることができる。具体的には、多くの従来
機では現像ギャップが0.55〜0.9mmであるのに
対し、本実施形態では、現像ギャップを0.3〜0.5
mmに設定することができる。この結果、本実施形態に
おけるプリンタによれば、従来よりもドット再現性が良
い高品質な画像を得ることができる。
【0046】しかし、このように現像ギャップを狭める
と、現像装置内の異物が現像領域に入り込んだとき、そ
の異物により感光体ドラム1が傷つきやすくなる。これ
は、従来のプリンタでは、現像領域に入り込んでも感光
体ドラム1に当接することがなかった寸法の異物であっ
ても、従来よりも現像ギャップが狭い本実施形態では、
感光体ドラム1に当接する場合があるからである。具体
的に説明すると、現像ギャップが0.6〜0.7mmで
あった従来機では、0.6mm程度の異物がドクターブ
レード45による規制ギャップを通過して現像領域に入
り込んでも、その異物の寸法が現像ギャップよりも小さ
いため、感光体ドラム1を傷つけることはなかった。し
かし、本実施形態では、現像ギャップが0.3〜0.5
mmであるため、0.6mm程度の異物は、現像ギャッ
プよりも大きい寸法であり、これが現像領域に入り込む
と、感光体ドラム1を傷つける結果となる。これは、下
記の表1に示す実験結果からも明らかである。尚、この
実験では、感光体ドラム1と現像ローラ41との間の現
像ギャップを0.5mmとしたときのものである。
【0047】
【表1】
【0048】そこで、本実施形態では、ドクターブレー
ド45と現像ローラ41との間の規制ギャップを従来よ
りも狭くし、現像ギャップが0.3〜0.5mmである
ときに感光体ドラム1を傷つけるおそれがある異物が、
その規制ギャップを通過できないようにしている。具体
的には、ドクターブレード45と現像ローラ41の表面
との間の規制ギャップが、現像ギャップLとほぼ同じ広
さに設定されている。よって、0.3〜0.5mmの規
制ギャップを通過できる異物は、0.3〜0.5mm以
下のものだけとなる。このような異物は、現像領域に入
り込んでも、現像ギャップよりも小さいものであるた
め、感光体ドラム1に当接することはない。この結果、
その異物により感光体ドラム1を傷つけられるのを防ぐ
ことができる。
【0049】また、本実施形態で使用するドクターブレ
ード45の材質は、非磁性のスレンレス製のものを使用
している。上述ように現像ローラ41とドクターブレー
ド45の間の規制ギャップを狭くしても、その規制ギャ
ップを通過して現像領域に運ばれる現像剤量を十分に確
保することができる。これは、下記の表2に示す実験結
果からも明らかである。尚、この実験では、規制ギャッ
プを0.4mmと0.6mmにした場合に、磁性及び非
磁性のステンレス製ドクターブレードをそれぞれ使用し
たときの、規制ギャップ通過後の現像剤量を計測したも
のである。
【0050】
【表2】
【0051】また、本実施形態では、現像ギャップと規
制ギャップをほぼ同じ広さとするため、現像ギャップの
広さを調節することができる構成となっている。図5
は、現像ローラ41の回転駆動機構を示す概略構成図で
ある。この回転駆動機構は、現像スリーブ43を回転さ
せるための回転軸41aと、この回転軸41aを現像ロ
ーラ41の軸方向両端外部で軸受けする軸受部材として
の軸受41bとを備えている。この軸受41bには、回
転軸41aと接触する部分に、調節手段としてのシート
部材50が貼り付けられている。このシート部材50を
軸受け41bに貼り付けることで、貼付前よりも、回転
軸41aを感光体ドラム1側に変位させることができ
る。よって、現像ギャップは、貼付前よりも、狭くする
ことができる。これにより、現像ギャップが規制ギャッ
プよりも広い場合に、そのシート部材50を用いること
で、現像ギャップを規制ギャップとほぼ同じ広さに調節
することができる。
【0052】本発明者は、上記シート部材として適切な
材料を研究するため、アクリル系樹脂、ポリカーボネー
ト、テフロン(登録商標)樹脂など、他種の材料を試し
たところ、下記の表3に示すように、アクリル系樹脂の
場合には潰れなどの変形が少なく、現像ギャップを一定
の広さに維持できることを確認した。更に、アクリル系
樹脂の場合には、剥がれなどの異常も発生しなかった。
この結果、シート状部材の材料としてアクリル系樹脂を
選択することにより、良好な条件を維持することができ
ることが判明した。
【0053】
【表3】
【0054】また、本発明者は、感光体ドラム1表面の
傷つきを研究した結果、下記の表4に示すように、感光
体ドラム1の表面層(電荷輸送層)の分子量が4000
0未満であると傷つきやすいことを解明した。また、5
0000より大きいと、感光体ドラム1がクリーニング
ブレードでも削れなくなり、画像ボケなどが発生するこ
とも解明した。よって、本実施形態においては、表面層
(電荷輸送層)の分子量は、40000〜50000に
設定した感光体ドラム1を使用している。これにより、
仮に異物が感光体ドラム1に接触したとしても、これに
よる傷つきを防ぐことができるとともに、高画質を得る
ことができた。
【0055】
【表4】
【0056】また、本実施形態の感光体ドラム1は、導
電性の素管に有機層を多層構造に構成したものを用いて
いる。本発明者は、この感光体ドラム1表面の傷つきに
くい表面層の層厚を研究した結果、感光体ドラム1の表
層膜厚を25〜35μmにすれば、感光体ドラム1の表
面が傷つきにくく、リーク現象も発生しないことを判明
した。下記の表5に、その実験結果の一部を示す。
【0057】
【表5】
【0058】
【発明の効果】請求項1乃至4の発明によれば、現像ギ
ャップよりも大きい異物が現像領域に進入するのを阻止
できるので、現像ギャップが狭い現像装置を採用するこ
とで生じる潜像担持体の傷つきを抑制し、地汚れの発生
を低減し、かつ、クリーニングブレードが傷つくのを抑
制することができるという優れた効果がある。これによ
り、長期間にわたって、「後端白抜け」等の画像劣化が
低減された高画質な画像を形成することができる。
【0059】特に、請求項2の発明によれば、規制ギャ
ップを通過して現像領域に運ばれる現像剤量を十分に確
保することができるので、規制ギャップを狭めることに
よる画像濃度の低下を抑制し、高画質な画像を形成する
ことができるという優れた効果がある。
【0060】また、請求項3の発明によれば、規制ギャ
ップが現像ギャップよりも広い既存の画像形成装置であ
っても、その規制ギャップを現像ギャップと同程度の広
さに設定することができるという優れた効果がある。ま
た、初期設定時には、規制ギャップと現像ギャップとが
同程度の広さであったにもかかわらず、経時使用等によ
り、その広さが変化した場合にも、現像ギャップの広さ
を調節することで、初期設定時の状態に戻すこともでき
るという優れた効果もある。
【0061】また、請求項4の発明によれば、簡単かつ
安定して現像ギャップの広さを調節することができると
いう優れた効果がある。
【0062】請求項5の発明によれば、異物により潜像
担持体表面が傷つかないような材料で、その潜像担持体
表面を形成することで現像ギャップが狭い現像装置を採
用することで生じる潜像担持体の傷つきを抑制し、地汚
れの発生を低減し、かつ、クリーニングブレードが傷つ
くのを抑制することができるという優れた効果がある。
これにより、長期間にわたって、「後端白抜け」等の画
像劣化が低減された高画質な画像を形成することができ
る。
【0063】請求項6の発明によれば、潜像担持体の表
面層をリーク現象が起きにくい層厚に適正化すること
で、現像ギャップが狭い現像装置を採用することで生じ
る潜像担持体の傷つきを抑制し、地汚れの発生を低減
し、かつ、クリーニングブレードが傷つくのを抑制する
ことができるという優れた効果がある。これにより、長
期間にわたって、「後端白抜け」等の画像劣化が低減さ
れた高画質な画像を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係るプリンタの現像装置を示す概略
構成図。
【図2】同プリンタの概略構成図。
【図3】同現像装置の磁石ローラにより発生する磁場を
示す説明図。
【図4】同磁石ローラを構成する磁石の配置を示す説明
図。
【図5】同現像装置の現像ローラの回転駆動機構を示す
概略構成図。
【図6】(a)は、正常な画像を示し、(b)は、「後
端白抜け」が発生した画像を示す説明図。
【図7】従来の2成分現像方式でネガポジ現像を行う現
像装置における現像部の一例を示す概略構成図。
【図8】(a)〜(c)は、「後端白抜け」の発生メカ
ニズムの説明図。
【図9】(a)は、従来例に係る現像装置の現像領域に
おける現像スリーブ軸方向の磁気ブラシ分布の説明図。
(b)は、同現像領域における現像スリーブ表面移動方
向の磁気ブラシ分布の説明図。
【図10】(a)〜(c)は、「後端白抜け」が発生す
る従来例の現像装置よりも現像ニップ幅を狭めた他の従
来例における「後端白抜け」の防止メカニズムの説明
図。
【図11】(a)は、現像スリーブ上に密に形成された
状態の磁気ブラシを示す説明図。(b)は、同状態にお
いて形成された画像を示す説明図。
【図12】(a)は、現像スリーブ上にばらつきがある
状態の磁気ブラシを示す説明図。(b)は、同状態にお
いて形成された画像を示す説明図。
【符号の説明】 1 感光体ドラム 2 帯電装置 3 現像剤 3a トナー 3b キャリア 4 現像装置 5 転写装置 7 クリーニング装置 8 除電ランプ 41 現像ローラ 41a 回転軸 41b 軸受 43 現像スリーブ 44 磁石ローラ 50 シート部材 50 帯電ローラ P1 現像磁極 E 画像部後端位置

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】潜像を担持する表面が移動する潜像担持体
    と、表面が移動する現像剤担持体上に担持された現像剤
    を、該現像剤担持体から所定距離離間して配置されてい
    る現像剤規制部材により規制し、その規制された現像剤
    を現像磁極により穂立ちさせ、上記潜像担持体上の潜像
    に摺擦して該潜像が可視化する現像手段とを備え、上記
    現像剤担持体上の現像剤が上記潜像担持体を摺擦する現
    像領域で、該現像剤担持体の法線方向への磁束密度の減
    衰率が40%以上である画像形成装置において、上記現
    像領域における上記潜像担持体の表面移動時の表面と上
    記現像剤担持体の表面移動時の表面との離間距離が0.
    3〜0.5mmとなるように、該潜像担持体及び該現像
    剤担持体が配置されており、上記現像剤規制部材は、上
    記離間距離と略同一の距離だけ上記現像剤担持体から離
    間して配置されていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】請求項1の画像形成装置において、上記現
    像剤規制部材は、非磁性であることを特徴とする画像形
    成装置。
  3. 【請求項3】請求項1の画像形成装置において、上記離
    間距離を調節する調節手段を有することを特徴とする画
    像形成装置。
  4. 【請求項4】請求項3の画像形成装置において、上記調
    節手段は、上記現像剤担持体の回転軸と該回転軸を軸受
    けする軸受部材との間に取り付けられる介在部材であ
    り、上記介在部材は、アクリル系樹脂で形成されている
    ことを特徴とする画像形成装置。
  5. 【請求項5】潜像を担持する表面が移動する潜像担持体
    と、表面が移動する現像剤担持体上に担持された現像剤
    を、現像磁極により穂立ちさせ、上記潜像担持体上の潜
    像に摺擦して該潜像が可視化する現像手段とを備え、上
    記現像剤担持体上の現像剤が上記潜像担持体を摺擦する
    現像領域で、該現像剤担持体の法線方向への磁束密度の
    減衰率が40%以上である画像形成装置において、上記
    現像領域における上記潜像担持体の表面移動時の表面と
    上記現像剤担持体の表面移動時の表面との離間距離が
    0.3〜0.5mmとなるように、該潜像担持体及び該
    現像剤担持体が配置されており、上記潜像担持体は、表
    面層の分子量が40000〜50000である多層構造
    の有機感光体であることを特徴とする画像形成装置。
  6. 【請求項6】潜像を担持する表面が移動する潜像担持体
    と、表面が移動する現像剤担持体上に担持された現像剤
    を、現像磁極により穂立ちさせ、上記潜像担持体上の潜
    像に摺擦して該潜像が可視化する現像手段とを備え、上
    記現像剤担持体上の現像剤が上記潜像担持体を摺擦する
    現像領域で、該現像剤担持体の法線方向への磁束密度の
    減衰率が40%以上である画像形成装置において、上記
    現像領域における上記潜像担持体の表面移動時の表面と
    上記現像剤担持体の表面移動時の表面との離間距離が
    0.3〜0.5mmとなるように、該潜像担持体及び該
    現像剤担持体が配置されており、上記潜像担持体は、導
    電性の素管に有機層を多層構造に構成したものであっ
    て、該有機層の表面層の層厚が25〜35μmであるこ
    とを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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