JP2013200547A - 現像装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】円筒状の現像剤担持体と、現像剤担持体の外周に近接配置され、現像剤の搬送量を規制する現像剤規制部材と、を備えた現像装置において、現像剤規制極の法線方向の磁束密度の最大値が現像主極の50〜70%であり、半値幅が39度以下であり、現像剤規制部材の対向する位置における法線方向の磁束密度が35mT以下であることとした。
【選択図】図1
Description
この電子写真方式に適用される現像装置としては、トナーとキャリアと呼ばれる磁性粉体とからなる二成分現像剤を用いた現像装置が多用されている。
所定の帯電量に帯電された現像剤は、現像剤収容部から、内部に複数の磁極から成る現像ローラが固設され、回転駆動された現像スリーブに導かれる。
この現像スリーブの表面に供給された現像剤は、磁気ブラシ状態で保持されると共に、現像スリーブの回転によって搬送され、現像スリーブの外周に近接配置された現像剤規制部材(ドクタとも言う)を通過した後、感光体との対向部である現像領域に搬送される。
本発明について、以下の図面を用いて詳細に解説する。
図1に示す像担持体であるドラム状の感光体10のまわりには、図中左横に設けるローラ状の帯電装置11から感光体10の矢印A1で示す回転方向に順に、下に現像装置12、右横に転写装置13と用紙分離装置14、上にクリーニング装置15を備える。
用紙Pへの転写後、用紙Pは、用紙分離装置14で放電して、静電的に付着する感光体10から分離し、定着装置104(図2参照)へ搬送し、定着装置104で転写画像を定着し、排紙部105(図2参照)へと排出する。
図中15aはケースであり、30はトナー搬送部材である。
現像装置12は、現像剤としてトナーとキャリアとで構成された2成分現像剤を用いる。現像時、不図示の駆動モータを駆動し、その駆動モータの駆動力を伝達して現像手段28の現像スリーブ28sを回転させるとともに、第1搬送スクリュ23および第2搬送スクリュ24を回転させて現像剤を撹拌し、トナーとキャリアとを摩擦帯電させながら現像手段28へ搬送する。現像手段28は、内部に複数の磁極が設けられた現像ローラ28rと同軸で現像ローラ28rを覆うように配置された回転可能な現像スリーブ28sを有する。
現像スリーブ28s上の現像剤の量は、後述する現像剤規制部材29aで規制される(尚、図ではL字形状に記載されているが限定されない。)。現像スリーブ28sは、図4の矢印A5の方向に回転する。
図4の破線で示すように、現像ローラ28rはP1(N極)、P2(S極)、P3(S極)、P4(S極)、P5(N極)、P6(S極)の順に着磁した現像マグネットが固定して設置されており、その現像マグネットの外周部に回転可能な現像スリ−ブ28sを具備している。このため現像スリーブ28sの近傍にある現像剤は、現像剤くみ上げ極P5極によって、搬送スクリュから現像スリ−ブ28sの表面にくみ上げられる。その後、現像スリ−ブ28sの回転にともなって、現像剤規制部材29の近傍まで搬送される。現像剤規制部材29で一定の量に規制される。現像剤規制部材29を通過した現像剤はP6極によって搬送され、現像主極と呼ばれるP1極によって現像に使用される。現像に使用された現像剤は現像剤搬送磁極であるP2極を経て現像剤剥離極であるP3極で現像スリーブ28sから離れる。
図6(a)は、本発明に係る現像装置における現像剤規制部材29の規制位置付近の拡大図であり、図6(b)は、現像ローラ28rの角度と磁束密度との関係を示す図である。図6(a)中の実線は磁極P6極の法線方向磁束密度を示している。
現像剤規制部材29の位置における法線方向磁束密度を小さくすることで、現像剤規制部材29を矢印A7方向に通過するときに現像剤に与えるストレスが少ないため現像剤劣化による搬送量の低下が起こりにくい。特に現像剤規制部材29に対向する位置で法線方向磁束密度を30mT以下にすると、ストレス低減効果が高くなる。
その結果、経時の現像剤搬送量を安定化させることができた。
上記のようにP6極の半値幅を39度以下とし、法線方向ピーク磁束密度を主極の40%〜70%とし、現像剤規制部材の位置での法線方向磁束密度を30mT以下とすることで、経時の現像剤搬送量を安定化させることができる。
現像剤規制部材が対向するP6極の半値幅が32度以上39度以下の場合、現像剤搬送量が最も安定する。
図5は、本発明に係る現像装置に用いられる現像剤規制部材29が対向する磁極の半値幅を上流側と下流側とで変更した場合の実施の形態の概念図である。
単純に現像剤規制部材29に対向する部位の磁極の半値幅を狭くしただけでは、磁極から発生する接線方向の磁場の大きさが低下し、現像剤規制部材29を通過するための現像剤の搬送力が低下する恐れがある。
そこで、本実施形態では、P6極の法線磁束密度分布において、現像スリーブ28sの回転方向(矢印A6方向)上流側の半値幅W1を下流側の半値幅W2より狭くした。これにより、現像剤規制部材29前の現像剤堆積量を低減させ、且つ現像剤が現像剤規制制部材29を通過するための搬送性を確保することが可能になる。
図3(a)は、現像ローラ28rの角度と磁束密度との関係を示す図であり、図3(b)は、現像剤規制部材29が対向する磁極の半値幅の外側に有る場合の図3(c)は、現像剤規制部材29が対向する磁極の半値幅の内側にある場合の現像剤と現像剤規制部材29との関係を示す図である。
図3(b)、(c)に示すように現像剤規制部材29を、現像剤規制部材29が対向する磁極の半値幅の外側で、ピーク位置より上流側に設けた。図3(c)のように現像剤規制部材29が対向する磁極の半値幅の内側にある場合、現像剤規制部材29の上流で滞留する現像剤が多い。
他の実施形態について、図10、図12、図13を用いて説明する。
規制部材の位置において接線方向磁束密度Bsを法線方向磁束密度Brより大きくなるようにした。
図10に示すスリーブ最表面の現像剤aの速度をVaとすると、スリーブ表面では現像剤はスリーブとほぼ等速で動くが、スリーブから離れた場所に存在する現像剤はスリーブの回転によって周りの現像剤と衝突することで速度が低下するため、現像剤の速度はスリーブから距離が離れるに連れて遅くなる。
図10に示す規制部材先端の現像剤bの速度Vbがスリーブ表面における現像剤の速度Vaと近いほど規制部材の上流で現像剤が滞留しにくくなるため、搬送性が良好になる。
接線方向磁束密度が法線方向磁束密度より大きくなるに連れて、規制部材近傍の現像剤の速度が速くなるため、Vb/Vaは大きくなる。
速度比( Vb / Va )が大きくなるに連れて、画像形成による現像剤搬送量の変化率が少なくなる。
特に、規制部材近傍の現像剤の速度をスリーブ表面における移動速度の0.35以上とすることで、現像剤の滞留が少なくなり、経時の現像剤搬送量が変化しにくくなる効果が高いことがわかった。
接線方向磁束密度が法線方向磁束密度と等しいと、図13に示すように、規制部材通過時の磁気穂の角度が45度になり、ドクタギャップに現像剤が滑らかに進入する。そのため、現像剤の搬送性を維持する効果が高い。
特に、接線方向磁束密度を40mT以上とすることで、搬送速度の低下を抑制することができる。
また、規制位置での接線方向の磁束密度成分Bsが大きすぎる場合には、現像剤の穂は寝た状態となることによって、現像剤の密度が大きくなり、現像領域へは過剰な現像剤が供給されることになり好ましくない。接線方向磁束密度は50mT以下とするのが適切である。
間隔DGが狭いと、現像剤の流動性が低下すると現像剤の速度が遅くなり、現像剤搬送量が低下しやすい。また、ギャップに異物や凝集体が詰まり、画像に縦スジなどの不具合を生じることがある。
現像ギャップ:0.40mm
現像剤規制部材−現像スリーブギャップ:0.30mm
現像スリーブ:直径16mm、周速450mm/s
感光体:直径30mm、周速:183mm/s
(トナー)
トナーは、結晶性ポリエステル樹脂(A)、非結晶性樹脂(B)、非結晶性樹脂(C)、複合樹脂(D)、着色剤、及び離型剤を少なくとも含有するトナー材料を乾式混合し、混練機にて溶融混練し、粉砕して作成された粉砕トナーを用いた。
平均粒径は6.8μmである。
(キャリア)
粒径55μmのキャリアを用いた。
上記条件にて画像面積率10%の原稿を45000枚印刷を行った。
45000枚の印刷終了後に、現像剤搬送量が初期に比べ±20%以内であれば「○」とし、それ以上変動した場合「×」とした。結果を図9に示す。
図9は、45000枚印刷後の現像剤搬送量測定結果を示す図である。
同図において、縦軸は現像剤規制部の位置における法線方向磁束密度を示し、横軸はP6極半値幅を示す。
現像剤規制部材29の位置で法線方向磁束密度を20mTとし、接線方向磁束密度を45mTとし、現像剤規制部材29は対向するP6極の上流側に位置し、P6極の半値幅は39度とし、法線方向磁束密度は60mTとし、現像主極であるP1極の法線方向磁束密度が100mTである。現像スリーブの回転方向上流側の半値幅W1は18度であり、下流側の半値幅W2は21度である。この現像ローラにおいて、現像剤規制極の法線方向磁束密度の最大値は現像主極の60%であり、現像スリーブの回転方向常住側の半値幅が下流側の半値幅に比べて狭くなっている。
45000枚印刷後に現像剤搬送量は図7に示すようにほとんど変化がなく、印刷した画像の濃度も所定の濃度を維持していた。
45000枚印刷後の現像剤搬送量の変動はなく、印刷した画像の濃度も所定の濃度を維持していた。
45000枚印刷後の現像剤搬送量は初期に比べ20%低下した。印刷した画像の濃度も所定の濃度を維持していた。
45000枚印刷後の現像剤搬送量は初期に比べ10%低下した。印刷した画像の濃度も所定の濃度を維持していた。
45000枚印刷後の現像剤搬送量は低下はなかった。印刷した画像の濃度も所定の濃度を維持していた。
45000枚印刷後の現像剤搬送量は+10%から−10%の範囲で変動していた。印刷した画像の濃度も所定の濃度を維持していた。
45000枚印刷後の現像剤搬送量の低下はなかった。印刷した画像の濃度も所定の濃度を維持していた。
現像スリーブ周速:300mm/s
感光体周速:120mm/s
45000枚印刷後に現像剤搬送量は低下せず、印刷した画像の濃度も所定の濃度を維持していた。
45000枚印刷後の現像剤搬送量は初期に比べ5%低下した。印刷した画像の濃度も所定の濃度を維持していた。
図8(a)に示す磁束密度の現像ローラ(現像スリーブ)を用いた。
現像剤規制極であるP6極の法線方向磁束密度が63mT、半値幅が42度、現像主極であるP1極の法線方向磁束密度が100mTである。
現像剤規制部材29は対向するP6極の上流側に位置し、現像剤規制部材29の位置で法線方向磁束密度は45mTであり、接線方向磁束密度は35mTであった。なお、P6極の半値幅は上流側と下流側とで等しい。
45000枚印刷後に、搬送量は約40%低下し、画像濃度が薄くなる問題が生じた。
現像剤規制極であるP6極の法線方向磁束密度が75mT、半値幅が39度、現像主極であるP1極の法線方向磁束密度が100mTである。
現像剤規制部材29は対向するP6極の上流側に位置し、現像剤規制部材29の位置で法線方向磁束密度は38mTであり、接線方向磁束密度は40mTであった。
45000枚印刷後に、搬送量は約25%低下し、画像濃度が薄くなる問題が生じた。
現像剤規制極であるP6極の法線方向磁束密度が70mT、半値幅が35度、現像主極であるP1極の法線方向磁束密度が100mTである。
現像剤規制部材29は対向するP6極の上流側に位置し、現像剤規制部材29の位置で法線方向磁束密度は40mTであり、接線方向磁束密度は38mTであった。
45000枚印刷後に、搬送量は約25%低下し、画像濃度が薄くなる問題が生じた。
すなわち、規制部材の位置における法線方向磁束密度を小さくすることで、規制部材を通過するときに現像剤に与えるストレスが少ないため現像剤劣化による搬送量の低下が起こりにくい。
また、現像剤規制部材に対向する磁極のピーク磁束密度を下げずに、半値幅を狭くすることで、規制部材通過時の現像剤搬送速度を確保することができるため、搬送量の低下が起こりにくい。
本実施形態によれば、規制部材近傍の現像剤とスリーブ表面の現像剤の搬送速度の差が小さいため、現像剤が滞留しにくく、現像剤搬送量が安定する。
また、本実施形態によれば、接線方向の磁束密度を法線方向磁束密度より大きくすることで、現像剤が現像ローラ方向に保持される力が弱くなるため、規制部材近傍での搬送速度が上がる。その結果、現像剤は安定した搬送速度が得られ、現像剤の流動性が変化しても、搬送量が変化しにくい。
11 帯電装置
12 現像装置
13 転写装置
14 用紙分離装置
15 クリーニング装置
17 クリーニングブレード
23 第1搬送スクリュ
24 第2搬送スクリュ
28 現像手段
28r 現像ローラ
28s 現像スリーブ
29、29a 現像剤規制部材
100 画像形成装置
101 コンタクトガラス
102 光学読取装置
103 光書き込み装置
104 定着装置
105 排紙部
Claims (12)
- 円筒状の現像スリーブの内部に複数個の磁極を有する現像ローラを備え、非磁性トナーと磁性キャリアとを含む現像剤を前記現像スリーブの回転によって保持搬送して感光体上に形成された静電潜像を可視画像化する現像剤担持体と、該現像剤担持体の外周に近接配置され、前記現像剤の搬送量を規制する現像剤規制部材と、を備えた現像装置において、前記現像剤担持体の現像ローラは、少なくとも現像剤汲み上げ磁極と、前記現像剤規制部材が対向する現像剤規制極と、前記静電潜像を現像するための現像主極と、前記現像剤を搬送する現像剤搬送磁極と、前記現像剤を剥離する現像剤剥離磁極と、を備え、前記現像剤規制極の法線方向の磁束密度の最大値が前記現像主極の50〜70%であり、半値幅が39度以下であり、前記現像剤規制部材の対向する位置における法線方向の磁束密度が35mT以下であることを特徴とする現像装置。
- 請求項1記載の現像装置において、前記現像剤担持体の回転方向の上流側の半値幅が下流側の半値幅より狭いことを特徴とする現像装置。
- 請求項1記載の現像装置において、前記現像剤規制部材を、前記現像剤規制部材が対向する磁極の半値幅の外側で、ピーク位置より上流側に設けたことを特徴とする現像装置。
- 請求項1から3のいずれか一項記載の現像装置において、前記規制部材が対向する磁極の半値幅が32度以上であることを特徴とする現像装置。
- 請求項1から4のいずれか一項記載の現像装置において、前記現像剤規制部材が非磁性の材質であることを特徴とする現像装置。
- 請求項1から5のいずれか一項記載の現像装置において、前記現像剤担持体表面に、軸方向に沿って延びるV字状の断面を有する溝を、外周面の周方向の複数箇所に形成したことを特徴とする現像装置。
- 請求項1から6のいずれか一項記載の現像装置において、前記現像剤規制部材と前記現像剤担持体との間隔が0.2[mm]以上であることを特徴とする現像装置。
- 請求項1から7のいずれか一項記載の現像装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1から4のいずれか一項記載の現像装置を用いた画像形成装置において、現像剤規制部材の先端位置における現像剤の搬送速度Vb、現像剤担持体表面における現像剤の搬送速度Vaとしたとき、搬送速度の比(Vb/Va)が0.35以上であることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項9記載の画像形成装置において、現像剤規制部材先端位置で、接線方向の磁束密度が法線方向磁束密度より大きいことを特徴とする画像形成装置。
- 請求項9記載の画像形成装置において、接線方向磁束密度が法線方向磁束密度と等しいことを特徴とする画像形成装置。
- 請求項10記載の画像形成装置において、接線方向磁束密度が40mT以上であることを特徴とする画像形成装置。
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