JP2001027849A - 現像装置、磁石ローラ及び画像形成装置 - Google Patents

現像装置、磁石ローラ及び画像形成装置

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JP2001027849A
JP2001027849A JP2000137009A JP2000137009A JP2001027849A JP 2001027849 A JP2001027849 A JP 2001027849A JP 2000137009 A JP2000137009 A JP 2000137009A JP 2000137009 A JP2000137009 A JP 2000137009A JP 2001027849 A JP2001027849 A JP 2001027849A
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So Kai
創 甲斐
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現像ニップ幅を短くしながら、現像ギャップ
も狭くし、しかも均一で、短く、密な磁気ブラシを形成
でき、対感光体線速比も高くできるような構成を案出す
る。 【解決手段】 現像剤担持体上に磁気ブラシを形成し、
当該磁気ブラシを潜像担持体に摺擦させることで潜像を
可視像化する現像装置において、現像領域で上記磁気ブ
ラシが上記潜像担持体上の非画像部を摺擦する際に磁気
ブラシのトナーが潜像担持体側から現像剤担持体側へ移
動する時間を減少できるように現像ニップを狭くし、現
像電界を均一化するように磁気ブラシの密度を高める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、現像剤担持体表面
の所謂現像領域部分に現像剤を立ち上げて(穂立ちを起
こして)現像処理する現像装置、及び当該現像装置に配
設される磁石ローラ並びに当該現像装置を装着した画像
形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、複写機、プリンタ、ファクシミ
リなどの電子写真式や静電記録式の画像形成装置におい
ては、感光体ドラムや感光体ベルトなどからなる潜像担
持体上に画像情報に対応した静電潜像が形成され、現像
装置によって現像動作が実行され、可視像が得られるよ
うになっている。このように現像動作を実行するにあた
り、転写性、ハーフトーンの再現性、温度・湿度に対す
る現像特性の安定性などの観点から、トナーとキャリア
からなる2成分現像剤を用いた磁気ブラシ現像方式が主
流になってきている。つまり、現像装置では、現像剤担
持体上に2成分現像剤がブラシチェーン状に穂立ちを起
こし、現像領域において、現像剤中のトナーを潜像担持
体上の潜像部分に供給するのである。ここで現像領域と
は、現像剤担持体上で磁気ブラシが立ち上がり潜像担持
体と接触している範囲である。
【0003】上記現像剤担持体は、通常円筒状に形成さ
れたスリーブ(現像スリーブ)でなると共に、当該スリ
ーブ表面に現像剤の穂立ちを生じさせるように磁界を形
成する磁石体(磁石ローラ)をスリーブ内部に備えてい
る。穂立ちの際、キャリアが磁石ローラで生じる磁力線
に沿うようにスリーブ上に穂立ちすると共に、この穂立
ちに係るキャリアに対して帯電トナーが付着する。上記
磁石ローラは、複数の磁極を備え、それぞれの磁極を形
成する磁石が棒状などに形成されていて、特にスリーブ
表面の現像領域部分に対応して、現像剤を立ち上げる現
像磁極が備えられている。上記スリーブと磁石ローラの
少なくとも一方が動くことでスリーブ表面に穂立ちを起
こした現像剤が移動するようになっている。現像領域に
搬送された現像剤は上記現像磁極から発せられる磁力線
に沿って穂立ちを起こし、この現像剤のチェーン穂は撓
むように潜像担持体表面に接触し、接触した現像剤のチ
ェーン穂が潜像担持体との相対線速差に基づいて静電潜
像と擦れ合いながら、トナー供給を行う。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のアナ
ログ式画像形成装置では、低コントラストの潜像が弱い
ため、エッジ効果を利用することが行われている。ここ
でエッジ効果とは、感光体に形成された静電潜像画像の
画像部と非画像部とに発生する強い静電的な電場を指
し、エッジ効果が「強い」、「大きい」、「影響を受け
る」というときは、この電場が大きくなっていることを
示し、その時に現像されるトナーは境界部以外のトナー
付着量よりも多くなり、画像としてはID(濃度)が濃
くなる(電界が強いため、より多くのトナーが付着しや
すい)。反対にエッジ効果が「少ない」、「小さい」、
「影響ない」というときは、電場の発生量が小さいた
め、トナー付着量が他の部分と同等の量が付着するので
エッジ部とベタ内部の濃度差がなくなり、きれいな画像
となる。このエッジ効果により小さなドット/ラインは
拡大されることになる。しかしながら、近年急速に普及
しているデジタル式画像形成装置では、アナログ式のよ
うに「低コントラストの潜像が弱い」という欠点がない
ので、画像形成の理想通りに、できるだけ潜像に忠実な
現像を行うこと、とりわけ画像濃度を高くできる高現像
能力でもって潜像に忠実な現像を行うことが求められ
る。画像濃度を高くするための現像条件としては、
(i)潜像担持体と現像スリーブとの間隔である現像ギ
ャップを狭くしたり、(ii)現像領域幅、即ち、現像ニ
ップ幅を広くすることがある。
【0005】図9は、150線での線幅を1としたとき
の各線でのエッジ効果比率(線幅比)を表すものであ
る。つまり、それぞれの現像ギャップにおいて、1イン
チ当たり150線のときの転写後の線幅を基準として、
異なる空間周波数の際に現われる線幅を比率として示し
たものである。同じ現像ギャップ(Gp)では、単位幅
当たりの線数が少なく(即ち、所謂空間周波数が小さ
い)孤立状態となるほど、エッジ効果を受けやすく、空
間周波数が大きいほど隣のエッジの影響を受けなくなっ
てくることが分かる。これは、線数の少ない孤立したラ
インでは、電気力線がラインに集中して電界強度が増
し、トナーがその部分に現像されやすくなり、孤立した
ラインの線幅が広くなるのに対して、空間周波数が大き
い場合には、電気力線がエッジ部に集中せず、エッジ部
に付くトナー量が低減され、線幅が細くなるからであ
る。
【0006】また、現像ギャップが広がるほどエッジ効
果比率が高くなっていて、現像ギャップを狭くするにし
たがって理想的なエッジ効果比率1に近づいていること
が分かる。つまり、現像ギャップを狭くすることでエッ
ジ効果が減少する。現像ギャップが広い場合、対向電極
方向(現像スリーブ側)へ向かう電気力線がエッジ部に
かかる電気力線量が増え、そのエッジ部への現像量が増
えることによって線幅が太くなる。これに対して現像ギ
ャップが狭くなると、回り込んでいた現像電界が対向極
側に向かうので、エッジ部の電界強度が低減され、線幅
強調が低減され、空間周波数の違いによる線幅比が小さ
くなる。また、現像ギャップが小さくなることによって
空隙での現像電界が高くなり現像能力が向上する。
【0007】高い現像能力は更に、デジタル式の2値現
像に対応した高ガンマ現像をもたらし好都合である(ザ
ラツキの改善)。しかしながら、上記した従来公知の現
像装置では、現像ギャップを小さくするとニップ幅が広
くなってしまう。ニップ幅が広いまま画像濃度をだすよ
うに現像を行うと、ベタラインのクロス部や黒ベタ、ハ
ーフトーンベタ画像の後端部に白抜けを生じる所謂「後
端白抜け」と称される異常画像が発生しやすいことが知
られている。また同じ幅で形成した格子画像の横線が縦
線よりも細くなったり、1ドットなどの小さい点画像が
現像されないなどの現象も発生している。なお「後端白
抜け」現象は潜像担持体と現像スリーブとが対向する領
域で両者が同一方向に移動する場合の症状であり、これ
ら両者が逆方向に移動する場合には「先端白抜け」であ
る。
【0008】これらの現象のメカニズムを、磁気ブラシ
の穂立ち・穂倒れと静電潜像の位置関係を示す図10に
おいて、キャリアに付着するトナーの挙動として、考察
する。図10a,bは、静電潜像の表面電位と現像バイ
アスの関係、現像ニップでの静電潜像位置、及び現像ニ
ップ前後での磁気ブラシの動きを示している。現像スリ
ーブは通常円筒状に形成されるが、ここでは説明の便宜
上、平坦なものとして示す。
【0009】図10aでは静電潜像の地肌部と画像部の
境がニップのほぼ中心に位置している。現像スリーブと
潜像担持体が共に同一方向に移動し、潜像担持体移動速
度Sp<現像スリーブ移動速度Ssの関係にあるので、
相対的に潜像担持体が停止していると想定すると磁気ブ
ラシの動きは次のようになる。即ち、磁気ブラシはH1
の位置で穂立ちを生じ、潜像担持体と磁気ブラシ先端の
キャリアとが接触を開始する。H2の位置では磁気ブラ
シは地肌部を擦って移動し、H3の位置では磁気ブラシ
は画像部を通過し、H4の位置では穂倒れを起こし、磁
気ブラシ先端のキャリアが潜像担持体と離間する。これ
らH1〜H4間で潜像担持体と接触する磁気ブラシ先端
のキャリアは、ほとんどその高さ位置を変えることな
く、但しキャリア単体では自転しながら、ニップ内を通
過する。
【0010】図10aに示したH1〜H4間の磁気ブラ
シにおける先端キャリアとトナーの付着状態を、モデル
図として示したものが図11a〜dである。磁気ブラシ
位置H1が図11aに相当し、以下H2〜H4が図11
b〜図11dに相当する。
【0011】磁気ブラシ位置H1はニップに入ってから
間もない箇所なので、比較的均一にキャリアの周囲にト
ナーが付着している(図11a)。磁気ブラシ位置H2
では、現像バイアスVbの電圧と潜像担持体の地肌部の
静電電位で形成される電界が潜像担持体側から現像スリ
ーブに向かう方向性を有する領域であるため、トナーは
潜像担持体から遠ざかるように移動し、図11bのよう
に潜像担持体近傍でのトナーが減少する。この状態はニ
ップ内をキャリアがローリングしながら移動するため、
ニップ幅が広くなるのに伴い、潜像担持体近傍のキャリ
ア表面の、トナーが減っている表面積が増加することと
なる。
【0012】磁気ブラシ位置H3では、現像バイアスV
bの電圧と潜像担持体の画像部の静電電位で形成される
電界が、現像スリーブ側から潜像担持体に向かう方向性
を有する領域になるが、下方に移動していたトナーが瞬
時に潜像担持体上の静電画像に付着することはできな
い。そしてその間に、当該画像部を先に通過した別の磁
気ブラシによって潜像担持体に付着した当該潜像担持体
上のトナーが磁気ブラシ側キャリアのカウンターチャー
ジのためにキャリア側に移る「トナー逆移動」が生じ
る。磁気ブラシ先端のキャリア表面のトナーが増えて、
潜像担持体画像部後端のトナー付着が減っている状態が
図11cである。
【0013】トナー逆移動によってトナー量が増えると
カウンターチャージも減じ、下方に移動していたトナー
が再び磁気ブラシ先端に移動しやすくなり、現像スリー
ブ側から潜像担持体に向いた電界によってキャリア上の
トナーが潜像担持体に向かう正規な現像領域になり、逆
移動していたトナーも再度潜像担持体に付着することが
できる。この状態を図11dに示した。
【0014】時間の経過に伴って潜像スリーブと潜像担
持体とが相対移動し、図10bに示したように画像部後
端が磁気ブラシ位置H4に近づくと、図11cに示した
状態において穂倒れが起こる。即ち、潜像担持体上のか
なりのトナーが磁気ブラシ先端のキャリア側に逆移動し
て、画像部のトナー付着が少なくなった状態において穂
倒れが起きて現像を終了することとなる。これが「後端
白抜け」で、ハーフトーンでは一層顕著に現れる。更に
線速比を大きくして現像する場合、磁気ブラシが潜像担
持体に接触する際の衝撃力が大きく、キャリアとトナー
の付着力が低減して、トナーの移動が起こりやすくなっ
ている。後端白抜けが顕著な現像条件では、横線及びド
ットの再現性も悪い。
【0015】従来においては、後端白抜けを低減させる
ために、対感光体線速比を遅くし、追い越しを低減する
ようにしているが、線速比を下げると潜像担持体へのト
ナー供給量が減り、画像濃度が出せなくなるので、一般
的に線速比を1.1〜1.2程度に設定して現像が行わ
れている。しかし線速比1.2でも十分満足できる濃度
を確保しているとは言い難く、そのために2本の現像ス
リーブを用いて、言い換えれば、線速比1〜1.2の範
囲内で同じ潜像に対して2度の現像を行うことで必要濃
度を確保することも提案されている。けれども、2本の
現像スリーブを設けた現像装置では、装置の大型化とコ
ストアップの問題がある。そこで1本の現像スリーブの
みで、後端白抜けを回避しながら、所望の画像濃度を出
すことができ、しかもドット画像の均一性も向上し、ザ
ラツキ感をなくし、縦横細線の均質化の高い画質を確保
することが望まれる。
【0016】図11b,cに関して説明したような考え
方から、潜像担持体に対向し表面上からトナーが希薄に
なったキャリアが、できるだけ潜像担持体に付着したト
ナー像にネガティブに影響を与えないようにするため、
言い換えれば、トナードリフトやカウンターチャージを
減少させるには、現像ニップの幅を狭く設定する構成が
必然的に抽出される。一方、既述のように、エッジ効果
のない潜像に忠実な現像を達成するためには、高現像能
力をもたらすために現像電界を高めるべく現像ギャップ
を狭くすることが必要である。
【0017】以上の点に鑑みて、本発明は、現像ニップ
幅を短くしながら、現像ギャップも狭くし、しかも均一
で、短く、密な磁気ブラシを形成でき、対感光体線速比
も高くできるような構成を案出することを課題とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題は、本発明にし
たがって、現像剤担持体上に磁気ブラシを形成し、当該
磁気ブラシを潜像担持体に摺擦させることで潜像を可視
像化する現像装置において、現像領域で上記磁気ブラシ
が上記潜像担持体上の非画像部を摺擦する際に磁気ブラ
シのトナーが潜像担持体側から現像剤担持体側へ移動す
る時間を減少できるように現像ニップが狭くなってお
り、現像電界を均一化するように磁気ブラシの密度が高
められていることによって、解決される。現像ニップが
狭くなると、潜像担持体への磁気ブラシの接触時間が短
くなり、トナーの現像剤担持体側への移動機会(カウン
ターチャージ)を抑制でき、磁気ブラシの潜像担持体側
の現像能力の低下を防止できる。均一で短く密な磁気ブ
ラシを形成することで、当該ブラシの疎密を防止でき、
一方で現像ギャップ空隙を狭めることになって、現像電
界の均一性を高めることができ、エッジ効果の影響を少
なくできる。現像ニップ内での磁気ブラシの移動を速く
することにより、ニップ幅を狭くしたことによる現像剤
の接触確率の低下を補うことになって、現像能力の低下
を防止できる。したがって、以上より現像能力低下、均
一性低下、地汚れの増加がなく、後端白抜け・細線細り
・ドット不均一などを改善でき、ざらつき感も改善でき
る。
【0019】また現像領域で穂立ちを起こす現像磁極の
法線方向磁束密度の減衰率を40%以上、好ましくは5
0%以上とすることで、上記課題が解決される。磁極の
減衰率が大きくなるということは、磁気ブラシの立ち上
がり・倒れの間の穂立ち幅が小さくなることで、その結
果、磁気ブラシは短く且つ密に立ち上がることとなる。
減衰率を大きくするには、その磁極を形成する磁石の選
択によって実現可能である。またその際、現像ニップ
幅、即ち、磁気ブラシと潜像担持体の摺擦する現像剤担
持体周方向長さが2mm以下であること、現像ギャップ
が400μm以下であることが好ましい。更に以下の実
施の形態の項で述べるように、実験的に、磁極の半値幅
を狭くすることで、その減衰率が大きくなることが判明
している。当該半値幅を22°以下、望ましくは18°
以下で構成するのが良い。ここで、半値幅とは、法線方
向の磁力分布曲線の最高法線磁力(頂点)或いはピーク
磁束の半分の値(例えばN極によって作製されている磁
石の最高法線磁力が120mT(ミリテスラ)であった
場合、半値50%というと60mTである。半値80%
という表現もあり、この場合には96mTとなる)を指
す部分の角度幅のことである。半値中央角、半値中央角
度幅と称することもある。
【0020】上記課題はまた、現像剤担持体が現像スリ
ーブと当該スリーブ内に配設された磁石ローラとからな
り、当該磁石ローラの現像磁極によって現像剤を穂立ち
させることで形成された磁気ブラシを潜像担持体に摺擦
させることで潜像を可視像化する現像装置において、磁
石ローラを形成する全ての磁石のうち、半値幅が最小値
のもので上記現像磁極を構成することによっても、解決
される。半値幅の小さい現像磁極を構成することで、現
像スリーブ上に形成される磁力分布として半値幅の狭い
磁力波形が形成される。この磁力線に基づき現像スリー
ブ上の磁気ブラシは穂立ちを形成する。この穂立ちは小
さく短い。現像スリーブの駆動によって移動する現像剤
は現像ニップ領域で、小さく短くなった磁気ブラシの穂
立ちの現像ニップ幅は従来のものよりも狭くなる。ニッ
プ幅が狭くなることによって、磁気ブラシが潜像担持体
に接する時間と距離が短くなる。それによって、上記し
た現象でカウンターチャージによるキャリア逆電荷の潜
像担持体上のトナー像からの静電吸着が減少し、後端白
抜けや細線化や点画像の狭小化が回避できる。また現像
ニップ幅が狭いことにより磁気ブラシ上の現像ニップ内
でのトナーの入れ替え現象も併せて低減するため、画像
濃度を低減させることなく、異常画像の発生しない画像
形成方法も提供される。更には、現像磁極の半値幅を狭
めるために現像スリーブの小径化をせずにすみ、現像ス
リーブを必要以上に高速回転させずにすみ、高速回転に
伴って発生しうる発熱、振動、音発生並びに耐久性の低
下といった不具合を回避できる。
【0021】上記磁石ローラの現像磁極の半値幅を、当
該現像磁極に隣り合う磁極の半値幅の80%とすること
によっても、上記課題を解決できる。また、上記現像磁
極の半値幅を22°以下としたり、上記現像磁極の両側
に位置する磁極との変極点の間の磁石ローラにおける中
心角を60°以下で構成したり、更には少なくとも現像
磁極を希土類金属磁石で形成することも、上記課題を解
決できる。以上の場合、半値幅や中心角の下限に関して
は、それぞれの角度を形成する磁石が大きさや形状を有
するものなので、0°というのは現実的でなく、現像に
おいて必要最低限の磁力である50mT程度を確保でき
ることが条件とされ、磁石材料に左右されることとな
る。
【0022】上記現像磁極の磁力が60mT以上である
こと、現像ニップの幅が現像剤粒径以上で2mm以下で
あること、並びに磁気ブラシの穂立ち部のスリーブ表面
上での根元部分幅が2mm以下であることも好都合であ
る。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の詳細を、図に示す例に基
づいて説明する。先ず本発明に係る現像装置を含む感光
体ユニット全体について説明する。図1において、静電
潜像担持体である感光体ドラム1の周囲には、当該ドラ
ム表面を帯電するための帯電装置2、一様帯電処理面に
潜像を形成するためのレーザー光線でなる露光3、ドラ
ム表面の潜像に帯電トナーを付着することでトナー像を
形成する現像装置4、形成されたドラム上のトナー像を
記録紙へ転写するための転写装置5、ドラム上の残留ト
ナーを除去するためのクリーニング装置7、ドラム上の
残留電位を除去するための除電装置8が順に配設されて
いる。このような構成において、帯電装置2の帯電ロー
ラによって表面を一様に帯電された感光体1は、露光3
によって静電潜像を形成され、現像装置4によってトナ
ー像を形成される。当該トナー像は、転写ベルトなどで
なる転写装置5によって、感光体ドラム1表面から、不
図示の給紙トレイから搬送された記録紙へ転写される。
この転写の際に感光体ドラムに静電的に付着した記録紙
は、分離爪によって感光体ドラム1から分離される。そ
して未定着の記録紙上のトナー像は定着器によって記録
紙に定着される。一方、転写されずに感光体ドラム上に
残留したトナーは、クリーニング装置7によって除去さ
れ回収される。残留トナーを除去された感光体ドラム1
は除電ランプ8で初期化され、次回の画像形成プロセス
に供される。
【0024】上記現像装置4の構成を図2に基づいて説
明する。現像装置4内には、現像剤担持体である現像ロ
ーラ41が感光体ドラム1に近接するように配置されて
いて、双方の対向部分に現像領域が形成されている。現
像ローラ41では、アルミニウム、真鍮、ステンレス、
導電性樹脂などの非磁性体を円筒形に形成してなる現像
スリーブ43が不図示の回転駆動機構によって時計回り
方向に回転されるようになっている。本例においては、
感光体ドラム1のドラム径が60mmで、ドラム線速が
240mm/秒に設定され、現像スリーブ43のスリー
ブ径が20mmで、スリーブ線速が600mm/秒に設
定されている。したがって、ドラム線速に対するスリー
ブ線速の比は2.5である。また感光体ドラム1と現像
スリーブ43との間隔である現像ギャップは400μm
に設定されている。スリーブ線速のドラム線速に対する
比は最低1.1にまで下げてもなお必要な画像濃度を得
ることができる。
【0025】現像剤の搬送方向(図で見て時計回り方
向)における現像領域の上流側部分には、現像剤チェー
ン穂の穂高さ、即ち、現像スリーブ上の現像剤量を規制
するドクタブレード45が設置されている。このドクタ
ブレード45と現像スリーブ43との間隔であるドクタ
ギャップは400μmに設定されている。更に現像ロー
ラの感光体ドラムとは反対側領域には、現像ケーシング
46内の現像剤を攪拌しながら現像ローラ41へ汲み上
げるためのスクリュ47が設置されている。
【0026】上記現像スリーブ43内には、当該現像ス
リーブ43の周表面に現像剤を穂立ちさせるように磁界
を形成する磁石ローラ体44が固定状態で備えられてい
る。この磁石ローラ体から発せられる法線方向磁力線に
沿うように、現像剤のキャリアが現像スリーブ43上に
チェーン状に穂立ちされ、このチェーン状に穂立ちされ
たキャリアに帯電トナーが付着されて、磁気ブラシが構
成される。当該磁気ブラシは現像スリーブ43の回転に
よって現像スリーブ43と同方向(図で見て時計回り方
向)に移送されることとなる。上記磁石ローラ体44
は、複数の磁極(磁石)を備えている。具体的には、現
像領域部分に現像剤を穂立ちさせる現像磁石P1、現像
スリーブ43上に現像剤を汲み上げるための磁石P4、
汲み上げられた現像剤を現像領域まで搬送する磁石P
5,P6、現像後の領域で現像剤を搬送する磁極P2,
P3を備えている。これら各磁石P1,P4,P5,P
2及びP3は、現像スリーブ43の半径方向に向けて配
置されている。本例では、磁石ローラ体44を6極の磁
石によって構成しているが、汲み上げ性、黒ベタ画像追
従性を向上させるためにP3極からドクタブレード45
の間に磁石(磁極)を更に増やして8極以上で構成して
もよい。
【0027】特に図2に示されるように、上記現像主極
を形成する現像磁石P1は、横断面の小さな磁石から構
成されている。横断面の小さい磁石は希土類金属合金に
より作製されているが、サマリウム合金磁石、特にサマ
リウムコバルト合金磁石などを用いることもできる。希
土類金属合金磁石のうち代表的な鉄ネオジウムボロン合
金磁石では最大エネルギー積が358kJ/mであ
り、鉄ネオジウムボロン合金ボンド磁石では最大エネル
ギー積が80kJ/m前後である。このような磁石に
よって従来の磁石と異なり、相当に小サイズ化しても必
要な現像ローラ表面磁力を確保できる。従来の通常フェ
ライト磁石やフェライトボンド磁石などでは最大エネル
ギー積が36kJ/m前後、20kJ/m前後であ
る。スリーブ径を大きくすることが許容される場合に
は、フェライト磁石やフェライトボンド磁石を用いて形
状を大きくとり、あるいはスリーブ側に向いた磁石先端
を細く形成することで半値幅を狭くすることが可能であ
る。
【0028】本例では、現像スリーブ43上に現像剤を
汲み上げるための磁石P4と、汲み上げられた現像剤を
現像領域まで搬送する磁石P6と、現像後の領域で現像
剤を搬送する磁石P2,P3がN極をなし、現像磁石P
1と、汲み上げられた現像剤を搬送する磁石P5がS極
をなしている。磁力詳細を示す図3で理解できるよう
に、現像磁石P1として、現像ローラ上で85mT以上
の法線方向磁力を有する磁石が用いられた。例えば60
mT以上の磁力を有すれば、キャリア付着などの異常画
像の発生が無いことが確認されている。磁石P1の磁石
幅は2mmであった。この時のP1の半値幅は22°で
あった。更に磁石の幅を狭くすることで、半値幅は更に
細くなることが確認された。1.6mm幅を用いた際の
現像磁極の半値幅は16°で形成された。現像磁極(P
1)の半値幅22°を境に、それより大きくすると異常
画像の発生があることが確認された。
【0029】法線方向の磁力密度の減衰率を考察するに
あたり、改めて図3に戻る。当該図は法線磁力パターン
を示すもので、実線は現像スリーブ表面上の磁束密度を
測定して円チャートグラフであり、破線は現像スリーブ
表面から1mm離れたところでの法線方向の磁束密度を
測定した円チャートグラフである。対照のため、図4に
従来の磁石ローラでの磁力詳細を概略的に示す。測定に
使用した計測装置はADS社製ガウスメーター(HGM
-8300)並びにADS社製A1型アキシャルプロー
ブであり、円チャートレコーダにて記録した。
【0030】本例での磁石ローラによる観測では、現像
磁極P1のスリーブ表面上の法線方向の磁束密度は95
mTを示し、スリーブ表面から1mm離れた部分での法
線方向磁束密度は44.2mTであり、磁束密度の変化
量は50.8mTの磁力差であった。この時の法線方向
磁束密度の減衰率(スリーブ表面上の法線方向磁束密度
のピーク値からとスリーブ表面から1mm離れたところ
での法線方向磁束密度のピーク値の差をスリーブ表面上
の法線方向磁束密度のピーク値で割った比率)は53.
5%である。本例では、磁石ローラ上に発生した磁力線
に沿って形成された磁気ブラシは、現像磁極P1に形成
されるブラシ部分のみが感光体に接し、感光体上の静電
潜像を顕像化する。この際、感光体が接しない状態で測
定すると当該箇所での磁気ブラシの長さは約1.5mm
で、従来の磁石ローラで形成される磁気ブラシ(約3m
m)よりも穂立ちが短く、密になった状態を作り出すこ
とが可能となった。現像剤規制部材と現像スリーブの間
の距離が従来と同じである場合には、現像剤規制部材を
通過する現像剤量が同じであるので、現像領域にある磁
気ブラシは短く、密になっていることが確認できた。こ
の現象は図3の法線磁力パターンからも理解でき、現像
スリーブ表面から1mm離れたところでの法線磁束密度
が大きく減少しているので、磁気ブラシは現像スリーブ
より離れたところではブラシチェーンを形成することが
できず、磁気ブラシが短く現像スリーブ表面に密に形成
することとなる。ちなみに従来の磁石ローラ(図4)で
は、現像磁極のスリーブ表面上の法線方向磁束密度は7
3mTを示し、スリーブ表面上から1mm離れた部分で
の法線方向磁束密度は51.8mTであり、磁束密度の
変化量は21.2mTの磁力差であった。この時の法線
方向磁束密度の減衰率は29%である。
【0031】また更に各磁極での半値幅の関係を調べ
た。下記表1にその結果を示す。表内における − は半
値幅として測定できなかった場合を表している。極性は
それぞれの極が反対極でもよく、例えばP1極をN極と
しているがS極でもよく、それぞれN,N,N,S,N
の順としてもよい。実施例1〜3のいずれも、P1極の
磁力が他磁極よりも小さく形成されている。P1極磁力
が小さく設定されることにより異常画像の発生を抑える
ことが可能である。比較のための従来例1〜3の磁石ロ
ーラでは、後端白抜けや縦横比の悪い異常画像が発生し
た。
【0032】
【表1】
【0033】更に図5に示すように、現像磁石P1と当
該磁石の外側にある磁石P2,P6とによる変極点(0
mT:磁力がN極からS極、S極からN極に変わる点)
の挟角を45°以下にする。
【0034】現像磁極での磁気ブラシが感光体に接触し
て現像するやり方では、現像ニップが現像剤粒径以上で
2mm以下となり、後端白抜けがなく、横細線や1ドッ
トのように小さい画像であっても十分に形成することが
できる。
【0035】現像磁石P1の磁力によって形成されるス
リーブ表面の磁気ブラシは、穂立ちし始める部分(根元
部分の幅)を2mm以下にすることによって、感光体と
磁気ブラシが接触する部分の現像ニップ幅を2mm以下
に形成することが可能である。
【0036】画像濃度の低い感光体上のトナー像(付着
量の少ないトナー像)を、現像する際に、本例の磁気ブ
ラシを使用した場合には、現像ニップ幅が小さいため、
感光体上を摺擦する磁気ブラシの接触量(時間)が少な
くなり、磁気ブラシ先端部に発生するカウンターチャー
ジの発生量が低下する。結果として、カウンターチャー
ジをもったキャリアがトナー像を引き付けることによる
画像後端部が白く抜ける現象を抑えることが可能とな
る。したがって、画像濃度の低い感光体上のトナー像
(付着量の少ないトナー像)の再現性を向上することが
可能となった。また画像濃度が高くなる理由として、本
例の磁石ローラを使用することにより、P1の磁気ブラ
シの長さが小さくなり、現像ニップ幅を小さくすること
が可能となり、したがって、現像スリーブが回転移動
し、P1を通過する際の短くなった磁気ブラシが立ち始
め現像ニップ間を通過する時間が早くなり(対感光体線
速比がこの部分だけ早くなる現象が起こっている)、感
光体に摺擦する現像剤の量が増加するために画像濃度が
高くなる。更に現像ニップ幅が小さいので現像ニップ領
域前の現像剤滞留部の現像剤量が少なく、カウンターチ
ャージの発生を抑えることが可能となったために画像濃
度の低下を抑えることができ、結果として、後端白抜け
の無い画像能力の向上した現像装置を提供することがで
きる。
【0037】図6は縦横比並びに後端白抜けランクを表
している。現像ニップ幅が狭くなるほど細線の特に横線
の再現性が向上し、縦横比として1に近くなる。これは
上記「現象のメカニズム」で説明したように、トナーの
移動がニップ幅低減により少なくなり、感光体近傍のト
ナー濃度の低下が抑えられることによって達成できる。
ニップ幅の広いものに関しては、トナー移動量が増大し
トナー濃度が減少し現像性が低下すると共にカウンター
チャージ量が増えることによって横線の再現性が悪くな
る。同じように後端白抜けに関してもメカニズムとして
は同様である。したがって、ニップ幅の減少により後端
白抜けランクが良好となり、結果として後端白抜け、横
細線再現性が向上する。
【0038】図7は、現像スリーブ径に対する半値幅量
での後端白抜け量を示す。後端白抜け評価をOK領域と
NG領域で分けた。このグラフより、スリーブ径の小さ
い磁石ローラではスリーブ曲率が大きいため、磁気ブラ
シの立ち上がる位置が感光体から遠く、トナードリフト
(移動)が起こり難くなるために半値幅はφ30mm等
より広くなっても後端白抜けの発生は少ない。スリーブ
曲率が大きい場合には半値幅の広い状態で立ち上がって
も感光体に接するまで遠く、立ち上がったときに感光体
に接する。スリーブ曲率が小さい(つまりスリーブ径が
大きい)磁石ローラでは立ち上がり位置にバラツキが起
きやすく、トナー移動が起きやすいために後端白抜けの
発生を防止する半値幅が小さくなる。
【0039】図8はスリーブ径と減衰率を後端白抜けで
表したグラフである。40%を境として実用上後端白抜
けが発生するか否かを区別することができる。この減衰
率は現像ニップ領域の磁気ブラシの穂立ちに影響する。
減衰率の大きい磁石ローラによる磁気ブラシは短く密に
配列する。ドクターブレードを通過する現像剤が同じ量
である場合、減衰率の小さな磁石ローラは磁気ブラシの
穂立ちが疎で、長く形成される。これらの磁気ブラシが
現像ニップに突入する際に磁気ブラシの長いものは感光
体に接触するときに感光体に沿って倒れるので現像ニッ
プ中の密度は上がり難い。短く密に形成された磁気ブラ
シは既にスリーブ上で密になっているので、穂倒れが少
なく、現像ニップ内に入る。以上のことより、減衰率の
高いスリーブでは現像ニップ中の現像剤密度が増し、潜
像に対して均一に、即ち、まんべんなく現像バイアスが
印加される。
【0040】また穂立ちの均一性が良い状態は、減衰率
の高い磁石ローラを用いて現像磁極を形成させることに
よって、作り出すことができる。実験値では半値幅を小
さくすることによって減衰率が高まることが判明してい
る。半値幅を小さくするには、磁石の幅(スリーブ円周
方向での幅)を小さくすることによって達成できるが、
半値幅を狭くすることにより隣り合う磁石に回り込む磁
力線量が増え、スリーブ表面より離れた部分での法線磁
束密度が低下する。磁石ローラと現像スリーブの間に
は、磁石ローラが固定され現像スリーブが回転するのに
必要な空間と現像スリーブの肉厚分とに基づく実質空隙
が存在し、接線磁束密度位置が実質的に現像スリーブ側
に集中するので、法線磁束密度はスリーブ表面から遠ざ
かるほど低下するのである。
【0041】減衰率の高い磁石ローラを使用すると磁気
ブラシは短く密に形成される。これに対して、減衰率の
低い従来の磁石ローラでは磁気ブラシは長く疎に形成さ
れる。これは、減衰率の大きい磁石により形成された磁
界は隣の磁石に引き付けられやすくなり、法線方向に磁
束が広がるよりも接線方向に磁束が回り込む寄与が高く
なり、法線方向の磁束密度が小さくなることによって法
線方向に磁気ブラシが形成されにくくなり、短く且つ密
に磁気ブラシが形成されるのである。例えば減衰率の高
い磁石P1に形成される磁気ブラシは細長く個別に形成
されるよりも隣り合って短く形成された方が安定する。
減衰率の低い従来の磁石ローラでは現像剤の汲み上げ量
を少なくしても磁気ブラシは短くならず、ほぼ前述した
磁気ブラシと同等の長さとなってしまう。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、現像ブラシの穂立ちす
る範囲が小さく短くなり、現像ニップが狭くなるので、
潜像担持体に磁気ブラシが摺擦する時間及び距離が短く
なって、潜像担持体寄りの磁気ブラシ部分におけるカウ
ンターチャージ等の異常発生原因を抑えることができ、
白抜けが抑制乃至減少され、またブラシ密度が高いこと
で画像ムラを防止することができる。更に現像ギャップ
を短くしたことで現像電界が均一化し、エッジ効果を抑
えることができる。また、ブラシの移動速度を速くする
ことにより、画像濃度の向上を達成することが可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る現像装置を含む感光体ユニットの
概略構成図である。
【図2】図1における現像装置の詳細構成図である。
【図3】本発明に係る現像装置での現像ローラの磁力分
布とその大きさ程度を示す図である。
【図4】磁石P1aが欠けた場合の磁力分布を示す図で
ある。
【図5】比較のために従来公知の現像ローラの磁力分布
を示す図である。
【図6】現像ニップ幅に対する縦横比並びに後端白抜け
ランクを示すグラフである。
【図7】現像スリーブ径に対する半値幅量での後端白抜
けに関する評価を示すグラフである。
【図8】現像スリーブ径と減衰率を後端白抜けの評価で
表したグラフである。
【図9】150線の線幅を1としたときの各現像ギャッ
プ毎の各線での線幅比を表したグラフである。
【図10】現像ニップ内での磁気ブラシにおけるキャリ
アに付着しているトナーの振る舞いを静電潜像との位置
関係で示すもので、静電潜像の表面電位とニップでの静
電潜像位置の状態及びニップ内での磁気ブラシの動きを
夫々a,bで示す。
【図11】図10aでの磁気ブラシの先端キャリアとト
ナーの付着状態をモデル図として表したもので、a〜d
が夫々磁気ブラシ位置H1,H2,H3,H4に相当す
る。
【符号の説明】
1 感光体ドラム 4 現像装置 41 現像ローラ 43 現像スリーブ 44 磁石ローラ体 45 ドクタブレード 47 スクリュー

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 現像剤担持体上に磁気ブラシを形成し、
    当該磁気ブラシを潜像担持体に摺擦させることで潜像を
    可視像化する現像装置において、 現像領域で上記磁気ブラシが上記潜像担持体上の非画像
    部を摺擦する際に磁気ブラシのトナーが潜像担持体側か
    ら現像剤担持体側へ移動する時間を減少できるように現
    像ニップが狭くなっており、現像電界を均一化するよう
    に磁気ブラシの密度が高められていることを特徴とする
    現像装置。
  2. 【請求項2】 現像剤担持体上に磁気ブラシを形成し、
    当該磁気ブラシを潜像担持体に摺擦させることで潜像を
    可視像化する現像装置において、 現像領域で上記磁気ブラシが上記潜像担持体上の非画像
    部を摺擦する際に磁気ブラシのトナーが潜像担持体側か
    ら現像剤担持体側へ移動する時間を減少できるように現
    像ニップが狭くなっており、現像電界を均一化するよう
    に磁気ブラシの密度が高められ現像ギャップが短いこと
    を特徴とする現像装置。
  3. 【請求項3】 現像剤担持体上に磁気ブラシを形成し、
    当該磁気ブラシを潜像担持体に摺擦させることで潜像を
    可視像化する現像装置において、 現像領域で上記磁気ブラシが上記潜像担持体上の非画像
    部を摺擦する際に磁気ブラシのトナーが潜像担持体側か
    ら現像剤担持体側へ移動する時間を減少できるように現
    像ニップが狭くなっており、現像電界を均一化するよう
    に磁気ブラシの密度が高められ現像ギャップが短く、且
    つ現像領域上流側から下流側への磁気ブラシの移動速度
    を速くしたことを特徴とする現像装置。
  4. 【請求項4】 現像剤担持体が現像スリーブと当該スリ
    ーブ内に配設された磁石ローラとからなり、当該磁石ロ
    ーラの現像磁極によって現像剤を穂立ちさせることで形
    成された磁気ブラシを潜像担持体に摺擦させることで潜
    像を可視像化する現像装置において、 上記現像磁極の法線方向磁束密度の減衰率が40%以上
    であることを特徴とする現像装置。
  5. 【請求項5】 現像剤担持体が現像スリーブと当該スリ
    ーブ内に配設された磁石ローラとからなり、当該磁石ロ
    ーラの現像磁極によって現像剤を穂立ちさせることで形
    成された磁気ブラシを潜像担持体に摺擦させることで潜
    像を可視像化する現像装置において、 上記磁気ブラシが潜像担持体と摺擦する現像ニップの幅
    が2mm以下であり、上記現像磁極の法線方向磁束密度
    の減衰率が40%以上であることを特徴とする現像装
    置。
  6. 【請求項6】 現像剤担持体が現像スリーブと当該スリ
    ーブ内に配設された磁石ローラとからなり、当該磁石ロ
    ーラの現像磁極によって現像剤を穂立ちさせることで形
    成された磁気ブラシを潜像担持体に摺擦させることで潜
    像を可視像化する現像装置において、 現像ギャップが400μm以下であり、上記磁気ブラシ
    が潜像担持体と摺擦する現像ニップの幅が2mm以下で
    あり、上記現像磁極の法線方向磁束密度の減衰率が40
    %以上であることを特徴とする現像装置。
  7. 【請求項7】 現像剤担持体が現像スリーブと当該スリ
    ーブ内に配設された磁石ローラとからなり、当該磁石ロ
    ーラの現像磁極によって現像剤を穂立ちさせることで形
    成された磁気ブラシを潜像担持体に摺擦させることで潜
    像を可視像化する現像装置において、 上記現像磁極の半値幅が22°以下であることを特徴と
    する現像装置。
  8. 【請求項8】 現像剤担持体が現像スリーブと当該スリ
    ーブ内に配設された磁石ローラとからなり、当該磁石ロ
    ーラの現像磁極によって現像剤を穂立ちさせることで形
    成された磁気ブラシを潜像担持体に摺擦させることで潜
    像を可視像化する現像装置において、 上記磁気ブラシが潜像担持体と摺擦する現像ニップの幅
    が2mm以下であり、上記現像磁極の半値幅が22°以
    下であることを特徴とする現像装置。
  9. 【請求項9】 現像剤担持体が現像スリーブと当該スリ
    ーブ内に配設された磁石ローラとからなり、当該磁石ロ
    ーラの現像磁極によって現像剤を穂立ちさせることで形
    成された磁気ブラシを潜像担持体に摺擦させることで潜
    像を可視像化する現像装置において、 現像ギャップが400μm以下であり、上記磁気ブラシ
    が潜像担持体と摺擦する現像ニップの幅が2mm以下で
    あり、上記現像磁極の半値幅が22°以下であることを
    特徴とする現像装置。
  10. 【請求項10】 現像剤担持体が現像スリーブと当該ス
    リーブ内に配設された磁石ローラとからなり、当該磁石
    ローラの現像磁極によって現像剤を穂立ちさせることで
    形成された磁気ブラシを潜像担持体に摺擦させることで
    潜像を可視像化する現像装置において、 上記現像磁極は、磁石ローラを形成する全ての磁石のう
    ち、半値幅が最小値のもので構成されていることを特徴
    とする現像装置。
  11. 【請求項11】 現像剤担持体が現像スリーブと当該ス
    リーブ内に配設された磁石ローラとからなり、当該磁石
    ローラの現像磁極によって現像剤を穂立ちさせることで
    形成された磁気ブラシを潜像担持体に摺擦させることで
    潜像を可視像化する現像装置において、 上記現像磁極の半値幅は、当該現像磁極に隣り合う磁極
    の半値幅の80%であることを特徴とする現像装置。
  12. 【請求項12】 現像剤担持体が現像スリーブと当該ス
    リーブ内に配設された磁石ローラとからなり、当該磁石
    ローラの現像磁極によって現像剤を穂立ちさせることで
    形成された磁気ブラシを潜像担持体に摺擦させることで
    潜像を可視像化する現像装置において、 上記現像磁極の両側に位置する磁極との変極点の間の磁
    石ローラにおける中心角が60°以下で構成されている
    ことを特徴とする現像装置。
  13. 【請求項13】 現像剤担持体が現像スリーブと当該ス
    リーブ内に配設された磁石ローラとからなり、当該磁石
    ローラの現像磁極によって現像剤を穂立ちさせることで
    形成された磁気ブラシを潜像担持体に摺擦させることで
    潜像を可視像化する現像装置において、 上記磁石ローラの少なくとも現像磁極が希土類金属磁石
    で形成されていることを特徴とする現像装置。
  14. 【請求項14】 上記現像磁極の磁力が60mT以上で
    あることを特徴とする請求項10〜13のいずれか一項
    に記載の現像装置。
  15. 【請求項15】 上記磁気ブラシが潜像担持体と摺擦す
    る現像ニップの幅が現像剤粒径以上で2mm以下である
    ことを特徴とする請求項10〜13のいずれか一項に記
    載の現像装置。
  16. 【請求項16】 上記磁気ブラシの穂立ち部の現像スリ
    ーブ表面上での根元部分幅が2mm以下であることを特
    徴とする請求項10〜13のいずれか一項に記載の現像
    装置。
  17. 【請求項17】 現像装置に装着される現像剤担持体を
    構成する磁石ローラにして、潜像を可視像化するために
    現像剤穂立ちのための現像磁極を備える磁石ローラにお
    いて、 上記現像磁極の法線方向磁束密度の減衰率が40%以上
    であることを特徴とする磁石ローラ。
  18. 【請求項18】 現像装置に装着される現像剤担持体を
    構成する磁石ローラにして、潜像を可視像化するために
    現像剤穂立ちのための現像磁極を備える磁石ローラにお
    いて、 上記現像磁極の半値幅が22°以下であることを特徴と
    する磁石ローラ。
  19. 【請求項19】 現像装置に装着される現像剤担持体を
    構成する磁石ローラにして、潜像を可視像化するために
    現像剤穂立ちのための現像磁極を備える磁石ローラにお
    いて、 上記現像磁極は、磁石ローラを形成する全ての磁石のう
    ち、半値幅が最小値のもので構成されていることを特徴
    とする磁石ローラ。
  20. 【請求項20】 現像装置に装着される現像剤担持体を
    構成する磁石ローラにして、潜像を可視像化するために
    現像剤穂立ちのための現像磁極を備える磁石ローラにお
    いて、 上記現像磁極の半値幅は、当該現像磁極に隣り合う磁極
    の半値幅の80%であることを特徴とする磁石ローラ。
  21. 【請求項21】 現像装置に装着される現像剤担持体を
    構成する磁石ローラにして、潜像を可視像化するために
    現像剤穂立ちのための現像磁極を備える磁石ローラにお
    いて、 上記現像磁極の両側に位置する磁極との変極点の間の磁
    石ローラにおける中心角が60°以下で構成されている
    ことを特徴とする磁石ローラ。
  22. 【請求項22】 現像装置に装着される現像剤担持体を
    構成する磁石ローラにして、潜像を可視像化するために
    現像剤穂立ちのための現像磁極を備える磁石ローラにお
    いて、 少なくとも現像磁極が希土類金属磁石で形成されている
    ことを特徴とする磁石ローラ。
  23. 【請求項23】 上記現像磁極の磁力が60mT以上で
    あることを特徴とする請求項19〜22のいずれか一項
    に記載の磁石ローラ。
  24. 【請求項24】 上記磁気ブラシが潜像担持体と摺擦す
    る現像ニップの幅が現像剤粒径以上で2mm以下である
    ことを特徴とする請求項19〜22のいずれか一項に記
    載の磁石ローラ。
  25. 【請求項25】 上記磁気ブラシの穂立ち部の現像スリ
    ーブ表面上での根元部分幅が2mm以下であることを特
    徴とする請求項19〜22のいずれか一項に記載の磁石
    ローラ。
  26. 【請求項26】 上記請求項1〜16のいずれか一項に
    係る現像装置を備えた画像形成装置。
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