JP2002278224A - 帯電方式及び帯電装置 - Google Patents

帯電方式及び帯電装置

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JP2002278224A
JP2002278224A JP2001075684A JP2001075684A JP2002278224A JP 2002278224 A JP2002278224 A JP 2002278224A JP 2001075684 A JP2001075684 A JP 2001075684A JP 2001075684 A JP2001075684 A JP 2001075684A JP 2002278224 A JP2002278224 A JP 2002278224A
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JP2001075684A
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Toru Nakano
徹 仲野
Masafumi Kadonaga
雅史 門永
Tomoko Takahashi
朋子 高橋
Sadayuki Iwai
貞之 岩井
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 放電時に働く放電電流を低減させることで発
生するNOx量を低減させ、像流れの発生を防止して安
定した画像を提供でき、さらに感光体の寿命を維持しつ
つ画像出力装置としての耐久性を向上させることが可能
な帯電装置を提供する。 【解決手段】 直流電圧と重畳する交流電圧とを帯電部
材22に印加し、帯電部材22と被帯電体1表面との間
に放電を生じさせて被帯電体1の帯電を行う帯電方式に
おいて、帯電部材22の長手方向における放電可能な領
域の単位長さ当たりの絶対値放電電流量を50μA/c
m以下とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、近接帯電方式の帯
電方法及びこれを用いた装置に関し、より詳しくは被帯
電体に電圧を印加した帯電部材を近接させて被帯電体表
面を帯電させる近接方式の帯電装置、及び該帯電装置を
像担持体への帯電手段として使用した複写機やプリンタ
等の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真装置や静電記録装置等の
画像形成装置において、電子写真感光体あるいは静電記
録誘電体等の像担持体(被帯電体)を所要の極性及び電
位に一様に帯電処理する帯電装置として、コロナ放電に
よるコロナ帯電器がよく使用されている。このコロナ帯
電器は非接触型の帯電装置であり、例えばワイヤ電極等
の放電電極とこの放電電極を囲むシールド電極とを備
え、放電開口部を被帯電体である像担持体に対向させて
非接触状態で配置し、放電電極とシールド電極とに高圧
を印加することにより生じる放電電流に像担持体面を晒
すことで像担持体面を所定ぼ電位に帯電させるものであ
る。
【0003】しかし、最近ではコロナ帯電器に比べて低
オゾンかつ低電力等の利点があることから、被帯電体に
電圧を印加する帯電部材を被帯電体に対して接触状態ま
たは非接触状態である近接状態として被帯電体を帯電す
る近接方式の帯電装置が実用化されてきている。この近
接帯電装置は、像担持体等の被帯電体にローラ型(帯電
ローラ)、ファーブラシ型、磁気ブラシ型、ブレード型
等の導電性の帯電部材を接触させ、この帯電部材(接触
帯電部材・接触帯電器、以下、接触帯電部材と記す)に
所定の帯電バイアスを印加して被帯電体表面を所定の極
性及び電位に帯電させるものである。
【0004】近接帯電方式における帯電機構(帯電のメ
カニズム、帯電原理)には、遠隔帯電系と直接注入帯電
系の2種類の帯電機構が混在しており、どちらが支配的
であるかにより各々の特性が現れる。遠隔帯電系は、接
触帯電部材と被帯電体との空隙に生じる、遠隔帯電であ
るコロナ放電などの放電現象による放電生成物で被帯電
体表面が帯電する系である。コロナ帯電は接触帯電部材
と被帯電体とに一定の放電しきい値を有するため、帯電
電位より大きな電圧を帯電部材に印加する必要がある。
また、近接帯電装置ではコロナ帯電器に比べれば発生量
は格段に少ないが、放電生成物を生じることが原理的に
避けられないため、オゾンなど活性イオンによる弊害を
避けることが困難である。例えば、接触帯電部材として
導電ローラ(帯電ローラ)を用いたローラ帯電方式は帯
電の安定性という点で好ましく広く用いられている。こ
のローラ帯電の帯電機構はコロナ帯電系が支配的であ
る。
【0005】帯電ローラは、導電あるいは中抵抗のゴム
材あるいは発泡体を用いて作成される。さらにこれらを
積層して所望の特性を得たものもある。帯電ローラは被
帯電体との一定の接触状態を得るために弾性を持たせて
いるが、そのため摩擦抵抗が大きく、多くの場合、被帯
電体に従動あるいは若干の速度差をもって駆動される。
従って、絶対的帯電能力の低下や接触性の不足やローラ
上のムラや被帯電体の付着物による帯電ムラは避けられ
ないため、従来のローラ帯電ではその帯電機構はコロナ
帯電系が支配的である。
【0006】帯電性能としては、帯電体と被帯電体とが
接触している必要はなく、これら2者が非接触で近接し
ていてもバイアスの印加条件を制御することで接触帯電
と変わらず帯電を行うことが可能である。接触、非接触
に関わらず、以下にこれらを近接帯電方式と総称する。
【0007】この近接帯電方式は、帯電手段を被帯電手
段に直接当接あるいは近接させて配設し、帯電部材に電
圧を印加することにより、被帯電体である像担持体とし
ての感光体の表面を帯電処理(除電処理を含む)する方
式である。ローラ状、鋸歯状、ブレード状、ブラシ状等
といった近接帯電方式でよく用いられている帯電部材へ
のバイアス印加方式は、直流電圧のみを印加するDCバ
イアス方式と、交流電圧あるいは交流電圧に直流電圧を
重畳させた振動電圧を印加するACバイアス方式とがあ
る。後者のACバイアス方式は、DCバイアス方式より
も、帯電均一性にすぐれているため、好まれて使用され
ている。
【0008】放電による発生物質のうち、窒素酸化物
(以下、NOxとする)は感光体に堆積し、結果として
「像流れ」という画質劣化を引き起こすことが発明者の
鋭意研究によって明らかになってきた。この像流れを解
消するためには、特開昭61−112153号等に示さ
れているような、有機感光体(以下、OPCと記載)の
様な軟質の感光体の場合は、クリーニングブレードや現
像位置におけるトナー層との摺擦により表面が削れ、常
に感光層の表面を新しい状態にすることで窒素酸化物等
の除去が行われ、上記不具合を解消することができる。
この像流れによる感光体の不具合は、コロナ帯電方式で
顕著に表れると考えられていた。その理由は、感光体へ
の帯電のために大きなバイアスを必要とするため、結果
としてNOx量が増えるためであると予測される。
【0009】特開平10−186807では、コロナ帯
電方式ではなく、近接帯電部材で印加するACバイアス
の印加波形を変えることによって帯電部材からの放電に
際して発生する物質を低減させ、結果として、オゾン、
NOx発生量の低いバイアス印加方式を選定することに
より、感光体の膜削れ量を軽減することで感光体の耐久
性を向上させることを提案している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、OPC
といった表層が軟質な感光体では、前述のように印加す
るACバイアスの波形を変えることで削り量を低減させ
つつ常に新しい表層が作像に使われるため、像流れを起
こさない画像を提供しつつ耐久性を向上させてきたが、
被帯電体としてアモルファスシリコン系感光体を用いた
場合には、OPCを用いた場合に比して像流れが悪化す
ることが発明者の鋭意研究により分かってきた。
【0011】この理由としては、アモルファスシリコン
系はOPCよりも感光層表面が硬質であるためにトナー
層やクリーニングブレードで表面を削り取る事が困難で
あり、結果として、NOxが感光層の表面に吸着したま
ま次の作像工程が繰り返されるため、像流れが悪化する
と考えられている。アモルファスシリコン系は、一般的
に表層を強化したOPCに比してもさらに削れ量が低い
ため、像流れの程度がさらに悪くなる傾向があったが、
感光体の耐久性という面ではアモルファスシリコン系が
OPCよりも遥かに高いため、最近では電子写真装置と
してはトータルの耐久性を考慮してよく使われている。
そのため、耐久性と画像の安定性との両立が問題であっ
た。特に、帯電ローラといった部材を用いる近接帯電方
式では、帯電の均一化を狙いACバイアスをDCバイア
スに重畳することが必要であるが、振動電圧であるAC
バイアスはさらに感光体の像流れを助長するという問題
点があった。
【0012】本発明の目的は、表層が硬質のアモルファ
スシリコン系感光体を使用した近接帯電方式であってA
Cバイアスを印加する帯電方式において、放電時に働く
放電電流を低減させることで発生するNOx量を低減さ
せ、像流れの発生を防止して安定した画像を提供でき、
さらに感光体の寿命を維持しつつ画像出力装置としての
耐久性を向上させることが可能な帯電装置を提供するこ
とにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
直流電圧と重畳する交流電圧とを帯電部材に印加し、該
帯電部材と被帯電体表面との間に放電を生じさせて該被
帯電体の帯電を行う帯電方式において、前記帯電部材の
長手方向における放電可能な領域の単位長さ当たりの絶
対値放電電流量が50μA/cm以下であることを特徴
とする。
【0014】請求項2記載の発明は、請求項1記載の帯
電方式において、さらに前記被帯電体として表層がアモ
ルファスシリコン系の感光体が用いられることを特徴と
する。
【0015】請求項3記載の発明は、請求項1記載の帯
電方式において、さらに前記帯電部材と前記被帯電体と
が有効画像領域内において非接触状態で対向することを
特徴とする。
【0016】請求項4記載の発明は、請求項1記載の帯
電方式において、さらに前記帯電部材と前記被帯電体表
面との間での放電回数を低減させるべく、放電可能な領
域において前記交流電圧がその周波数をf、被帯電体線
速をvとして下式の範囲で印加されることを特徴とす
る。
【0017】7>f/v>4 請求項5記載の発明は、請求項3記載の帯電方式におい
て、さらに前記帯電部材と前記被帯電体とが非接触で放
電が行われ、空隙距離が20μm以上100μm以内で
前記帯電部材と前記被帯電体とが配置されることを特徴
とする。
【0018】請求項6記載の発明は、請求項1記載の帯
電方式において、さらに前記帯電部材としてその放電可
能領域の前後に放電規制板を有するものが用いられるこ
とを特徴とする。
【0019】請求項7記載の発明は、請求項1記載の帯
電方式において、さらに印加する交流波形はデューティ
比50%の波形であって形状が三角形であることを特徴
とする。
【0020】請求項8記載の発明は、請求項1記載の帯
電方式において、さらに印加する交流波形は電位の変化
が非連続的なパルス波であることを特徴とする。
【0021】請求項9記載の発明は、請求項7記載の帯
電方式において、さらにパルス波のデューティ比が5%
より大きいパルス幅をもって印加されることを特徴とす
る。
【0022】請求項10記載の発明は、請求項9記載の
帯電方式において、さらにパルス波の形状が正弦波を有
することを特徴とする。
【0023】請求項11記載の発明は、請求項9記載の
帯電方式において、さらにパルス波の形状が矩形波を有
することを特徴とする。
【0024】請求項12記載の発明は、請求項9記載の
帯電方式において、さらにパルス波の形状が三角波を有
することを特徴とする。
【0025】請求項13記載の発明は、請求項1記載の
帯電方式において、さらに印加する交流波形の電位変位
幅が800V以上2000V以下であることを特徴とす
る。
【0026】請求項14記載の発明は、請求項1記載の
帯電方式において、さらに前記帯電部材としてローラ形
状のものが用いられること特徴とする。
【0027】請求項15記載の発明は、請求項14記載
の帯電方式において、さらに前記帯電部材として前記被
帯電体の径よりも小さい径のものが用いられることを特
徴とする。
【0028】請求項16記載の発明は、請求項1記載の
帯電方式において、さらに前記帯電部材として鋸歯状形
状を有するものが用いられることを特徴とする。
【0029】請求項17記載の発明は、請求項1記載の
帯電方式を搭載した帯電装置であることを特徴とする。
【0030】請求項18記載の発明は、請求項17記載
の帯電装置を搭載した画像形成装置であることを特徴と
する。
【0031】請求項19記載の発明は、請求項18記載
の画像形成装置に用いられる現像剤であって、重量平均
径が4〜15μmであることを特徴とする。
【0032】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施形態を採
用した画像形成装置の一例の概略構成図である。図1に
おいて、符号1は像担持体である被帯電体としての感光
体ドラムを示している。本実施形態における感光体ドラ
ム1は直径100mmの正極性アモルファスシリコン感
光体であり、矢印で示す方向に300mm/secの周
速度で回転駆動される。
【0033】ここで、アモルファスシリコン感光体つい
て説明する。本実施形態に用いられる感光体ドラム1と
しては、導電性支持体を50℃〜400℃に加熱し、こ
の支持体上に真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプ
レーティング法、熱CVD法、光CVD法、プラズマC
VD法等の成膜法により、アモルファスシリコンからな
る光導電層を形成することで得られる。中でもプラズマ
CVD法、すなわち、原料ガスを直流または高周波また
はマイクロ波グロー放電によって分解し、支持体上にア
モルファスシリコン堆積膜を形成する方法が好適なもの
として用いられている。
【0034】アモルファスシリコン感光体の層構成は例
えば以下のようなものである。図2は、層構成を説明す
るための模式的構成図である。図2(a)に示すアモル
ファスシリコン感光体500Aは、支持体501の上に
a−Si:H,Xからなり光導電性を有する光導電層5
02が設けられている。図2(b)に示す電子写真用感
光体500Bは、支持体501の上に光導電層502と
アモルファスシリコン系の表面層503とが設けられて
いる。図2(c)に示す電子写真用感光体500Cは、
支持体501の上に光導電層502とアモルファスシリ
コン系の表面層503とアモルファスシリコン系の電荷
注入阻止層504とが設けられている。図2(d)に示
す電子写真用感光体500Dは、支持体501の上に、
a−Si:H,Xからなる電荷発生層505と電荷輸送
層506とを有する光導電層502Aが設けられ、その
上にアモルファスシリコン系表面層503が設けられて
いる。
【0035】感光体ドラム1の支持体は、導電性であっ
ても電気絶縁性であってもよい。導電性支持体として
は、Al、Cr、Mo、Au、In、Nb、Te、V、
Ti、Pt、Pd、Fe等の金属、およびこれらの合
金、例えばステンレス等が挙げられる。また、ポリエス
テル、ポリエチレン、ポリカーボネート、セルロースア
セテート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチ
レン、ポリアミド等の合成樹脂のフィルムまたはシー
ト、ガラス、セラミック等の電気絶縁性支持体の少なく
とも感光層を形成する側の表面を導電処理した支持体も
用いることができる。
【0036】支持体の形状は、平滑表面あるいは凹凸表
面の円筒状または板状、無端ベルト状でもよく、その厚
さは所望の感光体を形成し得るように適宜決定される
が、感光体としての可撓性が要求される場合には、支持
体としての機能が充分発揮できる範囲内で可能な限り薄
くすることが可能である。しかしながら、支持体は製造
上及び取り扱い上における機械的強度等の点から、通常
は10μm以上のものが好ましい。
【0037】本発明に使用可能なアモルファスシリコン
感光体には、必要に応じて導電性の支持体501と光導
電層502との間に支持体501側からの電荷の注入を
阻止する働きのある電荷注入阻止層504を設けること
が一層効果的である(図2(c))。すなわち電荷注入
阻止層504は、感光層が一定極性の帯電処理をその自
由表面に受けた際に、支持体側より光導電層502側に
電荷が注入されるのを阻止する機能を有し、逆の極性の
帯電処理を受けた際にはそのような機能が発揮されな
い、いわゆる極性依存性を有している。このような機能
を付与するために、電荷注入阻止層504には伝導性を
制御する原子を光導電層502に比べ比較的多く含有さ
せる。電荷注入阻止層504の層厚は、所望の電子写真
特性が得られること及び経済的効果等の点から、好まし
くは0.1〜5μm、より好ましくは0.3〜4μm、
最適には0.5〜3μmとされるのが望ましい。
【0038】光導電層502は必要に応じて下引き層上
に形成され、その層厚は、所望の電子写真特性が得られ
ること及び経済的効果等の点から適宜に決定され、好ま
しくは1〜100μm、より好ましくは20〜50μ
m、最適には23〜45μmとされるのが望ましい。
【0039】電荷発生層505は、光導電層502Aを
機能分離した場合の電荷を発生する機能を主として奏す
る層である。この電荷発生層505は、構成要素として
少なくともシリコン原子を含み、実質的に炭素原子を含
まず、必要であれば水素原子を含むa−Si:Hからな
り、所望の光導電特性、特に電荷発生特性,電荷輸送特
性を有する。電荷発生層505の層厚は、所望の電子写
真特性が得られること及び経済的効果等の点から適宜に
決定され、好ましくは0.5〜15μm、より好ましく
は1〜10μm、最適には1〜5μmとされる。
【0040】電荷輸送層506は、光導電層502Aを
機能分離した場合の電荷を輸送する機能を主として奏す
る層である。この電荷輸送層506は、その構成要素と
して少なくともシリコン原子と炭素原子と弗素原子とを
含み、必要であれば水素原子、酸素原子を含むa−Si
(H,F,O)からなり、所望の光導電特性、特に電荷
保持特性、電荷発生特性及び電荷輸送特性を有する。本
発明においては酸素原子を含有することが特に好まし
い。電荷輸送層506の層厚は、所望の電子写真特性が
得られること及び経済的効果等の点から適宜に決定さ
れ、好ましくは5〜50μm、より好ましくは10〜4
0μm、最適には20〜30μmとされるのが望まし
い。
【0041】本発明に使用可能なアモルファスシリコン
感光体には、必要に応じて上述のように支持体501上
に形成された光導電層502の上に、さらに表面層50
3を設けることができ、この表面層503としてはアモ
ルファスシリコン系のものを形成することが好ましい。
表面層503は自由表面を有し、主に耐湿性、連続繰り
返し使用特性、電気的耐圧性、使用環境特性、耐久性に
おいて本発明の目的を達成するために設けられる。本発
明における表面層503の層厚としては、通常0.01
〜3μm、好適には0.05〜2μm、最適には0.1
〜1μmとされるのが望ましい。層厚が0.01μmよ
りも薄いと感光体を使用中に摩耗等の理由により表面層
503が失われてしまい、3μmを超えると残留電位の
増加等の電子写真特性低下がみられるためである。
【0042】次に帯電装置2について説明する。図1に
おいて、符号22は近接帯電部材としての中抵抗の帯電
ローラを示している。本例の帯電ローラ22は、芯金2
1上に硬度JIS−A50度のゴム層を設け、軸−ロー
ラ表面間の抵抗が10Ω・cmのものを使用してい
る。ローラ表面にはフッ素コートが施されており、放電
により発生した生成物がローラ表面に付着しにくくなる
ように表層処理されている。一般的にローラ形状の帯電
部材では、感光体と連れ回りさせたり回転駆動させてロ
ーラ表面にクリーニング部材を当接できるため、帯電部
材の清掃が容易なことから安定した放電状態を作ること
ができるという利点がある。
【0043】帯電ローラ22の両端部には、厚さ60u
mの絶縁性であるテフロン(登録商標)製のテープ23
(以下、ギャップ材23という)がそれぞれ巻かれてお
り、帯電ローラ22はその両端部に付与されたそれぞれ
4N(両側合わせて8N)の下向き荷重により、その両
端部を感光体ドラム1の表面に圧接されている。帯電ロ
ーラ22は、図3に示すように、各ギャップ材23間の
部位と感光体ドラム1の表面との間隔が50μmとなる
ように、感光体ドラム1に対してその中央部が非接触状
態で対向配置されている。
【0044】ギャップ材23として用いられるテープ
は、絶縁性であればその材質は特に問わない。ただし、
帯電ローラ22の軸方向に対するギャップ材23間の距
離は、感光体ドラム1上の有効画像領域よりも長くする
必要がある。その理由は、ギャップ材23が絶縁性であ
るため、ギャップ材23が存在する部位では感光体ドラ
ム1への帯電ができないからである。なお、帯電ローラ
22へのバイアスの印加方法については後述する。
【0045】帯電ローラ22の周囲には、一部が切りか
かれた箱24が配設されている。箱24にはチューブ2
6の一端が接続されており、チューブ26の他端には窒
素酸化物濃度測定装置25(ホリバ製;窒素酸化物濃度
測定装置APNA−360)が取り付けられている。窒
素酸化物濃度測定装置25は帯電ローラ22の近傍で放
電時に発生したNOx濃度を測定する。また箱24には
外気を取り込むための図示しないファンが取り付けられ
ており、このファンを回転させることにより、実験終了
後において箱24内に残留したNOxを取り除くことが
可能である。
【0046】感光体ドラム1の周囲には図示しないレー
ザービームスキャナが配設されており、このレーザービ
ームスキャナから出力されるレーザービームにより感光
体ドラム1の帯電処理面に対して走査露光L1がなされ
る。図示しないレーザービームスキャナから出力される
レーザービームは、目的の画像情報の時系列電気デジタ
ル画素信号に対応して強度変調されたものであり、この
レーザービームによる走査露光L1によって感光体ドラ
ム1の外周面に目的の画像情報に対応した静電潜像が形
成される。
【0047】図1において符号3は反転現像装置を示し
ており、感光体ドラム1の外周面に形成された上記静電
潜像は、現像装置3により現像剤像(トナー像)として
反転現像される。ここで現像剤について説明する。本実
施形態で使用する現像剤は、以下の特性を有している。
【0048】(1成分現像剤)重量平均径の測定方法
は、以下の手順にて行う。まず、電解水溶液100〜1
50ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアル
キルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5ml加え
る。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて約
1%NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOT
ON−II(コールター社製)が使用できる。ここに、
さらに測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した
電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行な
い、測定装置によりアパーチャーとして100μmアパ
ーチャーを用いてトナー粒子またはトナーの体積、個数
を測定し、体積分布と個数分布とを算出する。得られた
分布からトナーの重量平均粒径(D4)及び個数平均粒
径を求めることができる。
【0049】チャンネルとしては、2.00〜2.52
μm未満、2.52〜3.17μm未満、3.17〜
4.00μm未満、4.00〜5.04μm未満、5.
04〜6.35μm未満、6.35〜8.00μm未
満、8.00〜10.08μm未満、10.08〜1
2.70μm未満、12.70〜16.00μm未満、
16.00〜20.20μm未満、20.20〜25.
40μm未満、25.40〜32.00μm未満、3
2.00〜40.30μm未満の13チャンネルを使用
し、粒径2.00μm以上ないし40.30μm未満の
粒子を対象とする。
【0050】以下にトナーを構成する結着樹脂や着色剤
等の材料を挙げる。これらがトナー全体に占める割合
は、結着樹脂が75%〜93%、着色剤が3%〜10
%、離型剤が3%〜8%、その他の成分は1%〜7%で
ある。結着樹脂としては、例えば、ポリスチレン、ポリ
−p−クロルスチレン、ポリビニルトルエンの如きスチ
レン及びその置換体の単重合体;スチレン−p−クロル
スチレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合
体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−
アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸
エステル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸
メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合
体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレ
ン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニル
メチルケトンなどが挙げられる。
【0051】着色剤としては、従来知られている無機又
は有機の染料/顔料が使用可能であり、例えば、カーボ
ンブラック、アニリンブラック、アセチレンブラック、
ナフトールイエロー、ハンザイエロー、ローダムンレー
キ、アリザリンレーキ、ベンガラ、フタロシアニンブル
ー、インダスレンブルーが挙げられる。
【0052】また、必要に応じて着色剤として磁性材料
を用いることも可能である。磁性材料としては、マグネ
タイト、γ−酸化鉄、フェライト鉄、過剰型フェライト
のごとき酸化鉄;鉄、コバルト、ニッケルのごとき磁性
金属;酸化鉄又は磁性金属と、コバルト、スズ、チタ
ン、銅、鉛、亜鉛、マグネシウム、マンガン、アルミニ
ウム、珪素のごとき金属との複合金属酸化物合金また
は、混合物が挙げられる。これら磁性粒子は、平均粒径
が0.05〜1.0μmの範囲内であることが好まし
く、より好ましくは0.1〜0.6μmの範囲内、さら
に好ましくは、0.1〜0.4μmの範囲内であること
が良い。
【0053】これらの磁性粒子は、窒素吸着法によるB
ET比表面積が好ましくは1〜20m /gの範囲
内、特に2.5〜12m /gの範囲内であることが
よく、さらにモース硬度が5〜7の範囲内であることが
よい。磁性粒子の形状としては、8面体、6面体、球
形、針状、鱗片状があるが、8面体、6面体、球形の、
異方性の少ないものが好ましい。磁性トナーとして用い
る場合、磁性材料を含有する磁性トナー粒子は、結着樹
脂100質量部に対し10〜150質量部、好ましくは
20〜120質量部の磁性材料を含有するものがよい。
【0054】本発明のトナーには、実質的な悪影響を与
えない範囲内で添加剤を少量用いることができる。この
添加剤としては、例えばテフロン粉末、ステアリン酸亜
鉛粉末、ポリフッ化ビニリデン粉末のごとき滑剤粉末;
酸化セリウム粉末、炭化硅素粉末、チタン酸ストロンチ
ウム粉末のごとき研磨剤;例えば酸化チタン粉末、酸化
アルミニウム粉末のごとき流動性付与剤又はケーキング
防止剤;例えばカーボンブラック粉末、酸化亜鉛粉末、
酸化スズ粉末のごとき導電性付与剤;及び逆極性の有機
微粒子又は無機微粒子が挙げられる。
【0055】また、定着性などを改善するために離型剤
を添加することもできる。離型剤としては、パラフィン
ワックス及びその誘導体、マイクロクリスタリンワック
ス及びその誘導体、フィッシャートロプシュワックス及
びその誘導体、ポリオレフィンワックス及びその誘導
体、カルナバワックス及びその誘導体が挙げられる。誘
導体は、酸化物、ビニル系モノマーとのブロック共重合
体、ビニル系モノマーのグラフト変性物を含む。また、
その他のものとして、アルコール、脂肪酸、酸アミド、
エステル、ケトン、硬化ヒマシ油及びその誘導体、植物
系ワックス、動物性ワックス、鉱物系ワックス、ペトロ
ラクタムも利用できる。
【0056】トナーを負荷電性に制御する荷電制御剤と
しては、例えば有機金属錯体、キレート化合物が有効で
あり、モノアゾ金属錯体、アセチルアセトン金属錯体、
芳香族ハイドロキシカルボン酸系金属錯体、芳香族ダイ
カルボン酸系金属錯体があげられる。他には、芳香族ハ
イドロキシカルボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン酸
及びその金属塩、その無水物、そのエステル類、ビスフ
ェノールのごときフェノール誘導体類がある。
【0057】トナーを正荷電性に制御する荷電制御剤と
しては、ニグロシン及び脂肪酸金属塩による変性物;ト
リブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−
ナフトスルフォン酸塩、テトラブチルアンモニウムテト
ラフルオロボレートのごとき四級アンモニウム塩、及び
これらの類似体であるホスホニウム塩のごときオニウム
塩及びこれらのレーキ顔料、トリフェニルメタン染料及
びこれらのレーキ顔料(レーキ化剤としては、燐タング
ステン酸、燐モリブデン酸、燐タングステンモリブデン
酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン
化物、フェロシアン化物)等が挙げられる。この微粒子
状の荷電制御剤の個数平均粒径は、好ましくは4μm以
下、より好ましくは3μm以下が良い。これらの荷電制
御剤をトナー粒子中に内添する場合には、トナー粒子は
結着樹脂100質量部に対して好ましくは、0.1〜2
0質量部、より好ましくは、0.2〜10質量部含有す
ることが良い。
【0058】本発明にて製造されるトナーは、必要に応
じて、一般に広く使用されているトナー用の添加剤、例
えばコロイダルシリカのような流動化剤、酸化チタン、
酸化アルミニウム等の金属酸化物や、炭化ケイ素等の研
磨剤、脂肪酸金属塩等の滑剤等を含有させてもよい。無
機微粉体はトナーに対して0.1〜2重量%使用される
のが好ましい。これは、0.1重量%未満ではトナー凝
集を改善する効果が乏しくなり、2重量%を超える場合
は細線間のトナー飛び散り,機内の汚染,感光体の傷や
摩耗等の問題が生じやすい傾向があるためである。
【0059】添加剤をトナーに混合する方法は従来公知
の方法でよく、ヘンシェルミキサー、スピードニーダー
等の装置により混合することができる。トナー混練・冷
却後のトナー粉の製造方法も従来公知の方法でよく、例
えば混練・冷却した後、これをジェットミルで粉砕し、
分級することで得られる。
【0060】本発明にて製造される静電荷像現像用トナ
ーは、乾式一成分現像剤及び乾式二成分現像剤として使
用できる。二成分現像剤として用いる場合、トナーとキ
ャリアとの混合割合は、一般にキャリア100重量部に
対しトナー0.5〜6.0重量部程度が適当である。乾
式二成分現像剤として使用する場合、キャリア並びに本
発明のトナーの使用量としては、トナー粒子がキャリア
粒子のキャリア表面に付着して、その表面積の30〜9
0%を占める程度に両粒子を混合するのが好ましい。本
発明において、現像剤を構成するキャリアの核体粒子と
しては従来公知のものでよく、例えば鉄、コバルト、ニ
ッケル等の強磁性金属;マグネタイト、ヘマタイト、フ
ェライト等の合金や化合物;前記強磁性体微粒子と樹脂
との複合体等が挙げられる。
【0061】これら本発明で用いられるキャリアは、よ
り耐久性を長くする目的で表面を樹脂で被覆することが
好ましい。被覆層を形成する樹脂としては、例えばポリ
エチレン、ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン、クロ
ロスルホン化ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂;
ポリスチレン、アクリル(例えばポリメチルメタクリレ
ート)、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセテー
ト、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポ
リ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルエ
ーテル、ポリビリケトン等のポリビニル及びポリビニリ
デン系樹脂;塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体;;オル
ガノシロキサン結合からなるシリコーン樹脂またはその
変成品(例えばアルキッド樹脂、ポリエステル樹脂、エ
ポキシ樹脂、ポリウレタン等による変成品);ポリテト
ラフルオロエチレン、ポリ弗化ビニル、ポリ弗化ビニリ
デン、ポリクロロトリフルオロエチレン等のフッ素樹
脂;ポリアミド;ポリエステル;ポリウレタン;ポリカ
ーボネート;尿素−ホルムアルデヒド樹脂等のアミノ樹
脂;エポキシ樹脂等が挙げられる。中でもトナースペン
トを防止する点で好ましいのは、シリコーン樹脂または
その変成品あるいはフッ素樹脂であり、特に好ましいの
はシリコーン樹脂またはその変成品である。被覆層の形
成法としては、従来と同様にキャリア核体粒子の表面に
被覆層形成液を噴霧法、浸漬法等の手段で塗布すればよ
い。このときの被覆層の厚さは0.1〜20μmが好ま
しい。
【0062】(2成分現像剤)次に現像剤の実施形態と
して、2成分系の現像剤について説明する。 二成分現像剤としての製造例 製造実施例 ポリエステル樹脂(重量平均粒径300μm、軟化温度80.2℃) 10 0重量部 カーボンブラック 10重量部 ポリプロピレン(重量平均粒径180μm) 5重量部 四級アンモニウム塩 2重量部 上記組成の混合物を溶融混練し、その後、粉砕、分級し
た。さらに、母体着色粒子100重量部に対して疎水性
シリカ0.3重量部を混合し、平均粒径9.0μmのト
ナーを得た。また、湿式法により作成したマグネタイト
100重量部に対してポリビニルアルコール2重量部、
水60重量部をボールミルに入れ12時間混合してマグ
ネタイトのスラリーを調整した。そして、このスラリー
をスプレードライヤーにて噴霧造粒して球形粒子とし、
この粒子を窒素雰囲気中で1000℃の温度で3時間焼
成後冷却し核体粒子1を得た。 シリコーン樹脂溶液 100重量部 トルエン 100重量部 γ−アミノプロピルトリメトキシシラン 15重量部 カーボンブラック 20重量部 上記混合物をホモミキサーで20分間分散して被覆層形
成液1を調整し、この被覆層形成液を流動床型コーティ
ング装置を用いて核体粒子1を1000重量部の表面に
コーティングして、シリコーン樹脂被覆キャリアを得
た。そして、上記磁性キャリア97.5重量部に対し上
記トナー2.5重量部の割合で混合し、二成分現像剤を
作成した。
【0063】次に、現像バイアスの印加方法について説
明する。現像装置3の内部に配設された現像スリーブ3
3には、現像時において電源V2により現像バイアスと
して直流電圧に交流電圧を重畳した振動バイアス電圧が
印加される。非画像部電位及び画像部電位は、振動バイ
アス電圧の最大値と最小値との間に位置しており、これ
により現像部bには、向きが交互に変化する交互電界が
形成される。この交互電界中で現像剤のトナーとキャリ
アとが激しく振動し、トナーが現像スリーブ33及びキ
ャリアへの静電的拘束力を振り切って感光体ドラム1に
向けて飛翔し、感光体ドラム1の潜像に対応してトナー
が付着して現像が行われる。
【0064】振動バイアス電圧の最大値と最小値の差
(ピーク間電圧)は、0.5〜5kVが好ましく、周波数
は1〜10kHzが好ましい。振動バイアス電圧の波形
は、矩形波、サイン波、三角波等が使用できる。振動バ
イアスの直流電圧成分は、上述したように背景部電位と
画像部電位との間の値であるが、画像部電位よりも背景
部電位に近い値である方が、背景部電位領域への被りト
ナーの付着を防止する上で好ましい。
【0065】振動バイアス電圧の波形が矩形波の場合に
は、デューティ比を50%以下とすることが望ましい。
ここでデューティ比とは、振動バイアスの1周期中でト
ナーが感光体ドラム1に向かおうとする時間の割合であ
る。このような構成とすることにより、トナーが感光体
ドラム1に向かおうとするピーク値とバイアスの時間平
均値との差を大きくすることができるのでトナーの運動
がさらに活発化し、トナーが潜像面の電位分布に忠実に
付着してざらつき感や解像力を向上させることができ
る。また、トナーとは逆極性の電荷を有するキャリアが
感光体ドラム1に向かおうとするピーク値とバイアスの
時間平均値との差を小さくすることができるので、キャ
リアの運動を沈静化して潜像の背景部にキャリアが付着
する確率を大幅に低減することができる。
【0066】図1において、符号4は接触転写手段とし
ての中抵抗の転写ローラを示している。転写ローラ4は
感光体ドラム1に所定の圧接力で圧接配置され、転写ニ
ップ部cを形成している。この転写ニップ部cに不図示
の給紙部から所定のタイミングで被記録体としての転写
材Pが給紙され、かつ転写ローラ4に転写バイアス電源
V3から所定の転写バイアス電圧が印加されることで、
感光体ドラム1側の現像剤像が転写ニップ部cに給紙さ
れた転写材Pの表面に順次に転写される。
【0067】本実施形態で使用する転写ローラ4は、芯
金41に中抵抗発泡層42を形成した、ローラ抵抗値5
×10Ωのものであり、−2.0kVの直流電圧を芯
金41に印加して転写を行なった。転写ニップ部cに導
入された転写材Pは、転写ニップ部cを挟持搬送される
ことで、その表面に感光体ドラム1の表面に形成担持さ
れた現像剤像が順次、静電気力と押圧力によって転写さ
れる。
【0068】図1において、符号5は熱定着方式等の定
着装置を示している。転写ニップ部cに給送されて感光
体ドラム1側から現像剤像の転写を受けた転写材Pは、
感光体ドラム1の面から分離されて定着装置5に導入さ
れ、現像剤像の定着を受けた後、画像形成物(プリン
ト、コピー)として装置外へ排出される。
【0069】図1において、符号7は感光体ドラム1の
クリーニング装置を示している。転写材Pに対する現像
剤像転写後の感光体ドラム1は、その感光体面に残留し
た転写残トナー等の付着汚染物をクリーニング装置7の
クリーニング部材71(本形態では感光体ドラム1表面
に当接させたウレタンゴム製のクリーニングブレード)
によって掻き落されて清掃され、繰り返して作像に供さ
れる。感光体ドラム1の表面からクリーニング部材71
により掻き落された転写残トナー等は、クリーニング装
置7のクリーナ容器72の内部に回収される。
【0070】次に、帯電ローラ22へのバイアス(帯電
バイアス)の印加方法について説明する。図1におい
て、符号V1は帯電ローラ22にバイアスを印加する帯
電バイアス用の電源であり、本形態においては電源V1
が帯電ローラ22の芯金21に接続されている。電源V
1は外部からの信号を増幅させるアンプとしても使用こ
とができ、その信号は波形作成装置F1に入力される。
電源V1は波形作成装置F1から送られた信号線を10
00倍にして出力することが可能に構成されている。
【0071】実際の数値は後述するが、例えば、波形作
成装置F1でDCバイアス成分(Vdc)を0.5Vと
し、それにACバイアス成分(Vpp)を2Vの正弦波
を重畳して出力すると、帯電ローラ22への出力がDC
バイアス成分500V、ACバイアス成分2000Vの
正弦波となって印加される。また、電源V1には帯電ロ
ーラ22へ印加される電流及び電圧をモニタする端子が
付設されており、放電時に帯電ローラへ実際に印加され
ている電流量及び電圧を逐次モニタすることが可能に構
成されている。
【0072】ここで、一般的な放電の物理現象に対し成
立する関係式について説明する。本実施形態で説明する
近接帯電方式以外(例えばコロナ帯電方式)において
も、放電減少はパッシェン(Paschen)則に従う
ように放電が行われることが公知である。上述したよう
に、帯電ローラ22の端部にギャップ材23を設置する
ことで、感光体ドラム1と非接触で対向する帯電ローラ
22との空隙は50μm程度である。これを図4に示す
パッシェン則(パッシェンの関係式)に当てはめると、
放電開始電圧が約600Vとなることが分かる。ACバ
イアス方式は、DCバイアスにACバイアスを重畳する
ことで画像の均一性を得ることができるが、そのために
は直流成分の約2倍の電位をAC成分として印加するこ
とが必要である。その理由は、ACバイアス成分を増加
させると、本来の放電方向とは逆の方向への放電(逆放
電と呼ばれる)を起こすことによって感光体ドラム1の
表面上の帯電状態を均一化するため、結果として画像に
も均一性が現れるためである。DCバイアスを印加した
場合には、帯電ローラ22と感光体ドラム1との間での
放電が1回しか行われないため、結果として部材の表面
状態の影響を大きく受けてしまい、帯電均一性という点
でACバイアス重畳方式に比べて劣ることになる。この
帯電均一性の低下は特に、帯電ローラ22と感光体ドラ
ム1とが微小な空隙を有する非接触状態で放電動作が行
われる、本実施形態において顕著な現象として現れる。
【0073】一方、像流れを引き起こすNOxは、帯電
部材が放電する時に発生することが最近になって発明者
の鋭意研究によって明らかになった。帯電ローラ22に
バイアスを印加し、ACバイアス成分Vppの変化に対
する放電時に流れる電流とNOx発生量との実験結果に
基づく相関図を図5に示す。この時、ACバイアスの波
形を正弦波と固定し、DCバイアス成分Vdcを800
V、ACバイアス周波数fを2kHzと固定して、AC
バイアス成分Vppのみを0〜3000Vまで振った。
【0074】ここで、図5に示した実験結果を考察す
る。Vppを増加させることで総電流も増加している
が、Vppが1400VまではVppと総電流とは略比
例関係で上昇している。しかし、Vppが1400Vを
超えると、総電流の変化が指数的な上昇を示している。
これは先に説明したように、ギャップ材23によって形
成された50μmの空隙では放電開始電圧が約1200
Vになるため、1200V以上では逆放電が起こり帯電
均一性への寄与分として余計に放電が起こるために総電
流量が増加したと考えられる。NOx発生濃度の変化
は、Vppが1400Vまでは0.04ppm程度の値
を示した。この0.04ppmは、本実施形態での実験
室環境下(温度25℃、湿度50%)における空気のN
Ox濃度と略同じ値であるため、実際の放電によってN
Oxが放電開始電圧以上で生成することが分かった。図
5に示した実験結果から、放電電流の増加に伴ってNO
xの生成量も比例して増加することが分かる。
【0075】このように、放電時に発生するNOx量は
帯電ローラ22からの放電電流量と比例関係にあること
が発明者の鋭意研究により明らかになった。よって、像
流れの原因となるNOx量を低減させるには、帯電ロー
ラ22を含めた帯電装置2からの放電電流量を低減すれ
ばよいことが分かる。
【0076】図6に、図5で示した放電開始電圧までの
総電流の比例増加分を差し引いた電流(放電電流)とV
ppとの関係を示す。
【0077】図1に示す画像形成装置において、放電電
流量が1.5mA以上となるVppを持つ正弦波形で
は、5000枚の耐久試験において像流れが確認され
た。帯電部材である帯電ローラ22のギャップ材23間
の長さは30cmであり、単位長さの放電電流に直すと
50μA/cmとなる。このことから近接帯電方式にお
いて感光体上の像流れの発生を防止するためには、50
μA/cm以下の放電電流となるようにACバイアスを
印加する必要がある。この結果は、ACバイアスの波形
が矩形波、三角波でも成立することが分かった。
【0078】帯電ローラ22から感光体ドラム1への放
電電流を減少させる方法としては、放電が可能な領域
(以下、帯電ニップとする)行われる総放電電流量を減
らせばよい。そのためには、 1.帯電ニップ内での放電回数を減らす 2.放電1回分の放電電流量を減らす の2つの方法が考えられる。以下に、上記1,2の点か
ら放電電流量を減らすために帯電ローラ22に印加する
ACバイアスの波形の形状及び振幅、周波数を変えた種
々の実施例について説明する。
【0079】(放電回数を減らす実施例)図1に示した
画像形成装置において、ACバイアスに正弦波を印加
し、Vdc:800V、Vpp:2000Vとし、周波
数を0.3〜3kHzまで振った条件で5000枚の耐
久試験を行った時の画質と耐久性評価の結果を下表に示
す。
【0080】
【表1】
【0081】上表の結果において、低周波数で横スジが
発生するため画質が悪くなる傾向があるが、この原因は
主に印加するACの周波数が低いためにACの電位の変
化が感光体ドラム1上の電位の変化となって横スジが発
生するためである。特開平5−150564号公報記載
の技術では、接触帯電ローラの線速をv(mm/se
c)、ACバイアスの周波数をf(Hz)としたとき、
4<f/v<7の条件での均一帯電を考案しているが、
本実施例でもf/vの値が5以上のときに横スジの発生
による画質劣化が認められなかった。図1に示す画像形
成装置は線速300mm/secであり均一帯電のため
にAC周波数は1.5kHz以上とすることが画像維持
のためには必要である。
【0082】本実施例において、線速300mm/se
cで3kHzの条件では、f/v=10となる。この条
件では、ACバイアスの振幅による振動音も高周波にな
るため、不快音として検出される。それだけでなく、特
開平5−150564公報記載の技術では、f/v>7
の条件では帯電ニップ内での放電が増加するため、画質
劣化を引き起こすことが分かった。この理由としては、
接触帯電である特開平5−150564号公報記載の技
術と同じ原因であると思われるが、その原因については
明らかとなっていない。本実施例の帯電ローラ22でも
同じ帯電機構であるため同じ結果となったといえる。
【0083】本実施例において、近接帯電方式のうち、
帯電ローラ22と感光体ドラム1とが非接触の状態で放
電する場合でもACバイアスの周波数は4<f/v<7
の範囲内で行われることが、良好な画質を得るための条
件であることが判明した。この範囲内において、放電電
流量はいずれも課題である放電電流の値以下であり、先
に行った5000枚の耐久試験においても像流れが確認
されなかった。
【0084】帯電ニップにおいて、ACバイアスを印加
することで、放電、逆放電が繰り返しおこなわれ、感光
体上の電位が均一化されることを先に記述した。放電、
逆放電の回数が増せば、画像の均一性が向上するが、放
電が繰り返し行われるため、伴う電流の変化も多く、N
Oxの発生量もそれに伴い、増加することが図5の結果
から推測される。
【0085】感光体ドラム1と帯電ローラ22との間で
起こる放電が可能な領域は以下のように考えることがで
きる。図7に示すように、感光体ドラム1と帯電ローラ
22とで構成される空間のうち、帯電ローラ22から放
電が可能な領域dはパッシェン則に基づいて次のように
考えられる。
【0086】感光体ドラム1が必要とする帯電電位をV
pcとすると、帯電ローラ22に印加するDC成分はV
pcだけ必要である。AC成分は均一性という面には効
果があり、Vpcの値自体には大きな影響を及ぼさな
い。感光体ドラム1は通常アースされており、帯電前は
0Vである。帯電時の帯電ローラ22−感光体ドラム1
間の電位差はVpcということになる。パッシェン則で
は、空隙をz(μm)とすると、図4に示したようにV
pc=312+6.2zとなる。本実施例においては、
正常な作像プロセスが行われるVpcは800Vである
ため、放電が開始する空隙距離は約90μmとなる。同
じく、パッシェン則により印加する電位を等しくして空
隙を狭めると、20μm以下では放電が行われない。
【0087】図7に示すように、帯電ローラ22と感光
体ドラム1との幾何学的な配置から、実際の空隙距離L
1,L2(本実施例ではL1=90μm、L2=20μ
mとなる)の間にある感光体表面領域dが放電可能な領
域であると考えられる。同じように、感光体ドラム1の
回転方向下流側にあるd‘の領域も放電可能となる。
【0088】ACバイアスを印加することで、感光体表
面の帯電均一性を持たせることが可能であることは先に
説明したが、上記の放電可能な領域d、d‘において、
放電が1回しか行われない状態では放電電流は少ない
が、帯電むらが悪化する。この理由としては、1回の放
電ではDCバイアス方式の放電と同じでACバイアスが
持つ効果、逆放電が起こらないためである。画質向上の
ためには、放電が2回以上起こることが必要であるが、
逆に放電回数が多ければそれだけ放電電流も増加し、結
果として像流れが起きやすい状態になる。
【0089】そこで、放電回数を減らすための実施例を
以下に説明する。図8(a)に示すように、帯電ローラ
22に代えて小径ローラ22Aを使用することで、ロー
ラの曲率が小さいことから帯電ニップ幅が狭くなるた
め、結果として放電回数は低減する。この方式では、帯
電ローラのへの加圧量を変える必要がないことや、厚み
の異なるギャップ材を用意する必要がないため、コスト
の面から有利である。また、図8(b)に示すように、
非接触状態の帯電ローラ22では空隙距離gをg1と広
げることで帯電ニップ幅が狭まり、結果として放電回数
が低減する。この方法では、より厚みのあるギャップ材
23を用意する必要があるが、帯電ローラ22として同
一径のものを使用することができる。さらに、図8
(c)に示すように、放電が可能な領域l1の前後に絶
縁性の材質の放電規制板10を設け、帯電ニップ幅を物
理的に狭めることで放電回数を低減させることも可能で
ある。この場合、感光体ドラム1と帯電ローラ22との
位置的な関係を変える必要がないという優れた利点があ
る。上述したいずれの方法においてもそれぞれで有利な
点があり、放電回数を低減させることで放電電流量を減
らすことが可能となった。
【0090】(放電1回分の電流を減らす実施例)次
に、放電回数を同一とし、1回の放電電流を低減させる
ことでトータルの放電電流を低減させる実施例を以下に
説明する。帯電ローラ22に印加することのできるAC
バイアスの波形としては、上述したように正弦波以外に
も矩形波、三角波、1周期の間に振幅がない領域が存在
するパルス波といった波形が考えられる。
【0091】デューティ比50%の正弦波、矩形波、三
角波で印加するACバイアスの大きさVppを変化させ
たときに、各AC波形において、帯電ローラ22からの
放電電流値の測定結果を図9に示す。なお、本実施例で
は、直流成分Vdcは800Vとし、AC成分の周波数
は2kHzとした。
【0092】図9に示すように、各AC波形において放
電電流値は異なることが分かる。各波形バイアス印加条
件を先の図9と同一とし、図1に示す画像形成装置で各
波形での10000枚に相当する耐久試験を行った。各
波形において、耐久試験後の像流れの程度は、三角波、
正弦波、矩形波の順番で悪かった。特に、三角波にはこ
れまで確認された像流れが全く確認されなかった(図1
の画像形成装置は1分間に60枚印刷することが可能な
装置である)。
【0093】耐久試験の結果及び図8に示したように、
三角波は最も放電電流が低く、そのため他の波形に比べ
て像流れが起きるまでに長い時間を必要とする、換言す
れば耐久性が高く、感光体の寿命を延命することが分か
る。その次に放電電流が大きいのは正弦波であるが、像
流れの程度が矩形波よりも良好であったのは放電電流量
の差であると考えられる。
【0094】一般的な電源では、デューティ比50%の
波形を出力することは高度な動作シーケンスを必要とし
ないため、コスト的に見ても安価に作ることが可能であ
る。電源によっては、パルス波といった複雑な波形を出
力することが不可能なものもあるので、デューティが5
0%の波形しか出力することのできない電源を採用し、
かつ放電電流を低減させ、画質を維持しながら感光体の
耐久性を持たせるためには、三角波がもっとも良好であ
る。
【0095】(AC波形を変えた実施例(パルス波))
パルス波のようなACバイアスの振幅に0の領域がある
交流波形では(実際には重畳されるDC成分があり電位
としては0Vではない)、デューティ比50%の波形に
比べて常に電位が変化するわけではないため、放電電流
としては少なくなることが予想される。矩形のパルス波
において、デューティ比5〜50%の範囲でVppを変
化させた時の放電電流の変化を図10に示す(デューテ
ィ比50%の矩形パルス波は先の矩形波と同じ)。どの
デューティ比でもVdc=800V、f=2kHzとし
た。
【0096】図10に示すように、Vppが同一条件で
1周期におけるパルスの長さが短くなれば放電電流が低
減する。しかし、パルスが短くなれば必要な放電量を得
ることができず、結果としてVpp電位不足となり、局
部的な異常放電が起こることが分かった。図10の結果
を得た時と同じ条件で画質を比較したところ下表のよう
になった。デューティ比5%で出力された画像は、電位
不足による局部放電のため鱗状の異常放電画像である。
【0097】
【表2】
【0098】上表の結果、同一のVppにおいて、5%
幅のパルスでは画質が落ちることが分かった。これはV
ppを上げた状態でも同じ結果である。この理由とし
て、帯電ローラ22のバイアスの印加に使用する電源の
問題であることが分かった。本実施例で使用した電源V
1(Trek社製:高圧電源10/10B)の電位の立
ち上がり時間(スルーレートと呼ばれる)は250V/
μsecである。2kHzのACバイアスで5%のパル
ス幅であると、0.5msec(1パルス分)×0.0
5=0.025msec(25μsec)と非常に短い
時間であり、立ち上がりの段階で瞬時に片側1000V
まで出力し、かつ振幅0に戻ることが不可能である。結
果的にVppが不足して画質劣化につながったと思われ
る。本来Vpp不足の画質劣化が確認されるならば、V
ppの値自体を上げて印加すれば画質劣化は解消される
はずであるが、パルスが短すぎるためVppを増加させ
てもその効果が有効になっていないためである。
【0099】画像形成装置の線速v(mm/sec)に
応じて、横スジが目立たなくなるACバイアスの周波数
fの下限が決まるが、出力に使用する電源のスルーレー
トとの関係で、パルス幅で5%より大きい幅のパルスを
使用することでデューティ50%の波形に比べ更に放電
電流量を低減することが可能となる。
【0100】本実施例で使用したスルーレート250V
/μsecを出力することが可能な電源は、あらゆる用
途に対して高圧電源を出力することを考慮しており、多
機能のため高価である。一般的に電子写真装置に使用さ
れる電源は、機械自体のコストを下げるためにスルーレ
ートが低い電源が使用されるか、もしくは低い仕様でも
正常に動作が行われるように設計がなされる。このた
め、放電電流を低減させるために5%のパルス波で正常
な帯電動作を行わせるには、より高価で高特性の電源が
必要となり現実的ではなく、パルス波を使用して所望の
機能を出力するためには5%より大きい幅のパルスを印
加する方が望ましい。
【0101】上述したように、パルス波形によってAC
バイアスを印加すると、デューティ50%の波形に比べ
放電電流を低減させることが可能である。しかしなが
ら、これも先に説明したように波形としては複雑にな
り、電源自体のコストという面では高くなってしまうた
め好ましくないが、感光体によっては放電電流量に敏感
で像流れが起きやすいものもある。そういった場合に
は、多少コストが掛ったとしても、機械の安定性からパ
ルス波を出力することのできる電源を搭載し、これを帯
電バイアスとして使用する方が望ましい。
【0102】パルス波を印加する場合には、パルス幅が
1周期の5%より大きいことが必要であることは先に示
したが、矩形状以外の幅25%のパルス波におけるVp
pに対する放電電流量は図11のようになった。図11
に示すように、いずれの波形でも像流れが発生していた
デューティ比50%の矩形波よりも放電電流を低減させ
ることができた。
【0103】矩形パルス波は、パルス幅のデューティ比
を5%より大きくすることで電源の立ち上がりの追従性
もあるため、出力には問題がない。他の2つの波形に比
べると、放電電流は多いが電位の立ち上がりが早いた
め、線速が高速である場合には最適である。矩形パルス
波とすることによって放電電流は目的の電流量以内に抑
えることが可能であるため、像流れ防止に効果がある。
【0104】一般的な波形作成装置は、正弦波を元に組
み合わせて他の波形を作成してる。正弦パルス波は、元
々波形作成装置が持つ最も単純な正弦波形と振幅0の領
域とを足しあわせているので、電源としては他の2つに
比べて最もコストを低く抑えることができる。
【0105】三角パルス波は、図11に示すように、最
も放電電流を低く抑えることができる。一般的に三角波
は振幅を増減させた正弦波を足しあわせたものであり、
波形作成のコストとしては最も高い、しかし、像流れに
関してはもっとも発生しにくく、画質安定性といった面
で利点がある。
【0106】放電電流を減らす方法としては、他にAC
バイアスのVpp自体を低く設定することによって実現
することが可能である。図6に示したように、例えば正
弦波で画質を維持しVppを下げる時には、上述したよ
うに感光体ドラム1と帯電ローラ22との空隙距離gを
考慮しなければならない。本実施例では、この空隙距離
gが50μmであり、パッシェン則によれば、帯電開始
電圧は約1200Vであることは前に記載した。帯電均
一性のために印加するACバイアスは、これも先に記載
したように逆放電によって均一化させているため、逆放
電が起こる帯電開始電圧の2倍のバイアスを印加する必
要がある。よって空隙が50μmではVppが1200
V以上必要である。実際、図5、図6、図9、図10に
おいて、Vppが1200〜1500Vの間で立ち上が
っており、それ以後増加する放電電流は、逆放電を含め
た放電に寄与している。
【0107】本実施例において、帯電ローラ22と感光
体ドラム1とは空気層の空隙を介して非接触の状態にあ
るが、空隙が100μm以上では本実施例の系では、帯
電開始電圧が1000V程度となり、本来感光体ドラム
1が正常な現像を行うための感光体表面電位の値の上限
値となっている。100μm以上の空隙距離では印加す
る電位も高いため、帯電ローラ22から感光体ドラム1
への異常放電が起きやすい状態になる。異常放電が原因
で画像上にも白ポチ、黒ポチといった画質劣化につなが
るため、空隙距離は100μm以内に設定することが必
要である。
【0108】近接帯電方式において、感光体ドラム1と
帯電ローラ22との空隙距離gは画質向上のために20
〜100μmの間で設定しなければならない。パッシェ
ン則から逆算すると、帯電開始電圧は400〜1000
Vである。このことから、ACバイアスを印加する場合
には2倍して800〜2000Vと設定することで帯電
均一性を得ることが可能であり、画質向上のためには必
要である。
【0109】近接帯電方式において、Vppを減少させ
て放電電流を低減させ、かつ異常放電が起こらずに画質
維持し、印加するACバイアスを800〜2000Vの
間に設定することで放電電流を低減させ、結果として、
像流れを起こさない画像を提供することが可能となる。
【0110】(鋸歯状帯電部材の実施例)近接帯電部材
として、図12に鋸歯状部材の実施例を示す。一般的に
鋸歯状の帯電部材22Bは、可動部分を持たせなくても
所望の帯電特性を得るという画像形成装置製作上のコス
トダウンを図る点で帯電ローラ22よりも利点がある。
この場合でも放電電流を絶対値で50μA/cmとする
ことによって像流れを起こさず画質の安定性を維持する
ことが可能となった。
【0111】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、放電電流
を低減させることでNOx発生量を低減させ、画質の安
定性を維持することができる。
【0112】請求項2記載の発明によれば、感光膜の膜
削れが少ないために生じていた像流れの発生を低減し、
画質の安定性を維持することができる。
【0113】請求項3記載の発明によれば、放電可能な
領域を狭めることによって放電回数が減少し、NOx量
を低減させて画質の安定性を維持することができる。
【0114】請求項4記載の発明によれば、印加するA
Cバイアスの周波数が出力される画像を乱すことを防止
でき、良好な画像を提供することができる。
【0115】請求項5記載の発明によれば、帯電部材と
被帯電体との空隙距離を20〜100μmに設定するこ
とにより、帯電部材及び被帯電体の表面状態の変化によ
って発生する異常放電の画像への影響を最も少なくする
ことができ、良好な画像を出力することができる。
【0116】請求項6記載の発明によれば、放電が可能
な領域を物理的に狭めることで、帯電部材と被帯電体と
の位置的な関係を変えることなく放電回数を低減させる
ことができる。
【0117】請求項7記載の発明によれば、デューティ
比50%で形状が三角形の波形とすることにより、放電
電流を低減させることができる。
【0118】請求項8記載の発明によれば、引火する交
流波形を非連続的なパルス波とすることにより、デュー
ティ比50%時の波形よりも放電電流を低く抑えること
ができる。
【0119】請求項9記載の発明によれば、高い仕様の
電源を用いることなく、比較的安価に放電電流を低減さ
せるACバイアス方式を提供することができる。
【0120】請求項10記載の発明によれば、パルス波
の形状を正弦波とすることにより、パルス波を必要とす
るACバイアスを印加するには最もコストを抑えること
ができる。
【0121】請求項11記載の発明によれば、パルス波
の波形を矩形波とすることにより、高速線速で最も電位
の立ち上がりが早くかつ放電電流を低く抑えつつ、電位
を有効に利用することができる。
【0122】請求項12記載の発明によれば、パルス波
の波形を三角波とすることにより、最も放電電流を低く
抑えることができ、放電電流を低減することができる。
【0123】請求項13記載の発明によれば、印加する
ACバイアスを800〜2000Vの間に設定すること
で、放電電流を低減でき像流れを起こさない画像を提供
することができる。
【0124】請求項14記載の発明によれば、帯電部材
が容易に回転できるため清掃部材の当接によりが安定し
た放電状態を作ることができる。
【0125】請求項15記載の発明によれば、放電電流
を低減させながら帯電ローラのへの加圧量を変える必要
がなく厚みの異なるギャップ材を用意する必要がないた
め、コストダウンを図ることができる。
【0126】請求項16記載の発明によれば、帯電部材
を鋸歯状とすることにより帯電部材に可動部分を持たせ
なくても所望の帯電特性を得ることができ、帯電部材を
ローラ状としたときよりもコストダウンを図ることがで
きる。
【0127】請求項17記載の発明によれば、放電電流
を低減させることで像流れの発生を防止しかつ耐久性を
向上させることができる。
【0128】請求項18記載の発明によれば、放電電流
を低減させることで像流れの発生を防止しかつ耐久性を
向上させた画像形成装置を提供することができる。
【0129】請求項19記載の発明によれば、現像剤の
重量平均径を4〜15μmとすることにより、得られる
画像の解像度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を採用した画像形成装置の
概略構成図である。
【図2】本発明の一実施形態に用いられるアモルファス
シリコン感光体の概略構成図である。
【図3】本発明の一実施形態における帯電ローラと感光
体ドラムとの位置関係を説明する図である。
【図4】本発明の一実施形態に用いられるパッシェン則
を説明するための線図である。
【図5】本発明の一実施形態における正弦波印加時のV
ppの変化に対する帯電ローラへ流れた総電流及びNO
x濃度の変化を説明する線図である。
【図6】本発明の一実施形態における正弦波印加時のV
ppの変化に対する放電電流量の変化を説明する線図で
ある。
【図7】本発明の一実施形態における帯電ニップ幅を説
明する概略図である。
【図8】本発明の一実施形態における帯電ニップ幅を狭
めた実施例の概略図である。
【図9】本発明の一実施形態におけるデューティ比50
%時の波形での放電電流量を比較説明する線図である。
【図10】本発明の一実施形態における矩形波を有する
デューティ比を変化させた場合の放電電流量を比較説明
する線図である。
【図11】本発明の一実施形態における形状の異なるパ
ルス波での放電電流量を比較説明する線図である。
【図12】本発明の一実施形態に用いられる鋸刃状帯電
装置の概略図である。
【符号の説明】
1 被帯電体(感光体ドラム) 10 放電規制板 22 帯電部材(帯電ローラ) 22A 帯電部材(小径の帯電ローラ) 22B 帯電部材(鋸刃状の帯電部材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01T 19/04 H01T 19/04 (72)発明者 高橋 朋子 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 (72)発明者 岩井 貞之 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H005 EA05 2H068 DA03 DA23 FC01 2H200 FA07 FA09 GA18 GA23 GA45 GA46 HA13 HA29 HB12 HB39 HB47 HB48 NA06 NA08 NA10 NA11 PA06 PA08 PA09 PA11 3J103 AA02 AA13 AA14 AA15 AA51 BA46 EA20 FA09 FA12 FA18 GA02 GA52 HA03 HA04 HA32 HA33 HA37 HA42 HA45 HA46 HA47 HA51

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】直流電圧と重畳する交流電圧とを帯電部材
    に印加し、該帯電部材と被帯電体表面との間に放電を生
    じさせて該被帯電体の帯電を行う帯電方式において、 前記帯電部材の長手方向における放電可能な領域の単位
    長さ当たりの絶対値放電電流量が50μA/cm以下で
    あることを特徴とする帯電方式。
  2. 【請求項2】前記被帯電体として表層がアモルファスシ
    リコン系の感光体が用いられることを特徴とする請求項
    1記載の帯電方式。
  3. 【請求項3】前記帯電部材と前記被帯電体とが有効画像
    領域内において非接触状態で対向することを特徴とする
    請求項1記載の帯電方式。
  4. 【請求項4】前記帯電部材と前記被帯電体表面との間で
    の放電回数を低減させるべく、放電可能な領域において
    前記交流電圧がその周波数をf、被帯電体線速をvとし
    て、 7>f/v>4 の範囲で印加されることを特徴とする請求項1記載の帯
    電方式。
  5. 【請求項5】前記帯電部材と前記被帯電体とが非接触で
    放電が行われ、空隙距離が20μm以上100μm以内
    で前記帯電部材と前記被帯電体とが配置されることを特
    徴とする請求項3記載の帯電方式。
  6. 【請求項6】前記帯電部材としてその放電可能領域の前
    後に放電規制板を有するものが用いられることを特徴と
    する請求項1記載の帯電方式。
  7. 【請求項7】印加する交流波形はデューティ比50%の
    波形であって形状が三角形であることを特徴とする請求
    項1記載の帯電方式。
  8. 【請求項8】印加する交流波形は電位の変化が非連続的
    なパルス波であることを特徴とする請求項1記載の帯電
    方式。
  9. 【請求項9】パルス波のデューティ比が5%より大きい
    パルス幅をもって印加されることを特徴とする請求項7
    記載の帯電方式。
  10. 【請求項10】パルス波の形状が正弦波を有することを
    特徴とする請求項9記載の帯電方式。
  11. 【請求項11】パルス波の形状が矩形波を有することを
    特徴とする請求項9記載の帯電方式。
  12. 【請求項12】パルス波の形状が三角波を有することを
    特徴とする請求項9記載の帯電方式。
  13. 【請求項13】印加する交流波形の電位変位幅が800
    V以上2000V以下であることを特徴とする請求項1
    記載の帯電方式。
  14. 【請求項14】前記帯電部材としてローラ形状のものが
    用いられること特徴とする請求項1記載の帯電方式。
  15. 【請求項15】前記帯電部材として前記被帯電体の径よ
    りも小さい径のものが用いられることを特徴とする請求
    項14記載の帯電方式。
  16. 【請求項16】前記帯電部材として鋸歯状形状を有する
    ものが用いられることを特徴とする請求項1記載の帯電
    方式。
  17. 【請求項17】請求項1記載の帯電方式を搭載したこと
    を特徴とする帯電装置。
  18. 【請求項18】請求項17記載の帯電装置を搭載したこ
    とを特徴とする画像形成装置。
  19. 【請求項19】請求項18記載の画像形成装置に用いら
    れる現像剤であって、重量平均径が4〜15μmである
    ことを特徴とする現像剤。
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