JP2002276796A - 自動変速機の油圧制御装置 - Google Patents

自動変速機の油圧制御装置

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JP2002276796A
JP2002276796A JP2001080487A JP2001080487A JP2002276796A JP 2002276796 A JP2002276796 A JP 2002276796A JP 2001080487 A JP2001080487 A JP 2001080487A JP 2001080487 A JP2001080487 A JP 2001080487A JP 2002276796 A JP2002276796 A JP 2002276796A
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friction engagement
speed
control device
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JP2001080487A
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Masanobu Horiguchi
正伸 堀口
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
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Unisia Jecs Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】解放されるべき摩擦係合要素の油圧回路に油圧
を供給してエアーを排出させるエアー排出制御を必要時
に限って行わせ、通常の変速制御に対する影響を最小限
に留める。 【解決手段】エアー排出制御を行わせるハイクラッチH
/Cが締結されると、タイマーTMRをゼロにリセット
する。また、前記ハイクラッチH/Cが解放される変速
段であるときには、ハイクラッチH/Cを含むメンバの
回転速度が所定転以下であれば、前記タイマーTMRを
カウントアップさせ、前記メンバの回転速度が所定回転
を超える場合には、前記タイマーTMRの値を前回値に
保持させる。そして、前記タイマーTMRで計測される
時間が所定以上になったときに、ハイクラッチH/Cの
油圧回路に油圧を供給してエアーを排出させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動変速機の油圧制
御装置に関し、詳しくは、油圧回路中に混入したエアー
を排出させるための油圧制御に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、摩擦係合要素の締結・解放を
油圧で制御する自動変速機の油圧制御装置において、非
変速中にそのときの変速段の要求からは解放されるべき
摩擦係合要素(クラッチ)に対して、ピストンがストロ
ークしない範囲で油圧を供給することで、油圧回路中に
混入したエアーを排出する構成が知られている(特開平
10−169764号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のエア
ー排出制御においては、そのときの変速段の要求からは
本来解放されるべき摩擦係合要素に対して油圧を供給す
るから、油圧が供給されているときに変速要求に基づい
て締結制御が開始されると、通常よりも高い初期圧から
締結制御が開始されることになって締結が早まり、変速
ショックを発生させてしまう可能性がある。
【0004】従って、前記エアー排出制御は、実際にエ
アーが混入しているときに限定的に行わせることが好ま
しいが、従来では、実行許可条件が成立すると、実際に
エアーが混入しているか否かを判断することなくエアー
排出制御を実行するので、エアー排出制御の実行頻度が
無用に高く、変速性に大きな影響を与えてしまうという
問題があった。
【0005】本発明は上記問題点に鑑みなされたもので
あり、実際にエアーが混入しているときに限定してエア
ー排出制御を行わせることができるようにして、変速制
御性への影響を最小限に抑制できるようにすることを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】そのため請求項1記載の
発明では、非変速中に現在の変速段で解放されるべき摩
擦係合要素に対して油圧を供給することで、前記摩擦係
合要素の油圧回路中に混入したエアーを排出する自動変
速機の油圧制御装置において、前記油圧回路に対するエ
アー混入の進行度合いを判定し、該進行度合いが所定以
上になったときに、前記エアー排出のための油圧供給を
行わせる構成とした。
【0007】かかる構成によると、エアー混入の進行度
合いが所定以上になるまでは、エアー排出制御を行わ
ず、エアー混入の進行度合いが所定以上になってエアー
排出制御が要求される状態になって初めて制御を実行す
る。請求項2記載の発明では、前記摩擦係合要素を含ん
だメンバの回転速度を検出し、該回転速度に応じて前記
進行度合いの増加処理速度を変更する構成とした。
【0008】かかる構成によると、摩擦係合要素を含ん
だメンバの回転速度によって油の洩れ量が異なり、洩れ
量が多ければそれだけエアーの混入速度が速まるので、
メンバの回転速度によってエアー混入の進行度合いを増
加させる速度を変更する。請求項3記載の発明では、前
記エアー混入の進行度合いを示すパラメータとして、前
記摩擦係合要素が解放状態に放置された継続時間を計測
し、前記継続時間が所定時間以上になったときに、前記
エアー排出のための油圧供給を行わせる構成とした。
【0009】かかる構成によると、摩擦係合要素に油圧
が供給されずに放置される時間が長くなるに従って、エ
アーの混入量が増大するものと推定し、放置時間が所定
時間になるとエアー排出を行わせる。請求項4記載の発
明では、前記摩擦係合要素を含んだメンバの回転速度を
検出し、該回転速度が所定速度以上であるときに、前記
継続時間のカウントアップを停止させる構成とした。
【0010】かかる構成によると、前記摩擦係合要素を
含んだメンバの回転速度が所定速度以上であるときに
は、たとえ解放状態であっても新たなエアー混入が充分
に少なく、エアー混入の進行が止まるので、継続時間の
カウントアップを停止する。請求項5記載の発明では、
前記摩擦係合要素の解放・締結状態を、変速段の選択に
基づいて判定する構成とした。
【0011】かかる構成によると、そのときに選択され
ている変速段が、エアー排出制御を行う摩擦係合要素が
締結される変速段であるか、解放される変速段であるか
によって、解放状態に放置されているか否かを判別す
る。請求項6記載の発明では、前記摩擦係合要素が締結
されるべき変速段の選択状態が所定時間以上継続してか
ら、前記継続時間をリセットする構成とした。
【0012】かかる構成によると、エアー排出制御を行
う摩擦係合要素が締結される変速段に切り換えられて
も、この変速段の選択に対応して実際に油が込められる
ようになるまでの時間だけ待機し、その後継続時間をリ
セットさせる。請求項7記載の発明では、前記摩擦係合
要素の解放・締結状態を、前記摩擦係合要素に対する指
示油圧に基づいて判定する構成とした。
【0013】かかる構成によると、摩擦係合要素の締結
状態に見合う指示油圧が出されたときに摩擦係合要素の
締結状態を判定し、それ以外を解放状態として判定す
る。請求項8記載の発明では、前記摩擦係合要素の解放
・締結状態を、前記自動変速機の入出力軸回転速度の比
として演算される変速比に基づく変速段の判別に基づい
て判定する構成とした。
【0014】かかる構成によると、自動変速機の入出力
軸回転速度の比として変速比を演算し、この変速比がど
の変速段に相当する値であるかを判別することで、当該
摩擦係合要素が締結される変速段であるか、解放される
変速段であるかを判定する。
【0015】
【発明の効果】請求項1記載の発明によると、エアー混
入の進行度合いに基づいてエアー排出制御を行わせるの
で、エアーが殆ど混入していない状態でエアー排出制御
が行われることを回避でき、以って、変速制御性への悪
影響を最小限に抑制してエアー排出を行わせることがで
きるという効果がある。
【0016】請求項2記載の発明によると、摩擦係合要
素を含む回転メンバの回転速度によって異なる油洩れ量
に対応して、エアー混入の進行度合いを適切に判定でき
るという効果がある。請求項3記載の発明によると、摩
擦係合要素が解放状態に放置された時間に基づき、エア
ー混入の進行度合いを簡便かつ的確に判定でき、エアー
が殆ど混入していない状態でエアー排出制御が行われる
ことを容易に回避できるという効果がある。
【0017】請求項4記載の発明によると、摩擦係合要
素を含む回転メンバの回転速度が所定以上で、解放状態
であっても新たなエアー混入がない状態を、継続時間の
計測に反映させて、エアー混入の進行度合いを時間計測
に基づいて精度良く判定できるという効果がある。請求
項5記載の発明によると、エアー混入に関わる摩擦係合
要素の解放・締結状態を簡便に判断できるという効果が
ある。
【0018】請求項6記載の発明によると、摩擦係合要
素を締結させるべき変速指令が実行されずに切り換わっ
たときに、誤って解放状態の継続時間がリセットされる
ことを回避でき、摩擦係合要素の解放・締結状態を簡便
に判断しつつ、誤判定の発生を回避できるという効果が
ある。請求項7記載の発明によると、摩擦係合要素の指
示油圧から、摩擦係合要素の解放・締結状態を精度良く
判断できるという効果がある。
【0019】請求項8記載の発明によると、実際の変速
状態から変速段を判断するので、摩擦係合要素の解放・
締結状態を精度良く判断できるという効果がある。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を説明
する。図1は、実施の形態における車両の駆動系を示す
ものであり、エンジン1の出力軸には、トルクコンバー
タ2を介して自動変速機3が接続され、該自動変速機3
の出力軸によって図示しない車両の駆動輪が回転駆動さ
れる。
【0021】図2は、前記自動変速機3の変速機構部を
示すスケルトンである。前記変速機構部は、2組の遊星
歯車G1,G2、3組の多板クラッチ(ハイクラッチH
/C,リバースクラッチR/C,ロークラッチL/
C)、1組のブレーキバンド2&4/B、1組の多板式
ブレーキ(ロー&リバースブレーキL&R/B)、1組
のワンウェイクラッチL/OWCで構成される。
【0022】前記2組の遊星歯車G1,G2は、それぞ
れ、サンギヤS1,S2、リングギヤr1,r2及びキ
ャリアc1,c2よりなる単純遊星歯車である。前記遊
星歯車組G1のサンギヤS1は、リバースクラッチR/
Cにより入力軸INに結合可能に構成される一方、ブレ
ーキバンド2&4/Bによって固定可能に構成される。
【0023】前記遊星歯車組G2のサンギヤS2は、入
力軸INに直結される。前記遊星歯車組G1のキャリア
c1は、ハイクラッチH/Cにより入力軸INに結合可
能に構成される一方、前記遊星歯車組G2のリングギヤ
r2が、ロークラッチL/Cにより遊星歯車組G1のキ
ャリアc1に結合可能に構成され、更に、ロー&リバー
スブレーキL&R/Bにより遊星歯車組G1のキャリア
c1を固定できるようになっている。
【0024】そして、出力軸OUTには、前記遊星歯車
組G1のリングギヤr1と、前記遊星歯車組G2のキャ
リアc2とが一体的に直結されている。尚、図2におい
て、符号21は、エンジン1によって駆動され、自動変
速機に作動油を供給するオイルポンプ(油圧ポンプ)を
示す。上記構成の変速機構部において、前進の1速〜4
速及び後退Rは、図3に示すように、各クラッチ・ブレ
ーキ(摩擦係合要素)の締結・解放状態の組み合わせに
よって実現される。
【0025】尚、図3において、丸印が締結状態を示
し、記号が付されていない部分は解放状態とすることを
示すが、特に、1速におけるロー&リバースブレーキL
&R/Bの黒丸で示される締結状態は、1レンジでのみ
の締結を示すものとする。上記摩擦係合要素の締結・解
放論理は、図1に示される変速制御用のコントロールバ
ルブ4に挿置されるシフトソレノイド(A)5及びシフ
トソレノイド(B)6のON・OFFの組み合わせによ
って実現される(図4参照)。
【0026】また、前記コントロールバルブ4には、ラ
イン圧ソレノイド7が挿置され、該ライン圧ソレノイド
7によりコントロールバルブ4のライン圧が制御され
る。前記シフトソレノイド(A)5,シフトソレノイド
(B)6及びライン圧ソレノイド7は、A/Tコントロ
ーラ11によって制御される。前記A/Tコントローラ
11には、ATF(オートマチック・トランスミッショ
ン・フルード(以下、ATFという)の温度を検出する
ATF温度センサ12,アクセルペダル(図示省略)に
連動しエンジン1の吸気絞りを行なうスロットルバルブ
8の開度TVOを検出するスロットル開度センサ13,
自動変速機の出力軸回転速度Noを検出する出力軸回転
センサ14,タービン回転速度Nt(入力軸回転速度)
を検出するタービン回転センサ15,シフトノブの操作
で選択されるレンジ位置を検出するインヒビタースイッ
チ16などから検出信号が入力される。
【0027】そして、前記A/Tコントローラ11は、
上記の各種検出信号に基づいて、通常の変速制御を行な
う一方、図5のフローチャートに示す制御プログラムを
実行することで、所定摩擦係合要素の油圧回路に混入し
たエアー(気泡)を排出する制御を行なう。図5のフロ
ーチャートに示されるプログラムは、所定時間毎に実行
されるようになっている。
【0028】ステップS1では、現在の変速段が、本実
施形態でエアー排出制御の対象とする摩擦係合要素であ
るハイクラッチH/Cが締結される変速段であるか否か
を判別する。本実施形態では、ハイクラッチH/Cが
1,2速で解放され、3,4速で締結されるから、上記
ステップS1では、現在の変速段が3速又は4速である
か否かを判別することになる。
【0029】ステップS1で、現在の変速段が、ハイク
ラッチH/Cが締結される変速段(3速又は4速)であ
ると判別されると、ステップS2へ進む。ステップS2
では、ハイクラッチH/Cが解放される変速段(1速又
は2速)の状態から、ハイクラッチH/Cが締結される
変速段(3速又は4速)に切り換わってから所定時間以
上が経過したか否かを判別する。
【0030】ステップS2で、前記所定時間が経過して
いないと判別されたときには、ハイクラッチH/Cが締
結される3速又は4速への変速指令が出されているもの
の、ハイクラッチH/Cに対して締結状態に見合う充分
な油圧供給が未だ行われておらず、また、3速又は4速
への変速指令が撤回されて、再度1速又は2速に戻され
る可能性もあるので、解放状態と同様に扱うべく、ステ
ップS4へ進む。
【0031】一方、ステップS2で前記所定時間が経過
していると判別されると、ハイクラッチH/Cに締結状
態に見合う充分な油圧が供給されたものと判断し、ステ
ップS3へ進んで、ハイクラッチH/Cが解放状態に放
置された継続時間を計測するためのタイマーTMRをゼ
ロリセットする。ステップS1で、現在の変速段がハイ
クラッチH/Cが解放される変速段(1速又は2速)で
あると判別された場合、又は、ステップS2で、ハイク
ラッチH/Cが締結される変速段(3速又は4速)に切
り換わってから所定時間以上経過していないと判別され
ると、ステップS4へ進む。
【0032】ステップS4では、ハイクラッチH/Cを
含むメンバの回転速度NHCを検出する。ここで、前記回
転速度NHCを直接検出する回転センサを設けても良い
が、本実施形態の場合、ハイクラッチH/Cが解放され
る変速段(1速又は2速)では、車速VSPと前記回転
速度NHCとの間には比例関係があるので、前記回転速度
HCを車速VSPに基づいて推定する。
【0033】ステップS5では、前記回転速度NHCが所
定回転速度を超えているか否かを判別する。同じハイク
ラッチH/Cの解放状態であっても、回転速度NHCが所
定回転速度を超える場合には、回転速度NHCが所定回転
速度以下である場合に比べて、ハイクラッチH/Cの油
圧回路からの油の洩れ量が少ない。
【0034】そこで、前記回転速度NHCが所定回転速度
を超えている場合には、解放状態の継続時間を計測する
タイマーTMRをカウントアップするステップS6を迂
回してステップS7へ進ませることで、前回までのタイ
マーTMRの値を保持させるようにする。一方、ステッ
プS5で前記回転速度NHCが所定回転速度以下であると
判別されたときには、ステップS6へ進み、解放状態の
継続時間を計測するタイマーTMRの前回値に、本ルー
チンの実行周期Δtを加算してカウントアップさせる。
【0035】前記回転速度NHCが所定回転速度以下であ
る解放状態においては、ハイクラッチH/Cの油圧回路
から時間経過と共に油が洩れ、相対的に油圧回路に対す
るエアーの混入が進行することになる。従って、前記タ
イマーTMRで計測される解放状態の継続時間は、ハイ
クラッチH/Cの油圧回路に対するエアー混入の進行度
合いを示すパラメータとなり、前記回転速度NHCが所定
回転速度を超えている場合に、タイマーTMRのカウン
トアップを停止する処理は、進行度合いの増加処理速度
を変更する処理(具体的には、増加処理速度を0にする
処理)に相当する。
【0036】上記のように、回転速度NHCによって前記
タイマーTMRによる解放継続時間の計測を制御すれ
ば、前記タイマーTMRによってハイクラッチH/Cの
油圧回路に対するエアー混入の進行度合いを精度良く判
定できることになる。尚、上記実施形態では、前記回転
速度NHCが所定回転速度を超えているか否かを判別し、
前記所定回転速度を境界に、タイマーTMRをカウント
アップさせる場合と、前回値に保持させる(カウントア
ップを停止させる)場合とに切り分ける構成としたが、
例えば前記回転速度NHCが高くなるほど、タイマーTM
Rの前回値に加算させる時間Δt(進行度合いの増加処
理速度)を実際の実行周期に対して減少補正すること
で、回転速度NHCの違いによる油の洩れ量に違いにより
精度良く対応させることができる。
【0037】ステップS7では、前記タイマーTMRが
所定値以上であるか否かを判別することで、ハイクラッ
チH/Cが油圧の供給が停止される解放状態に放置され
た継続時間が所定時間以上に到達しているか否か、即
ち、エアー混入の進行度合いが所定以上であるか否かを
判別する。前記タイマーTMRが所定値以上であると判
別されたときには、ハイクラッチH/Cの油圧回路に所
定以上のエアーが混入し、そのままハイクラッチH/C
を締結させる変速を行うと、大きく変速性を損ねると判
断し、ステップS8へ進んで、ハイクラッチH/Cの油
圧回路におけるエアー排出制御を実行する。
【0038】具体的には、前記シフトソレノイド(A)
5及びシフトソレノイド(B)6を、一定の周期毎に共
にOFFに切り換える制御を所定時間だけ行わせる(図
6参照)。例えば、1速では、前記シフトソレノイド
(A)5及びシフトソレノイド(B)6は、共にON状
態に制御され、ハイクラッチH/Cが解放され、ローク
ラッチL/Cが締結されるのに対し、前記シフトソレノ
イド(A)5及びシフトソレノイド(B)6が共にOF
Fの状態は3速の状態に対応し、3速ではロークラッチ
L/C及びハイクラッチH/Cが締結される(図3,4
参照)。
【0039】従って、シフトソレノイド(A)5及びシ
フトソレノイド(B)6を周期的に共にOFFに切り換
えることで、1速で解放されるべきハイクラッチH/C
に対して周期的に油圧の供給が繰り返されることにな
り、この油圧の供給によってハイクラッチH/Cの油圧
回路に混入したエアーを排出させる。ステップS9で
は、前記タイマーTMRをゼロにリセットすることで、
エアー排出制御後から新たに解放状態の継続時間を計測
させる。
【0040】上記のように、解放状態の継続時間が所定
時間以上になったときにエアー排出制御を行わせる構成
とすれば、エアーが殆ど混入していない状態でエアー排
出制御が行われることを回避でき、エアー排出制御が変
速に与える影響を最小限に抑制することができる。尚、
イグニッションスイッチがOFFされている間も、前記
タイマーTMRのカウントアップを行わせ、イグニッシ
ョンスイッチがONされたときに、直ちにエアー排出制
御を行わせるようにしても良いが、より簡便には、イグ
ニッションスイッチがONされたときに、前記タイマー
TMRに前記所定値以上の値(例えば最大値)をセット
することで、イグニッションスイッチがONされたとき
に直ちにエアー排出制御を行わせるようにすることがで
きる。
【0041】また、上記図5のフローチャートに示す実
施形態では、変速段の指令からハイクラッチH/Cの解
放・締結状態を判定する構成としたが、図7のフローチ
ャートに示すように、入出力軸回転速度の比として実際
のギヤ比を演算し、この実際のギヤ比が、ハイクラッチ
H/Cが締結される変速段に相当する値であるか否かに
基づいて、ハイクラッチH/Cの解放・締結状態を判定
する構成とすることができる。
【0042】図7のフローチャートにおいて、ステップ
S11では、出力軸回転センサ14で検出される出力軸
回転速度Noと、タービン回転センサ15で検出される
タービン回転速度Nt(入力軸回転速度)とから、ギヤ
比GRを演算する。ステップS12では、前記ステップ
S11で演算したギヤ比GRが、ハイクラッチH/Cが
締結される3速〜4速に相当するギヤ比範囲に含まれる
か否かを判別することで、ハイクラッチH/Cが実際に
締結され、3速又は4速の変速段になっているか否かを
判別する。
【0043】前記ギヤ比GRが3速〜4速に相当するギ
ヤ比範囲に含まれる場合には、ステップS13へ進ん
で、タイマーTMRをゼロにリセットし、前記ギヤ比G
Rが3速〜4速に相当するギヤ比範囲に含まれない場合
には、ステップS14〜19へ進み、前記図5のフロー
チャートにおけるステップS4〜ステップS9と同様な
処理を行う。
【0044】また、ハイクラッチH/Cの解放・締結状
態を判定する方法としては、各摩擦係合要素の油圧を個
別に制御する構成において、図8のフローチャートに示
すように、ハイクラッチH/Cの指示油圧を判定する方
法を採用することができる。図8のフローチャートにお
いて、ステップS21では、ハイクラッチH/Cの指示
油圧を読み込む。
【0045】ステップS22では、前記指示油圧が所定
圧以上であるか否かを判別する。そして、前記指示油圧
が所定圧以上であって、ハイクラッチH/Cが締結され
る状態のときには、ステップS23へ進んで、タイマー
TMRをゼロにリセットする一方、前記指示油圧が所定
圧未満であるときには、ステップS24〜29へ進み、
前記図5のフローチャートにおけるステップS4〜ステ
ップS9と同様な処理を行う。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態における車両駆動系を示すシステム
図。
【図2】実施形態における変速機構を示すスケルトン
図。
【図3】実施形態における各変速段における各摩擦係合
要素の締結状態の組み合わせを示す図。
【図4】実施形態における各変速段におけるシフトソレ
ノイドA,BのON・OFFの組み合わせを示す図。
【図5】エアー排出制御の第1実施形態を示すフローチ
ャート。
【図6】実施形態における油圧制御状態及び実油圧の変
化を示すタイムチャート。
【図7】エアー排出制御の第2実施形態を示すフローチ
ャート。
【図8】エアー排出制御の第3実施形態を示すフローチ
ャート。
【符号の説明】
1…エンジン 2…トルクコンバータ 3…自動変速機 4…コントロールバルブ 5…シフトソレノイド(A) 6…シフトソレノイド(B) 7…ライン圧ソレノイド 11…A/Tコントローラ 12…ATF温度センサ 13…スロットル開度センサ 14…出力軸回転センサ 15…タービン回転センサ 16…インヒビタースイッチ 21…オイルポンプ G1,G2…遊星歯車 H/C…ハイクラッチ R/C…リバースクラッチ L/C…ロークラッチ 2&4/B…ブレーキバンド L&R/B…ロー&リバースブレーキ L/OWC…ワンウェイクラッチ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16H 59:70 F16H 59:70 59:72 59:72 63:12 63:12

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非変速中に現在の変速段で解放されるべき
    摩擦係合要素に対して油圧を供給することで、前記摩擦
    係合要素の油圧回路中に混入したエアーを排出する自動
    変速機の油圧制御装置において、 前記油圧回路に対するエアー混入の進行度合いを判定
    し、該進行度合いが所定以上になったときに、前記エア
    ー排出のための油圧供給を行わせることを特徴とする自
    動変速機の油圧制御装置。
  2. 【請求項2】前記摩擦係合要素を含んだメンバの回転速
    度を検出し、該回転速度に応じて前記進行度合いの増加
    処理速度を変更することを特徴とする請求項1記載の自
    動変速機の油圧制御装置。
  3. 【請求項3】前記エアー混入の進行度合いを示すパラメ
    ータとして、前記摩擦係合要素が解放状態に放置された
    継続時間を計測し、前記継続時間が所定時間以上になっ
    たときに、前記エアー排出のための油圧供給を行わせる
    ことを特徴とする請求項1記載の自動変速機の油圧制御
    装置。
  4. 【請求項4】前記摩擦係合要素を含んだメンバの回転速
    度を検出し、該回転速度が所定速度以上であるときに、
    前記継続時間のカウントアップを停止させることを特徴
    とする請求項3記載の自動変速機の油圧制御装置。
  5. 【請求項5】前記摩擦係合要素の解放・締結状態を、変
    速段の選択に基づいて判定することを特徴とする請求項
    3又は4記載の自動変速機の油圧制御装置。
  6. 【請求項6】前記摩擦係合要素が締結されるべき変速段
    の選択状態が所定時間以上継続してから、前記継続時間
    をリセットすることを特徴とする請求項5記載の自動変
    速機の油圧制御装置。
  7. 【請求項7】前記摩擦係合要素の解放・締結状態を、前
    記摩擦係合要素に対する指示油圧に基づいて判定するこ
    とを特徴とする請求項3又は4記載の自動変速機の油圧
    制御装置。
  8. 【請求項8】前記摩擦係合要素の解放・締結状態を、前
    記自動変速機の入出力軸回転速度の比として演算される
    変速比に基づく変速段の判別に基づいて判定することを
    特徴とする請求項3又は4記載の自動変速機の油圧制御
    装置。
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