JP4176314B2 - 自動変速機の油圧制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は自動変速機の油圧制御装置に関し、詳しくは、油圧回路中に混入したエアーを排出させるための油圧制御に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、摩擦係合要素の締結・解放を油圧で制御する自動変速機の油圧制御装置において、非変速中にそのときの変速段の要求からは解放されるべき摩擦係合要素(クラッチやブレーキ)に対して、車両が停止状態であることを条件に、ピストンがストロークしない範囲で油圧を供給することで、油圧回路中に混入したエアーを排出する構成が知られている(特開平10−169764号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のエアーを排出するための油圧供給中に、変速要求によって摩擦係合要素の締結制御が開始されると、油圧が通常よりも高い状態から締結制御が開始されることになるため、締結の開始が早まり、摩擦係合要素の掛け替え制御によって変速を行なわせる場合には、摩擦係合要素の締結状態が重なることでトルクの引けが発生してしまうという問題がある。
【0004】
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、エアーを排出するための油圧供給を効率良く行わせ、エアー排出制御を短時間で完了させることができる自動変速機の油圧制御装置を提供し、以って、エアー排出制御中に変速のための締結制御が開始されてしまうことを極力回避できるようにすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そのため請求項1記載の発明では、非変速中に現在の変速段で解放されるべき摩擦係合要素に対して、解放状態に保ったまま油圧を供給することで、当該摩擦係合要素の油圧回路中に混入したエアーを排出し、油圧供給の実施時間が所定時間になった時点でエアー排出のための油圧供給を終了させる自動変速機の油圧制御装置において、前記エアー排出のための油圧供給中にライン圧を増大させる構成とした。
【0006】
かかる構成によると、本来解放されるべき摩擦係合要素に対して強制的に油圧を供給することでエアーを排出させるときに、ライン圧を増大させ、本来解放されるべき摩擦係合要素に対して効率良く油圧を供給する。
請求項2記載の発明では、前記エアー排出のための油圧供給の開始から所定時間だけライン圧を第1油圧に保持し、前記所定時間経過後は、前記第1油圧よりも低い第2油圧以下に制御する構成とした。
【0007】
かかる構成によると、エアー排出のための油圧供給の開始から所定時間だけライン圧を比較的高い第1油圧に保持することで、実際の油圧を応答良く立ち上げ、その後、第1油圧よりも低い第2油圧若しくは該第2油圧よりも低いライン圧に制御する。
請求項3記載の発明では、前記所定時間が経過した時点で前記第1油圧から前記第2油圧にまでステップ的に減少させた後、経過時間と共に徐々にライン圧を減少させる構成とした。
【0008】
かかる構成によると、エアー排出制御の開始から所定時間だけライン圧を第1油圧に制御し、その後、第1油圧よりも低い第2油圧を初期圧として、時間経過と共にライン圧を徐々に低下させる。
請求項4記載の発明では、前記所定時間を、自動変速機の作動油の温度に応じて変更する構成とした。
【0009】
かかる構成によると、自動変速機の作動油(ATF)の温度による油圧応答の変化に対応して、エアー排出制御の初期にライン圧を高い値に保持する時間が変更される。
請求項5記載の発明では、前記エアー排出のための油圧供給中のライン圧を、自動変速機と組み合わされるエンジンの回転速度に応じて変更する構成とした。
【0010】
かかる構成によると、自動変速機の油圧ポンプがエンジン駆動される場合に、油圧ポンプの吐出量に相関するエンジンの回転速度に応じて、増大補正時のライン圧(前記第1油圧及び第2油圧)が決定される。
【0011】
請求項6記載の発明では、前記エアー排出のための油圧供給を、車両がドライブ状態に移行したときに終了させる構成とした。
【0012】
かかる構成によると、車両の停止状態又はコースト状態である非ドライブ状態において、ライン圧の増大を伴うエアー排出制御が行われ、ドライブ状態への移行が検出されると、ライン圧の増大を伴うエアー排出制御を終了させる。
尚、ドライブ状態の検出は、簡便にはアクセル開度(スロットルバルブ開度)に基づいて行わせることができ、また、ドライブトルクの検出値に基づいて行わせることもできる。
【0013】
請求項記載の発明では、ニュートラルレンジからドライブレンジへの切り換え直後の所定期間においてライン圧を増大補正するNDセレクト制御が行われる構成であって、イグニションスイッチがONされてから最初の前記NDセレクト制御の終了時に、前記エアー排出のための油圧供給を開始させる構成とした。かかる構成によると、イグニションスイッチがONされてから初めてのN(ニュートラル)レンジ→D(ドライブ)レンジ切り換え時に、Nレンジ→Dレンジ切り換え時に毎回行われるライン圧増大補正(NDセレクト制御)が終了してから、エアー排出制御を開始させ、該エアー排出制御においては前記NDセレクト制御に続けてライン圧が増大される。
【0014】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によると、油圧回路中に混入したエアーを排出するための油圧供給が効率良く行え、エアー排出を短時間に終了させることができるので、エアーを排出するための油圧供給中に変速のための締結制御が開始されてしまうことを回避でき、エアー排出制御による変速制御性の低下を防止できるという効果がある。
【0015】
請求項2記載の発明によると、ライン圧を応答良く立ち上げて、エアー排出制御の当初から効率良く油圧回路中に油圧を供給することができるという効果がある。
請求項3記載の発明によると、解放されるべき摩擦係合要素の油圧が過剰に増大することを回避しつつ、効率良く油圧回路中に油圧を供給することができるという効果がある。
【0016】
請求項4記載の発明によると、油温による油圧応答の変化に対応して適正な時間だけライン圧を高く保持させることができ、ライン圧を応答良く立ち上げ、かつ、油圧が過剰に増大することを回避できるという効果がある。
請求項5記載の発明によると、油圧ポンプの吐出量の違いに対応して、締結されるべき摩擦係合要素に対する油圧供給を確保しつつ、エアー排出のための油圧供給を最大限に行わせることができるという効果がある。
【0017】
請求項6記載の発明によると、ドライブ状態において、トルク伝達を行う摩擦係合要素におけるトルク容量を確保することができるという効果がある。
【0018】
請求項記載の発明によると、N→Dレンジの切り換え直後に通常のライン圧増大制御を行わせつつ、その後に初めての変速に備えたエアー排出制御を効率良く行わせることができるという効果がある。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を説明する。
図1は、実施の形態における車両の駆動系を示すものであり、エンジン1の出力軸には、トルクコンバータ2を介して自動変速機3が接続され、該自動変速機3の出力軸によって図示しない車両の駆動輪が回転駆動される。
【0020】
図2は、前記自動変速機3の変速機構部を示すスケルトンである。
前記変速機構部は、2組の遊星歯車G1,G2、3組の多板クラッチ(ハイクラッチH/C,リバースクラッチR/C,ロークラッチL/C)、1組のブレーキバンド2&4/B、1組の多板式ブレーキ(ロー&リバースブレーキL&R/B)、1組のワンウェイクラッチL/OWCで構成される。
【0021】
前記2組の遊星歯車G1,G2は、それぞれ、サンギヤS1,S2、リングギヤr1,r2及びキャリアc1,c2よりなる単純遊星歯車である。
前記遊星歯車組G1のサンギヤS1は、リバースクラッチR/Cにより入力軸INに結合可能に構成される一方、ブレーキバンド2&4/Bによって固定可能に構成される。
【0022】
前記遊星歯車組G2のサンギヤS2は、入力軸INに直結される。
前記遊星歯車組G1のキャリアc1は、ハイクラッチH/Cにより入力軸INに結合可能に構成される一方、前記遊星歯車組G2のリングギヤr2が、ロークラッチL/Cにより遊星歯車組G1のキャリアc1に結合可能に構成され、更に、ロー&リバースブレーキL&R/Bにより遊星歯車組G1のキャリアc1を固定できるようになっている。
【0023】
そして、出力軸OUTには、前記遊星歯車組G1のリングギヤr1と、前記遊星歯車組G2のキャリアc2とが一体的に直結されている。
上記構成の変速機構部において、前進の1速〜4速及び後退Rは、図3に示すように、各クラッチ・ブレーキ(摩擦係合要素)の締結・解放状態の組み合わせによって実現される。
【0024】
尚、図3において、丸印が締結状態を示し、記号が付されていない部分は解放状態とすることを示すが、特に、1速におけるロー&リバースブレーキL&R/Bの黒丸で示される締結状態は、1レンジでのみの締結を示すものとする。
上記摩擦係合要素の締結・解放論理は、図1に示される変速制御用のコントロールバルブ4に挿置されるシフトソレノイド(A)5及びシフトソレノイド(B)6のON・OFFの組み合わせによって実現される(図4参照)。
【0025】
また、前記コントロールバルブ4には、ライン圧ソレノイド7が挿置され、該ライン圧ソレノイド7によりコントロールバルブ4のライン圧が制御される。
前記シフトソレノイド(A)5,シフトソレノイド(B)6及びライン圧ソレノイド7は、A/Tコントローラ11によって制御される。
前記A/Tコントローラ11には、ATF(オートマチック・トランスミッション・フルード(以下、ATFという)の温度を検出するATF温度センサ12,アクセルペダル(図示省略)に連動しエンジン1の吸気絞りを行なうスロットルバルブ8の開度TVOを検出するスロットル開度センサ13,車両の走行速度VSPを車速センサ14,エンジン1の回転速度Neを検出するエンジン回転センサ15,シフトノブの操作で選択されるレンジ位置を検出するインヒビタースイッチ16などから検出信号が入力される。
【0026】
そして、前記A/Tコントローラ11は、上記の各種検出信号に基づいて、通常の変速制御を行なう一方、図5及び図6のフローチャートに示す制御プログラムを実行することで、車両が放置されている間に油圧回路に混入したエアー(気泡)を排出する制御を行なう。
以下に、上記エアー排出制御の詳細を、前記図5及び図6のフローチャートに従って説明する。
【0027】
図5及び図6のフローチャートに示す制御プログラムは、一定時間毎に実行されるようになっており、ステップS1では、ATF温度センサ12からの検出信号に基づいて、ATF(自動変速機の作動油)の温度を検出する。
尚、ATFの温度に代えてエンジンの冷却水温度を検出させる構成としても良い。
【0028】
ステップS2では、前記検出したATF温度に基づいて、エアー排出制御を行なわせる時間TIM(1)、及び、エアー排出制御の初期にライン圧を高く維持する時間TIM(2)(<TIM(1))を決定する。
具体的には、フローチャート中に示すように、予めATF温度を時間TIM(1)及び時間TIM(2)に変換するための変換テーブルがそれぞれ用意され、該各変換テーブルに基づいてそのときのATF温度に対応する時間TIM(1)及び時間TIM(2)が求められる。
【0029】
前記変換テーブルは、ATF温度が低いときほど時間TIM(1)及び時間TIM(2)が長くなるように設定される。
ステップS3では、エンジン回転センサ15からの検出信号に基づいてエンジン回転速度Neを検出する。
ステップS4では、前記検出されたエンジン回転速度Neに基づいて、エアー排出制御のライン圧補正の基準値であるPLH(第1油圧)及びPLM(第2油圧)を決定する。
【0030】
前記PLHは、時間TIM(2)において保持されるライン圧であり、前記PLM(<PLH)は、前記時間TIM(2)が経過した時点で前記PLMからステップ的に低下させる目標値である。
ここで、エンジン回転速度Neを前記PLH及びPLMに変換するための変換テーブルがそれぞれ予め用意され、該各変換テーブルに基づいてそのときのエンジン回転速度Neに対応するPLH及びPLMが求められる。前記PLH及びPLMは、エンジン回転速度Neが高いときほどより大きく設定される。
【0031】
尚、本実施形態では、自動変速機における油圧ポンプはエンジン駆動されるようになっており、上記ステップS4では、エンジン回転速度Neを油圧ポンプの吐出量に相関するパラメータとして用いている。
ステップS5では、変速中であるか否か、詳細には、変速のための油圧制御中であるか否かを判別する。
【0032】
ステップS5で変速中でないと判別されるとステップS6へ進み、変速中であるときには、エアー排出制御を行うことなく本プログラムを終了させる。
ステップS6では、現在の変速段が1速であって、かつ、異なる変速段への変速判断がなされていない定常状態であるか否かを判別する。
ステップS6で、1速の定常状態であると判別されるとステップS7へ進み、1速でないか又は定常状態でない場合には、エアー排出制御を行うことなく本プログラムを終了させる。
【0033】
ステップS7では、スロットル開度センサ13からの検出信号に基づいてスロットル開度TVOを検出する。
ステップS8では、前記検出したスロットル開度TVOが基準開度(例えば1/32)を超えているか否かを判別する。
ここで、スロットル開度TVOが基準開度を超えている場合には、車両のドライブ状態であると判断する。
【0034】
ドライブ状態であると判断された場合には、エアー排出制御を行うことなく本プログラムを終了させる。エアー排出制御のために本来解放されるべき摩擦係合要素に油圧を供給すると、1速で締結されるべき摩擦係合要素(ロークラッチL/C等)への供給油圧が低下し、ドライブ状態で要求されるトルク容量が確保できなくなる可能性があるので、エアー排出制御中にドライブ状態に移行したときには、その時点でエアー排出制御を中止させる。
【0035】
一方、スロットル開度TVOが基準開度以下である場合には、車両がコースト状態又は停止状態であると判断し、ステップS9へ進む。
ステップS9では、イグニッションスイッチがONされた後の最初のNレンジ(ニュートラルレンジ)からDレンジ(ドライブレンジ)への切り換え直後であって、NレンジからDレンジへの切り換え時に毎回行われるNDセレクト制御の完了時であるか否かを判別する。
【0036】
前記NDセレクト制御とは、NレンジからDレンジへの切り換え時にそのときのスロットル開度に応じて決定される値にまでライン圧をステップ的に増大させ、切り換え時から所定時間t1が経過すると、その後の所定時間t2において一定のランプでライン圧を徐々に増大させ、前記所定時間t2経過後にライン圧を通常値に戻す制御である(図7参照)。
【0037】
ステップS9で、イグニッションスイッチがONされた後の最初のNレンジからDレンジへの切り換え直後であって、NDセレクト制御の完了時であると判別されると、ステップS10へ進む。
ステップS10では、エアー排出のための油圧供給制御の実施時間を計測するためのタイマーTIMを0にリセットする。
【0038】
ステップS11では、前記タイマーTIMを1だけ増大させる。
ステップS12では、前記タイマーTIMの値が前記時間TIM(1)以上になっているか否かを判別する。
そして、前記タイマーTIMの値が前記時間TIM(1)よりも小さい場合には、ステップS13以降へ進んで、エアー排出のための油圧供給制御及びライン圧増大補正を行わせ、前記タイマーTIMの値が前記時間TIM(1)以上になり、前記時間TIM(1)だけエアー排出制御が行われたと判断されると、そのまま本プログラムを終了させることで、エアー排出制御及びライン圧増大補正を中止させる。
【0039】
ステップS13におけるエアー排出制御は、前記シフトソレノイド(A)5及びシフトソレノイド(B)6を制御することで行われる。
具体的には、前記シフトソレノイド(A)5及びシフトソレノイド(B)6は、1速のときには共にON状態に制御されるが、前記エアー排出制御においては、前記シフトソレノイド(A)5及びシフトソレノイド(B)6を強制的にOFFに切り換える(図7参照)。
【0040】
前記シフトソレノイド(A)5及びシフトソレノイド(B)6が共にOFFの状態は3速の状態に対応し(図4参照)、3速ではロークラッチL/C及びハイクラッチH/Cが締結される(図3参照)。
従って、1速で解放されるべきハイクラッチH/Cに対して油圧の供給が行われることになり、この油圧の供給によってハイクラッチH/Cの油圧回路に混入したエアーを排出させる。
【0041】
ステップS14では、前記タイマーTIMの値が前記時間TIM(2)以上であるか否かを判別する。
前記タイマーTIMの値が前記時間TIM(2)よりも小さい場合には、ステップS15へ進み、ライン圧目標値PLに前記PLHをセットする。
従って、ライン圧目標値PLは、エアー排出制御の開始に伴ってそれまでの値(NDセレクト制御時の値)から、ステップ的に前記PLHにまで増大し、その後前記時間TIM(2)だけ前記PLHに保持される。
【0042】
一方、前記タイマーTIMの値が前記時間TIM(2)以上になると、ステップS16へ進み、前記タイマーTIMの値が前記時間TIM(2)に一致した時点であるか否かを判別する。
前記タイマーTIMの値が前記時間TIM(2)に一致した時点であると、ステップS17へ進み、それまでのライン圧目標値PLHをステップ的に前記PLMにまで減少させる。
【0043】
また、ステップS16で前記タイマーTIMの値が前記時間TIM(2)とは異なると判別されたとき、即ち、TIM>TIM(2)のときには、ステップS18へ進む。
ステップS18では、ライン圧目標値PLを本ルーチンの実行周期毎に所定値ΔPLずつ減少させることで、前記PLMから時間経過と共にライン圧を徐々に減少させる。
【0044】
但し、前記タイマーTIMの値が前記時間TIM(2)以上になってから前記時間TIM(1)以上になるまでの間、ライン圧目標値PLを前記PLMに保持させる構成としても良い。
上記のように、ライン圧を増大補正した状態で3速状態に強制的に切り換え、1速で解放されるべきハイクラッチH/Cに対して油圧を供給し、ハイクラッチH/Cの油圧回路中に混入しているエアーの排出を行わせる。
【0045】
ここで、ライン圧が増大補正されることで、ハイクラッチH/Cの油圧回路に効率良く油圧を供給でき、短時間でエアー排出を完了させることができる。従って、エアー排出のための油圧供給中に変速のためのハイクラッチH/Cの締結要求が発生する可能性を充分に低くでき、変速制御への影響を回避できる。
また、特に、エアー排出制御の開始直後においてライン圧目標値PLを比較的高い値PLHに保持するので、実際のライン圧の増大応答を早めて、初期段階からハイクラッチH/Cの油圧回路に効率良く油圧を供給できる。更に、その後はより低いライン圧目標値に制御することで、過剰に油圧が増大することを回避でき、ハイクラッチH/Cを解放状態に保ったまま油圧を供給し続けることができ、エアー排出に要する時間を確保できる。
【0046】
尚、上記実施形態では、前記時間TIM(1)の間、継続的に3速状態に制御する構成としたが、所定の周波数及びデューティで周期的に3速状態(ソレノイドバルブA,BのOFF状態)に切り換える構成としても良い。
また、時間TIM(1)が経過する前にエアー排出制御が中断され、その後エアー排出制御が再開される場合には、前回までのタイマーTIMの値から計測を再開させ、トータルのエアー排出制御時間が前記時間TIM(1)になった状態で、エアー排出制御を終了させれば良い。
【0047】
更に、周期的に3速状態に切り換える構成の場合には、切り換え制御の周波数及びデューティで同じ時間当たりのエアー排出の進行度合いが変化するので、周波数及び/又はデューティを変更する場合には、例えば、そのときの周波数・デューティに応じてタイマーTIMによる計測時間を補正した上で、前記時間TIM(1)と比較させる正規化を行うようにすると良い。
【0048】
また、前記エアー排出制御中のライン圧補正目標値よりも、通常のライン圧の目標がより高いときには、より高い方の目標に基づいてライン圧を制御させるようにすると良い。
また、上記実施形態では、ステップS8において、スロットル開度TVOに基づいてドライブ状態であるか否かを判別させるようにしたが、ドライブトルクを検出するトルクセンサ18を設け、該トルクセンサ18で検出されるドライブトルクが基準値を超えているか否かに基づいてドライブ状態の判定を行わせることができる。
【0049】
更に、変速機構を図2に示したものに限定するものではなく、また、各摩擦係合要素の油圧を個別に制御するソレノイドバルブを備える構成においても、上記実施形態と同様にエアー排出制御を行わせることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態における車両駆動系を示すシステム図。
【図2】実施形態における変速機構を示すスケルトン図。
【図3】実施形態における各変速段における各摩擦係合要素の締結状態の組み合わせを示す図。
【図4】実施形態における各変速段におけるシフトソレノイドA,BのON・OFFの組み合わせを示す図。
【図5】エアー排出制御の詳細を示すフローチャート。
【図6】エアー排出制御の詳細を示すフローチャート。
【図7】実施形態におけるエアー排出制御のタイミング及び動作を示すタイムチャート。
【符号の説明】
1…エンジン
2…トルクコンバータ
3…自動変速機
4…コントロールバルブ
5…シフトソレノイド(A)
6…シフトソレノイド(B)
7…ライン圧ソレノイド
11…A/Tコントローラ
12…ATF温度センサ
13…スロットル開度センサ
14…車速センサ
15…エンジン回転センサ
16…インヒビタースイッチ
17…水温センサ
18…トルクセンサ
G1,G2…遊星歯車
H/C…ハイクラッチ
R/C…リバースクラッチ
L/C…ロークラッチ
2&4/B…ブレーキバンド
L&R/B…ロー&リバースブレーキ
L/OWC…ワンウェイクラッチ

Claims (7)

  1. 非変速中に現在の変速段で解放されるべき摩擦係合要素に対して、解放状態に保ったまま油圧を供給することで、当該摩擦係合要素の油圧回路中に混入したエアーを排出し、油圧供給の実施時間が所定時間になった時点でエアー排出のための油圧供給を終了させる自動変速機の油圧制御装置において、
    前記エアー排出のための油圧供給中にライン圧を増大させることを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
  2. 前記エアー排出のための油圧供給の開始から所定時間だけライン圧を第1油圧に保持し、前記所定時間経過後は、前記第1油圧よりも低い第2油圧以下に制御することを特徴とする請求項1記載の自動変速機の油圧制御装置。
  3. 前記所定時間が経過した時点で前記第1油圧から前記第2油圧にまでステップ的に減少させた後、経過時間と共に徐々にライン圧を減少させることを特徴とする請求項2記載の自動変速機の油圧制御装置。
  4. 前記所定時間を、自動変速機の作動油の温度に応じて変更することを特徴とする請求項2又は3に記載の自動変速機の油圧制御装置。
  5. 前記エアー排出のための油圧供給中のライン圧を、自動変速機と組み合わされるエンジンの回転速度に応じて変更することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の自動変速機の油圧制御装置。
  6. 前記エアー排出のための油圧供給を、車両がドライブ状態に移行したときに終了させることを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の自動変速機の油圧制御装置。
  7. ニュートラルレンジからドライブレンジへの切り換え直後の所定期間においてライン圧を増大補正するNDセレクト制御が行われる構成であって、イグニションスイッチがONされてから最初の前記NDセレクト制御の終了時に、前記エアー排出のための油圧供給を開始させることを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の自動変速機の油圧制御装置。
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