JP2002227982A - 自動変速機の油圧制御装置 - Google Patents

自動変速機の油圧制御装置

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JP2002227982A
JP2002227982A JP2001019520A JP2001019520A JP2002227982A JP 2002227982 A JP2002227982 A JP 2002227982A JP 2001019520 A JP2001019520 A JP 2001019520A JP 2001019520 A JP2001019520 A JP 2001019520A JP 2002227982 A JP2002227982 A JP 2002227982A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】油圧回路中に混入したエアーを、変速制御に影
響を与えることなく確実に排出させる。 【解決手段】イグニッションスイッチON後の最初のN
→Dレンジ切り換え直後の1速状態であるときに、3速
状態に強制的に切り換えて、1速では解放されるべき摩
擦係合要素(ハイクラッチ)に対して油圧を強制的に供
給すると共に、該油圧供給時にライン圧を増大補正し
て、効率良く油圧供給が行われるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動変速機の油圧制
御装置に関し、詳しくは、油圧回路中に混入したエアー
を排出させるための油圧制御に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、摩擦係合要素の締結・解放を
油圧で制御する自動変速機の油圧制御装置において、非
変速中にそのときの変速段の要求からは解放されるべき
摩擦係合要素(クラッチやブレーキ)に対して、車両が
停止状態であることを条件に、ピストンがストロークし
ない範囲で油圧を供給することで、油圧回路中に混入し
たエアーを排出する構成が知られている(特開平10−
169764号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のエア
ーを排出するための油圧供給中に、変速要求によって摩
擦係合要素の締結制御が開始されると、油圧が通常より
も高い状態から締結制御が開始されることになるため、
締結の開始が早まり、摩擦係合要素の掛け替え制御によ
って変速を行なわせる場合には、摩擦係合要素の締結状
態が重なることでトルクの引けが発生してしまうという
問題がある。
【0004】本発明は上記問題点に鑑みなされたもので
あり、エアーを排出するための油圧供給を効率良く行わ
せ、エアー排出制御を短時間で完了させることができる
自動変速機の油圧制御装置を提供し、以って、エアー排
出制御中に変速のための締結制御が開始されてしまうこ
とを極力回避できるようにすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】そのため請求項1記載の
発明では、非変速中に現在の変速段で解放されるべき摩
擦係合要素に対して強制的に油圧を供給することで、油
圧回路中に混入したエアーを排出する自動変速機の油圧
制御装置において、前記エアー排出のための油圧供給中
にライン圧を増大させる構成とした。
【0006】かかる構成によると、本来解放されるべき
摩擦係合要素に対して強制的に油圧を供給することでエ
アーを排出させるときに、ライン圧を増大させ、本来解
放されるべき摩擦係合要素に対して効率良く油圧を供給
する。請求項2記載の発明では、前記エアー排出のため
の油圧供給の開始から所定時間だけライン圧を第1油圧
に保持し、前記所定時間経過後は、前記第1油圧よりも
低い第2油圧以下に制御する構成とした。
【0007】かかる構成によると、エアー排出のための
油圧供給の開始から所定時間だけライン圧を比較的高い
第1油圧に保持することで、実際の油圧を応答良く立ち
上げ、その後、第1油圧よりも低い第2油圧若しくは該
第2油圧よりも低いライン圧に制御する。請求項3記載
の発明では、前記所定時間が経過した時点で前記第1油
圧から前記第2油圧にまでステップ的に減少させた後、
経過時間と共に徐々にライン圧を減少させる構成とし
た。
【0008】かかる構成によると、エアー排出制御の開
始から所定時間だけライン圧を第1油圧に制御し、その
後、第1油圧よりも低い第2油圧を初期圧として、時間
経過と共にライン圧を徐々に低下させる。請求項4記載
の発明では、前記所定時間を、自動変速機の作動油の温
度に応じて変更する構成とした。
【0009】かかる構成によると、自動変速機の作動油
(ATF)の温度による油圧応答の変化に対応して、エ
アー排出制御の初期にライン圧を高い値に保持する時間
が変更される。請求項5記載の発明では、前記エアー排
出のための油圧供給中のライン圧を、自動変速機と組み
合わされるエンジンの回転速度に応じて変更する構成と
した。
【0010】かかる構成によると、自動変速機の油圧ポ
ンプがエンジン駆動される場合に、油圧ポンプの吐出量
に相関するエンジンの回転速度に応じて、増大補正時の
ライン圧(前記第1油圧及び第2油圧)が決定される。
請求項6記載の発明では、前記エアー排出のための油圧
供給を、実施時間が所定時間になった時点で終了させる
構成とした。
【0011】かかる構成によると、解放されるべき摩擦
係合要素に対して強制的に油圧を供給するエアー排出制
御が、実施時間が所定時間になった時点で終了され、同
時にそれまでのライン圧の増大補正がキャンセルされ、
通常状態に復帰する。請求項7記載の発明では、前記エ
アー排出のための油圧供給を、車両がドライブ状態に移
行したときに終了させる構成とした。
【0012】かかる構成によると、車両の停止状態又は
コースト状態である非ドライブ状態において、ライン圧
の増大を伴うエアー排出制御が行われ、ドライブ状態へ
の移行が検出されると、ライン圧の増大を伴うエアー排
出制御を終了させる。尚、ドライブ状態の検出は、簡便
にはアクセル開度(スロットルバルブ開度)に基づいて
行わせることができ、また、ドライブトルクの検出値に
基づいて行わせることもできる。
【0013】請求項8記載の発明では、ニュートラルレ
ンジからドライブレンジへの切り換え直後の所定期間に
おいてライン圧を増大補正するNDセレクト制御が行わ
れる構成であって、イグニションスイッチがONされて
から最初の前記NDセレクト制御の終了時に、前記エア
ー排出のための油圧供給を開始させる構成とした。かか
る構成によると、イグニションスイッチがONされてか
ら初めてのN(ニュートラル)レンジ→D(ドライブ)
レンジ切り換え時に、Nレンジ→Dレンジ切り換え時に
毎回行われるライン圧増大補正(NDセレクト制御)が
終了してから、エアー排出制御を開始させ、該エアー排
出制御においては前記NDセレクト制御に続けてライン
圧が増大される。
【0014】
【発明の効果】請求項1記載の発明によると、油圧回路
中に混入したエアーを排出するための油圧供給が効率良
く行え、エアー排出を短時間に終了させることができる
ので、エアーを排出するための油圧供給中に変速のため
の締結制御が開始されてしまうことを回避でき、エアー
排出制御による変速制御性の低下を防止できるという効
果がある。
【0015】請求項2記載の発明によると、ライン圧を
応答良く立ち上げて、エアー排出制御の当初から効率良
く油圧回路中に油圧を供給することができるという効果
がある。請求項3記載の発明によると、解放されるべき
摩擦係合要素の油圧が過剰に増大することを回避しつ
つ、効率良く油圧回路中に油圧を供給することができる
という効果がある。
【0016】請求項4記載の発明によると、油温による
油圧応答の変化に対応して適正な時間だけライン圧を高
く保持させることができ、ライン圧を応答良く立ち上
げ、かつ、油圧が過剰に増大することを回避できるとい
う効果がある。請求項5記載の発明によると、油圧ポン
プの吐出量の違いに対応して、締結されるべき摩擦係合
要素に対する油圧供給を確保しつつ、エアー排出のため
の油圧供給を最大限に行わせることができるという効果
がある。
【0017】請求項6記載の発明によると、エアー排出
のための油圧供給が効率良く行われ、かつ、エアーの排
出が完了したものと推定される時間が経過した時点で油
圧供給が停止されるので、短時間で確実にエアー排出を
行わせることができるという効果がある。請求項7記載
の発明によると、ドライブ状態において、トルク伝達を
行う摩擦係合要素におけるトルク容量を確保することが
できるという効果がある。
【0018】請求項8記載の発明によると、N→Dレン
ジの切り換え直後に通常のライン圧増大制御を行わせつ
つ、その後に初めての変速に備えたエアー排出制御を効
率良く行わせることができるという効果がある。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を説明
する。図1は、実施の形態における車両の駆動系を示す
ものであり、エンジン1の出力軸には、トルクコンバー
タ2を介して自動変速機3が接続され、該自動変速機3
の出力軸によって図示しない車両の駆動輪が回転駆動さ
れる。
【0020】図2は、前記自動変速機3の変速機構部を
示すスケルトンである。前記変速機構部は、2組の遊星
歯車G1,G2、3組の多板クラッチ(ハイクラッチH
/C,リバースクラッチR/C,ロークラッチL/
C)、1組のブレーキバンド2&4/B、1組の多板式
ブレーキ(ロー&リバースブレーキL&R/B)、1組
のワンウェイクラッチL/OWCで構成される。
【0021】前記2組の遊星歯車G1,G2は、それぞ
れ、サンギヤS1,S2、リングギヤr1,r2及びキ
ャリアc1,c2よりなる単純遊星歯車である。前記遊
星歯車組G1のサンギヤS1は、リバースクラッチR/
Cにより入力軸INに結合可能に構成される一方、ブレ
ーキバンド2&4/Bによって固定可能に構成される。
【0022】前記遊星歯車組G2のサンギヤS2は、入
力軸INに直結される。前記遊星歯車組G1のキャリア
c1は、ハイクラッチH/Cにより入力軸INに結合可
能に構成される一方、前記遊星歯車組G2のリングギヤ
r2が、ロークラッチL/Cにより遊星歯車組G1のキ
ャリアc1に結合可能に構成され、更に、ロー&リバー
スブレーキL&R/Bにより遊星歯車組G1のキャリア
c1を固定できるようになっている。
【0023】そして、出力軸OUTには、前記遊星歯車
組G1のリングギヤr1と、前記遊星歯車組G2のキャ
リアc2とが一体的に直結されている。上記構成の変速
機構部において、前進の1速〜4速及び後退Rは、図3
に示すように、各クラッチ・ブレーキ(摩擦係合要素)
の締結・解放状態の組み合わせによって実現される。
【0024】尚、図3において、丸印が締結状態を示
し、記号が付されていない部分は解放状態とすることを
示すが、特に、1速におけるロー&リバースブレーキL
&R/Bの黒丸で示される締結状態は、1レンジでのみ
の締結を示すものとする。上記摩擦係合要素の締結・解
放論理は、図1に示される変速制御用のコントロールバ
ルブ4に挿置されるシフトソレノイド(A)5及びシフ
トソレノイド(B)6のON・OFFの組み合わせによ
って実現される(図4参照)。
【0025】また、前記コントロールバルブ4には、ラ
イン圧ソレノイド7が挿置され、該ライン圧ソレノイド
7によりコントロールバルブ4のライン圧が制御され
る。前記シフトソレノイド(A)5,シフトソレノイド
(B)6及びライン圧ソレノイド7は、A/Tコントロ
ーラ11によって制御される。前記A/Tコントローラ
11には、ATF(オートマチック・トランスミッショ
ン・フルード(以下、ATFという)の温度を検出する
ATF温度センサ12,アクセルペダル(図示省略)に
連動しエンジン1の吸気絞りを行なうスロットルバルブ
8の開度TVOを検出するスロットル開度センサ13,
車両の走行速度VSPを車速センサ14,エンジン1の
回転速度Neを検出するエンジン回転センサ15,シフ
トノブの操作で選択されるレンジ位置を検出するインヒ
ビタースイッチ16などから検出信号が入力される。
【0026】そして、前記A/Tコントローラ11は、
上記の各種検出信号に基づいて、通常の変速制御を行な
う一方、図5及び図6のフローチャートに示す制御プロ
グラムを実行することで、車両が放置されている間に油
圧回路に混入したエアー(気泡)を排出する制御を行な
う。以下に、上記エアー排出制御の詳細を、前記図5及
び図6のフローチャートに従って説明する。
【0027】図5及び図6のフローチャートに示す制御
プログラムは、一定時間毎に実行されるようになってお
り、ステップS1では、ATF温度センサ12からの検
出信号に基づいて、ATF(自動変速機の作動油)の温
度を検出する。尚、ATFの温度に代えてエンジンの冷
却水温度を検出させる構成としても良い。
【0028】ステップS2では、前記検出したATF温
度に基づいて、エアー排出制御を行なわせる時間TIM
(1)、及び、エアー排出制御の初期にライン圧を高く
維持する時間TIM(2)(<TIM(1))を決定す
る。具体的には、フローチャート中に示すように、予め
ATF温度を時間TIM(1)及び時間TIM(2)に
変換するための変換テーブルがそれぞれ用意され、該各
変換テーブルに基づいてそのときのATF温度に対応す
る時間TIM(1)及び時間TIM(2)が求められ
る。
【0029】前記変換テーブルは、ATF温度が低いと
きほど時間TIM(1)及び時間TIM(2)が長くな
るように設定される。ステップS3では、エンジン回転
センサ15からの検出信号に基づいてエンジン回転速度
Neを検出する。ステップS4では、前記検出されたエ
ンジン回転速度Neに基づいて、エアー排出制御のライ
ン圧補正の基準値であるPLH(第1油圧)及びPLM
(第2油圧)を決定する。
【0030】前記PLHは、時間TIM(2)において
保持されるライン圧であり、前記PLM(<PLH)
は、前記時間TIM(2)が経過した時点で前記PLM
からステップ的に低下させる目標値である。ここで、エ
ンジン回転速度Neを前記PLH及びPLMに変換する
ための変換テーブルがそれぞれ予め用意され、該各変換
テーブルに基づいてそのときのエンジン回転速度Neに
対応するPLH及びPLMが求められる。前記PLH及
びPLMは、エンジン回転速度Neが高いときほどより
大きく設定される。
【0031】尚、本実施形態では、自動変速機における
油圧ポンプはエンジン駆動されるようになっており、上
記ステップS4では、エンジン回転速度Neを油圧ポン
プの吐出量に相関するパラメータとして用いている。ス
テップS5では、変速中であるか否か、詳細には、変速
のための油圧制御中であるか否かを判別する。
【0032】ステップS5で変速中でないと判別される
とステップS6へ進み、変速中であるときには、エアー
排出制御を行うことなく本プログラムを終了させる。ス
テップS6では、現在の変速段が1速であって、かつ、
異なる変速段への変速判断がなされていない定常状態で
あるか否かを判別する。ステップS6で、1速の定常状
態であると判別されるとステップS7へ進み、1速でな
いか又は定常状態でない場合には、エアー排出制御を行
うことなく本プログラムを終了させる。
【0033】ステップS7では、スロットル開度センサ
13からの検出信号に基づいてスロットル開度TVOを
検出する。ステップS8では、前記検出したスロットル
開度TVOが基準開度(例えば1/32)を超えている
か否かを判別する。ここで、スロットル開度TVOが基
準開度を超えている場合には、車両のドライブ状態であ
ると判断する。
【0034】ドライブ状態であると判断された場合に
は、エアー排出制御を行うことなく本プログラムを終了
させる。エアー排出制御のために本来解放されるべき摩
擦係合要素に油圧を供給すると、1速で締結されるべき
摩擦係合要素(ロークラッチL/C等)への供給油圧が
低下し、ドライブ状態で要求されるトルク容量が確保で
きなくなる可能性があるので、エアー排出制御中にドラ
イブ状態に移行したときには、その時点でエアー排出制
御を中止させる。
【0035】一方、スロットル開度TVOが基準開度以
下である場合には、車両がコースト状態又は停止状態で
あると判断し、ステップS9へ進む。ステップS9で
は、イグニッションスイッチがONされた後の最初のN
レンジ(ニュートラルレンジ)からDレンジ(ドライブ
レンジ)への切り換え直後であって、NレンジからDレ
ンジへの切り換え時に毎回行われるNDセレクト制御の
完了時であるか否かを判別する。
【0036】前記NDセレクト制御とは、Nレンジから
Dレンジへの切り換え時にそのときのスロットル開度に
応じて決定される値にまでライン圧をステップ的に増大
させ、切り換え時から所定時間t1が経過すると、その
後の所定時間t2において一定のランプでライン圧を徐
々に増大させ、前記所定時間t2経過後にライン圧を通
常値に戻す制御である(図7参照)。
【0037】ステップS9で、イグニッションスイッチ
がONされた後の最初のNレンジからDレンジへの切り
換え直後であって、NDセレクト制御の完了時であると
判別されると、ステップS10へ進む。ステップS10
では、エアー排出のための油圧供給制御の実施時間を計
測するためのタイマーTIMを0にリセットする。
【0038】ステップS11では、前記タイマーTIM
を1だけ増大させる。ステップS12では、前記タイマ
ーTIMの値が前記時間TIM(1)以上になっている
か否かを判別する。そして、前記タイマーTIMの値が
前記時間TIM(1)よりも小さい場合には、ステップ
S13以降へ進んで、エアー排出のための油圧供給制御
及びライン圧増大補正を行わせ、前記タイマーTIMの
値が前記時間TIM(1)以上になり、前記時間TIM
(1)だけエアー排出制御が行われたと判断されると、
そのまま本プログラムを終了させることで、エアー排出
制御及びライン圧増大補正を中止させる。
【0039】ステップS13におけるエアー排出制御
は、前記シフトソレノイド(A)5及びシフトソレノイ
ド(B)6を制御することで行われる。具体的には、前
記シフトソレノイド(A)5及びシフトソレノイド
(B)6は、1速のときには共にON状態に制御される
が、前記エアー排出制御においては、前記シフトソレノ
イド(A)5及びシフトソレノイド(B)6を強制的に
OFFに切り換える(図7参照)。
【0040】前記シフトソレノイド(A)5及びシフト
ソレノイド(B)6が共にOFFの状態は3速の状態に
対応し(図4参照)、3速ではロークラッチL/C及び
ハイクラッチH/Cが締結される(図3参照)。従っ
て、1速で解放されるべきハイクラッチH/Cに対して
油圧の供給が行われることになり、この油圧の供給によ
ってハイクラッチH/Cの油圧回路に混入したエアーを
排出させる。
【0041】ステップS14では、前記タイマーTIM
の値が前記時間TIM(2)以上であるか否かを判別す
る。前記タイマーTIMの値が前記時間TIM(2)よ
りも小さい場合には、ステップS15へ進み、ライン圧
目標値PLに前記PLHをセットする。従って、ライン
圧目標値PLは、エアー排出制御の開始に伴ってそれま
での値(NDセレクト制御時の値)から、ステップ的に
前記PLHにまで増大し、その後前記時間TIM(2)
だけ前記PLHに保持される。
【0042】一方、前記タイマーTIMの値が前記時間
TIM(2)以上になると、ステップS16へ進み、前
記タイマーTIMの値が前記時間TIM(2)に一致し
た時点であるか否かを判別する。前記タイマーTIMの
値が前記時間TIM(2)に一致した時点であると、ス
テップS17へ進み、それまでのライン圧目標値PLH
をステップ的に前記PLMにまで減少させる。
【0043】また、ステップS16で前記タイマーTI
Mの値が前記時間TIM(2)とは異なると判別された
とき、即ち、TIM>TIM(2)のときには、ステッ
プS18へ進む。ステップS18では、ライン圧目標値
PLを本ルーチンの実行周期毎に所定値ΔPLずつ減少
させることで、前記PLMから時間経過と共にライン圧
を徐々に減少させる。
【0044】但し、前記タイマーTIMの値が前記時間
TIM(2)以上になってから前記時間TIM(1)以
上になるまでの間、ライン圧目標値PLを前記PLMに
保持させる構成としても良い。上記のように、ライン圧
を増大補正した状態で3速状態に強制的に切り換え、1
速で解放されるべきハイクラッチH/Cに対して油圧を
供給し、ハイクラッチH/Cの油圧回路中に混入してい
るエアーの排出を行わせる。
【0045】ここで、ライン圧が増大補正されること
で、ハイクラッチH/Cの油圧回路に効率良く油圧を供
給でき、短時間でエアー排出を完了させることができ
る。従って、エアー排出のための油圧供給中に変速のた
めのハイクラッチH/Cの締結要求が発生する可能性を
充分に低くでき、変速制御への影響を回避できる。ま
た、特に、エアー排出制御の開始直後においてライン圧
目標値PLを比較的高い値PLHに保持するので、実際
のライン圧の増大応答を早めて、初期段階からハイクラ
ッチH/Cの油圧回路に効率良く油圧を供給できる。更
に、その後はより低いライン圧目標値に制御すること
で、過剰に油圧が増大することを回避でき、ハイクラッ
チH/Cを解放状態に保ったまま油圧を供給し続けるこ
とができ、エアー排出に要する時間を確保できる。
【0046】尚、上記実施形態では、前記時間TIM
(1)の間、継続的に3速状態に制御する構成とした
が、所定の周波数及びデューティで周期的に3速状態
(ソレノイドバルブA,BのOFF状態)に切り換える
構成としても良い。また、時間TIM(1)が経過する
前にエアー排出制御が中断され、その後エアー排出制御
が再開される場合には、前回までのタイマーTIMの値
から計測を再開させ、トータルのエアー排出制御時間が
前記時間TIM(1)になった状態で、エアー排出制御
を終了させれば良い。
【0047】更に、周期的に3速状態に切り換える構成
の場合には、切り換え制御の周波数及びデューティで同
じ時間当たりのエアー排出の進行度合いが変化するの
で、周波数及び/又はデューティを変更する場合には、
例えば、そのときの周波数・デューティに応じてタイマ
ーTIMによる計測時間を補正した上で、前記時間TI
M(1)と比較させる正規化を行うようにすると良い。
【0048】また、前記エアー排出制御中のライン圧補
正目標値よりも、通常のライン圧の目標がより高いとき
には、より高い方の目標に基づいてライン圧を制御させ
るようにすると良い。また、上記実施形態では、ステッ
プS8において、スロットル開度TVOに基づいてドラ
イブ状態であるか否かを判別させるようにしたが、ドラ
イブトルクを検出するトルクセンサ18を設け、該トル
クセンサ18で検出されるドライブトルクが基準値を超
えているか否かに基づいてドライブ状態の判定を行わせ
ることができる。
【0049】更に、変速機構を図2に示したものに限定
するものではなく、また、各摩擦係合要素の油圧を個別
に制御するソレノイドバルブを備える構成においても、
上記実施形態と同様にエアー排出制御を行わせることが
可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態における車両駆動系を示すシステム
図。
【図2】実施形態における変速機構を示すスケルトン
図。
【図3】実施形態における各変速段における各摩擦係合
要素の締結状態の組み合わせを示す図。
【図4】実施形態における各変速段におけるシフトソレ
ノイドA,BのON・OFFの組み合わせを示す図。
【図5】エアー排出制御の詳細を示すフローチャート。
【図6】エアー排出制御の詳細を示すフローチャート。
【図7】実施形態におけるエアー排出制御のタイミング
及び動作を示すタイムチャート。
【符号の説明】
1…エンジン 2…トルクコンバータ 3…自動変速機 4…コントロールバルブ 5…シフトソレノイド(A) 6…シフトソレノイド(B) 7…ライン圧ソレノイド 11…A/Tコントローラ 12…ATF温度センサ 13…スロットル開度センサ 14…車速センサ 15…エンジン回転センサ 16…インヒビタースイッチ 17…水温センサ 18…トルクセンサ G1,G2…遊星歯車 H/C…ハイクラッチ R/C…リバースクラッチ L/C…ロークラッチ 2&4/B…ブレーキバンド L&R/B…ロー&リバースブレーキ L/OWC…ワンウェイクラッチ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非変速中に現在の変速段で解放されるべき
    摩擦係合要素に対して強制的に油圧を供給することで、
    油圧回路中に混入したエアーを排出する自動変速機の油
    圧制御装置において、 前記エアー排出のための油圧供給中にライン圧を増大さ
    せることを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
  2. 【請求項2】前記エアー排出のための油圧供給の開始か
    ら所定時間だけライン圧を第1油圧に保持し、前記所定
    時間経過後は、前記第1油圧よりも低い第2油圧以下に
    制御することを特徴とする請求項1記載の自動変速機の
    油圧制御装置。
  3. 【請求項3】前記所定時間が経過した時点で前記第1油
    圧から前記第2油圧にまでステップ的に減少させた後、
    経過時間と共に徐々にライン圧を減少させることを特徴
    とする請求項2記載の自動変速機の油圧制御装置。
  4. 【請求項4】前記所定時間を、自動変速機の作動油の温
    度に応じて変更することを特徴とする請求項2又は3に
    記載の自動変速機の油圧制御装置。
  5. 【請求項5】前記エアー排出のための油圧供給中のライ
    ン圧を、自動変速機と組み合わされるエンジンの回転速
    度に応じて変更することを特徴とする請求項1〜4のい
    ずれか1つに記載の自動変速機の油圧制御装置。
  6. 【請求項6】前記エアー排出のための油圧供給を、実施
    時間が所定時間になった時点で終了させることを特徴と
    する請求項1〜5のいずれか1つに記載の自動変速機の
    油圧制御装置。
  7. 【請求項7】前記エアー排出のための油圧供給を、車両
    がドライブ状態に移行したときに終了させることを特徴
    とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の自動変速機
    の油圧制御装置。
  8. 【請求項8】ニュートラルレンジからドライブレンジへ
    の切り換え直後の所定期間においてライン圧を増大補正
    するNDセレクト制御が行われる構成であって、イグニ
    ションスイッチがONされてから最初の前記NDセレク
    ト制御の終了時に、前記エアー排出のための油圧供給を
    開始させることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1
    つに記載の自動変速機の油圧制御装置。
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