JP2002276515A - スタータ - Google Patents
スタータInfo
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- JP2002276515A JP2002276515A JP2001073467A JP2001073467A JP2002276515A JP 2002276515 A JP2002276515 A JP 2002276515A JP 2001073467 A JP2001073467 A JP 2001073467A JP 2001073467 A JP2001073467 A JP 2001073467A JP 2002276515 A JP2002276515 A JP 2002276515A
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- yoke
- case
- starter
- cases
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 継鉄17と嵌合するケース9、10の嵌合面
を被水から保護することにより、ケース9、10に亀裂
が生じることを防止できること。 【解決手段】 フロントケース9とリヤケース10は、
共にアルミニウム製で、それぞれ継鉄17と印籠嵌合に
より組み合わされる。但し、継鉄17と嵌合する両ケー
ス9、10の嵌合部には、樹脂またはゴム等の非金属か
ら成るリング部材31、32がインサート成形され、そ
のリング部材31、32によって両ケース9、10の嵌
合部が覆われている。従って、両ケース9、10と継鉄
17は、両者間にリング部材31、32が介在された状
態で印籠嵌合される。これにより、リング部材31、3
2と継鉄17との間に生じる僅かな嵌合隙間に水分がし
み込んでも、経時的に錆が発生するのは鉄製の継鉄17
だけとなり、ケース9、10が膨張することはなく、そ
の膨張の結果生じる亀裂の発生を防止できる。
を被水から保護することにより、ケース9、10に亀裂
が生じることを防止できること。 【解決手段】 フロントケース9とリヤケース10は、
共にアルミニウム製で、それぞれ継鉄17と印籠嵌合に
より組み合わされる。但し、継鉄17と嵌合する両ケー
ス9、10の嵌合部には、樹脂またはゴム等の非金属か
ら成るリング部材31、32がインサート成形され、そ
のリング部材31、32によって両ケース9、10の嵌
合部が覆われている。従って、両ケース9、10と継鉄
17は、両者間にリング部材31、32が介在された状
態で印籠嵌合される。これにより、リング部材31、3
2と継鉄17との間に生じる僅かな嵌合隙間に水分がし
み込んでも、経時的に錆が発生するのは鉄製の継鉄17
だけとなり、ケース9、10が膨張することはなく、そ
の膨張の結果生じる亀裂の発生を防止できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンを始動す
るためのスタータに関する。
るためのスタータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のスタータは、例えば図6に示す様
に、始動モータ100 の継鉄110 に隣接して、前方側にフ
ロントケース120 、後方側にリヤケース130 が配され、
それぞれ継鉄110 と印籠嵌合により組み合わされてい
る。このフロントケース120 及びリヤケース130 には、
複雑な形状を容易に製作可能なアルミニウム材を用いた
鋳物成形品が一般的に用いられている。
に、始動モータ100 の継鉄110 に隣接して、前方側にフ
ロントケース120 、後方側にリヤケース130 が配され、
それぞれ継鉄110 と印籠嵌合により組み合わされてい
る。このフロントケース120 及びリヤケース130 には、
複雑な形状を容易に製作可能なアルミニウム材を用いた
鋳物成形品が一般的に用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のスタ
ータは、塩分を含んだ水が掛かる様な環境下にさらされ
ると、その塩分を含んだ水が継鉄110 とケース120 、13
0 との僅かな隙間にしみ込み、経時変化に伴って継鉄11
0 及びケース120 、130 に錆を発生させる。アルミニウ
ム材であるケース120 、130 の錆は、経時と共に水酸化
アルミニウムを生成させるため、ケース120 、130 が周
方向に膨張し、ケース120 、130 の強度範囲を超えると
ケース120 、130 に亀裂が生じる。その結果、亀裂部か
らモータ内部へ浸水し、始動モータ100 の機能低下に至
る可能性があった。
ータは、塩分を含んだ水が掛かる様な環境下にさらされ
ると、その塩分を含んだ水が継鉄110 とケース120 、13
0 との僅かな隙間にしみ込み、経時変化に伴って継鉄11
0 及びケース120 、130 に錆を発生させる。アルミニウ
ム材であるケース120 、130 の錆は、経時と共に水酸化
アルミニウムを生成させるため、ケース120 、130 が周
方向に膨張し、ケース120 、130 の強度範囲を超えると
ケース120 、130 に亀裂が生じる。その結果、亀裂部か
らモータ内部へ浸水し、始動モータ100 の機能低下に至
る可能性があった。
【0004】本発明は、上記事情に基づいて成されたも
ので、その目的は、始動モータの継鉄に隣接してアルミ
ニウム製のケースが組み合わされるスタータにおいて、
継鉄と嵌合するケースの嵌合面を被水から保護すること
により、ケースに亀裂が生じることを防止できるスター
タを提供することにある。
ので、その目的は、始動モータの継鉄に隣接してアルミ
ニウム製のケースが組み合わされるスタータにおいて、
継鉄と嵌合するケースの嵌合面を被水から保護すること
により、ケースに亀裂が生じることを防止できるスター
タを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】(請求項1の手段)本発
明のスタータは、始動モータの継鉄と嵌合するアルミニ
ウム製ケースの嵌合部に、樹脂またはゴム等の非金属か
ら成るリング部材がインサート成形され、ケースの嵌合
部がリング部材によって覆われていることを特徴とす
る。この構成によれば、実際に継鉄と嵌合するケース側
の嵌合面が非金属のリング部材によって形成されるの
で、リング部材と継鉄との間に生じる僅かな嵌合隙間に
水分がしみ込んでも、経時的に錆が発生するのは鉄製の
継鉄だけとなり、嵌合部が膨張することはない。
明のスタータは、始動モータの継鉄と嵌合するアルミニ
ウム製ケースの嵌合部に、樹脂またはゴム等の非金属か
ら成るリング部材がインサート成形され、ケースの嵌合
部がリング部材によって覆われていることを特徴とす
る。この構成によれば、実際に継鉄と嵌合するケース側
の嵌合面が非金属のリング部材によって形成されるの
で、リング部材と継鉄との間に生じる僅かな嵌合隙間に
水分がしみ込んでも、経時的に錆が発生するのは鉄製の
継鉄だけとなり、嵌合部が膨張することはない。
【0006】また、ケースにリング部材をインサート成
形することで、ケースとリング部材とが密着するので、
スタータが塩分を含む水が掛かる様な環境下に晒される
場合でも、ケースとリング部材との間に塩分を含んだ水
分が浸透することはなく、アルミニウム製のケースに水
酸化アルミニウムが生成されることを防止できる。その
結果、ケースが膨張して亀裂が生じることを防ぐことが
でき、耐環境性に優れたスタータを提供できる。
形することで、ケースとリング部材とが密着するので、
スタータが塩分を含む水が掛かる様な環境下に晒される
場合でも、ケースとリング部材との間に塩分を含んだ水
分が浸透することはなく、アルミニウム製のケースに水
酸化アルミニウムが生成されることを防止できる。その
結果、ケースが膨張して亀裂が生じることを防ぐことが
でき、耐環境性に優れたスタータを提供できる。
【0007】(請求項2の手段)本発明のスタータは、
始動モータの継鉄と嵌合するアルミニウム製ケースの嵌
合部に、鉄製のリング部材がインサート成形され、ケー
スの嵌合部がリング部材によって覆われていることを特
徴とする。この構成によれば、実際に継鉄と嵌合するケ
ース側の嵌合面が鉄製のリング部材によって形成される
ので、リング部材と継鉄との間に生じる僅かな嵌合隙間
に水分がしみ込んでも、経時的に錆が発生するのは鉄同
士、つまり鉄製のリング部材と継鉄だけとなり、嵌合部
が膨張することはない。
始動モータの継鉄と嵌合するアルミニウム製ケースの嵌
合部に、鉄製のリング部材がインサート成形され、ケー
スの嵌合部がリング部材によって覆われていることを特
徴とする。この構成によれば、実際に継鉄と嵌合するケ
ース側の嵌合面が鉄製のリング部材によって形成される
ので、リング部材と継鉄との間に生じる僅かな嵌合隙間
に水分がしみ込んでも、経時的に錆が発生するのは鉄同
士、つまり鉄製のリング部材と継鉄だけとなり、嵌合部
が膨張することはない。
【0008】また、ケースにリング部材をインサート成
形することで、ケースとリング部材とが密着するので、
スタータが塩分を含む水が掛かる様な環境下に晒される
場合でも、ケースとリング部材との間に塩分を含んだ水
分が浸透することはなく、アルミニウム製のケースに水
酸化アルミニウムが生成されることを防止できる。その
結果、ケースが膨張して亀裂が生じることを防ぐことが
でき、耐環境性に優れたスタータを提供できる。
形することで、ケースとリング部材とが密着するので、
スタータが塩分を含む水が掛かる様な環境下に晒される
場合でも、ケースとリング部材との間に塩分を含んだ水
分が浸透することはなく、アルミニウム製のケースに水
酸化アルミニウムが生成されることを防止できる。その
結果、ケースが膨張して亀裂が生じることを防ぐことが
でき、耐環境性に優れたスタータを提供できる。
【0009】(請求項3の手段)請求項1または2に記
載したスタータにおいて、ケースは、継鉄に隣接して始
動モータの前方側を覆うフロントケースであり、このフ
ロントケースの嵌合部に非金属製または鉄製のリング部
材がインサート成形されている。
載したスタータにおいて、ケースは、継鉄に隣接して始
動モータの前方側を覆うフロントケースであり、このフ
ロントケースの嵌合部に非金属製または鉄製のリング部
材がインサート成形されている。
【0010】(請求項4の手段)請求項1または2に記
載したスタータにおいて、ケースは、継鉄に隣接して始
動モータの後方側を覆うリヤケースであり、このリヤケ
ースの嵌合部に非金属製または鉄製のリング部材がイン
サート成形されている。
載したスタータにおいて、ケースは、継鉄に隣接して始
動モータの後方側を覆うリヤケースであり、このリヤケ
ースの嵌合部に非金属製または鉄製のリング部材がイン
サート成形されている。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、本発明のスタータを図面に
基づいて説明する。図1はスタータ1の半断面図であ
る。本実施例のスタータ1は、図1に示す様に、電機子
2に回転力を発生する始動モータM、電機子2の回転軸
3上に設けられる一方向クラッチ4、電機子2の回転力
をエンジンのリングギヤ5に伝達するピニオンギヤ6、
始動モータMを通電制御する電磁スイッチ7、この電磁
スイッチ7の吸引力を受けて一方向クラッチ4を軸方向
に移動させるレバー8、スタータ1の前方側(図1の左
側)を覆うフロントケース9、スタータ1の後部側(図
1の右側)を覆うリヤケース10等から構成される。
基づいて説明する。図1はスタータ1の半断面図であ
る。本実施例のスタータ1は、図1に示す様に、電機子
2に回転力を発生する始動モータM、電機子2の回転軸
3上に設けられる一方向クラッチ4、電機子2の回転力
をエンジンのリングギヤ5に伝達するピニオンギヤ6、
始動モータMを通電制御する電磁スイッチ7、この電磁
スイッチ7の吸引力を受けて一方向クラッチ4を軸方向
に移動させるレバー8、スタータ1の前方側(図1の左
側)を覆うフロントケース9、スタータ1の後部側(図
1の右側)を覆うリヤケース10等から構成される。
【0012】始動モータMは、電機子2の外周に固定界
磁(下述する)を有し、ブラシ11を介して通電される
周知の直流モータである。電機子2は、回転軸3、電機
子鉄心12、電機子コイル13、及び整流子14等から
構成され、回転軸3の前端部が軸受15を介してフロン
トケース9に回転自在に支持され、後端部が軸受16を
介してリヤケース10に回転自在に支持されている。整
流子14は、電機子コイル13の後端側に設けられて、
その電機子コイル13と電気的及び機械的に結合されて
いる。
磁(下述する)を有し、ブラシ11を介して通電される
周知の直流モータである。電機子2は、回転軸3、電機
子鉄心12、電機子コイル13、及び整流子14等から
構成され、回転軸3の前端部が軸受15を介してフロン
トケース9に回転自在に支持され、後端部が軸受16を
介してリヤケース10に回転自在に支持されている。整
流子14は、電機子コイル13の後端側に設けられて、
その電機子コイル13と電気的及び機械的に結合されて
いる。
【0013】固定界磁は、磁気回路の一部を形成する強
磁性体(例えば鉄製)の継鉄17と、この継鉄17の内
周面に固定される界磁極18と、この界磁極18に巻回
される界磁巻線19より構成される。ブラシ11は、ブ
ラシスプリング20と共にブラシホルダ21に保持され
て整流子14の径方向外周面に置かれ、ブラシスプリン
グ20により整流子14に押圧されている。なお、正極
側のブラシ11は、リード線22を介して電磁スイッチ
7に具備されるモータ端子23に電気的及び機械的に接
続され、負極側のブラシ11は、界磁巻線19に接続さ
れている。
磁性体(例えば鉄製)の継鉄17と、この継鉄17の内
周面に固定される界磁極18と、この界磁極18に巻回
される界磁巻線19より構成される。ブラシ11は、ブ
ラシスプリング20と共にブラシホルダ21に保持され
て整流子14の径方向外周面に置かれ、ブラシスプリン
グ20により整流子14に押圧されている。なお、正極
側のブラシ11は、リード線22を介して電磁スイッチ
7に具備されるモータ端子23に電気的及び機械的に接
続され、負極側のブラシ11は、界磁巻線19に接続さ
れている。
【0014】一方向クラッチ4は、回転軸3の外周にヘ
リカルスプラインを介して嵌合し、ピニオンギヤ6と一
体に回転軸3上を軸方向へ移動可能に設けられている。
ピニオンギヤ6は、一方向クラッチ4を構成するインナ
部4aと一体に設けられ、エンジン始動時に回転軸3上
を前進(図1の左側へ移動する)してリングギヤ5と噛
み合い、一方向クラッチ4を介して伝達された電機子2
の回転力をリングギヤ5に伝達する。なお、ピニオンギ
ヤ6の前進位置は、回転軸3上に取り付けられたカラー
24に当接して規制される。
リカルスプラインを介して嵌合し、ピニオンギヤ6と一
体に回転軸3上を軸方向へ移動可能に設けられている。
ピニオンギヤ6は、一方向クラッチ4を構成するインナ
部4aと一体に設けられ、エンジン始動時に回転軸3上
を前進(図1の左側へ移動する)してリングギヤ5と噛
み合い、一方向クラッチ4を介して伝達された電機子2
の回転力をリングギヤ5に伝達する。なお、ピニオンギ
ヤ6の前進位置は、回転軸3上に取り付けられたカラー
24に当接して規制される。
【0015】電磁スイッチ7は、始動モータMの径方向
外側に並設されて、図示しないボルトによりフロントケ
ース9に固定されている。この電磁スイッチ7は、通電
を受けて磁力を発生する励磁コイル(図示しない)と、
この励磁コイルの内周を摺動自在に配されたプランジャ
25とを具備し、このプランジャ25の移動に伴って、
始動モータMの通電回路に設けられるモータ接点を開閉
する。
外側に並設されて、図示しないボルトによりフロントケ
ース9に固定されている。この電磁スイッチ7は、通電
を受けて磁力を発生する励磁コイル(図示しない)と、
この励磁コイルの内周を摺動自在に配されたプランジャ
25とを具備し、このプランジャ25の移動に伴って、
始動モータMの通電回路に設けられるモータ接点を開閉
する。
【0016】モータ接点は、上記のモータ端子23及び
バッテリ端子26にそれぞれ設けられる一組の固定接点
(図示しない)と、この一組の固定接点間を開閉する可
動接点(図示しない)とで構成され、その可動接点がプ
ランジャ25に連動して可動する。なお、バッテリ端子
26は、図示しないバッテリケーブルを介して車載バッ
テリに接続される。レバー8は、レバーホルダー27に
支持されたピン28を中心として揺動可能に設けられ、
上端部がプランジャ25に設けられるジョイント部29
に連結され、下端側が二股に分岐して設けられ、一方向
クラッチ4のスプラインチューブ4bを跨いで連結され
ている。
バッテリ端子26にそれぞれ設けられる一組の固定接点
(図示しない)と、この一組の固定接点間を開閉する可
動接点(図示しない)とで構成され、その可動接点がプ
ランジャ25に連動して可動する。なお、バッテリ端子
26は、図示しないバッテリケーブルを介して車載バッ
テリに接続される。レバー8は、レバーホルダー27に
支持されたピン28を中心として揺動可能に設けられ、
上端部がプランジャ25に設けられるジョイント部29
に連結され、下端側が二股に分岐して設けられ、一方向
クラッチ4のスプラインチューブ4bを跨いで連結され
ている。
【0017】フロントケース9とリヤケース10は、共
にアルミニウム材を用いた鋳物成形品で、それぞれ継鉄
17と印籠嵌合により組み合わされ、フロントケース9
の螺子孔(図示しない)にリヤケース10の後端側から
スルーボルト30を螺子込んで締め付け固定されてい
る。但し、継鉄17と嵌合する両ケース9、10の嵌合
部には、図2及び図3に示す様に、樹脂またはゴム等の
非金属から成るリング部材31、32がインサート成形
され、そのリング部材31、32によって両ケース9、
10の嵌合部が覆われている。従って、両ケース9、1
0と継鉄17は、それぞれ両者間にリング部材31、3
2が介在された状態で印籠嵌合される。
にアルミニウム材を用いた鋳物成形品で、それぞれ継鉄
17と印籠嵌合により組み合わされ、フロントケース9
の螺子孔(図示しない)にリヤケース10の後端側から
スルーボルト30を螺子込んで締め付け固定されてい
る。但し、継鉄17と嵌合する両ケース9、10の嵌合
部には、図2及び図3に示す様に、樹脂またはゴム等の
非金属から成るリング部材31、32がインサート成形
され、そのリング部材31、32によって両ケース9、
10の嵌合部が覆われている。従って、両ケース9、1
0と継鉄17は、それぞれ両者間にリング部材31、3
2が介在された状態で印籠嵌合される。
【0018】次に、上記スタータ1の作動を説明する。
図示しないキースイッチを閉じて電磁スイッチ7の励磁
コイルが通電されると、励磁コイルの発生する磁力を受
けてプランジャ25が吸引され、励磁コイルの内周を図
1に示す右側へ移動する。このプランジャ25の移動が
レバー8を介して一方向クラッチ4に伝達されると、そ
の一方向クラッチ4が回転軸3上を前方(図1の左方
向)へ押し出され、一方向クラッチ4と一体に押し出さ
れるピニオンギヤ6の端面がリングギヤ5の端面に当接
して停止する。
図示しないキースイッチを閉じて電磁スイッチ7の励磁
コイルが通電されると、励磁コイルの発生する磁力を受
けてプランジャ25が吸引され、励磁コイルの内周を図
1に示す右側へ移動する。このプランジャ25の移動が
レバー8を介して一方向クラッチ4に伝達されると、そ
の一方向クラッチ4が回転軸3上を前方(図1の左方
向)へ押し出され、一方向クラッチ4と一体に押し出さ
れるピニオンギヤ6の端面がリングギヤ5の端面に当接
して停止する。
【0019】一方、プランジャ25の移動によってモー
タ接点が閉じると、バッテリから始動モータMへ電流が
流れて電機子2が回転し、その回転が一方向クラッチ4
を介してピニオンギヤ6に伝達される。これにより、ピ
ニオンギヤ6がリングギヤ5と噛み合い可能な位置まで
回転してリングギヤ5に噛み合うことにより、ピニオン
ギヤ6の回転がリングギヤ5に伝達されてエンジンをク
ランキングする。
タ接点が閉じると、バッテリから始動モータMへ電流が
流れて電機子2が回転し、その回転が一方向クラッチ4
を介してピニオンギヤ6に伝達される。これにより、ピ
ニオンギヤ6がリングギヤ5と噛み合い可能な位置まで
回転してリングギヤ5に噛み合うことにより、ピニオン
ギヤ6の回転がリングギヤ5に伝達されてエンジンをク
ランキングする。
【0020】エンジン始動後、キースイッチを開くと、
励磁コイルへの電流が断たれてプランジャ25を吸引す
る力が消滅するため、それまで吸引されていたプランジ
ャ25が図示しないスプリングの反力を受けて押し戻さ
れる。このプランジャ25の移動に伴ってモータ接点が
開くと、始動モータMに流れる電流が断たれて電機子2
の回転が停止する。また、プランジャ25の移動がレバ
ー8を介して一方向クラッチ4に伝達されると、ピニオ
ンギヤ6とリングギヤ5との噛み合いが解除され、一方
向クラッチ4とピニオンギヤ6が一体に回転軸3上を後
退して、図1に示す静止位置へ復帰する。
励磁コイルへの電流が断たれてプランジャ25を吸引す
る力が消滅するため、それまで吸引されていたプランジ
ャ25が図示しないスプリングの反力を受けて押し戻さ
れる。このプランジャ25の移動に伴ってモータ接点が
開くと、始動モータMに流れる電流が断たれて電機子2
の回転が停止する。また、プランジャ25の移動がレバ
ー8を介して一方向クラッチ4に伝達されると、ピニオ
ンギヤ6とリングギヤ5との噛み合いが解除され、一方
向クラッチ4とピニオンギヤ6が一体に回転軸3上を後
退して、図1に示す静止位置へ復帰する。
【0021】(本実施例の効果)本実施例のスタータ1
は、継鉄17と嵌合する両ケース9、10の嵌合部に非
金属から成るリング部材31、32がインサート成形さ
れているので、両ケース9、10と継鉄17は、図2及
び図3に示した様に、それぞれ両者間にリング部材3
1、32が介在された状態で印籠嵌合されている。この
構成によれば、実際に継鉄17と嵌合するケース9、1
0側の嵌合面が非金属のリング部材31、32によって
形成されるので、リング部材31、32と継鉄17との
間に生じる僅かな嵌合隙間に水分がしみ込んでも、経時
的に錆が発生するのは鉄製の継鉄17だけとなり、嵌合
部が膨張することはない。
は、継鉄17と嵌合する両ケース9、10の嵌合部に非
金属から成るリング部材31、32がインサート成形さ
れているので、両ケース9、10と継鉄17は、図2及
び図3に示した様に、それぞれ両者間にリング部材3
1、32が介在された状態で印籠嵌合されている。この
構成によれば、実際に継鉄17と嵌合するケース9、1
0側の嵌合面が非金属のリング部材31、32によって
形成されるので、リング部材31、32と継鉄17との
間に生じる僅かな嵌合隙間に水分がしみ込んでも、経時
的に錆が発生するのは鉄製の継鉄17だけとなり、嵌合
部が膨張することはない。
【0022】また、ケース9、10にリング部材31、
32をインサート成形することで、フロントケース9と
リング部材31、及びリヤケース10とリング部材32
とがそれぞれ密着するので、ケース9、10とリング部
材31、32との間に水分がしみ込むことを防止でき
る。従って、スタータ1が塩分を含む水が掛かる(被水
する)様な環境下に晒される場合でも、ケース9、10
とリング部材31、32との間に塩分を含んだ水分が浸
透することはなく、アルミニウム製のケース9、10に
水酸化アルミニウムが生成されることを防止できる。こ
れにより、ケース9、10が膨張することはなく、その
膨張の結果生じる亀裂の発生も防止できる。以上の結
果、両ケース9、10と継鉄17との嵌合部から始動モ
ータMの内部へ水分が浸入することを防止でき、耐環境
性に優れたスタータ1を提供できる。
32をインサート成形することで、フロントケース9と
リング部材31、及びリヤケース10とリング部材32
とがそれぞれ密着するので、ケース9、10とリング部
材31、32との間に水分がしみ込むことを防止でき
る。従って、スタータ1が塩分を含む水が掛かる(被水
する)様な環境下に晒される場合でも、ケース9、10
とリング部材31、32との間に塩分を含んだ水分が浸
透することはなく、アルミニウム製のケース9、10に
水酸化アルミニウムが生成されることを防止できる。こ
れにより、ケース9、10が膨張することはなく、その
膨張の結果生じる亀裂の発生も防止できる。以上の結
果、両ケース9、10と継鉄17との嵌合部から始動モ
ータMの内部へ水分が浸入することを防止でき、耐環境
性に優れたスタータ1を提供できる。
【0023】上記実施例では、非金属から成るリング部
材31、32をケース9、10にインサート成形してい
るが、非金属の代わりに、図4及び図5に示す様に、鉄
製のリング部材33、34をケース9、10の嵌合部に
インサート成形することも考えられる。この場合、ケー
ス9、10側と継鉄17との嵌合部が鉄同士、つまり鉄
製のリング部材33、34と鉄製の継鉄17とが嵌合す
るため、両者間の僅かな嵌合隙間に水分がしみ込んで
も、鉄製の継鉄17とリング部材33、34が錆びるだ
けであり、嵌合部が膨張することはない。
材31、32をケース9、10にインサート成形してい
るが、非金属の代わりに、図4及び図5に示す様に、鉄
製のリング部材33、34をケース9、10の嵌合部に
インサート成形することも考えられる。この場合、ケー
ス9、10側と継鉄17との嵌合部が鉄同士、つまり鉄
製のリング部材33、34と鉄製の継鉄17とが嵌合す
るため、両者間の僅かな嵌合隙間に水分がしみ込んで
も、鉄製の継鉄17とリング部材33、34が錆びるだ
けであり、嵌合部が膨張することはない。
【0024】また、上記実施例の場合と同様に、ケース
9、10に鉄製のリング部材33、34をインサート成
形する(実際の工程では、鉄製のリング部材33、34
に対しアルミニウム製のケース9、10をインサート成
形する)ことで、フロントケース9とリング部材33、
及びリヤケース10とリング部材34とがそれぞれ密着
するので、ケース9、10とリング部材33、34との
間に水分がしみ込むことを防止できる。従って、スター
タ1が塩分を含む水が掛かる様な環境下に晒される場合
でも、ケース9、10とリング部材33、34との間に
塩分を含んだ水分が浸透することはなく、アルミニウム
製のケース9、10に水酸化アルミニウムが生成される
ことを防止できる。これにより、ケース9、10が膨張
することはなく、その膨張の結果生じる亀裂の発生も防
止できる。以上の結果、両ケース9、10と継鉄17と
の嵌合部から始動モータMの内部へ水分が浸入すること
を防止でき、耐環境性に優れたスタータ1を提供でき
る。
9、10に鉄製のリング部材33、34をインサート成
形する(実際の工程では、鉄製のリング部材33、34
に対しアルミニウム製のケース9、10をインサート成
形する)ことで、フロントケース9とリング部材33、
及びリヤケース10とリング部材34とがそれぞれ密着
するので、ケース9、10とリング部材33、34との
間に水分がしみ込むことを防止できる。従って、スター
タ1が塩分を含む水が掛かる様な環境下に晒される場合
でも、ケース9、10とリング部材33、34との間に
塩分を含んだ水分が浸透することはなく、アルミニウム
製のケース9、10に水酸化アルミニウムが生成される
ことを防止できる。これにより、ケース9、10が膨張
することはなく、その膨張の結果生じる亀裂の発生も防
止できる。以上の結果、両ケース9、10と継鉄17と
の嵌合部から始動モータMの内部へ水分が浸入すること
を防止でき、耐環境性に優れたスタータ1を提供でき
る。
【図1】スタータの半断面図である。
【図2】継鉄とフロントケースとの嵌合部を示す拡大断
面図である。
面図である。
【図3】継鉄とリヤケースとの嵌合部を示す拡大断面図
である。
である。
【図4】継鉄とフロントケースとの嵌合部を示す拡大断
面図である。
面図である。
【図5】継鉄とリヤケースとの嵌合部を示す拡大断面図
である。
である。
【図6】スタータの半断面図である(従来技術)。
1 スタータ 9 フロントケース(ケース) 10 リヤケース(ケース) 17 継鉄 31 フロントケース側のリング部材(非金属) 32 リヤケース側のリング部材(非金属) 33 フロントケース側のリング部材(鉄製) 34 リヤケース側のリング部材(鉄製) M 始動モータ
Claims (4)
- 【請求項1】始動モータの固定界磁に用いられる継鉄
と、 この継鉄の開口端部に嵌合して組み合わされるアルミニ
ウム製のケースとを備えたスタータにおいて、 前記継鉄と嵌合する前記ケースの嵌合部に樹脂またはゴ
ム等の非金属から成るリング部材がインサート成形さ
れ、前記ケースの嵌合部が前記リング部材によって覆わ
れていることを特徴とするスタータ。 - 【請求項2】始動モータの固定界磁に用いられる継鉄
と、 この継鉄の開口端部に嵌合して組み合わされるアルミニ
ウム製のケースとを備えたスタータにおいて、 前記継鉄と嵌合する前記ケースの嵌合部に鉄製のリング
部材がインサート成形され、前記ケースの嵌合部が前記
リング部材によって覆われていることを特徴とするスタ
ータ。 - 【請求項3】請求項1または2に記載したスタータにお
いて、 前記ケースは、前記継鉄に隣接して前記始動モータの前
方側を覆うフロントケースであることを特徴とするスタ
ータ。 - 【請求項4】請求項1または2に記載したスタータにお
いて、 前記ケースは、前記継鉄に隣接して前記始動モータの後
方側を覆うリヤケースであることを特徴とするスター
タ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001073467A JP2002276515A (ja) | 2001-03-15 | 2001-03-15 | スタータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001073467A JP2002276515A (ja) | 2001-03-15 | 2001-03-15 | スタータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002276515A true JP2002276515A (ja) | 2002-09-25 |
Family
ID=18930886
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001073467A Pending JP2002276515A (ja) | 2001-03-15 | 2001-03-15 | スタータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002276515A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7267021B2 (en) | 2003-05-16 | 2007-09-11 | Denso Corporation | Starter having rear end cover |
JP2015144516A (ja) * | 2014-01-31 | 2015-08-06 | 株式会社デンソー | スタータ |
FR3051848A1 (fr) * | 2016-05-27 | 2017-12-01 | Valeo Equip Electr Moteur | Demarreur de moteur de vehicule a etancheite renforcee |
-
2001
- 2001-03-15 JP JP2001073467A patent/JP2002276515A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7267021B2 (en) | 2003-05-16 | 2007-09-11 | Denso Corporation | Starter having rear end cover |
JP2015144516A (ja) * | 2014-01-31 | 2015-08-06 | 株式会社デンソー | スタータ |
FR3051848A1 (fr) * | 2016-05-27 | 2017-12-01 | Valeo Equip Electr Moteur | Demarreur de moteur de vehicule a etancheite renforcee |
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