JP2002275834A - 鋼ウェブ接合補助具及び鋼ウェブの接合方法 - Google Patents

鋼ウェブ接合補助具及び鋼ウェブの接合方法

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JP2002275834A JP2001075425A JP2001075425A JP2002275834A JP 2002275834 A JP2002275834 A JP 2002275834A JP 2001075425 A JP2001075425 A JP 2001075425A JP 2001075425 A JP2001075425 A JP 2001075425A JP 2002275834 A JP2002275834 A JP 2002275834A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンクリートからなる上床版及び下床版と
これらを上下に連結する鋼ウェブとを有する橋桁の架設
時において、複数に分割して架設位置に搬入された鋼ウ
ェブを互いに溶接接合する際に、接合する鋼ウェブを簡
単な作業で密着させ、接合部が構造上の弱点となるのを
防止する。 【解決手段】 端部を重ね合わせるようにして接合さ
れる鋼ウェブ13の両側に、接合端縁に沿ってほぼ平行
に2本の反力受け部材21,22を配置し、これらの両
端を2本の鋼棒23,24で連結する。この2本の鋼棒
は鋼ウェブの上縁付近及び下縁付近に設けられた切り欠
き部に挿通される。反力受け部材には加圧部材26が取
り付けられ、鋼ウェブに対して進退が可能となってお
り、重ね合わされた鋼ウェブ13の接合部を両側から挟
み付けるように押圧する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、コンクリートか
らなる上床版及び下床版とこれらを上下に連結する鋼ウ
ェブとを有する橋桁の鋼ウェブを溶接接合する際に用い
る補助具並びに橋桁の鋼ウェブの接合方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来より、橋桁をコンクリート、特にプ
レストレストコンクリートで形成することが一般に行わ
れている。そして、支間の長いコンクリート橋では桁の
断面形状は、通常箱型となり、上床版と下床版とこれら
を連結するウェブとで構成される。このようなコンクリ
ートで構築された橋桁では、桁自重の10%〜30%程
度をウェブが占めており、鋼からなる橋桁に比べて桁自
重がかなり大きくなる。
【0003】このため、コンクリートのウェブを鋼ウェ
ブに置き換えることによって桁自重を軽減することが提
案されており、特開平7-189425号公報には、ウェブを平
らな鋼板又は鉛直方向の折り曲げ線で波形に折り曲げた
鋼ウェブを用いる橋桁が開示されている。このような波
形鋼ウェブを有する橋桁では、桁重量を低減して橋の基
礎・下部構造への負担を軽減することができるととも
に、上床版及び下床版に効率よくプレストレスを導入す
ることができるという利点がある。また、ウェブの鉄筋
組立、コンクリート打設等の作業を簡略化することがで
き、施工の省力化と工期の短縮を図ることも可能とな
る。さらに、波形鋼ウェブを備える橋桁では、ウェブが
高いせん断座屈耐力を有し、補強材を省略して工費を低
減させる効果をも有する。
【0004】上記のような鋼ウェブを有する橋桁の構築
は、架設する全域に支保工を組み立て、その上で構築す
る方法、橋脚上から両側に橋桁を順次に継ぎ足し、両側
への転倒モーメントのバランスをとりながら桁を伸長す
る片持ち架設工法、あるいは、橋脚上等で移動可能に橋
桁を支持し、基端側から順次に桁を継ぎ足して移動させ
ていく押出し工法等が一般的に用いられている。
【0005】上記鋼ウェブを有する橋桁を、このような
工法で架設しようとするとき、鋼ウェブは工場等で製作
し、桁の軸線方向の所定長さに分割して架設現場に搬入
する。そして、これらを架設位置で接合するとともに、
これらの鋼ウェブと一体となるように上床版及び下床版
のコンクリートを打設する。上記鋼ウェブの接合は、分
割された鋼ウェブの端部を重ねて隅肉溶接する方法が一
般的に採用される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような架設現場で鋼ウェブを溶接接合する際には、次の
ような問題点がある。分割された鋼ウェブの端部は、完
全に平坦な状態に仕上げることは難しく、多少のひず
み、反りがある。このため、接合しようとする鋼ウェブ
の端部を重ね合わせたときに、双方が完全に密着せず、
重ね合わせた鋼ウェブ間に多少の隙間ができてしまう。
そして、一方の鋼ウェブの端面と他方の鋼ウェブの側面
との間に隅肉溶接を施すときに、上記隙間があると溶接
部分に応力の集中が生じたり、溶接部分に欠陥が生じて
構造上の弱点になるおそれがある。
【0007】このような問題点を解決するために、重ね
合わされた鋼ウェブに貫通孔を設け、ボルトで締め付け
る方法や、一方の鋼ウェブに凸状の部材を溶接接合し、
この部材とくさび等を利用して双方の鋼ウェブを押し付
ける方法等が考えられている。
【0008】しかし、これらの方法は、いずれも接合す
る鋼ウェブに付加的な加工が必要であり、工数が増加す
るとともに、付加的な部材を溶接することによって、鋼
ウェブに欠陥を生じるおそれもある。
【0009】本願発明は、上記のような事情に鑑みてな
されたものであり、その目的は、簡単な作業で接合する
鋼ウェブを密着させ、接合部が構造上の弱点となるのを
防止することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1に係る発明は、 コンクリートからなる
上床版及び下床版と、これらを上下に連結する鋼ウェブ
とを有する橋桁の架設時用いられ、複数に分割して架設
位置に搬入された鋼ウェブを互いに溶接接合する為に用
いられる補助具であって、 前記鋼ウェブの上縁付近及
び下縁付近に設けられた切り欠き部又は貫通孔に挿通さ
れ、鋼ウェブに対してほぼ垂直に配置される2本の鋼棒
と、接合される前記鋼ウェブの両側に、接合端縁に沿っ
てほぼ平行に配置され、前記鋼棒により2カ所で互いに
連結される2本の反力受け部材と、 前記反力受け部材
に支持され、互いに重ね合わされて接合される鋼ウェブ
の接合端縁付近を両側から挟み付けるように進退可能と
なった加圧部材とを有する鋼ウェブ接合補助具を提供す
るものである。
【0011】この鋼ウェブ接合補助具では、鋼ウェブの
両側に配置された2本の反力受け部材が鋼棒によって互
いに連結される。そして、加圧部材は、これらの反力受
け部材に支持され、鋼ウェブ両側から側面を挟みつける
ように押圧する。したがって、鋼ウェブの重ね合わされ
た端部は互いにぴったりと密着する。このような状態で
隅肉溶接を行うことにより、欠陥のない接合ができ、構
造上の弱点となるのを防止することができる。
【0012】また、上記反力受け部材を連結する2本の
鋼棒は、鋼ウェブの上縁付近及び下縁付近に設けられた
切り欠き部又は貫通孔に挿通されているので、鋼ウェブ
の上縁及び下縁にフランジが接合されていても、反力受
け部材を容易に連結することができる。さらに、鋼ウェ
ブの上縁及び下縁に沿ってコンクリートの床版が既にに
形成されていたり、コンクリート打設のための型枠が組
み立てられていても、反力受け部材を容易かつ確実に連
結することができる。
【0013】請求項2に係る発明は、請求項1に記載の
鋼ウェブ接合補助具において、前記加圧部材は、 2本
の反力受け部材のそれぞれに、対となって前記鋼ウェブ
を隔てて対向する位置で固着又は係止された複数のナッ
トと、 これらのナットにそれぞれ螺合され、接合され
る前記鋼ウェブの両側面に対して、それぞれが進退可能
となっている複数のロッドとを有するものとする。
【0014】この鋼ウェブ接合補助具では、ロッドを回
転することにより、両側から鋼ウェブ側面に対してロッ
ドが進出し、重ね合わされた鋼ウェブを両側から挟み付
ける。したがって、簡単な構造で確実に鋼ウェブを押圧
することができ、欠陥のない溶接接合が可能となる。
【0015】請求項3に係る発明は、請求項1に記載の
鋼ウェブ接合補助具において、 前記加圧部材は、 前
記2本の反力受け部材の一方に固着され、前記鋼ウェブ
の側面に当接される支圧部と、 前記反力受け部材の他
方に固着又は係止されたナットと、 前記ナットに螺合
され、前記支圧部と前記鋼ウェブを隔てて対向する位置
で、該鋼ウェブの側面に対して進退可能となったロッド
とを有するものとする。
【0016】この鋼ウェブ接合補助具では、一方の反力
受け部材に支圧部が固着されており、これが鋼ウェブの
一方の側面に当接される。そして、他方の反力受け部材
に支持されたロッドが鋼ウェブの側面に向かって進出す
ることにより、上記支圧部と進出したロッドとの間に鋼
ウェブの重ね合わされた端部が挟み込まれる。これによ
り、接合される鋼ウェブの端部は互いに密着し、良好な
隅肉溶接が可能となる。
【0017】また、上記支圧部は反力受け部材に固着さ
れており、その位置を正確に設定しておくことによっ
て、定規としての機能を有することになる。したがっ
て、正確な位置で鋼ウェブを押圧することができ、鋼ウ
ェブに曲げや反りが生じるのを防止して正確な形状に仕
上げることができる。
【0018】請求項4に係る発明は、 コンクリートか
らなる上床版及び下床版と、これらを上下に連結する鋼
ウェブとを有する橋桁の架設時に、複数に分割して架設
位置に搬入された鋼ウェブを互いに接合する方法であっ
て、 前記鋼ウェブの接合端縁付近であって、該鋼ウェ
ブの上縁付近及び下縁付近に切り欠き部又は貫通孔を設
けておき、 複数に分割された鋼ウェブの接合される端
縁付近を互いに重ね合わせて、該鋼ウェブを所定の位置
に設置し、 接合される該鋼ウェブの両側に、接合端縁
に沿ってほぼ平行に2本の反力受け部材を配置し、 前
記切り欠き部又は貫通孔に鋼棒を挿通して、鋼ウェブの
上縁付近及び下縁付近で前記反力受け部材を互いに連結
し、 前記2本の反力受け部材に反力を作用させ、互い
に重ね合わされて接合される鋼ウェブの接合端縁付近を
両側から挟み付けるように加圧し、 互いに重ね合わさ
れた鋼ウェブが圧接された状態で双方を溶接接合する鋼
ウェブの接合方法を提供するものである。
【0019】接合される鋼ウェブの端縁は、所定の位置
で重ね合わせるように設置しても、双方の鋼ウェブ間に
隙間が生じるのは避けられない。しかし、上記方法で
は、反力受け部材を接合する鋼ウェブの両側に配置する
とともに、上縁付近と下縁付近とを鋼棒で連結し、この
反力受け部材に反力を作用させて鋼ウェブを両側から挟
み付けるよう加圧することができる。鋼ウェブを加圧す
る手段は、反力受け部材に支持され、鋼ウェブに対して
進退可能な部材を設けてもよいし、反力受け部材と鋼ウ
ェブとの間にくさびや伸縮するジャッキ等を挟み込んで
もよい。
【0020】また、反力受け部材を連結する鋼棒は、鋼
ウェブの上縁付近と下縁付近とに設けられた切り欠き部
又は貫通孔に挿通されるので、鋼ウェブの上縁及び下縁
に沿ってフランジが接合されていても、鋼ウェブに接近
した位置で2つの反力受け部材を容易に連結することが
できる。また、鋼ウェブの上縁及び下縁に沿ってコンク
リート床版が接合されている場合、コンクリートを打設
するための型枠が組み立てられている場合にも、簡単な
作業で鋼ウェブを挟み付けるように加圧することができ
る。
【0021】請求項5に係る発明は、請求項4に記載の
鋼ウェブの接合方法において、 前記2本の反力受け部
材に反力を作用させ、互いに重ね合わされて接合される
鋼ウェブを挟み付けるように加圧する工程は、 2本の
反力受け部材の、前記鋼ウェブを隔てて対向する位置に
それぞれに固着又は係止されたナットにそれぞれ螺条を
有するロッドを螺合し、 該ロッドを回転することによ
って、接合される前記鋼ウェブの両側面に対して該ロッ
ドを進出させるものとする。
【0022】この方法では、ロッドを回転して鋼ウェブ
の両側面に対して進出させることにより、重ね合わされ
た端縁付近を容易に挟み付けることができる。そして、
鋼ウェブに多少の“ゆがみ”や“そり”があっても容易
に対応することができ、鋼ウェブに大きな応力を生じさ
せることなく、挟み付けることができる。
【0023】請求項6に係る発明は、請求項4に記載の
鋼ウェブの接合方法において、 前記2本の反力受け部
材に反力を作用させ、互いに重ね合わされて接合される
鋼ウェブを挟み付けるように加圧する工程は、 前記2
本の反力受け部材の一方に固着された支圧部を、前記鋼
ウェブの側面に当接し、 前記反力受け部材の他方に固
着又は係止されたナットに螺条を有するロッドを螺合
し、 該ロッドを回転することによって、接合される前
記鋼ウェブの側面に対して該ロッドを進出させるものと
する。
【0024】この方法では、反力受け部材に固着された
支圧部を、接合する鋼ウェブの片側の面に当接し、反対
側からロッドで押さえ付けることによって、鋼ウェブを
正確な位置で挟み付けることができ、鋼ウェブに“ゆが
み”や“そり”が生じるのを防止することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の
実施の形態を説明する。図1は、波形鋼ウェブを有する
橋桁の切断面とその周辺部を示す斜視図であり、本願発
明に係る鋼ウェブ接合方法の適用又は本願発明に係る鋼
ウェブ接合補助具を用いた鋼ウェブの接合を行うことが
できる橋桁の一例を示すものである。また、図2は同じ
橋桁の部分断面図である。この橋桁は、プレストレスト
コンクリートからなる上床版11及び下床版12と、鋼
板材を波形に曲折した鋼ウェブ13とで主要部が構成さ
れており、橋軸方向に所定の長さに分割された波形の鋼
板材を接合し、この部分の上床版11及び下床版12の
コンクリートを順次に打設することによって構築される
ものである。
【0026】この橋桁の橋軸方向のプレストレスは、主
に箱形の断面の内側に張設されたケーブル(図示しな
い)の引張力によって導入されており、必要に応じて、
上床版11及び下床版12のコンクリート内部に緊張材
が配置され、この緊張材の張力によってプレストレスが
導入される。また、上床版11のコンクリート内には、
橋桁の軸線と直角方向に所定間隔で緊張材が埋め込ま
れ、橋面に作用する輪荷重等に耐え得るようにプレスト
レスが導入されている。
【0027】上記鋼ウェブ13は、橋桁の軸線と直角方
向の折り曲げ線によって鋼板材を曲折し、図2(b)に
示すような波形に形成したものである。この鋼ウェブ1
3の上縁及び下縁には図2(a)に示すようにフランジ
14,15が溶接によって接合されており、上フランジ
14の上面及び下フランジ15の下面には、多数のスタ
ッドジベル16が固着されている。上床版11及び下床
版12のコンクリートは上記スタッドジベル16を埋め
込むように打設され、上下フランジ14,15と密接し
て一体化される。
【0028】橋桁の軸線方向に分割して架設現場に搬入
された鋼ウェブ13の接合部は、図3に示すように、接
合される二つの鋼ウェブ13a,13bの端縁付近13
c,13dが互いに重ね合わされ、一方の鋼ウェブの端
面と他方の鋼ウェブの側面との間に隅肉溶接17が施さ
れている。一方、接合される二つの鋼ウェブに溶接され
た上下のフランジ14,15は、間隙を開けて互いに突
き合わせるように配置され、接合されずに離間したまま
とされる。そして、鋼ウェブ13のフランジ14,15
との接合部付近には端縁が後退する形状とする切り欠き
が設けられており、重ね合わされた鋼ウェブの端縁付近
13c,13dの上下に開口部分18が形成されてい
る。
【0029】本願発明の一実施形態である鋼ウェブの接
合方法及び鋼ウェブ接合補助具は、上記開口部分を利用
して、鋼ウェブを接合するものであり、次にこの方法及
び接合補助具について説明する。
【0030】鋼ウェブ13は、所定の長さの波形に加工
され、上下のフランジ14,15が接合された状態で架
設位置に輸送される。そして、図4に示すように、接合
する鋼ウェブ13aを橋桁の軸線方向に配列し、図3に
示すように、鋼ウェブの端縁付近13c,13dが互い
に重ね合わされた状態で支持される。このとき、重ね合
わされた鋼ウェブの対向面間には多少の隙間が生じてお
り、この隙間を解消するために鋼ウェブ接合補助具を用
いて、双方の鋼ウェブが圧接される。
【0031】鋼ウェブ接合補助具は、図5に示すよう
に、接合する端縁に沿って鋼ウェブ13の外側及び内側
に2つの反力受け部材21,22を有し、これらの上端
付近及び下端付近が鋼棒23,24によって互いに連結
される。上記鋼棒23,24は、鋼ウェブ13の重ね合
わされた部分の上縁付近及び下縁付近に形成された開口
部分18(図3参照)に挿通されている。
【0032】上記反力受け部材21,22のそれぞれ
は、図6(a)(b)に示すように、2つの溝形鋼21
a,21b,22a,22bを背合わせに配置したもの
であり、上記鋼棒23,24はこれらの間に挿通され、
ナット25によって双方の溝形鋼に係止されている。
【0033】上記反力受け部材21,22には、鋼ウェ
ブを両側から押圧するための加圧部材26が装着されて
いる。この加圧部材26は、2つの溝形鋼を囲むように
装着された係止部材27と、この係止部材27の鋼ウェ
ブ13側に接合されたナット28と、このナット28に
螺合されるロッド29と、ロッド29の後端部に取り付
けられたハンドル30と、ロッド29の先端に取り付け
られた支圧板31とを備えている。
【0034】上記係止部材27は、反力受け部材21,
22を構成する溝形鋼の軸線に沿って移動が可能となっ
ており、溝形鋼に設けられた小孔列32に挿着されるピ
ンによって適切な位置に支持することができるようにな
っている。また、上記支圧板31は、ロッド29に対し
て回転可能に連結されており、鋼ウェブ13の側面に当
接され、押圧された状態となっても、ロッド29は自由
に回転できるようになっている。
【0035】このような加圧部材26は、双方の反力受
け部材21,22に同数が装着されており、鋼ウェブの
両側で対向する位置に支持される。
【0036】以上のような構成の鋼ウェブ接合補助具を
用いると、ハンドル30を操作してロッド29を回転す
ることにより、ロッド29及び支圧板31が鋼ウェブ1
3の側面に向かって進出し、鋼ウェブ13を挟み込むよ
うにその両側面に当接される。そして、さらにロッド2
9を回転することにより、双方の反力受け部材21,2
2に反力を負担させて、鋼ウェブ13の重ね合わされた
接合端縁付近を強く押圧することができる。これによ
り、重ね合わされた鋼ウェブ13はぴったりと密着し、
この状態で隅肉溶接を行うことによって、接合部に欠陥
が生じるのを防止することができる。
【0037】次に、本願発明の他の実施形態である鋼ウ
ェブ接合補助具を図7に基づいて説明する。この鋼ウェ
ブ接合補助具は、2つの反力受け部材41,42を備
え、これらが鋼ウェブ13の切り欠き部に挿通された2
本の鋼棒43,44で連結されている点は、図5及び図
6に示される補助具と同じである。ただし、加圧部材4
6は一方の反力受け部材42にのみ装着されており、他
方の反力受け部材41には支圧部51が固着されてい
る。この支圧部51は、溝形鋼に固着された柱状部材5
2の先端に支圧板53が取り付けられたものであり、こ
の支圧板53の位置が正確に定められている。
【0038】したがって、この支圧板53の面を鋼ウェ
ブ13に当接し、反対側の面に加圧部材の支圧板45を
当接して押し付けることにより、重ね合わされた鋼ウェ
ブ13を強く押圧するとともに、固定側の支圧板51が
定規として機能し、鋼ウェブ13の正確な形状を維持す
ることが可能となる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本願発明に係る鋼
ウェブ接合補助具では、接合する鋼ウェブの重ね合わさ
れた部分を簡単な構造で強く押し付けることができ、欠
陥のない溶接接合を行うことができる。また、本願発明
に係る鋼ウェブの接合方法では、分割して架設現場に搬
入された鋼ウェブを、簡単な作業で、欠陥を生じること
なく接合することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】波形鋼ウェブを有する橋桁の斜視図である。
【図2】図1に示す橋桁の部分断面図である。
【図3】図1に示す橋桁の鋼ウェブの接合部を示す側面
図及び断面図である。
【図4】図1に示す橋桁の鋼ウェブを接合する状態を示
す概略斜視図である。
【図5】本願発明の一実施形態である鋼ウェブ接合補助
具を示す断面図である。
【図6】図5に示す鋼ウェブ接合補助具の側面図及び断
面図である。
【図7】本願発明の他の実施形態である鋼ウェブ接合補
助具を示す断面図である。
【符号の説明】
11 上床版 12 下床版 13 鋼ウェブ 14 上フランジ 15 下フランジ 16 スタッドジベル 17 隅肉溶接 18 開口部分 21,22,41,42 反力受け部材 23,24,43,44 鋼棒 25 ナット 26,46 加圧部材 27 係止部材 28 ナット 29 ロッド 30 ハンドル 31,45 支圧板 32 小孔列 51 支圧部 52 柱状部材 53 支圧板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 道哉 大阪市西区北堀江1丁目22番19号 川田建 設株式会社大阪支店内 (72)発明者 河上 誠 東京都新宿区荒木町13番地 ライベストビ ル2F 株式会社四谷エンジニアリング内 Fターム(参考) 2D059 AA08 CC06 CC08 CC12 DD01 GG55

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリートからなる上床版及び下床
    版とこれらを上下に連結する鋼ウェブとを有する橋桁の
    架設時に用いられ、複数に分割して架設位置に搬入され
    た鋼ウェブを互いに溶接接合する為に用いられる補助具
    であって、 前記鋼ウェブの上縁付近及び下縁付近に設けられた切り
    欠き部又は貫通孔に挿通され、鋼ウェブに対してほぼ垂
    直に配置される2本の鋼棒と、 接合される前記鋼ウェブの両側に、接合端縁に沿ってほ
    ぼ平行に配置され、前記鋼棒により2カ所で互いに連結
    される2本の反力受け部材と、 前記反力受け部材に支持され、互いに重ね合わされて接
    合される鋼ウェブの接合端縁付近を両側から挟み付ける
    ように進退可能となった加圧部材とを有することを特徴
    とする鋼ウェブ接合補助具。
  2. 【請求項2】 前記加圧部材は、 2本の反力受け部材のそれぞれに、対となって前記鋼ウ
    ェブを隔てて対向する位置で固着又は係止された複数の
    ナットと、 これらのナットにそれぞれ螺合され、接合される前記鋼
    ウェブの両側面に対して、それぞれが進退可能となって
    いる複数のロッドとを有することを特徴とする請求項1
    に記載の鋼ウェブ接合補助具。
  3. 【請求項3】 前記加圧部材は、 前記2本の反力受け部材の一方に固着され、前記鋼ウェ
    ブの側面に当接される支圧部と、 前記反力受け部材の他方に固着又は係止されたナット
    と、 前記ナットに螺合され、前記支圧部と前記鋼ウェブを隔
    てて対向する位置で、該鋼ウェブの側面に対して進退可
    能となったロッドとを有することを特徴とする請求項1
    に記載の鋼ウェブ接合補助具。
  4. 【請求項4】 コンクリートからなる上床版及び下床
    版と、これらを上下に連結する鋼ウェブとを有する橋桁
    の架設時に、複数に分割して架設位置に搬入された鋼ウ
    ェブを互いに接合する方法であって、 前記鋼ウェブの接合端縁付近であって、該鋼ウェブの上
    縁付近及び下縁付近に切り欠き部又は貫通孔を設けてお
    き、 複数に分割された鋼ウェブの接合される端縁付近を互い
    に重ね合わせて、該鋼ウェブを所定の位置に設置し、 接合される該鋼ウェブの両側に、接合端縁に沿ってほぼ
    平行に2本の反力受け部材を配置し、 前記切り欠き部又は貫通孔に鋼棒を挿通して、鋼ウェブ
    の上縁付近及び下縁付近で前記反力受け部材を互いに連
    結し、 前記2本の反力受け部材に反力を作用させ、互いに重ね
    合わされて接合される鋼ウェブの接合端縁付近を両側か
    ら挟み付けるように加圧し、 互いに重ね合わされた鋼ウェブが圧接された状態で双方
    を溶接接合することを特徴とする鋼ウェブの接合方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の鋼ウェブの接合方法
    において、 前記2本の反力受け部材に反力を作用させ、互いに重ね
    合わされて接合される鋼ウェブを挟み付けるように加圧
    する工程は、 2本の反力受け部材の、前記鋼ウェブを隔てて対向する
    位置にそれぞれに固着又は係止されたナットにそれぞれ
    螺条を有するロッドを螺合し、 該ロッドを回転することによって、接合される前記鋼ウ
    ェブの両側面に対して該ロッドを進出させるものである
    ことを特徴とする鋼ウェブの接合方法。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載の鋼ウェブの接合方法
    において、 前記2本の反力受け部材に反力を作用させ、互いに重ね
    合わされて接合される鋼ウェブを挟み付けるように加圧
    する工程は、 前記2本の反力受け部材の一方に固着された支圧部を、
    前記鋼ウェブの側面に当接し、 前記反力受け部材の他方に固着又は係止されたナットに
    螺条を有するロッドを螺合し、 該ロッドを回転することによって、接合される前記鋼ウ
    ェブの両側面に対して該ロッドを進出させるものである
    ことを特徴とする鋼ウェブの接合方法。
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