JP2002273336A - 水系塗布剤塗工シートの製造方法及び粘着シート積層体 - Google Patents

水系塗布剤塗工シートの製造方法及び粘着シート積層体

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Abstract

(57)【要約】 【課題】乾燥後のカールや波うち現象が抑制された水系
塗布剤塗工シートを効率よく製造する方法、及び上記方
法で得られた粘着シートを複数枚重ね合わせてなる、波
うちのない外観の良好な粘着シート積層体を提供するこ
と。 【解決手段】吸水性基材表面の一部に水系塗布剤を塗工
し、乾燥処理して塗工シートを製造するに当たり、水系
塗布剤を塗工後高周波誘電加熱処理する水系塗布剤塗工
シートの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水系塗布剤塗工シ
ートの製造方法及び粘着シート積層体に関する。さらに
詳しくは、本発明は、基材に塗布された水系塗布剤の乾
燥処理を、高周波誘電加熱により行うことにより、乾燥
後のカールや波うち現象が抑制された水系塗布剤塗工シ
ートを効率よく製造する方法、及び上記方法で得られた
粘着シートを複数枚重ね合わせてなる、波うちのない外
観の良好な粘着シート積層体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、紙類や布類などの吸水性基材に、
水系塗布剤、例えば水系粘着剤、水系塗料、水系印刷イ
ンクなどを一部に特定パターンで部分塗工することがよ
く行われている。しかしながら、吸水性基材に、水系塗
布剤を部分的に塗工し、通常行われている熱風により乾
燥処理する場合、塗工部分と非塗工部分の水分量の差に
より、乾燥処理製品にカールや波うち現象が生じるとい
う好ましくない事態を招来する。このようなカールや波
うち現象の発生を抑制するために、現在、乾燥処理後に
水分調整を行う方法が多く採られているが、この方法で
は、カールや波うち現象の発生を充分に抑制することが
できない。一方、宅配貨物や商品包装体などの表面に、
その貨物や商品の種類、取扱いなどを表示するために、
ラベルが貼着されている。このような宅配ラベル,製品
表示ラベル,注意書きラベルなどの表示ラベルは、これ
まで用紙状あるいはテープ状の剥離紙からなる台紙に重
ね合わされたものを、用紙状の台紙から剥がし、あるい
はテープ状の台紙を一定の位置でカットしたのち剥がし
て使用されていた。しかしながら、このような表示ラベ
ルは、これを使用したあとに剥離紙がゴミとして残り、
その使用量に応じて廃棄物が多くなって環境上好ましく
なく、又、テープ状の台紙をカットする際に負傷する危
険があるなどの欠点を有していた。
【0003】したがって、このような欠点を改良したも
のとして、基材の片面に基材のエッジに接する非塗布部
分を残して粘着剤を塗布して粘着層を設け、かつその反
対面に剥離層を設けてなる粘着シートを、該粘着層と剥
離層とを対面させて複数枚重ね合わせた粘着シート積層
体が提案されている(登録実用新案公報第300384
0号)。このような粘着シート積層体は、粘着シートを
1枚ずつ剥がして貼るだけの簡単な作業であるので、作
業性が良く安全に使用できる上、剥離紙などの廃棄物が
発生しないなどの長所を有している。このような粘着シ
ート積層体に用いられる粘着シートを、吸水性基材の片
面の一部に水系粘着剤を塗工し、熱風乾燥処理して作製
する方法においては、前記したように、得られる粘着シ
ートにカールや波うち現象が生じる。したがって、この
ものを複数枚重ね合わせて積層する場合、得られる粘着
シート積層体は、塗工部が浮き上がり、への字状の波う
ちを形成し、外観が著しく損なわれるのを免れないとい
う問題が生じる。
【0004】ところで、吸水性基材に水系塗布剤を塗工
し、乾燥処理する場合、通常熱風乾燥機が用いられてい
る。しかしながら、未乾燥水系塗布剤塗工シートを、熱
風乾燥機により乾燥処理する場合、水系塗布剤を部分塗
工したものはカールや波うち現象が起こりやすいなどの
問題が生じる上、塗工層の形成には、一般に直塗りでは
なく、剥離紙が廃棄物となる転写法が用いられているの
が実状である。一方、加熱方式として、高周波誘電加熱
方式が知られている。この高周波誘電加熱方式は、被加
熱物質の誘電体損失を利用して、高周波により加熱する
方式であって、被加熱物質の熱伝導を必要としないた
め、迅速な均質加熱が可能であり、工業的には、例えば
木材の乾燥、プラスチックの接着や成形などに利用され
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況下で、乾燥後のカールや波うち現象が抑制された水
系塗布剤塗工シートを効率よく製造する方法、及び上記
方法で得られた粘着シートを複数枚重ね合わせてなる、
波うちのない外観の良好な粘着シート積層体を提供する
ことを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、吸水性基材表
面に水系塗布剤を塗工したのち、高周波誘電加熱処理
し、好ましくは更に熱風乾燥処理する方法、及び上記方
法で作製された吸水性基材の片面に水系粘着剤層を有す
る粘着シートを複数枚重ね合わせてなる粘着シート積層
体が、それぞれその目的に適合し得ることを見出した。
本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、(1)吸水性基材表面の一部に水
系塗布剤を塗工し、乾燥処理して塗工シートを製造する
に当たり、水系塗布剤を塗工後高周波誘電加熱処理する
ことを特徴とする水系塗布剤塗工シートの製造方法、
(2)高周波誘電加熱処理後、さらに熱風乾燥処理する
ことを特徴とする上記(1)の水系塗布剤塗工シートの
製造方法、(3)水系塗布剤を塗工後の水分量と高周波
誘電加熱処理及び熱風乾燥処理した後の水分量との差を
100%の乾燥率とした場合、高周波誘電加熱処理によ
る乾燥率を60〜70%とすることを特徴とする上記
(2)の水系塗布剤塗工シートの製造方法、(4)吸水
性基材が紙類又は布類であることを特徴とする上記
(1)〜(3)の何れかの水系塗布剤塗工シートの製造
方法、(5)水系塗布剤が水系粘着剤であることを特徴
とする上記(1)〜(4)の何れかの水系塗布剤塗工シ
ートの製造方法、(6)吸水性基材の水系塗布剤を塗工
した面と逆の面の側に高周波電極を設置して高周波誘電
加熱処理することを特徴とする上記(1)〜(5)の何
れかの水系塗布剤塗工シートの製造方法、及び(7)上
記(1)〜(6)の何れかの製造方法で得られた、吸水
性基材の片面の少なくとも一部に水系粘着剤層を有する
シートを、複数枚重ね合わせてなる粘着シート積層体、
を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の水系塗布剤塗工シートの
製造方法においては、基材として吸水性基材が用いられ
る。この吸水性基材としては、例えば上質紙,クラフト
紙,グラシン紙,コート紙などの紙類、天然繊維や合成
繊維の織布若しくは不織布などの布類を好ましく挙げる
ことができる。この吸水性基材の厚さは、特に制限はな
く、各種の状況に応じて適宜選定すればよいが、通常1
0〜300μm、好ましくは50〜150μmの範囲で
ある。本発明の方法においては、上記吸水性基材表面に
水系塗布剤を部分塗工する。この水系塗布剤としては、
特に制限はなく、例えば水系粘着剤,水系塗料,水系印
刷インク,水系ヒートシール性コーティング剤,水系バ
リヤー性コーティング剤などの中から、得られる製品の
用途に応じて、適宜選択することができる。ここで、水
系粘着剤は、水溶性型と水性エマルジョン型に大別する
ことができ、水溶性型粘着剤としては、例えばポリビニ
ルアルコール,ポリビニルメチルエーテル,ポリビニル
ピロリドン,ポリアクリルアミド,ポリカルボン酸を有
するポリマー、デキストリンなどに粘着付与剤などを配
合したものを挙げることができる。一方、水性エマルジ
ョン型粘着剤としては、例えばアクリルエマルジョン
系,天然ゴムラテックス系,スチレンーブタジエン共重
合体ラテックス系などを挙げることができる。
【0008】水系塗料としては、例えばマレイン化油変
性樹脂,マレイン化脂肪酸変性ポリエステル,特殊フェ
ノール樹脂変性樹脂,アクリル酸をモノマー成分とする
アクリル樹脂,トリメリット酸変性アルキド樹脂などの
ポリカルボン酸樹脂のカルボン酸基をアルカリ金属塩,
アンモニウム塩,アミン塩などに誘導したものを含む水
溶性塗料,さらには粉状水性塗料,無機質塗料,ケイ酸
塩塗料などを挙げることができる。水系印刷インクとし
ては、例えばインクジェットプリンターなどに用いられ
る水性塗料系又は水性顔料系インクなどが、水系ヒート
シール性コーティング剤としては、例えばゴムラテック
ス系コーティング剤などが、水系バリヤー性コーティン
グ剤としては、例えば塩化ビニリデン系共重合体ラテッ
クスコーティング剤などが挙げられる。これらの水系塗
布剤の中で、水系粘着剤は乾燥前の状態で10〜200
μm程度の厚みで塗工され、比較的、塗工部と非塗工部
の水分量の差が大きいため、水系粘着剤を使用する場合
に、本発明の方法を適用するのが、特に有利である。こ
の水系塗布剤の塗工方法としては、特に制限はなく、従
来公知の方法、例えばスプレーコート法,バーコート
法,ナイフコート法,ロールコート法,ブレードコート
法,ダイコート法などの中から、状況に応じて適宜選択
して用いることができる。水系塗布剤の塗工層の厚さは
(乾燥状態)、得られる製品の用途に応じて適宜選定さ
れるが、通常5〜100μm、好ましくは10〜50μ
mの範囲である。
【0009】本発明の方法においては、このようにして
水系塗布剤を、基材表面の一部に塗工したのち、以下に
示すように乾燥処理することにより、目的の水系塗布剤
塗工シートを製造する。本発明における乾燥処理におい
ては、水系塗布剤を塗工した後高周波誘電加熱処理する
方法が用いられる。上記高周波誘電加熱処理には、周波
数10〜50MHz程度の高周波誘電加熱装置を用いる
ことができるが、ISM(INDUSTRIAL, SCIENTIFIC and
MEDICAL)規格で定められた周波数である、13.56
MHz±6.78KHz、27.12MHz±162.
72KHzまたは40.68MHz±20.34KHz
を用いることいが好ましい。
【0010】高周波誘電加熱装置としては、高周波電極
を、吸水性基材の上方(塗膜側)又は下方(塗膜の反対
側)の何れに設置されたものでも使用しうるが、下方
(塗膜の反対側)に設置したものを使用するのが、以下
に述べる理由から、より好ましい。即ち、塗工された水
系塗布液は、濡れ性や毛細管現象などによって吸水性基
材へ浸透する傾向がある。この水系塗布液が浸透した基
材の下方に高周波電極を設置した場合は、高周波電力は
塗工膜の加熱・乾燥にだけではなく、基材に浸透してい
る塗布液の加熱・乾燥にも働くが、浸透中の塗布液の量
(単位面積当りの重量)が小さいので、短時間に加熱さ
れる。このように加熱された浸透中の塗布液は、一部水
分が蒸発し基材中へ拡散して、残った液の濃度・粘度が
上昇するが、それにより基材の更に深部への浸透も、ま
た、塗工膜からの新たな浸透も阻止される。これによっ
て、塗布液の吸水性基材への浸透は界面近傍に限定さ
れ、しかも急速に乾燥されるため、基材の膨張変形や乾
燥後の波うち現象を、より確実に抑制できる。一方、高
周波電極を吸水性基材の上方に設置した場合は、塗工膜
のシールド作用で高周波電力は主として塗工膜の加熱・
乾燥に使われので、上記の場合に比べると、基材に浸透
している塗布液の過熱・乾燥効果が弱くなり、その浸透
を防ぐ効果も小さくなる。高周波誘電加熱装置内を通過
直後の水系塗布剤の温度は、好ましくは50〜90℃、
より好ましくは60〜80℃の範囲とするのが好まし
い。
【0011】このようにして、高周波誘電加熱処理した
塗工シートは、更に熱風乾燥処理するのが好ましく、そ
れにより塗膜の面状態をより良くすることができる。こ
のように高周波誘電加熱処理と熱風乾燥処理とを併用す
る場合においては、水系塗布剤を塗工後の水分量と高周
波誘電加熱処理及び熱風乾燥処理した後の水分量との差
を100%の乾燥率とした場合の高周波誘電加熱処理に
よる乾燥率を60〜70%とするのが好ましい。この乾
燥率が60%未満では、高周波誘電加熱処理による効果
が充分に発揮されないおそれがあり、一方70%を超え
るとこの加熱処理において塗膜中の水分が沸騰し、乾燥
塗膜の外観不良をもたらす原因となる。熱風乾燥処理の
温度は、好ましくは60〜90℃、より好ましくは70
〜80℃の範囲が適当である。この熱風乾燥処理に用い
られる熱風乾燥機としては特に制限はなく、従来、水系
塗布剤塗工シートの乾燥処理に慣用されている熱風乾燥
機を用いることができる。
【0012】塗工及び乾燥速度は、通常3〜300m/
分の範囲である。水系塗布剤を部分的に塗工しても、乾
燥後にカールや波うち現象が生じにくくなる。また、従
来、転写法により塗工膜を設けていたものが、吸水性基
材に水系塗布剤を直接塗工することも可能となる。この
ような本発明の方法は、特に水系塗布剤を厚塗りや部分
塗布する際に適用するのが有利である。
【0013】図1は、本発明の水系塗布剤塗工シートの
製造方法に使用し得る装置の一例の概要図であって、こ
の図で示すように、例えば、ロールナイフ2とコーティ
ングロール3とからなる水系塗布剤塗工機構、高周波誘
電加熱装置6及び熱風乾燥機7を有している。
【0014】送出ロール(図示せず)から送り出された
吸水性基材1は、まず水系塗布剤塗工機構へ供給され、
ロールナイフ2とコーティングロール3とによって、水
系塗布剤4が所定の厚さになるように塗工される。この
未乾燥塗工シート5は高周波誘電加熱装置6に送られ、
60〜70%程度乾燥されたのち、熱風乾燥機7に送ら
れ、ほぼ完全に乾燥処理される。このようにして作製さ
れた水系塗布剤塗工シート8は、巻取りロール(図示せ
ず)によって巻取られるか、あるいは積層工程へ供給さ
れる。なお、乾燥処理後に、更に水分調整を行ってもよ
い。
【0015】次に、本発明の粘着シート積層体について
説明する。水系塗布剤として、水系粘着剤を用い、前述
の本発明の製造方法によって、吸水性基材の片面の少な
くとも一部に、厚さが通常5〜50μm、好ましくは1
0〜30μm程度の水系粘着剤層を有する粘着シートを
作製する。このようにして得られた一方の面に水系粘着
剤層を有する粘着シートを所定の大きさに切断したの
ち、複数枚重ね合わせることにより、本発明の粘着シー
ト積層体が得られる。なお、吸水性基材の水系粘着剤層
を有する面と反対側の面に剥離層を設け、水系粘着剤層
と剥離層を対面させて粘着シート積層体を作成してもよ
い。この剥離層は、吸水性基材の全面に設ける必要はな
く、該基材の水系粘着剤層と反対側の面の少なくとも一
部分、通常は当該粘着シートに積層される他の粘着シー
トの水系粘着剤層に対応する領域に設ければよい。剥離
層を部分的に設けることにより、剥離層が存在しない部
分には、捺印や筆記が可能となる。本発明の粘着シート
積層体は、波うちのない外観の良好なものである。
【0016】
【実施例】次に、本発明を実施例により、さらに詳細に
説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定
されるものではない。 実施例1 吸水性基材として、厚さ70μm、幅300mmの上質
紙を用い、連続的に水系粘着剤の塗工及び高周波誘電加
熱を行った。高周波誘電加熱装置としては、下記のテス
ト用装置を用いた。 <高周波誘電加熱装置> ・最大出力:2.2kw ・電極:黄銅製、径4mm ・電極配置:15mm間隔で流れ方向に対して垂直に1
9本配置 ・周波数:40.68MHz±20.3kHz ・装置寸法:長さ320mm、幅540mm まず、基材の片面の中央部分に幅100mmとなるよう
に、水系粘着剤(アクリルエマルジョン系、固形分濃度
59.2重量%)を乾燥後の塗工層(粘着剤層)の厚さ
が40μmとなるようにロールナイフコータにより塗工
したのち、基材の下方(水系粘着剤を塗工した面と逆の
面の側)に高周波電極を設置した高周波誘電加熱装置に
より、該装置通過直後の温度77.2℃にて加熱処理し
た。なお、塗工・乾燥速度は5m/分であり、高周波誘
電加熱装置通過直後の粘着剤層の残存水分量は0.9g
/m2 であった。この塗工シートには、カールや波うち
現象は発生しなかった。
【0017】実施例2 実施例1において、高周波誘電加熱装置通過直後の温度
を85.8℃とし、引き続き、熱風乾燥機を用いて70
℃で塗工・乾燥速度を7m/分にして乾燥した以外は、
実施例1と同様な操作を行った。未乾燥塗工シートの粘
着剤層に含まれる水分量は27.6g/m2 であり、高
周波誘電加熱装置通過直後の粘着剤層の水分量は8.2
g/m2 であり、高周波誘電加熱処理による乾燥率は6
9.5%であった。また、熱風乾燥機で乾燥後の粘着剤
層の水分量は0.7g/m2 であった。得られた塗工シ
ートには、カールや波うち現象は発生せず、また塗膜
(粘着剤)の面状態も良好であった。 実施例3 実施例1及び2で得られた水系粘着剤塗工シートを、片
側に幅50mmの粘着剤層を有するように100mm×
100mmの寸法に裁断し、それを100枚重ねて粘着
シート積層体とした。この粘着シート積層体には、波う
ちはなかった。
【0018】比較例1 実施例1と同じ基材及び水系粘着剤を用い、連続的に水
系粘着剤の塗工及び熱風乾燥処理を行った。まず、実施
例1と同様にして、基材に水系粘着剤を塗工したのち、
熱風乾燥機にて、温度90℃で乾燥処理して塗工シート
を得た。なお、塗工・乾燥速度は7m/分であった。乾
燥後の粘着剤層の残存水分量は0.9g/m2 であっ
た。この塗工シートには、カール、波うち現象が発生し
た。
【0019】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、未乾燥塗工
シートの乾燥処理を、高周波誘電加熱と熱風乾燥を組み
合わせて行うことにより、乾燥後のカールや波うち現象
が抑制された水系塗布剤塗工シートを効率よく製造する
ことができる。また、本発明の方法で得られた粘着シー
トを複数枚重ね合わせることにより、波うちのない外観
の良好な粘着シート積層体を得ることができる。
【0020】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水系塗布剤塗工シートの製造方法に使
用し得る装置の一例の概要図である。
【符号の説明】
1 吸水性基材 2 ロールナイフ 3 コーティングロール 4 水系塗布剤 5 未乾燥塗工シート 6 高周波誘電加熱装置 7 熱風乾燥機 8 水系塗布剤塗工シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B05D 7/24 301 B05D 7/24 301P B32B 7/06 B32B 7/06 D06M 10/00 D06M 10/00 C 15/263 15/263 D21H 25/04 D21H 25/04 Fターム(参考) 4D075 BB24Z BB33Z BB35Y BB35Z BB38Z BB91Z CA47 DA04 DB18 DB20 DC36 DC50 EA06 EA13 EA33 EA35 EB01 EB02 EB10 EB12 EB14 EB15 EB19 EB22 EB32 EB36 EB39 4F100 AK25G AT00A AT00C AT00D AT00E BA02 BA03 BA04 BA05 BA07 BA10A BA10C BA10D BA10E DG10A DG11A EH46 EH462 EJ25 EJ252 EJ42 EJ423 EJ86 EJ862 GB90 JD15A JL03 JL13B JM01B 4L031 AB31 BA33 CA08 CB01 4L033 AB04 AC11 AC15 CA18 4L055 AG71 AG97 AH37 AH50 AJ03 BE08 BE11 BE20 EA19 FA18 FA20 FA30 GA42

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸水性基材表面の一部に水系塗布剤を塗
    工し、乾燥処理して塗工シートを製造するに当たり、水
    系塗布剤を塗工後高周波誘電加熱処理することを特徴と
    する水系塗布剤塗工シートの製造方法。
  2. 【請求項2】 高周波誘電加熱処理後、更に熱風乾燥処
    理することを特徴とする請求項1に記載の水系塗布剤塗
    工シートの製造方法。
  3. 【請求項3】 水系塗布剤を塗工後の水分量と高周波誘
    電加熱処理及び熱風乾燥処理した後の水分量との差を1
    00%の乾燥率とした場合、高周波誘電加熱処理による
    乾燥率を60〜70%とすることを特徴とする請求項2
    に記載の水系塗布剤塗工シートの製造方法。
  4. 【請求項4】 吸水性基材が紙類又は布類であることを
    特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の水系塗布剤塗
    工シートの製造方法。
  5. 【請求項5】 水系塗布剤が水系粘着剤であることを特
    徴とする請求項1〜4の何れかに記載の水系塗布剤塗工
    シートの製造方法。
  6. 【請求項6】 吸水性基材の水系塗布剤を塗工した面と
    逆の面の側に高周波電極を設置して高周波誘電加熱処理
    することを特徴とする請求項 1〜5の何れかに記載の水
    系塗布剤塗工シートの製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の方法で得られた、吸水
    性基材の片面の少なくとも一部に水系粘着剤層を有する
    シートを、複数枚重ね合わせてなる粘着シート積層体。
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JP2020157276A (ja) * 2019-03-28 2020-10-01 凸版印刷株式会社 多孔質膜の製造方法
JP2021054996A (ja) * 2019-09-30 2021-04-08 ニチバン株式会社 粘着テープ片積層体
CN115397568A (zh) * 2020-04-16 2022-11-25 富士胶片株式会社 涂布膜的制造方法

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