JP2002273170A - ガス浄化装置 - Google Patents

ガス浄化装置

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JP2002273170A
JP2002273170A JP2001073399A JP2001073399A JP2002273170A JP 2002273170 A JP2002273170 A JP 2002273170A JP 2001073399 A JP2001073399 A JP 2001073399A JP 2001073399 A JP2001073399 A JP 2001073399A JP 2002273170 A JP2002273170 A JP 2002273170A
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gas
electrode
parallel
glow discharge
unnecessary
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JP2001073399A
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English (en)
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Katsuya Tokumura
勝也 徳村
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TECHNO PLEX KK
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】所定の対面間隔を維持して配置される平行
平板2は、浄化すべき不要ガスの通路を形成し、平面電
極3は、上記平行平板2の対向面の裏面に密着して成
り、電源4は、上記平面電極3に接続され上記平行平板
2間にグロー放電を維持させ、このグロー放電によって
上記不要ガスは分解され浄化される。 【効果】静止型で、静粛、構造簡単、安価、且つ、高性
能なガス浄化装置を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、グロー放電によっ
て不要ガスを浄化するガス浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年環境保全の観点から自動車の排気ガ
スや、その他生活空間で発生する有毒ガスなど、不要ガ
ス処理技術の開発が積極的に推進されている。特に排気
ガス中にグロー放電を維持することによって排気ガスを
分解して浄化するガス浄化装置が脚光を浴びている。こ
の技術の基本について以下に図を用いて説明する。
【0003】図7は、従来技術の説明(その1)であ
る。(a)は、基本原理を表す図である。(b)は、基
本原理を表す他の図である。(a)より、従来のガス浄
化装置100は、外筒(外部電極)101と、内部電極
102と、電源103とから構成されている。
【0004】外筒(外部電極)101と、内部電極10
2との間に不要ガス104が吸入される。又外筒(外部
電極)101と、内部電極102には電源103が接続
される。電源103の電圧を調整することによって外筒
(外部電極)101と、内部電極102との間の不要ガ
ス104中にグロー放電が生成される。
【0005】このグロー放電によって、例えば自動車の
排気ガスであれば、水蒸気と窒素ガス等に分解され、無
害な排気ガス105となって排出される。この技術の基
本は、不要ガス中にいかにして均一なグロー放電が効率
良く維持されるかにある。図に示すように内部電極10
2の中心からr離れた点での電界強度Eは、E=ρ/2
πr・・・(1)式で表される。ここでρは電荷量であ
り、電源が供給する放電電流に比例する。又不要ガスの
誘電率を簡単のために1と置く。従って、外筒(外部電
極)101と、内部電極102との間の電界強度は、下
段に示すように双曲線となる。その結果、均一なグロー
放電を得ることは難しい。
【0006】上記欠点を小さくするために、一例として
(b)に示すように、内部電極102の外径を大きくす
ることが考えられる。中段の図に示す通り内部電極10
2の外径が大きいため両電極間の対向面積が大きくな
る。更に、下段の図に示す通り外筒(外部電極)101
と、内部電極102との間の電界強度が大きくなり、且
つ内部電極102からの位置による差が小さくなる。そ
の結果、(a)と同じ電界強度を得るためには、電源電
圧を下げることも可能になる。更に、電界強度変化量も
(a)に比して小さくなる。
【0007】しかし、両電極間の対向面積が大きくなる
につれて両電極間にアーク放電(中段の図のa−b間)
が発生する確率が高くなる。アーク放電が発生するとア
ーク周辺の気体が絶縁破壊されて、インピーダンスが低
下する。その結果グロー放電が消滅してしまう。以上説
明したように、内部電極102を大きくして対向面積を
増加させることは困難な技術である。上記困難な技術を
解決するための従来の技術について以下に図を用いて説
明する。
【0008】図8は、従来技術の説明図(その2)であ
る。従来のガス浄化装置200は、外筒(外部電極)1
01と、電源103と、ファン(内部電極)201と、
中心シャフト202とから構成される。
【0009】外筒(外部電極)101と、ファン(内部
電極)201との間に不要ガスが吸入される。又外筒
(外部電極)101とファン(内部電極)201との間
には電源103が接続される。電源103の電圧を調整
することによって外筒(外部電極)101と、ファン
(内部電極)201との間に存在する吸気ガス中にグロ
ー放電が生成される。
【0010】ファン(内部電極)201の外径部分には
段差が設けられている。段差の凸部と外筒(外部電極)
101の内径との間隔をt1とし、段差の凹部と外筒
(外部電極)101の内径との間隔をt2とする。ここ
で外筒(外部電極)101とファン(内部電極)201
との間に電源103によって所定の電圧を印加したとき
に間隔t1ではグロー放電が発生し、間隔t2ではグロ
ー放電が消滅するように設定されている。更に、ファン
(内部電極)201は、中心シャフト202を中心とし
て所定の回転方向203に回転する。
【0011】以上の構成を採用しているため、アーク放
電を排除するために以下のように機能する。今仮に図上
のa−b間にアーク放電が発生したとする。しかし、フ
ァン(内部電極)201は、中心シャフト202を中心
として所定の回転方向203に回転している。従って、
次の瞬間に、外筒(外部電極)101のa点は、ファン
(内部電極)201の凹部に位置するc点と対応するこ
とになる。
【0012】その結果、上記設定によりアーク放電は、
消滅する。アーク放電は長続きすることがなくなり、グ
ロー放電が消滅に至る確率は低下することになる。以上
で従来技術の説明を終了して、以下に従来技術の解決す
べき課題と本発明の目的について説明する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な従来の技術には、次のような解決すべき課題があっ
た。即ち、従来のガス浄化装置200(図8)では、フ
ァン(内部電極)201を回転させる必要があるため構
造が複雑で高価になってしまう。
【0014】又、ファン(内部電極)201の外径が大
きくなるため外筒(外部電極)101とファン(内部電
極)201との間の容積が小さくなり装置全体の容積に
対する不要ガスの処理能力が低下する。
【0015】更に、可動部分があるために無視すること
が出来ない程の回転音が発生する。従って、静粛を要す
る室内等での使用には向かなくなる。以上説明した課題
を解決し、可動部分を排除して、構造簡単で、安価、且
つ、高性能なガス浄化装置を提供することが本発明の目
的である。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は以上の点を解決
するため次の構成を採用する。 〈構成1〉浄化すべき不要ガス中にグロー放電が維持さ
れ、このグロー放電によって上記不要ガスが分解され浄
化されるガス浄化装置であって、所定の対面間隔を維持
して配置され上記不要ガスの通路を形成する絶縁材料か
らなる平行平板と、上記平行平板の対向面の裏面に密着
して成る平面電極と、上記平面電極に放電電流を供給し
て上記平行平板間に上記グロー放電を維持する電源とを
備えることを特徴とするガス浄化装置。
【0017】〈構成2〉構成1に記載のガス浄化装置に
おいて、上記平面電極は、上記平行平板の所定の位置に
化学積層法又は物理積層法によって形成されることを特
徴とするガス浄化装置。
【0018】〈構成3〉構成1又は構成1に記載のガス
浄化装置において、上記電源は、所定の周波数の交流電
源であることを特徴とするガス浄化装置。
【0019】〈構成4〉上記不要ガスを吸気する吸気口
と、分解され浄化されたガスを排気する排気口とを有す
る筐体中に構成1又は構成2に記載のガス浄化装置が複
数個並列に並べて配置されることを特徴とするガス浄化
装置。
【0020】〈構成5〉上記不要ガスは、医療機器の殺
菌に用いられたエチレンオキサイドであることを特徴と
する構成1乃至構成3に記載のガス浄化装置。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を具体
例を用いて説明する。図1は、具体例の構成図である。
(a)は、ガス浄化装置のB−B断面の平面図である。
(b)は、ガス浄化装置のA−A断面の側面図である。
図1より、具体例のガス浄化装置1は、平行平板2(2
−1〜2−10)と、平面電極3(3−1〜3−10)
と、電源4と、筐体5とを備える。
【0022】本発明の基本原理は、大面積で僅少距離に
対向して配置された平面電極間に安定したグロー放電を
維持して不要ガスを分解することである。そこで、上記
具体例の構成の詳細について説明する前に、この基本構
成の原理について説明し、その後に、上記構成について
詳細に説明する。
【0023】図2は、本発明の原理説明図(その1)で
ある。(a)は、対向して僅少距離に配置されている2
枚の平面電極22に電源21が接続され、アーク放電が
発生した場合について表した図である。(b)は、
(a)のA部を拡大した図である。
【0024】(a)より、平面電極間の距離をTとおく
と2枚の平面電極22間での電界強度Eは、図下段に記
すようにE=V0/T・・・・(2)式、(ここでV0
は電源電圧であり不要ガスの誘電率は1としてある)と
なり平面電極22からの位置に係わらず一定となる。上
記(1)式が内部電極102(図7)の中心からの距離
rの関数(双曲線)になるのと大きく異なる。従って、
平面電極間内部に発生するグロー放電の均一化、安定化
に役立つ筈である。又、2枚の平面電極22の対向面積
を大きくすることによって効率アップを図ることも容易
な筈である。
【0025】従って、大面積の平面電極22を採用する
という、単純な技術的思想によって上記解決すべき課題
で説明したガス浄化装置の問題点が簡単に解決されるか
のように見える。しかし、大面積の平面電極22を僅少
距離に配置してグロー放電を発生させている装置は、あ
まり見あたらない。少なくともガス浄化装置の分野で、
その実施例を検索することは難しい。その理由は簡単で
ある。安定した性能を維持できるガス浄化装置の量産化
が技術的に難しいからである。以下にガス浄化装置とし
て大面積の平面電極22を僅少距離に配置してグロー放
電させる場合の解決課題について説明する。
【0026】・課題1 大面積の平面電極を高平滑度に加工することが難しい。
どこかに傷、凹凸が発生し易い。かかる傷や凹凸には、
高電界中で電荷が集中しやすいことが良くしられてい
る。その結果大面積の平面電極を2枚僅少距離に配置し
て両電極に高電圧を印可してグロー放電を維持している
場合に、大面積のどこかの部分でアーク放電の発生する
確率が大きくなる。
【0027】即ち、グロー放電は、アーク放電開始寸前
の状態を維持して放電しているため何らかの要因、例え
ば平面電極に存在するガス濃度の不均一などと上記傷や
凹凸の位置が一致したときにアーク放電の発生する確率
が大きくなる。アーク放電が発生すると、アーク溶接の
原理で、金属電極の熱溶融によって凹凸が更に大きくな
る(b)。その結果アーク放電が継続し、ついにはグロ
ー放電が消滅してしまう。
【0028】・課題2 図3は、本発明の原理説明図(その2)である。(a)
は、電極の端の部分に電荷が集中している状態を表す図
である。(b)は、電極の端の部分を絶縁物で保持した
場合に沿面放電している状態を表す図である。(c)
は、電極の端の部分に絶縁物を挟んだ状態を表している
図である。
【0029】高電界中では、電荷が電極の端の部分に集
中することが良く知られている(a)。そこで、位置決
めされた電極の端の部分のアーク放電を防ぐために、電
極の端の部分を絶縁物で保持(位置決め)すると(b)
図に示すように沿面放電が発生し、グロー放電の消滅に
つながる。又、位置決めのため電極の端の部分に絶縁物
を挟むと、絶縁物が浮遊容量となって、例えば交流電源
を採用する場合等、電極間インピーダンスの低下を招く
ことになり不都合である。
【0030】・課題3 大面積の平面電極(通常金属板)を2枚僅少距離に正確
に配置することが難しい。上記のように大面積の平面電
極(通常金属板)に安定したグロー放電を維持するため
には電極間距離を正確に保持することが不可欠である。
電極の曲がりくねりは許されない。ところが図3(b)
(c)で説明したように電極の端を絶縁物で保持するこ
とも(b)、電極間に絶縁物を挟むこと(c)も、許さ
れない。一方、平面電極(通常金属板)を厚くして機械
的に強固な構造を採用すれば可能かもしれない。しかし
これでは、量産性に富み安価なガス浄化装置を得ること
は出来ない。
【0031】上記課題1を解決するために本発明では、
平面電極を絶縁材料からなる平行平板に密着した構成を
とる。以下に図を用いて詳細に説明する。図4は、本発
明の原理説明図(その3)である。(a)は、大面積の
平面電極が僅少距離に配置されている状態を表している
図である。(b)は、電界強度分布を表した図である。
【0032】(a)に示すように、本発明では絶縁材料
(例えばSiO2)からなる平行平板2の片面の所定の
位置に化学積層法(例えば無電界メッキ法)や物理積層
法(例えば真空蒸着又はスパッタリング法)によって平
行電極3を構成する(a)。勿論平行平板2上に金属板
(平面電極3)を接着剤等で貼り付けて構成しても良
い。但し、この場合には、平行平板2と金属板(平面電
極3)との密着性に充分注意する必要がある。ここで留
意すべき点は、以下の通りである。
【0033】即ち、上記課題1で説明したように、安定
したグロー放電を維持するためには表面の平滑度が極め
て重要であるが、絶縁材料(例えばSiO2)は、金属
に比較して表面の平滑加工が容易である。又、絶縁材料
(例えばSiO2)間にアーク放電が発生しても溶解し
にくいのでアーク放電は比較的はやく消滅することにな
る。更に、上記構成を採用することによって、上記課題
で挙げなかった効果を得ることも可能になる。以下に図
を用いて詳細に説明する。
【0034】上記電極に電源40を接続すると両電極間
に(b)に示すよう電界強度分布(E(s)、E
(g)、E(s))が現れる。平行平板2−1及び平行
平板2−2中の電界強度E(s)は、平行平面2−1の
板厚をT1、平行平板2−1と平行平板2−2の間の間
隙をT2、電源電圧をV0とすると、E(s)=V0/
(2T1+εT2)・・・(3)式となる。ここでεは
SiO2の誘電率である。同様にして平行平板2−1と
平行平板2−2の間の空間の電界強度E(g)は、不要
ガスの誘電率を1とするとE(g)=V0/((2T1
/ε)+T2)・・・(4)式となる。
【0035】又、平面電極3−1と平面電極3−2の間
に平行平板2−1と平行平板2−2が存在しなかった場
合について考察する。この場合には、電界強度E(0)
は、E(0)=V0/(2T1+T2)・・・(5)式
となる。(3)式、(4)式に置いて、ε≫1なので、
E(g)〉E(0)〉E(s)となる。即ち、平行平板
2−1と平行平板2−2を平面電極3−1と平面電極3
−2の間に介在させることによって電源電圧を上げるこ
となく電界強度を上げることが可能になる。
【0036】次に、本発明における上記課題2の解決策
について図を用いて詳細に説明する。図5は、本発明の
原理説明図(その4)である。(a)は、電極端の平面
図である。(b)は、電極端の側面図である。
【0037】(b)より、本発明では、図に示すように
平行平板2−2の端の部分から所定の寸法L1、L2、
L3除いた状態で平面電極3を密着して構成する。かか
る電極構成は、化学積層法によって構成する場合には、
平行平板2−2の電極不必要部分に予めレジストを塗布
することによって容易になし得る。又物理積層法によっ
て構成する場合には、不必要部分をマスクで覆う等して
容易に構成できる。
【0038】所定の寸法L1、L2、L3は、予め適用
装置に応じた実験によって求められる。寸法L3を適切
に設定することによって、平面電極3−1、平面電極3
−2の位置決めが必要とされる場合には、位置決め板5
1を用いることも可能になる。この場合には浮遊容量C
sは小さくグロー放電への影響は少なくなる。
【0039】更に、特殊な場合について図を用いて説明
する。図6は、本発明の原理説明図(その5)である。
(a)は、平行平面板の一部を削除した状態を表す図で
ある。(b)は、削除部分の電位分布を表す図である。
【0040】本発明を適用する装置によっては、明確な
要因を解明することは出来ないが、平面電極の特定の場
所でアーク放電の発生する確率が大きい場所がある。例
えば、通過する不要ガスの渦が発生しやすい場所などで
ある。かかる場合に、その部分の平行平板を削除する
(61−1、61−2)ことによってアーク放電の発生
する確率を下げることも可能になる。即ち(b)より、
平行平板を削除後の電界強度62は、削除前の電界強度
63より下がる。その結果アーク放電の発生する確率が
小さくなる。
【0041】次に、本発明における上記課題3の解決策
について説明する。以上説明したように、本発明では、
図4に示すように、平面電極3−1及び平面電極3−2
は、それぞれ平行平板2−1及び平行平板2−2の面上
に形成されているので曲がりくねりの心配がない。この
平行平板2−1及び平行平板2−2は絶縁体(ここでは
SiO2)で構成されているので平滑化しやすい。
【0042】更に、上記の通り電極の端部も適正に設定
されるので沿面放電を考慮する必要もない。従って、本
発明では、平面電極3−1及び平面電極3−2の位置配
置を、平行平板2−1及び平行平板2−2の位置配置に
帰することが出来る。以上で本発明の基本原理の説明を
終了したので具体例1について説明する。
【0043】図1に戻って具体例の構成について説明す
る。平行平板2は、絶縁材料からなる板であって不要ガ
スの通路を形成する部分である。この表面は平滑加工さ
れ、その一面には後に説明する平面電極3が所定の位置
に密着されている。絶縁材料としては、一例としてSi
O2等が用いられる。この平行平板は、2枚一組が対向
して僅少距離に配置されている。この平行平板の間に不
要ガスが流される。
【0044】平面電極3は、上記平行平板2の対向面の
裏面の所定の位置に密着されている金属電極である。通
常化学積層法又は物理積層法によって形成される。化学
積層法とは例えば無電界メッキ法である。物理積層法と
は、例えば真空蒸着法やスパッタリング法などである。
所定の位置は、化学積層法では電極不必要な部分にレジ
ストを塗布する等して設定される。又物理積層法では、
電極不必要な部分をマスクする等して設定される。勿論
ガス浄化装置の用途次第によっては、所定の形状寸法に
設定された金属の薄板を上記平行平板2の対向面の所定
の位置に接着して形成しても良い。
【0045】電源4は、対向する平面電極に接続され、
放電電流を供給する部分である。ここでは、一例として
10KV、13KHzの交流電源が用いられている。こ
の電源から供給される放電電流によって上記対向する平
面電極3にグロー放電が維持される。勿論ガス浄化装置
の用途次第によっては、所定の直流電源が採用されても
良い。
【0046】筐体5は、不要ガスを吸気する吸気口6
と、分解され浄化されたガスを排気する排気口7を有す
る上板5−1、下板5−2、側板5−3、からなる外箱
である。通常不要ガスに侵されにくいプラスチック材料
等が用いられる。但し、不要ガスに侵されにくいもので
あれば他の材料であっても良い。特に限定されるもので
はない。筐体内部には、対向する平行平板2が上板5−
1と下板5−2に直角方向に複数組並列に並べて配置さ
れている。処理能力を増大させるためである。勿論用途
次第では1組だけであっても良い。上記のように、この
平行平板2の対向面の裏面に密着してなる平面電極3に
は電源4が接続されている。
【0047】次に、具体例の機能について説明する。
吸気口6から一例として医療器具を殺菌した後のエチレ
ンオキサイドガス(不要ガス)が吸気される。このエチ
レンオキサイドガス(不要ガス)は、平行平板2−1と
2−2の間、平行平板2−3と2−4の間、平行平板2
−5と2−6の間、平行平板2−7と2−8の間、平行
平板2−9と2−10の間に充満される。
【0048】又平面電極3−1、3−4、3−5、3−
8、3−9と、平面電極3−2、3−3、3−6、3−
7、3−10の間には電源4によって10KV、13K
Hzの交流電圧V0が印加されている。この交流電圧V
0によって平行平板2−1と2−2の間、平行平板2−
3と2−4の間、平行平板2−5と2−6の間、平行平
板2−7と2−8の間、平行平板2−9と2−10の間
にグロー放電が維持される。その結果エチレンオキサイ
ドガス(不要ガス)は無害な水蒸気と炭酸ガスに分解さ
れて排気口7から排気される。
【0049】以上の説明では、裏面に平面電極3が密着
された平行平板2が上板5−1と下板5−2に直角方向
に平行に並べられている場合に限定して説明したが、本
発明は、この例に限定されるものでは無い。即ち、平面
電極3が等距離で対向される配置であれば、平行平板2
が上板5−1又は下板5−2と所定の角度で傾いていて
も良いし、場合によっては、上板5−1又は下板5−2
と平行に配置されても良い。
【0050】又、平行平板2の長さ方向が吸気口6と排
気口7とを結んだ方向に整列して平行に並べられている
場合に限定して説明したが、本発明は、この例に限定さ
れるものでは無い。即ち、不要ガスの通路さえ確保され
るものであれば吸気口6と排気口7とを結んだ方向に所
定の角度で傾斜して配置されても良いし、場合によって
は、直角に配置されても良い。
【0051】
【発明の効果】以上説明した構成を採用することによっ
て以下の効果を得る。 1.グロー放電面の平滑加工がし易くなり、且つ、アー
ク放電が発生しても溶解しにくいので平滑度を維持し易
くなる。 2.平面電極3の形状寸法、配置位置を自由に設定出来
るため沿面放電や、電極の端部の電荷による弊害等を容
易に除去出来るので大面積の平面電極を僅少距離に正確
に配置することが容易になる。 3.平面電極3間に介在する平行平板2(絶縁材料)に
よって平面電極3の間隔が等価的に狭くなったのと同様
の効果を得ることが出来ので、グロー放電を維持する電
圧を低下させることが出来る。 4.更に、最大の効果は、従来実用化が困難であった大
面積の平面電極22を僅少距離に配置したガス浄化装置
の実用化が可能になる。 5.従って、対向電極間の電界強度が均一になるので安
定したグロー放電を維持することが可能になる。 6.更に、装置全体の容積に対する不要ガスの処理能力
が大幅に増大する。 7.その結果静止型で、静粛、構造簡単、安価、且つ、
高性能なガス浄化装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】具体例の構成図である。
【図2】本発明の原理説明図(その1)である。
【図3】本発明の原理説明図(その2)である。
【図4】本発明の原理説明図(その3)である。
【図5】本発明の原理説明図(その4)である。
【図6】本発明の原理説明図(その5)である。
【図7】従来技術の説明(その1)である。
【図8】従来技術の説明図(その2)である。
【符号の説明】
1 ガス浄化装置 2 平行平板2(2−1〜2−10) 3 平行電極3(3−1〜3−10) 4 電源 5 筐体 5−1 上板 5−2 下板 5−3 側板 6 吸気口 7 排気口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G091 AB14 BA13 BA39 HA07 4C058 AA30 BB06 BB07 JJ15 KK01 4D002 AA40 AC10 BA07 4G075 AA03 AA37 AA42 BA05 CA12 CA16 DA02 EB01 EC01 EC21 EE12 EE31 FB02 FB04 FB12 FC15

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 浄化すべき不要ガス中にグロー放電が維
    持され、このグロー放電によって前記不要ガスが分解さ
    れ浄化されるガス浄化装置であって、 所定の対面間隔を維持して配置され前記不要ガスの通路
    を形成する絶縁材料からなる平行平板と、 前記平行平板の対向面の裏面に密着して成る平面電極
    と、 前記平面電極に放電電流を供給して前記平行平板間に前
    記グロー放電を維持する電源とを備えることを特徴とす
    るガス浄化装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のガス浄化装置におい
    て、 前記平面電極は、前記平行平板の所定の位置に化学積層
    法又は物理積層法によって形成されることを特徴とする
    ガス浄化装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項1に記載のガス浄化
    装置において、 前記電源は、所定の周波数の交流電源であることを特徴
    とするガス浄化装置。
  4. 【請求項4】 前記不要ガスを吸気する吸気口と、分解
    され浄化されたガスを排気する排気口とを有する筐体中
    に請求項1又は請求項2に記載のガス浄化装置が複数個
    並列に並べて配置されることを特徴とするガス浄化装
    置。
  5. 【請求項5】 前記不要ガスは、医療機器の殺菌に用い
    られたエチレンオキサイドであることを特徴とする請求
    項1乃至請求項3に記載のガス浄化装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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