JP2002272672A - 内視鏡の先端硬質部 - Google Patents

内視鏡の先端硬質部

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JP2002272672A
JP2002272672A JP2001073956A JP2001073956A JP2002272672A JP 2002272672 A JP2002272672 A JP 2002272672A JP 2001073956 A JP2001073956 A JP 2001073956A JP 2001073956 A JP2001073956 A JP 2001073956A JP 2002272672 A JP2002272672 A JP 2002272672A
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distal end
treatment instrument
insertion pipe
insulating cap
instrument insertion
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JP2001073956A
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English (en)
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Naotake Mimori
尚武 三森
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Fujinon Corp
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Fuji Photo Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 絶縁キャップに設けた処置具導出部内に処置
具挿通パイプを嵌入させて、処置具挿通経路を構成する
処置具挿通パイプと絶縁キャップや先端部本体との間に
隙間が生じないように組み込まれて、先端部本体が処置
具挿通経路内に露出しないようになし、もって先端部本
体の材質の選択に自由度を持たせる。 【解決手段】 先端部本体21の先端面に絶縁キャップ
22を連結し、先端部本体21にはパイプ挿通孔31を
形成すると共に、絶縁キャップ22の処置具導出部32
は先端部本体21への接合側が大径となった段差32a
を有する処置具導出部32を形成し、処置具挿通パイプ
33の先端が絶縁キャップ22の処置具導出部32の段
差32aに当接するようにして、これら処置具挿通パイ
プ33を絶縁キャップ22と一体成形し、処置具挿通パ
イプは先端部本体21のパイプ挿通孔31内に挿通され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医療用等として用
いられる内視鏡において、その挿入部の先端硬質部に関
するものであり、特に鉗子その他の処置具を挿通するた
めの処置具挿通チャンネルを有する内視鏡の挿入部にお
ける先端硬質部に関するものである。
【0002】
【従来の技術】内視鏡は、一般に、図3に示した構成と
なっている。図中において、1は本体操作部、2は挿入
部、3はユニバーサルコードである。挿入部2は、本体
操作部1への連設側から大半の部位が軟性部2aとなっ
ており、この軟性部2aにはアングル部2b及び先端硬
質部2cが順次連設されている。先端硬質部2cには照
明手段を装着した照明窓及び観察手段を設けた観察窓が
設けられている。ユニバーサルコード3は光源装置等に
着脱可能に接続されるものであり、光源装置に設けた照
明ランプからの照明光を伝送するライトガイドが挿通さ
れている。ライトガイドは照明手段を構成するものであ
り、ユニバーサルコード3から本体操作部1を経て挿入
部2内に延在されて、その出射端は照明窓に臨んでい
る。また、観察窓には観察手段を構成する対物光学系が
装着され、この対物光学系の結像位置には、撮像手段ま
たはイメージガイドの入射端が配置される。
【0003】挿入部2の軟性部2aは体腔内等の挿入経
路に沿って任意の方向に曲がる軟性構造となっている。
また、アングル部2bは本体操作部1に設けたアングル
ノブ4により遠隔操作で上下または上下,左右に湾曲で
きるようにしたものであり、このアングル部2bを所望
の方向に湾曲させることによって、体腔内等で照明窓及
び観察窓を設けた先端硬質部2cを任意の方向に向ける
等の操作を行うことができる。
【0004】図4に挿入部2の先端硬質部2cの断面構
成を示す。この図から明らかなように、先端硬質部2c
には、前述した対物光学系を構成する結像用光学系5
と、この結像用光学系5の結像位置に設けたCCD等か
らなる撮像装置6(光学式内視鏡の場合にはイメージガ
イド)とが配置されている。従って、この撮像装置6に
体腔内像を撮影させて、電気信号に変換し、この電気信
号をケーブルを介して映像信号処理装置に伝送して、こ
の映像信号処理装置により所定の信号処理を行った上
で、体腔内像がモニタの画面に表示できる。
【0005】術者等が体腔内像を観察して、患部等が存
在する場合には、その摘出や止血等の処置を施すことが
できるようになっている。このために、挿入部2には鉗
子や高周波処置具等といった処置具を挿通させる処置具
挿通経路が設けられている。処置具挿通経路の基端部は
本体操作部1に設けた処置具導入部7である。また、処
置具挿通経路の先端部は、先端硬質部2aにおいて、観
察窓の近傍位置に処置具導出部8として開口している。
挿入部2の軟性部2a及びアングル部2bは曲げ可能な
ものであるので、処置具挿通経路は、挿入部2内におい
て、少なくともアングル部2bにおける先端リングの位
置までは、曲げ方向に可撓性を有する処置具挿通チュー
ブ9で形成される。このように可撓性を有する処置具挿
通チューブ9を直接処置具導出部8内に挿入したので
は、脱落のおそれがあるために、処置具導出部8には硬
質パイプからなる処置具挿通パイプ10を挿入してお
き、処置具挿通チューブ9は、この処置具挿通パイプ1
0に所定長さ嵌合させて、固定リング等の固定手段11
により連結状態に固定するようにしている。
【0006】先端硬質部2cは、以上のように、照明手
段及び観察手段が装着され、また処置具挿通経路を開口
させるようにしており、従ってこの先端硬質部2cに
は、その軸線方向に貫通する複数の貫通孔が形成され
る。図4には、観察手段を装着するための貫通孔12
と、処置具挿通経路を構成する貫通孔13とが示されて
いるが、これら以外にも、照明手段を挿通するための1
乃至複数の貫通孔が設けられ、さらに必要に応じて観察
窓を洗浄するための洗浄流体を通す通路等も設けられ
る。
【0007】このように、複数の貫通孔が形成され、か
つアングル部2bへの連結部を形成するために、外周面
が段差構造となっている等、先端硬質部2cは、その全
体が複雑な形状となっている。しかも、この先端硬質部
2cは十分な強度を有さなければならない。加工性,強
度等を考慮して、先端硬質部2cは金属からなる先端部
本体14で構成されるのが一般的である。ただし、先端
硬質部2cには電源を供給する必要のある撮像装置6が
装着されており、また処置具挿通経路内には高周波処置
具等が挿通される関係等から、先端部本体14を絶縁保
護しなければならない。このために、電気絶縁材料であ
るプラスチックからなる絶縁キャップ15を用いて、先
端部本体14の先端面及び外周面をこの絶縁キャップ1
5で覆うようにする。そして、先端部本体14と絶縁キ
ャップ15との接合部に接着剤を塗布することにより、
両者を連結状態に固定している。なお、絶縁キャップ1
5は先端部本体14の外周面の先端側を部分的に覆うも
のであり、この先端部本体14外周面の基端側はアング
ル部2b側から延在させた外皮層(図示せず)により覆
われている。これによって、金属材で形成した先端部本
体14が外部には露出しない構造となっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、先端
部本体14は複雑な形状をしており、機械加工が必要な
ことから、快削性が良好で、機械加工が容易な金属材、
例えばアルミニウム合金,黄銅等の銅合金,SUS30
3等で形成するのが望ましい。また、アルミニウム合金
や銅合金等は比重も小さいことから、挿入部の軽量化も
可能とすることができる。ただし、このような軟質で軽
量な金属材は、耐薬品性に劣るという欠点がある。
【0009】内視鏡は患者の体腔内等に挿入されるもの
であり、その挿入部2において、処置具挿通経路の先端
は処置具導出部8として開口している。体腔内に体液等
があって検査や診断等の妨げになる場合に体液等の吸引
を行うが、処置具挿通経路は体液等の吸引通路としても
利用される。従って、体内汚物が処置具挿通チューブ9
内に入り込んで汚損されることになる。内視鏡は使用の
都度洗浄・消毒されるが、洗浄・消毒はこの処置具挿通
経路内の全体をも含めて行われ、洗浄液や消毒液はこの
処置具挿通経路内に入り込むことになる。
【0010】図4から明らかなように、処置具挿通パイ
プ10は先端硬質部2cを構成する先端部本体14に固
定されている。このために、先端部本体14に穿設した
貫通孔13は、その途中位置に段差16を設け、処置具
挿通パイプ10の先端はこの段差16に当接させるよう
に装着される。従って、先端部本体14において、その
貫通孔13における先端側の一部分は処置具挿通パイプ
10には覆われず、処置具挿通経路内に露出した状態と
なる。その結果、処置具挿通経路の消毒を行う際に、先
端部本体14の一部も消毒液に曝されることになる。先
端部本体14を前述したような耐薬品性に劣る金属材で
形成した場合には、この先端部本体14が劣化する。特
に、過酸化水素や強酸性水等の酸性系の消毒液を用いて
消毒すると、先端部本体14が錆びることになる。処置
具挿通経路内には鉗子その他の処置具が挿通されるが、
処置具は処置具挿通経路の内周壁に摺動しながら挿通さ
れることになる。従って、処置具挿通経路内に僅かでも
錆が発生していると、この錆が処置具により削り取られ
て、体内に押し出されるという不都合が生じる。
【0011】以上のことから、アルミニウム合金,銅合
金,SUS303等の金属材は、機械加工性に優れ、し
かも軽量である等といった特性を有するにも拘らず、消
毒液に侵されることに起因する錆の発生等の問題から、
先端部本体14の材質として用いることができないこと
になる。
【0012】処置具挿通パイプは、単純な細いパイプで
あり、しかも肉厚も薄くて良いことから、堅牢で、容易
には錆びにくい材質であるSUS304,SUS31
6,チタン等で形成することができる。このような材質
で処置具挿通パイプを形成すると、この処置具挿通パイ
プが酸性系の消毒液等と接触しても、錆の発生等といっ
た不都合を来さない。そこで、図5に示したように、処
置具挿通パイプ10′を貫通孔13′内に挿入するに当
って、先端部本体14′の全長にわたって貫通させ、こ
の処置具挿通パイプ10′の先端面を絶縁キャップ15
の内側面に当接させるように装着することが考えられ
る。このように構成すれば、先端部本体14′は処置具
挿通経路に露出せず、消毒液等と接触しなくなる。従っ
て、加工性及び軽量化等の点で有利な材質、つまりアル
ミニウム合金,銅合金,SUS303等を用いて先端部
本体14′を形成することができる。
【0013】しかしながら、図5のように構成した場合
には、処置具挿通パイプ10′の端面と絶縁キャップ1
5の内面との間に多少の隙間が生じることになる。従っ
て、処置具を挿通した時に、この処置具の先端が隙間に
食い込む可能性があり、処置具の挿通操作性が悪くなる
可能性がある。また、体液等の吸引時等に、汚損物がこ
の隙間に入り込むと、たとえ消毒液を流し込んだとして
も、またブラシ等を用いてこの隙間を擦動したとして
も、汚損物を除去できず、処置具挿通経路の完全な清浄
化が困難になるか、実質的に不可能になってしまう。さ
らに、処置具挿通経路内に処置具を挿入する際に、処置
具挿通パイプ10′の内面と摺動することから、この処
置具挿通パイプ10′を押し出す方向に力が作用する。
その結果、たとえ絶縁キャップ15を接着剤で先端部本
体14′に固着したとしても、長期間使用している間に
は、処置具挿通パイプ10′に対する押圧力等によっ
て、絶縁キャップ15が脱落する等の可能性もあり、絶
縁キャップ15の安定性を欠くという問題点もある。
【0014】本発明は以上の点に鑑みてなされたもので
あって、その目的とするところは、処置具挿通経路を構
成する処置具挿通パイプと絶縁キャップや先端部本体と
の間に隙間が生じないように組み込むことができ、かつ
先端部本体が処置具挿通経路内に露出しないようにな
し、もって先端部本体の材質の選択に自由度を持たせる
ようにすることにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明は、内視鏡の挿入部の先端硬質部を、少
なくとも照明手段及び観察手段が装着され、処置具挿通
経路を形成するために、複数の貫通孔が軸線方向に形成
された先端部本体と、この先端部本体の先端面に装着さ
れ、前記照明手段及び観察手段に接続した照明窓及び観
察窓が開設され、かつ処置具導出部が開口する絶縁キャ
ップとを有する内視鏡の先端硬質部であって、前記絶縁
キャップの処置具導出部を前記先端部本体への接合側が
大径となった段差孔で形成され、この処置具導出部の大
径部内に前記挿入部内に挿通させた処置具挿通チューブ
の先端部に連結された処置具挿通パイプが嵌入される構
成としたことをその特徴とするものである。
【0016】ここで、処置具挿通パイプは段差孔からな
る絶縁キャップの処置具導出部内に挿入して、接着等の
手段で固着するようにしても良いが、例えばインサート
成形等によって、絶縁キャップと処置具挿通パイプとを
一体的に成形したもので構成するのが望ましい。先端部
本体は処置具挿通パイプにより処置具挿通経路内に露出
しない構造となるので、先端部本体を、アルミニウム合
金,銅合金,SUS303等というように、酸性系消毒
液による錆の発生のおそれがあるものの、機械加工が容
易であり、しかも軽量である金属材で形成することがで
きる。一方、処置具挿通パイプはSUS304,SUS
316,チタン等のように、酸性系消毒液では錆びない
金属材で形成すれば良い。絶縁キャップが先端部本体か
ら脱落しないようにするために接着剤等を用いて固着す
るが、また処置具挿通パイプは絶縁キャップと一体成形
するにしろ、別々に形成して固着するにしろ、絶縁キャ
ップはさらに処置具挿通パイプにも固着されている。そ
こで、処置具挿通パイプを金属材からなる先端部本体に
固定することにより、万が一にも絶縁キャップが脱落し
ないように安定的に保持できる。処置具挿通パイプを先
端部本体に固定するには、例えば先端部本体の側面に処
置具導出部に通じるねじ孔を設けて、処置具挿通パイプ
をこの処置具導出部内に挿入した状態で、止めねじをね
じ孔に螺挿すれば良い。そして、処置具挿通パイプの外
周面に止めねじの先端が係合する円環状の凹溝を形成す
ると、絶縁キャップの脱落を完全に防止できる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図1及び図2に基づいて本
発明の実施の一形態を説明する。まず、図1には、内視
鏡の挿入部における先端硬質部の断面が示されている。
ここで、内視鏡の全体構成については、図3と実質的に
同じものであり、従ってその図示は省略する。
【0018】挿入部20の最先端部を構成する先端硬質
部20cは、各種の機構が装着されて、これら各機構を
安定的に保持するために、高い強度を有する金属で形成
された先端部本体21と、この先端部本体21の先端部
分を覆う絶縁キャップ22とを備えている。図1に示し
た断面位置は図3と同じ位置である。従って、図面上で
表れるのは、観察手段と処置具挿通経路とである。これ
ら以外にも、先端硬質部20cには照明手段が、さらに
必要に応じて観察窓の洗浄を行うための洗浄流体供給経
路等が設けられるが、それらについては図示は省略す
る。
【0019】先端部本体21の外面は、その先端面と外
周面における先端側の部位とは絶縁キャップ22により
覆われている。また、外周面の基端側の部位はゴムチュ
ーブ等からなるアングル部の外皮層23が延在されてお
り、この外皮層23の先端部分は糸巻きした上で、接着
剤を塗布することによって固定される。従って、先端部
本体21の外面は全く外部に露出していない。
【0020】先端硬質部20cには、照明手段及び観察
手段を装着し、また処置具挿通経路を確保するために、
軸線方向に貫通するように複数の貫通孔が穿設されてい
る。図示したものにあっては、観察手段を装着するため
の貫通孔24と、処置具挿通経路を形成するための貫通
孔25とが示されている。貫通孔24に装着されている
観察手段は、レンズ鏡胴26内に装着された対物光学系
27と、その結像側に配置したプリズム28とを有し、
対物光学系27の結像位置には固体撮像素子等を含む撮
像装置29が装着されている。なお、観察手段を構成す
る各部材については、従来から周知であるので、その詳
細な説明は省略する。レンズ鏡胴26は先端部本体21
を貫通して絶縁キャップ22内に位置している。対物光
学系27を構成する先端のレンズ27aは絶縁キャップ
22の端面とほぼ同じ位置に配置され、かつこのレンズ
27aの周囲と貫通孔24における絶縁キャップ22の
先端部分の周壁との間にはシール材30が充填されてお
り、従ってこの貫通孔24の先端部分は電気絶縁物によ
り覆われて密閉状態に保持される。
【0021】処置具挿通経路を構成する貫通孔25は、
先端部本体21側のパイプ挿通孔31と、絶縁キャップ
22に形成した処置具導出部32とを含むものである。
先端部本体21に設けたパイプ挿通孔31は全長にわた
って均一な孔径となっているのに対して、絶縁キャップ
22側の処置具導出部32は、先端部本体21への当接
側、つまり基端側が大径で、先端側が小径となった透孔
からなり、中間位置に段差32aが形成されている。処
置具挿通経路は、処置具挿通パイプ33及び処置具挿通
チューブ34とから構成され、かつパイプ挿通孔31及
び処置具導出部32を構成する貫通孔25を含むものと
なる。処置具挿通パイプ33はパイプ挿通孔31から処
置具導出部32内に挿入されており、その先端面が段差
32aに突き当てられている。処置具導出部32の大径
部は、処置具挿通パイプ33の外径と実質的に一致し、
また小径部は処置具挿通パイプ33の内径と実質的に一
致する。従って、処置具挿通パイプ33から処置具導出
部32の開口端までの内径は段差や隙間が存在しなくな
る。
【0022】処置具挿通パイプ33は先端部本体21に
固定される。即ち、先端部本体21の外周面において、
アングル部の外皮層23により覆われる部位にねじ孔3
5が設けられており、このねじ孔35はパイプ挿通孔3
1に通じている。従って、処置具挿通パイプ33を貫通
孔25内に挿通させた後に、ねじ孔35に止めねじ36
を螺挿して、処置具挿通パイプ33の外周面に圧接させ
ることにより固定される。また、処置具挿通パイプ33
の外周面において、止めねじ36が止着される位置には
円環状の凹溝33aが形成されている。
【0023】以上のように構成することによって、処置
具挿通経路を洗浄・消毒する際に、薬品、特に酸性系の
消毒液等に曝される部分に先端部本体21が露出してい
ないことになる。従って、先端部本体21の材質を選択
する際に、耐薬品性に対する配慮は必要としないことに
なり、その材料選択の自由度が大きくなる。そこで、機
械加工性が良好で、軽量な金属材であるアルミニウム合
金,銅合金,SUS303等を用いて先端部本体21を
形成することができる。一方、処置具挿通パイプ33は
消毒液等と接触するので、容易には腐食しない材質であ
るSUS304,SUS316,チタン等で形成しなけ
ればならない。ただし、処置具挿通パイプ33は単純な
円筒形のパイプであるので、加工は格別困難なものでは
なく、しかも細径でその肉厚も薄いので、先端硬質部2
0cを格別重量化させる要因とはならない。
【0024】処置具挿通パイプ33は、絶縁キャップ2
2と別に形成して、この絶縁キャップ22に形成した処
置具導出部32内に挿入するようにして組み立てること
もできるが、図2に示したように、絶縁キャップ22を
形成する際に、処置具挿通パイプ33をインサート成形
するのが望ましい。そして、絶縁キャップ22と一体に
なった処置具挿通パイプ33を、先端部本体21のパイ
プ挿通孔31内に、その先端側から挿入して、この絶縁
キャップ22を先端部本体21に接合するように組み付
けることができる。
【0025】このように、処置具挿通パイプ33を絶縁
キャップ22と一体的に成形すると、この処置具挿通パ
イプ33の内面と絶縁キャップ22の処置具導出部32
との連続性が確保され、かつ両者が強固に固定される。
その結果、処置具を挿通する際に、処置具挿通パイプ3
3から処置具導出部32に至る経路で処置具が引っ掛か
るおそれがなく、円滑に導出できるようになる。また、
この処置具の通路に段差や隙間が生じていないので、汚
損物が付着しても容易に排出できるようになり、衛生上
の観点からも極めて有利である。
【0026】絶縁キャップ22は、先端部本体21に接
着等の手段で固定されるが、その間では格別機械的に固
定する手段を備えている訳ではない。一方、処置具挿通
パイプ33を絶縁キャップ22と一体成形しているの
で、実質的に一体物となる。そして、この処置具挿通パ
イプ33がパイプ挿通孔31内に挿通された上で、止め
ねじ36によって先端部本体21に機械的に固定されて
いる。特に、処置具挿通パイプ33の外周面における止
めねじ36が止着される部位は円環状の凹溝33aが形
成されている。従って、処置具を挿通する際に、処置具
挿通パイプ33に対して絶縁キャップ22を先端部本体
21から押し出す方向に力が作用したとしても、この力
は止めねじ36を介して先端部本体21に受承されるの
で、長期間の使用により接着剤による接着強度がある程
度低下しても、絶縁キャップ22と先端部本体21との
間の接着部が剥離する等のおそれはない。その結果、先
端部本体21から絶縁キャップ22が脱落するのを確実
に防止できる。また、万一絶縁キャップ22と先端部本
体21との接着剤が剥離したとしても、先端部本体21
に螺挿した止めねじ36は絶縁キャップ22と一体とな
っている処置具挿通パイプ33の凹溝33aに係合して
いるので、絶縁キャップ22はぐらつくことがあって
も、先端部本体21から脱落する可能性は全くなくな
る。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、絶縁キ
ャップに設けた処置具導出部内に処置具挿通パイプを嵌
入させるようにしているので、処置具挿通経路を構成す
る処置具挿通パイプと絶縁キャップや先端部本体との間
に隙間が生じないように組み込むことができ、かつ先端
部本体が処置具挿通経路内に露出しないようになし、も
って先端部本体の材質の選択に自由度を持たせる等の効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す内視鏡の挿入部の
先端部分の断面図である。
【図2】先端部本体と絶縁キャップ及びこの絶縁キャッ
プに一体成形された処置具挿通パイプを分離した状態を
示す断面図である。
【図3】一般的な内視鏡の全体構成図である。
【図4】従来技術による内視鏡の挿入部における先端部
分の断面図である。
【図5】本発明の前提となる技術を示す内視鏡の挿入部
の先端部分の断面図である。
【符号の説明】 20 挿入部 20a 先端硬質部 21 先端部本体 22 絶縁キャップ 24,25 貫通孔 26 レンズ鏡胴 27 対物光学系 31 パイプ挿通孔 32 処置具導出部 32a 段差 33 処置具挿通パイプ 33a 凹溝 34 処置具挿通チューブ 35 ねじ孔 36 止めねじ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内視鏡の挿入部の先端硬質部を、少なく
    とも照明手段及び観察手段が装着され、処置具挿通経路
    を形成するために、複数の貫通孔が軸線方向に形成され
    た先端部本体と、この先端部本体の先端面に装着され、
    前記照明手段及び観察手段に接続した照明窓及び観察窓
    が開設され、かつ処置具導出部が開口する絶縁キャップ
    とを有する内視鏡の先端硬質部において、 前記絶縁キャップの処置具導出部を前記先端部本体への
    接合側が大径となった段差孔で形成され、 この処置具導出部の大径部内に前記挿入部内に挿通させ
    た処置具挿通チューブの先端部に連結された処置具挿通
    パイプが嵌入される構成としたことを特徴とする内視鏡
    の先端硬質部。
  2. 【請求項2】 前記絶縁キャップと前記処置具挿通パイ
    プとを一体に成形する構成としたことを特徴とする請求
    項1記載の内視鏡の先端硬質部。
  3. 【請求項3】 前記先端部本体は軟質の金属材で形成さ
    れ、また前記処置具挿通パイプは錆びにくい金属材で形
    成する構成としたことを特徴とする請求項1記載の内視
    鏡の先端硬質部。
  4. 【請求項4】 前記先端部本体の側面に前記処置具導出
    部に通じるねじ孔を設けて、前記処置具挿通パイプをこ
    の処置具導出部内に挿入した状態で、止めねじを前記ね
    じ孔に螺挿するによって、処置具挿通パイプを前記先端
    部本体に固定する構成としたことを特徴とする請求項1
    乃至請求項3のいずれかに記載の内視鏡の先端硬質部。
  5. 【請求項5】 前記処置具挿通パイプの外周面に前記止
    めねじの先端が係合する円環状の凹溝を形成する構成と
    したことを特徴とする請求項4記載の内視鏡の先端硬質
    部。
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