JP2002272449A - 肝細胞付培養器及びその製造方法 - Google Patents

肝細胞付培養器及びその製造方法

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JP2002272449A
JP2002272449A JP2001083991A JP2001083991A JP2002272449A JP 2002272449 A JP2002272449 A JP 2002272449A JP 2001083991 A JP2001083991 A JP 2001083991A JP 2001083991 A JP2001083991 A JP 2001083991A JP 2002272449 A JP2002272449 A JP 2002272449A
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incubator
hepatocytes
cells
culture solution
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Kanehisa Yokoyama
兼久 横山
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 解凍時、細胞が剥離することがなく、高い細
胞生存率を保つことが可能な、凍結された初代肝細胞が
付与された肝細胞付培養器および製造方法を提供する。 【解決手段】 初代培養細胞を培養面上で培養した後、
0〜10℃の範囲内まで冷却し、冷却の温度を保ったま
ま凍結保護材を含有する凍結用培地に交換し放置した
後、凍結用培地を除去し、さらに冷却して、初代肝細胞
が培養面に接着し凍結されている肝細胞付培養器を得
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、細胞を用いた実験
や細胞毒性評価などに使用される肝細胞が付与された細
胞培養器,及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】細胞培養も種々の試験に応用されるよう
になり、培養細胞を用いた各種試験方法の検討がなさ、
毒性試験などに応用されるようになってきた。毒性試験
においてスクリーニング的な試験の場合、株化細胞が主
に用いられてている。株化細胞は増殖性に富んででお
り、細胞を容易に増やすことが可能であり、試験に用い
るための細胞の準備は比較的容易にできる。
【0003】株化細胞は正常な細胞からある機能が欠如
している場合が多く、細胞毒性のスクリーニングなど比
較的ラフな試験には用いることができるが、各組織の薬
物への応答性などを正確に観ようとした場合、細胞機能
の発現が不十分であり、このような場合はそれぞれの組
織から採取した初代細胞が用いられる。
【0004】初代細胞の採取には熟練が必要であり、ま
た採取のための準備も必要であることから、初代細胞の
商業的な供給の要望が多く、血管内皮細胞をはじめとし
て、種々の初代細胞が市販されるようになった。初代培
養細胞の流通プロセスは、まず各組織由来の細胞を採取
し、培養用フラスコなど細胞を増やすための培養器中に
播種し培養を行い細胞を増殖させたあと、培養用フラス
コごと室温で輸送されたり、細胞浮遊液を調製しアンプ
ルなどの容器中に凍結保存された状態で供給される。
【0005】上記血管内皮細胞などでは、一旦冷凍保存
し解凍した細胞は、再度培養を開始した時、細胞のほと
んどは接着し増殖することができる。そのため、これら
血管内皮細胞は比較的早くから初代細胞の供給がなされ
るようになった。
【0006】しかし、一部の組織の初代培養は広く供給
されるに至っていない。その代表格は肝細胞である。肝
細胞は種々の代謝機能を有するが、他の細胞での代替が
できず、初代細胞の中でも需要の高い細胞であると思わ
れるが、初代肝細胞は広く供給されていない。その理由
は、肝細胞の不安定さにある。従来、初代培養細胞の輸
送方法としては、室温輸送または、凍結による方法がと
られているが、肝細胞の場合どちらも難しかった。
【0007】凍結しない状態での肝細胞の保存は、冷蔵
状態など低温下ではなく室温においてが最も良好である
とされるが、保存時間の経過に従い、肝細胞機能は低下
し、保存できる期間は24時間程度である。このような
短い時間では、輸送できる地域や距離には制限があり、
広く輸送することは不可能であある。このような理由で
初代培養肝細胞の場合、凍結により保存および輸送をせ
ざるを得ない。
【0008】しかし、冷凍保存された初代肝細胞が一部
市販されてはいるが、広く使用されるに至っていない。
その理由は、解凍し播種した際の細胞の接着率の低くさ
と、その接着率のばらつきにある。そのため、かなりの
量の細胞を播種しなければならず、さらに、ロットごと
のデータのばらつきを常に考慮しながら、細胞実験を組
まなければならない。さらに、肝細胞は薬物代謝やアル
ブミンの合成など種々の細胞機能を有するが、これら肝
細胞機能も冷凍保存することによって、発現レベルも著
しく低下してしまう、このことがさらに凍結初代肝細胞
の実用化を妨げている。
【0009】凍結肝細胞使用時の細胞数のばらつきを抑
える手段として、アルギン酸ゲル中に細胞を分散させそ
のまま凍結する方法などが種々の論文などで公知となっ
ており、細胞機能も凍結前と同等とされるが、細胞機能
の発現レベルは単層の形態での培養と同レベルとされて
いる。しかしながら、単層形成における肝細胞の肝細胞
発現レベルは低いものであり、十分な肝細胞機能が確保
されているとはいえない。
【0010】初代培養肝細胞の肝細胞機能の発現を高め
る手段として、近年、スフェロイドを始めとする細胞凝
集体の形成が有利とされており、スフェロイドのような
三次元細胞凝集体を形成させることにより、アルブミン
合成量などの肝細胞機能が高く維持されることが多くの
文献で報告されている。ここで、単純にこのスフェロイ
ドを凍結保存すれば良いとも考えられるが、スフェロイ
ドを凍結保存しようとした場合、スフェロイド内部の細
胞の凍結および解凍が難しく、細胞の生存率は低いもの
となり、結局のところスフェロイド形成のメリットを生
かせる凍結保存は実現できていない。
【0011】上記のスフェロイドの他に三次元培養法と
して、小さな細胞凝集体を形成させる方法が種々報告さ
れている、小さな凝集体を形成させる肝細胞の三次元培
養の方法としては、マトリゲルやコラーゲンゲル上に肝
細胞を播種し細胞凝集体を形成させるものである。これ
らの方法により形成される肝細胞の細胞凝集体は、肝細
胞機能を高いレベルで維持できることが確認されてい
る。この小さな細胞凝集体を形成させた状態で凍結保存
しようとした場合、凍結解凍によりゲルの性質が変わ
り、解凍後の培養において、細胞凝集体の形態を維持が
できなくなる。
【0012】さらに、コラーゲンゲルは、冷却するとゾ
ル状態に戻る性質があり、解凍時コラーゲンゲルはゾル
状態になっており、コラーゲンゲル上に形成された肝細
胞の細胞凝集体は、足場を失いゾル状態のコラーゲンと
培地の混合液中に浮遊する形となる。さらに、凍結に
は、一般的に凍結保護剤として10%程度のDMSOを
培地に加えるため、ゲル中に高濃度のDMSOが含有さ
れいることになる。
【0013】高濃度のDMSOは細胞に悪影響を与える
ため、培地交換が必要となるが、上記のように細胞凝集
体が浮遊した状態では、培地を吸引する際、細胞凝集体
を吸い込んでしまうことになる。細胞凝集体を含んだ培
地を回収し、再び播種すればよいとも考えられるが、こ
の場合の細胞凝集体はサイズが小さいが、細胞に比較し
大きいものであり、またサイズがまちまちであるため、
再播種において、培地中に一様に分散させることは難し
い。
【0014】そのため96ウェルプレートなどウェル容
量が小さい培養器に再播種した場合、ウェル内の肝細胞
数は大きくばらつくことになる。このような理由から、
コラーゲン等のゲル上に形成させた初代培養肝細胞細胞
凝集体を凍結させたかたちでの初代培養肝細胞の凍結も
困難である。
【0015】また、足場依存性細胞を培養面の接着させ
たまま凍結用培地と共に培養器ごと凍結保存する方法が
特開平1−16581号公報により開示されているが、
この方法においては解凍時細胞が非常に剥がれやすく、
特に肝細胞においては一旦細胞が剥がれてしまうと再び
培養面に接着することはなく、細胞の生存性や機能は著
しく低下する、また、肝細胞の接着をを強固にするため
に培養面にコラーゲンを塗布した培養器を用いれば細胞
の剥離を抑えられるとされるが、完全には剥離を防止す
ることは困難であり、培地交換の際など少しでも強く培
地が培養面に当たったりすると細胞の層ごと剥離してし
まう。
【0016】以上記載したように、解凍後培養器への接
着性が維持されており培地交換などの操作が容易であ
り、肝細胞機能を高いレベルで発現できる凍結された初
代肝細胞を広く供給することは出来なかった。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、培養
表面に初代肝細胞が培養面に接着し培養された状態で培
養器とともに凍結されていて、解凍後肝細胞の剥離や脱
落がなく、さらに高い肝細胞機能を発現できる初代肝細
胞が付与された細胞培養器を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は上記のような従
来の問題点を解決するため、培養面に初代培養肝細胞が
接着した状態で凍結と解凍した際の細胞の培養面からの
剥離の要因を検討した結果、細胞の凍結の際添加される
凍結保護剤の存在が大きく関わっていること、さらに凍
結保護剤を含有する培養液に細胞が浸漬されているとき
の温度が高いと細胞が培養表面から剥離することが促進
されること、またさらに、凍結用培地が解凍の際存在す
ると細胞の剥離が促進されること、さらに、低温下で凍
結保護剤を含有する培養液中で一定時間処理したあと、
培養面から凍結保護剤を含有する培養液を除去すれば、
室温で放置されても、過度に長時間でなければ細胞は剥
離することがないことなどを見出し、本発明を完成する
にいたった。
【0019】即ち、本発明は、(1) 肝細胞が培養器
の培養面に接着し、凍結保護剤を含有する培養液が培養
面から除去された状態で、肝細胞が培養器ごと凍結され
ていることを特徴とする肝細胞付培養器、(2)培養面
の水ぬれ性が水滴の接触角で55度〜75度である
(1)記載の肝細胞付培養器、(3) 肝細胞が凍結保
護剤を含有している(1)又は(2)記載の肝細胞付培
養器、(4) 凍結保護剤としてDMSO(ジメチルス
ルホキシド)を成分として含む(1)〜(3)記載のい
ずれかの肝細胞付培養器、(5) 培養面における培養
液の残留量が10μl/cm2以下である(1)〜
(4)記載のいずれかの肝細胞付培養器、(6)
(1)肝細胞を培養器培養面上で培養、(2)培養器内
の培養液の全てまたは一部の除去、(3)0〜10℃の
範囲内までの冷却、(4)冷却の温度を保ったまま凍結
保護剤を含有する培養液の培養器内への分注、(5)冷
却の温度を保ったまま凍結保護剤を含有する培養液を培
養器中に保持しながら放置、(6)凍結保護剤を含有す
る培養液の除去、(7)さらに冷却して細胞を凍結する
工程から少なくとも構成されることを特徴とする肝細胞
付培養器の製造方法、(7) 培養面の水ぬれ性が水滴
の接触角で55度〜75度である(6)記載の肝細胞付
培養器の製造方法、(8) 凍結保護剤がDMSO(ジ
メチルスルホキシド)又はその混合物である(6)〜
(7)記載の肝細胞付培養器の製造方法、(9) 放置
時の凍結保護剤を含有する培養液中のDMSO(ジメチ
ルスルホキシド)の含有量が5〜15%である請求項8
記載の肝細胞付培養器の製造方法、(10) 培養面に
おける培養液の残留量が10μl/cm2以下まで培養
液を除去する(6)〜(9)記載のいずれかの肝細胞付
培養器の製造方法である。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明に用いることができる初代培養肝細胞は、
一般的には動物由来の肝細胞を用いる。動物としては、
ヒト、サル、ラットおよびマウス等が挙げられる。
【0021】本発明の培養器に使用する培養器の形態に
は特に制限はない。形態としてはシャーレ、細胞培養用
フラスコ、複数の培養分画をもった細胞培養用のプレー
ト、または、カバースリップと呼ばれる細胞培養用のフ
ィルム状の小片にも応用は可能である。中でも本発明の
適用において最も有用なのは96ウェルプレートなどの
プレート類である。
【0022】複数のウェルを有する場合、後で述べる
が、解凍時の安定性を考慮すると、ウェル底面が各々独
立した構造のものを選択するのがよい。培養器の培養表
面であるが、一般の培養器は足場依存性動物細胞用に培
養表面に親水化処理が施されている、一般の培養面の親
水化処理の度合いは接触角で55〜75度程度である。
【0023】初代細胞肝細胞細胞の場合は、培養面への
伸展が悪く、完全な単層を形成するには、コラーゲンを
薄くコートした培養面が必要であるが、上記の程度の親
水化度においては肝細胞は伸展せずむしろ細胞凝集体に
近い形態を示すようになる。このことは、近年提唱され
ている三次元培養に近いものであり、肝細胞の細胞機能
の発現レベルもコラーゲンコート上でにの単層に比較し
て高いことが報告されている。
【0024】従来、肝細胞の培養面上への凍結において
剥離を防止するためにはコラーゲンをコートする必要が
あるが、本発明ではコラーゲンコートを必要とせず、上
記のような培養表面上で細胞凝集体を形成させたまま
で、肝細胞を剥離させることなく解凍することが可能と
なる。
【0025】本発明の肝細胞付培養器の作製手順につい
て説明する。初代培養肝細胞を採取し、前に述べた接触
角55〜75度の培養面上に初代肝細胞播種し培養を行
う。2〜3日培養すると培養面上の肝細胞は小さな細胞
凝集体を形成する。培養液中に1〜3%程度のDMSO
(ジメチルスルホキシド)を添加すると細胞凝集体の形
成が早い。このように細胞凝集体を形成したところで凍
結を行なう。
【0026】次に、凍結手順であるが、まず培養してい
た培養器を0〜10℃まで冷却する、この際、培養液が
全て入ったまま行っても良いが、 培養液を一部除去し
冷却した方が早く冷却できる。冷却の方法は、冷蔵庫中
に入れても良いし、氷上に置いても良い。次に冷却され
た培養器に凍結保護剤を添加した培養液を0〜10℃に
冷却して加える。最終的に、最適な凍結保護剤の濃度に
なるように、凍結保護剤の濃度を調節した凍結保護剤含
有培養液を調製しておく。この冷却温度を保つため冷蔵
庫中等で放置する。
【0027】細胞培養の分野では細胞凍結の際、細胞の
ダメージを抑える目的で凍結保護剤が添加される。凍結
保護剤として種々のものが用いられているが、安価で凍
結保護剤としての効果が高いのはDMSO(ジメチルス
ルホキシド)であり、凍結保護剤としてDMSOを主成
分として加え、DMSOの最終的な培地中の濃度は5〜
20%(V/V)が好ましく、さらには8〜15%(V
/V)がさらに好ましい。細胞の種類によっては、さら
に他の凍結保護剤を加える。例としてはゼラチンや多糖
類等が挙げられる。
【0028】上記のごとく低温での凍結保護剤を加えて
放置することにより細胞は凍結及び解凍への耐性を獲得
する。この放置において培地の温度が10℃を超えると
細胞は剥離してくるが、0〜10℃を保つことにより、
ここでの細胞の剥離を防止することができる。この放置
時間は10分〜1時間程度が適当である。
【0029】その後、凍結保護剤を含有した培養液を除
去するが、培養液の除去の程度としては、細胞内の水分
は除去してはならないが、細胞が乾燥しない程度になる
べく培養面の培養液は除去するのが望ましい。培養液除
去後の培養面に残留している培養液の量は、培養面の単
位面積あたり1〜10μl/cm2が好ましく、さらに
は1〜5μl/cm2の範囲がより好ましい。
【0030】培養液の除去は、細胞を乾燥させないよう
に行なわなければならない。培養液の除去は一般に吸引
により行われるが、最終的な培地の除去は吸引では行な
わない方が望ましい。なぜなら、上記の如くまで培地を
除去しようとした場合、かなりの吸引の力で吸引するこ
ととなり、培養面の培養液の除去も行なえるが、吸引用
のノズルにより細胞をきずつけたり、又は細胞を乾燥さ
せることになるからである。
【0031】培養液の除去の手段について説明する。ま
ず、凍結保護剤を含有した培養器中に満たされ一定時間
低温下放置された培養器から培養液の一部を除去する。
このとき培養器中に残存している培養液の量は基板上を
0.5〜1mmほど覆っている程度とする。培養器開口
部に吸水性を有するシートをおき、プレートを逆さまに
して、軽くタッピングしたり、軽く振るなどによって残
り培養面の培養液を除去する。さらに培養器を逆さまに
したまま培養面を上にして、3〜10分程度放置する、
このことにより培養器側面の培養液除去する。
【0032】培養液が除去された状態では、過度な長時
間でなければ室温に放置しても細胞の剥離は起こらず、
凍結保護剤の細胞への毒性も防止できる。したがって、
多量の培養器を凍結しようとする際も、次に行なう包装
作業や凍結工程へある程度の枚数をまとめて作業を移行
させることが可能である。
【0033】本発明者らは、凍結保護剤を含有した培養
液で処理したあと培養液を除去しても、細胞内の水分が
乾燥し難いことを見出し、さらに包装の形態に工夫を施
すことにより、凍結保存中も細胞を乾燥させることな
く、長期保存できることを見出している。
【0034】本発明における凍結保護剤を含有した培地
除去後の、耐乾燥性のメカニズムは良く判らないが、お
そらく凍結保護剤は水との親和性が高くかつ蒸発し難い
性質を有しており、そのために凍結保護剤が細胞中に入
ることにより、細胞中から水分が蒸発し難くなってお
り、さらに細胞膜により細胞内の水分が蒸発し難くなっ
ているためであると考えられる。逆に培養液が存在した
ほうが、培養液の水分の昇華による濃縮が起こり、長期
間凍結保存した場合解凍時に培地の浸透圧が高くなり、
細胞へのダメージが大きくなることも考えられる。
【0035】包装形態も、培養液を除去した後の細胞の
乾燥を防止し、細胞の凍結保存性を高める手段として重
要である。包装において重要なのは、凍結から解凍まで
の間、培養器内を陰圧にしないことと、外部から培養面
へ空気の流入させないことである。
【0036】培養液中に細胞を浸漬させた状態での凍結
保存では、培養液が蒸発しないようになるべく多くの培
養液を入れ密閉系にすれば、細胞が乾燥することはな
く、凍結状態で気密性を保つための工夫を施せばよかっ
た。例えば、96ウェルプレートであれば、空気透過性
がなく密着性の良いシートをウェル開口部に導入すれば
よかった。
【0037】しかし、本発明における包装については全
く逆であり、培養器が気密状態に置かれると、凍結工程
での温度の低下にともない培養器内の陰圧化が起こり、
細胞の乾燥が起こることがわかった。また、一般の足場
依存性動物細胞の培養に用いられる培養器類は、フラス
コを除いて、蓋と容器本体の間はかなりの通気性を有し
ており、外へ空気の流出がし易く細胞を乾燥させる要因
となる。また、外から培養面へ一気に到達する空気の流
れは、培養器の温度に比較し培養器外の空気の温度が高
い場合、培養面上への結露を惹起し、それにより細胞層
がダメージを受けることになる。
【0038】そこで、適度なガス透過性をもったシート
を培養器本体と蓋の間に介在させて培養器を覆うことに
より、凍結時培養器内の陰圧化が起こらず、かつ培養器
内を気流が生じることなく凍結保存時の細胞の乾燥を防
ぐことができる。
【0039】その際、適度なガス透過性を有するシート
と蓋の間に発泡体のシートなどのクッション材を挟むな
どして、通気性のシートを培養器開口部と密着させるか
あるいは、ヒートシールなどによりシールする。適度な
ガス透過性をもつシートとしては、ろ紙や、デュポン社
のタイベックの商標で広く知られており医療用具の包装
や建材として用いられている高密度ポリエチレン繊維を
熱と圧力によって結合したスパンボンド不繊布や、最近
の野菜の保存用にポリエチレンやポリプロピレン等のシ
ートにミクロな穴を開口させたシート等が挙げられる。
耐水性やヒートシールのしやすさを考慮するとスパンボ
ンド不繊布が好ましい。
【0040】長期の凍結保存性を得るためには、さらに
包装を施すと効果的である。包装の材質および形態とし
ては、細胞の乾燥の防止の観点から、空気の透過性の低
いシートからなる袋中に納めシールするのが最適であ
る。この際、注意しなければならないのは、包装に使用
する袋の容量が大きく、シールした際の包装中に空気が
蓄えられていることが必要である。その理由は、袋の容
量および空気量に余裕がないと、冷却した際に袋の中が
陰圧となり、さらに培養器内も陰圧になって、細胞が乾
燥することになるからである。
【0041】袋の容量としては、納められる培養器の外
形容量の1.5〜5倍が適当である。1.5倍の容量で
あれば、室温でフル容量で空気を蓄えシールし凍結した
場合、−80℃においても1気圧を保持することがで
き、培養器内の陰圧化を防止することができる。包装作
業における効率を考慮すると上記のような袋の容量が適
当である。袋の容量が培養器の容量の3〜4倍の袋を用
いれば、特に空気を注入することなく、培養器を中に納
めて袋の端をシールすれば、室温で培養器の容量の1.
5〜3倍のエアーを袋内に留めることができる。
【0042】この袋の材質としては、水分の透過性が小
さければ特に問題はなく、ポリエチレン製の袋で十分で
ある。さらに、外装として、ガス透過性の小さい袋、例
えばアルミ箔とプラスチックとのラミネートのシートか
らなる外袋中に納めることによって、液体窒素中での保
存が可能となり、より長期にわたる凍結保存が可能にな
る。
【0043】包装が終了したら、最後に凍結工程に移
る。凍結は徐々に温度を下げて行なう必要があり、少量
の凍結であればプログラムフリーザーを用いるのが良い
が、現在市販されているプログラムフリーザーは高価で
あり、また、また大容量のものはなく、一度に凍結でき
る培養器の数にも制限があり、販売等の目的で多量に凍
結するのには適さない。
【0044】徐々に温度を下げる手段として、発泡スチ
ロール製の箱の中に納めて凍結する方法も報告されてい
るが、本発明の場合は培養液を除去しているため培養器
内の温度降下がさらに早くなるため、一層の徐冷を行な
った方が良く、包装した細胞付培養基板をさらに発泡シ
ートなどの断熱性のあるシートよりなる袋に納めた後、
発泡スチロール製の箱中に納め、ディープフリーザー中
で凍結すればよい。
【0045】最後に本発明の肝細胞付培養器の解凍方法
について説明する。アンプルなどの中に細胞が凍結され
ている場合、37℃温水中にアンプルなどを浸漬し、速
やかに解凍することが解凍時の細胞の生存率を確保する
ために必要とされており、確かに、細胞の解凍時間に時
間を要すると、解凍時の細胞の生存率は悪くなる。この
傾向は、培養面に肝細胞をはじめ足場依存性動物細胞が
接着した状態で凍結されている場合はより顕著に表れ
る。
【0046】この要因は、細胞の周りに大量に存在する
培養液によるものであり、速やかに全体が解凍されない
と、細胞内および細胞の周りは培養液が溶けるまでの
間、最も不安定な状態で長時間とどまることになり、そ
れが細胞への損傷を招くことになると思われる。
【0047】一方、本発明の肝細胞付培養器では、細胞
の周りの培地が除去されているため、解凍における細胞
の温度上昇が滞ることなくおこなわれ、最も不安定な温
度領域を一気に通過できるため、室温放置でも高い細胞
の生存性を保持した解凍が可能となっていると考えられ
る。
【0048】むしろ、本発明では、外部から急激に加温
すると培養器内で温度上昇に不均衡を生じ、それが細胞
の生存率の不均衡の原因となる。全体を均等に加温する
ためには、包装から取り出さず、袋中に納めたままで解
凍したほうがよい。もし解凍において、フリーザーから
取り出した培養器を包装材等からすぐに取り出して直接
外気に触れさせると、その瞬間に培養器に霜が付着し、
その霜が解けるまでの間、温度上昇が滞ることになる。
また培養器全体が均一に温度上昇することを妨げるた
め、局所的に細胞の死滅が認められることもある。ま
た、霜が解けることにより生ずる結露のため、菌の混入
の危険性が高まるこことになる。
【0049】包装の袋内に余分な空気を保持しておけ
ば、包装が培養器の培養面に接触しない状態で、室温に
放置するこおことにより、袋外面に付着した霜による温
度上昇への影響もなく、培養器内を均一に温度上昇させ
ることができる。
【0050】培養容器が、マルチウェルプレートのよう
な複雑な構造をしていて、ウェル内が均一に加温し難い
場合は、上記のように室温での解凍が必要であるが、培
養器が、シャーレのような1つの容器部よりなる容器の
場合は、袋ごと温水中に浸漬し加温する方法でも容器全
体が均一に加温することが可能であり、解凍時の細胞生
存率も高く維持することができる。
【0051】本発明の方法では、培養器全体が培養液の
分注作業を行なう作業場所での温度にほぼ等しくなるま
で培養器の蓋をあけてはいけない、なぜなら、培養器が
特に培養面が冷たい状態で蓋を開けると、培養器より暖
かい空気が細胞と接し、細胞表面や培養面に結露を生
じ、細胞にダメージを与え、最悪の場合細胞は死滅する
からである。
【0052】上記のように培養器中に培養液が分注でき
るようになるまでに必要な放置時間であるが、96ウェ
ルプレートの場合、−80℃のディープフリーザーより
取り出してから室温解凍で約30分である。この時間は
実験者が、培養液の準備等を行なうのに適度な時間であ
る。また、培養器が直径100mmのシャーレで肝細胞
付培養器を袋ごと37℃の温水中に浸漬する場合の解凍
時間は1分〜2分程度であり、待つのに際し支障のない
時間である。
【0053】
【実施例】以下実施例により本発明について、具体的に
説明する。 (初代肝細胞の採取)5週齢の雄ウィスター系ラットか
ら、コラゲナーゼ灌流法により初代肝細胞を採取した。
採取時の細胞生存率は85%以上であった。培養液とし
て、ライホビッツL−15培地にL―プロリン30μg
/ml、EGF10ng/ml、インシュリン10−7
M、デキサメサゾン10−7M、DMSO2%、FBS
10%を加えたものを用いた。なお、採取した肝細胞
は、下記の実施例1、比較例1および比較例2に各々分
け使用した。
【0054】(実施例1)直径60mmの細胞培養用シ
ャーレ(住友ベークライト製 品番MS−10600)
に上記の初代肝細胞細胞をシャーレあたり生細胞数で約
1×106個播種し、培養液はシャーレあたり5ml分
注した。37℃で炭酸ガスインキュベーター中で3日間
培養した。この間培地交換は毎日行なった。顕微鏡観察
により初代肝細胞が凝集体を形成しているのを確認し、
シャーレごと凍結した。凍結の手順は次の通り行った。
シャーレ中の培養してきた培地を2.5ml/シャーレ
を除去し、シャーレの蓋をして冷蔵庫中(4℃)で40
分放置した。
【0055】同時にDMSOを20%の濃度で上記培養
に用いた培養液に添加し凍結用培養液として調製し氷冷
した。この氷冷した凍結用培養液を冷蔵庫中で冷却した
シャーレに2.5ml/シャーレを分注し、再び冷蔵庫
中で15分間放置した。その後、シャーレ内のDMSO
を含有した培養液を2.5ml除去し、シャーレ開口面
に滅菌した吸水性のシートを置きシャーレに蓋をし、シ
ャーレを逆さまにした状態で10分間放置した。
【0056】吸水性シートを除き、タイベックでシャー
レ開口部を覆い蓋をし、蓋とシャーレ本体をセロテープ
(登録商標)で固定し、ポリエチレン製の袋(大きさ1
0cm×10cm)に納め、平面上で袋の端をシールし
た。ポリエチレン製の袋の上からシャーレの底面側を発
泡ポリエチレン製のシートで覆い、ポリエチレン袋の余
分な部分を底面側に発泡ポリエチレンシートを挟むよう
にして折り曲げ、アルミ箔とPETのラミネートシート
よりなる外袋(大きさ13cm×13cm)に納め、シ
ールしディープフリーザー中で1分間あたり1℃の割合
で−80℃まで冷却し凍結した。ディープフリーザー中
−80℃で7日間保存した後、解凍を行なった。解凍は
以下のように行なった。
【0057】ディープフリーザーより取り出し、外装袋
よりポリエチレン袋に入ったまま取り出し、ポリエチレ
ン袋ごと37℃の温水中に浸漬し解凍を行なった。温水
中に2分浸漬したのち2分室温に放置したのち培養用培
養液を5mlをシャーレに分注した。培地交換を毎日行
ないながら、7日間培養を行なった。
【0058】(比較例1)採取したばかりの初代肝細胞
を培養に用いた上記培養液に、DMSOの含有量が10
%になるように添加し凍結用培養液を調製し、氷冷して
おいた。この凍結用培養液1mlに採取した初代肝細胞
約1×106個を分散させ、細胞凍結用チューブに中に
納め、ディープフリーザー中で1分間あたり1℃の割合
で−80℃まで冷却し凍結した。−80℃で1週間保存
後、肝細胞が凍結保存された細胞凍結用チューブ複数を
37℃温水中に浸漬し解凍した。
【0059】解凍後肝細胞を1本の遠沈管に集め、遠心
50Gで1分遠心することにより凍結用培養液中のDM
SOを除く作業をおこなった。遠心後上清の培地を除
き、沈殿した肝細胞に培養用の培養液を加え肝細胞を分
散させた。肝細胞を分散させた後、トリパンブルー排除
法により肝細胞の生存率を確認した。細胞の生存率は約
60%であった。この解凍した肝細胞をコラーゲンコー
トを施した直径60mmのシャーレ(住友ベークライト
製 品番MS−0060K)に生細胞数で1×106
播種し、培養用培養液5mlにて、培地交換を毎日行な
いながら10日間培養した。
【0060】(比較例2)採取したばかりの肝細胞をコ
ラーゲンコートを施した直径60mmのシャーレ(住友
ベークライト製 品番MS−0060K)に生細胞数で
1×106個播種し、培養用培養液5mlにて、培地交
換を毎日行ないながら10日間培養した。
【0061】(培養面上の細胞数の比較)培地交換を行
い24時間後に、培養液を回収した。PBS(−)で2
回洗浄したのちPBS(−)を除去し、蛋白可溶化液
(RIPA)をシャーレあたり500μl分注し、セル
スクレーパーを用い細胞を可溶化し、サンプリングチュ
ーブに回収し、30分間放置した後、4℃冷却下100
00Gで30分遠心し、上清について蛋白量測定キット
(バイオラッド製)により蛋白濃度を測定し、この濃度
と上清量からシャーレあたりの蛋白量を算出し、実施例
および比較例で比較した。結果を表1に示す。
【0062】なお、実施例1では凍結前に3日間培養し
ており、解凍時での延べ培養日数はすでに3日となり、
解凍後翌日から測定したため培養延べ日数は4日からの
スタートとなる。比較例1は解凍後2日後から、比較例
2は細胞播種2日から測定を開始した。
【0063】(アルブミン合成量の比較)上記細胞蛋白
量の測定において回収しておいた、培養液について、抗
ラットアルブミン抗体を用いELISA法によりラット
アルブミンの濃度を測定し、シャーレの培養液全てに含
まれるアルブミン量を算出し、上記の細胞の蛋白量で割
って、単位細胞蛋白量あたりの1日あたりのアルブミン
合成量を算出した。
【0064】測定は、各々の測定日にシャーレ5枚ずつ
について実施し、平均値をの結果を表2に示す。なお、
実施例1では凍結前に3日間培養しており、解凍時での
延べ培養日数はすでに3日となり、解凍後翌日から測定
したため培養延べ日数は4日からのスタートとなる。比
較例1は解凍後2日後から、比較例2は細胞播種2日か
ら測定を開始した。
【0065】
【表1】
【0066】
【表2】
【0067】
【発明の効果】本発明の肝細胞付培養器は、細胞解凍後
の細胞生存率が高くさらに、培養の経過とともに培養面
から細胞が脱離するがなく、さらに肝細胞機能維持さ
れ、培養面に初代培養肝細胞を接着させた状態で凍結さ
れている肝細胞付培養器の供給手段として有益である。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 肝細胞が培養器の培養面に接着し、凍結
    保護剤を含有する培養液が培養面から除去された状態
    で、肝細胞が培養器ごと凍結されていることを特徴とす
    る肝細胞付培養器。
  2. 【請求項2】 培養面の水ぬれ性が水滴の接触角で55
    度〜75度である請求項1記載の肝細胞付培養器。
  3. 【請求項3】 肝細胞が凍結保護剤を含有している請求
    項1又は2記載の肝細胞付培養器。
  4. 【請求項4】 凍結保護剤としてDMSO(ジメチルス
    ルホキシド)を成分として含む請求項1〜3記載のいず
    れかの肝細胞付培養器。
  5. 【請求項5】 培養面における培養液の残留量が10μ
    l/cm2以下である請求項1〜4記載のいずれかの肝
    細胞付培養器。
  6. 【請求項6】 (1)肝細胞を培養器培養面上で培養、
    (2)培養器内の培養液の全てまたは一部の除去、
    (1)0〜10℃の範囲内までの冷却、(2)冷却の温
    度を保ったまま凍結保護剤を含有する培養液の培養器内
    への分注、(3)冷却の温度を保ったまま凍結保護剤を
    含有する培養液を培養器中に保持しながら放置、(4)
    凍結保護剤を含有する培養液の除去(5)さらに冷却し
    て細胞を凍結する工程から少なくとも構成されることを
    特徴とする肝細胞付培養器の製造方法。
  7. 【請求項7】 培養面の水ぬれ性が水滴の接触角で55
    度〜75度である請求項6記載の肝細胞付培養器の製造
    方法。
  8. 【請求項8】 凍結保護剤がDMSO(ジメチルスルホ
    キシド)又はその混合物である請求項6又は7記載の肝
    細胞付培養器の製造方法。
  9. 【請求項9】 放置時の凍結保護剤を含有する培養液中
    のDMSO(ジメチルスルホキシド)の含有量が5〜1
    5%である請求項8記載の肝細胞付培養器の製造方法。
  10. 【請求項10】 培養面における培養液の残留量が10
    μl/cm2以下まで培養液を除去する請求項6〜9記
    載のいずれかの肝細胞付培養器の製造方法。
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