JP2002271803A - 画像撮影方法及び装置 - Google Patents
画像撮影方法及び装置Info
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Abstract
その結果に応じた撮影及び色分離処理をするようにし、
特に感度が不足している場合には、手ブレやノイズの発
生を増加させることなく感度を向上させる。 【解決手段】撮影光学系を介して撮像素子に被写体を撮
影し、該撮像素子からの撮像信号に対し、色分離処理を
含む所定の処理を施して画像信号を得る画像撮影方法で
あって、撮影時に前記撮像素子の感度が不足しているか
否か判定し、前記撮像素子の感度が不足している場合に
は、該撮像素子の分光感度のオーバーラップ領域及び前
記色分離処理の強度の少なくとも一方を相対的に増加さ
せ、撮像素子の感度に余裕がある場合には、前記撮像素
子の分光感度のオーバーラップ領域及び前記色分離処理
の強度の少なくとも一方を相対的に減少させるようにし
て撮影することにより前記課題を解決する。
Description
装置に係り、特に、CCDを用いたデジタルスチルカメ
ラ等における感度向上技術に関する。
してフィルムに画像を撮影する、いわゆる銀塩方式のカ
メラが主であったが、近年、この銀塩カメラに代わり、
レンズ等の光学系を介して、画像をCCD等の光電変換
素子により撮像し、メモリカード等の記録媒体に画像情
報を記録するように構成されたデジタルスチルカメラが
実用化されている。
カメラでは、図5に示すようにCCDの分光感度が、人
間の目の分光感度と異なり、700nm以上の赤外光領域
に感度を有している。そこで、従来のCCDを用いたデ
ジタルスチルカメラでは、通常その撮像光路内に、例え
ば図6に示すような分光吸収波形を有するIRカットフ
ィルタを配置して、赤外光領域をカットし、色分離を向
上させるようにしている。すなわち、撮影時における撮
像素子の感度が不足している(これを低感度という。)
か、あるいは撮影時における撮像素子の感度に余裕があ
る(これを高感度という。)かにかかわらずIRカット
フィルタを配置するという物理的手段によって色分離を
向上させている。
度が不足する場合には、通常、絞りを開放にして撮影す
るようにするが、それでも感度が不足する場合には、シ
ャッター速度を遅くしたりしている。しかし、それでも
感度が足りない場合には、CCDを用いたデジタルスチ
ルカメラにおいては、CCDの印加電圧を上げる(ゲイ
ンを上げる)という方法で対応している。
上げるために、上記のように絞りを開放にすると被写界
深度が浅くなり、またシャッタ速度を遅くすると手ブレ
を起こす割合が増加し、画像がぼけ易くなるという問題
がある。また、ゲインを上げると、ノイズが増加し、画
質が劣化するという問題がある。
たものであり、撮影の際、撮像素子の感度が不足してい
るか否か判定し、その結果に応じた撮影及び色分離処理
をするようにし、特に感度が不足している場合には、手
ブレやノイズの発生を増加させることなく感度を向上さ
せることのできる画像撮影方法及び装置を提供すること
を課題とする。
に、本発明の第1の態様は、撮影光学系を介して撮像素
子に被写体を撮影し、該撮像素子からの撮像信号に対
し、色分離処理を含む所定の処理を施して画像信号を得
る画像撮影方法であって、撮影時に前記撮像素子の感度
が不足しているか否か判定し、前記撮像素子の感度が不
足している場合には、該撮像素子の分光感度のオーバー
ラップ領域及び前記色分離処理の強度の少なくとも一方
を相対的に増加させ、撮像素子の感度に余裕がある場合
には、前記撮像素子の分光感度のオーバーラップ領域及
び前記色分離処理の強度の少なくとも一方を相対的に減
少させるようにして撮影することを特徴とする画像撮影
方法を提供する。
ラップ領域が赤外光領域であることが好ましい。
ることが好ましい。
本発明の第2の態様は、撮影光学系を介して被写体を撮
影する撮像素子と、該撮像素子からの撮像信号に対し、
色分離処理を含む所定の処理を施して画像信号を得る手
段とを有する画像撮影装置であって、前記撮像素子の感
度が不足しているか否かを判定する手段と、前記撮像素
子の感度が不足している場合に該撮像素子の分光感度の
オーバーラップ領域を相対的に増加させる手段、及び、
前記撮像素子の感度が不足している場合に前記色分離処
理の強度を相対的に増加させる手段、の少なくとも一方
と、前記撮像素子の感度に余裕がある場合に該撮像素子
の分光感度のオーバーラップ領域を相対的に減少させる
手段、及び、前記撮像素子の感度に余裕がある場合に前
記色分離処理の強度を相対的に減少させる手段、の少な
くとも一方と、を有することを特徴とする画像撮影装置
を提供する。
ラップ領域が赤外光領域であることが好ましい。
あることが好ましい。
及び装置について、添付の図面に示される好適実施形態
を基に、詳細に説明する。
影装置の概略を示すブロック図である。画像撮影装置1
は、例えば、静止画用のデジタルスチルカメラや動画用
のデジタルビデオカメラであり、CCD14で構成され
る撮像素子を備えている。通常撮影時においては、撮影
レンズ10、IRカットフィルタ12等を介して得られ
る被写体の光画像は、撮像素子としてのCCD14上に
結像される。CCD14は、結像された光画像を電気信
号に光電変換し、図示しない制御回路からの指示によ
り、アナログ画像信号を出力する。このアナログ画像信
号は、A/D変換器16で、8ビットのデジタル画像信
号RGBに変換される。
は、データ変換部18で、露光量データrgbに変換さ
れる。露光量データrgbは、色分離処理部20におい
て、色分離処理が施され、色分離処理後の露光量データ
r’g’b’は、データ変換部22で、再度8ビットの
デジタル画像信号R’G’B’に変換されて、画像出力
部24に出力される。画像出力部24は、画像をモニタ
に表示したり、所定の記録媒体に画像データを出力す
る。
6、感度検出部28及びIRカットフィルタ取り外し手
段30を有している。感度検出部28は、受光センサ2
6で検知された被写界の明るさの情報を受け、CCD1
4の感度が不足しているか否か判定する。そして、感度
不足(低感度)であると判定された場合には、IRカッ
トフィルタ取り外し手段30は、IRカットフィルタ1
2を、撮影光路から取り除き、IRカットフィルタ12
が挿入されている場合に比べて、CCD14の分光感度
のオーバーラップ領域が相対的に増加するようにする。
また、感度検出部28の感度不足検出信号は、色分離処
理部20にも送られ、感度不足検出信号を受け取った色
分離処理部20は、色分離処理の強度を同様に相対的に
増加させるようにする。一方、感度に余裕がある(高感
度)と判定された場合には、上とは逆にIRカットフィ
ルタ12を、撮影光路に挿入し、CCD14の分光感度
のオーバーラップ領域及び色分離処理の強度をそれぞれ
相対的に減少させる。なお、このオーバーラップ領域の
増減と色分離処理の強度の増減は、両方をともに行うよ
うにしてもよいし、そのどちらかのみを行うようにして
もよい。これらの詳細については、後述する。また、画
像撮影装置1には、詳しい説明は省略するが、以上述べ
たもの以外にも、通常の、信号の増幅を行うアンプやホ
ワイトバランス回路やガンマ補正その他の画像処理を行
う回路等、および各回路の制御を行う制御回路が設けら
れている。また、AF(自動合焦)機構やAE(自動露
出)機構等を備えるようにしてもよい。AE機構を有す
る場合には、AE機構で、低感度か否かを検出するよう
にしてもよい。
る。本実施形態は、例えば、特に、暗い照明の下で暗い
物体を撮影する場合のように、感度が不足する低感度の
場合に、撮影光路内からIRカットフィルタを取り除
き、CCDに入射する光のうち今までIRカットフィル
タによりカットされていた赤外光領域を回復し、その分
IRカットフィルタが配置されている場合とくらべて相
対的にCCDの分光感度のオーバーラップ領域を増加さ
せ、感度を向上させようとするものである。また、この
とき、感度は向上するが色分離が下がるため、後述する
よう色分離処理の強度をも相対的に増加させるようにす
るとよい。例えば、下色除去処理等のノイズを悪化させ
ないマスキング手法による信号処理を行い、色の濁りを
除去するようにする。また、CCDの感度に余裕がある
高感度の場合には、上とは逆に、撮影光路内にIRカッ
トフィルタを挿入し、その分IRカットフィルタを取り
除いた場合とくらべて相対的にCCDの分光感度のオー
バーラップ領域を減少させようとするものである。ま
た、このとき、色分離処理の強度をも相対的に減少させ
るようにするとよい。
受光センサ26により被写体の明るさを検出する。受光
センサ26によって検出された明るさの情報は、感度検
出部28に送られ、感度検出部28において、CCD1
4の感度が不足しているか否か、すなわち低感度か高感
度かが判定される。この判定は、例えば次のようにして
行うようにしてもよい。すなわち、IRカットフィルタ
12を撮影光路内に挿入して撮影し、G(緑)チャンネ
ルの全画面に亘る平均値が80より小さい場合には、C
CD14の感度不足すなわち低感度と判定し、また、上
記平均値が80より大きい場合には、CCD14の感度
に余裕があるすなわち高感度であると判定する。低感度
であると判定された場合には、感度検出部28は、IR
カットフィルタ取り外し手段30に信号を送り、撮影光
路からIRカットフィルタ12を取り外すようにする。
このように、低感度の場合には、IRカットフィルタ1
2が無い状態で撮影が行われる。
り除いて撮影するため、CCD14の分光感度は、例え
ば、図5に示したようになり、赤外光領域においても感
度を有し、分光感度のオーバーラップ領域が拡大され、
感度が向上される。被写体の光画像は、CCD14上に
結像され、CCD14によって電気信号に光電変換さ
れ、アナログ画像信号として出力される。このアナログ
画像信号はA/D変換器16により8ビットのデジタル
画像データRGBに変換される。この8ビットのデジタ
ル画像データRGBは、図2に示すように、データ変換
器18により露光量データrgbに変換され、引き続き
色分離処理部20において色分離処理が施された後、デ
ータ変換器22により、再び露光量データr’g’b’
から8ビットのデジタル画像データR’G’B’に戻さ
れる。その後デジタル画像データR’G’B’は、画像
出力部24から出力される。
ットのデジタル画像データRGBから露光量データrg
bへの変換は、図3に示すITU−R(International
Telecommunication Union-Radio communication secto
r) によって規定されたHDTVの推奨規格であるBT
709を用いて行われる。なお、図2のBT709-1の
指数−1は、光量データ(quantum level)から露光量デ
ータ(exposure) への変換であることを示す。あるい
は、この変換は、IEC(International Electrotechn
ical Commission)によって規定されたモニタ規格である
sRGBを用いて行うようにしてもよい。
理(マスキング処理)は、次の式(1)、(2)、
(3)に示されるような、各色データからそれぞれ一定
値を引き去るいわゆる下色除去処理によって行われる。 r’=r−0.10 ・・・・・・(1) g’=g−0.12 ・・・・・・(2) b’=b−0.13 ・・・・・・(3)
ず、次のように、IRカットフィルタを用いて撮影した
画像データと、IRカットフィルタを除いて撮影した画
像データとを比較することにより、下色除去量を適応的
に決定するようにしてもよい。すなわち、図4に示すよ
うに、IRカットフィルタ12を用いて撮影して得られ
た画像データ(R0 ,G0 ,B0 )、及びIRカットフ
ィルタ12を用いずに撮影して得られた画像データ
(R,G,B)を、それぞれBT709を用いて露光量
データ(r0 ,g0 ,b0 )及び(r,g,b)に変換
する。
g0 ,b0 の画面平均r01,g01,b01を求める。同様
に、r,g,bについても、画像中の一定範囲に亘る
r,g,bの画面平均r1 ,g1 ,b1 を求める。そし
て、これらの差を求める。 Δr=r1 −r01 Δg=g1 −g01 Δb=b1 −b01
代わりに次の式(4)、(5)、(6)を用いることに
より適応的な下色除去処理が実現される。 r’=r−Δr ・・・・・・(4) g’=g−Δg ・・・・・・(5) b’=b−Δb ・・・・・・(6)
下色除去処理に限定されるものではなく、次の式(7)
に示すような露光量データ上でのマトリクス演算による
ものでもよい。
でのマトリクス演算によるものであってもよい。
感度の程度に応じて下色除去処理あるいはマトリクス演
算等の色分離処理の強度を増加するようにしてもよい。
すなわち、色分離処理部20は、感度検出部28から受
け取った検出信号に基づいて前記下色除去量やマトリク
ス演算の係数を変更し、色分離処理の強度を変更するよ
うにしてもよい。
像出力部24の画像表示を見て撮影者が画像撮影装置1
を操作することにより、行うようにしてもよい。また、
予め低感度の環境で撮影することがわかっている場合に
は、撮影者が撮影時にIRカットフィルタを外すように
してもよいし、はじめからIRカットフィルタを外した
画像撮影装置を用意して、撮影するようにしてもよい。
された画像データ(r’,g’,b’)は、データ変換
部22で、再度8ビットのデジタル画像データ(R’,
G’,B’)に変換される。この変換も、図3に示すB
T709を用いて行われる。変換後のデジタル画像デー
タは、画像出力部24から出力される。
合に、IRカットフィルタを外すことにより、色分離は
下がるが、信号レベルは(いわゆる、「下駄を履いた」
状態となり)、信号レベルが上がるので、熱雑音に起因
するノイズを相対的に低減することができる。また、下
色除去等のノイズを悪化させないマスキング処理を用い
て色の濁りを除去するようにすることで、手ブレやノイ
ズの犠牲を払うことなく感度を向上させるという目的を
達成することができる。
感度であると判定された場合には、感度検出部28は、
IRフィルタ取り外し手段30に信号を送り、撮影光路
にIRフィルタ12を挿入するようにする。そして、高
感度の場合には、IRフィルタ12が配置された状態で
撮影が行われる。IRフィルタ12を配置して撮影する
ため、CCD14の分光感度のオーバーラップ領域は、
IRフィルタが無い場合に比べて相対的に減少する。ま
た、このとき、色分離処理部20における色分離処理に
おいても、その処理強度を低感度の場合と比較して、相
対的に減少させるようにする。
なく、常にIRフィルタの挿入という物理的手段によっ
て色分離を行っていたところ、本実施形態では、撮影時
における撮像素子の感度が不足するか否か、すなわち低
感度か高感度かを判定し、高感度の場合には、IRフィ
ルタを挿入するという物理的手段により色分離を行うよ
うにし、また、低感度の場合には、IRフィルタを取り
外し、主に例えば行列演算の係数を変更する等のソフト
ウエア処理によって色分離を行うようにしたものであ
る。以上、本発明の画像撮影方法及び装置について詳細
に説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本
発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変
更を行ってもよいのはもちろんである。
影の際、撮影光量に応じた撮影及び色分離処理を行うこ
とができ、特に、撮像素子の感度が不足している場合
に、手ブレやノイズの発生を増加させることなく感度を
向上させることができる。
略を示すブロック図である。
示す説明図である。
るBT709とsRGBを示す線図である。
る。
す線図である。
Claims (6)
- 【請求項1】撮影光学系を介して撮像素子に被写体を撮
影し、該撮像素子からの撮像信号に対し、色分離処理を
含む所定の処理を施して画像信号を得る画像撮影方法で
あって、 撮影時に前記撮像素子の感度が不足しているか否か判定
し、 前記撮像素子の感度が不足している場合には、該撮像素
子の分光感度のオーバーラップ領域及び前記色分離処理
の強度の少なくとも一方を相対的に増加させ、 撮像素子の感度に余裕がある場合には、前記撮像素子の
分光感度のオーバーラップ領域及び前記色分離処理の強
度の少なくとも一方を相対的に減少させるようにして撮
影することを特徴とする画像撮影方法。 - 【請求項2】前記撮像素子の分光感度のオーバーラップ
領域が赤外光領域である請求項1に記載の画像撮影方
法。 - 【請求項3】前記色分離処理が下色除去処理である請求
項1または2に記載の画像撮影方法。 - 【請求項4】撮影光学系を介して被写体を撮影する撮像
素子と、該撮像素子からの撮像信号に対し、色分離処理
を含む所定の処理を施して画像信号を得る手段とを有す
る画像撮影装置であって、 前記撮像素子の感度が不足しているか否かを判定する手
段と、 前記撮像素子の感度が不足している場合に該撮像素子の
分光感度のオーバーラップ領域を相対的に増加させる手
段、及び、前記撮像素子の感度が不足している場合に前
記色分離処理の強度を相対的に増加させる手段、の少な
くとも一方と、 前記撮像素子の感度に余裕がある場合に該撮像素子の分
光感度のオーバーラップ領域を相対的に減少させる手
段、及び、前記撮像素子の感度に余裕がある場合に前記
色分離処理の強度を相対的に減少させる手段、の少なく
とも一方と、 を有することを特徴とする画像撮影装置。 - 【請求項5】前記撮像素子の分光感度のオーバーラップ
領域が赤外光領域である請求項4に記載の画像撮影装
置。 - 【請求項6】前記色分離処理が下色除去処理である請求
項4または5に記載の画像撮影装置。
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