JP2002268162A - ハロゲン化銀写真乳剤 - Google Patents
ハロゲン化銀写真乳剤Info
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Abstract
された、優れたハロゲン化銀写真乳剤と、それを用いた
写真感光材料を提供すること。 【解決手段】 下記(i)〜(iii)を満たす平板粒子が全粒
子の50%以上(個数比)を占めることを特徴とするハロゲ
ン化銀写真乳剤。(i)(111)面を主表面とし、2枚の平行
な双晶面を有する沃臭化銀または沃塩臭化銀平板粒子。
(ii)粒子厚みが0.12μm以下。(iii)粒子フリンジ部
(粒子主表面に垂直な方向から見て、粒子側面の外周か
ら粒子厚みに相当する長さだけ内側の粒子周縁領域)に
おいて、2枚の双晶面に挟まれる領域よりも上側もしく
は下側のいずれか一方に高沃化銀含有率相が存在し、か
つ該高沃化銀含有率相中の最大局所的沃化銀含有率をA
(モル%)及び該最大局所的沃化銀含有率を示す部分を
通って主表面に垂直な線上にあり、該高沃化銀含有率相
が存在する側とは反対側の主表面と双晶面の中間にある
部分の局所的沃化銀含有率をB(モル%)としたとき、
A−6.0≧Bを満たす。
Description
時のカブリの増加が低減されたハロゲン化銀乳剤と、そ
れを用いたハロゲン化銀カラー写真感光材料するもので
ある。
上、写真用のハロゲン化銀乳剤に対する要請はますます
厳しく、いっそうの高感度化及び高画質化が要求されて
いる。特にレンズ付きフィルムの普及のようなストロボ
光量が不足しがちな安価なカメラであっても使用に耐え
うる高感度で高画質の撮影用カラー写真感光材料が強く
望まれている。ハロゲン化銀乳剤の高感度化、高画質化
技術の1つとしては平板粒子の使用があり、増感色素に
よる色増感効率の向上を含む感度の上昇、感度/粒状比
の関係改良、平板粒子の特異的な光学的特質によるシャ
ープネスの向上、カバーリングパワーの向上等の利点が
当業界では知られており、一般には同一体積ならばアス
ペクト比の高い平板粒子ほど感度粒状比の向上に有利で
ある。
比を上げるために粒子厚みを薄くしていくと経時保存時
のカブリが増加するという問題を生じることが分かっ
た。製品形態でハロゲン化銀写真感光材料のカブリが経
時により増加すると、感度・階調のバランスが崩れ実用
上の障害となる。
例えば米国特許第5,494,789号や同5,50
3,970号に技術が開示されている。粒子内の沃化銀
含有率相に関する粒子構造については例えば特開平11
−153841号に技術が開示されている。しかしなが
ら、これらの平板粒子についての特許出願明細書には本
発明の請求項に記載の乳剤に関する記載は見当たらな
い。
度かつ経時保存時のカブリの増加が低減された、優れた
ハロゲン化銀写真乳剤と、それを用いた写真感光材料を
提供することにある。
薄板化によりハロゲン化銀乳剤の高感化を追求する際
に、粒子フリンジ部における粒子ヨード構造(特に高沃
化銀含有率相の存在)に着目し、「粒子フリンジ部(粒
子主表面に垂直な方向から見て、粒子側面の外周から粒
子厚みに相当する長さだけ内側の粒子周縁領域)におい
て、2枚の双晶面に挟まれる領域よりも上側もしくは下
側のいずれか一方に高沃化銀含有率相が存在し、かつA
(モル%)(該高沃化銀含有率相中の最大局所的沃化銀
含有率)及びB(モル%)(該最大局所的沃化銀含有率
を示す部分を通って主表面に垂直な線上にあり、該高沃
化銀含有率相が存在する側とは反対側の主表面と双晶面
の中間にある部分の局所的沃化銀含有率)がA−6.0
≧Bを満たす平板粒子」を用いると高感度で経時保存時
のカブリの増加が低減された乳剤が得られることを初め
て発見し、従来予想し得なかった顕著な効果を得た。
の化学増感、潜像形成、現像性に影響を及ぼしていると
思われ、これらの点で有効に作用しているのであろう。
本発明者は鋭意研究の結果、下記の解決手段により従来
技術では不十分であったハロゲン化銀写真乳剤及び写真
感光材料の高感度化と経時保存時カブリの改良の両立を
効果的に達成した。
よびそれを含有する感光材料である。 (1) 下記(i)から(iii)を満たす平板粒子が
全粒子の50%以上(個数比)を占めることを特徴とす
るハロゲン化銀写真乳剤。 (i)(111)面を主表面とし、2枚の平行な双晶面
を有する沃臭化銀または沃塩臭化銀平板粒子。 (ii)粒子厚みが0.12μm以下。 (iii)粒子フリンジ部(粒子主表面に垂直な方向か
ら見て、粒子側面の外周から粒子厚みに相当する長さだ
け内側の粒子周縁領域)において、2枚の双晶面に挟ま
れる領域よりも上側もしくは下側のいずれか一方に高沃
化銀含有率相が存在し、かつ該高沃化銀含有率相中の最
大局所的沃化銀含有率をA(モル%)及び該最大局所的
沃化銀含有率を示す部分を通って主表面に垂直な線上に
あり、該高沃化銀含有率相が存在する側とは反対側の主
表面と双晶面の中間にある部分の局所的沃化銀含有率を
B(モル%)としたとき、A−6.0≧Bを満たす。
Bを満たすことを特徴とする(1)に記載のハロゲン化
銀写真乳剤。
粒子厚みが0.10μm以下であることを特徴とする
(1)に記載のハロゲン化銀写真乳剤。
粒子厚みが0.08μm以下であることを特徴とする
(1)に記載のハロゲン化銀写真乳剤。
要件に加え、下記(iv)を満たすことを特徴とする
(1)ないし(4)のいずれか1項に記載のハロゲン化
銀写真乳剤。 (iv)粒子フリンジ部に1粒子あたり10本以上転位
線を有する。
リンジ部に1粒子あたり30本以上転位線を有する。」
であることを特徴とする(1)ないし(4)のいずれか
1項に記載のハロゲン化銀写真乳剤。
数比)を占める」平板粒子が、粒子形成過程の途中で、
粒子フリンジ部において、2枚の双晶面で囲まれた領域
の上側及び下側のハロゲン化銀相における局所的沃化銀
含有率の最大値の差が25モル%以上である相が形成さ
れる過程を経て製造されたものであることを特徴とする
(1)ないし(6)のいずれか1項に記載のハロゲン化
銀写真乳剤。
数比)を占める」平板粒子が、粒子形成過程の途中で、
粒子フリンジ部において、2枚の双晶面で囲まれた領域
よりも上側もしくは下側のいずれか一方が一旦抉られた
後に修復された過程を経て製造されたものであることを
特徴とする(1)ないし(6)のいずれか1項に記載の
ハロゲン化銀写真乳剤。
数比)を占める」平板粒子が、粒子形成過程の途中で、
粒子フリンジ部の上部または下部のいずれか一方に沃化
銀を含有するハロゲン化銀エピタキシーが形成された過
程を経て製造されたものであることを特徴とする(1)
ないし(6)のいずれか1項に記載のハロゲン化銀写真
乳剤。
(個数比)を占める」平板粒子が、粒子形成過程の途中
で、沃化物イオン放出剤から沃化物イオンを生成せしめ
て沃化銀含有相を形成する過程を経て製造されたもので
あることを特徴とする(1)ないし(6)のいずれか1
項に記載のハロゲン化銀写真乳剤。
ロゲン化銀乳剤を有するハロゲン化銀カラー写真感光材
料において、該ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも1層が
(1)ないし(10)の何れか1項に記載のハロゲン化
銀写真乳剤を含むことを特徴とするハロゲン化銀カラー
写真感光材料。
て以下に説明するが、好ましい乳剤の態様の1つとして
は、(111)面を主表面とし、2枚の平行な双晶面を
有する沃臭化銀または沃塩臭化銀平板粒子であって、粒
子厚みが0.12μm以下、かつ粒子フリンジ部(粒子
主表面に垂直な方向から見て、粒子側面の外周から粒子
厚みに相当する長さだけ内側の粒子周縁領域)におい
て、2枚の双晶面に挟まれる領域よりも上側もしくは下
側のいずれか一方に高沃化銀含有率相が存在し、かつA
(該高沃化銀含有率相中の最大局所的沃化銀含有率(モ
ル%))及びB(該最大局所的沃化銀含有率を示す部分
を通って主表面に垂直な線上にあり、該高沃化銀含有率
相が存在する側とは反対側の主表面と双晶面の中間にあ
る部分の局所的沃化銀含有率(モル%))がA−6.0
≧Bを満たし、さらに粒子フリンジ部に1粒子あたり1
0本以上の転位線を有する平板粒子が全粒子の50%以
上(個数比)を占めることを特徴とするハロゲン化銀乳
剤及びそれを含んだハロゲン化銀写真感光材料である。
ついて述べる。本発明の乳剤は、(111)面を主表面
とし、2枚の平行な双晶面を有する粒子厚みが0.12
μm以下の沃臭化銀または沃塩臭化銀平板粒子が全粒子
の50%以上(個数比)を占めるものである。より好ま
しくは(111)面を主表面とし、2枚の平行な双晶面
を有する粒子厚みが0.10μm以下の沃臭化銀または
沃塩臭化銀平板粒子が全粒子の50%以上(個数比)を
占め、さらに好ましくは(111)面を主表面とし、2
枚の平行な双晶面を有する粒子厚みが0.08μm以下
の沃臭化銀または沃塩臭化銀平板粒子が全粒子の50%
以上(個数比)を占める。
の格子点のイオンが鏡像関係にある場合にこの(11
1)面のことをいう。この平板状粒子は粒子を主表面に
対して垂直方向から見た時に三角形状あるいは六角形
状、あるいはこれらの角や辺が丸みを帯びた形状をして
おり、三角形状のものは三角形の、六角形状のものは六
角形の互いに平行な主表面を有している。
小辺長)が1.5ないし1である六角形の平板粒子が粒
子個数比で全粒子の100ないし50%を占めることが
好ましい。より好ましくは100ないし70%、さらに
好ましくは100ないし80%を占める。本発明の乳剤
はより好ましくは、隣接辺比率(最大辺長/最小辺長)
が1.2ないし1である六角形の平板粒子が粒子個数比
で全粒子の100ないし50%を占める。さらに好まし
くは100ないし70%、特に好ましくは100ないし
80%を占める。上記六角形以外の平板粒子が混入する
と粒子間の均質性の点で好ましくない。
間隔は米国特許第5,219,720号に記載の様に
0.012μm以下にしたり、特開平5−249585
号に記載の様に(111)主表面間距離/双晶面間隔を
15以上にしても良く、目的に応じて選んで良い。
直径は0.5μmないし5.0μmであることが好まし
く、より好ましくは0.6μmないし4.0μm、さら
に好ましくは0.7μmないし3.0μmである。これ
らの範囲外では本発明の効果が得られにくく、好ましく
ない。本発明における等価円相当直径とは、粒子の主表
面の投影面積と等しい面積を持つ円の直径である。平均
等価円相当直径とは該乳剤中の全平板粒子の等価円相当
直径の算術平均である。
積を測定し、撮影倍率を補正することにより得られる。
粒子の厚みは、参照用のラテックスとともに粒子の斜め
方向から金属を蒸着し、そのシャドーの長さを電子顕微
鏡写真上で測定し、ラテックスのシャドーの長さを参照
にして計算することにより容易に求められる。
しては0.03ないし0.12μmであることが好まし
く、より好ましくは0.03ないし0.10μm、さら
に好ましくは0.04ないし0.08μmである。平均
粒子厚みとは該乳剤中の全平板粒子の粒子厚みの算術平
均である。平均粒子厚みが0.03μm未満の乳剤は調
製が困難である。0.12μmを超えると本発明の効果
が得られにくく、好ましくない。
当直径の比をアスペクト比という。すなわち、個々のハ
ロゲン化銀粒子の投影面積の円相当直径を粒子厚みで割
った値である。アスペクト比の測定法の一例としては、
レプリカ法による透過電子顕微鏡写真を撮影して個々の
粒子の投影面積と等しい面積を有する円の直径(等価円
相当直径)と厚みを求める方法がある。この場合、厚み
はレプリカの影(シャドー)の長さから算出する。
比は4ないし100であることが好ましく、より好まし
くは8ないし60、さらに好ましくは12ないし40で
ある。平均アスペクト比が100を超える平板粒子は調
製が困難である。また、平均アスペクトが4未満の平板
粒子では本発明の効果が得られにくく、好ましくない。
平均アスペクト比とは乳剤中の全平板粒子のアスペクト
比の算術平均である。
が好ましい。本発明の乳剤の全粒子の粒子サイズ(等価
球相当直径)分布の変動係数としては35%ないし3%
であることが好ましく、より好ましくは20ないし3
%、さらに好ましくは15ないし3%である。等価球相
当直径分布の変動係数とは個々の平板粒子の等価球相当
直径のばらつき(標準偏差)を平均等価球相当直径で割
った値に100を乗じたものである。全平板粒子の等価
球相当直径分布の変動係数が35%を超えると粒子間の
均質性の点で好ましくない。また、3%を下回る乳剤は
調製が困難である。
直径分布の変動係数は40%ないし3%であり、より好
ましくは25ないし3%、さらに好ましくは15ないし
3%である。等価円相当直径分布の変動係数とは個々の
粒子の等価円相当直径のばらつき(標準偏差)を平均等
価円相当直径で割った値に100を乗じたものである。
全粒子の等価円相当径分布の変動係数が40%を超える
と粒子間の均質性の点で好ましくない。また、3%を下
回る乳剤は調製が困難である。
み分布の変動係数としては25ないし3%あることが好
ましく、より好ましくは20ないし3%、さらに好まし
くは15ないし3%である。粒子厚み分布の変動係数と
は個々の平板粒子の粒子厚みのばらつき(標準偏差)を
平均粒子厚みで割った値に100を乗じたものである。
全平板粒子の粒子厚み分布の変動係数が25%を超える
と粒子間の均質性の点で好ましくない。また、3%を下
回る乳剤は調製が困難である。
間隔分布の変動係数としては25ないし3%あることが
好ましく、より好ましくは20ないし3%、さらに好ま
しくは15ないし3%である。双晶面間隔分布の変動係
数とは個々の平板粒子の双晶面間隔の厚みのばらつき
(標準偏差)を平均双晶面間隔で割った値である。全平
板粒子の双晶面間隔分布の変動係数が25%を超えると
粒子間の均質性の点で好ましくない。また、3%を下回
る乳剤は調製が困難である。
クト比、単分散度を目的に応じて選んで良いが、粒子厚
みが薄く高アスペクト比で単分散な平板粒子を用いるこ
とが好ましい。
成方法としては種々の方法を用いることが出来、例えば
米国特許第5,496,694号や同5,498,51
6号に記載の粒子形成法を用いることが出来る。
するには、短時間の内に小サイズの双晶核を生成させる
ことが重要である。そのために低温、高pBr、低p
H、低ゼラチン量の下で短時間に核形成を行うことは好
ましく、ゼラチンの種類として低分子量のものやメチオ
ニン含有量の少ないもの、アミノ基をフタル酸やトリメ
リット酸あるいはピロメリット酸などで修飾したものが
好ましい。
晶及び非平行多重双晶の核を消失させ、選択的に平行二
重双晶の核を残す。残った平行二重双晶核の間でさらに
熟成を行うことは単分散性を高め好ましい。また、物理
熟成を例えば米国特許5,147,771号に記載のP
AO(ポリアルキレンオキサイド)の存在下に行うこと
もまた単分散性を高め好ましい。
塩と可溶性ハロゲン塩を添加し、粒子成長を行う。追添
ゼラチンとしてもアミノ基をフタル酸やトリメリット酸
あるいはピロメリット酸などで修飾したものは好まし
い。
別の反応容器で同時に調製したハロゲン化銀微粒子を添
加することで銀とハライドを供給し粒子を成長させるこ
とも好ましい。粒子成長時においても反応液の温度、p
H、バインダー量、pBr、銀及びハロゲンイオンの供
給速度等を制御し最適化することは重要である。
成するには、沃臭化銀または塩沃臭化銀を用いることが
好ましい。沃化物、あるいは塩化物を含む相を有する場
合、これらの相は粒子内に均一に分布させても良いし、
局在させても良い。その他の銀塩、例えばロダン銀、硫
化銀、セレン化銀、炭酸銀、リン酸銀、有機酸銀が別粒
子として、あるいはハロゲン化銀粒子の一部分として含
まれていても良い。
含有率の範囲は80モル%以上であり、より好ましくは
90モル%以上である。また、本発明における乳剤粒子
の好ましい沃化銀含有率の範囲は1ないし20モル%で
あり、より好ましくは2ないし15モル%、さらに好ま
しくは3ないし10モル%である。1モル%未満では色
素吸着の強化、固有感度の上昇などの効果が得にくく好
ましくない。20モル%を超えると一般に現像速度が遅
れるため好ましくない。
の沃化銀含有率分布の変動係数は30%以下であり、よ
り好ましくは25ないし3%、特に好ましくは20ない
し3%である。30%を超えると粒子間の均質性の点で
好ましくない。粒子間の沃化銀含有率分布の変動係数と
は個々の乳剤粒子の沃化銀含有率の標準偏差を平均沃化
銀含有率で割った値に100を乗じたものである。個々
の乳剤粒子の沃化銀含有率はX線マイクロアナライザー
を用いて、1個1個の粒子の組成を分析することにより
測定できる。
68号に記載されている。本発明の乳剤の個々の粒子の
沃化銀含有率の分布を求める際は、少なくとも100粒
子以上について沃化銀含有率を測定して求めることが好
ましく、より好ましくは200粒子以上、特に好ましく
は300粒子以上について測定して求める。
以下であることが好ましくより好ましくは4モル%以
下、さらに好ましくは3モル%以下である。表面ヨード
量が5モル%を超えると現像阻害や化学増感の阻害を生
じ、好ましくない。表面ヨード含量の測定はESCA
(XPSという名称もある)法(X線を照射し粒子表面
から出て来る光電子を分光する方法)により確認するこ
とができる。
と(100)面からなる。本発明の乳剤粒子の全表面に
対して(111)面が占める割合は少なくとも70%で
ある。
0)面の出現部位は平板粒子の側面であり、(111)
面が乳剤粒子表面を占める面積に対する(100)面が
乳剤粒子表面を占める面積の比は、少なくとも2%であ
り、より好ましくは4%以上である。(100)面比率
のコントロールは特開平2−298935号や特開平8
−334850号などを参考にすることが出来る。(1
00)面比率は、増感色素の吸着における(111)面
と(100)面との吸着依存性の違いを利用した方法、
例えばT.Tani,J.Imaging Sci.,29、165(1985)などに記
載の方法を用いて求めることが出来る。
面における(100)面の面積比率は15%以上である
ことが好ましく、より好ましくは25%以上である。平
板粒子の側面における(100)面の面積比率は、例え
ば特開平8−334850号に記載の方法から求めるこ
とが出来る。
線を有することが好ましい。以下に平板粒子内への転位
線導入について説明する。転位線とは結晶のすべり面上
で、すでにすべった領域とまだすべらない領域の境界に
ある線状の格子欠陥のことである。ハロゲン化銀結晶の
転位線に関しては、1)C.R.Berry,J.Ap
pl.Phys.,27,636(1956),2)
C.R.Berry,D.C.Skilman,J.A
ppl.Phys.,35,2165(1964),
3)J.F.Hamilton,Phot.Sci.E
ng.,11,57(1967),4)T.Shioz
awa,J.Soc.Phot.Sci.Jap.,3
4,16(1971),5)T.Shiozawa,
J.Soc.Phot.Sci.Jap.,35,21
3(1972)等の文献があり、X線回折法または低温
透過型電子顕微鏡を用いた直接的観察方法により解析で
きる。透過型電子顕微鏡を用いて転位線を直接観察する
場合、粒子に転位線が発生するほどの圧力をかけないよ
う注意して乳剤から取り出したハロゲン化銀粒子を電子
顕微鏡観察用のメッシュにのせ、電子線による損傷(例
えばプリントアウト)を防ぐように試料を冷却した状態
で透過法により観察を行う。
透過しにくくなるので、高圧型(0.25μmの厚さに
対して、200kV以上)の電子顕微鏡を用いたほうが
より鮮明に観察することができる。
ては、G.C.Farnell,R.B.Flint,
J.B.Chanter,J.Phot.Sci.,1
3,25(1965)の文献があり、大きいサイズの高
アスペクト比平板状ハロゲン化銀粒子において、潜像核
が形成される場所と粒子内の欠陥とが密接な関係にある
ことが示されている。例えば米国特許4,806,46
1号、同5,498,516号、同5,496,694
号、同5,476,760号、同5,567,580
号、特開平4−149541号、同4−149737号
にはハロゲン化銀粒子中に転位線をコントロールして導
入する技術に関して記載がある。これらの特許の中で転
位線を導入した平板粒子は、転位線のない平板粒子と比
較して、感度、圧力性等の写真特性に優れていることが
示されている。
の転位線導入を行なうことがこのましい。すなわち、基
盤となる平板粒子(ホスト粒子とも言う)への沃化銀を
含むハロゲン化銀相のエピタキシャル成長とその後のハ
ロゲン化銀シェルの形成による転位線の導入である。
いて詳細に述べる。まず、ホスト粒子の沃化銀含有率は
0〜10モル%であり、より好ましくは0〜5モル%で
あり、さらに好ましくは0〜3モル%である。
るハロゲン化銀エピタキシーを形成する。本発明では、
この沃化銀を含有するハロゲン化銀エピタキシーをホス
ト平板粒子フリンジ部の上側または下側のいずれか一方
に形成することを特徴とする。ホスト平板粒子フリンジ
部とは、粒子主表面に垂直な方向から見て、粒子側面の
外周から粒子厚みに相当する長さだけ内側の粒子周縁領
域をいう。具体的には図1中の4で示したような部位で
ある。ホスト平板粒子フリンジ部の上側とは、フリンジ
部の主表面でもよいし、フリンジ部の主表面と側面の両
位置でもよい。ホスト平板粒子フリンジ部の上側とは、
図2の9で示したような部位である。その部位は、該乳
剤粒子を粒子形成途中で、透過型あるいは電子顕微鏡を
用いて前記レプリカ法または直接法により観察すること
で特定できる。ホスト平板粒子フリンジ部の下側につい
ても同様である。
ハロゲン化銀相の組成は沃化銀含有率の高い方が好まし
い。このエピタキシャル成長させるハロゲン化銀相は沃
化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀、塩沃化銀のいずれでも良
いが、沃化銀または沃臭化銀であることが好ましく、沃
化銀であることがさらに好ましい。沃臭化銀である場合
の好ましい沃化銀(沃化物イオン)含有率は、このエピ
タキシャル成長させるハロゲン化銀相中の銀量に対して
1〜45モル%でありより好ましくは5〜45モル%、
特に好ましくは10〜45モル%である。転位線導入に
必要なミスフィットを形成する点で沃化銀含有率は高い
ほど好ましいが、45モル%は沃臭化銀の固溶限界であ
る。
この高沃化銀含有率相を形成するために添加する沃化銀
あるいは沃化物イオンの量は、ホスト粒子の銀量の2〜
10モル%であることが好ましく、より好ましくは2〜
8モル%、特に好ましくは2〜6モル%である。2モル
%未満になると転位線が導入されにくく、また10モル
%を超えると現像速度が遅れるため好ましくない。
後から見て全体の粒子銀量の10〜60モル%の範囲内
に存在することが好ましく、より好ましくは20〜40
モル%の範囲内に存在することである。10モル%未満
でも、また60モル%を超えても転位線導入による高感
化が得にくく好ましくない。
子上に形成する際は、例えば特公平7−111549
号、特開平5−341418号、同5−346631
号、同5−323487号、同6−11780号、同6
−11781号、同6−11782号、同6−1178
4号、同6−27564号、同6−138595号、同
6−230495号、6−242527号、同6−25
0309号、同6−250310号、同6−25031
1号、同6−250313号、同6−258745号、
6−273876号、同6−313933号、同7−2
19102号、同8−62754号、同8−95181
号、米国特許同5,389,508号、同5,418,
124号、同5,482,826号、同5,496,6
94号、同5,498,516号、同5,580,71
3号、同5,527,664号等に記載のアルカリや求
核剤との反応により沃化物イオン放出剤から沃化物イオ
ンを放出させる方法を用いることが好ましい。すなわ
ち、下記の式(1)で表される沃化物イオン放出剤であ
る。その使用法は上記特許出願に記載の方法を好ましく
用いることが出来る。
試薬との反応により沃素原子を沃化物イオンの形で放出
する1価の有機残基を表わす。式(1)で表される化合
物についてさらに詳細に説明すると、Rは、例えば、炭
素数1〜30のアルキル基、炭素数2〜30のアルケニ
ル基、炭素数2〜3のアルキニル基、炭素数3〜30の
シクロアルキル基、炭素数6〜30のアリール基、炭素
数7〜30のアラルキル基、炭素数4〜30の複素環
基、炭素数1〜30のアシル基、炭素数1〜30のカル
バモイル基、炭素数2〜30のアルキルまたは炭素数7
〜30アリールオキシカルボニル基、炭素数1〜30の
アルキルまたは炭素数6〜30のアリールスルホニル
基、スルファモイル基が好ましい。Rとしては炭素数2
0以下の上記の基が好ましく、12以下の上記の基が特
に好ましい。炭素数は溶解性・添加量の点で上記の範囲
のものが好ましい。
く、好ましい置換基としては以下のものが挙げられる。
置換基が他の置換基でさらに置換されていてもよい。例
えば、ハロゲン原子(例えば、弗素、塩素、臭素、沃
素)、アルキル基(例えば、メチル、エチル、n−プロ
ピル、イソプロピル、t−ブチル、n−オクチル、シク
ロペンチル、シクロヘキシル)、アルケニル基(例え
ば、アリル、2−ブテニル、3−ペンテニル)、アルキ
ニル基(例えば、プロパルギル、3−ペンチニル)、ア
ラルキル基(例えば、ベンジル、フェネチル)、アリー
ル基(例えばフェニル、ナフチル、4−メチルフェニ
ル)、複素環基(例えば、ピリジル、フリル、イミダゾ
リル、ピペリジル、モルホリル)、アルコキシ基(例え
ば、メトキシ、エトキシ、ブトキシ)、アリールオキシ
基(例えば、フェノキシ、ナフトキシ)、アミノ基(例
えば、無置換アミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、
アニリノ)、アシルアミノ基(例えば、アセチルアミ
ノ、ベンゾイルアミノ)、ウレイド基(例えば、無置換
ウレイド、N−メチルウレイド、N−フェニルウレイ
ド)、ウレタン基(例えば、メトキシカルボニルアミ
ノ、フェノキシカルボニルアミノ)、スルホニルアミノ
基(例えば、メチルスルホニルアミノ、フェニルスルホ
ニルアミノ)、スルファモイル基(例えば、スルファモ
イル、N−メチルスルファモイル、N−フェニルスルフ
ァモイル)、カルバモイル基(例えば、カルバモイル、
ジエチルカルバモイル、フェニルカルバモイル)、スル
ホニル基(例えば、メチルスルホニル、ベンゼンスルホ
ニル)、スルフィニル基(例えば、メチルスルフィニ
ル、フェニルスルフィニル)、アルキルオキシカルボニ
ル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニ
ル)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェノキ
シカルボニル)、アシル基(例えば、アセチル、ベンゾ
イル、ホルミル、ピバロイル)、アシルオキシ基(例え
ばアセトキシ、ベンゾイルオキシ)、リン酸アミド基
(例えば、N,N−ジエチルリン酸アミド)、アルキル
チオ基(例えば、メチルチオ、エチルチオ)、アリール
チオ基(例えば、フェニルチオ基)、シアノ基、スルホ
基(その塩を含む)、カルボキシル基、ヒドロキシ基、
ホスホノ基、ニトロ基である。
子、アルキル基、アリール基、O,N又はSを少なくと
も1個含有する5又は6員の複素環基、アルコキシ基、
アリールオキシ基、アシルアミノ基、スルファモイル
基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、アリール
スルホニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル
基、スルホ基(その塩を含む)、カルボキシル基、ヒド
ロキシ基及びニトロ基である。Rの特に好ましい置換基
は、R中のアルキレン基に置換する場合はヒドロキシ
基、カルバモイル基、低級アルキルスルホニル基又はス
ルホ基(その塩を含む)であり、R中のフェニレン基に
置換する場合はスルホ基(その塩を含む)である。
放出剤は沃化物イオン放出調節剤(塩基および/または
求核試薬)との反応により沃化物イオンを放出するが、
この際に用いる求核試薬としては好ましくは以下の化学
種が挙げられる。例えば、水酸化物イオン、亜硫酸イオ
ン、ヒドロキシルアミン、チオ硫酸イオン、メタ重亜硫
酸イオン、ヒドロキサム酸類、オキシム類、ジヒドムキ
シベンゼン類、メルカプタン類、スルフィン酸塩、カル
ボン酸塩、アンモニア、アミン類、アルコール類、尿素
類、チオ尿素類、フェノール類、ヒドラジン類、ヒドラ
ジド類、セミカルバジド類、ホスフィン類、スルフィド
類が挙げられる。本発明において、塩基や求核試薬の濃
度、添加方法、また反応液の温度をコントロールするこ
とにより沃化物イオンの放出速度、タイミングをコント
ロールすることができる。塩基として好ましくは水酸化
アルカリが挙げられる。
化物イオン放出剤及び沃化物イオン放出調節剤の好まし
い濃度範囲は1×10-7〜20Mであり、より好ましく
は1×10-5〜10M、さらに好ましくは1×10-4〜
5M、特に好ましくは1×10-3〜2Mである。濃度が
20Mを上回ると、分子量の大きい沃化物イオン放出剤
及び沃化物イオン放出調節剤の添加量が粒子形成容器の
容量に対して多くなり過ぎるため好ましくない。また、
1×10-7Mを下回ると沃化物イオン放出反応速度が遅
くなりすぎるため好ましくない。
に塩基を用いる場合、液pHの変化を用いても良い。こ
の時、沃化物イオンの放出速度及びタイミングをコント
ロールするのに好ましいpHの範囲は2〜12であり、
より好ましくは3〜11、特に好ましくは5〜10、最
も好ましくは調節後のpHが7.5〜10.0の範囲で
ある。pH7の中性条件下でも水のイオン積により定ま
る水酸化物イオンが調節剤として作用する。また、求核
試薬と塩基を併用しても良く、この時もpHを上記の範
囲でコントロールし、沃化物イオンの放出速度、タイミ
ングをコントロールしても良い。沃化物イオン放出剤か
ら沃素原子を沃化物イオンの形で放出させる場合、全沃
素原子を放出させても良いし、一部は分解せずに残って
いても良い。
化合物とその使用法は上記特許出願に記載のものを用い
ることが好ましい。前記高沃化銀含有率相をホスト粒子
上にエピタキシャル成長させた後、ホスト平板粒子の外
側にハロゲン化銀シェルを形成すると転位線が導入され
る。このハロゲン化銀シェルの組成は臭化銀、沃臭化
銀、塩沃臭化銀のいずれでも良いが、臭化銀であること
が好ましい。
は全体の粒子銀量の10ないし60モル%であることが
好ましく、より好ましくは20ないし40モル%であ
る。
沃化銀を含有するハロゲン化銀エピタキシーがホスト平
板粒子フリンジ部の上部または下部のいずれか一方に形
成された過程を経て製造されたものであることを特徴と
する。本発明で言うフリンジ部とは、主表面に垂直な方
向から見て、粒子側面の外周から粒子厚みに相当する長
さだけ内側の粒子周縁領域のことである。
同時に粒子フリンジ部において、2枚の双晶面で囲まれ
た領域よりも上側もしくは下側のいずれか一方が一旦抉
られ、その後のハロゲン化銀シェル形成により抉られた
部分が修復される過程を経て製造されたものであること
を特徴とする。
化物イオンを供給し、ホスト平板粒子上に沃化銀含有エ
ピタキシーを形成しようとすると、ホスト粒子上の過飽
和度の高い部位(通常は鋭角側のエッジ:図1中の7)
に沃化銀は沈着する。但し、この時銀イオンが同時に供
給されなければならず、エピタキシーが形成されるすぐ
近くのホスト粒子(通常は鈍角側エッジ:図1中の8)
が溶解して銀イオンが供給される。こうして、ホスト平
板粒子フリンジ部において上部または下部のいずれか一
方(通常は鋭角側エッジ)に沃化銀を含有するハロゲン
化銀エピタキシーが形成されると同時に、粒子フリンジ
部において2枚の双晶面で挟まれた領域よりも上側もし
くは下側のいずれか一方(通常はエピタキシー形成位置
とは反対側の鈍角側エッジ)が抉られる。
に沃化銀含有エピタキシーが形成されたホスト平板粒子
(走査型電子顕微鏡による観察))、図8(沃化銀含有
エピタキシーが形成されたホスト平板粒子の粒子フリン
ジ部構造(透過型電子顕微鏡による観察))に示すよう
な形状である。この様子は、以下の様な方法で平板粒子
を主表面に垂直に輪切りにして、粒子側面方向から観察
することができる。すなわち、該乳剤粒子を粒子形成途
中でサンプリングし、蛋白質分解酵素で処理してから遠
心分離でゼラチンを取り除いた後、粒子をトリアセチル
セルロース支持体上に塗布して、さらに樹脂を用いて粒
子を包埋する。この試料からウルトラミクロトームで厚
さ約50nmの切片を切削して支持膜を張った銅メッシ
ュ上に載せ、透過型電子顕微鏡を用いて観察すれば良
い。
囲まれた領域よりも上側もしくは下側のいずれか一方の
抉られた部分は、その後のハロゲン化銀シェル形成の初
期に沃化銀を含有するハロゲン化銀エピタキシーの再溶
解と共に修復される。ハロゲン化銀シェル形成時にホス
ト粒子がさらに成長するためにはまず抉られた部分が修
復されなければならないのであろう。そして、沃化銀を
含有するハロゲン化銀エピタキシーの再溶解により供給
された沃化物イオンはエピタキシー形成位置のすぐ近く
の抉られた部分の修復に使われると考えられ、その修復
部には最大で固溶限界近くの高沃化銀含有率のハロゲン
化銀相が一時的に形成される。具体的な図、写真及び局
所的沃化銀含有率の分析結果を図3(修復途中の粒子の
模式図)、図9(修復途中の粒子の写真(後述の分析電
顕による観察))、図10(修復途中の粒子のI原子に
関するマッピング像(後述の分析電顕による観察))及
び図4(修復途中の粒子の局所的沃化銀含有率(後述の
分析電顕による点分析))に示す。
程の途中で、上記の沃化銀を含有するハロゲン化銀エピ
タキシーが再溶解して消失した段階で、粒子フリンジ部
において、2枚の双晶面で挟まれた領域よりも上側及び
下側のハロゲン化銀相における局所的沃化銀含有率の最
大値の差が25モル%以上である相が形成される過程を
経て製造された粒子が全粒子の50%以上(個数比)を
占めることを特徴とし、その割合が多いほど好ましい。
より好ましくは、該局所的沃化銀含有率の最大値の差が
30モル%以上、さらに好ましくは35モル%以上であ
る。これらの粒子が全粒子に対して占める割合(個数
比)を求めるには、少なくとも50個以上の粒子を観察
することが好ましい。
しくは下側に形成される高沃化銀含有率相の沃化銀含有
率は、このハロゲン化銀相中の銀量に対して30〜45
モル%であることが好ましく、より好ましくは35〜4
5モル%、さらに好ましくは40〜45モル%である。
45モル%は沃臭化銀の固溶限界である。転位線はホス
ト粒子と、この高沃化銀含有率相との結晶格子定数のミ
スフィットにより生じるものであると考えられ、ホスト
粒子と上記修復部の沃化銀含有率の差が高いほど好まし
い。この転位線を導入するための沃化銀を25モル%以
上含む高沃化銀含有率相(一旦抉られた後修復された部
分)が形成されるのはハロゲン化銀シェル形成に用いる
銀量の35%以内の銀が添加された時点であり、好まし
くは25%以内の銀量が添加された時点である。
ハロゲン化銀シェル形成を行い粒子形成を終了した最終
粒子においても残存する。具体的な図、写真及び局所的
沃化銀含有率の分析結果を図5(粒子形成を終了した最
終粒子の模式図)、図11(粒子形成を終了した最終粒
子の写真(後述の分析電顕による観察))、図12(粒
子形成を終了した最終粒子のI原子に関するマッピング
像(後述の分析電顕による観察))及び図6(粒子形成
を終了した最終粒子の局所的沃化銀含有率(後述の分析
電顕による点分析))に示す。
ジ部(粒子主表面に垂直な方向から見て、粒子側面の外
周から粒子厚みに相当する長さだけ内側の粒子周縁領
域)において、2枚の双晶面に挟まれる領域よりも上側
もしくは下側のいずれか一方に高沃化銀含有率相が存在
し、かつA(該高沃化銀含有率相中の最大局所的沃化銀
含有率(モル%))及びB(該最大局所的沃化銀含有率
を示す部分を通って主表面に垂直な線上にあり、該高沃
化銀含有率相が存在する側とは反対側の主表面と双晶面
の中間にある部分の局所的沃化銀含有率(モル%))が
A−6.0≧Bを満たす平板粒子が全粒子の50%以上
を占めることを特徴とし、より好ましくはA−8.0≧
Bを満たす平板粒子が全粒子の50%以上を占める。A
の値は、Bよりも、45モル%(固溶限界)を超えて大
きくなることはない。該局所的沃化銀含有率の差が高い
ほど、また該特徴を有する粒子が多くを占めるほど本発
明では好ましい。これらの粒子が全粒子に対して占める
割合(個数比)を求めるには、少なくとも50個以上の
粒子を観察することが好ましい。
は分析電顕により調べられ、本発明では以下の様な方法
で平板粒子を主表面に垂直に輪切りにし、粒子側面方向
から電子線を照射して測定を行う。すなわち、粒子形成
途中でサンプリングした乳剤や粒子形成を終了した最終
粒子乳剤あるいは感光材料を蛋白質分解酵素で処理し、
遠心分離することにより取り出した粒子をトリアセチル
セルロース支持体上に塗布して、さらに樹脂を用いて粒
子を包埋する。この試料からウルトラミクロトームで厚
さ約50nmの切片を切削して支持膜を張った銅メッシ
ュ上に載せる。
てスポット径(直径)を2nm以下に絞った点分析を行
って沃化銀含有率を測定する。沃化銀含有率は、検量線
として含有率既知のハロゲン化銀粒子を同様に処理して
Ag強度とI強度の比率をあらかじめ求めておくことに
より、求めることができる分析電顕の分析線源としては
熱電子を用いたものより電子密度の高いフィールドエミ
ッション型の電子銃が適しており、スポット径を1nm
以下に絞ることにより、微小部分のハロゲン組成を容易
に分析できる。
面に挟まれる領域よりも上側もしくは下側のハロゲン化
銀相における局所的沃化銀含有率の最大値を求める際
は、まず粒子全体のI原子に関するマッピング像を観察
し、最もI強度が高い領域を特定してから、その領域に
ついて数点ないし数十点の測定を行うことが測定の効率
上好ましい。
度は上述の転位線導入過程における好ましい温度は30
〜75℃であり、より好ましくは30〜60℃、さらに
好ましくは30〜50℃である。転位線導入を低温で行
うことは、上述の粒子エッジ部における均質なエピタキ
シャル成長を実現できる点で好ましい。30℃未満ある
いは75℃を超える温度での温度制御を行うには能力の
高い製造装置が必要であり製造上好ましくない。また、
上述の転位線導入過程におけるpAgは7〜11の範囲
で種々の値を選ぶことが出来る。
に、例えば本出願に後述の分光増感用の増感色素あるい
はカブリ防止剤等にも用いられるメルカプト化合物や特
開平8−220664記載の晶相制御剤などの物質を粒
子表面に吸着させ、粒子の溶解を防止することは好まし
い。これらの物質は粒子表面に吸着することで粒子の溶
解を防止し、かつ写真性能に損ねることがなければ自由
に選んで良い。これらの物質がハロゲン化銀表面に吸着
する際の面選択性は、例えば(111)、(100)、
(110)面あるいはこれらの組み合わせなどの中から
選んで良いが、粒子側面に吸着して粒子側面の溶解を適
度に防止するものは好ましい。
力を有する物質を用いた場合、分光増感時に増感色素の
吸着を阻害する場合がある。そうした場合は分光増感前
に脱着させることが好ましい。しかし、より好ましくは
分光増感用増感色素により交換脱着される物質を用いる
ことである。
ゲン化銀1モル当たり1×10-4から5×10-3モルの
範囲である。その添加時期はエピタキシャル成長の前後
・途中あるいはハロゲン化銀シェル形成の途中のいずれ
を選ぶことができるが、エピタキシャル成長後すなわち
ハロゲン化銀シェル形成前に添加することが好ましい。
液を一時に添加しても良いし数分間かけて添加しても良
く、さらにハロゲン化物水溶液あるいは水溶性銀塩溶液
に混合して添加しても良い。
ついて述べる。平板粒子の場合、前述のように電子顕微
鏡を用いて撮影した粒子の写真より、主表面に対して垂
直方向から見た場合の各粒子についての転位線の位置と
本数を求めることができる。本発明の平板粒子に転位線
を導入する場合、出来るだけ粒子フリンジ部に限定する
ことが好ましい。
上の転位線を有する平板粒子を含むことが好ましく、さ
らに好ましくは30本以上の転位線を粒子フリンジ部に
有する平板粒子を含む。転位線が密集して存在する場
合、または転位線が互いに交わって観察される場合に
は、1粒子当たりの転位線の数は明確には数えることが
できないことがある。しかしながら、これらの場合にお
いてもおおよそ10本、20本、30本という程度には
数えられる。
量分布が均一であることが粒子間の均質性の点で好まし
い。本発明の乳剤では、粒子フリンジ部に1粒子当たり
10本以上の転位線を含む平板粒子が粒子個数比で全粒
子の50%以上を占めることが好ましく、より好ましく
は80%以上を占める。50%未満では高感化が得られ
にくく好ましくない。また、本発明では粒子フリンジ部
に1粒子当たり30本以上の転位線を含む平板粒子が粒
子個数比で50%以上を占めることがさらに好ましく、
より好ましくは80%以上を占める。
の転位線導入位置が均質であることが望ましい。本発明
の乳剤では実質的に粒子フリンジ部のみに転位線が局在
するハロゲン化銀平板粒子が粒子個数比で全粒子の50
%以上を占めることが好ましく、より好ましくは60%
以上、さらに好ましくは80%以上を占める。
フリンジ部以外、すなわち粒子中心部に転位線を5本以
上含まないことを言う。粒子中心部とは、粒子を主表面
に対して垂直方向から見た時にフリンジ領域に囲まれた
内側の領域を言う。
リンジ領域に亘って転位線を有していることが好まし
く、粒子フリンジ領域の50%以上に亘ってフリンジ部
に転位線が存在する平板粒子が粒子個数比で全粒子の5
0%以上を占めることが好ましく、より好ましくは60
%以上、さらに好ましくは80%以上を占める。さら
に、粒子フリンジ領域の70%以上に亘ってフリンジ部
に転位線が存在する平板粒子が粒子個数比で全粒子の5
0%以上を占めることも好ましく、より好ましくは60
%以上、さらに好ましくは80%以上を占める。
えられる場合、平板粒子内の転位線の長さが均一である
ことも本発明では好ましい。本発明において転位線を含
む粒子の割合及び転位線の本数を求める場合は、少なく
とも100粒子について転位線を直接観察して求めるこ
とが好ましく、より好ましくは200粒子以上、特に好
ましくは300粒子以上について観察して求める。
子の50%以上が、粒子フリンジ部全体の平均沃化銀含
有率が粒子中心部の平均沃化銀含有率よりも2モル%以
上高い平板粒子によって占められることが好ましく、よ
り好ましくは粒子フリンジ部の平均沃化銀含有率が粒子
中心部の平均沃化銀含有率よりも4モル%以上、さらに
好ましくはしくは粒子フリンジ部の平均沃化銀含有率が
粒子中心部の平均沃化銀含有率よりも5モル%以上高い
平板粒子によって占められる。粒子中心部とは粒子フリ
ンジ部の内側の領域のことである。
ば分析電顕を用いて特開平7−219102号に記載の
方法で求められる。
に有用な金属イオンあるいは錯体(以下、「金属(錯
体)イオン」と言う)を1種以上含有させることは好ま
しい。
ドープについて述べる。写真性有用な金属(錯体)イオ
ンとは感光性ハロゲン化銀乳剤の写真特性を改良する目
的で粒子中にドープされるものである。これらの化合物
はハロゲン化銀結晶中で電子あるいは正孔の過渡的なあ
るいは永久的なトラップとして働き、高感度や高コント
ラスト、相反則特性改良、圧力性改良などの効果が得ら
れる。
金属としては鉄、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、
カドミウム、レニウム、オスミウム、イリジウム、白
金、クロム、バナジウムなどの第一から第三遷移金属元
素、ガリウム、インジウム、タリウムや鉛などの両性金
属元素が好ましい。これらの金属イオンは錯塩もしくは
単独の塩の形でドープされる。錯体イオンの場合、ハロ
ゲンイオンやシアン(CN)イオンをリガンドとした六
配位ハロゲノ錯体やシアノ錯体が好ましく用いられる。
ニトロシル(NS)リガンド、カルボニル(CO)リガ
ンド、チオカルボニル(NCO)リガンド、チオシアン
(NCS)リガンド,セレノシアネート(NCSe)リ
ガンド、テルロシアネート(CNTe)リガンド、ダイ
ナイトロジェン(N2)リガンド、アジド(N3)リガン
ド、さらにはビピリジルリガンド、シクロペンタジエニ
ルリガンド、1,2−ジチオレニルリガンド、イミダゾ
ールリガンド、等のような有機配位子を有する錯体も用
いることができる。リガンドとしては次のような多座配
位子を用いても良い。すなわち、ビピリジルリガンドの
ような2座配位子、ジエチレントリアミンのような3座
配位子、トリエチレンテトラアミンのような4座配位
子、エチレンジアミンテトラ酢酸のような6座配位子の
いずれを用いてもよい。配位子数は、6が好ましいが、
4でもよい。有機配位子リガンドについては、米国特許
5,457,021号、同5,360,712号、同
5,462,849号に記載されているものも、好まし
く使用される。さらに、金属イオンをオリゴマーとして
組み込むことも好ましい。
み込む際には、金属(錯体)イオンの大きさが、ハロゲ
ン化銀格子間距離と適合するかが重要である。また、金
属(錯体)イオンの銀あるいはハロゲンイオンとの化合
物が、ハロゲン化銀と共沈することもハロゲン化銀にド
ープされるためには必須である。そのため、金属(錯
体)イオンの銀あるいはハロゲンイオンとの化合物のp
Ksp(溶解度積の逆数の常用対数)がハロゲン化銀のp
Ksp(塩化銀9.8、臭化銀12.3、沃化銀16.1)と同程度
である必要がある。従って、金属(錯体)イオンの銀あ
るいはハロゲンイオンとの化合物のpKspは、8〜20
が好ましい。
プ量は、概ねハロゲン化銀1モル当たり10-9から10
-2モルの範囲である。詳しくは、感光過程において過渡
的な浅い電子トラップを提供する金属錯体はハロゲン化
銀1モル当たり10-6から10-2モルの範囲、感光過程
において深い電子トラップを提供する金属錯体はハロゲ
ン化銀1モル当たり10-9から10-5モルの範囲で用い
るのが好ましい。
子吸光、偏光ゼーマン分光、ICP分析により確認でき
る。金属錯体イオンのリガンドは赤外吸収(特にFT-I
R)により確認できる。
粒子へのドープは、粒子の表面相または内部相あるいは
米国特許5,132,203号や同4,997,751
号記載のような金属イオンを表面に露出させない程度の
極浅い表面相(所謂亜表面)のいずれでも良く目的に応
じて選んで良い。また、複数の金属イオンをドープして
も良く、それらは同一相にドープしても良いし、異なる
相でも良い。これらの化合物の添加方法は、粒子形成時
のハロゲン化物水溶液あるいは水溶性銀塩溶液に該金属
塩溶液を混合して添加しても良いし、該金属塩溶液を直
接添加しても良い。また、該金属イオンがドープされた
ハロゲン化銀乳剤微粒子を添加しても良い。金属塩を水
またはメタノール、アセトンなどの適当な溶媒に溶かす
場合、溶液を安定化するためにハロゲン化水素水溶液
(例えば、HCl、HBr)、チオシアン酸あるいはそ
の塩、あるいはハロゲン化アルカリ(例えば、KCl、
NaCl、KBr、NaBrなど)を添加する方法を用
いることが好ましい。また、必要に応じて、酸、アルカ
リ等を加えるのも同様の点で好ましい。
プした場合、ゼラチンとシアノ錯体の反応によりシアン
が発生し金増感が阻害されることがある。そうした場
合、例えば特開平6−308653号に記載されている
ようにゼラチンとシアノ錯体との反応を阻害する機能を
有する化合物を併用することが好ましい。具体的にはシ
アノ錯体の金属イオンをドープ以降の工程を亜鉛イオン
等のゼラチンと配位結合するような金属イオンの存在下
で行うことが好ましい。
発明以外の乳剤の説明である。本発明の乳剤およびこれ
と併用する本発明以外の写真乳剤は、グラフキデ著「写
真の物理と化学」、ポールモンテル社刊(P.Glaf
kides,Chemieet Phisique P
hotographique,Paul Monte
l,1967)、ダフィン著「写真乳剤化学」,フォー
カルプレス社刊(G.F.Duffin,Photog
raphic Emulsion Chemistry
(Focal Press,1966))、ゼリクマン
等著「写真乳剤の製造と塗布」、フォーカルプレス社刊
(V.L.Zelikman et al.,Maki
ng and Coating Photograph
ic Emulsion,Focal Press,1
964)などに記載された方法を用いて調製することが
できる。すなわち、酸性法、中性法、アンモニア法等の
いずれでもよく、また可溶性銀塩と可溶性ハロゲン塩を
反応させる形式としては片側混合法、同時混合法、それ
らの組合わせなどのいずれを用いてもよい。粒子を銀イ
オン過剰の下において形成させる方法(いわゆる逆混合
法)を用いることもできる。同時混合法の一つの形式と
してハロゲン化銀の生成する液相中のpAg を一定に保つ
方法、すなわちいわゆるコントロールド・ダブルジェッ
ト法を用いることもできる。この方法によると、結晶形
が規則的で粒子サイズが均一に近いハロゲン化銀乳剤が
得られる。
成したハロゲン化銀粒子を添加する方法、米国特許第
4,334,012号、同第4,301,241号、同
第4,150,994号に記載の方法は、場合により好
ましい。これらは種結晶として用いることもできるし、
成長用のハロゲン化銀として供給する場合も有効であ
る。後者の場合粒子サイズの小さい乳剤を添加するのが
好ましく、添加方法として一度に全量添加、複数回に分
割して添加あるいは連続的に添加するなどのなかから選
んで用いることができる。また表面を改質させるために
種々のハロゲン組成の粒子を添加することも場合により
有効である。
あるいはごく一部分をハロゲン変換法によって変換させ
る方法は米国特許第3,477,852号、同第4,1
42,900号、欧州特許273,429号、同第27
3,430号、西独公開特許第3,819,241号な
どに開示されており、有効な粒子形成法である。より難
溶性の銀塩に変換するのに可溶性ハロゲンの溶液あるい
はハロゲン化銀粒子を添加することができる。一度に変
換する、複数回に分割して変換する、あるいは連続的に
変換するなどの方法から選ぶことができる。
速で可溶性銀塩とハロゲン塩を添加する方法以外に、英
国特許第1,469,480号、米国特許第3,65
0,757号、同第4,242,445号に記載されて
いるように濃度を変化させる、あるいは流速を変化させ
る粒子形成法は好ましい方法である。濃度を増加させ
る、あるいは流速を増加させることにより、供給するハ
ロゲン化銀量を添加時間の一次関数、二次関数、あるい
はより複雑な関数で変化させることができる。また必要
により供給ハロゲン化銀量を減量することも場合により
好ましい。さらに溶液組成の異なる複数個の可溶性銀塩
を添加する、あるいは溶液組成の異なる複数個の可溶性
ハロゲン塩を添加する場合に、一方を増加させ、もう一
方を減少させるような添加方式も有効な方法である。
応させる時の混合器は米国特許第2,996,287
号、同第3,342,605号、同第3,415,65
0号、同第3,785,777号、西独公開特許2,5
56,885号、同第2,555,364号に記載され
ている方法のなかから選んで用いることができる。
溶剤が有用である。例えば熟成を促進するのに過剰量の
ハロゲンイオンを反応器中に存在せしめることが知られ
ている。また他の熟成剤を用いることもできる。これら
の熟成剤は銀およびハロゲン化物塩を添加する前に反応
器中の分散媒中に全量を配合しておくことができるし、
ハロゲン化物塩、銀塩または解膠剤を加えると共に反応
器中に導入することもできる。別の変形態様として、熟
成剤をハロゲン化物塩および銀塩添加段階で独立して導
入することもできる。
オシアン酸塩(例えば、ロダンカリ、ロダンアンモニウ
ム)、有機チオエーテル化合物(例えば、米国特許第
3,574,628号、同第3,021,215号、同
第3,057,724号、同第3,038,805号、
同第4,276,374号、同第4,297,439
号、同第3,704,130号、同第4,782,01
3号、特開昭57−104926号に記載の化合
物。)、チオン化合物(例えば、特開昭53−8240
8号、同55−77737号、米国特許第4,221,
863号に記載されている四置換チオウレアや、特開昭
53−144319号に記載されている化合物)や、特
開昭57−202531号に記載されているハロゲン化
銀粒子の成長を促進しうるメルカプト化合物、アミン化
合物(例えば、特開昭54−100717号)があげら
れる。
保護コロイドとして、及びその他の親水性コロイド層の
バインターとしては、ゼラチンを用いるのが有利である
が、それ以外の親水性コロイドも用いることができる。
高分子とのグラフトポリマー、アルブミン、カゼインの
ような蛋白質;ヒドロキシエチルセルロース、カルボキ
シメチルセルロース、セルロース硫酸エステル類のよう
なセルロース誘導体、アルギン酸ソーダ、澱粉誘導体の
ような糖誘導体;ポリビニルアルコール、ポリビニルア
ルコール部分アセタール、ポリ−N−ビニルピロリド
ン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリル
アミド、ポリビニルイミダゾール、ポリビニルピラゾー
ルのような単一あるいは共重合体の如き多種の合成親水
性高分子物質を用いることができる。
か、酸処理ゼラチンやBull.Soc.Sci.Ph
oto.Japan.No.16.P30(1966)に
記載されたような酵素処理ゼラチンを用いてもよく、ま
た、ゼラチンの加水分解物や酵素分解物も用いることが
できる。
し、新しく用意した保護コロイド分散にすることが好ま
しい。水洗の温度は目的に応じて選べるが、5℃〜50
℃の範囲で選ぶことが好ましい。水洗時のpHも目的に応
じて選べるが2〜10の間で選ぶことが好ましい。さら
に好ましくは3〜8の範囲である。水洗時のpAg も目的
に応じて選べるが5〜10の間で選ぶことが好ましい。
水洗の方法としてヌードル水洗法、半透膜を用いた透析
法、遠心分離法、凝析沈降法、イオン交換法のなかから
選んで用いることができる。凝析沈降法の場合には硫酸
塩を用いる方法、有機溶剤を用いる方法、水溶性ポリマ
ーを用いる方法、ゼラチン誘導体を用いる方法などから
選ぶことができる。
れているようなカルコゲン化合物を乳剤調製中に添加す
る方法も有用な場合がある。S、Se、Te以外にもシ
アン塩、チオシアン塩、セレノシアン酸、炭酸塩、リン
酸塩、酢酸塩を存在させてもよい。
増感及びセレン増感等のカルコゲン増感、並びに金増感
及びパラジウム増感等の貴金属増感、さらには還元増感
の少なくとも1つをハロゲン化銀乳剤の製造工程の任意
の工程で施こすことができる。2種以上の増感法を組み
合せることは好ましい。どの工程で化学増感するかによ
って種々のタイプの乳剤を調製することができる。粒子
の内部に化学増感核をうめ込むタイプ、粒子表面から浅
い位置にうめ込むタイプ、あるいは表面に化学増感核を
作るタイプがある。本発明の乳剤は目的に応じて化学増
感核の場所を選ぶことができるが、一般に好ましいのは
表面近傍に少なくとも一種の化学増感核を作った場合で
ある。
つはカルコゲン増感と貴金属増感の単独又は組合せであ
り、ジェームス(T.H.James)著、ザ・フォト
グラフィック・プロセス、第4版、マクミラン社刊、1
977年、(T.H.James、The Theor
y of the Photographic Pro
cess,4th ed,Macmillan,197
7)67〜76頁に記載されるように活性ゼラチンを用
いて行うことができるし、またリサーチ・ディスクロー
ジャー、120巻、1974年4月、12008;リサ
ーチ・ディスクロージャー、34巻、1975年6月、
13452、米国特許第2,642,361号、同第
3,297,446号、同第3,772,031号、同
第3,857,711、同第3,901,714号、同
第4,266,018号、および同第3,904,41
5号、並びに英国特許第1,315,755号に記載さ
れるようにpAg 5〜10、pH5〜8および温度30〜8
0℃において硫黄、セレン、テルル、金、白金、パラジ
ウム、イリジウムまたはこれら増感剤の複数の組合せと
することができる。貴金属増感においては、金、白金、
パラジウム、イリジウム等の貴金属塩を用いることがで
き、中でも特に金増感、パラジウム増感および両者の併
用が好ましい。金増感の場合には、塩化金酸、カリウム
クロロオーレート、カリウムオーリチオシアネート、硫
化金、金セレナイドのような公知の化合物を用いること
ができる。また、米国特許第5,049,485号に記
載の化合物もまた好ましく用いられる。パラジウム化合
物はパラジウム2価塩または4価の塩を意味する。好ま
しいパラジウム化合物は、R2PdX6またはR2PdX4
で表わされる。ここでRは水素原子、アルカリ金属原子
またはアンモニウム基を表わす。Xはハロゲン原子を表
わし塩素、臭素または沃素原子を表わす。
dCl6、Na2PdCl4、(NH4)2PdCl4、Li
2PdCl4、Na2PdCl6またはK2PdBr4が好ま
しい。金化合物およびパラジウム化合物はチオシアン酸
塩あるいはセレノシアン酸塩と併用することが好まし
い。
合物、ロダニン系化合物および米国特許第3,857,
711号、同第4,266,018号および同第4,0
54,457号、同第4,810,626号に記載され
ている硫黄含有化合物を用いることができる。いわゆる
化学増感助剤の存在下に化学増感することもできる。有
用な化学増感助剤には、アザインデン、アザピリダジ
ン、アザピリミジンのごとき、化学増感の過程でカブリ
を抑制し、且つ感度を増大するものとして知られた化合
物が用いられる。化学増感助剤改質剤の例は、米国特許
第2,131,038号、同第3,411,914号、
同第3,554,757号、特開昭58−126526
号および前述ダフィン著「写真乳剤化学」、138〜1
43頁に記載されている。
ことが好ましい。金増感剤の好ましい量としてハロゲン
化銀1モル当り1×10-4〜1×10-7モルであり、さ
らに好ましいのは1×10-5〜5×10-7モルである。
パラジウム化合物の好ましい範囲はハロゲン化銀1モル
当たり1×10-3から5×10-7モルである。チオシア
ン化合物あるいはセレノシアン化合物の好ましい範囲ハ
ロゲン化銀1モル当たりは5×10-2から1×10-6モ
ルである。
ましい硫黄増感剤量はハロゲン化銀1モル当り1×10
-4〜1×10-7モルであり、さらに好ましいのは1×1
0-5〜5×10-7モルである。
感法としてセレン増感がある。セレン増感においては、
公知の不安定セレン化合物を用い、具体的には、コロイ
ド状金属セレニウム、セレノ尿素類(例えば、N,N−
ジメチルセレノ尿素、N,N−ジエチルセレノ尿素)、
セレノケトン類、セレノアミド類のようなセレン化合物
を用いることができる。セレン増感は硫黄増感あるいは
貴金属増感あるいはその両方と組み合せて用いた方が好
ましい場合がある。
成中、粒子形成後でかつ化学増感前あるいは化学増感
中、あるいは化学増感後に還元増感することは好まし
い。ここで、還元増感とは、ハロゲン化銀乳剤に還元増
感剤を添加する方法、銀熟成と呼ばれるpAg 1〜7の低
pAg の雰囲気で成長あるいは熟成させる方法、高pH熟成
と呼ばれるpH8〜11の高pHの雰囲気で成長あるいは熟
成させる方法のいずれを選ぶこともできる。また2つ以
上の方法を併用することもできる。
ベルを微妙に調節できる点で好ましい方法である。
アスコルビン酸およびその誘導体、アミンおよびポリア
ミン類、ヒドラジン誘導体、ホルムアミジンスルフィン
酸、シラン化合物、ボラン化合物が公知である。本発明
の還元増感にはこれら公知の還元増感剤を選んで用いる
ことができ、また2種以上の化合物を併用することもで
きる。還元増感剤としては塩化第一錫、二酸化チオ尿
素、ジメチルアミンボラン、アスコルビン酸およびその
誘導体が好ましい化合物である。還元増感剤の添加量は
乳剤製造条件に依存するので添加量を選ぶ必要がある
が、ハロゲン化銀1モル当り10-7〜10-3モルの範囲
が適当である。
ール類、グリコール類、ケトン類、エステル類、アミド
類のような有機溶媒に溶かし粒子成長中に添加される。
あらかじめ反応容器に添加するのもよいが、粒子成長の
適当な時期に添加する方法が好ましい。また水溶性銀塩
あるいは水溶性アルカリハライドの水溶性にあらかじめ
還元増感剤を添加しておき、これらの水溶液を用いてハ
ロゲン化銀粒子を沈澱せしめてもよい。また粒子成長に
伴って還元増感剤の溶液を何回かに分けて添加しても連
続して長時間添加するのも好ましい方法である。
する酸化剤を用いることが好ましい。銀に対する酸化剤
とは、金属銀に作用して銀イオンに変換せしめる作用を
有する化合物をいう。特にハロゲン化銀粒子の形成過程
および化学増感過程において副生するきわめて微小な銀
粒子を、銀イオンに変換せしめる化合物が有効である。
ここで生成する銀イオンは、例えば、ハロゲン化銀、硫
化銀、セレン化銀のような水に難溶の銀塩を形成しても
よく、又、硝酸銀のような水に易溶の銀塩を形成しても
よい。銀に対する酸化剤は、無機物であっても、有機物
であってもよい。無機の酸化剤としては、例えば、オゾ
ン、過酸化水素およびその付加物(例えば、NaBO2
・H2O2・3H2O、2NaCO3・3H2O2、Na4P2
O7・2H 2O2、2Na2SO4・H2O2・2H2O)、ペ
ルオキシ酸塩(例えば、K2S2O 8、K2C2O6、K2P
2O8)、ペルオキシ錯体化合物(例えば、K2[Ti
(O2)C2O4]・3H2O、4K2SO4・Ti(O2)
OH・SO4・2H2O、Na3[VO(O2)(C2H4)
2]・6H2O)、過マンガン酸塩(例えば、KMn
O4)、クロム酸塩(例えば、K2Cr2O7)のような酸
素酸塩、沃素や臭素のようなハロゲン元素、過ハロゲン
酸塩(例えば、過沃素酸カリウム)、高原子価の金属の
塩(例えば、ヘキサシアノ第二鉄酸カリウム)およびチ
オスルフォン酸塩がある。
のようなキノン類、過酢酸や過安息香酸のような有機過
酸化物、活性ハロゲンを放出する化合物(例えば、N−
ブロムサクシンイミド、クロラミンT、クロラミンB)
が例として挙げられる。
化水素およびその付加物、ハロゲン元素、チオスルフォ
ン酸塩の無機酸化剤及びキノン類の有機酸化剤である。
前述の還元増感と銀に対する酸化剤を併用するのは好ま
しい態様である。酸化剤を用いたのち還元増感を施こす
方法、その逆方法あるいは両者を同時に共存させる方法
のなかから選んで用いることができる。これらの方法は
粒子形成工程でも化学増感工程でも選んで用いることが
できる。
製造工程、保存中あるいは写真処理中のかぶりを防止
し、あるいは写真性能を安定化させる目的で、種々の化
合物を含有させることができる。すなわちチアゾール
類、例えば、ベンゾチアゾリウム塩、ニトロイミダゾー
ル類、ニトロベンズイミダゾール類、クロロベンズイミ
ダゾール類、ブロモベンズイミダゾール類、メルカプト
チアゾール類、メルカプトベンゾチアゾール類、メルカ
プトベンズイミダゾール類、メルカプトチアジアゾール
類、アミノトリアゾール類、ベンゾトリアゾール類、ニ
トロベンゾトリアゾール類、メルカプトテトラゾール類
(特に1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール);
メルカプトピリミジン類;メルカプトトリアジン類;例
えば、オキサドリンチオンのようなチオケト化合物;ア
ザインデン類、例えば、トリアザインデン類、テトラア
ザインデン類(特に4−ヒドロキシ置換(1,3,3
a,7)チトラアザインデン類)、ペンタアザインデン
類のようなかぶり防止剤または安定剤として知られた、
多くの化合物を加えることができる。例えば、米国特許
第3,954,474号、同第3,982,947号、
特公昭52−28660号に記載されたものを用いるこ
とができる。好ましい化合物の一つに特開昭63−21
2932号に記載された化合物がある。かぶり防止剤お
よび安定剤は粒子形成前、粒子形成中、粒子形成後、水
洗工程、水洗後の分散時、化学増感前、化学増感中、化
学増感後、塗布前のいろいろな時期に目的に応じて添加
することができる。乳剤調製中に添加して本来のかぶり
防止および安定化効果を発現する以外に、粒子の晶壁を
制御する、粒子サイズを小さくする、粒子の溶解性を減
少させる、化学増感を制御する、色素の配列を制御する
など多目的に用いることができる。
その他によって分光増感されることが本発明の効果を発
揮するのに好ましい。用いられる色素には、シアニン色
素、メロシアニン色素、複合シアニン色素、複合メロシ
アニン色素、ホロポーラーシアニン色素、ヘミシアニン
色素、スチリル色素およびヘミオキソノール色素が包含
される。特に有用な色素は、シアニン色素、メロシアニ
ン色素、および複合メロシアニン色素に属する色素であ
る。これらの色素類には、塩基性複素環核としてシアニ
ン色素類に通常利用される核のいずれをも適用できる。
すなわち、例えば、ピロリン核、オキサゾリン核、チオ
ゾリン核、ピロール核、オキサゾール核、チアゾール
核、セレナゾール核、イミダゾール核、テトラゾール
核、ピリジン核;これらの核に脂環式炭化水素環が融合
した核;及びこれらの核に芳香族炭化水素環が融合した
核、即ち、例えば、インドレニン核、ベンゾインドレニ
ン核、インドール核、ベンゾオキサドール核、ナフトオ
キサゾール核、ベンゾチアゾール核、ナフトチアゾール
核、ベンゾセレナゾール核、ベンゾイミダゾール核、キ
ノリン核が適用できる。これらの核は炭素原子上に置換
基を有していてもよい。
色素にはケトメチレン構造を有する核として、例えば、
ピラゾリン−5−オン核、チオヒダントイン核、2−チ
オオキサゾリジン−2,4−ジオン核、チアゾリジン−
2,4−ジオン核、ローダニン核、チオバルビツール酸
核の5〜6員複素環核を適用することができる。
が、それらの組合せを用いてもよく、増感色素の組合せ
は特に、強色増感の目的でしばしば用いられる。その代
表例は米国特許第2,688,545号、同第2,97
7,229号、同第3,397,060号、同第3,5
22,052号、同第3,527,641号、同第3,
617,293号、同第3,628,964号、同第
3,666,480号、同第3,672,898号、同
第3,679,428号、同第3,703,377号、
同第3,769,301号、同第3,814,609
号、同第3,837,862号、同第4,026,70
7号、英国特許第1,344,281号、同第1,50
7,803号、特公昭43−4936号、同53−12
375号、特開昭52−110618号、同52−10
9925号に記載されている。
をもたない色素あるいは可視光を実質的に吸収しない物
質であって、強色増感を示す物質を乳剤中に含んでもよ
い。
まで有用であると知られている乳剤調製の如何なる段階
であってもよい。もっとも普通には化学増感の完了後塗
布前までの時期に行なわれるが、米国特許第3,62
8,969号、および同第4,225,666号に記載
されているように化学増感剤と同時期に添加し分光増感
を化学増感と同時に行なうことも、特開昭58−113
928号に記載されているように化学増感に先立って行
なうことも出来、またハロゲン化銀粒子沈澱生成の完了
前に添加し分光増感を開始することも出来る。更にまた
米国特許第4,225,666号に教示されているよう
にこれらの前記化合物を分けて添加すること、即ちこれ
らの化合物の一部を化学増感に先立って添加し、残部を
化学増感の後で添加することも可能であり、米国特許第
4,183,756号に開示されている方法を始めとし
てハロゲン化銀粒子形成中のどの時期であってもよい。
10-6〜8×10-3モルで用いることができるが、より
好ましいハロゲン化銀粒子サイズ0.2〜1.2μmの
場合は約5×10-5〜2×10-3モルが有効である。
も1つの感光性層を有することが必要であり、少なくと
も3種の互いに異なる感光域を付与された感光性層を設
けることが好ましい。典型的な例としては、支持体上
に、実質的に感色性は同じであるが感光度の異なる複数
のハロゲン化銀乳剤層から成る感光性層を少なくとも3
種有するハロゲン化銀写真感光材料である。該感光性層
は青色光、緑色光、および赤色光の何れかに感色性を有
する単位感光性層であり、多層ハロゲン化銀カラー写真
感光材料においては、一般に単位感光性層の配列が、支
持体側から順に赤感色性層、緑感色性層、青感色性の順
に設置される。しかし、目的に応じて上記設置順が逆で
あっても、また同一感色性層中に異なる感光性層が挟ま
れたような設置順をもとり得る。
上層、最下層には非感光性層を設けてもよい。これらに
は、前述のカプラー、現像主薬、及びDIR化合物、混
色防止剤、染料等が含まれていてもよい。各単位感光性
層を構成する複数のハロゲン化銀乳剤層は、DE 1,121,4
70あるいはGB 923,045に記載されているように高感度乳
剤層、低感度乳剤層の2層を、支持体に向かって順次感
光度が低くなる様に配列するのが好ましい。また、特開
昭57-112751、同62-200350、同62-206541、62-206543に
記載されているように支持体より離れた側に低感度乳剤
層、支持体に近い側に高感度乳剤層を設置してもよい。
うに上層を最も感光度の高いハロゲン化銀乳剤層、中層
をそれよりも低い感光度のハロゲン化銀乳剤層、下層を
中層よりも更に感光度の低いハロゲン化銀乳剤層を配置
し、支持体に向かって感光度が順次低められた感光度の
異なる3層から構成される配列が挙げられる。このよう
な感光度の異なる3層から構成される場合でも、特開昭
59-202464に記載されているように、同一感色性層中に
おいて支持体より離れた側から中感度乳剤層/高感度乳
剤層/低感度乳剤層の順に配置されてもよい。その他、
高感度乳剤層/低感度乳剤層/中感度乳剤層、あるいは
低感度乳剤層/中感度乳剤層/高感度乳剤層の順に配置
されていてもよい。また、4層以上の場合にも、上記の
如く配列を変えてよい。
性を持つ乳剤層を有しても良い。第4以上の感色性と
は、青感性、緑感性、赤感性乳剤層とは部分的に異なる
波長域に感ずる層であっても良いし、また、赤外光、紫
外光に感ずる層であっても良い。使用するカプラーは目
的に応じて選んで良い。
挙げるが本発明これらに限定されるものではない。な
お、ここでは支持体に近い側から先に挙げる。
赤感性乳剤層(RLm)、高感度赤感性乳剤層(RLo)、低
感度緑感性乳剤層(GLu)、中感度緑感性乳剤層(GL
m)、高感度緑感性乳剤層(GLo)、低感度青感性乳剤層
(BLu)、中感度青感性(BLm)、高感度青感性乳剤層
(BLo) 2)GLu, GLm,GLo,RLu,RLm,RLo,BLu,BLm,BLo 3)GLu,RLu,GLm,RLm,GLo,RLo,BLu,BLm,BLo 4)GLu,GLm,RLu,RLm,GLo,RLo,BLu,BLm,BLo 5)RLu,RLm,GLu,GLm,GLo,RLo,BLu,BLm,BLo 6)GLu,RLu,RLm,GLm,GLo,RLo,BLu,BLm,BLo 7)RLu,GLu,RLm,GLm,GLo,RLo,BLu,BLm,BLo 8)GLu,GLm,RLm,GLm,RLo,GLo,BLu,BLm,BLo 9)RLu,RLm,GLu,GLm,RLo,GLo,BLu,BLm,BLo 10)GLu,GLm,RLu,RLm,RLo,GLo,BLu,BLm,BLo 11)RLu,GLu,GLm,RLu,RLo,GLo,BLu,BLm,BLo 12)GLu,RLu,GLm,RLm,RLo,GLo,BLu,BLm,Bl
o。
は約30モル%以下のヨウ化銀を含む、ヨウ臭化銀、ヨウ
塩化銀、もしくはヨウ塩臭化銀である。特に好ましいの
は約2モル%から約10モル%までのヨウ化銀を含むヨウ
臭化銀もしくはヨウ塩臭化銀である。
体、八面体、十四面体のような規則的な結晶を有するも
の、球状、板状のような変則的な結晶形を有するもの、
双晶面などの結晶欠陥を有するもの、あるいはそれらの
複合形でもよい。ハロゲン化銀の粒径は、約0.2μm以
下の微粒子でも投影面積直径が約10μmに至るまでの大
サイズ粒子でもよく、多分散乳剤でも単分散乳剤でもよ
い。
は、例えばリサーチ・ディスクロージャー(以下、RD
と略す)No.17643 (1978年12月), 22 〜23頁, “I. 乳
剤製造(Emulsion preparation and types)”、および
同No.18716 (1979年11月),648頁、同No.307105(1989
年11月),863 〜865 頁、およびグラフキデ著「写真の物
理と化学」,ポールモンテル社刊(P.Glafkides, Chimi
e et Phisique Photographiques, Paul Montel, 1967)
、ダフィン著「写真乳剤化学」,フォーカルプレス社
刊(G.F. Duffin, Photographic Emulsion Chemistry,F
ocal Press, 1966)、ゼリクマンら著「写真乳剤の製造
と塗布」、フォーカルプレス社刊(V. L. Zelikman, et
al., Making and Coating Photographic Emulsion, Fo
cal Press,1964)などに記載された方法を用いて調製す
ることができる。US 3,574,628、同 3,655,394およびGB
1,413,748に記載された単分散乳剤も好ましい。
な平板状粒子も本発明に使用できる。平板状粒子は、ガ
トフ著、フォトグラフィック・サイエンス・アンド・エ
ンジニアリング(Gutoff, Photographic Science and E
ngineering)、第14巻 248〜257頁(1970年);US 4,43
4,226、同 4,414,310、同 4,433,048、同 4,439,520お
よびGB 2,112,157に記載の方法により簡単に調製するこ
とができる。
が異質なハロゲン組成からなるものでもよく、層状構造
をなしていてもよい。エピタキシャル接合によって組成
の異なるハロゲン化銀が接合されていてもよく、例えば
ロダン銀、酸化鉛などのハロゲン化銀以外の化合物と接
合されていてもよい。また種々の結晶形の粒子の混合物
を用いてもよい。
る表面潜像型でも、粒子内部に形成する内部潜像型でも
表面と内部のいずれにも潜像を有する型のいずれでもよ
いが、ネガ型の乳剤であることが必要である。内部潜像
型のうち、特開昭 63-264740に記載のコア/シェル型内
部潜像型乳剤であってもよく、この調製方法は特開昭59
-133542に記載されている。この乳剤のシェルの厚みは
現像処理等によって異なるが、3〜40nmが好ましく、5〜
20nmが特に好ましい。
学熟成および分光増感を行ったものを使用する。このよ
うな工程で使用される添加剤はRDNo.17643、同No.187
16および同No.307105に記載されており、その該当箇所
を後掲の表にまとめた。
銀乳剤の粒子サイズ、粒子サイズ分布、ハロゲン組成、
粒子の形状、感度の少なくとも1つの特性の異なる2種
類以上の乳剤を、同一層中に混合して使用することがで
きる。
たハロゲン化銀粒子、US 4,626,498、特開昭 59-214852
に記載の粒子内部をかぶらせたハロゲン化銀粒子、コロ
イド銀を感光性ハロゲン化銀乳剤層および/または実質
的に非感光性の親水性コロイド層に適用することが好ま
しい。粒子内部または表面をかぶらせたハロゲン化銀粒
子とは、感光材料の未露光部および露光部を問わず、一
様に(非像様に)現像が可能となるハロゲン化銀粒子の
ことをいい、その調製法は、US 4,626,498、特開昭 59-
214852に記載されている。粒子内部がかぶらされたコア
/シェル型ハロゲン化銀粒子の内部核を形成するハロゲ
ン化銀は、ハロゲン組成が異なっていてもよい。粒子内
部または表面をかぶらせたハロゲン化銀としては、塩化
銀、塩臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀のいずれをも用い
ることができる。これらのかぶらされたハロゲン化銀粒
子の平均粒子サイズとしては0.01〜0.75μm、特に0.05
〜0.6μmが好ましい。また、粒子形状は規則的な粒子で
もよく、多分散乳剤でもよいが、単分散性(ハロゲン化
銀粒子の重量または粒子数の少なくとも95%が平均粒子
径の±40%以内の粒子径を有するもの)であることが好
ましい。
を使用することが好ましい。非感光性微粒子ハロゲン化
銀とは、色素画像を得るための像様露光時においては感
光せずに、その現像処理において実質的に現像されない
ハロゲン化銀微粒子であり、あらかじめカブラされてい
ないほうが好ましい。微粒子ハロゲン化銀は、臭化銀の
含有率が0〜100モル%であり、必要に応じて塩化銀およ
び/または沃化銀を含有してもよい。好ましくは沃化銀
を0.5〜10モル%含有するものである。微粒子ハロゲン
化銀は、平均粒径(投影面積の等価円相当直径の平均
値)が0.01〜0.5μmが好ましく、0.02〜0.2μmがより好
ましい。
ゲン化銀と同様の方法で調製できる。ハロゲン化銀粒子
の表面は、光学的に増感される必要はなく、また分光増
感も不要である。ただし、これを塗布液に添加するのに
先立ち、あらかじめトリアゾール系、アザインデン系、
ベンゾチアゾリウム系、もしくはメルカプト系化合物ま
たは亜鉛化合物などの公知の安定剤を添加しておくこと
が好ましい。この微粒子ハロゲン化銀粒子含有層に、コ
ロイド銀を含有させることができる。
以下が好ましく、4.5g/m2以下が最も好ましい。
記載されており、下記の表に関連する記載箇所を示し
た。 添加剤の種類 RD17643 RD18716 RD307105 1.化学増感剤 23頁 648 頁右欄 866頁 2.感度上昇剤 648 頁右欄 3.分光増感剤、 23〜24頁 648 頁右欄 866 〜868 頁 強色増感剤 〜649 頁右欄 4.増 白 剤 24頁 647 頁右欄 868頁 5.光吸収剤、 25 〜26頁 649 頁右欄 873頁 フィルター 〜650 頁左欄 染料、紫外 線吸収剤 6.バインダー 26頁 651 頁左欄 873 〜874 頁 7.可塑剤、 27頁 650 頁右欄 876頁 潤滑剤 8.塗布助剤、 26 〜27頁 650 頁右欄 875 〜876 頁 表面活性剤 9.スタチツク 27頁 650 頁右欄 876 〜877 頁 防止剤 10.マツト剤 878 〜879 頁。
ラーを使用することができるが、以下のカプラーが特に
好ましい。 イエローカプラー: EP 502,424A の式(I),(II)で表わさ
れるカプラー; EP 513,496A の式(1),(2) で表わされる
カプラー (特に18頁のY-28); EP 568,037Aのクレーム1
の式(I) で表わされるカプラー; US 5,066,576のカラム
1の45〜55行の一般式(I) で表わされるカプラー; 特開
平4-274425の段落0008の一般式(I) で表わされるカプラ
ー; EP 498,381A1の40頁のクレーム1に記載のカプラー
(特に18頁のD-35); EP 447,969A1 の4頁の式(Y) で表
わされるカプラー(特にY-1(17頁),Y-54(41 頁)); US
4,476,219のカラム7の36〜58行の式(II)〜(IV)で表わ
されるカプラー(特にII-17,19( カラム17),II-24(カラ
ム19))。
1 頁右下),L-68(12 頁右下),L-77(13 頁右下); EP 456,
257 の A-4 -63(134頁), A-4 -73,-75(139頁); EP 486,
965のM-4,-6(26 頁),M-7(27頁); EP 571,959AのM-45(19
頁);特開平5-204106の(M-1)(6 頁);特開平4-362631の
段落0237のM-22。
3,4,5,11,12,14,15(14 〜16頁); 特開平4-43345 のC-
7,10(35 頁),34,35(37頁),(I-1),(I-17)(42 〜43頁);
特開平6-67385 の請求項1の一般式(Ia)または(Ib)で表
わされるカプラー。
P-5(11頁)。発色色素が適度な拡散性を有するカプラー
としては、US 4,366,237、GB 2,125,570、EP 96,873B、
DE 3,234,533に記載のものが好ましい。
ラーは、EP 456,257A1の5 頁に記載の式(CI),(CII),(CI
II),(CIV) で表わされるイエローカラードシアンカプラ
ー(特に84頁のYC-86)、該EPに記載のイエローカラード
マゼンタカプラーExM-7(202頁) 、 EX-1(249 頁) 、 EX
-7(251 頁) 、US 4,833,069に記載のマゼンタカラード
シアンカプラーCC-9 (カラム8)、CC-13(カラム10) 、US
4,837,136の(2)(カラム8)、WO92/11575のクレーム1の
式(A) で表わされる無色のマスキングカプラー(特に36
〜45頁の例示化合物)が好ましい。
は、以下のものが挙げられる。現像抑制剤放出化合物:
EP 378,236A1の11頁に記載の式(I),(II),(III),(IV) で
表わされる化合物(特にT-101(30頁),T-104(31頁),T-11
3(36頁),T-131(45頁),T-144(51頁),T-158(58頁)), EP 4
36,938A2の 7頁に記載の式(I) で表わされる化合物(特
にD-49(51 頁))、EP 568,037A の式(1) で表わされる化
合物(特に(23)(11 頁))、EP 440,195A2の5 〜6 頁に記
載の式(I),(II),(III)で表わされる化合物(特に29頁の
I-(1) );漂白促進剤放出化合物:EP 310,125A2の5 頁
の式(I),(I')で表わされる化合物(特に61頁の(60),(6
1)) 及び特開平6-59411 の請求項1の式(I) で表わされ
る化合物(特に(7)(7 頁); リガンド放出化合物:US
4,555,478のクレーム1に記載のLIG-X で表わされる化
合物(特にカラム12の21〜41行目の化合物) ;ロイコ色
素放出化合物:US 4,749,641のカラム3〜8の化合物1
〜6;蛍光色素放出化合物:US 4,774,181のクレーム1の
COUP-DYEで表わされる化合物(特にカラム7〜10の化合
物1〜11);現像促進剤又はカブラセ剤放出化合物:US
4,656,123のカラム3の式(1) 、(2) 、(3) で表わされ
る化合物(特にカラム25の(I-22)) 及びEP 450,637A2の
75頁36〜38行目のExZK-2; 離脱して初めて色素となる基
を放出する化合物: US 4,857,447のクレーム1の式(I)
で表わされる化合物(特にカラム25〜36のY-1 〜Y-19)
。
のが好ましい。
272 のP-3,5,16,19,25,30,42,49,54,55,66,81,85,86,93
(140〜144 頁); 油溶性有機化合物の含浸用ラテック
ス: US4,199,363に記載のラテックス; 現像主薬酸化体
スカベンジャー: US 4,978,606のカラム2の54〜62行の
式(I) で表わされる化合物(特にI-,(1),(2),(6),(12)
(カラム4〜5)、US 4,923,787のカラム2の5〜10行
の式(特に化合物1(カラム3); ステイン防止剤: EP
298321Aの4頁30〜33行の式(I) 〜(III),特にI-47,72,
III-1,27(24 〜48頁); 褪色防止剤: EP 298321AのA-6,
7,20,21,23,24,25,26,30,37,40,42,48,63,90,92,94,164
(69 〜118 頁), US5,122,444のカラム25〜38のII-1〜II
I-23, 特にIII-10, EP 471347Aの8 〜12頁のI-1 〜III-
4,特にII-2, US 5,139,931のカラム32〜40のA-1 〜48,
特にA-39,42; 発色増強剤または混色防止剤の使用量を
低減させる素材: EP 411324Aの5 〜24頁のI-1 〜II-15,
特にI-46; ホルマリンスカベンジャー: EP 477932Aの24
〜29頁のSCV-1 〜28, 特にSCV-8; 硬膜剤: 特開平1-21
4845の17頁のH-1,4,6,8,14, US 4,618,573のカラム13〜
23の式(VII) 〜(XII) で表わされる化合物(H-1〜54),特
開平2-214852の8頁右下の式(6) で表わされる化合物(H
-1〜76),特にH-14, US 3,325,287のクレーム1に記載の
化合物; 現像抑制剤プレカーサー: 特開昭62-168139 の
P-24,37,39(6〜7 頁); US 5,019,492 のクレーム1に記
載の化合物,特にカラム7の28,29; 防腐剤、防黴剤:
US 4,923,790のカラム3 〜15のI-1 〜III-43, 特にII-
1,9,10,18,III-25; 安定剤、かぶり防止剤: US 4,923,
793のカラム6 〜16のI-1 〜(14),特にI-1,60,(2),(13),
US 4,952,483 のカラム25〜32の化合物1〜65, 特に3
6:化学増感剤: トリフェニルホスフィン セレニド, 特
開平5-40324 の化合物50;染料: 特開平3-156450の15〜1
8頁のa-1 〜b-20, 特にa-1,12,18,27,35,36,b-5,27 〜2
9頁のV-1 〜23, 特にV-1, EP 445627A の33〜55頁のF-I
-1 〜F-II-43,特にF-I-11,F-II-8, EP 457153A の17〜2
8頁のIII-1 〜36, 特にIII-1,3, WO 88/04794の8〜26
のDye-1 〜124 の微結晶分散体, EP 319999Aの6〜11頁
の化合物1〜22, 特に化合物1, EP 519306A の式(1) な
いし(3) で表わされる化合物D-1 〜87(3〜28頁),US 4,2
68,622の式(I) で表わされる化合物1〜22 (カラム3〜
10), US 4,923,788 の式(I) で表わされる化合物(1) 〜
(31) (カラム2〜9); UV吸収剤: 特開昭46-3335 の式
(1) で表わされる化合物(18b) 〜(18r),101 〜427(6〜
9頁),EP 520938Aの式(I) で表わされる化合物(3) 〜(6
6)(10 〜44頁) 及び式(III) で表わされる化合物HBT-1
〜10(14 頁), EP 521823A の式(1) で表わされる化合物
(1) 〜(31) (カラム2〜9)。
ネガフィルム、スライド用もしくはテレビ用のカラー反
転フィルム、カラーペーパー、カラーポジフィルムおよ
びカラー反転ペーパーのような種々のカラー感光材料に
適用することができる。また、特公平2-32615 、実公平
3-39784 に記載されているレンズ付きフイルムユニット
用に好適である。
ば、前述のRD.No.17643 の28頁、同No.18716の647頁
右欄から648頁左欄、および同No.307105の879頁に記載
されている。
全親水性コロイド層の膜厚の総和が28μm以下であるこ
とが好ましく、23μm以下がより好ましく、18μm以下が
更に好ましく、16μm以下が特に好ましい。また膜膨潤
速度T1/2は30秒以下が好ましく、20秒以下がより好ま
しい。T1/2は、発色現像液で30℃、3分15秒処理した時
に到達する最大膨潤膜厚の90%を飽和膜厚としたとき、
膜厚がその1/2に到達するまでの時間と定義する。膜厚
は、25℃相対湿度55%調湿下(2日)で測定した膜厚
を意味し、T1/2は、エー・グリーン(A.Green)らのフ
ォトグラフィック・サイエンス・アンド・エンジニアリ
ング (Photogr.Sci.Eng.),19卷、2,124〜129頁に記載
の型のスエロメーター(膨潤計)を使用することにより
測定できる。T1/2は、バインダーとしてのゼラチンに
硬膜剤を加えること、あるいは塗布後の経時条件を変え
ることによって調整することができる。また、膨潤率は
150〜400%が好ましい。膨潤率とは、さきに述べた条件
下での最大膨潤膜厚から、式:(最大膨潤膜厚−膜厚)
/膜厚 により計算できる。
反対側に、乾燥膜厚の総和が2μm〜20μmの親水性コロ
イド層(バック層と称す)を設けることが好ましい。こ
のバック層には、前述の光吸収剤、フィルター染料、紫
外線吸収剤、スタチック防止剤、硬膜剤、バインダー、
可塑剤、潤滑剤、塗布助剤、表面活性剤を含有させるこ
とが好ましい。このバック層の膨潤率は150〜500%が好
ましい。
3の28〜29頁、同No.18716の 651左欄〜右欄、および同N
o.307105の880〜881頁に記載された通常の方法によって
現像処理することができる。
ルム用の処理液について説明する。本発明に使用される
発色現像液には、特開平4-121739の第9頁右上欄1行〜
第11頁左下欄4行に記載の化合物を使用することができ
る。特に迅速な処理を行う場合の発色現像主薬として
は、2−メチル−4−〔N−エチル−N−(2−ヒドロ
キシエチル)アミノ〕アニリン、2−メチル−4−〔N
−エチル−N−(3−ヒドロキシプロピル)アミノ〕ア
ニリン、2−メチル−4−〔N−エチル−N−(4−ヒ
ドロキシブチル)アミノ〕アニリンが好ましい。
トル(以下、「L」とも表記する。)あたり0.01〜0.08
モルの範囲で使用することが好ましく、特には0.015〜
0.06モル、更には0.02〜0.05モルの範囲で使用すること
が好ましい。また発色現像液の補充液には、この濃度の
1.1〜3倍の発色現像主薬を含有させておくことが好ま
しく、特に1.3〜2.5倍を含有させておくことが好まし
い。
ルアミンが広範に使用できるが、より高い保恒性が必要
な場合は、アルキル基やヒドロキシアルキル基、スルホ
アルキル基、カルボキシアルキル基などの置換基を有す
るヒドロキシルアミン誘導体が好ましく、具体的には
N,N−ジ(スルホエチル)ヒドロキルアミン、モノメ
チルヒドロキシルアミン、ジメチルヒドロキシルアミ
ン、モノエチルヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキ
ルアミン、N,N−ジ(カルボキシエチル)ヒドロキル
アミンが好ましい。上記の中でも、特にN,N−ジ(ス
ルホエチル)ヒドロキルアミンが好ましい。これらはヒ
ドロキシルアミンと併用してもよいが、好ましくはヒド
ロキシルアミンの代わりに、1種または2種以上使用す
ることが好ましい。
使用することが好ましく、特に0.03〜0.15モル、更には
0.04〜0.1モルの範囲で使用することが好ましい。また
補充液においては、発色現像主薬の場合と同様に、母液
(処理タンク液)の1.1〜3倍の濃度で保恒剤を含有さ
せておくことが好ましい。
タール化防止剤として亜硫酸塩が使用される。亜硫酸塩
は1Lあたり0.01〜0.05モルの範囲で使用するのが好ま
しく、特には0.02〜0.04モルの範囲が好ましい。補充液
においては、これらの1.1〜3倍の濃度で使用すること
が好ましい。
が好ましいが、特には10.0〜10.5が好ましく、また補充
液においては、これらの値から0.1〜1.0の範囲で高い値
に設定しておくことが好ましい。このようなpHを安定し
て維持するには、炭酸塩、リン酸塩、スルホサリチル酸
塩、ホウ酸塩などの公知の緩衝剤が使用される。
り80〜1300ミリリットル(以下、「mL」とも表記す
る。)が好ましいが、環境汚濁負荷の低減の観点から、
より少ない方が好ましく、具体的には80〜600mL、更に
は80〜400mLが好ましい。
常、1Lあたり0.01〜0.06モルであるが、感度を保持し
つつカブリを抑制してディスクリミネーションを向上さ
せ、かつ、粒状性を良化させる目的からは、1Lあたり
0.015〜0.03モルに設定することが好ましい。臭化物イ
オン濃度をこのような範囲に設定する場合に、補充液に
は下記の式で算出した臭化物イオンを含有させればよ
い。ただし、Cが負になる時は、補充液には臭化物イオ
ンを含有させないことが好ましい。
/L) W:1m2の感光材料を発色現像した場合に、感光材料か
ら発色現像液に溶出する臭化物イオンの量(モル) V:1m2の感光材料に対する発色現像補充液の補充量
(L)。
物イオン濃度に設定した場合、感度を高める方法とし
て、1−フェニル−3−ピラゾリドンや1−フェニル−
2−メチル−2−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリドン
に代表されるピラゾリドン類や3,6−ジチア−1,8
−オクタンジオールに代表されるチオエーテル化合物な
どの現像促進剤を使用することも好ましい。
は、特開平4-125558の第4頁左下欄16行〜第7頁左下欄
6行に記載された化合物や処理条件を適用することがで
きる。
が好ましいが、その具体例としては特開平5-72694、同5
-173312に記載のものが好ましく、特に1,3−ジアミ
ノプロパン四酢酸、特開平5-173312号第7頁の具体例1
の化合物の第二鉄錯塩が好ましい。
は、特開平4-251845、同4-268552、EP588,289、同 591,
934、特開平6-208213に記載の化合物第二鉄錯塩を漂白
剤として使用することが好ましい。これらの漂白剤の濃
度は、漂白能を有する液1Lあたり0.05〜 0.3モルが好
ましく、特に環境への排出量を低減する目的から、0.1
モル〜0.15モルで設計することが好ましい。また、漂白
能を有する液が漂白液の場合は、1Lあたり0.2モル〜1
モルの臭化物を含有させることが好ましく、特に0.3〜
0.8モルを含有させることが好ましい。
以下の式で算出される各成分の濃度を含有させる。これ
により、母液中の濃度を一定に維持することができる。
の補充量(mL) V2 :1m2の感光材料による前浴からの持ち込み量
(mL)。
ことが好ましく、特にコハク酸、マレイン酸、マロン
酸、グルタル酸、アジピン酸など、臭気の少ないジカル
ボン酸を含有させることが好ましい。また、特開昭53-9
5630、RDNo.17129、US 3,893,858に記載の公知の漂白
促進剤を使用することも好ましい。
mLの漂白補充液を補充することが好ましく、特には80〜
500mL、さらには100〜300mLの補充をすることが好まし
い。さらに漂白液にはエアレーションを行なうことが好
ましい。
4-125558の第7頁左下欄10行〜第8頁右下欄19行に記載
の化合物や処理条件を適用することができる。
に、特開平6-301169の一般式(I)と(II)で表される
化合物を、単独あるいは併用して定着能を有する処理液
に含有させることが好ましい。またp−トルエンスルフ
ィン酸塩をはじめ、特開平1-224762に記載のスルフィン
酸を使用することも、保恒性の向上の上で好ましい。
は、脱銀性の向上の観点からカチオンとしてアンモニウ
ムを用いることが好ましいが、環境汚染低減の目的から
は、アンモニウムを減少或いはゼロにする方が好まし
い。
開平1-309059に記載のジェット撹拌を行なうことが特に
好ましい。漂白定着また定着工程における補充液の補充
量は、感光材料1m2あたり100〜1000mLであり、好まし
くは150〜700mL、特に好ましくは200〜600mLである。
置をインラインやオフラインで設置して銀を回収するこ
とが好ましい。インラインで設置することにより、液中
の銀濃度を低減して処理できる結果、補充量を減少させ
ることができる。また、オフラインで銀回収して残液を
補充液として再利用することも好ましい。
クで構成することができ、各タンクはカスケード配管し
て多段向流方式にすることが好ましい。現像機の大きさ
とのバランスから、一般には2タンクカスケード構成が
効率的であり、前段のタンクと後段のタンクにおける処
理時間の比は、0.5:1〜1:0.5の範囲にすることが好
ましく、特には0.8:1〜1:0.8の範囲が好ましい。
観点から金属錯体になっていない遊離のキレート剤を存
在させることが好ましいが、これらのキレート剤として
は、漂白液に関して記載した生分解性キレート剤を使用
することが好ましい。
特開平4-125558、第12頁右下欄6行〜第13頁右下欄第16
行に記載の内容を好ましく適用することができる。特
に、安定液にはホルムアルデヒドに代わってEP 504,60
9、同 519,190に記載のアゾリルメチルアミン類や特開
平4-362943に記載のN−メチロールアゾール類を使用す
ることや、マゼンタカプラーを二当量化してホルムアル
デヒドなどの画像安定化剤を含まない界面活性剤の液に
することが、作業環境の保全の観点から好ましい。
のゴミの付着を軽減するには、特開平6-289559に記載の
安定液が好ましく使用できる。
m2あたり80〜1000mLが好ましく、特には100〜500mL、さ
らには150〜300mLが、水洗または安定化機能の確保と環
境保全のための廃液減少の両面から好ましい範囲であ
る。このような補充量で行なう処理においては、バクテ
リアや黴の繁殖防止のために、チアベンダゾール、1,
2−ベンゾイソチアゾリン−3オン、5−クロロ−2−
メチルイソチアゾリン−3−オンのような公知の防黴剤
やゲンタマイシンのような抗生物質、イオン交換樹脂等
によって脱イオン処理した水を用いることが好ましい。
脱イオン水と防菌剤や抗生物質は、併用することがより
効果的である。
特開平3-46652、同3-53246、同-355542、同3-121448、
同3-126030に記載の逆浸透膜処理を行なって補充量を減
少 させることも好ましく、この場合の逆浸透膜は、低
圧逆浸透膜であることが好ましい。
公開技報、公技番号94-4992に開示された処理液の蒸発
補正を実施することが特に好ましい。特に第2頁の(式
−1)に基づいて、現像機設置環境の温度及び湿度情報
を用いて補正する方法が好ましい。蒸発補正に使用する
水は、水洗の補充タンクから採取することが好ましく、
その場合は水洗補充水として脱イオン水を用いることが
好ましい。
公開技報の第3頁右欄15行から第4頁左欄32行に記載の
ものが好ましい。また、これに用いる現像機としては、
第3頁右欄の第22行から28行に記載のフイルムプロセサ
ーが好ましい。
現像機、蒸発補正方式の具体例については、上記の公開
技報の第5頁右欄11行から第7頁右欄最終行までに記載
されている。
使用液状態の濃度または濃縮された形の液剤、あるいは
顆粒、粉末、錠剤、ペースト状、乳液など、いかなる形
態でもよい。このような処理剤の例として、特開昭63-1
7453には低酸素透過性の容器に収納した液剤、特開平4-
19655、同4-230748には真空包装した粉末あるいは顆
粒、同4-221951には水溶性ポリマーを含有させた顆粒、
特開昭51-61837、特開平6-102628には錠剤、特表昭57-5
00485にはペースト状の処理剤が開示されており、いず
れも好ましく使用できるが、使用時の簡便性の面から、
予め使用状態の濃度で調製してある液体を使用すること
が好ましい。
エチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニール、ポリエ
チレンテレフタレート、ナイロンなどが、単独あるいは
複合材料として使用される。これらは要求される酸素透
過性のレベルに合わせて選択される。発色現像液などの
酸化されやすい液に対しては、低酸素透過性の素材が好
ましく、具体的にはポリエチレンテレフタレートやポリ
エチレンとナイロンの複合材料が好ましい。これらの材
料は500〜1500μmの厚さで、容器に使用され、酸素透
過性を20mL/m2・24hrs・atm以下にすることが好まし
い。
ム用の処理液について説明する。
アズテック有限会社発行の公知技術第6号(1991年4月
1日)第1頁5行〜第10頁5行、及び第15頁8行〜第24
頁2行に詳細に記載されており、その内容はいずれも好
ましく適用することができる。
像安定化剤は調整浴か最終浴に含有される。このような
画像安定化剤としては、ホルマリンのほかにホルムアル
デヒド重亜硫酸ナトリウム、N−メチロールアゾール類
があげられるが、作業環境の観点からホルムアルデヒド
重亜硫酸ナトリウムかN−メチロールアゾール類が好ま
しく、N−メチロールアゾール類としては、特にN−メ
チロールトリアゾールが好ましい。また、カラーネガフ
イルムの処理において記載した発色現像液、漂白液、定
着液、水洗水などに関する内容は、カラー反転フィルム
の処理にも好ましく適用できる。
ルムの処理剤として、イーストマンコダック社のE−6
処理剤及び富士写真フイルム(株)のCR−56処理剤
をあげることができる。
録層について説明する。
中に分散した水性もしくは有機溶媒系塗布液を支持体上
に塗設したものである。
3などの強磁性酸化鉄、Co被着γFe2O3、Co被着マグネタ
イト、Co含有マグネタイト、強磁性二酸化クロム、強磁
性金属、強磁性合金、六方晶系のBaフェライト、Srフェ
ライト、Pbフェライト、Caフェライトなどを使用でき
る。Co被着γFe2O3などのCo被着強磁性酸化鉄が好まし
い。形状としては針状、米粒状、球状、立方体状、板状
等いずれでもよい。比表面積ではSBETで20m2/g以上が
好ましく、30m2/g以上が特に好ましい。強磁性体の飽和
磁化(σs)は、好ましくは3.0×104〜3.0×105A/mであ
り、特に好ましくは4.0×104〜2.5×105mA/mである。強
磁性体粒子を、シリカおよび/またはアルミナや有機素
材による表面処理を施してもよい。さらに、磁性体粒子
は特開平6-161032に記載された如くその表面にシランカ
ップリング剤又はチタンカップリング剤で処理されても
よい。又特開平4-259911、同5-81652号に記載の表面に
無機、有機物を被覆した磁性体粒子も使用できる。
開平4-219569に記載の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、放
射線硬化性樹脂、反応型樹脂、酸、アルカリ又は生分解
性ポリマー、天然物重合体(セルロース誘導体,糖誘導
体など)およびそれらの混合物を使用することができ
る。上記の樹脂のTgは-40℃〜300℃、重量平均分子量は
0.2万〜100万である。例えばビニル系共重合体、セルロ
ースジアセテート、セルローストリアセテート、セルロ
ースアセテートプロピオネート、セルロースアセテート
ブチレート、セルローストリプロピオネートなどのセル
ロース誘導体、アクリル樹脂、ポリビニルアセタール樹
脂を挙げることができ、ゼラチンも好ましい。特にセル
ロースジ(トリ)アセテートが好ましい。バインダー
は、エポキシ系、アジリジン系、イソシアネート系の架
橋剤を添加して硬化処理することができる。イソシアネ
ート系の架橋剤としては、トリレンジイソシアネート、
4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサ
メチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネー
ト、などのイソシアネート類、これらのイソシアネート
類とポリアルコールとの反応生成物(例えば、トリレン
ジイソシアナート3molとトリメチロールプロパン1molの
反応生成物)、及びこれらのイソシアネート類の縮合に
より生成したポリイソシアネートなどがあげられ、例え
ば特開平6-59357に記載されている。
る方法は、特開平6-35092に記載されている方法のよう
に、ニーダー、ピン型ミル、アニュラー型ミルなどが好
ましく併用も好ましい。特開平5-088283に記載の分散剤
や、その他の公知の分散剤が使用できる。磁気記録層の
厚みは0.1μm〜10μm、好ましくは0.2μm〜5μm、
より好ましくは0.3μm〜3μmである。磁性体粒子とバ
インダーの重量比は好ましくは0.5:100〜60:100からな
り、より好ましくは1:100〜30:100である。磁性体粒子
の塗布量は0.005〜3g/m2、好ましくは0.01〜2g/m2、さ
らに好ましくは0.02〜0.5g/m2である。磁気記録層の透
過イエロー濃度は、0.01〜0.50が好ましく、0.03〜0.20
がより好ましく、0.04〜0.15が特に好ましい。磁気記録
層は、写真用支持体の裏面に塗布又は印刷によって全面
またはストライプ状に設けることができる。磁気記録層
を塗布する方法としてはエアードクター、ブレード、エ
アナイフ、スクイズ、含浸、リバースロール、トランス
ファーロール、グラビヤ、キス、キャスト、スプレイ、
ディップ、バー、エクストリュージョン等が利用でき、
特開平5-341436等に記載の塗布液が好ましい。
帯電防止、接着防止、ヘッド研磨などの機能を合せ持た
せてもよいし、別の機能性層を設けて、これらの機能を
付与させてもよく、粒子の少なくとも1種以上がモース
硬度が5以上の非球形無機粒子の研磨剤が好ましい。非
球形無機粒子の組成としては、酸化アルミニウム、酸化
クロム、二酸化珪素、二酸化チタン、シリコンカーバイ
ト等の酸化物、炭化珪素、炭化チタン等の炭化物、ダイ
アモンド等の微粉末が好ましい。これらの研磨剤は、そ
の表面をシランカップリング剤又はチタンカップリング
剤で処理されてもよい。これらの粒子は磁気記録層に添
加してもよく、また磁気記録層上にオーバーコート(例
えば保護層,潤滑剤層など)しても良い。この時使用す
るバインダーは前述のものが使用でき、好ましくは磁気
記録層のバインダーと同じものがよい。磁気記録層を有
する感材については、US 5,336,589、同 5,250,404、同
5,229,259、同 5,215,874、EP 466,130に記載されてい
る。
体について記すが、後述する感材、処理、カートリッジ
及び実施例なども含め詳細については、公開技報、公技
番号94-6023(発明協会;1994.3.15.)に記載されている。
本発明に用いられるポリエステルはジオールと芳香族ジ
カルボン酸を必須成分として形成され、芳香族ジカルボ
ン酸として2,6−、1,5−、1,4−、及び2,7
−ナフタレンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル
酸、フタル酸、ジオールとしてジエチレングリコール、
トリエチレングリコール、シクロヘキサンジメタノー
ル、ビスフェノールA、ビスフェノールが挙げられる。
この重合ポリマーとしては、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンナフタレート、ポリシクロヘキサンジ
メタノールテレフタレート等のホモポリマーを挙げるこ
とができる。特に好ましいのは2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸を50モル%〜100モル%含むポリエステルであ
る。中でも特に好ましいのはポリエチレン 2,6−ナ
フタレートである。平均分子量の範囲は約5,000ないし2
00,000である。本発明のポリエステルのTgは50℃以上で
あり、さらに90℃以上が好ましい。
にくくするために熱処理温度は40℃以上Tg未満、より好
ましくはTg−20℃以上Tg未満で熱処理を行う。熱処理は
この温度範囲内の一定温度で実施してもよく、冷却しな
がら熱処理してもよい。この熱処理時間は、0.1時間以
上1500時間以下、さらに好ましくは0.5時間以上200時間
以下である。支持体の熱処理は、ロール状で実施しても
よく、またウェブ状で搬送しながら実施してもよい。表
面に凹凸を付与し(例えばSnO2やSb2O5等の導電性無機
微粒子を塗布する)、面状改良を図ってもよい。又端部
にローレットを付与し端部のみ少し高くすることで巻芯
部の切り口写りを防止するなどの工夫を行うことが望ま
しい。これらの熱処理は支持体製膜後、表面処理後、バ
ック層塗布後(帯電防止剤、滑り剤等)、下塗り塗布後
のどこの段階で実施してもよい。好ましいのは帯電防止
剤塗布後である。
込んでも良い。又ライトパイピング防止のため、三菱化
成製のDiaresin、日本化薬製のKayaset等ポリエステル
用として市販されている染料または顔料を練り込むこと
により目的を達成することが可能である。
着させるために、表面処理することが好ましい。薬品処
理、機械的処理、コロナ放電処理、火焔処理、紫外線処
理、高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ処理、
レーザー処理、混酸処理、オゾン酸化処理、などの表面
活性化処理が挙げられる。表面処理の中でも好ましいの
は、紫外線照射処理、火焔処理、コロナ処理、グロー処
理である。
く2層以上でもよい。下塗層用バインダーとしては、塩
化ビニル、塩化ビニリデン、ブタジエン、メタクリル
酸、アクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸などの中
から選ばれた単量体を出発原料とする共重合体を始めと
して、ポリエチレンイミン、エポキシ樹脂、グラフト化
ゼラチン、ニトロセルロース、ゼラチンが挙げられる。
支持体を膨潤させる化合物としてレゾルシンとp−クロ
ルフェノールがある。下塗層にはゼラチン硬化剤として
はクロム塩(クロム明ばんなど)、アルデヒド類(ホル
ムアルデヒド、グルタールアルデヒドなど)、イソシア
ネート類、活性ハロゲン化合物(2,4−ジクロロ−6
−ヒドロキシ−S−トリアジンなど)、エピクロルヒド
リン樹脂、活性ビニルスルホン化合物などを挙げること
ができる。SiO2、TiO2、無機物微粒子又はポリメチルメ
タクリレート共重合体微粒子(0.01〜10μm)をマット
剤として含有させてもよい。
しく用いられる。それらの帯電防止剤としては、カルボ
ン酸及びカルボン酸塩、スルホン酸塩を含む高分子、カ
チオン性高分子、イオン性界面活性剤化合物を挙げるこ
とができる。
O、TiO2、SnO2、Al2O3、In2O3、SiO 2、MgO、BaO、Mo
O3、V2O5の中から選ばれた少くとも1種の体積抵抗率が
107Ω・cm以下、より好ましくは105Ω・cm以下である粒
子サイズ0.001〜1.0μm結晶性の金属酸化物あるいはこ
れらの複合酸化物(Sb,P,B,In,S,Si,C など)の微粒子、
更にはゾル状の金属酸化物あるいはこれらの複合酸化物
の微粒子である。感材への含有量としては、5〜500mg/m
2が好ましく特に好ましくは10〜350mg/m2である。導電
性の結晶性酸化物又はその複合酸化物とバインダーの量
の比は1/300〜100/1が好ましく、より好ましくは1/100
〜100/5である。
い。滑り剤含有層は感光層面、バック面ともに用いるこ
とが好ましい。好ましい滑り性としては動摩擦係数で0.
25以下0.01以上である。この時の測定は直径5mmのステ
ンレス球に対し、60cm/分で搬送した時の値を表す(25
℃、60%RH)。この評価において相手材として感光層面
に置き換えてもほぼ同レベルの値となる。
オルガノシロキサン、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸金
属塩、高級脂肪酸と高級アルコールのエステル等であ
り、ポリオルガノシロキサンとしては、ポリジメチルシ
ロキサン、ポリジエチルシロキサン、ポリスチリルメチ
ルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン等を用い
ることができる。添加層としては乳剤層の最外層やバッ
ク層が好ましい。特にポリジメチルシロキサンや長鎖ア
ルキル基を有するエステルが好ましい。
しい。マット剤としては乳剤面、バック面とどちらでも
よいが、乳剤側の最外層に添加するのが特に好ましい。
マット剤は処理液可溶性でも処理液不溶性でもよく、好
ましくは両者を併用することである。例えばポリメチル
メタクリレート、ポリ(メチルメタクリレート/メタク
リル酸=9/1又は5/5(モル比))、ポリスチレン粒子など
が好ましい。粒径としては0.8〜10μmが好ましく、そ
の粒径分布も狭いほうが好ましく、平均粒径の0.9〜1.1
倍の間に全粒子数の90%以上が含有されることが好まし
い。又マット性を高めるために0.8μm以下の微粒子を
同時に添加することも好ましく例えばポリメチルメタク
リレート(0.2μm)、ポリ(メチルメタクリレート/メ
タクリル酸=9/1(モル比)、0.3μm))、ポリスチレ
ン粒子(0.25μm)、コロイダルシリカ(0.03μm)が
挙げられる。
ネについて記す。本発明で使用されるパトローネの主材
料は金属でも合成プラスチックでもよい。好ましいプラ
スチック材料はポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリフェニルエーテルなどである。更に本発明
のパトローネは、各種の帯電防止剤を含有してもよくカ
ーボンブラック、金属酸化物粒子、ノニオン、アニオ
ン、カチオン及びベタイン系界面活性剤又はポリマー等
を好ましく用いることが出来る。これらの帯電防止され
たパトローネは特開平1-312537、同1-312538に記載され
ている。特に25℃、25%RHでの抵抗が1012Ω以下が好ま
しい。通常プラスチックパトローネは、遮光性を付与す
るためにカーボンブラックや顔料などを練り込んだプラ
スチックを使って製作される。パトローネのサイズは現
在 135サイズのままでもよいし、カメラの小型化には、
現在の135サイズの25mmのカートリッジの径を22mm以下
とすることも有効である。パトローネのケースの容積
は、30cm3以下好ましくは25cm3以下とすることが好まし
い。パトローネおよびパトローネケースに使用されるプ
ラスチックの重量は5g〜15gが好ましい。
してフィルムを送り出すパトローネでもよい。またフィ
ルム先端がパトローネ本体内に収納され、スプール軸を
フィルム送り出し方向に回転させることによってフィル
ム先端をパトローネのポート部から外部に送り出す構造
でもよい。これらはUS 4,834,306、同 5,226,613に開示
されている。本発明に用いられる写真フィルムは現像前
のいわゆる生フイルムでもよいし、現像処理された写真
フィルムでもよい。又、生フイルムと現像済みの写真フ
ィルムが同じ新パトローネに収納されていてもよいし、
異なるパトローネでもよい。
スト・フォト・システム(以下、APシステムという)用
ネガフイルムとしても好適であり、富士写真フイルム
(株)(以下、富士フイルムという)製NEXIA A 、NEXI
A F 、NEXIA H (順にISO 200/100/400 )のようにフィ
ルムをAPシステムフォーマットに加工し、専用カートリ
ッジに収納したものを挙げることができる。これらのAP
システム用カートリッジフイルムは、富士フイルム製エ
ピオンシリーズ(エピオン300Z等)等のAPシステム用カ
メラに装填して用いられる。また、本発明のカラー写真
感光材料は、富士フイルム製フジカラー写ルンですスー
パースリムのようなレンズ付きフィルムにも好適であ
る。
ラボシステムでは次のような工程を経てプリントされ
る。
をお客様からお預かり) (2)デタッチ工程(カートリッジから、フィルムを現像
工程用の中間カートリッジに移す) (3)フィルム現像 (4)リアタッチ工程(現像済みのネガフイルムを、もとの
カートリッジに戻す) (5)プリント(C/H/P3タイプのプリントとインデックス
プリントをカラーペーパー〔好ましくは富士フイルム製
SUPER FA8 〕に連続自動プリント) (6)照合・出荷(カートリッジとインデックスプリントを
IDナンバーで照合し、プリントとともに出荷)。
ミニラボチャンピオンスーパーFA-298/FA-278/FA-258/F
A-238 及び富士フイルムデジタルラボシステム フロン
ティアが好ましい。ミニラボチャンピオンのフイルムプ
ロセサーとしてはFP922AL/FP562B/FP562B,AL/FP362B/FP
362B,AL が挙げられ、推奨処理薬品はフジカラージャス
トイットCN-16L及びCN-16Qである。プリンタープロセサ
ーとしては、PP3008AR/PP3008A/PP1828AR/PP1828A/PP12
58AR/PP1258A/PP728AR/PP728A が挙げられ、推奨処理薬
品はフジカラージャストイットCP-47L及びCP-40FAII で
ある。フロンティアシステムでは、スキャナー&イメー
ジプロセサー SP-1000及びレーザープリンター&ペーパ
ープロセサー LP-1000P もしくはレーザープリンター L
P-1000Wが用いられる。デタッチ工程で用いるデタッチ
ャー、リアタッチ工程で用いるリアタッチャーは、それ
ぞれ富士フイルムのDT200/DT100 及びAT200/AT100 が好
ましい。
メージワークステーションAladdin1000を中心とするフ
ォトジョイシステムにより楽しむこともできる。例え
ば、Aladdin 1000に現像済みAPシステムカートリッジフ
イルムを直接装填したり、ネガフイルム、ポジフイル
ム、プリントの画像情報を、35mmフイルムスキャナーFE
-550やフラットヘッドスキャナーPE-550を用いて入力
し、得られたデジタル画像データを容易に加工・編集す
ることができる。そのデータは、光定着型感熱カラープ
リント方式によるデジタルカラープリンターNC-550ALや
レーザー露光熱現像転写方式のピクトログラフィー3000
によって、又はフイルムレコーダーを通して既存のラボ
機器によりプリントとして出力することができる。ま
た、Aladdin 1000は、デジタル情報を直接フロッピー
(登録商標)ディスクやZip ディスクに、もしくはCDラ
イターを介してCD-Rに出力することもできる。
トリッジフイルムを富士フイルム製フォトプレイヤーAP
-1に装填するだけでTVで写真を楽しむことができるし、
富士フイルム製フォトスキャナーAS-1に装填すれば、パ
ソコンに画像情報を高速で連続的に取り込むこともでき
る。また、フィルム、プリント又は立体物をパソコンに
入力するには、富士フイルム製フォトビジョンFV-10/FV
-5が利用できる。更に、フロッピーディスク、Zip ディ
スク、CD-Rもしくはハードディスクに記録された画像情
報は、富士フイルムのアプリケーションソフトフォトフ
ァクトリーを用いてパソコン上で様々に加工して楽しむ
ことができる。パソコンから高画質なプリントを出力す
るには、光定着型感熱カラープリント方式の富士フイル
ム製デジタルカラープリンターNC-2/NC-2Dが好適であ
る。
例に限定されるものではない。
て用いたゼラチン−1〜4は、以下の属性を持つゼラチ
ンである。 ゼラチン−1:牛骨を原料とする、通常のアルカリ処理
オセインゼラチン。ゼラチン中の−NH2基の化学修飾
なし。 ゼラチン−2:ゼラチン−1の水溶液に、50℃、pH
9.0の条件下で無水フタル酸を加えて化学反応させた
後、残留するフタル酸を除去して乾燥させたゼラチン。
ゼラチン中の−NH2基が化学修飾された数の割合95
%。 ゼラチン−3:ゼラチン−1の水溶液に、50℃、pH
9.0の条件下で無水トリメリット酸を加えて化学反応
させた後、残留するトリメリット酸を除去して乾燥させ
たゼラチン。ゼラチン中の−NH2基が化学修飾された
数の割合95%。 ゼラチン−4:ゼラチン−1に酵素を作用させて低分子
量化し、平均分子量を15000にした後、酵素を失活
させて乾燥させたゼラチン。ゼラチン中の−NH2基の
化学修飾なし。
処理をした後、5%水溶液の35℃におけるpHが6.
0となるように調整を行った。
水溶液1200mLを35℃に保ち、撹拌した(1st
液調製)。 Ag−1水溶液(100mL中にAgNO
3を3.1g含有する)41mLと、X−1水溶液(1
00mL中にKBrを1.8g含有する)64mL、お
よびG−1水溶液(100mL中に前記のゼラチン−4
を2.5g含有する)20mLをトリプルジェット法
で、一定の流量で60秒間にわたり添加した(添加
1)。
熟成工程を経た後KBr1.8gを含む水溶液を添加
し、G−2水溶液(100mL中に前記のゼラチン−3
を21g含有する)200mLを添加した。次に、Ag
−2水溶液(100mL中にAgNO3を32.0g含
有する)10mLと、X−2水溶液(100mL中にK
Brを26.0g含有する)10mLをダブルジェット
法で1分間にわたり添加した(添加2)。
AgNO3を32.0g含有する)430mLと、X−
3水溶液(100mL中にKBrを23.0g含有す
る)をダブルジェット法で20分間にわたり添加した。
この時、Ag−3水溶液の添加は最終流量が初期流量の
2倍になるように流量加速を行い、X−3水溶液の添加
は反応容器内のバルク乳剤溶液の銀電位を0mV(飽和
カロメル電極)に保つように行った(添加3)。
AgNO3を32.0g含有する)100mLと、X−
4水溶液(100mL中にKBrを22.4g含有す
る)をダブルジェット法で10分間にわたり添加した。
この時、Ag−4水溶液の添加は一定の流量で行い、X
−4水溶液の添加は反応容器内のバルク乳剤溶液の銀電
位を0mVに保つように行った。(添加4)。
記のゼラチン−1を10g含有する)200mLを添加
した。次に50℃に降温し、X−5水溶液(100mL
中にKIを4g含有する)132mLを5分間定量で添
加した(添加5)。
リウムとK2IrCl6をそれぞれ粒子の総銀量に対して4×
10-6モル/モル銀、3×10-8モル/モル銀だけ溶液
で添加してからさらに1分後に、Ag−4水溶液321
mLと、X−6(100mL中にKBrを22.4gと
K4[Ru(CN)6]を1×10-4モル含有する)水溶液をダブ
ルジェット法45分間にわたって添加した。この時Ag
−4水溶液の添加は一定の流量で行い、X−6水溶液は
反応容器内のバルク乳剤溶液の銀電位を0mVに保つよ
うに添加した(添加6)。
り脱塩を行い、次いで、攪拌しながら水、NaOH、前
記のゼラチン−1を添加し、56℃でpH6.4、pA
g8.6になるように調整した。
子個数比)が平行な主表面が(111)面である沃臭化
銀の平板粒子から成る乳剤であり、平均球相当直径は
0.85μmであった。以下の乳剤1−B〜1−Kにつ
いても同様である。
オシアン酸カリウム、塩化金酸、チオ硫酸ナトリウムお
よびN,N−ジメチルセレノ尿素を順次添加し最適に化
学増感を施した後、下記の水溶性メルカプト化合物ME
R−1およびMER−2を4:1の比率で合計でハロゲ
ン化銀1モル当たり4.6×10-4モル添加することに
より化学増感を終了させた。最適な化学増感とは1/1
00秒露光時に感度が最高になることである。
1−Aと同様に調製した。X−5水溶液132mLの代
わりに、X−5水溶液149mLを5分間定量で添加し
た。
る以外は乳剤1−Aと同様に調製した。(添加3)にお
いて反応容器内のバルク乳剤溶液の銀電位を0mV(飽
和カロメル電極)に保つ代わりに−20mVに保った。
また、(添加5)においてX−5水溶液132mLの代
わりに、X−5水溶液149mLを5分間定量で添加し
た。
1−Cと同様に調製した。(添加5)においてX−5水
溶液149mLを5分間定量で添加する代わりに、沃化
物イオン放出剤であるp−ヨードアセトアミドベンゼン
スルホン酸ナトリウム0.032モルを含む水溶液を添
加してから0.8Mの亜硫酸ナトリウム水溶液47mL
を1分間定量で添加し、pHを9.0に制御しながら沃
化物イオンを生成せしめ、7分後にpHを5.6に戻し
た。
1−Cと同様に調製した。(添加5)においてX−5水
溶液149mLを5分間定量で添加する代わりに、沃化
物イオン放出剤であるp−ヨードアセトアミドベンゼン
スルホン酸ナトリウム0.036モルを含む水溶液を添
加してから0.8Mの亜硫酸ナトリウム水溶液54mL
を1分間定量で添加し、pHを9.0に制御しながら沃
化物イオンを生成せしめ、7分後にpHを5.6に戻し
た。
る以外は乳剤1−Aと同様に調製した。(添加3)にお
いて銀とハライドの供給を、同時に反応容器外の別の撹
拌混合機でAg−3水溶液とX−7水溶液(100mL
中にKBr22.4gと酸化処理していない、平均分子
量15000の低分子量ゼラチン100gを含む)を混
合して調製した臭化銀超極微粒子(粒子サイズ約0.0
2μm)の反応容器内への連続添加する方法に変更し
た。また、(添加5)において50℃の代わりに40℃
に降温し、さらにX−5水溶液132mLの代わりに、
X−5水溶液169mLを5分間定量で添加した。
1−Fと同様に調製した。(添加5)においてX−5水
溶液169mLを5分間定量で添加する代わりに、沃化
物イオン放出剤であるp−ヨードアセトアミドベンゼン
スルホン酸ナトリウム0.041モルを含む水溶液を添
加してから0.8Mの亜硫酸ナトリウム水溶液61mL
を1分間定量で添加し、pHを9.0に制御しながら沃
化物イオンを生成せしめ、15分後にpHを5.6に戻
した。
1−Fと同様に調製した。(添加5)においてX−5水
溶液169mLを5分間定量で添加する代わりに、沃化
物イオン放出剤であるp−ヨードアセトアミドベンゼン
スルホン酸ナトリウム0.041モルを含む水溶液を添
加してから0.8Mの亜硫酸ナトリウム水溶液61mL
を1分間定量で添加し、pHを9.0に制御しながら沃
化物イオンを生成せしめ、15分後にpHを5.6に戻
した。その後、下記化2に示す粒子表面吸着剤を粒子の
総銀量に対して1.5×10-5モル/モル銀だけ含む溶
液を添加した。
る以外は乳剤1−Aと同様に調製した。(添加3)にお
いて銀とハライドの供給を、同時に反応容器外の別の撹
拌混合機でAg−3水溶液とX−7水溶液(100mL
中にKBr22.4gと過酸化水素で酸化処理を行っ
た、平均分子量15,000のゼラチン 100gを含
む)を混合して調製した臭化銀超極微粒子の反応容器内
への連続添加する方法に変更した。また、(添加5)に
おいてX−5水溶液(100mL中にKIを4g含有す
る)132mLを5分間定量で添加する代わりに、沃化
物イオン放出剤であるp−ヨードアセトアミドベンゼン
スルホン酸ナトリウム0.041モルを含む水溶液を添
加してから0.8Mの亜硫酸ナトリウム水溶液61mL
を1分間定量で添加し、pHを9.0に制御しながら沃
化物イオンを生成せしめ、7分後にpHを5.6に戻し
た。
1−Iと同様に調製した。(添加5)において50℃の
代わりに30℃に降温し、p−ヨードアセトアミドベン
ゼンスルホン酸ナトリウム0.041モル含む水溶液を
添加してから0.8Mの亜硫酸ナトリウム水溶液61m
Lを1分間定量で添加する代わりに、p−ヨードアセト
アミドベンゼンスルホン酸ナトリウム0.047モル含
む水溶液を添加してから0.8Mの亜硫酸ナトリウム水
溶液71mLを1分間定量で添加し、pHを9.0に制
御しながら沃化物イオンを生成せしめ、7分後に40℃
へ10分間かけて昇温し、3分後にpHを5.6に戻し
た。
1−Iと同様に調製した。(添加5)において50℃の
代わりに30℃に降温し、p−ヨードアセトアミドベン
ゼンスルホン酸ナトリウム0.041モル含む水溶液を
添加してから0.8Mの亜硫酸ナトリウム水溶液61m
Lを1分間定量で添加する代わりに、p−ヨードアセト
アミドベンゼンスルホン酸ナトリウム0.047モル含
む水溶液を添加してから0.8Mの亜硫酸ナトリウム水
溶液71mLを1分間定量で添加し、pHを9.0に制
御しながら沃化物イオンを生成せしめ、7分後に40℃
へ10分間かけて昇温し、3分後にpHを5.6に戻し
た。その後、上記化4に示す粒子表面吸着剤を粒子の総
銀量に対して4.5×10-5モル/モル銀だけ含む溶液
を添加した。
において、硝酸銀水溶液とハロゲン化物塩水溶液の添加
速度はそれぞれハロゲン化銀粒子の臨界成長速度に見合
った速度で、再核発生やオストワルド熟成による多分散
化を生じないように調節を行った。得られた乳剤1−A
〜1−Kの粒子特性を表1に示す。
過型電子顕微鏡写真を撮影し、粒子1000個について
計測して求めた。
表面に垂直な方向から見て、粒子側面の外周から粒子厚
みに相当する長さだけ内側の粒子周縁領域)において、
2枚の双晶面に挟まれる領域よりも上側もしくは下側の
いずれか一方に高沃化銀含有率相が存在し、かつA(該
高沃化銀含有率相中の最大局所的沃化銀含有率)及びB
(該最大局所的沃化銀含有率を示す部分を通って主表面
に垂直な線上にあり、該高沃化銀含有率相が存在する側
とは反対側の主表面と双晶面の中間にある部分の局所的
沃化銀含有率)がA−6.0≧BあるいはA−8.0≧
Bを満たす粒子が全粒子に対して占める割合(個数比)
については、以下の様に平板粒子を主表面に垂直に輪切
りにし、側面方向からフィールドエミッション型電子銃
を搭載した分析電顕を用いて点分析を行う方法で求め
た。
質分解酵素で処理してから遠心分離でゼラチンを取り除
いた後、粒子をトリアセチルセルロース支持体上に塗布
して、さらに樹脂を用いて粒子を包埋した。この試料か
らウルトラミクロトームで厚さ約50nmの切片を切削
して支持膜を張った銅メッシュ上に載せ、分析電顕を用
いて測定を行った。粒子フリンジ部における該最大沃化
銀含有率部分の特定は、まず粒子全体のI原子に関する
マッピング像を観察し、最もI強度が高い領域を特定し
てから、その領域について、スポット径を1nm以下に
絞った点分析を数点ないし十数点行うことで求めた。沃
化銀含有率は、検量線として含有率が既知のハロゲン化
銀粒子を同様に処理してAg強度とI強度の比率をあら
かじめ求めておき、それを元に各乳剤粒子の沃化銀が乳
率をAg強度とI強度の比率から計算した。この測定を
各乳剤粒子50個について行った。
%が添加され、沃化銀含有エピタキシーが再溶解し消失
した段階)で、粒子フリンジ部において、2枚の双晶面
で囲まれた領域の上側及び下側のハロゲン化銀相におけ
る局所的沃化銀含有率の最大値の差が25モル%以上で
ある相が形成される過程を経ている粒子が全粒子に対し
て占める割合(個数比)も、上記同様に平板粒子を主表
面に垂直に輪切りにして、分析電顕を用いて点分析を行
う方法で求めた。
は乳剤中の粒子200個を加速電圧400kVの透過型
電子顕微鏡により直接観察した(各粒子について試料傾
斜角度−10゜、−5゜、0゜、+5゜、+10゜の5
通りで観察した。後記の実施例の乳剤粒子特性について
も同様な方法で測定した)。
成過程の途中で、粒子フリンジ部の上部または下部のい
ずれか一方に沃化銀を含有するハロゲン化銀エピタキシ
ーが形成された過程と、粒子フリンジ部において、2枚
の双晶面で囲まれた領域よりも上側もしくは下側のいず
れか一方が一旦抉られた後に修復された過程を経た平板
粒子を含んでいた(粒子形成途中でサンプリングした平
板粒子を上記同様に主表面に垂直に輪切りにし、粒子側
面方向から透過型電子顕微鏡で観察した)。
設けてある三酢酸セルロースフィルム支持体に下記表2
に示すような塗布条件で、前記の乳剤1−A−1〜1−
Kの塗布を行った。
対湿度70%の条件下で14時間硬膜処理を施した。そ
の後、富士フイルム(株)製ゼラチンフィルターSC−
50(カットオフ波長が500nmである長波長光透過
フィルター)と連続ウェッジを通して1/100秒間露光を
行い、後述の現像処理を行なった試料を緑色フィルター
で濃度測定することにより写真感度及び経時保存性能の
評価を行った。
FP−350を用い、以下に記載の方法で(液の累積補
充量がその母液タンク容量の3倍になるまで)処理し
た。
ース社製アンバーライトIR−120B)と、OH型ア
ニオン交換樹脂(同アンバーライトIR−400)を充
填した混床式カラムに通水してカルシウム及びマグネシ
ウムイオン濃度を3mg/L以下に処理し、続いて二塩化
イソシアヌール酸ナトリウム20mg/Lと硫酸ナトリウ
ム0.15g/Lを添加した。この液のpHは6.5〜
7.5の範囲にあった。
の表3に示す。感度は得られた特性曲線のかぶり濃度プ
ラス0.15の濃度に到達するのに必要な露光量の逆数
の相対値で表示した(試料101の感度を100とし
た)。また、これらの試料とは別の試料101〜111
を温度60℃、相対湿度60%の条件で5日間保存した
後、上記同様に露光と現像を行い、特性曲線を得た。同
一試料間で温度60℃、相対湿度60%の条件で5日間
保存した場合のかぶり濃度と、温度25℃、相対湿度6
5%の条件で5日間保存した場合のかぶり濃度の差(Δ
fog)を求めた。結果を表3にまとめた。
ら、本発明の乳剤を用いた試料は高感度で経時保存性が
大幅に改良されたものであることが分かる。
化学増感剤の種類を次のように代えて最適な化学増感を
行い実施例1同様な評価を行った。塩化金酸に代えて、
ビス(1,4,5−トリメチル−1,2,4−トリアゾ
リウム−3−チオレート金)(1)テトラフルオロボレ
イトを、チオ硫酸ナトリウムに代えてカルボキシメチル
トリメチルチオ尿素を用いた。感度と経時保存性につい
てそれぞれの相対関係は実施例同様であり、本発明の乳
剤を用いることで良好な結果が得られた。
銀乳剤A〜Nを調製した。 (乳剤Aの製法)フタル化率97%のフタル化した分子
量15000の低分子量ゼラチン31.7g、KBr3
1.7gを含む水溶液42.2Lを35℃に保ち激しく
撹拌した。AgNO3,316.7gを含む水溶液15
83mLとKBr、221.5g、実施例1のゼラチン
−4を52.7gを含む水溶液1583mLをダブルジ
ェット法で1分間に渡り添加した。添加終了後、直ちに
KBr52.8gを加えて、AgNO3を398.2g
を含む水溶液2485mLとKBrを291.1gを含
む水溶液2581mLをダブルジェット法で2分間に渡
り添加した。添加終了後、直ちにKBr、44.8gを
添加した。その後、40℃に昇温し、熟成した。熟成終
了後、実施例1のゼラチン−2を923gとKBr、7
9.2gを添加し、AgNO3、5103gを含む水溶
液15947mLとKBr水溶液をダブルジェット法で
最終流量が初期流量の1.4倍になるように流量加速し
て10分間に渡り添加した。この時、反応容器内のバル
ク乳剤溶液のpAgを9.90に保った。
えpH、5.7、pAg、8.8、乳剤1kg当たりの
銀換算の質量131.8g、ゼラチン質量64.1gに
調整し、種乳剤とした。実施例1のゼラチン−2を46
g、KBr1.7gを含む水溶液1211mLを75℃
に保ち激しく撹拌した。前述した種乳剤を9.9g加え
た後、変成シリコンオイル(日本ユニカ−株式会社製
品、L7602)を0.3g添加した。H2SO4を添加
してpHを5.5に調整した後、AgNO3を7.0g
を含む水溶液67.6mLとKBr水溶液をダブルジェ
ット法で最終流量が初期流量の5.1倍になるように流
量加速して6分間に渡り添加した。この時、反応容器内
のバルク乳剤溶液のpAgを8.15に保った。ベンゼ
ンチオスルホン酸ナトリウム2mgと二酸化チオ尿素2
mgを添加した後、AgNO3を105.6gを含む水
溶液、328mLとKBr水溶液をダブルジェット法で
最終流量が初期流量の3.7倍になるように流量加速し
て56分間に渡り添加した。この時、0.037μmの
粒子サイズのAgI微粒子乳剤をヨウ化銀含有率が27
mol%になるように同時に流量加速して添加し、かつ
反応容器内のバルク乳剤溶液のpAgを8.60に保っ
た。
1.3mLとKBr水溶液をダブルジェット法で22分
間に渡り添加した。この時、反応容器内のバルク乳剤溶
液のpAgを7.60に保った。82℃に昇温し、KB
rを添加して反応容器内のバルク乳剤溶液のpAgを
8.80に調整した後、前述したAgI微粒子乳剤をK
I重量換算で6.33g添加した。添加終了後、直ち
に、AgNO3を66.4g含む水溶液206.2mL
を16分間に渡り添加した。添加初期の5分間はKBr
水溶液で反応容器内のバルク乳剤溶液のpAgを8.8
0に保った。水洗した後、実施例1のゼラチン−1を添
加し40℃でpH、5.8、pAg、8.7に調整し
た。TAZ−1を添加した後、60℃に昇温した。増感
色素Exs−4を添加した後に、チオシアン酸カリウ
ム、塩化金酸、チオ硫酸ナトリウム、N,N−ジメチル
セレノウレアを添加し最適に化学増感した。化学増感終
了時に化合物MER−1および化合物MER−3を添加
した。ここで、最適に化学増感するとは、増感色素なら
びに各化合物をハロゲン化銀1モルあたり10-1から1
0-8モルの添加量範囲から選択したことを意味する。
を0.96g、KBr、0.9gを含む水溶液1192
mLを40℃に保ち、激しく撹拌した。AgNO3、
1.49gを含む水溶液37.5mLとKBrを1.0
5g含む水溶液37.5mLをダブルジェット法で30
秒間に渡り添加した。KBrを1.2g添加した後、7
5℃に昇温し熟成した。熟成終了後、実施例1のゼラチ
ン−3を35g添加し、pHを7に調整した。二酸化チ
オ尿素6mgを添加した。AgNO3、29gを含む水
溶液116mLとKBr水溶液をダブルジェット法で最
終流量が初期流量の3倍になるように流量加速して添加
した。この時、反応容器内のバルク乳剤溶液のpAgを
8.15に保った。AgNO3を110.2gを含む水
溶液440.6mLとKBr水溶液をダブルジェット法
で最終流量が初期流量の5.1倍になるように流量加速
して30分間に渡り添加した。この時、乳剤Aの調製で
使用したAgI微粒子乳剤をヨウ化銀含有率が15.8
mol%になるように同時に流量加速して添加し、かつ
反応容器内のバルク乳剤溶液のpAgを7.85に保っ
た。AgNO3を24.1gを含む水溶液96.5mL
とKBr水溶液をダブルジェット法で3分間に渡り添加
した。この時、反応容器内のバルク乳剤溶液のpAgを
7.85に保った。エチルチオスルホン酸ナトリウム2
6mgを添加した後、55℃に降温し、KBr水溶液を
添加し、反応容器内のバルク乳剤溶液のpAgを9.8
0に調整した。前述したAgI微粒子乳剤をKI質量換
算で8.5g添加した。添加終了後、直ちにAgNO3
を57gを含む水溶液228mLを5分間に渡り添加し
た。この時、添加終了時の反応容器内のバルク乳剤溶液
のpAgが8.75になるようにKBr水溶液で調整し
た。水洗後、増感色素はExs−4を用いて化学増感し
た。
を1.02g、KBr0.9gを含む水溶液1192m
Lを35℃に保ち、激しく撹拌した。AgNO3、4.
47gを含む水溶液、42mLとKBr、3.16g含
む水溶液、42mLをダブルジェット法で9秒間に渡り
添加した。KBrを2.6g添加した後、63℃に昇温
し熟成した。熟成終了後、実施例1のゼラチン−3を4
1.2gとNaCl、18.5gを添加した。pHを
7.2に調整した後、ジメチルアミンボラン、8mgを
添加した。AgNO3を26gを含む水溶液203mL
とKBr水溶液をダブルジェット法で最終流量が初期流
量の3.8倍になるように添加した。この時、反応容器
内のバルク乳剤溶液のpAgを8.65に保った。Ag
NO3を110.2gを含む水溶液440.6mLとK
Br水溶液をダブルジェット法で最終流量が初期流量の
5.1倍になるように流量加速して24分間に渡り添加
した。この時、乳剤Aの調製で使用したAgI微粒子乳
剤をヨウ化銀含有率が2.3mol%になるように同時
に流量加速して添加し、かつ反応容器内のバルク乳剤溶
液のpAgを8.50に保った。
7mLを添加した後、AgNO3、24.1gを含む水
溶液153.5mLとKBr水溶液をダブルジェット法
で2分30秒間に渡り添加した。この時、反応容器内の
バルク乳剤溶液のpAgを8.05に保った。KBr水
溶液を添加して反応容器内のバルク乳剤溶液のpAgを
9.25に調整した。前述したAgI微粒子乳剤をKI
質量換算で6.4g添加した。添加終了後、直ちにAg
NO3、57gを含む水溶液404mLを45分間に渡
り添加した。この時、添加終了時の反応容器内のバルク
乳剤溶液のpAgが8.65になるようにKBr水溶液
で調整した。水洗後、増感色素はExs−4を用いて化
学増感した。
形成時のAgNO3添加量を2.3倍に変更した。そし
て、最終のAgNO3を57gを含む水溶液404mL
の添加終了時の反応容器内のバルク乳剤溶液のpAgが
6.85になるようにKBr水溶液で調整するように変
更した。それ以外は乳剤Cとほぼ同様にして調製した。
を0.38g、KBrを0.9g含む水溶液1200m
Lを60℃に保ち、pHを2に調整し激しく撹拌した。
AgNO3を1.03gを含む水溶液とKBrを0.8
8g、KIを0.09gを含む水溶液をダブルジェット
法で30秒間に渡り添加した。熟成終了後、実施例1の
ゼラチン−3を12.8gを添加した。pHを5.9に
調整した後、KBr、2.99g、NaCl、6.2g
を添加した。AgNO3を27.3g含む水溶液60.
7mLとKBr水溶液をダブルジェット法で39分間に
渡り添加した。この時、反応容器内のバルク乳剤溶液の
pAgを9.05に保った。AgNO3、65.6gを
含む水溶液とKBr水溶液をダブルジェット法で最終流
量が初期流量の2.1倍になるように流量加速して46
分間に渡り添加した。この時、乳剤Aの調製で使用した
AgI微粒子乳剤をヨウ化銀含有量が6.5mol%に
なるように同時に流量加速して添加し、かつ反応容器内
のバルク乳剤溶液のpAgを9.05に保った。
後、AgNO3、41.8gを含む水溶液132mLと
KBr水溶液をダブルジェット法で16分間に渡り添加
した。添加終了時の反応容器内のバルク乳剤溶液のpA
gが7.70になるようにKBr水溶液の添加を調整し
た。ベンゼンチオスルホン酸ナトリウム2mgを添加し
た後、KBrを添加して反応容器内のバルク乳剤溶液の
pAgを9.80に調整した。上述のAgI微粒子乳剤
をKI質量換算で6.2g添加した。添加終了後、直ち
にAgNO3、88.5gを含む水溶液300mLを1
0分間に渡り添加した。添加終了時の反応容器内のバル
ク乳剤溶液のpAgが7.40になるようにKBr水溶
液の添加で調整した。水洗した後、実施例1のゼラチン
−1を添加し40℃でpH6.5、pAg、8.2に調
整した。TAZ−1を添加した後、58℃に昇温した。
増感色素Exs−1〜3を添加した後、チオシアン酸カ
リウム、塩化金酸、チオ硫酸ナトリウム、N,N−ジメ
チルセレノウレアを添加し最適に化学増感した。化学増
感終了時にMER−1およびMER−3を添加した。
を0.70g、KBr、0.9g、KI、0.175
g、乳剤Dの調製で使用した変成シリコンオイル0.2
gを含む水溶液1200mLを33℃に保ち、pHを
1.8に調製し激しく撹拌した。AgNO3を1.8g
を含む水溶液と3.2mol%のKIを含むKBr水溶
液をダブルジェット法で9秒間に渡り添加した。この
時、KBrの過剰濃度を一定に保った。62℃に昇温し
熟成した。熟成終了後、実施例1のゼラチン−3を2
7.8g添加した。pHを6.3に調整した後、KB
r、2.9gを添加した。AgNO3、27.58gを
含む水溶液270mLとKBr水溶液をダブルジェット
法で37分間に渡り添加した。この時、実施例1のゼラ
チン−4の水溶液とAgNO3水溶液とKI水溶液を特
開平10−43570号に記載の磁気カップリング誘導
型撹拌機を有する別のチャンバー内で添加前直前混合し
て調製した粒子サイズ0.008μmのAgI微粒子乳
剤をヨウ化銀含有率が4.1mol%になるように同時
に添加し、かつ反応容器内のバルク乳剤溶液のpAgを
9.15に保った。
3を87.7gを含む水溶液とKBr水溶液をダブルジ
ェット法で最終流量が初期流量の3.1倍になるように
流量加速して49分間に渡り添加した。この時、上述の
添加前直前混合して調製したAgI微粒子乳剤をヨウ化
銀含有率が7.9mol%になるように同時に流量加速
し、かつ反応容器内のバルク乳剤溶液のpAgを9.3
0に保った。二酸化チオ尿素、1mgを添加した後、A
gNO3、41.8gを含む水溶液132mLとKBr
水溶液をダブルジェット法で20分間に渡り添加した。
添加終了時の反応容器内のバルク乳剤溶液のpAgが
7.90になるようにKBr水溶液の添加を調整した。
78℃に昇温し、pHを9.1に調整した後、KBrを
添加して反応容器内のバルク乳剤溶液のpAgを8.7
0にした。乳剤Aの調製で使用したAgI微粒子乳剤を
KI質量換算で5.73g添加した。添加終了後、直ち
にAgNO3、66.4gを含む水溶液321mLを4
分間に渡り添加した。添加初期の2分間はKBr水溶液
で反応容器内のバルク乳剤溶液のpAgを8.70に保
った。水洗後、増感色素はExs−1〜3を用い、化学
増感した。
を17.8g、KBr、6.2g、KI、0.46gを
含む水溶液を45℃に保ち激しく撹拌した。AgN
O3、11.85gを含む水溶液とKBrを3.8g含
む水溶液をダブルジェット法で45秒間に渡り添加し
た。63℃に昇温後、実施例1のゼラチン−1を24.
1g添加し、熟成した。熟成終了後、AgNO3、13
3.4gを含む水溶液とKBr水溶液をダブルジェット
法で最終流量が初期流量の2.6倍になるように20分
間に渡って添加した。この時、反応容器内のバルク乳剤
溶液のpAgを7.60に保った。また添加開始10分
後にK2IrCl6を0.1mg添加した。
45.6g含む水溶液とKBr水溶液をダブルジェット
法で12分間に渡って添加した。この時、反応容器内の
バルク乳剤溶液のpAgを6.90に保った。また添加
開始から6分間に渡って黄血塩を29mg含む水溶液1
00mLを添加した。KBrを14.4g添加した後、
乳剤Aの調製で使用したAgI微粒子乳剤をKI質量換
算で6.3g添加した。添加終了後、直ちにAgNO3
を42.7gを含む水溶液とKBr水溶液をダブルジェ
ット法で11分間に渡り添加した。この時、反応容器内
のバルク乳剤溶液のpAgを6.90に保った。水洗
後、増感色素はExs−1〜3を用い、化学増感した。
形成時の温度を35℃に変更した以外はほぼ同様にして
調製した。
を0.75g、KBr、0.9gを含む水溶液1200
mLを39℃に保ち、pHを1.8に調整し激しく撹拌
した。AgNO3、0.34gを含む水溶液と1.5m
ol%のKIを含むKBr水溶液をダブルジェット法で
16秒間に渡り添加した。この時、KBrの過剰濃度を
一定に保った。54℃に昇温し熟成した。熟成終了後、
実施例1のゼラチン−2を20gを添加した。pHを
5.9に調整した後、KBr、2.9gを添加した。二
酸化チオ尿素、3mgを添加した後、AgNO3、2
8.8gを含む水溶液288mLとKBr水溶液をダブ
ルジェット法で58分間に渡り添加した。この時、粒子
サイズ0.03μのAgI微粒子乳剤をヨウ化銀含有率
が4.1mol%になるように同時に添加し、かつ反応
容器内のバルク乳剤溶液のpAgを9.40に保った。
KBr、2.5gを添加した後、AgNO3、87.7
gを含む水溶液とKBr水溶液をダブルジェット法で最
終流量が初期流量の1.2倍になるように流量加速して
69分間に渡り添加した。この時、上述のAgI微粒子
乳剤をヨウ化銀含有率が10.5mol%になるように
同時に流量加速して添加し、かつ反応容器内のバルク乳
剤溶液のpAgを9.50に保った。
2mLとKBr水溶液をダブルジェット法で27分間に
渡り添加した。添加終了時の反応容器内のバルク乳剤溶
液のpAgを8.15になるようにKBr水溶液の添加
を調整した。ベンゼンチオスルホン酸ナトリウム2mg
を添加した後、KBrを添加して反応容器内のバルク乳
剤溶液のpAgを9.50に調整した後、上述のAgI
微粒子乳剤をKI質量換算で5.73g添加した。添加
終了後、直ちにAgNO3、66.4gを含む水溶液6
09mLを11分間に渡り添加した。添加初期の6分間
はKBr水溶液で反応容器内のバルク乳剤溶液のpAg
を9.50に保った。水洗した後、ゼラチンを添加し4
0℃でpH6.5、pAg、8.2に調整した。その
後、TAZ−1を添加し、56℃に昇温した。増感色素
Exs−5およびExs−6を添加し(MIX比69:3
1)、その後、チオシアン酸カリウム、塩化金酸、チオ
硫酸ナトリウム、N,N−ジメチルセレノウレアを添加
し熟成し最適に化学増感した。化学増感終了時にMER
−1およびMER−3を添加した。
を0.38g、KBrを0.9g含む水溶液1200m
Lを60℃に保ち、pHを2に調整し激しく撹拌した。
AgNO3を1.03gを含む水溶液とKBrを0.8
8g、KIを0.09gを含む水溶液をダブルジェット
法で30秒間に渡り添加した。熟成終了後、実施例1の
ゼラチン−3を12.8gを添加した。pHを5.9に
調整した後、KBr、2.99g、NaCl、6.2g
を添加した。AgNO3を27.3g含む水溶液60.
7mLとKBr水溶液をダブルジェット法で39分間に
渡り添加した。この時、反応容器内のバルク乳剤溶液の
pAgを9.05に保った。AgNO3、65.6gを
含む水溶液とKBr水溶液をダブルジェット法で最終流
量が初期流量の2.1倍になるように流量加速して46
分間に渡り添加した。この時、乳剤Aの調製で使用した
AgI微粒子乳剤をヨウ化銀含有量が6.5mol%に
なるように同時に流量加速して添加し、かつ反応容器内
のバルク乳剤溶液のpAgを9.05に保った。
後、AgNO3、41.8gを含む水溶液132mLと
KBr水溶液をダブルジェット法で16分間に渡り添加
した。添加終了時の反応容器内のバルク乳剤溶液のpA
gが7.70になるようにKBr水溶液の添加を調整し
た。ベンゼンチオスルホン酸ナトリウム2mgを添加し
た後、KBrを添加して反応容器内のバルク乳剤溶液の
pAgを9.80に調整した。上述のAgI微粒子乳剤
をKI質量換算で6.2g添加した。添加終了後、直ち
にAgNO3、88.5gを含む水溶液300mLを1
0分間に渡り添加した。添加終了時の反応容器内のバル
ク乳剤溶液のpAgが7.40になるようにKBr水溶
液の添加で調整した。水洗した後、実施例1のゼラチン
−1を添加し40℃でpH6.5、pAg、8.2に調
整した。TAZ−1を添加した後、58℃に昇温した。
増感色素Exs−7、Exs−8およびExs−9を添
加した後、K2IrCl6、チオシアン酸カリウム、塩化
金酸、チオ硫酸ナトリウム、N,N−ジメチルセレノウ
レアを添加し最適に化学増感した。化学増感終了時にM
ER−1およびMER−3を添加した。
核形成時に添加するAgNO3の量を1.96gに、K
Brの量を1.67gに、KIの量を0.172gにそ
れぞれ変更し、また、化学増感時の温度を58℃から6
1℃に変更した。それ以外は、乳剤Jとほぼ同様にして
調製した。
を4.9g、KBr、5.3gを含む水溶液1200m
Lを40℃に保ち激しく撹拌した。AgNO3、8.7
5gを含む水溶液27mLとKBr、6.45gを含む
水溶液36mLを1分間に渡りダブルジェット法で添加
した。75℃に昇温した後、AgNO3、6.9gを含
む水溶液21mLを2分間に渡り添加した。NH4N
O3、26g、1N、NaOH、56mLを順次、添加
した後、熟成した。熟成終了後pHを4.8に調整し
た。AgNO3、141gを含む水溶液438mLとK
Brを102.6g含む水溶液458mLをダブルジェ
ット法で最終流量が初期流量の4倍になるように添加し
た。55℃に降温した後、AgNO3を7.1gを含む
水溶液240mLとKIを6.46g含む水溶液をダブ
ルジェット法で5分間に渡り添加した。
オスルホン酸ナトリウム、4mgとK2IrCl6、0.
05mg添加した。AgNO357.2gを含む水溶液
177mLとKBr、40.2gを含む水溶液、223
mLを8分間に渡ってダブルジェット法で添加した。水
洗し、乳剤Jとほぼ同様に化学増感した。
Hとそれぞれほぼ同様にして調製した。但し化学増感は
乳剤Jとほぼ同様の方法で行った。
まとめて示した。表面ヨード含有率はXPSにより下記
の如く調べることができる。試料を6.7×10-4Pa
以下の真空中で−115℃まで冷却し、プローブX線と
してMgKαをX線源電圧8kV、X線電流20mAで
照射し、Ag3d5/2、Br3d、I3d5/2電子
について測定し、測定されたピークの積分強度を感度因
子で補正し、これらの強度比から表面のヨード含有率を
求めた。なお、前記の乳剤A〜Nのハロゲン化銀粒子に
は特開平3−237450号に記載されているような転
位線が高圧電子顕微鏡を用いて観察されている。
た。
マー100質量部と紫外線吸収剤としてTinuvin
P.326(チバ・ガイギーCiba−Geigy社
製)2質量部とを乾燥した後、300℃にて溶融後、T
型ダイから押し出し、140℃で3.3倍の縦延伸を行
い、続いて130℃で3.3倍の横延伸を行い、さらに
250℃で6秒間熱固定して厚さ90μmのPEN(ポ
リエチレンナフタレート)フィルムを得た。なお、この
PENフィルムにはブルー染料、マゼンタ染料及びイエ
ロー染料(公開技法:公技番号94−6023号記載の
I−1、I−4、I−6、I−24、I−26、I−2
7、II−5)を適当量添加した。さらに、直径20cm
のステンレス巻き芯に巻き付けて、110℃、48時間
の熱履歴を与え、巻き癖のつきにくい支持体とした。
理、さらにグロー放電処理をした後、それぞれの面にゼ
ラチン0.1g/m2、ソウジウムα−スルホジ−2−
エチルヘキシルサクシネート0.01g/m2、サリチ
ル酸0.04g/m2、p−クロロフェノール0.2g
/m2、(CH2=CHSO2CH2CH2NHCO)2CH
20.012g/m2、ポリアミド−エピクロルヒドリン
重縮合物0.02g/m2の下塗液を塗布して(10m
L/m2、バーコーター使用)、下塗層を延伸時高温面
側に設けた。乾燥は115℃、6分実施した(乾燥ゾー
ンのローラーや搬送装置はすべて115℃となってい
る)。
成の帯電防止層、磁気記録層さらに滑り層を塗設した。
合物の比抵抗は5Ω・cmの微粒子粉末の分散物(2次
凝集粒子径約0.08μm)を0.2g/m2、ゼラチ
ン0.05g/m2、(CH2=CHSO2CH2CH2N
HCO)2CH20.02g/m2、ポリ(重合度10)
オキシエチレン−p−ノニルフェノール0.005g/
m2及びレゾルシンと塗布した。
シトリメトキシシラン(15質量%)で被覆処理された
コバルト−γ−酸化鉄(比表面積43m2/g、長軸
0.14μm、単軸0.03μm、飽和磁化89Am2
/kg、Fe+2/Fe+3=6/94、表面は酸化アルミ
酸化珪素で酸化鉄の2質量%で処理されている)0.0
6g/m2をジアセチルセルロース1.2g/m2(酸化
鉄の分散はオープンニーダーとサンドミルで実施し
た)、硬化剤としてC2H5C(CH2OCONH−C6H
3(CH3)NCO)30.3g/m2を、溶媒としてアセ
トン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンを用いて
バーコーターで塗布し、膜厚1.2μmの磁気記録層を
得た。マット剤としてシリカ粒子(0.3μm)と3−
ポリ(重合度15)オキシエチレン−プロピルオキシト
リメトキシシラン(15質量%)で処理被覆された研磨
剤の酸化アルミ(0.15μm)をそれぞれ10mg/
m2となるように添加した。乾燥は115℃、6分実施
した(乾燥ゾーンの ローラーや搬送装置はすべて11
5℃)。X−ライト(ブルーフィルター)での磁気記録
層のDBの色濃度増加分は約0.1、また磁気記録層の
飽和磁化モーメントは4.2Am2/kg、保磁力7.
3×104A/m、角形比は65%であった。
(OH)C10H20COOC40H81(化合物a,6mg/
m2)/C50H101O(CH2CH2O)16H(化合物b,
9mg/m2)混合物を塗布した。なお、この混合物
は、キシレン/プロピレンモノメチルエーテル(1/
1)中で105℃で溶融し、常温のプロピレンモノメチ
ルエーテル(10倍量)に注加分散して作製した後、ア
セトン中で分散物(平均粒径0.01μm)にしてから
添加した。マット剤としてシリカ粒子(0.3μm)と
研磨剤の3−ポリ(重合度15)オキシエチレンプロピ
ルオキシトリメトキシシラン(15質量%)で被覆され
た酸化アルミ(0.15μm)をそれぞれ15mg/m
2となるように添加した。乾燥は115℃、6分行った
(乾燥ゾーンのローラーや搬送装置はすべて115
℃)。滑り層は、動摩擦係数0.06(5mmφのステ
ンレス硬球、荷重100g、スピード6cm/分)、静
摩擦係数0.07(クリップ法)、また後述する乳剤面
と滑り層の動摩擦係数も0.12と優れた特性であっ
た。
の各層を重層塗布し、カラーネガ感光材料である試料3
01を作成した。
なものは下記のように分類されている; ExC:シアンカプラー UV :紫外線吸収剤 ExM:マゼンタカプラー HBS:高沸点有機溶剤 ExY:イエローカプラー H :ゼラチン硬化剤 (具体的な化合物は以下の記載で、記号の次に数値が付
けられ、後ろに化学式が挙げられている) 各成分に対応する数字は、g/m2単位で表した塗布量
を示し、ハロゲン化銀については銀換算の塗布量を示
す。
耐性、防黴・防菌性、帯電防止性及び塗布性をよくする
ために、W−1ないしW−5、B−4ないしB−6、F
−1ないしF−18及び、鉄塩、鉛塩、金塩、白金塩、
パラジウム塩、イリジウム塩、ルテニウム塩、ロジウム
塩が含有されている。また、第8層の塗布液にハロゲン
化銀1モル当たり8.5×10-3グラム、第11層に
7.9×10-3グラムのカルシウムを硝酸カルシウム水
溶液で添加し、試料を作製した。
1.7mL及び5%水溶液のp−オクチルフェノキシエ
トキシエトキシエタンスルホン酸ソーダ3mL並びに5
%水溶液のp−オクチルフェノキシポリオキシエチレン
エーテル(重合度10)0.5gとを700mLのポッ
トミルに入れ、染料ExF−3を5.0gと酸化ジルコ
ニウムビーズ(直径1mm)500mLを添加して内容
物を2時間分散した。この分散には中央工機製のBO型
振動ボールミルを用いた。分散後、内容物を取り出し、
12.5%ゼラチン水溶液8gに添加し、ビーズを濾過
して除き、染料のゼラチン分散物を得た。染料微粒子の
平均粒径は0.24μmであった。
た。染料微粒子の平均粒径は0.45μmであった。E
xF−2は欧州特許出願公開(EP)第549,489
A号明細書の実施例1に記載の微小析出(Microp
recipitation)分散方法により分散した。
平均粒径は0.06μmであった。
散した。水を18%含むExF−6のウェットケーキ2
800gに4000gの水及びW−2の3%溶液を37
6g加えて攪拌し、ExF−6の濃度32%のスラリー
とした。次にアイメックス(株)製ウルトラビスコミル
(UVM−2)に平均粒径0.5mmのジルコニアビー
ズを1700mL充填し、スラリーを通して周速約10
m/sec、吐出量0.5L/minで8時間粉砕し
た。平均粒径は0.52μmであった。
の増感色素は、特開平11−52507号に記載の方法
で作成した固体微分散物として使用した。例えば増感色
素ExC−1の固体微分散物を次のようにして作成し
た。
43.2質量部をイオン交換水43質量部に溶解し、増
感色素13質量部を添加し、60℃の条件下でディゾル
バー翼を用い2000rpmで20分間分散することに
より、増感色素ExC−1の固体分散物を得た。
示すとおりである。
1層の乳剤1−Aに代えて1−B〜1−Kを用いて試料
302から試料311を作成した。
条件下で14時間硬膜処理を施した。その後、富士フイ
ルム(株)製ゼラチンフィルターSC−39(カットオ
フ波長が390nmである長波長光透過フィルター)と
連続ウェッジを通して1/100秒間露光した。現像は富士
写真フイルム社製自動現像機FP−360Bを用いて以
下により行った。尚、漂白浴のオーバーフロー液を後浴
へ流さず、全て廃液タンクへ排出する様に改造を行っ
た。このFP−360Bは発明協会公開技法94−49
92号に記載の蒸発補正手段を搭載している。
向流方式であり、水洗水のオーバーフロー液は全て定着
浴(2)へ導入した。尚、現像液の漂白工程への持ち込
み量、漂白液の定着工程への持ち込み量、及び定着液の
水洗工程への持ち込み量は感光材料35mm幅1.1m
当たりそれぞれ2.5mL、2.0mL、2.0mLで
あった。また、クロスオーバーの時間はいずれも6秒で
あり、この時間は前工程の処理時間に包含される。
0cm2、漂白液で120cm2、その他の処理液は約1
00cm2であった。
と下記定着タンク液の5対95(容量比)混合液(pH
6.8)。
換樹脂(ロームアンドハース社製アンバーライトIR−
120B)と、OH型強塩基性アニオン交換樹脂(同ア
ンバーライトIR−400)を充填した混床式カラムに
通水してカルシウム及びマグネシウムイオン濃度を3m
g/L以下に処理し、続いて二塩化イソシアヌール酸ナ
トリウム20mg/Lと硫酸ナトリウム150mg/L
を添加した。この液のpHは6.5〜7.5の範囲にあ
った。
定することにより、写真性能の評価を行った。感度は得
られた特性曲線のかぶり濃度プラス0.1の濃度に到達
するのに必要な露光量の逆数の相対値で表示した(試料
301の感度を100とした)。また、これらの試料と
は別の試料301〜311を温度60℃、相対湿度60
%の条件で5日間保存した後、上記同様に露光と現像を
行い、特性曲線を得た。同一試料間で温度60℃、相対
湿度60%の条件で5日間保存した場合のかぶり濃度
と、温度25℃、相対湿度65%の条件で5日間保存し
た場合のかぶり濃度の差(Δfog)を求めた。
と同様にカラーネガ重層中においても、本発明の効果は
顕著であった。
る。
板粒子の断面の模式図である。
平板粒子の断面の模式図である。
沃化銀含有率を示す模式図である(モル%の数値は局所
的な沃化銀含有率を示す)。
式図である。
の局所的沃化銀含有率を示す模式図である(モル%の数
値は局所的な沃化銀含有率を示す)。
エピタキシーが形成されたホスト平板粒子の走査型電子
顕微鏡写真である。
成されたホスト平板粒子の粒子フリンジ部構造を示す透
過型電子顕微鏡写真である。
真である。
マッピング像を示す分析電顕である。
粒子の分析電顕写真である。
粒子のI原子に関するマッピング像を示す分析電顕であ
る。
主表面に垂直な線上にあり、該高沃化銀含有率相が存在
する側とは反対側の主表面と双晶面の中間にある部分 17 最大沃化銀含有部分
1)
Claims (1)
- 【請求項1】 下記(i)から(iii)を満たす平板
粒子が全粒子の50%以上(個数比)を占めることを特
徴とするハロゲン化銀写真乳剤。 (i)(111)面を主表面とし、2枚の平行な双晶面
を有する沃臭化銀または沃塩臭化銀平板粒子。 (ii)粒子厚みが0.12μm以下。 (iii)粒子フリンジ部(粒子主表面に垂直な方向か
ら見て、粒子側面の外周から粒子厚みに相当する長さだ
け内側の粒子周縁領域)において、2枚の双晶面に挟ま
れる領域よりも上側もしくは下側のいずれか一方に高沃
化銀含有率相が存在し、かつ該高沃化銀含有率相中の最
大局所的沃化銀含有率をA(モル%)及び該最大局所的
沃化銀含有率を示す部分を通って主表面に垂直な線上に
あり、該高沃化銀含有率相が存在する側とは反対側の主
表面と双晶面の中間にある部分の局所的沃化銀含有率を
B(モル%)としたとき、A−6.0≧Bを満たす。
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