JP2002267966A - 光走査装置、画像形成装置及び画像記録方法 - Google Patents

光走査装置、画像形成装置及び画像記録方法

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JP2002267966A
JP2002267966A JP2001065610A JP2001065610A JP2002267966A JP 2002267966 A JP2002267966 A JP 2002267966A JP 2001065610 A JP2001065610 A JP 2001065610A JP 2001065610 A JP2001065610 A JP 2001065610A JP 2002267966 A JP2002267966 A JP 2002267966A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は複数の光走査モジュールにより記録
される記録ラインの繋ぎ目を正確に合わせる、あるいは
各記録ラインの繋ぎ目を目立ち難くすることを課題とす
る。 【解決手段】 光走査モジュール200を主走査方向に
走査ラインが一直線になるよう複数基配列し、光走査モ
ジュールの各々に対応してライン画像データを分割して
振り分ける。分割ライン画像データに基づいて光源を変
調する。光走査モジュールの各々における走査方向を一
致させ、且つ走査開始側に隣接する光走査モジュールに
対する記録開始のタイミングをずらすことにより、記録
を開始するタイミングを走査開始側に配置される光走査
モジュールの記録を終了するタイミングに合わせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光走査装置及び画像
形成装置に係わり、特にデジタル複写機又はレーザプリ
ンタ等に用いられる光走査装置及びそのような光走査装
置を用いた画像形成装置及び画像記録方法に関する。本
発明による光走査装置は、光走査型のバーコードリーダ
や特開2000−155650に示されるようなタッチ
パネル等へも応用することができる。
【0002】
【従来の技術】従来の光走査装置において、光ビームを
走査する光偏向器としてポリゴンミラーやガルバノミラ
ーが多く用いられている。ポリゴンミラーやガルバノミ
ラーは高速に回転して光ビームを走査するが、より高い
解像度の画像及び高速のプリントを達成するには、ポリ
ゴンミラーやガルバノミラーをさらに高速に回転させる
必要がある。しかし、ミラーの高速回転を達成するに
は、軸受の耐久性を向上し、風損による発熱、騒音の対
策を施す必要があるといった課題を解決しなければなら
ない。したがって、ミラーが形成された回転体を使用し
た高速走査には限界がある。
【0003】一方、近年、シリコンマイクロマシニング
を利用した光偏向器の開発がすすめられている。特許第
2722314号や第3011144号には、Si基板
により可動ミラーとそれを軸支するトーションバーとを
一体形成する方法が提案されている。この方法によれ
ば、共振を利用して可動ミラーを往復振動させるので、
高速動作が可能であると共に騒音が低いという利点があ
る。さらに、可動ミラーを回転振動するための駆動力も
小さくて済むので消費電力も低く抑えられる。
【0004】ところが、共振振動ミラーで光ビームを走
査した場合、振幅の中央で最も速度が速く、振幅が最大
となった時点で速度がゼロとなるため、この速度の不均
一を補正する手段が必要となる。また、振幅が微小であ
るためポリゴンミラーと同様な記録幅を得るには共振振
動ミラーにより得られる走査角を拡大する手段が必要と
なる。
【0005】特開平5−136948には、ミラーの角
速度の変化、共振周波数の変化に応答してレーザパルス
駆動の動作周波数を同期する制御手段を設けた例が開示
されている。また、特開平4−080709には、回転
ミラーに対向して固定ミラーを設け多重反射した例が開
示されている。
【0006】一方、光走査装置を主走査方向に複数個並
置し、画像記録域を分割して走査し繋ぎ合わせた新規な
光走査装置があるが、このような構成の場合、隣接する
走査線の繋ぎ目が確実に一致していないと、画像上ドッ
トの太りまたは細りによりこの部分だけ画像濃度が異な
り縦筋となって顕れる。画質を向上するには、このよう
な縦筋の発生をいかに防止するか、又は、この繋ぎ目を
いかに目立ち難くするかが課題となる。
【0007】従来の光走査装置ユニットを複数個主走査
方向に並列配置した例として、特許第2636984号
には、第1及び第2の走査線に重なり部を設け画像要素
を混在して繋ぎ目を特定せず分散する例が開示されてい
る。また、副走査方向での繋ぎ目を一致させる手設とし
て、特開平3−161778や特開2000−2894
3には、感光体の回転を考慮してあらかじめ隣接する走
査位置をずらしておく例が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、独立した光
走査装置を隣接して配置して画像記録を行なう場合、各
光走査装置の光走査の位相が合っていないと記録開始の
タイミングに微妙な違いが生じたり、また、走査速度が
合っていないと副走査ラインピッチの誤差が徐々に累積
されて走査位置のずれが生じたりするおそれがある。こ
れにより、隣接する走査線の繋ぎ目にずれが生じるおそ
れがある。
【0009】本発明は上述の問題点に鑑みてなされたも
のであり、複数の光走査モジュールを1つのユニットに
まとめ、発光源や偏向手段の制御部を統合し、各々相互
に関係をもたせることによって、各記録ラインの繋ぎ目
を正確に合わせる、あるいは各記録ラインの繋ぎ目を目
立ち難くすることにより、高品位な画像記録を行うこと
のできる、小型で低騒音、省電力な光走査装置、画像形
成装置及び画像記録方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は以下のような手
段を講じることにより上述の目的を達成するものであ
る。
【0011】請求項1に記載の発明は、光源手段からの
光ビームを走査する偏向手段を有する光走査モジュール
を、主走査方向に走査ラインが一直線になるよう複数基
配列してなる光走査装置であって、前記光走査モジュー
ルの各々に対応してライン画像データを分割して振り分
ける出力先選択手段と、前記分割ライン画像データに基
づいて前記光源手段を変調する光源駆動手段とを有し、
前記光走査モジュールの各々における走査方向を一致さ
せ、且つ走査開始側に隣接する光走査モジュールに対す
る記録開始のタイミングをずらすことにより、記録を開
始するタイミングを走査開始側に配置される光走査モジ
ュールの記録を終了するタイミングに合わせることがで
きる。これにより、感光体の搬送により各記録ラインの
走査開始位置と終端位置とに副走査の位置ずれがあって
も繋ぎ目を合わせることができ、高品位な画像記録を達
成することができる。
【0012】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の光走査装置であって、前記出力選択手段により振り分
けられた分割ライン画像データを一時的に格納するバッ
ファ手段を更に有することにより、バッファ手段に格納
された分割ライン画像データを個別に読み出しながら画
像記録を行うことができ、簡単な構成で複数の光走査モ
ジュールによる画像記録を達成することができる。
【0013】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の光走査装置であって、前記偏向手段は、軸支持される
可動ミラーと可動ミラーに一定の周期で回動力を与え往
復振動させる可動ミラー駆動手段とを有し、前記光源駆
動手段は、前記可動ミラーの1周期毎に前記バッファ手
段から分割ライン画像データを読み出すことにより、各
光走査モジュールでの記録方向を揃えることができるの
で、感光体上における各記録ラインの傾斜方向を合わせ
ることができる。すなわち、感光体の搬送に起因して各
光走査モジュールによる記録ラインの走査開始位置と終
端位置とに副走査方向の位置ずれが生じても、記録ライ
ンの傾斜方向を合わせることにより、各記録ラインの繋
ぎ目を合わせることができ、高品位な画像記録を達成す
ることができる。
【0014】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の光走査装置であって、走査開始側に隣接する光走査モ
ジュールに対して順次位相を遅らせて前記可動ミラーを
振動することにより、走査開始側に配置される光走査モ
ジュールの記録終了に近いタイミングで、記録を開始す
ることができるので、各記録ラインの繋ぎ目をさらに精
度良く合わせることができ高品位な画像記録を達成する
ことができる。特に、位相を1/2周期程度ずつ遅らせ
ると効果的である。例えば、1/2周期位相を遅らせて
前記可動ミラーを振動することにより、隣接する可動ミ
ラーの走査位相を走査開始側に配備される光走査モジュ
ールの走査終了に同期して走査を開始することができ
る。また、前記可動ミラーの最大振幅をθ0とし、画像
記録を行なう振れ角をθsとするとき、走査開始側に隣
接する光走査モジュールと1/2周期×(θs/θ0)
だけ位相を遅らせて前記可動ミラーを振動することによ
り、走査開始側に配備される光走査モジュールの記録終
了に同期して、記録を開始することができるので、各記
録ラインの繋ぎ目をさらに精度良く合わせることができ
る。
【0015】請求項5に記載の発明は、請求項2に記載
の光走査装置であって、前記偏向手段は、一定の周期で
回転しながら光ビームを反射して周期的に偏向する回転
体を有し、前記光源駆動手段は、前記回転体による光ビ
ームの偏向の1周期毎に前記バッファ手段から分割ライ
ン画像データを読み出すことにより、各光走査モジュー
ルでの記録方向を揃えることができるので、感光体上に
おける各記録ラインの傾斜方向を合わせることができ
る。すなわち、感光体の搬送に起因して各光走査モジュ
ールによる記録ラインの走査開始位置と終端位置とに副
走査方向の位置ずれが生じても、記録ラインの傾斜方向
を合わせることにより、各記録ラインの繋ぎ目を合わせ
ることができ、高品位な画像記録を達成することができ
る。
【0016】請求項6に記載の発明は、請求項1又は2
に記載の光走査装置であって、前記偏向手段で走査され
た光ビームを検出する検出手段を前記光走査モジュール
の各々に対して設けるとともに、該検出手設での検出信
号が、走査開始側に配置されたいずれかの光走査モジュ
ールでの検出信号からあらかじめ設定された時間内に発
生した場合に、1ライン分タイミングを遅らせて前記バ
ッファ手段から分割ライン画像データを読み出すことに
より、各光走査モジュールの偏向手設の走査位相が非同
期であっても、走査開始側に配備される光走査モジュー
ルの走査終了に近いタイミングで走査を開始することが
できるので、各記録ラインの繋ぎ目を合わせることがで
き高品位な画像記録を達成することができる。
【0017】請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6
のうちいずれか一項に記載の光走査装置であって、前記
出力先選択手段によって振り分けられる分割ライン画像
データの先頭画素Lnを変更する変更手段を更に有する
ことにより、記録ラインの繋ぎ目をライン毎に分散でき
るので、記録を開始する位置と走査開始側に隣接する光
走査モジュールの記録を終了する位置とのずれが副走査
方向に隣接するライン間で助長し合って目立ち易くなる
ことを避けることができる。これにより、記録ラインの
繋ぎ目が目立ち難くなり高品位な画像記録を達成するこ
とができる。
【0018】請求項8に記載の発明は、請求項7に記載
の光走査装置であって、前記先頭画素Lnとあらかじめ
設定された基準値Ln0との差分Ln−Ln0≧0に相
当する空白データを分割ライン画像データの先頭に付与
する空白付与手段を更に有することにより、記録を開始
する画素の位置が変わっても、同期検知から発光源の変
調を開始するタイミングを同一とし記録開始までを白画
像として扱うことができる。したがって、発光源の駆動
制御に手を加えることなく、画像データのみを変更する
ことで、ライン毎に不規則に繋ぎ目の位置を可変するこ
とができる。これにより、記録ラインの繋ぎ目が目立ち
難くなり高品位な画像記録を達成することができる。
【0019】請求項9に記載の発明は、請求項1に記載
の光走査装置であって、前記光源手段は、複数の発光源
からなるとともに、各々の発光源に対応してライン画像
データを分割して振り分ける出力先選択手段と、前記分
割ライン画像データに基づいて前記発光源を変調する光
源駆動手設とを有し、前記出力先選択手段によって振り
分けられる分割ライン画像データの先頭画素Lnを前記
発光源の各々に対して個別に変更することにより、記録
ラインの繋ぎ目をライン毎に分散することができるの
で、記録を開始する位置と走査開始側に隣接する光走査
モジュールの記録を終了する位置とのずれが副走査に隣
接するライン間で助長し合って目立ち易くなることを避
けることができる。これにより、記録ラインの繋ぎ目が
目立ち難くなり、高品位な画像記録を達成することがで
きる。
【0020】請求項10に記載の発明は、請求項9に記
載の光走査装置であって、振り分けられた分割ライン画
像データを一時格納するバッファ手設を有することによ
り、バッファ手段に格納された分割ライン画像データを
個別に読み出しながら画像記録を行うことができ、簡単
な構成で複数の光走査モジュールによる画像記録を達成
することができる。
【0021】請求項11に記載の発明は、光走査装置に
よって静電像が形成される感光体と、該感光体上の静電
像をトナーにより顕像化する複数の現像手段と、顕像化
されたトナー像を記録紙に転写する転写手段とを有する
画像形成装置であって、前記光走査装置は、光源手段と
光源手段からの光ビームを走査する偏向手段とを有する
光走査モジュールを、主走査方向に走査ラインが一直線
になるよう複数基配列してなるとともに、前記光走査モ
ジュールの各々に対応してライン画像データを分割して
振り分ける出力先選択手段と、前記分割ライン画像デー
タに従って前記光源手段を変調する光源駆動手段とを有
し、前記光走査モジュールの各々における走査方向を一
致させ、且つ走査開始側に隣接する光走査モジュールに
対する記録開始のタイミングをずらすことにより、光走
査装置を感光体に近接して配置することができ、装置全
体を小型化することができる。また、記録幅が大きくな
っても偏向手段の大型化を避けることができ、これによ
る振動や消費電力の増加を防止することがきるので、小
型で低騒音、省電力な画像形成装置を達成することがで
きる。
【0022】請求項12に記載の発明は、請求項11に
記載の画像形成装置であって、前記光走査装置は、振り
分けられた分割ライン画像データを一時的に格納するバ
ッファ手段を更に有することにより、バッファ手段に格
納された分割ライン画像データを個別に読み出しながら
画像記録を行うことができ、簡単な構成で複数の光走査
モジュールによる画像記録を達成することができる。
【0023】請求項13に記載の発明は、光走査装置に
よって複数の色の各々に対応した静電像が形成される感
光体と、該感光体上の静電像を各色トナーで顕像化する
複数の現像手段と、顕像化されたトナー像を重ね合せて
記録紙に転写する転写手段とを有する画像形成装置であ
って、前記光走査装置は、光源手段と光源手段からの光
ビームを走査する偏向手段とを有する光走査モジュール
を、主走査方向に走査ラインが一直線になるよう複数基
配列してなるとともに、前記光走査モジュールの各々に
対応してライン画像データを分割して振り分ける出力先
選択手段と、前記分割ライン画像データに従って前記光
源手段を変調する光源駆動手段とを有し、前記出力先選
択手段によって振り分けられる分割ライン画像データの
先頭画素Lnを各色毎に変更可能とすることにより、記
録ラインの繋ぎ目を色毎に分散することができるので、
記録を開始する位置と走査開始側に隣接する光走査モジ
ュールの記録を終了する位置とのずれがあっても繋ぎ目
が目立ち難くなり、高品位な画像記録を達成することが
できる。
【0024】請求項14に記載の発明は、請求項13に
記載の画像形成装置であって、前記光走査装置は、振り
分けられた分割ライン画像データを一時的に格納するバ
ッファ手段を更に有することにより、バッファ手段に格
納された分割ライン画像データを個別に読み出しながら
画像記録を行うことができ、簡単な構成で複数の光走査
モジュールによる画像記録を達成することができる。
【0025】請求項15に記載の発明は、光源手段から
の光ビームを走査する偏向手段を有する光走査モジュー
ルを、主走査方向に走査ラインが一直線になるよう複数
基配列してなる光走査装置により画像を記録する画像記
録方法であって、前記光走査モジュールの各々に対応し
てライン画像データを分割して振り分け、分割したライ
ン画像データに基づいて前記光源手段を変調し、前記光
走査モジュールの各々における走査方向を一致させ、且
つ走査開始側に隣接する光走査モジュールに対する記録
開始のタイミングをずらすことにより、記録を開始する
タイミングを走査開始側に配置される光走査モジュール
の記録を終了するタイミングに合わせることができる。
これにより、感光体の搬送により各記録ラインの走査開
始位置と終端位置とに副走査の位置ずれがあっても繋ぎ
目を合わせることができ、高品位な画像記録を達成する
ことができる。
【0026】請求項16に記載の発明は、請求項15に
記載の画像記録方法であって、可動ミラーを所定の周期
で往復振動し、前記可動ミラーの1周期毎に前記バッフ
ァ手段から分割ライン画像データを読み出し、前記光源
手段からの光ビームを前記分割画像データに基づいて変
調し、変調した光ビームを前記可動ミラーにより偏向し
ながら感光体に投射し、該感光体上に画像を記録するこ
とにより、各光走査モジュールでの記録方向を揃えるこ
とができるので、感光体上における各記録ラインの傾斜
方向を合わせることができる。すなわち、感光体の搬送
に起因して各光走査モジュールによる記録ラインの走査
開始位置と終端位置とに副走査方向の位置ずれが生じて
も、記録ラインの傾斜方向を合わせることにより、各記
録ラインの繋ぎ目を合わせることができ、高品位な画像
記録を達成することができる。
【0027】請求項17に記載の発明は、請求項16に
記載の画像記録方法であって、走査開始側に隣接する光
走査モジュールに対して順次位相を遅らせて前記可動ミ
ラーを振動することにより、走査開始側に配置される光
走査モジュールの記録終了に近いタイミングで、記録を
開始することができるので、各記録ラインの繋ぎ目をさ
らに精度良く合わせることができ高品位な画像記録を達
成することができる。特に、位相を1/2周期程度ずつ
遅らせると効果的である。例えば、1/2周期位相を遅
らせて前記可動ミラーを振動することにより、隣接する
可動ミラーの走査位相を走査開始側に配備される光走査
モジュールの走査終了に同期して走査を開始することが
できる。また、前記可動ミラーの最大振幅をθ0とし、
画像記録を行なう振れ角をθsとするとき、走査開始側
に隣接する光走査モジュールと1/2周期×(θs/θ
0)だけ位相を遅らせて前記可動ミラーを振動すること
により、走査開始側に配備される光走査モジュールの記
録終了に同期して、記録を開始することができるので、
各記録ラインの繋ぎ目をさらに精度良く合わせることが
できる。
【0028】請求項18に記載の発明は、請求項15又
は168記載の画像記録方法であって、前記走査された
光ビームを前記光走査モジュールの各々に対して検出し
て検出信号を生成し、該検出信号が、走査開始側に配置
されたいずれかの光走査モジュールでの検出信号からあ
らかじめ設定された時間内に発生した場合に、1ライン
分タイミングを遅らせて前記バッファ手段から分割ライ
ン画像データを読み出すことにより、各光走査モジュー
ルの偏向手設の走査位相が非同期であっても、走査開始
側に配備される光走査モジュールの走査終了に近いタイ
ミングで走査を開始することができるので、各記録ライ
ンの繋ぎ目を合わせることができ高品位な画像記録を達
成することができる。
【0029】請求項19に記載の発明は、請求項15乃
至18のうちいずれか一項に記載の画像記録方法であっ
て、振り分けられる分割ライン画像データの先頭画素L
nを変更することにより、記録ラインの繋ぎ目をライン
毎に分散できるので、記録を開始する位置と走査開始側
に隣接する光走査モジュールの記録を終了する位置との
ずれが副走査方向に隣接するライン間で助長し合って目
立ち易くなることを避けることができる。これにより、
記録ラインの繋ぎ目が目立ち難くなり高品位な画像記録
を達成することができる。
【0030】請求項20に記載の発明は、請求項19に
記載の画像記録方法であって、前記先頭画素Lnとあら
かじめ設定された基準値Ln0との差分Ln−Ln0≧
0に相当する空白データを分割ライン画像データの先頭
に付与することにより、記録を開始する画素の位置が変
わっても、同期検知から発光源の変調を開始するタイミ
ングを同一とし記録開始までを白画像として扱うことが
できる。したがって、発光源の駆動制御に手を加えるこ
となく、画像データのみを変更することで、ライン毎に
不規則に繋ぎ目の位置を可変することができる。これに
より、記録ラインの繋ぎ目が目立ち難くなり高品位な画
像記録を達成することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】次に、本発明の一実施の形態につ
いて図面を参照しながら説明する。
【0032】図1は本発明による光走査装置に用いられ
る光走査モジュールの斜視図である。図1において、ミ
ラー基板102はSi基板よりなり、エッチングにより
裏面側に四角形状の凹部を形成することにより所定の厚
さの枠部と天板部とを形成する。天板部には可動ミラー
100およびそれを軸支するトーションバー101が形
成される。従って、天板部の厚さが可動ミラー100及
びトーションバー101の厚さとなる。
【0033】可動ミラー100の中央部には金属被膜を
蒸着するなどしてミラー面が形成され、トーションバー
101が結合する両縁側面部には各々可動電極104が
形成される。ミラー基板102の裏側に形成された中空
部は、可動ミラー100が揺動(回動振動)する空間と
なる。
【0034】ミラー基板102の上には電極基板120
が設けられる。電極基板120は可動ミラー100の揺
動空間を形成するためにその中央部が除去されて開口が
形成される。この開口の両側には、可動ミラー100が
揺動したときに接触しないよう所定のギャップをもって
上述の可動電極104の各端に対向して固定電極121
が形成される。電極基板120は、ミラー基板102の
上面に接合される。
【0035】電極基板120の上面には、Si基板より
なる第1の基板105と第2の基板103とを貼り合せ
て構成した対向ミラー基板が接合される。第1の基板1
05は結晶面方位<111>から約9°だけスライス角
度を傾けたウエハを用いて形成される。第2の基板10
3は結晶面方位<110>から約9°だけスライス角度
を傾けたウエハを用いて形成される。
【0036】第1の基板105には、エッチングにより
基板表面から9°の角度で傾斜した傾斜面122が形成
される、傾斜面122には金属被膜が蒸着されて反射面
が形成される。また、第2の基板103には、エッチン
グにより基板表面より26.3°の角度だけ傾斜した傾
斜面106が形成される。傾斜面106には金属被膜が
蒸着されて反射面が形成される。
【0037】第2の基板103には、光ビームが通過す
る開口部103−1が反射面106と隣接して貫通して
設けられる。すなわち、反射面106と122とは、開
口部103−1を挟んで、屋根状に144.7°の角度
となるように配置される。なお、図1において第1の基
板103及び第2の基板105は断面として示されてい
る。
【0038】第2の基板103上面には、プリズム11
6が可動ミラー100の揺動空間を閉鎖するように接合
される。プリズム116には光ビームの入射面116−
2、射出面116−4、可動ミラー100へ光ビームを
反射する反射面116−1および接合面116−3とが
形成されている。このような構成において、上述の揺動
空間を減圧状態として密閉することにより、可動ミラー
100が揺動する際に受ける空気抵抗を低減することが
できる。
【0039】図2に示すように、開口部103−1から
可動ミラー100に所定の角度(本実施例では20°)
で入射した光ビームは、反射面106で反射され、再
度、可動ミラー100に入射する。そして、再度可動ミ
ラー100で反射され、次に反射面122に入射する。
その後、反射面122と可動ミラー100との間で複数
回(本実施例では3回)反射を繰り返す。この際、光ビ
ームの反射点は副走査方向に往復して移動する。そし
て、光ビームは再び開口部103−1を通ってプリズム
116に入射して射出面116−4から射出される。本
実施例では、このように複数回反射を繰り返すことによ
り、可動ミラー100の小さい振れ角を拡大して大きな
走査角を得ている。
【0040】ここで、可動ミラー100での総反射回数
をN、可動ミラー100の振れ角をαとすると、走査角
θは2Nαで表される。本実施例ではN=5であるの
で、振れ角αを10倍に拡大することができる。
【0041】固定電極121の一方に電圧を印加すると
対向する可動電極104との間に静電引力が発生する。
この静電引力により可動ミラー100は、トーションバ
ー101を弾性的にねじることにより水平な状態から静
電引力とねじり力が釣り合う状態まで傾く。そして、電
圧を解除すると、可動ミラー100は、トーションバー
101の復元力により水平な状態に戻る。その後、もう
一方の固定電極121に電圧を印加すると反対方向に可
動ミラー100が傾く。このように、固定電極121へ
の電圧印加を周期的に切り換えることにより、可動ミラ
ー100を往復振動することができる。
【0042】尚、この電圧を印加する周波数を可動ミラ
ー100の固有振動数に近づけると共振状態となり、可
動ミラー100の振れ角αは静電引力による変位以上に
増幅されて著しく拡大する。本実施例では、記録速度に
合うように可動ミラー100の固有振動数を設定してい
る。すなわち、断面2次モーメントIを与える可動ミラ
ー100の厚さ、トーションバーの幅及び長さを記録速
度に合うように決定している。
【0043】一般に、可動ミラー100の最大振れ角θ
0は、可動ミラー100を支えるトーションバー101
のばね定数と、静電引力によって与えられるトルクTと
によりθ0=T/Kであらわされる。トーションバー1
01のばね定数Kは、弾性係数G、断面2次モーメント
I、長さLにより決定され、K=G・I/Lであらわれ
る。また、可動ミラー100の共振周波数fdは、慣性
モーメントをJとするとfd=(K/J)1/2であら
わされる。
【0044】可動ミラー100の振動に共振を利用する
ことにより、小さな印加電圧で大きな振幅を得ることが
できる。したがって、可動ミラー100の加振機構の発
熱も少ない。上式から明らかなように、記録速度が速く
なるにしたがって、すなわち共振周波数が増大するにし
たがって、トーションバー101のばね定数Kを高める
必要があるが、ばね定数Kの増大には限界があり、振れ
角αがとれなくなってしまう。そこで、上述のように可
動ミラー100に対向してミラーを設けることにより走
査角を拡大し、記録速度が早くなってもばね定数Kをそ
れほど増大せずに必要十分な走査角を得られるよう構成
している。
【0045】図1を再び参照すると、可動ミラー100
が形成されたミラー基板102は、支持フレーム107
に取り付けられる。支持フレーム107は焼結金属等で
成形され、絶縁材を介してリード端子115が貫通して
設けられる。
【0046】支持フレーム107には、ミラー基板10
2を実装する接合面107−1が凹部の底面として形成
される。また、支持フレーム107に形成されたV溝1
07−2には、カップリングレンズ110が位置決めさ
れて接着される。さらに、支持フレーム107には、レ
ーザダイオード(LD)チップ108を実装するため
に、接合面107−1に対して垂直な実装面107−3
が形成される。また、支持フレーム107には、LDチ
ップ108からの背面光を受光するモニタPDチップ1
09を実装するための実装面107−4も形成される。
【0047】本実施例においては、LDチップ108は
2つの発光点が実装面107−3と平行にアレイ状に形
成されており、各々個別に変調駆動され同時にレーザビ
ームを射出する。
【0048】カップリングレンズ110は円筒形状の上
下を除去した形状であり、LDチップ108に対向する
第1の面は軸対称の非球面、第1の面とは反対側の第2
面は副走査方向に曲率を有するシリンダ面として形成さ
れる。V溝107−2は、カップリングレンズ110の
円筒外周面が当接した際、光軸がLDチップ108の2
つの発光点のほぼ中央に合うように幅と角度が設定さ
れ、支持フレーム107に接着固定される。カップリン
グレンズ110は、その光軸方向を調整することにより
発散光束を、主走査方向には略平行光束に、副走査方向
には可動ミラー100のミラー面で集束する集束光束に
変換する。
【0049】尚、カップリングレンズ110の上下を除
去して形成された面(カット面)は、第2の面であるシ
リンダ面の母線と平行に形成され、母線が水平になるよ
うに光軸回りの位置決め基準としている。
【0050】プリズム116の入射面116−2は、カ
ップリングレンズ110からの光ビームを所定の径に整
形するための窓としてアパーチャマスクにより形成され
る。すなわち、アパーチャマスクにより覆われた部分で
は光ビームは遮断され、アパーチャマスクにより覆われ
ていない入射面116−2(窓)からのみ光ビームはプ
リズム116に入射する。入射面116−2は、2つの
発光点からの光ビームが副走査方向に交差する位置近傍
に配置される。
【0051】各発光点からの光ビームはプリズム116
内を通過して可動ミラー100上でトーションバー10
1の方向に沿って整列するよう入射され、主走査位置を
合わせたまま反射を繰り返し走査される。走査された各
光ビームは、再度プリズム116内を通過して射出面1
16−4より、主走査方向には重なり、副走査方向には
所定の角度をもって上方に放出される。
【0052】支持フレーム107上に取り付けられたL
Dチップ108、カップリングレンズ110、ミラー基
板102及びプリズム116は、板金によりキャップ状
に形成されたカバー111により覆われる。カバー11
1には、ガラス板112が内側より接合された光ビーム
の射出開口が形成される。カバー111は支持フレーム
107の外周に設けられた段部107−6にはめ込まれ
てLDチップ108、ミラー基板102等を気密状態に
保持する。LDチップ108、モニタPDチップ109
及び前記した固定電極121は、各々リード端子115
の突出した先端との間でワイヤーボンディングにより接
続される。
【0053】図3は本実施例における光走査装置の断面
図である。また、図4は光走査装置の斜視図であり、図
5は光走査装置の分解斜視図である。本実施例では上述
のように構成されたの光走査モジュール200が一つの
光走査装置に3個整列して設けられる。
【0054】本実施例の場合、3個の光走査モジュール
200は、LDの駆動回路、可動ミラーの駆動回路等を
構成する電子部品が実装されるプリント基板201上に
主走査方向に配列して実装される。支持フレーム107
の底面から下側に突出したリード端子115は、プリン
ト基板201に形成された貫通孔に挿入される。これに
より、リード端子115と貫通孔とのクリアランス内で
基板上での光走査モジュール間の位置合わせが行われ
る。そして、光走査モジュール200はプリント基板2
01上に仮止めされ、他の電子部品と共にリード端子1
15のハンダ付けにより一括して固定される。
【0055】複数の光走査モジュール200が取り付け
られたプリント基板201は、ハウジング202の下側
開口を塞ぐようにハウジング202に取り付けられる。
プリント基板201は、ハウジング202の対向する側
壁に一体的に形成されたスナップ爪202−1により抱
え込まれて保持される。プリント基板201にはこのス
ナップ爪202−1に勘合する切り欠き207が設けら
れる。
【0056】スナップ爪202−1が切り欠き207に
勘合することにより、プリント基板201(すなわち光
走査モジュール200)の主走査方向の位置決めがなさ
れる。また、スナップ爪202−1の係止部206がプ
リント基板201の端部に係合することにより、プリン
ト基板201(すなわち光走査モジュール200)の副
走査方向の位置決めがなされる。
【0057】ハウジング202はある程度剛性が確保で
きるガラス繊維強化樹脂やアルミダイキャスト等により
形成される。ハウジング202の内部には、第1の走査
レンズ203を主走査方向に配列して接合する位置決め
面、第2の走査レンズ204を保持する位置決め部、及
び同期ミラー208の保持部が形成される。第1の走査
レンズ203及び第2の走査レンズ204は結像手段を
構成し、光走査モジュール200からの光ビームをスポ
ット状にして後述する感光体ドラム上に結像する。
【0058】本実施例では、各光走査モジュール200
に対する第2の走査レンズ204は、主走査方向に連結
して枠体204−2内に収容され、樹脂により固定され
て一体的に形成される。また、同期ミラー208は高輝
度アルミ板で一体的に形成され、光ビームを射出する開
口部202−5に外側からはめ込まれて、奥側の突き当
て面に取り付けられる。開口部202−5の中央には突
起202−3が形成され、第2の走査レンズ204の中
央部に設けられた係合溝204−1及び同期ミラー20
8の中央部に設けられた凹部208−1が係合される。
これにより、第2の走査レンズ204及び同期ミラー2
08は、主走査方向に位置決めされる。また、第2の走
査レンズ204及び同期ミラー208は開口部202−
5の底部に押し付けられることにより、副走査方向に位
置決めされる。
【0059】なお、カップリングレンズ110及び、走
査レンズ203,204を含む光学系の副走査方向の倍
率βは、各光ビームが被走査面上で隣接したラインを走
査するように設定される。例えば、600dpiに相当
する副走査ピッチP=42.3μmとし、LDチップ1
08の発光点間隔p=14μmとすると、副走査方向の
倍率β=P/p=3に設定される。
【0060】同期検知センサ209(PINフォトダイ
オード)は、隣接する光走査モジュール200の中間位
置と両端位置とに配置される。同期検知センサ209
(PINフォトダイオード)は、各光走査モジュール2
00の走査開始側と走査終端側とでビームを検出できる
ように、プリント基板201上に実装される。尚、隣接
する光走査モジュール200により走査される光ビーム
は、主走査方向に重なった領域を有するため、いずれか
一方の同期検知センサ209にて光ビームを検出すれば
よい。
【0061】同期ミラー208は、隣接する光走査モジ
ュール200の走査開始側と走査終端側に対応する反射
面が向かい合うようにくの字状に成形される。同期ミラ
ー208は各光ビームの走査開始側と走査終端側におい
て光ビームを反射し、共通の同期検知センサ209に導
く。
【0062】なお、図5に示すように、コネクタ210
がプリント基板201の裏側に設けられる。コネクタ2
10は、全ての光走査モジュール200ヘの電源供給ラ
インやデータ信号ラインなどを一括して接続する。
【0063】ハウジング202の両側面には、位置決め
ピン211−1を有する位置決め部材211が取り付け
られる。位置決めピン211−1は、後述する感光体ド
ラム220を保持するカートリッジのカバーに設けられ
た係合孔205に挿入される。位置決め部材211は、
ハウジング202の両端から延在する突起部212にね
じにより固定される。
【0064】位置決め部材211の座面211−2は、
装置本体のフレームに設けられたピン213にスプリン
グ214を介して取り付けられる。したがって、位置決
め部材211は感光体ドラム220のカートリッジに常
に押し付けられた状態で保持される。これにより、複数
の光走査モジュール200の感光体ドラム200に対す
る位置決めを、一括して確実におこなうことができる。
【0065】図6は第1及び第2の走査レンズ203,
204の位置決め構成を説明するための図である。図6
において、複数の光走査モジュール200は、プリント
基板201の実装面により画成される同一平面fx0に
配置される。
【0066】第1の走査レンズ203の主走査方向中央
部の底面から突出した位置決め用突起203−1は、ハ
ウジング202に均等間隔で配置された係合孔202−
2に挿入される。これにより、第1の走査レンズ203
は主走査方向に関して位置決めされる。また、第1の走
査レンズ203は、その底面を平面fz1に揃えられた
接合面401−2に当接することにより、副走査方向に
関して位置決めされる。さらに、第1の走査レンズ20
3は、主走査方向の両端部203−2を平面fx1に揃
えられた突き当て面202−4に当接することにより、
光軸方向に関して位置決めされる。
【0067】以上の構成により、第1の走査レンズ20
3は、主走査方向、副走査方向及び光軸方向のすべての
方向に関して位置決めされる。
【0068】一方、第2の走査レンズ204は、主走査
方向中央部に形成された係合溝204−1をハウジング
202に形成された突起202−6に係合することによ
り、主走査方向に位置決めされる。また、第2の走査レ
ンズ204は、平面fz2に揃えられた突き当て面20
2−7に底面204−1を当接することにより、副走査
方向に位置決めされる。さらに、第2の走査レンズ20
4は、平面fx2に揃えられた突き当て面202−8に
枠体204−2の両端部407−3を当接することによ
り、光軸方向に関して位置決めされる。
【0069】以上の構成により、第2の走査レンズ20
4は、主走査方向、副走査方向及び光軸方向のすべての
方向に関して位置決めされる。
【0070】なお、ハウジング202の開口部202−
5の寸法は、主走査方向(長手方向)には走査レンズ2
04の枠体204−2との間に隙間ができるように設定
され、副走査方向にはくさび状に僅かに突出した凸部2
04−3によって嵌合状態となるよう設定されている。
【0071】本実施例では、上述のような位置決め構成
をとることにより、fx0,fx1,fx2の間の距離
D1,D2、及びfz1,fz2の間の距離D3が熱膨
張に起因して変化しても、各々の平行性を維持すること
ができ、各モジュール間での走査線の相対配置を保つこ
とができる。
【0072】図7は第1の走査レンズの固定法の一例を
示す側面図である。図7に示す例では、第1の走査レン
ズ203の中央部の突起203−1をハウジング202
の孔202−2に勘合して位置決めし、突起203−1
から距離Hだけ離れた位置に接合面202−9を設け、
接合面において接着剤403により固定する。
【0073】ここで、第1の走査レンズ203は比較的
大きな膨張係数η1を有しており、一方、ハウジング2
02は剛性を重視して比較的小さな膨張係数ηhの材料
で形成される。したがって、その膨張係数の差(η1−
ηh)に伴い、温度差△Tによって第1の走査レンズ2
03とハウジング202との間に寸法変化の差△H=
(η1−ηh)H・△Tが生じる。この寸法変化によ
り、剛性の低い第1の走査レンズ203の母線は点線で
示すように変形してしまうおそれがある。
【0074】本実施例では、上述の第1の走査レンズ2
03の変形を防止するために、主走査方向には中央部の
みで位置規制がなされるようにしている。図8は本実施
例において用いられている第1の走査レンズの固定法を
示す側面図である。
【0075】図8に示すように本実施例においては、第
1の走査レンズ203を、その中央部の突起203−1
のみで接合し、長手方向両端への伸長に対して規制を設
けないようにしている。そして、第1の走査レンズ20
3の両端部付近において、底面をネジ405で支え、板
ばね404で押し付けて主走査方向に対応する母線の傾
きを矢印方向に補正できる構成としている。これによ
り、第1の走査レンズ203の加工ばらつき等に起因し
て、第1の走査レンズ203の各々の底面の平行性が保
証されていない場合においても、母線同士を位置決めす
ることができる。
【0076】図9は本実施例による光走査装置における
レーザダイオード及び可動ミラーの駆動制御部のブロッ
ク図である。本実施例による光走査装置の走査周波数f
dは、周波数設定部で可動ミラー100の共振振動数に
合わせて可変される。各固定電極121に位相が1/2
周期ずれるようにパルス状の電圧を印加することによ
り、可動ミラー100を共振振動する。尚、上記走査周
波数fdは配列される全ての光走査モジュールに共通に
与えられるが、可動ミラーによって若干の共振振動数ピ
ークの差があり振幅が異なるため、後述するように印加
電圧を各々調節することによって振幅を合わせる。従っ
て、各可動ミラーの共振振動数の平均値に近い走査周波
数を選ぶのがよい。
【0077】本実施例では、可動ミラー100は走査角
θ0を起点として−θ0に達するまでの往期間のうち、
θs〜−θSの期間(0<θs<θ0)において画像記
録を行う。すなわち、走査角−θ0から+θ0の復期間
には画像記録を行なわない。言い換えれば、走査周波数
fdの1周期毎に画像記録を行なう。本実施例では、θ
0=5°、θs/θ0=0.7としている。
【0078】レーザダイオード(LD)108は、固定
電極104への電圧が解除された時点から点灯される。
同期検知センサ209は、光走査モジュール200から
の光ビームを検出して同期検知信号を発生する。この信
号を基準として感光体への記録が開始される。画像記録
の待機時においては、電力消費を抑えるために固定電極
121への印加電圧を小さくするか或いはゼロとするこ
とにより、可動ミラー100の振幅(振れ角)を制抑す
るか、可動ミラー100の振動を停止する。したがっ
て、待機時には同期検知信号は発生しない。
【0079】電源投入時または記録開始時には、同期検
知信号が得られるまで徐々に固定電極121への印加電
圧を電圧制御部310により増加し、静電引力を徐々に
上昇することで可動ミラー100の振幅を設定する。同
期検知は、振れ角がθ0となる近傍でなされるが、−θ
0となる近傍には終端検知センサとして同期検知センサ
209が配置され、走査終端のビームが検出され、終端
検知信号が出力される。
【0080】なお、固定電極121への印加電圧は、電
圧制御部310の制御の下で、電極1駆動部321及び
電極2駆動部322により行われる。電圧制御部310
には、周波数設定部323から走査周波数fdが供給さ
れる。したがって、電圧制御部310は、走査周波数f
dに基づいて電極1駆動部321及び電極2駆動部32
2に印加する電圧を切り変えることにより、可動ミラー
100を走査周波数fdに共振するように振動させる。
【0081】上述の終端検知信号と同期検知センサの同
期検知信号との時間差を演算部316により計測して可
動ミラー100の共振周波数のばらつきや走査レンズ2
03の形状誤差に伴う画像記録幅の変化を検出する。後
述するように、この画像記録幅の変化は画素クロックを
変更することにより補正する。
【0082】書込制御部312は、これらの設定が完了
するまでは記録域でのLD点灯を許可しないようにシー
ケンス制御する。同時に、印加電圧があらかじめ定めら
れた制限値を越えても同期検知信号が得られない場合
や、走査時間が所定値に達しない場合には、書込制御部
312はエラー信号を出力し、電圧印加を中止して光走
査装置の外部へ必要以上に光ビームが放出されることを
防止する。
【0083】本実施例では3つの光走査モジュールが設
けられるので、これら3つの光走査モジュールの全てに
関してこの条件がクリアされなければ印字動作を開始し
ない。
【0084】可動ミラー100は共振振動されるため、
図10に示すようにsin波状に振れ角θが変化する。
【0085】θ=θ0・sin2πfd・t、 −1/
4fd<t<1/4fd 一方、被走査面である感光体ドラム面では均一間隔で主
走査ドットを印字する必要があり、走査レンズ203,
204の結像特性は単位走査角あたりの走査距離dH/
dθがsin−1θ/θ0に比例するように補正する必
要がある。すなわち、画像中央で小さく周辺に行くに従
って加速度的に大きくなるように光線の向きを補正しな
ければならない。さらに、可動ミラー100の縁と対向
面とが近づくにつれ、可動ミラー100が受ける空気抵
抗が増大し、振幅が抑制される。したがって、この影響
も考慮しなければならない。
【0086】しかし、最大振れ角θ0に対する有効振れ
角θaの比が大きくなるにつれ、周辺での走査速度dH
/dtの減速に対抗して補正量を著しく増大させなけれ
ばならない。このため、走査レンズ中央部から周辺部に
かけて結像点を遠ざけるためのレンズ倍率の変化率が大
きくなり、レンズ自体が肉厚差の大きい湾曲形状となる
ため、比較的自由度の高い樹脂成形であってもレンズ加
工が困難となる。そのうえ、ビームスポット径がレンズ
周辺で大きくなり、一走査内でのビームスポットの大き
さのばらつきが増大してしまうという不具合がある。
【0087】そこで、本実施例では走査レンズでの補正
量を適度に抑え、残った分を画素クロック(LDの変調
周波数)を主走査に沿って段階的に可変して各ドットの
印字位置(位相)とパルス幅を変えている。これによれ
ば、例えば走査レンズでの補正分をdH/dθがθに比
例する量、いわゆるfθレンズとすることもでき、走査
レンズと画素クロックとの補正量の配分はいかようにも
可能である。
【0088】画素クロックは、あらかじめ記憶された周
波数可変データにより同期検知信号をトリガとして画像
中央に向かって周波数がf1からfhまで単調に増加
し、周辺に向かって周波数がf1まで減少するように可
変される。本実施例では画像中央に対して可変量を対称
に設定しているが、周波数可変データは区切られた画素
領域毎に与えられるので非対称であっても同様に実施で
きる。
【0089】次に、上述の画周波数の可変方法について
図9を参照しながら説明する。パルス幅形成部313は
与えられた周波数可変データに基づいて基準クロック信
号f0をM分周率した分周クロックをカウントし、kク
ロック分の長さのパルスを形成する。これを繰り返し行
ない、主走査に沿って段階的に周期が変化したPLL基
準信号faがパルス幅形成部313からPLL回路31
4へと出力される。
【0090】PLL回路314はPLL基準信号faと
画素クロックfkとの位相を比較し、位相差がある場合
には周波数を更新して画素クロックfkを発生する。書
込制御部312は、同期検知信号が同期検知センサ20
9から供給されると、ローレベルのクロックf1を所定
値カウントし、n0カウントで画素クロックの変更を開
始する・そして、nsカウントで画像データを画素クロ
ックに同期してシリアルに読み出し、LD駆動部315
に供給する。
【0091】図11は各ドットに対する可変された画素
クロックの値を示すグラフである。画素クロックfkは
k・(基準クロックf0/分周率M)によって与えられ
る中から選択される。ここで、kは任意の整数である。
分周率Mを大きくとれば画素クロックを細かい変化分で
設定できるが、その分情報量も増えるため、画像歪みの
許容レベルに応じて分周率Mを抑えることが望ましい。
【0092】画素クロックの変更領域Zは画像記録領域
Sに対して前後に100画素程度ずつ大きめに設定さ
れ、それに応じてローレベルのクロックflは画像記録
端のクロックよりも低く設定されている。画像記録領域
Sは、同期検知から画像記録開始までのクロックカウン
ト値nsを可変することで容易にシフトできる。また、
分周率kに一律に補正数を付加することでローレベルか
らハイレベルまでのクロック幅(fh−fl)を維持し
たままシフトすることができる。これにより、可動ミラ
ー100の共振周波数のばらつきや走査レンズの形状誤
差に伴う画像記録幅の変化を、各画素の周期(1/f
k)を一様に可変することで部分的な歪み無しで補正で
きるよう構成している。
【0093】この際、各画素の積算時間、つまり各画素
でのクロックカウント値をkとするとT=Σ(k/f
k)も変化するが、同期検知から画素クロック変更を開
始するまでのカウント値n0を変更し周波数可変データ
の画像中央位置と可動ミラー100が水平になる時間と
が常に一致するように設定している。これが一致してい
ないと画像(ドット間隔)は走査方向の一方で縮み、一
方で延びることになり画像品質が劣化するからである。
【0094】感光体ドラムを露光するエネルギーEはビ
ーム強度Pとして、P/fkであらわされるため、1ド
ットあたりの露光エネルギーを均一にするには画周波数
に応じてビーム強度も可変が必要となる。そこで、画素
クロックの変化に同期して周波数可変データに比例した
データをD/Aコンバータ317に与え電圧電流変換部
318を介してLDの駆動電流を可変し、ビーム強度に
ついても主走査に沿って段階的に可変できるようにして
いる。
【0095】本実施例では、画像中央でのビーム強度が
高く周辺で低くなるよう可変することで濃度むらのない
画像が得られるようにしている。LDチップ108及び
可動ミラー100の駆動制御は光走査装置を構成する各
光走査モジュール毎に個別に行なわれるが、可動ミラー
100の駆動については隣接する光走査モジュール20
0で走査周波数fdの1/2周期程度ずつ位相がずれる
ように駆動することが望ましい。
【0096】本実施例では、画像を記録するタイミング
を走査上流側に配置する光走査モジュール200の記録
開始から走査周波数fdの1/2周期ずつ遅らせて順次
記録を開始しており、走査上流側に配置する光走査モジ
ュールの走査終端と同時に走査が開始されるようにして
いる。さらに、可動ミラー100の最大振れ角θ0に対
して、上述のように画像記録は振れ角θsの範囲で行わ
れるので、θs/θ0で表される有効走査率を走査周波
数fdの1/2周期に乗じた分ずつ遅らせるようにすれ
ば、より一層の効果を得ることができる。
【0097】このように可動ミラー100を偏向器とし
て用いる方式では、隣接する光走査モジュール200と
タイミングを合わせることで、走査線の継ぎ目で段差が
生じない画像記録を実行することができるが、複数の光
走査モジュール200を非同期で動作させて画像記録を
実行する際には以下のような対策を施せばよい。
【0098】図12は本実施例による光走査モジュール
へ画像データを供給する手段の一例を示すブロック図で
ある。図12に示す例では、3個の光走査モジュールM
#1,M#2,M#3が設けられているものとして説明
する。
【0099】各光走査モジュールM#1,M#2,M#
3には、個別にLD駆動部401−1,401−2,4
01−3,401−4,401−5,401−6が設け
られ、別々のタイミングで画像記録が行われる。これら
LD駆動部の各々は、図9に示すLD駆動部315に相
当する。
【0100】本実施例の場合、2ラインを同時に記録す
るために、各光走査モジュールM#1,M#2,M#3
は2つのLD駆動部を有する。また、2ライン分のマル
チプレクサ402−1,402−2が設けられる。各マ
ルチプレクサ402−1、402−2は、3つの光走査
モジュールM#1,M#2,M#3の各々に対応して1
ライン分の画像データを、光走査モジュールの数に相当
する3つに分割する。分割された画像データ(分割画像
データと称する)は、3つの光走査モジュールM#1,
M#2,M#3の各々に2つずつ対応して対して設けら
れたラインバッファ403−1〜403−6に振り分け
て供給される。
【0101】すなわち、マルチプレクサ402−1に
は、例えば2N−1ライン目に相当する画像データ(1
〜L)が供給され、マルチプレクサ402−1は、この
1ライン分の画像データを(1〜L1),(L1+1〜
L2),(L2+1〜L)に3分割する。ここで、画像
データの(1〜L)は1ライン中の1番目の画素(先頭
画素)からL番目の画素(終端画素)を表す。分割画像
データ(1〜L1)は光走査モジュールM#1に対して
設けられたラインバッファ403−1に供給される。分
割画像データ(L1+1〜L2)は光走査モジュールM
#2に対して設けられたラインバッファ403−2に供
給される。分割画像データ(L2+1〜L)は光走査モ
ジュールM#3に対して設けられたラインバッファ40
3−3に供給される。
【0102】同様に、マルチプレクサ402−2には、
例えば2Nライン目に相当する画像データ(1〜L)が
供給され、マルチプレクサ402−2は、この1ライン
分の画像データを(1〜L1’),(L1’+1〜L
2’),(L2’+1〜L)に3分割する。分割画像デ
ータ(1〜L1’)は光走査モジュールM#1に対して
設けられたラインバッファ403−4に供給される。分
割画像データ(L1’+1〜L2’)は光走査モジュー
ルM#2に対して設けられたラインバッファ403−5
に供給される。分割画像データ(L2’+1〜L)は光
走査モジュールM#3に対して設けられたラインバッフ
ァ403−6に供給される。
【0103】各ラインバッファ403−1〜403−6
に振り分けられて一時的に格納された分割画像データ
は、対応するLD駆動部401−1〜401−6からの
制御信号に同期して読み出され、各LD(半導体レー
ザ)は、読み出された分割画像データに基づいて変調さ
れる。
【0104】各マルチプレクサ402−1,402−2
で分割する画素を変更することにより、画像として形成
された各ラインにおける分割画像データの各継ぎ目の位
置を変更することができる。この際、図13に示すよう
に、2N−1ライン目の画像データを分割する際に光走
査モジュール#2,M#3において、分割する先頭の画
素L1,L2の変化に応じて、それを埋め合わせるよう
先頭に(L1−L01),(L2−L02)固の画素に
相当する空白データを付加する。このように空白データ
を付加して分割画像データをラインバッファに格納する
ことにより、光走査モジュールM#2,M#3による記
録開始の画素L01,L02を常に一定としており、同
期検知から記録開始までのタイミングが一定となるよう
にしている。
【0105】なお、2Nライン目の画像データについて
も上述の空白データ付与と同様の処理を施す。上述の実
施例では各LDチップが2つの発光点を有する構成であ
るが、1ライン分の画像形成は、発光点が1つであって
も、また3つ以上であっても同様であり、以下、簡単の
ため一つの発光点に関してのみ説明する。
【0106】図14は分割画像データに空白データを付
与するための構成を示すブロック図である。図14に示
す構成は、図12に示すマルチプレクサ402−1に関
して空白データを付与する部分に相当する。
【0107】マルチプレクサ402−1には、図9に示
す書込制御部312から制御信号が供給され、制御信号
に基づいて上述のように1ライン分の画像データ(2N
−1行目のラインデータ)を3分割する。1ライン分の
先頭からL1番目までの画素データに相当する分割画像
データは、光走査モジュールM#1に対応するラインバ
ッファ403−1にそのまま供給され一時的に格納され
る。
【0108】一方、(L1+1)番目からL2番目まで
の分割画像データは、マルチプレクサ404−1を介し
てラインバッファ403−2に供給される。この際、マ
ルチプレクサ404−1により所定の長さの空白データ
が最初にラインバッファ403−2に供給される。ま
た、(L2+1)番目からL番目までの分割画像データ
は、マルチプレクサ404−2を介してラインバッファ
403−3に供給される。この際、マルチプレクサ40
4−2により所定の長さの空白データが最初にラインバ
ッファ403−3に供給される。
【0109】すなわち、マツチプレクサから402−1
から減算器405に対して分割位置を示す計数値が供給
される。減算器405は、分割位置を示す計数値と予め
定められた基準値との差分を演算し、カウンタ406に
供給する。カウンタ406は空白画像データを、減算器
405からの差分に基づいてカウントし、差分に相当す
る空白画像データを、分割画像データに先立って、マル
チプレクサ404−1,404−2に供給する。すなわ
ち、マルチプレクサ404−1,404−2は、カウン
タ406からの空白画像データを、マルチプレクサ40
2−1からの分割画像データに先立ってラインバッファ
403−2,403−3に供給する。これにより、図1
3に示すように、光走査モジュールM#2への分割画像
データの先頭に空白画像データ(白データ)が付加さ
れ、光走査モジュールM#3への分割画像データの先頭
に空白画像データ(白データ)が付加される。
【0110】図15は各光走査モジュールM#1、M#
2,M#3の可動ミラーを非同期に駆動した際の同期検
知信号と、画像記録を実行するための書込信号のタイミ
ングを示したタイミングチャートである。各同期検知信
号の間隔は一定ではなく、光走査モジュールM#1の同
期検知信号に対して、光走査モジュールM#2の同期検
知信号はt1、光走査モジュールM#3の同期検知信号
はt2だけ遅れているものとする。
【0111】各光走査モジュールにより形成される走査
線は、感光体の搬送速度(回転速度)vに伴って図16
に示すように傾斜したラインを描くことになる。これに
より、本実施例の場合、記録開始点と終点とでは副走査
位置は1/2ピッチ分ずれることになる。従って、光走
査モジュールM#3の走査線はそのままの同期検知信号
を基準に画像記録が行われると図のようにラインの誤差
が大きくなってしまう。
【0112】そこで、光走査モジュールM#2,M#3
の記録開始点が光走査モジュールM#1の記録終点を越
えない範囲にあるときには、その光走査モジュールの記
録開始を1ライン分遅らせ、次の同期検知信号に基づい
て画像記録を行なうようにする。すなわち、同期検知信
号の時間差t1又はt2がt0=1/2fd(画像ライ
ンの1/2ピッチ)未満のときには、1ライン分タイミ
ングを遅らせ、次の同期検知信号で画像記録を実行する
ことで、より段差が小さくなるよう抑制することができ
る。
【0113】上述のように構成することにより、偏向器
としてポリゴンミラーやホログラムディスク等を使用す
る場合のように、隣接する光走査モジュール同士で回転
位相を合わせることが難しいような場合においても、各
光走査モジュールによる画像ラインの継ぎ目での段差を
目立ち難くすることができる。
【0114】なお、本実施例では静電引力を発生させ可
動ミラー100を駆動する方式を示したが、可動ミラー
100にコイルを形成してトーションバーと交差する方
向に磁力線が通るように構成し、コイルに電圧を印加し
て電磁力を発生させることにより可動ミラー100を駆
動する方式であってもよい。また、トーションバー10
1に圧電素子を結合し、圧電素子に電圧を印加して可動
ミラー100を駆動する方式であってもよい。また、可
動ミラー100の代わりにポリゴンミラーやホログラム
デイスク等一般に用いられる偏向器を用いても、走査レ
ンズやLD制御部は同様な構成として本発明を適用する
ことができる。
【0115】図17は本実施例による光走査装置をカラ
ーレーザプリンタに適用した例を示す。各色(イエロ
ー、マゼンタ、シアン、ブラック)毎に光走査装置52
0とプロセスカートリッジ500とが個別に位置決めさ
れ、用紙の搬送方向(図中矢印により示す)に沿って直
列に配備される。用紙は給紙トレイ506から給紙コロ
507により供給され、レジストローラ対508により
印字のタイミングに合わせて送り出され、搬送ベルト5
11に載って搬送される。各色トナー像は用紙が各感光
体ドラムを通過する際に静電引力によって転写され順次
色重ねがなされる。用紙に転写されたトナー像は定着ロ
ーラ509で定着され、排紙ローラ512により排紙ト
レイ510に排出される。
【0116】尚、各色のプロセスカートリッジはトナー
色が異なるのみで構成は同一である。感光体ドラム50
1の周囲には感光体を高圧に帯電する帯電ローラ50
2、光走査装置により記録された静電潜像に帯電したト
ナーを付着して顕像化する現像ローラ503、トナーを
備蓄するトナーホッパ504、用紙に転写された後の残
トナーを掻き取り備蓄するクリーニングケース505が
配設される。
【0117】図18は本実施例による光走査装置を用い
たカラーレーザプリンタを示す図である。図18に示す
カラーレーザプリンタでは、単一の光走査装置620に
よって1色ずつ画像形成され、転写ドラム611を4回
転して回転毎に色重ねがなされる。各色に対応した現像
ローラ603およびトナーホッパ604は、回転支持体
上に一体的に設けられ、1/4ずつ回転しながら感光体
ドラム601に対向するよう構成され、転写ドラム61
1上で順次トナー像を重ねていく。用紙は一番目の画像
形成にタイミングを合わせて給紙コロ507により供給
され、転写ドラム611から4色同時に転写される。
【0118】図17及び図18に示すカラーレーザプリ
ンタにおいて光走査装置520及び620は、上述のよ
うに複数の光走査モジュール200の走査線をつなぎ合
わせて1ラインを構成する。すなわち、上述のように1
ラインの総ドット数Lを3分割し、画像始端から各々
(1〜L1),(L1+1〜L2),(L2+1〜L)
ドットを3つの光走査モジュール200に割り当てて印
字する。
【0119】本実施例では、この割り当てる画素数を各
色で異なるようにすることで、同一ラインを構成する各
色の走査線の継ぎ目が重ならないようにしている。それ
に加え、一つの光走査モジュール200内の各発光点間
でも割り当てる画素数を変えており、隣接するライン相
互の重なりに関係に起因して、ドットの太りや細りが強
調されることを避けることで、継ぎ目を目立ち難くする
と共に見た目の画像品質を向上している。
【0120】尚、複数の発光点を持たない場合において
も、ライン毎に分割した画素数を変更することにより同
様の効果を得ることができる。
【0121】図19は上述の共振振動ミラーに代えて使
用可能なガルバノミラーの分解斜視図である。ミラー9
01は回転軸902が形成された保持部材903の表面
に形成される。保持部材903の裏面にはコイル904
が配置される。保持部材903は、回転軸902の回り
に回動可能に支持される。
【0122】ヨーク907はベース部材910に支持さ
れ、接合面910−1にはマグネット909が各極の方
向を合わせて接合される。これにより、上述のコイル9
04の内側にはマグネット909が配置され、コイル9
04の外側にはヨーク907が配置される。
【0123】コイル904は、マグネット909及びヨ
ーク907のどちらにも接触しないよう配置される。コ
イル904の一端から電流Iを入力すると、矢印により
示した磁力線に対してコイル904に電磁力が発生し
て、ミラー901は一定方向に傾く。この電流の流れる
方向(正負)を切り換えることにより、ミラー901は
往復回動する。
【0124】図20は上述の共振振動ミラー100に代
えて使用可能なホログラムディスクの分解斜視図であ
る。回転円盤700の表面は等分されてれ6面のホログ
ラム706が形成される。また、回転円盤700の円周
縁に沿って均等間隔で複数の可動電極705がパターン
形成される。可動電極705に対向して固定電極704
を放射状にパターン形成した電極基板701および回転
円盤中央の孔を支持する軸703は、回転円盤700と
ともにそのクリアランス部のみにレジストを残した型を
用い、各基体をNi等を電鋳することによりSi基板7
02上に同時に堆積形成され、絶縁層を介して前記パタ
ーンを各々金属被膜で形成した後にレジストを除去して
分離される。
【0125】上述の構成により静電モータを形成し、固
定電極704への電圧印加を周方向に順次切り換えるこ
とで回転円盤700は回転する。上述の可動ミラー10
0を用いた実施例と同様に、ホログラム706に入射し
た光ビームは、反射して上方に射出される。この際、ホ
ログラム706の回転に応じて主走査方向の偏向角度が
変化し光ビームの走査が実行される。
【0126】図21は可動ミラー100の代わりに使用
可能なポリゴンミラーを用いた例を示す分解斜視図であ
る。ロータ部803及び軸804は、ステータ部802
とともにSi基板805上に堆積させた多結晶Siをエ
ッチングにより分離することによって形成される。これ
と同時に、堆積した金属皮膜をパターニングして放射状
の可動電極806、807が形成され、静電モータを構
成する。ポリゴンミラー801は、ロータ部上に200
μm程度のアクリル樹脂レジストを用いてシンクロトロ
ン放射光によりポリゴンミラーの電鋳型を溶解除去し、
Niをメッキ施して形成する。
【0127】ロータ部は犠牲層エッチング等によりSi
基板805から分離され、順次固定電極への印加電圧解
を切り換えることで回転する。半導体レーザチップ80
9から射出した光ビームは、カップリングレンズ808
の中心軸から下方にずれた部位に入射され、ポリゴンミ
ラー801に向かって斜め方向に射出される。光ビーム
は、主走査方向には平行光束、副走査方向にはポリゴン
ミラー上で線状に集束するように整形される。ポリゴン
ミラー801で反射し走査された光ビームは、図22に
示すように、カップリングレンズ808に設けられた斜
面808−1で反射され、上方に放出される。
【0128】なお、上述の実施例では、光走査装置を3
つの光走査モジュールから構成した例について説明した
が、光走査モジュールの数は3つに限定されることな
く、画像形成装置の記録幅に合わせて数を増減して対応
することもできる。
【0129】
【発明の効果】請求項1及び15に記載の発明によれ
ば、記録を開始するタイミングを走査開始側に配置され
る光走査モジュールの記録を終了するタイミングに合わ
せることができる。これにより、感光体の搬送により各
記録ラインの走査開始位置と終端位置とに副走査の位置
ずれがあっても繋ぎ目を合わせることができ、高品位な
画像記録を達成することができる。
【0130】請求項2に記載の発明によれば、バッファ
手段に格納された分割ライン画像データを個別に読み出
しながら画像記録を行うことにより、簡単な構成で複数
の光走査モジュールによる画像記録を達成することがで
きる。
【0131】請求項3、5及び16に記載の発明によれ
ば、各光走査モジュールでの記録方向を揃えることがで
きるので、感光体上における各記録ラインの傾斜方向を
合わせることができる。すなわち、感光体の搬送に起因
して各光走査モジュールによる記録ラインの走査開始位
置と終端位置とに副走査方向の位置ずれが生じても、記
録ラインの傾斜方向を合わせることにより、各記録ライ
ンの繋ぎ目を合わせることができ、高品位な画像記録を
達成することができる。
【0132】請求項4及び17に記載の発明によれば、
走査開始側に配置される光走査モジュールの記録終了に
近いタイミングで、記録を開始することができるので、
各記録ラインの繋ぎ目をさらに精度良く合わせることが
でき高品位な画像記録を達成することができる。
【0133】請求項18に記載の発明によれば、各光走
査モジュールの偏向手設の走査位相が非同期であって
も、走査開始側に配備される光走査モジュールの走査終
了に近いタイミングで走査を開始することができるの
で、各記録ラインの繋ぎ目を合わせることができ高品位
な画像記録を達成することができる。
【0134】請求項7及び19に記載の発明によれば、
記録ラインの繋ぎ目をライン毎に分散できるので、記録
を開始する位置と走査開始側に隣接する光走査モジュー
ルの記録を終了する位置とのずれが副走査方向に隣接す
るライン間で助長し合って目立ち易くなることを避ける
ことができる。これにより、記録ラインの繋ぎ目が目立
ち難くなり高品位な画像記録を達成することができる。
【0135】請求項8及び20に記載の発明によれば、
記録を開始する画素の位置が変わっても、同期検知から
発光源の変調を開始するタイミングを同一とし記録開始
までを白画像として扱うことができる。したがって、発
光源の駆動制御に手を加えることなく、画像データのみ
を変更することで、ライン毎に不規則に繋ぎ目の位置を
可変することができる。これにより、記録ラインの繋ぎ
目が目立ち難くなり高品位な画像記録を達成することが
できる。
【0136】請求項9に記載の発明によれば、記録ライ
ンの繋ぎ目をライン毎に分散することができるので、記
録を開始する位置と走査開始側に隣接する光走査モジュ
ールの記録を終了する位置とのずれが副走査に隣接する
ライン間で助長し合って目立ち易くなることを避けるこ
とができる。これにより、記録ラインの繋ぎ目が目立ち
難くなり、高品位な画像記録を達成することができる。
【0137】請求項10に記載の発明によれば、分割ラ
イン画像データをバッファ手段に格納された分割ライン
画像データを個別に読み出しながら画像記録を行うこと
により、簡単な構成で複数の光走査モジュールによる画
像記録を達成することができる。
【0138】請求項11に記載の発明によれば、光走査
装置を感光体に近接して配置することができ、装置全体
を小型化することができる。また、記録幅が大きくなっ
ても偏向手段の大型化を避けることができ、これによる
振動や消費電力の増加を防止することがきるので、小型
で低騒音、省電力な画像形成装置を達成することができ
る。
【0139】請求項12及び14に記載の発明によれ
ば、バッファ手段に格納された分割ライン画像データを
個別に読み出しながら画像記録を行うことにより、簡単
な構成で複数の光走査モジュールによる画像記録を達成
することができる。
【0140】請求項13に記載の発明によれば、記録ラ
インの繋ぎ目を色毎に分散することができるので、記録
を開始する位置と走査開始側に隣接する光走査モジュー
ルの記録を終了する位置とのずれがあっても繋ぎ目が目
立ち難くなり、高品位な画像記録を達成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による光走査装置に用いられ
る光走査モジュールの斜視図である。
【図2】図1に示す光走査モジュールの内部断面図であ
る。
【図3】本発明の一実施例による光走査装置の断面図で
ある。
【図4】本発明の一実施例による光走査装置の斜視図で
ある。り、図5は光走査装置の分解斜視図である。
【図5】本発明の一実施例による光走査装置の分解斜視
図である。
【図6】走査レンズの位置決め構成を説明するための図
である。
【図7】第1の走査レンズの固定法の一例を示す側面図
である。
【図8】本発明の一実施例において用いられる第1の走
査レンズの固定法を示す側面図である。
【図9】本発明の一実施例による光走査装置におけるレ
ーザダイオード及び可動ミラーの駆動制御部のブロック
図である。
【図10】可動ミラーの角度振幅を示すグラフである。
【図11】各ドットに対する可変された画素クロックの
値を示すグラフである。
【図12】本発明の一実施例による光走査モジュールへ
画像データを供給する手段の一例を示すブロック図であ
る。
【図13】分駆る画像データに付与さ空白データを示す
図である。
【図14】分割画像データに空白データを付与するため
の構成を示すブロック図である。
【図15】光走査モジュールの可動ミラーを非同期に駆
動した際の同期検知信号と、画像記録を実行するための
書込信号のタイミングを示したタイミングチャートであ
る。
【図16】感光体上に形成された画像ラインを示す図で
ある。
【図17】本発明の一実施例による光走査装置を適用し
たカラーレーザプリンタの内部を示す図である。
【図18】本発明の一実施例による光走査装置を適用し
たカラーレーザプリンタの内部を示す図である。
【図19】ガルバノミラーの分解斜視図である。
【図20】ホログラムディスクの分解斜視図である。
【図21】ポリゴンミラーを用いた光走査モジュールの
分解斜視図である。
【図22】ポリゴンミラーを用いた光走査モジュールの
断面図である。
【符号の説明】
100 可動ミラー 101 トーションバー 102 ミラー基板 103 第2の基板 104 可動電極 105 第1の基板 106,122 反射面 107 支持フレーム 108 LDチップ 110 カップリングレンズ 111 カバー 112 ガラス板 115 リード端子 116 プリズム 200 光走査モジュール 201 プリント基板 202 ハウジング 203 第1の走査レンズ 204 第2の走査レンズ 208 同期ミラー 209 同期検知センサ 220 感光体ドラム 310 電圧制御部 312 書込制御部 313 パルス幅形成部 314 PLL回路 315,401−1〜401−6 LD駆動部 316 演算部 317 D/A変換器 318 電圧電流変換部 321 電極1駆動部 322 電極2駆動部 323 周波数設定部 402−1,402−2,404−1,404−2 マ
ルチプレクサ 403−1〜403−6 ラインバッファ 405 減算器 406 カウンタ 520,620 光走査装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 5/08 G02B 5/32 5C051 5/32 H04N 1/036 Z 5C072 7/182 B41J 3/00 M H04N 1/036 G02B 7/18 Z 1/113 H04N 1/04 104Z Fターム(参考) 2C362 BA17 BA49 BA51 BA68 BA70 BB44 CB75 CB77 CB78 2H042 DA01 DA12 DA20 DC08 DE00 2H043 CA09 CB01 CD04 CE01 2H045 AB16 AB38 BA22 BA36 CA88 CA98 2H049 CA05 CA08 CA12 5C051 AA02 CA07 DA03 DB02 DB22 DB24 DB30 DC01 DC07 DE02 EA01 FA01 5C072 AA03 BA01 BA17 DA02 DA04 DA10 DA21 HA02 HA09 HA13 HA14 HB08 HB11 HB13 HB15 QA14 XA01 XA05

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源手段からの光ビームを走査する偏向
    手段を有する光走査モジュールを、主走査方向に走査ラ
    インが一直線になるよう複数基配列してなる光走査装置
    であって、 前記光走査モジュールの各々に対応してライン画像デー
    タを分割して振り分ける出力先選択手段と、 前記分割ライン画像データに基づいて前記光源手段を変
    調する光源駆動手段と、 を有し、 前記光走査モジュールの各々における走査方向を一致さ
    せ、且つ走査開始側に隣接する光走査モジュールに対す
    る記録開始のタイミングをずらすことを特徴とする光走
    査装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の光走査装置であって、 前記出力選択手段により振り分けられた分割ライン画像
    データを一時的に格納するバッファ手段を更に有するこ
    とを特徴とする光走査装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の光走査装置であって、 前記偏向手段は、軸支持される可動ミラーと可動ミラー
    に一定の周期で回動力を与え往復振動させる可動ミラー
    駆動手段とを有し、前記光源駆動手段は、前記可動ミラ
    ーの1周期毎に前記バッファ手段から分割ライン画像デ
    ータを読み出すことを特徴とする光走査装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の光走査装置であって、 走査開始側に隣接する光走査モジュールに対して順次位
    相を遅らせて前記可動ミラーを振動することを特徴とす
    る光走査装置。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載の光走査装置であって、 前記偏向手段は、一定の周期で回転しながら光ビームを
    反射して周期的に偏向する回転体を有し、前記光源駆動
    手段は、前記回転体による光ビームの偏向の1周期毎に
    前記バッファ手段から分割ライン画像データを読み出す
    ことを特徴とする光走査装置。
  6. 【請求項6】 請求項2乃至5のうちいずれか一項に記
    載の光走査装置であって、 前記偏向手段で走査された光ビームを検出する検出手段
    を前記光走査モジュールの各々に対して設けるととも
    に、該検出手設での検出信号が、走査開始側に配置され
    たいずれかの光走査モジュールでの検出信号からあらか
    じめ設定された時間内に発生した場合に、1ライン分タ
    イミングを遅らせて前記バッファ手段から分割ライン画
    像データを読み出すことを特徴とする光走査装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のうちいずれか一項に記
    載の光走査装置であって、 前記出力先選択手段によって振り分けられる分割ライン
    画像データの先頭画素Lnを変更する変更手段を更に有
    することを特徴とする光走査装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の光走査装置であって、 前記先頭画素Lnとあらかじめ設定された基準値Ln0
    との差分Ln−Ln0≧0に相当する空白データを分割
    ライン画像データの先頭に付与する空白付与手段を更に
    有することを特徴とする光走査装置。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載の光走査装置であって、 前記光源手段は、複数の発光源からなるとともに、各々
    の発光源に対応してライン画像データを分割して振り分
    ける出力先選択手段と、前記分割ライン画像データに基
    づいて前記発光源を変調する光源駆動手設とを有し、前
    記出力先選択手段によって振り分けられる分割ライン画
    像データの先頭画素Lnを前記発光源の各々に対して個
    別に変更することを特徴とする光走査装置。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の光走査装置であっ
    て、 振り分けられた分割ライン画像データを一時格納するバ
    ッファ手設を有することを特徴とする光走査装置。
  11. 【請求項11】 光走査装置によって静電像が形成され
    る像担持体と、 該像担持体上の静電像をトナーにより顕像化する複数の
    現像手段と、 顕像化されたトナー像を記録紙に転写する転写手段とを
    有する画像形成装置であって、 前記光走査装置は、光源手段と光源手段からの光ビーム
    を走査する偏向手段とを有する光走査モジュールを、主
    走査方向に走査ラインが一直線になるよう複数基配列し
    てなるとともに、 前記光走査モジュールの各々に対応してライン画像デー
    タを分割して振り分ける出力先選択手段と、 前記分割ライン画像データに従って前記光源手段を変調
    する光源駆動手段と、 を有し、 前記光走査モジュールの各々における走査方向を一致さ
    せ、且つ走査開始側に隣接する光走査モジュールに対す
    る記録開始のタイミングをずらすことを特徴とする画像
    形成装置。
  12. 【請求項12】 請求項10に記載の画像形成装置であ
    って、 前記光走査装置は、振り分けられた分割ライン画像デー
    タを一時的に格納するバッファ手段を更に有することを
    特徴とする画像形成装置。
  13. 【請求項13】 光走査装置によって複数の色の各々に
    対応した静電像が形成される像担持体と、 該像担持体上の静電像を各色トナーで顕像化する複数の
    現像手段と、 顕像化されたトナー像を重ね合せて記録紙に転写する転
    写手段と、 を有する画像形成装置であって、 前記光走査装置は、 光源手段と光源手段からの光ビームを走査する偏向手段
    とを有する光走査モジュールを、主走査方向に走査ライ
    ンが一直線になるよう複数基配列してなるとともに、 前記光走査モジュールの各々に対応してライン画像デー
    タを分割して振り分ける出力先選択手段と、 前記分割ライン画像データに従って前記光源手段を変調
    する光源駆動手段と、 を有し、 前記出力先選択手段によって振り分けられる分割ライン
    画像データの先頭画素Lnを各色毎に変更可能としたこ
    とを特徴とする画像形成装置。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の画像形成装置であ
    って、 前記光走査装置は、振り分けられた分割ライン画像デー
    タを一時的に格納するバッファ手段を更に有することを
    特徴とする画像形成装置。
  15. 【請求項15】 光源手段からの光ビームを走査する偏
    向手段を有する光走査モジュールを、主走査方向に走査
    ラインが一直線になるよう複数基配列してなる光走査装
    置により画像を記録する画像記録方法であって、 前記光走査モジュールの各々に対応してライン画像デー
    タを分割して振り分け、 分割したライン画像データに基づいて前記光源手段を変
    調し、 前記光走査モジュールの各々における走査方向を一致さ
    せ、且つ走査開始側に隣接する光走査モジュールに対す
    る記録開始のタイミングをずらすことを特徴とする画像
    記録方法。
  16. 【請求項16】 請求項15に記載の画像記録方法であ
    って、 可動ミラーを所定の周期で往復振動し、 前記可動ミラーの1周期毎に前記バッファ手段から分割
    ライン画像データを読み出し、 前記光源手段からの光ビームを前記分割画像データに基
    づいて変調し、 変調した光ビームを前記可動ミラーにより偏向しながら
    感光体に投射し、該感光体上に画像を記録することを特
    徴とする画像記録方法。
  17. 【請求項17】 請求項16に記載の画像記録方法であ
    って、 走査開始側に隣接する光走査モジュールに対して順次位
    相を遅らせて前記可動ミラーを振動することを特徴とす
    る画像記録方法。
  18. 【請求項18】 請求項15又は16に記載の画像記録
    方法であって、 前記走査された光ビームを前記光走査モジュールの各々
    に対して検出して検出信号を生成し、 該検出信号が、走査開始側に配置されたいずれかの光走
    査モジュールでの検出信号からあらかじめ設定された時
    間内に発生した場合に、1ライン分タイミングを遅らせ
    て前記バッファ手段から分割ライン画像データを読み出
    すことを特徴とする画像記録方法。
  19. 【請求項19】 請求項15乃至18のうちいずれか一
    項に記載の画像記録方法であって、 振り分けられる分割ライン画像データの先頭画素Lnを
    変更することを特徴とする画像記録方法。
  20. 【請求項20】 請求項19に記載の画像記録方法であ
    って、 前記先頭画素Lnとあらかじめ設定された基準値Ln0
    との差分Ln−Ln0≧0に相当する空白データを分割
    ライン画像データの先頭に付与することを特徴とする画
    像記録方法。
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