JP2002267509A - 表示部を備えた流量計 - Google Patents

表示部を備えた流量計

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JP2002267509A
JP2002267509A JP2001068194A JP2001068194A JP2002267509A JP 2002267509 A JP2002267509 A JP 2002267509A JP 2001068194 A JP2001068194 A JP 2001068194A JP 2001068194 A JP2001068194 A JP 2001068194A JP 2002267509 A JP2002267509 A JP 2002267509A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被検出流体の実際の流れ方向を作業者に対し
て直観的に知らしめることができる流量計を提供する。 【解決手段】 流量計1は、本体ケース101と表示ケ
ース102とが相対回転可能に連結され、位置検出セン
サ110によって、表示ケース102の回転位置を検出
する。制御部109は、方向表示部106の4つの横並
びのLEDの点滅を、被検出流体の流れ方向に従って順
に行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、被検出流体の流量
を検出する流量計に関するもので、より具体的には、検
出した流量を表示するための表示手段を備えた流量計に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の流量計の中に、被検出流体の流量
を検出すると共に、検出した流量を表示するための表示
手段を備えた流量計が知られている。この種の流量計
は、取り付けるべき配管の中を流れる流体の流れ方向に
応じた取付が求められる。すなわち、流量計の流路の中
を通過する流体の流れ方向が予め規定されており、この
規定された流れ方向となるように流量計を配管に取り付
ける必要がある。
【0003】また、検出した流量を表示する表示手段を
流量計の取付状態に応じて向きを変えることのできる流
量計が既に提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
の流量計の機能に加えて、この流量計の中を通過する被
検出流体の実際の流れ方向を表示可能にする流量計を提
供することにある。
【0005】ところで、流量計の中を通過する流体の流
れ方向を表示する形態として、例えば、流量計の規定さ
れた流れ方向に流体が流れていることを意味する「+」
と、逆方向に流れていることを意味する「−」のマーク
のいずれか一方を点灯又は点滅することにより、流体の
流れ方向を視覚的に明らかにすることが考えられる。
【0006】しかし、このような表示態様では、作業者
がこの点灯しているマークを見ただけでは、配管内の流
体の流れ方向を理解することができず、これを理解する
には、作業者が配管内の流体の流れ方向を予め知ってお
く必要がある。
【0007】そこで、本発明の主なる目的は、被検出流
体の実際の流れ方向を作業者に対して直観的に知らしめ
ることができる流量計を提供することにある。
【0008】本発明の他の目的は、表示手段の向きが可
変である流量計を前提として、表示手段の向きが変更さ
れたとしても、被検出流体の実際の流れ方向を作業者に
対して直観的に知らしめることのできる流量計を提供す
ることにある。
【0009】本発明の更なる目的は、被検出流体の実際
の流れ方向の表示態様を、被検出流体の流速に大小に応
じて、作業者に対して流速の大小が直観的に知らしめる
ことのできる流量計を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段及び作用効果】上記の課題
は、本発明によれば、被検出流体が通過する流路を備え
た本体部と、前記流路を通過する被検出流体の流量を表
示する表示部とを備えた流量計であって、前記本体部
は、前記流路を通過する被検出流体の流れ方向を検出す
るとともにその流れ方向の情報を有する第1の検出信号
を出力する流れ検出手段を含み、前記表示部は、前記流
路を通過する被検出流体の流れ方向を直観的に知ること
のできる表示形態で表示する方向表示手段と、前記第1
の検出信号に従った被検出流体の流れ方向を示す表示形
態で前記方向表示手段を表示させる制御手段とを含むこ
とを特徴とする流量計を提供することにより達成され
る。
【0011】すなわち、本発明によれば、検出された被
検出流体の流れ方向に基づいて、その流れ方向を示す方
向表示を自動的に合致させることができ、また、この表
示が直観的に流れ方向が分かる表示形態で行われるた
め、作業者は、方向表示手段を見るだけで、流体の実際
の流れ方向を知ることができる。本発明の他の目的及び
作用効果は、以下に説明する本発明の好ましい実施例の
説明から明らかになろう。
【0012】
【実施例】第1実施例 図1乃至図6を用いて、本発明の第1実施例を説明す
る。図1は第1実施例の流量計のブロック図である。図
2は、実施例の流量計を配管に取り付けた状態を示す斜
視図であり、図2(a)と図2(b)とは、配管の中を
流れる被検出流体の流れ方向が逆である場合を例示する
ものである。図1の流量計と図2の流量計とは実質的に
同じであるので、以下の説明では、これを特に区別する
ことなく同一の参照符号を用いて説明する。
【0013】流量計1は、本体ケース101と、その一
側面に配置された表示ケース102とを有し、本体ケー
ス101と表示ケース102とは取付部103によって
相対回転可能に連結されている。
【0014】本体ケース101は、図2から理解できる
ように、立方体形状を有している。本体ケース101
は、互いに対向する端面間を貫通して延びる流路104
と、その流路104内に流れる被検出流体の流量を検出
する流れ検出部105とを有している。
【0015】図2で示す矢印Yは、流量計1で検出可能
な流体の流れ方向を示す表示であり、この矢印表示Yは
本体ケース101の表示ケース102が配置された側面
に印刷されている。
【0016】表示ケース102は直方体形状を有してい
る。表示ケース102の正面パネルつまり表示パネルに
は、被検出流体の流れ方向を表示する方向表示部106
と、被検出流体の流量を数値表示する数値表示部107
が設けられている。この方向表示部106と数値表示部
107とは、方向表示部106を上に、数値表示部10
7を下にした状態で、上下に配置されている。表示ケー
ス102の正面パネルには、また、数値表示部107の
表示モードなどを選択する設定部108を有する。
【0017】流量計1は、表示ケース102の正面パネ
ルつまり表示パネルが本体ケース101の側面(表示ケ
ース102を取り付けるための側面)と平行となるよう
に表示ケース102が配置されている。
【0018】表示ケース102の内部には、CPUなど
を備えた制御部109(図1)を有し、この制御部10
9によって方向表示部106および数値表示部107の
表示が制御される。
【0019】流量計1には、図1に示すように、本体ケ
ース101と表示ケース102の互いに向かい合った対
向面に、本体ケース101と表示ケース102との相対
的な回転位置を検出するための位置検出センサ110が
設けられている。なお、本体ケース101側に配置した
位置検出センサ110には符号aを付記し、表示ケース
102側に配置した位置検出センサ110には符号bを
付記して、図面上これを識別してある。
【0020】流路104は、本体ケース101の一端か
ら他端まで同じ直径を備えた円形断面を有し、この流路
104を被検出流体が一方向に流れる。流路104の両
端部分つまり本体ケース101の両端開口部分には、こ
の流量計1を設置する工場等の外部配管(図示せず)と
接続可能なネジ部111が形成されている。外部配管と
流路104との他の接続方法としては、本体ケース10
1の開口端面にボルトを植設し、他方、外部配管の端に
フランジを設け、このフランジの挿通孔にボルトを通し
た後にナットを螺着させることによって本体ケース10
1と外部配管とを接続するようにしてもよい。
【0021】流れ検出部105は、流路104を臨んで
配置されており、この流れ検出部105は、従来から既
知の電磁式流量検出原理を用いたセンサで構成されてい
る。電磁式流量検出の原理とは、フレミング右手の法則
を用いたものである。すなわち、流路104内を流れる
流体を横断する方向に磁界を与え、この磁界の中を導電
体である被検出流体が通過することで、流速に比例した
磁界に直交する起電力が発生する。流れ検出部105
は、その起電力を検出信号として出力するものである。
なお、流れ検出部105を構成するセンサとしては、他
の流量検出原理を用いたタービン式、カルマン渦式、ダ
イヤフラム式、パドル式、超音波式等の従来から既知の
様々なセンサを採用することができる。
【0022】制御部109は、流れ検出部105に対し
て電気的に接続されたマイコンからなり、後に詳述する
方向表示部106及び数値表示部107の表示を制御す
るものである。また、制御部109は、数値表示部10
7の表示内容の変更等も制御するものである。制御部1
09は、流れ検出部105からの信号を受けて、検出さ
れた流速と時間と流路104の直径とから単位時間当た
りに流れた被検出流体の体積すなわち流量(cm/sec)
を演算する。
【0023】方向表示部106は、制御部109に対し
て電気的に接続されており、横並びに直線状に互いに隣
接して連続的に配置された4つの区分された発光体の一
例として例示するLEDからなる。この方向表示部10
6は、流路104内を通過する被検出流体の流れ方向を
観察者に示すために、制御部109の制御によって、4
つのLEDが一端側から他端側に向けて順に点灯する。
なお、方向表示部106の各LEDの点灯周期は変更可
能であり、例えば、流路104を通る被検出流体の流速
の変化つまり流量の変化を各LEDの点灯周期を変更す
ることにより表示するようにしてもよい。
【0024】他の方向表示部106としては、複数桁が
表示できるように7セグメントLEDを複数横並びで配
置したり、7セグメントLEDに含まれる水平セグメン
トを用いて、この水平セグメントの点滅を変えたり、L
EDに変えて液晶パネルを利用することも可能である。
【0025】数値表示部107は、制御部109に対し
て電気的に接続されており、3桁の数値を表わすことの
できる7セグメントLEDから構成されている。数値表
示部107は、流れ検出部105から得られた流路10
4を通過している流体の流量を表示するものであり、こ
の流量に変化があればリアルタイムに知ることができ
る。後述するように、設定部108の所定の操作により
数値表示部107の表示内容を切り換えることができる
ようになっている。数値表示部107で表示可能な数値
としては、流れ検出部105からの検出信号が所望流量
に達しているかどうかを比較判断するための比較部(図
示せず)で用いるしきい値や、所定時刻毎の瞬時流量表
示もしくは所定時間毎の積算した合計流量を表示するを
選択する表示等がある。
【0026】なお、流量計1は、原理的には流路104
を通過する双方向の流れを検出することができるが、作
業者の使用に対する誤解を避けるために、矢印表示Yの
方向に限定して使用するように意図している。したがっ
て、外部配管に対して逆方向に取り付けて、矢印表示Y
と逆方向の流れに適用したときには、数値表示部107
にエラーを示す「E」表示を行なうようにして作業者に
注意を促すのがよい。
【0027】設定部108には、制御部109に対して
電気的に接続されており、頂点が上向きになるように三
角形を表記したアップキー108a、頂点が下向きにな
るように三角形を表記したダウンキー108b、および
改行マークを表記したリターンキー108cとが設けら
れている。設定部108は、これらのキー108a〜1
08cを操作することによって、数値表示部107の表
示内容の変更や、しきい値の調整及び再設定を行うこと
ができる。例えば作業者がリターンキー108cを3秒
以上の長押しをすることで設定画面に入り、さらにリタ
ーンキー108cを3秒以下の期間押し下げることで、
前述のしきい値表示、流量の種類選択表示等を表示する
ことができる。
【0028】作業者は、上記キー操作により数値表示部
107にしきい値が表示させて、アップキー108aも
しくはダウンキー108bをプッシュすることで、表示
されたしきい値を調整することができる。作業者はしき
い値の調整が終了した後、再びリターンキー108cを
3秒以上の長押しすることで、調整されたしきい値が設
定されるとともに、数値表示部107の表示が流量表示
に戻る。
【0029】具体的な構成を詳細に図示していないが、
取付部103は、本体ケース101の表示ケース102
が取付けられている側面と平行な平面上で表示ケース1
02が回転可能であるように、本体ケース101と表示
ケース102とを連結している。表示ケース102が、
配管に固定された本体ケース101に対して回転できる
ため、作業者に対して数値表示部107に表示される値
やキーに印刷された記号を所望の方向に向けることが可
能となる。なお、許容回転角度は、本体ケース101と
表示ケース102との間を電気的に接続するための電線
が捻じ切れないようにするために、約270度と設定し
ている。
【0030】本体ケース101に対する表示ケース10
2の図2(a)で示す位置を回転角度0度とした場合、
回転角度が0度および180度の位置(図2(b)の位
置)で係止する機構を取付部103に設けることで、作
業者が頻繁に使用されると思われる位置にて容易に位置
決めができる。
【0031】位置検出センサ110は、図1に図示の例
では、2つの磁石と2つの磁気センサからなる例を例示
するものであるが、1つの磁石110aと、1つの磁気
センサ110bとから構成されていてもよい。位置検出
センサ110を1つ磁石110aと1つの磁気センサ1
10bとで構成する場合には、本体ケース101と表示
ケース102の互いに対向する面に、取付部103の回
転軸を中心とした同一の円周上に180度離間可能な状
態で配置される。磁気センサ110bは、近接する磁石
110aを検出することで検出信号を出力する作用を有
したものであり、検出信号を制御部109に出力するた
めに、制御部109と電気的と接続されている。磁気セ
ンサ110bは、図2(b)で示す回転角度180度の
ときに、磁石110aと互いに対面し、図2(a)で示
す回転角度0度のときに、磁気センサ110bが磁石1
10aと対面した状態となる。
【0032】位置検出センサ110は、本体ケース10
1に対して表示ケース102を回転させると、表示ケー
ス102の回転位置を検出することができる。なお、位
置検出センサ110に代えて、光電センサ、超音波セン
サ等を採用してもよく、この場合には、位置検出センサ
110を本体ケース101又は表示ケース102のいず
れか一方にのみ設置すればよい。また、本体ケース10
1又は表示ケース102の一方にリミットスイッチを設
け、他方のケースに、リミットスイッチと物理的に接触
する打撃子を設け、これにより位置検出センサ110を
構成することも可能である。
【0033】工場等の配管に接続された流量計1の流路
104は、配管から導かれる水等の被検出流体の通過さ
せる。流量計1は電磁式流量検出原理を用いているた
め、導電性を有する被検出流体であればこれを検出する
ことができる。
【0034】図2は、左右方向に延びる配管120に流
量計1を取り付けた状態を示す。図2(a)において、
流れ検出部105が、流路104を左から右に(矢印方
向α)流れる被検出流体を検出した場合、その流れ方向
の情報を有した第1の検出信号を制御部109へ出力す
る。なお、数値表示部107は、そのときの流量を表示
する。この流量は、流れ検出部105の第1の検出信号
と共に出力される流速情報を含んだ第3の検出信号を制
御部109が受け取って、制御部109により演算して
求められる。
【0035】制御部109は、第1の検出信号を受け
て、方向表示部106の4つの横並びのLEDの点滅
を、被検出流体の流れ方向に従って順に行う。すなわ
ち、図3(a)は方向表示部106を構成する4つの横
並びのLEDを図示したものである。4つのLEDを識
別するために、図面の左から右に向けて、順に、106
A〜106Bを付してある。方向表示部106の横並び
の各LEDを図3(b)で示すタイミングチャートのよ
うに点滅制御することにより、これを見た者は、方向表
示部106の表示形態を見て、直観的に、左から右に移
動している感じを受ける。
【0036】図2(a)において被検出流体の流れ方向
が逆転(右から左の方向に流れ)した場合、流れ検出部
105は、その流れ方向の情報を有した第1の検出信号
を制御部109へ出力し、制御部109は、これを受け
て、数値表示部107を「E」表示させる。この「E」
表示は、検出エラーつまり流量計1の設置不良を意味す
る。
【0037】制御部109は、第1の検出信号を受け
て、方向表示部106のLEDの点灯順を逆転させ、右
から左に点滅させる。これにより、本体部101の流路
104と実質的に平行に並んで連続的に配置された4つ
LED106A〜106Dが左から右に向けて順に点滅
するため、これを見た者は、方向表示部106の表示形
態を見て、直観的に、左から右に移動している感じを受
ける。
【0038】流量計1の流路104を流れる被検出流体
の流速が大きくなるに従って発生起電力が大きくなる。
この特性を用いて、方向表示部106の各LEDの点滅
頻度及び/又は点灯時間を変更するようにしてもよい。
上記で説明した被検出流体の右から左への(α方向)の
流れよりも流速が大きい場合には流れ検出部105は比
較的大きな起電力を検出する。
【0039】流れ検出部105は、起電力のその大きさ
を第3の検出信号として第1の検出信号とともに、制御
部109へ出力する。制御部109は、その第3および
第1の検出信号を受けて、方向表示部106のLED1
06A〜106Dを、図3(c)に示すタイミングチャ
ートのように順次点滅させることで被検出流体の流れ方
向および流速の大小の程度を視覚的に表すことができ
る。すなわち、図3(b)と(c)を対比すれば理解で
きるように、各LEDの点滅頻度および点灯時間が異な
っており、図3(c)の方が、頻繁に点滅し且つ点灯時
間も短い。これを見た者は、方向表示部106のせわし
なく点滅する4つのLEDから、被検出流体の流速が大
きいことを直観的に知ることができる。換言すれば、被
検出流体の流量が大きいことを知ることができる。した
がって、方向表示部106の点滅具合を観察すること
で、被検出流体の流速ひいては流量の大小の傾向および
その変化を直観的に知ることができる。
【0040】次に、図2を参照して、左右方向に延びる
配管に対して、この中を流れる流体の流れ方向に対応し
た流量計1の取付及び表示ケース102の向きの設定
(回転)を説明する。図2(a)は、工場等に敷設した
左右方向に延びる配管120内を流体が右方向(α方
向)に流れる場合を例に説明するものであり、図2
(b)は、配管120内を流体が左方向(β方向)に流
れる場合を例に説明するものである。
【0041】流量計1は、本体ケース101に付された
矢印表示Yを流体の流れ方向に合致させて配管120に
取り付ける必要がある。流量計1の数値表示部107
は、前述のようにY方向に流れる流体の流量の表示をす
るように設定されているため、例えば被検出流体の流れ
方向がβ方向になった場合、数値表示部107の流量を
示す数字および設定部108のキーの印刷された記号が
上下逆さまとなり、作業者にとって見ずらいものとな
る。このときには、表示ケース102を180度回転さ
せて、数値表示部107の流量を示す数字の上下に合わ
せることができる。
【0042】表示ケース102の180度回転は位置検
出センサ110によって検出され、この位置検出センサ
110から位置情報を含んだ第2の検出信号が制御部1
09に出力される。制御部109は、この信号を受け
て、方向表示部106のLEDの点灯順を逆転し、順
に、LED106D、LED106C、LED106
B、LED106Aを点灯させる。この場合において
も、流速の大きさに応じて、各LEDの点滅頻繁及び/
又は点灯時間を変更するようにしてもよい。
【0043】図4は、上述した流量計1の変形例を示す
ものであり、この図4の流量計1にあっては、表示ケー
ス102の一側面に方向表示部106を設けた点を除い
て上述した第1実施例の流量計1と同一の構成を有す
る。また、図4は、流量計1を上下に延びる配管120
に取り付けた例を示すものである。
【0044】図4の流量計1は、配管120内を下向き
に流れている被検出流体の流量を検出する。この流量計
1は、方向表示部106を横向きにすれば、作業者が横
方向一方側S1から方向表示部106を視認することが
でき、また、表示ケース102を180度回転させて、
方向表示部106を反対側に向ければ、作業者は横方向
反対側S2から方向表示部106を視認することができ
る。例えば、上下に延びる配管120の一側に壁などの
障害物が存在しているときには、表示ケース102を回
転させて反対向きにして、方向表示部106を視認し易
い向きに位置させることで、配管120内の被検出流体
の流れ方向を容易に観察することができる。
【0045】方向表示部106は、先に説明したよう
な、その表示形態を見て直観的に流れ方向を知ることの
できる横並びのLEDの点滅に限られず、他の直観的に
流れ方向を表示する形態として、図5(a)で示す矢印
形状の表示を用いてもよく、具体的には、図示のように
左方向を指し示す矢印と右方向を指し示す矢印とを横並
びに配置するのが好ましい。この一対の矢印表示は、制
御部109の制御に基づいて配管120の中の流体の流
れ方向と合致する方向を指し示す矢印だけを点滅または
点灯するようにすればよい。
【0046】方向表示部106は、図5(b)に示すよ
うに、2つのLED106L、106Rを横並びに配置
してもよい。左側LED106Lと右側LED106R
を図5(c)で示すタイミングチャートのように点滅制
御することで、これを見た者は、直観的に、流体が左か
ら右へ流れている感じを受けるであろう。
【0047】図6は、方向表示部106の他の変形例を
示すものである。図6の方向表示部106は、5つのL
ED131〜135を十文字を描くように配置した構成
を有する。この図6の方向表示部106によれば、表示
ケース102の本体ケース101に対する回転角度が9
0度間隔であっても、配管120の延び方向やこの配管
120内での被検出流体の流れ方向に対応した表示をす
ることが可能である。
【0048】すなわち、左右方向に延びる配管120に
適用したときには、図6(a)から理解できるように、
図面を見て横並びの3つのLED134、132、13
5を図3(b)又は(c)に従って点滅させることで、
配管120を流れる流体の左から右又はその逆の流れ方
向を視覚的に示すことができる。
【0049】上下方向に延びる配管120に適用したと
きには、図6(b)から理解できるように、図面を見て
縦並びの3つのLED131、132、133を図3
(b)又は(c)に従って点滅させることで、配管12
0を流れる流体の上から下又はその逆の流れ方向を視覚
的に示すことができる。
【0050】表示ケース102の90度間隔の回転位置
を検出するには、位置検出センサ110を2つの磁石1
10aと2つの磁気センサ110bとで構成すればよい
(図1)。2つの磁石110aは、本体ケース101の
表示ケース102に対向する面における取付部103の
回転軸を中心とした円周上に90度離れた状態で配設さ
れる。
【0051】2つの磁気センサ110bは、近接する磁
石110aを検出することで検出信号を出力する作用を
有したものであり、検出信号を制御部109に出力する
ために、制御部109と電気的に接続されている。2つ
の磁気センサ110bは、表示ケース102の本体ケー
ス101側に対向する面における取付部103の回転軸
を中心とした前記円と同一半径の円周上に、90度離れ
た状態に配設するとともに、表示ケース102と本体ケ
ース101の位置関係が図2(a)のときに2つの磁石
110aに対してそれぞれ少なくとも90度離れた位置
に配設される。2つの磁気センサ110bは、本体ケー
ス101に対する表示ケース102の0度、90度、1
80度、および270度の回転に伴い、磁気センサ11
0bの検出信号出力の組み合わせが4通りできるため、
表示ケース102の本体ケース101に対する4つの相
対的な回転位置を検出することができる。なお、この場
合、取付部103の係止機構を、回転角度0度、90
度、180度および270度の4つ設けることで、作業
者が頻繁に使用される位置にて容易に位置決めができ
る。
【0052】第2実施例 図7は、本発明の第2実施例を説明するための図であ
る。この第2実施例の流量計2の説明において、上述し
た第1実施例の流量計1と同一の要素には同一の参照符
号を付すことによりその説明を省略し、以下に、第2実
施例の特徴部分について説明する。
【0053】この第2実施例の流量計2にあっては、第
1実施例の流量計1に設けられた位置検出センサ110
を省いた構成となっており、また、制御部109の制御
内容などが異なっているものの、その他、例えば、矢印
表示Yを備え、この矢印表示Yに一致した流体流れ対し
てだけ適用できる等については第1実施例の流量計1と
同一である。
【0054】方向表示部106の表示の方向設定、例と
して図面に向かって「右から左」に被検出流体が流路1
04を流れるとしたときの設定について説明する。作業
者は、設定部108のリターンキー108cを3秒以上
の長押しをすることで、表示ケース101に対する被検
出流体の流れ方向を設定するモードに入ることができ
る。このとき数値表示部107は、その表示内容が、流
量値の表示から、流れ方向が「右から左への流れ」を意
味する「R」もしくは「左から右への流れ」を意味する
「L」のいずれかに変更される。
【0055】作業者は被検出流体の流れ方向が「右から
左」であることを予め確認したうえで、アップキー10
8aもしくはダウンキー108bにて数値表示部107
の表示を「R」にする。作業者がリターンキー108c
を押し下げることにより方向表示部106の表示モード
が「右から左」への流れを直観的にイメージさせる点滅
モードに決定される。なお、このキーによるマニュアル
操作により決定された内容は、方向表示部106の表示
を制御するために制御部109に記憶される。
【0056】以上の手順で方向表示部106の設定を完
了した後、制御部109は、流れ検出部105から被検
出流体の流れを示す検出信号を受け取って、方向表示部
106の横並びのLED106A〜106Dの点滅表示
モードが決定され、被検出流体の流れ方向と同一となる
ように図3のとおりに、最も左のLED106Aから最
も右のLED106Dに向けて、順に、点滅するように
方向表示部106を制御する。
【0057】例えば配管の近傍に障害物が存在するなど
の理由により、表示ケース102を180度回転させた
ときには、方向表示部106のLED106A〜106
Dの点滅順序を逆にする表示モードに切り替える必要が
ある。この場合には、上述した操作手順と同様の操作手
順により、数値表示部107の表示内容を「L」に設定
する。この設定により、方向表示部106のLED10
6A〜106Dの点滅順序は、流路104を流れる被検
出流体の流れ方向と一致したものとなる。
【0058】この第2実施例の流量計2にあっては、上
述したように、方向表示部106の表示モードを、選択
的に、「右から左(下から上)」を視覚的に表示する第
1モードと、「左から右(上から下)」を視覚的に表示
する第2モードとに切り替え可能であるため、例えば、
被検出流体の流れ方向だけを知りたい目的で流量計2を
用いることができる。
【0059】すなわち、例えば、上述の例で、流体が
「左から右」に流れる配管に対して、意図的に矢印表示
Yを右に向けて流量計2を設置し、上述した操作手順と
同じ操作手順により、数値表示部107の表示内容を
「L」に選択してこれを設定すれば、数値表示部107
はエラーを示す「E」が表示されるものの、方向表示部
106の表示モード(LEDの点滅モード)は、配管内
の流れる流体の流れ方向に一致した流れをイメージさせ
る表示となる。
【0060】なお、この第2実施例にあっても、第1実
施例及びその変形例で説明した内容を含めることがで
き、特に、その表示態様(例えば図3)についても適用
可能であることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の流量計のブロック図である。
【図2】第1実施例に関して、配管内を流れる流体の流
れ方向と流量計の取付との関係を説明するための図であ
る。
【図3】横並びの4つのLEDからなる方向表示手段を
抽出した図であり、また、この4つのLEDの点滅制御
の2つの具体例を例示するタイミングチャートである。
【図4】図1の流量計に対する他の変形例を説明するた
めの図である。
【図5】方向表示手段の変形例として、直観的に流れ方
向を示すことのできる2つの具体例を例示する図であ
り、また、その表示形態の具体的な制御を例示するタイ
ミングチャートである。
【図6】方向表示手段の他の変形例を説明するための図
であり、また、これを利用した2つの表示態様を説明す
るための図である。
【図7】第2実施例の流量計の構成を説明するための図
である。
【符号の説明】
1 第1実施例の流量計 101 流量計の本体ケース 102 表示ケース 103 本体ケースと表示ケースとを回転可能に連結
する取付部 104 本体ケース内の被検出流体用流路 105 被検出流体の流量を検出する流れ検出部 106 方向表示部 107 流量を数値表示する数値表示部 108 数値表示部の表示モードなどを選択する設定
部 109 制御部 110 本体ケースと表示ケースとの相対回転位置を
検出するための位置検出センサ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検出流体が通過する流路を備えた本体
    部と、前記流路を通過する被検出流体の流量を表示する
    表示部とを備えた流量計であって、 前記本体部は、前記流路を通過する被検出流体の流れ方
    向を検出するとともにその流れ方向の情報を有する第1
    の検出信号を出力する流れ検出手段を含み、 前記表示部は、 前記流路を通過する被検出流体の流れ方向を直観的に知
    ることのできる表示形態で表示する方向表示手段と、 前記第1の検出信号に従った被検出流体の流れ方向を示
    す表示形態で前記方向表示手段を表示させる制御手段と
    を含むことを特徴とする流量計。
  2. 【請求項2】 前記方向表示手段は、少なくとも2つの
    可視態様に変化可能な、複数の表示素子を含むことを特
    徴とする請求項1に記載の流量計。
  3. 【請求項3】 前記方向表示手段を光電センサする複数
    の表示素子が、被検出流体の流れ方向に向けて順に点滅
    することを特徴とする請求項1又は2に記載の流量計。
  4. 【請求項4】 前記表示部と前記本体部とを相対回転可
    能に連結する取付部と、 前記表示部の前記本体部に対する相対的に回転位置を検
    出して、検出した回転位置の情報を有する第2の検出信
    号を出力する位置検出手段とを更に備え、 前記表示部が前記本体部に対して所定の回転位置をとっ
    たときに、前記方向表示手段を構成する複数の表示素子
    の並び方向が前記流路に対して実質的に平行になり、ま
    た、 前記制御手段が、前記第1の検出信号及び前記第2の検
    出信号を受けて、前記位置検出手段により検出した前記
    表示部の回転位置に応じて、前記本体部の流路を通過す
    る被検出流体の流れ方向と一致する前記表示部の表示態
    様にすることを特徴とする請求項2に記載の流量計。
  5. 【請求項5】 前記流れ検出手段は、更に流速を検出す
    るとともに、その検出結果の情報を有した第3の検出信
    号を出力し、 前記制御手段は、前記第3の検出信号に基づいて、前記
    複数の表示素子を配置順に点滅させるタイミングを、前
    記流速の大小に対応するように制御することを特徴とす
    る請求項4に記載の流量計。
  6. 【請求項6】 被検出流体の流量を検出してこれを表示
    する流量計において、 被検出流体の流れ方向を直観的に知ることのできる表示
    態様で表示する方向表示手段と、 該表示手段が表示する被検出流体の流れ方向をマニュア
    ル操作に基づいて設定するための設定手段と、 該設定手段により設定された流れ方向を記憶するととも
    に、この設定された流れ方向に基づいて前記方向表示手
    段の表示態様を制御する制御手段と、を有することを特
    徴とする流量計。
  7. 【請求項7】 前記方向表示手段が、複数の表示素子を
    含むことを特徴とする請求項6に記載の流量計。
  8. 【請求項8】 前記流量計が、被検出流体が通過する流
    路を備えた本体部と、前記方向表示手段および前記設定
    手段を含む表示部とからなり、前記表示部が前記本体部
    に対して回転可能に取付けられていることを特徴とする
    請求項7に記載の流量計。
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