JP2004309414A - 流量計測装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガスメータのような流量計測装置において一種類のボディでありながら、計測機能や感震機能等に支障なく倒立配置や水平方向に寝かせた配置などのような種々の設置姿勢のバリエーションに対応することができるようにする。
【解決手段】倒立した姿勢や横倒しの姿勢のボディ(外装筐体)2に対して、相対的に計測器1や表示器7や感震器16を180度や90度などの角度にまで回動させることで、それらの計測器1や表示器7や感震器16を正立した姿勢(鉛直方向を基準として直立した姿勢)に保つようにする。あるいは表示器7が電子ディスプレイデバイスの場合には、それに入力される電気信号を切り替えることで、画面に表示される数値等の天地(上下)を逆転させる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は例えば都市ガスやLPGのような流体を計測対象としてその流量を計測するガスメータなどの流量計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガスメータのような流量計測装置は、一般に、そのガスメータの需要家の家屋等の壁面付近または地境などに設置されている。さらに詳細には、図13に従来のガスメータの設置姿勢の典型的な一例を示したように、ガスの配管131を地面からほぼ垂直に立ち上がらせ、その先端部をUの字型の曲管132にして開口が下を向くようにしておき、その開口に対してガスメータのボディ全体133が懸垂状に取り付くようにするという、いわゆる「ランドセル型」と呼ばれるような取り付け方式で設置されている。
【0003】
この場合、ガスメータによって計測される積算流量値は、例えば機械式カウンタによって表示されるが、上記のような姿勢で設置されることから、積算流量値の表示が最も見易くなるように、ガスメータの外装筐体(いわゆるボディ)の正面に積算流量値の機械式カウンタが配置されている。
【0004】
ガスメータの内部には、例えば膜式と呼ばれるようなガスの流れに対応して容積変化する吹子状の機械式の流量計測機構などが内蔵されているが、この膜式の流量計測機構は、ガスメータが鉛直方向に正立した状態で所定の計測精度が得られるように設計あるいは校正されている。これは、例えば流量計測機構の吹子に設けられているバルブ等には機械的な擦動抵抗や重力に因る慣性抵抗等があるので、正確な計測を行うことができるようにするためには、そのような機械的な動作抵抗等を考慮に入れた設計あるいは校正が必要となるからである。
【0005】
また、例えばガスメータの場合、地震が生じた場合などには危険回避のため即座にユーザへのガスの供給を遮断することが要請されるので、地震動を自動的に検知して感震遮断を行うという、いわゆる感震器を備えたものが多い。この感震器は、一般に、地震動に対応して揺動するように設定された所定の重量を有する剛球が内蔵されており、地震発生時にその剛球が揺動すると、そのような機械的な揺動を電気的に検知するなどして、地震動の発生を検知するように設定されている。
【0006】
このような感震器では、地震が発生していない通常時に感震器が鉛直方向に対して有意に斜めの姿勢になっているなどして剛球が偏った位置にあったり自由に揺動できない状態にあったりすると、地震動を正確に検知することができなくなる虞がある。このため、ガスメータ全体の取り付け姿勢における、鉛直方向に対する傾きの許容度が±5度以下程度に制約されている。
【0007】
また、例えば供給するガスのゲージ圧のような圧力を計測するための圧力センサを内蔵するガスメータの場合には、ボディ内で外気圧を計測するために、外部からの水滴の侵入を防ぐと共に内部との通気を行うための防水通気構造を備えている。この防水通気構造は、言うなれば防水用の笠状の廂を備えた通気窓であって、ガスメータのボディの裏面などに、防水用の笠状の廂が通気窓の上側に位置するように設けられている。
【0008】
あるいはガスメータ以外にも、例えば上下水道用メータでは、一般に、地表付近に埋設されたピット内に設置されている。この上下水道用メータは、埋設されたピット内に設置されていることから、計測値を表示するための機械式指針等の表示器は、検針者等が上から見下ろすようにして目視されることになるため、表示を見易いものとするために、機械式指針等上下水道用メータ本体のボディの上面に配置されている。
【0009】
このように、従来の流量計測装置では、設置姿勢が所定の1種類のみにあらかじめ固定的に定められていた。
【0010】
【特許文献1】
特開平10−293050号公報(発明の詳細な説明全体)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような「ランドセル型」の設置方式の他にも、従来図2に示したような、「ランドセル型」を正立とすると倒立した姿勢で設置することや、従来図3に示したような、地表付近に埋設あるいは半埋設することなどの設置姿勢にバリエーションがあり、そのうちから設置姿勢を選ぶことが可能であることが望ましいが、従来のガスメータでは、そのような通常とは異なった姿勢で設置することは実質的に不可能であった。
【0012】
また、従来の技術では、そのような設置姿勢のバリエーションに対応するためには、設置姿勢のバリエーションごとにガスメータの形状や構造のバリエーションが必要となり、延いてはガスメータの管理や生産性や製造コスト等の点で煩雑化やコストアップなどのデメリットが生じるという問題があった。
【0013】
すなわち、例えば積算流量値を表示するための機械式カウンタを有するガスメータの場合、機械式カウンタはその機構上、ガスメータのボディに固定的に取り付けられているので、ガスメータを上下逆転させると、表示される積算流量値も天地が逆転して視認されることとなり、極めて見辛いものとなってしまう。あるいは機械式カウンタの他にも、例えば液晶表示パネルのような電子ディスプレイデバイスによって積算流量値を表示するガスメータもあるが、この場合にも、電子ディスプレイデバイスはガスメータのボディに固定的に取り付けられているので、機械式カウンタの場合と同様に、ガスメータを上下逆転させると、表示される積算流量値も天地が逆転して視認されることとなり、極めて見辛いものとなってしまう。
【0014】
また、例えば膜式のガスメータの場合では、ガスメータが鉛直方向に正立した状態で所定の計測精度が得られるように設計あるいは校正されているので、それを倒立して設置すると、流量計測機構の吹子に設けられているバルブ等には機械的な擦動抵抗や重力に因る慣性抵抗などのような種々の計測条件が正規の状態とは異なったものとなってしまい、正確な計測を行うことができなくなる。
【0015】
また、機械式の感震器を備えたガスメータの場合、倒立姿勢や水平方向に寝かせた姿勢で設置すると、正立姿勢と比較して、倒立姿勢の場合には180度、水平方向に寝かせた姿勢の場合には90度、異なった姿勢であり、感震器の正確な動作が保証できる許容範囲の角度誤差である±5度を大幅に逸脱した姿勢となるため、地震動の自動的検知を正確に行うことが不可能となってしまう。
【0016】
また、防水通気構造を備えたガスメータの場合には、例えば倒立して設置すると、本来は防水用ために笠状に突出するように設けられた廂が、むしろ防水機能とは逆に雨水などの水滴を積極的に掬って通気窓を通ってボディの内部へと導入してしまう虞がある。
【0017】
あるいはガスメータ以外にも、例えば上下水道用メータの場合、地表付近に埋設されるのではなく配管途中にガスメータのような姿勢で設置されることが望ましい場合もあるが、このような通常とは異なる姿勢で設置される場合、機械式指針等の表示器による表示が見辛い向きになるなどの不都合が生じる。
【0018】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、一種類のボディでありながら、上記のような不都合なく、倒立配置や水平方向に寝かせた配置などのような種々の設置姿勢のバリエーションに対応することができる流量計測装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明による流量計測装置は、計測器または表示器または保安器のうち少なくとも前記計測器を外装筐体に内蔵または付設してなる流量計測装置において、前記外装筐体に内蔵または付設されている前記計測器または前記表示器または前記保安器のうち少なくともいずれか1つが、前記外装筐体に対して回動可能に設定されている。
【0020】
本発明による流量計測装置では、計測器は言うまでもなく、積算流量値を表示する表示器や、感震器のような保安器などを外装筐体(いわゆるボディ)に内蔵または付設してなる流量計測装置において、外装筐体に内蔵または付設されている計測器や表示器や保安器が、外装筐体に対して例えば90度や180度(弧度法表記で)あるいはそれ以上の角度に亘って回動可能に設けられているので、外装筐体を例えば倒立あるいは寝かせて設置する場合などでも、その倒立した姿勢の外装筐体に対して相対的に計測器や表示器や保安器を回動させることで、それらの計測器や表示器や保安器は正立した姿勢(鉛直方向を基準として直立した姿勢)にすることができる。あるいは、例えばどうしても10度程度の傾斜姿勢で当該流量計測装置(の外装筐体)を設置しなければならいことが必要な場合などでも、その傾斜姿勢に対応した角度で計測器や表示器や保安器を回動させて、それらは正立した姿勢にすることができる。
【0021】
また、本発明による他の流量計測装置は、前記外装筐体に内蔵または付設されている前記計測器、前記表示器および前記保安器のうち少なくともいずれか2つが1つのユニットとして一纏まりにユニット化されており、前記ユニットごと一纏まりで一斉に前記外装筐体に対して回動可能に設定されている。
【0022】
すなわち本発明による他の流量計測装置では、外装筐体に内蔵または付設されている計測器や表示器や保安器が1つのユニットとして一纏まりにユニット化された状態となっており、その一纏まりが共に外装筐体に対して回動するので、外装筐体を例えば倒立あるいは寝かせて設置する場合などでも、その倒立した姿勢の外装筐体に対して相対的に計測器や表示器や保安器を回動させることで、それらの計測器や表示器や保安器はそれら一つ一つを個別に回動させなくとも一斉に前記外装筐体に対して回動させて、正立した姿勢にすることができる。
【0023】
本発明によるさらに他の流量計測装置は、計測器、表示器および保安器のうち少なくとも前記計測器を外装筐体に内蔵または付設してなる流量計測装置において、前記外装筐体に内蔵または付設されている前記計測器、前記表示器および前記保安器のうち少なくともいずれか一つが、上下対称性または左右対称性を有するように設定されている。
【0024】
すなわち本発明によるさらに他の流量計測装置では、外装筐体に内蔵または付設されている計測器や表示器や保安器が、上下対称または左右対称の構造に形成されているので、外装筐体を例えば倒立させて設置する場合などでも、そのような倒立姿勢をとることに起因した計測器や表示器や保安器における不都合が生じることはない。
【0025】
ここで、さらに具体的な態様としては、前記計測器が、計測対象の流体の流れに対応して容積変化を生じる吹子状機構と、前記吹子状機構の容積変化を機械的な回転運動に変換して出力する出力軸とを有するものであり、前記外装筐体に対して回動可能に設定されており、前記計測器の出力軸が、前記外装筐体に対する回動運動の回動軸と同軸の位置にあるように設定されているようにしてもよい。
【0026】
すなわち、計測器が、計測対象の流体の流れに対応して容積変化を生じる吹子状機構と、前記吹子状機構の容積変化を機械的な回転運動に変換して出力する出力軸とを有する、いわゆる膜式のものであり、その出力軸が、前記外装筐体に対する回動運動の回動軸(回動中心)と同軸の位置にあるように設定することで、計測器を外装筐体に対して回動可能にすることができる。
【0027】
また、膜式の計測器を採用した流量計測装置の場合には、流量積算値を示すための表示器としては、計測器の出力軸を介して伝達される回転力によって流量積算値を示すためのカウンタが機械的に動かされるように設定されている機械式カウンタが採用される場合が多いので、そのような機械式カウンタについても、前記外装筐体に対して相対的に回動可能に設定されているようにすることが望ましい。
【0028】
また、前記計測器が、計測対象の流体の流れに対して音波を伝播させて、その音波の伝播時間または伝播速度もしくは送受応答周波数に基づいて前記流体の流量を計測するものであって、かつ防滴構造が設けられており、前記防滴構造が有効に機能する姿勢を取ることができるように前記外装筐体に対して回動可能に設定されている、いわゆる超音波伝播式の計測器であるようにしてもよい。
【0029】
すなわち、超音波伝播式の計測器では一般に、超音波発/受信素子は計測対象の流体が流れる導通路から若干奥まった位置に配置される場合が多いので、この部分に流体中に含まれている水蒸気の水滴やミストや湿潤を帯びた塵埃などが溜りやすい虞があるため、特に鉛直方向下側の部分に防滴構造を設けて水滴等を重力によって排除するようにしていることが多い。このような防滴構造を有効に機能させるためには、防滴構造が常に鉛直方向下側に位置するようにすることが要請される。そこで、本発明による流量計測装置では、そのような防滴構造が有効に機能する姿勢を取ることができるように、超音波伝播式の計測器を外装筐体に対して相対的に回動できるようにすることが望ましい。
【0030】
あるいは、前記計測器が、計測対象の流体の流れに対して音波を伝播させて、その音波の伝播時間または伝播速度もしくは送受応答周波数に基づいて前記流体の流量を計測するものであり、前記音波の伝播経路を水平方向に向けることができるように前記外装筐体に対して回動可能に設定するようにしてもよい。
【0031】
すなわち、上記のような防滴構造を採用しない超音波伝播式の計測器の場合には、超音波発/受信素子を水平面内の2点に配置することで、水滴等が超音波発/受信素子付近に溜らないようにしているが、外装筐体を例えば90度寝かせて設置すると、2つの(一対の)超音波発/受信素子のうち一方が鉛直方向下側に位置することになってしまう場合がある。そこで、本発明による流量計測装置では、前記音波の伝播経路を水平方向に向けることができるように、超音波伝播式の計測器を外装筐体に対して相対的に回動できるようにすることが望ましい。
【0032】
また、計測器としては、上記の他にも、計測対象の流体の流れによって生じるエンタルピー変化に基づいて前記流体の流量を計測する熱式、または計測対象の流体の流れによって生じる渦の様相に基づいて前記流体の流量を計測する渦式、もしくは計測対象の流体の流れによって生じるフルイディック発振に基づいて前記流体の流量を計測するフルイディック式などが可能である。
【0033】
また、表示器が、電子ディスプレイデバイスであり、前記電子ディスプレイデバイスに入力される電気信号の切り替えによって、表示画面における表示の上下または左右を変更可能に設定されているようにしてもよい。
【0034】
すなわち、例えばドットマトリックス表示方式やセグメント数字表示方式の液晶表示パネルのような電子ディスプレイデバイスを用いて、計測結果の流量値や積算流量値などの数値表示を行うものとし、その電子ディスプレイデバイスに入力する電気信号を上下または左右逆転した表示を行うように切り替えることによって、表示画面における数値表示の上下または左右を逆転させることができるので、例えば外装筐体を倒立させて設置することに伴ってその外装筐体に固定的に付設されている液晶表示パネルのような電子ディスプレイデバイスが倒立姿勢になっても、表示画面に表示される数値等は正立状態にすることができる。
【0035】
あるいは、前記外装筐体の表面に付設される電子ディスプレイデバイスが、前記外装筐体の表面上での表示画面の相対的な向きを変更して付設可能であるように設定されているようにしてもよい。
【0036】
すなわち、液晶表示パネルのような電子ディスプレイデバイスは一般に、その本体が薄板パネル状に形成されているので、外装筐体の表面などに計測値等を表示するための表示器として付設することが可能である。そこで、例えば外装筐体を倒立させて設置する場合などには、表示器である電子ディスプレイデバイスを180度回動させて(天地を反転させて)付設することができる。
【0037】
また、前記保安器が、揺動可能な剛体を内蔵しており前記剛体の揺動に基づいて地震動を検知するという、いわゆる機械式の感震器であり、前記感震器は、前記外装筐体に対して±5度を超える角度で回動可能に設定されているようにすることが望ましい。
【0038】
すなわち、従来の機械式の感震器は、±5度以下の範囲内でのみ、当該流量計測装置(換言すれば外装筐体)の取り付け誤差等に起因した傾斜角の補正を行うことが可能であるに過ぎなかったので、例えば当該流量計測装置を倒立した姿勢で設置すると、全く使用不能となっていた。しかし本発明による流量計測装置では、感震器を外装筐体に対して例えば90度あるいは180度などのように大幅な角度に亘って回動可能であるので、感震器の正確な動作を保ちつつ外装筐体を例えば倒立した姿勢で設置することができる。
【0039】
あるいは、前記保安器が、地震動によって機械的な歪みが生じる機構と、前記機構に付設されて前記機械的な歪みを検出する歪みセンサとを備えた感震器であるようにすることも可能である。
【0040】
すなわち、地震動によって機械的な歪みが生じる機構と、前記機構に付設されて前記機械的な歪みを検出する歪みセンサとを備えた感震器では、剛球を備えたいわゆる機械式の感震器とは異なり、感震機能が重力の影響を殆ど全く受けることがないので、感震器が内蔵された外装筐体を鉛直方向に対してどのような向きの姿勢に設置しても、感震器は重力の影響を受けることなく正確な感震動作を行うことができる。
【0041】
また、前記外装筐体が、外部からの水滴の侵入を防ぐと共に内部との通気を行うための防水通気構造を有するものであり、前記防水通気構造が、前記外装筐体の表面で回動可能に設定されているようにすることなども可能である。
【0042】
すなわち、防水通気構造を備えたガスメータなどにおいては、例えば倒立して設置すると、本来は防水用ために笠状に突出するように設けられた防水通気構造の廂が、むしろ防水機能とは逆に雨水などの水滴を積極的に掬って通気窓を通ってボディの内部へと導入してしまう虞があるが、本発明による流量計測装置では、防水通気構造が外装筐体に対して回動可能に設定されているので、外装筐体を例えば倒立姿勢に設置しても、防水通気構造を外装筐体に対して180度回動させて正立姿勢にすることによって、防水通気構造の正規の機能を保つことができる。
【0043】
なお、前記外装筐体に対して回動可能に設定されている前記計測器または前記表示器または前記保安器のうち少なくともいずれか1つが、前記外装筐体の外部から所定の治具による操作によって回動可能であるように設定されているようにすることが、より望ましい。
【0044】
すなわち、もしも計測器や表示器や保安器を安易に回動できるようにすると、例えば何らかの悪意ある妨害等に因って、計測器や表示器や保安器を正確な計測機能や感震機能が妨げられるような姿勢に回動させられてしまう虞がある。そこで、そのような不都合を回避するために、外装筐体の外部から特定の治具による操作によってのみ回動可能であって安易には回動できないようにすることなどが望ましい。
【0045】
あるいは、前記外装筐体に対して回動可能に設定されている前記計測器または前記表示器または前記保安器のうち少なくともいずれか1つが、前記外装筐体の内部に収容される際に回動可能であり、前記外装筐体の内部に収容された後には回動不能であるように設定されているようにしてもよい。
【0046】
また、前記外装筐体に対して回動可能に設定されている前記計測器または前記表示器または前記保安器のうち少なくともいずれか1つが、±360度以下の角度内で回動可能であるようにしてもよい。
【0047】
すなわち、外装筐体の姿勢変化は基本的に±360度以下の範囲内で行われるのであるから、計測器や表示器や保安器の外装筐体に対する回動可能な角度の範囲は±360度以内であれば十分である。それ以上に何度も(例えば720度などのように)回転可能であることは、不必要であるばかりでなく、例えば外装筐体の表面に固定された表示器の電子ディスプレイデバイスと外装筐体に内蔵されて回動する計量器との間での接続配線等をキンクさせてしまうなどの不都合がある。この点からも、計測器や表示器や保安器の外装筐体に対する回動可能な角度の範囲は±360度以内とすることが望ましい。
【0048】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0049】
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る流量計測装置であるガスメータの主要部の構成を表したものである。なお、以下の実施の形態の説明では、本発明としての主要部を中心として詳述するものとし、その他の例えば計測器本体の内部構造などのような、本発明の主要部との関係性が比較的薄い部位についての詳述は省略する。
【0050】
この流量計測装置は、いわゆる膜式の計測器1を備えたガスメータであり、その計測器1は、外装筐体(いわゆるボディ;以下同様)2に対して弧度法表記で±360度に亘って回動可能に設定されており、例えば図2に一例を示したような倒立した姿勢で設置することや、図3に一例を示したような横向きに寝かせて(横倒しの姿勢で)設置することなどが可能となっている。
【0051】
さらに詳細には、計測器1は、計測対象であるガスの流れに対応して容積変化を生じる吹子状機構(計測器1に内蔵されているので図示省略)と、その吹子状機構の容積変化を機械的な回転運動に変換して出力する出力軸3とを有している。その出力軸3は、ボディ2に対する計測器1全体の回動運動の回動軸と同軸の位置にあるように設定されていて、計測器1全体が、出力軸3を回動中心(の仮想的回動軸)としてボディ2に対して±180度回動させて配置することができるようになっている。
【0052】
吹子状機構に対して計測対象のガスを流入させる導入管4および下流側へと流出させる導出管5は、それぞれ計測器1の天面と底面とに設けられている。ボディ2側に設けられたガス配管またはボディ2に外部から挿通されるガス配管に接続されない(使用されない)方の導入管4および導出管5は、それぞれ口栓のような蓋体6で塞がれるようになっている。図1では、底面側の導入管4および導出管5が外部のガス配管と接続される場合を示しているので、天面側の導入管4および導出管5が使用されないため、こちら側の導入管4および導出管5が蓋体6で塞がれている。あるいは逆に天面側の導入管4および導出管5を使用する場合には、底面側の導入管4および導出管5が使用されなくなるため、そちら側を塞ぐようにすればよい。
【0053】
計測された流量を積算してなる積算流量値を表示する表示器7である機械式カウンタ7aは、ボディ2側に例えば捩子止めなどによって付設される。吹子状機構から出力される回転力は、出力軸3〜その先端の歯車8〜機械式カウンタ7aの入力軸9の先端の歯車10〜入力軸9、という経路で機械式カウンタ7aへと伝達されて、機械式カウンタ7aの文字盤を機械的に切り替える動作を行うように設定されている。この機械式カウンタ7aについても、入力軸を回動中心として、±180度に亘って回動可能に設定されている。
【0054】
このような第1の実施の形態に係るガスメータでは、図4(A)に示したように、いわゆるランドセル型の姿勢で設置することも可能であり、あるいは図4(B)に示したように、倒立して設置されたボディ2に対して計測器1および表示器7をそれぞれ180度回動させることで、計測器1における計測機能および表示器7における表示の視認性等を妨げることなく倒立姿勢で設置することも可能となっている。
【0055】
なお、表示器7である機械式カウンタ7aは、ボディ2側に付設するのではなく、図5に一例を示したように、ボディ2側には表示器7の表示が外部から視認できるような窓部を設けておき、計測器1および表示器7を一体化して一纏まりのユニット11とし、このユニット11ごと±180度回動させるようにしてもよい。あるいはさらに、図示は省略するが、感震器のような保安器についても計測器1および表示器7と共に一体化して一つのユニット11に纏めるようにしてもよい。
【0056】
[第2の実施の形態]
図6は、本発明の第2の実施の形態に係る流量計測装置であるガスメータの主要部の構成を表したものである。
【0057】
この流量計測装置は、計測対象のガスの流れに対して超音波のような音波あるいは圧力波等を伝播させて、その超音波の伝播時間または伝播速度もしくは送受応答周波数に基づいてガスの流量を計測するという、いわゆる超音波伝播方式の計測器1を備えたガスメータである。その計測器1は、防滴構造12として水滴等を排出する穴が設けられており、ボディ2に対して±360度に亘って回動可能に設定されているので、防滴構造12の機能に不都合を生じることなく、例えば図2に一例を示したような倒立した姿勢で設置することや、図3に一例を示したような横向きに寝かせて設置することなどが可能なものとなっている。
【0058】
図6に示したように、超音波伝播式の計測器1では超音波発/受信素子15は計測対象のガスが流れる導通路13から若干奥まった位置に配置されているで、この部分にガス中に含まれている水蒸気の水滴やミストや湿潤を帯びた塵埃などが溜りやすいため、特に鉛直方向下側の部分に、水滴等を排出すると共にガスは漏れることのないようにした防滴構造12を設けて、水滴等を重力によって排出するようにしている。このような防滴構造12を有効に機能させるためには、防滴構造12を常に鉛直方向下側に位置させることが望まれる。そこで、この第2実施の形態に係るガスメータでは、そのような防滴構造12を有効に機能させることができるようにするために、超音波伝播方式の計測器1をボディ2に対して相対的に回動させて、防滴構造12を常に鉛直方向下側に位置させることができるようにしている。
【0059】
さらに詳細には、この超音波伝播方式の計測器1では、計測対象のガスを導通させる管状の導通路13の両端に、それぞれ外部のガス配管に接続される導入管4と導出管5とが接続されるが、その接続部分には、導通路13の導入管4および導出管5に対する回動を許容すると共に密閉性を有する例えばシリコーンゴム製の軸受兼パッキング14が介挿されていて、導通路13の中心線を回動中心として±180度の範囲内で回動可能に設定されている。これにより、例えばボディ2を倒立して設置する場合には、正立姿勢のボディ2に対して計測器1を180度回動させることで、防滴構造12を鉛直方向下向きに位置させるようにすることができる。あるいは、ボディ2を横倒しにした姿勢で設置する場合には、計測器1をボディ2の正立姿勢に適した状態のままにしていると、防滴構造12が鉛直方向下向きに位置しなくなってしまうので、この場合には、正立姿勢のボディ2に対して計測器1を90度回動させることで、防滴構造12が鉛直方向下向きの位置に来るようにすることができる。
【0060】
あるいは、互いに対向して配置される2つで一組の超音波発/受信素子15のそれぞれについて防滴構造12を設けて、防滴機能に関して計測器1が上下対称性を有するようにすることなども可能である。
【0061】
なお、このような防滴構造12が設けられていない超音波伝播方式の計測器1の場合には、超音波発/受信素子15に水滴やミスト等が溜らないようにするために、超音波発/受信素子15を水平面内の2点に配置する(換言すれば超音波の伝播経路を水平にする)ことが望ましいので、上記のように計測器1をボディ2に対して回動可能とし、ボディ2を倒立姿勢や横倒しの姿勢にしても、計測器1をボディ2に対して回動させて常に水平に保つようにすることができる。
【0062】
[第3の実施の形態]
図7は、本発明の第3の実施の形態に係る流量計測装置であるガスメータの主要部の構成を表したものである。
【0063】
このガスメータは、表示器7として液晶表示パネルのような電子ディスプレイデバイス7bを備えており、その電子ディスプレイデバイス7bへの電気信号の入力を切り替えることまたは電気信号を変更することによって、表示画面における表示の上下または左右を変更可能に設定されている。
【0064】
例えば図7に一例を示したように、いわゆるセグメント数字表示方式の液晶表示パネルのような電子ディスプレイデバイス7bを用いて、計測結果の流量値や積算流量値などの数値表示を行うが、その電子ディスプレイデバイス7bに入力する電気信号を、上下を逆転した表示に対応したものに切り替えることによって、表示画面における数値表示の上下を逆転させることができる。なお、図7の一例では、液晶表示パネルの各桁の数字のセグメントは、上下および左右が対称の形状に設定されているので、上下(天地)を反転して表示を行っても表示の視認性が損なわれることはない。また、液晶表示パネルには個々に固有の視野角特性があるが、上下方向での視野角特性が対称であること、あるいは上下方向でできるだけ広い視野角を有しているものを用いることが望ましいことは言うまでもない。
【0065】
このような第3の実施の形態に係るガスメータでは、例えば正立した姿勢で設置されていたボディ2を倒立した姿勢での設置に変更する場合、図8(A)に示したように、そのままでは表示器7である液晶表示パネルの画面に表示されている積算流量の数値表示が倒立した(天地逆転した)状態となり、極めて見辛いものとなってしまう。そこで、液晶表示パネルの各セグメントに入力する表示信号を天地逆転させたものとすることによって、図8(B)に示したように、画面に表示される積算流量の数値表示がボディ2に対して180度回動させて(上下逆転させて)、正常に視認可能な正立した状態の数値表示にすることができる。
【0066】
あるいは、液晶表示パネルのような電子ディスプレイデバイス7bは一般に、その本体が薄板パネル状に形成されているので、図9(A)に一例を示したように、積算流量値を表示するための表示器7としてボディ2の表面などに付設される場合が多い。そこで、例えばボディ2を倒立させて設置する場合には、図9(B)に模式的に示したように、ボディ2を正立させて設置する場合に対して表示器7を180度回動させて(天地を反転させて)付設するようにしてもよい。なお、この場合には、表示器7とボディ2に内蔵された計測器1や電子回路等との電気的接続用の配線22が半回転することになるが、配線22をそのように回転させてもキンク(捩れて断線したり縺れたりするなどの不都合な状態になる)等が生じることのないような長さおよび材質等に設定しておくことが望ましいことは言うまでもない。
【0067】
[第4の実施の形態]
図10は、本発明の第4の実施の形態に係る流量計測装置であるガスメータにおける、特に感震器の部分についての主要な構成を表したものである。
【0068】
このガスメータは、保安器として、揺動可能な剛体(図示省略)を内蔵しておりその剛体の揺動に基づいて地震動を検知するという、いわゆる機械式の感震器16を備えている。その感震器16は、ボディ2に対して相対的に±90度、±180度のような、±360度の範囲内で回動可能に設定されている。
【0069】
さらに詳細には、感震器16は回動軸17によってボディ2の内部で回動可能に支持されている。但し、例えば地震動のような振動に起因してボディ2内部で感震器16が揺動することのないように、感震器16は所定のトルクが与えられない限りは回動軸17を中心とした回動が行われないように設定されている。
【0070】
例えば正立姿勢で設置されていたボディ2を倒立姿勢で設置するように変更する場合には、ボディ2を180度回動して設置すると共に(あるいはそれ以前また以後に)、そのボディ2に対して相対的に感震器16を180度回動させることができる。あるいは、正立姿勢で設置されていたボディ2を横倒しの姿勢で設置するように変更する場合には、ボディ2を90度回動させて設置すると共に(あるいはそれ以前また以後に)、そのボディ2に対して相対的に感震器16を90度回動させることができる。
【0071】
このように、本実施の形態に係るガスメータでは、ボディ2を倒立姿勢で設置したり横倒しの姿勢で設置したりしても、感震器16を正立姿勢に保つことができ、正確な感震動作を確実に行うことが可能となる。
【0072】
なお、感震器16は上記のような機械式のもののみには限定されないことは言うまでもない。この他にも、地震動によって機械的な歪みが生じるようにした機構または構造物(図示省略)と、その機構または構造物に付設されてその機械的な歪みを検出する歪みセンサ(図示省略)とを備えたものにすることなども可能である。このような歪みセンサを用いた感震器16の場合には、剛球を備えたいわゆる機械式の感震器16とは異なり、感震機能が重力の影響を殆ど全く受けることがないので、感震器16が内蔵されたボディ2を鉛直方向に対してどのような向きの姿勢に設置しても、感震器16は重力の影響を受けることなく正確な感震動作を行うことができる。従って、この場合には、感震器16は回動可能に設定する必要はなく、ボディ2に対して固定的に付設することが可能である。
【0073】
あるいは、剛球を備えた機械式の感震器でも、剛球が上下左右前後方向に対称にフローティング状態で支持されているような構造のものを用いることなども可能である。
【0074】
[第5の実施の形態]
図11は、本発明の第5の実施の形態に係る流量計測装置であるガスメータにおける、特に防水通気構造の部分についての主要な構成を表したものである。
【0075】
このガスメータは、ボディ2が、外部からの水滴の侵入を防ぐと共に内部との通気を行うための防水通気構造18を有するものであり、その防水通気構造18が、ボディ2の表面で90度や180度あるいは45度などのような、ユーザにとって任意の角度に回動可能に設定されている。
【0076】
防水通気構造18を備えたガスメータにおいては、ボディ2を例えば倒立して設置すると、本来は防水用ために通気窓20の上を覆うように笠状に突出して設けられた防水通気構造18の廂19が、水滴を受けやすい状態となり、防水機能とは逆に雨水などの水滴をむしろ積極的に掬ってしまい、それが通気窓20を通ってボディ2の内部へと流入やすくなってしまうという虞があるが、このガスメータでは、図11(A),(B)に示したように、防水通気構造18がボディ2に対して回動可能に設定されているので、ボディ2を例えば倒立姿勢に設置しても、防水通気構造18をボディ2に対して180度回動させて正立姿勢にすることによって、防水通気構造18は正立した姿勢とすることが可能となり、防水通気構造18が本来有している防水機能を保つことができる。さらに詳細には、このガスメータにおける防水通気構造18は、図11(A)の平面図に示したように、平面形が雨水等の侵入を防ぐための廂19を中心部に備えたほぼ円盤状のもので、図11(B)の断面図に示したように、ボディ2側に設けられた擦動溝21に回動自在に嵌合されて支持されている。この防水通気構造18は、外部から所定以上の強さのトルクが与えられると回動可能であるように設定されている。例えば正立姿勢で設置されていたボディ2を倒立姿勢で設置するように変更する場合には、ボディ2を180度回動して設置すると共に(あるいはそれ以前また以後に)、そのボディ2に対して相対的に防水通気構造18を180度回動させて鉛直方向に対して正立した姿勢にして、この防水通気構造18が本来有している防水機能が効果的に作用するように保つことができる。
【0077】
なお、上記の各実施の形態で説明した以外にも、計測対象の流体の流れによって生じるエンタルピー変化に基づいてガスの流量を計測するという、いわゆる熱式流量計測器1、または計測対象の流体の流れによって生じる渦の様相に基づいてその流体の流量を計測する渦式流量計測器1、もしくは計測対象の流体の流れによって生じるフルイディック発振に基づいてその流体の流量を計測するフルイディック式流量計測器1などを計測器1として有する流量計測装置についても、本発明は適用可能であることは言うまでもない。
【0078】
また、もしも計測器1や表示器7や保安器を安易に回動できるようにすると、例えば何らかの悪意ある妨害等に因って、計測器1や表示器7や保安器を正確な計測機能や感震機能が妨げられるような姿勢に回動させられてしまう虞がある。例えば第1の実施の形態で図1に基づいて説明したガスメータの場合を一例にとると、計測器1を表示器7(機械式カウンタ7a)に対して相対的に1回転させると、機械式カウンタ7aではその1回転分の回転に対応したカウンタ7aの回転が行われることになるので、この構造を悪用して何回転も計測器1を回転させるなどして積算流量値の表示が不正に改ざんされてしまう虞がある。そこで、そのような不都合を回避するために、計測器1や表示器7はボディ2の外部から特定の治具による操作によってのみ回動可能であって安易には回動できないようにすることなどが望ましい。あるいはボディ2に対して回動可能に設定されている計測器1や表示器7や感震器16は、ボディ2の内部に収容される際にのみ回動可能であり、ボディ2の内部に収容された後には回動不能となるようにすると共に、例えばボディ2に封印を施すようにしてもよい。例えば図5に示したように、ユニット11を一旦、ボディ2に組み込むと、それ以降はまたボディ2を開いて内蔵されているユニット11を回動させない限りは、ユニット11は回動できないようにしてもよい。
【0079】
また、ボディ2に対して回動可能に設定されている計測器1や表示器7や保安器は、±360度以下の角度、あるいは±180度以下の角度の範囲内でのみ回動可能であるようにしてもよい。すなわちボディ2の姿勢変化は基本的に±360度以下(あるいはさらに実質的には±180度以下)の範囲内で行われるのであるから、計測器1や表示器7や感震器16のボディ2に対する回動可能な角度の範囲は±360度以内であれば十分である。それ以上、例えば720度などのように回転可能であることは、不必要であるばかりでなく、例えばボディ2の表面に固定された表示器7の電子ディスプレイデバイス7bとボディ2に内蔵されて回動する計測器1との間での電気的接続用の配線22等を捩らせたり絡ませたりするなどの不都合がある。この点からも、計測器1や表示器7や保安器のボディ2に対する回動可能な角度の範囲は±360度以内、より実際的には±180度以内とすることが望ましい。そのような回動角度範囲を規制する具体的な手法としては、計測器1や表示器7や保安器の回動軸に、係止爪などを設けておき、計測器1や表示器7や保安器が1回転以上の角度に亘って回動しようとしても、その回動の動きを係止爪によって阻止されるようにすることなどが可能である。
【0080】
また、図12に模式的に一例を示したように、ボディ2に内蔵される計測器1および感震器16を一纏めにして一つのユニット11とし、そのユニット11は底面または鉛直方向下側にオモリ23を付けておくと共に計測器1の導入管4および導出管5を回動軸として回動可能にピボット支持させておき、表示器7は液晶表示パネルのような電子ディスプレイデバイス7bを用いてボディ2に付設するようにし、計測器1と表示器7との電気的な接続は±180度捩ってもキンク等の不都合が生じない材質や強度を有する配線22等によるものとすることで、ボディ2がどのような姿勢をとっても、その内部ではユニット11がオモリ23によって常に正立した姿勢を自動的に保つようにしてもよい。またさらには、ユニット11が計測器1の導入管4および導出管5を仮想的に貫く回動軸に対して直交する回動軸兼配管24を中心として回動可能であるように設定することで、ユニット11を2自由度で回動させることができるようにしてもよい。あるいは、外部から所定の治具等(図示省略)によってユニット11の姿勢を強制的に変化させられるように設定してもよいことは言うまでもない。また、保安器としては、感震器以外にも、例えばガスの圧力異常等を検知するための圧力計測器などが可能である。また、流量計測装置の種類としては、ガスメータ以外にも、例えば上下水道メータや液体燃料メータのような液体状の流体の流量を計測するものなども可能である。その他、上記の各実施の形態を組み合わせるなどの種々のバリエーションが可能であることは言うまでもない。
【0081】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1,2,4ないし16のいずれかに記載の流量計測装置によれば、外装筐体に内蔵または付設されている計測器または表示器または保安器のうち少なくともいずれか1つが、外装筐体に対して回動可能に設定されているようにしたので、一種類の外装筐体(ボディ)を備えたものでありながら、内蔵または付設されている各種装置を適宜に回動させて適正な姿勢にすることができ、正確な流量計測や感震機能等が妨げられたり表示が見辛くなったりするなどの不都合を生じることなく、倒立配置や水平方向に寝かせた配置などのような種々の設置姿勢のバリエーションに対応することが可能となる。
【0082】
また、請求項3ないし16のいずれかに記載の流量計測装置によれば、外装筐体に内蔵または付設されている計測器または表示器または保安器のうち少なくともいずれか一つが、上下対称性または左右対称性を有するようにしたので、例えば当該流量計測装置を倒立状態で設置する場合に上下(天地)逆転しても、内蔵または付設されている各種装置は上下対称なのであるから、正確な流量計測や感震機能が妨げられたり表示が見辛くなったりするなどの不都合を生じることがなく、一種類の外装筐体(ボディ)を備えたものでありながら倒立配置や水平方向に寝かせた配置などのような種々の設置姿勢のバリエーションに対応することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るガスメータの主要部の構成を表した図である。
【図2】ボディを倒立した姿勢で設置する場合の一例を表した図である。
【図3】ボディを横倒しの姿勢で設置する場合の一例を表した図である。
【図4】ボディを正立した姿勢で設置した場合(A)および倒立した姿勢で設置した場合(B)の一例を表した図である。
【図5】計測器および表示器を一体化して一纏まりのユニットとした場合の一例を表した図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係るガスメータの主要部の構成を表した図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係るガスメータの主要部の構成を表した図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係るガスメータの主要部の作用の一例を表した図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態に係るガスメータの主要部の他の作用の一例を表した図である。
【図10】本発明の第4の実施の形態に係るガスメータにおける、特に感震器の部分についての主要な構成を表した図である。
【図11】本発明の第5の実施の形態に係るガスメータにおける、特に防水通気構造の部分についての主要な構成を表した図である。
【図12】ボディに内蔵される計測器および感震器を一纏めにしてなるユニットを自動的に正立姿勢にするための構造の一例を表した図である。
【図13】従来の一般的なガスメータの設置姿勢の一例を表した図である。
【符号の説明】
1…計測器、2…ボディ、7…表示器、11…ユニット、16…感震器、18…防水通気構造

Claims (16)

  1. 計測器、表示器および保安器のうち少なくとも前記計測器を外装筐体に内蔵または付設してなる流量計測装置において、
    前記外装筐体に内蔵または付設される前記計測器、前記表示器および前記保安器のうち少なくともいずれか1つが、前記外装筐体に対して回動可能に設定されている
    ことを特徴とする流量計測装置。
  2. 前記外装筐体に内蔵または付設される前記計測器、前記表示器および前記保安器のうち少なくともいずれか2つが1つのユニットとして一纏まりにユニット化されており、前記ユニットごと一纏まりで一斉に前記外装筐体に対して回動可能に設定されている
    ことを特徴とする流量計測装置。
  3. 計測器、表示器および保安器のうち少なくとも前記計測器を外装筐体に内蔵または付設してなる流量計測装置において、
    前記外装筐体に内蔵または付設される前記計測器、前記表示器および前記保安器のうち少なくともいずれか一つが、上下対称性または左右対称性を有するように設定されている
    ことを特徴とする流量計測装置。
  4. 前記計測器が、計測対象の流体の流れに対応して容積変化を生じる吹子状機構と、前記吹子状機構の容積変化を機械的な回転運動に変換して出力する出力軸とを有するものであり、前記外装筐体に対して回動可能に設定されており、
    前記計測器の出力軸が、前記外装筐体に対する回動運動の回動軸と同軸の位置にあるように設定されている
    ことを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれか1つの項に記載の流量計測装置。
  5. 前記表示器が、前記計測器の出力軸を介して伝達される回転力によって、流量積算値を示すためのカウンタが機械的に動かされるように設定された機械式のものであり、前記外装筐体に対して相対的に回動可能に設定されている
    ことを特徴とする請求項4記載の流量計測装置。
  6. 前記計測器が、計測対象の流体の流れに対して音波を伝播させて、その音波の伝播時間または伝播速度もしくは送受応答周波数に基づいて前記流体の流量を計測するものであって、かつ防滴構造が設けられており、前記防滴構造が有効に機能する姿勢を取ることができるように前記外装筐体に対して回動可能に設定されている
    ことを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれか1つの項に記載の記載の流量計測装置。
  7. 前記計測器が、計測対象の流体の流れに対して音波を伝播させて、その音波の伝播時間または伝播速度もしくは送受応答周波数に基づいて前記流体の流量を計測するものであり、前記音波の伝播経路を水平方向に向けることができるように前記外装筐体に対して回動可能に設定されている
    ことを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれか1つの項に記載の流量計測装置。
  8. 前記計測器が、計測対象の流体の流れによって生じるエンタルピー変化に基づいて前記流体の流量を計測する熱式、または計測対象の流体の流れによって生じる渦の様相に基づいて前記流体の流量を計測する渦式、もしくは計測対象の流体の流れによって生じるフルイディック発振に基づいて前記流体の流量を計測するフルイディック式のうちのいずれか一つである
    ことを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれか1つの項に記載の流量計測装置。
  9. 前記表示器が、電子ディスプレイデバイスであり、前記電子ディスプレイデバイスに入力される電気信号の切り替えによって、表示画面における表示の上下または左右を変更可能に設定されている
    ことを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれか1つの項に記載の流量計測装置。
  10. 前記表示器が、前記外装筐体の表面に付設される電子ディスプレイデバイスであり、前記外装筐体の表面上での表示画面の相対的な向きを変更して付設可能であるように設定されている
    ことを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれか1つの項に記載の流量計測装置。
  11. 前記保安器が、揺動可能な剛体を内蔵しており前記剛体の揺動に基づいて地震動を検知する感震器であり、
    前記感震器は、前記外装筐体に対して±5度を超える角度で回動可能に設定されている
    ことを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれか1つの項に記載の流量計測装置。
  12. 前記保安器が、地震動によって機械的な歪みが生じる機構と、前記機構に付設されて前記機械的な歪みを検出する歪みセンサとを備えた感震器である
    ことを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれか1つの項に記載の流量計測装置。
  13. 前記外装筐体に対して回動可能に設定された前記計測器、前記表示器および前記保安器のうち少なくともいずれか1つが、前記外装筐体の外部から所定の治具による操作によって回動可能であるように設定されている
    ことを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれか1つの項に記載の流量計測装置。
  14. 前記外装筐体に対して回動可能に設定された前記計測器、前記表示器および前記保安器のうち少なくともいずれか1つが、前記外装筐体の内部に収容される際に回動可能であり、前記外装筐体の内部に収容された後には回動不能であるように設定されている
    ことを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれか1つの項に記載の流量計測装置。
  15. 前記外装筐体が、外部からの水滴の侵入を防ぐと共に内部との通気を行うための防水通気構造を有するものであり、
    前記防水通気構造が、前記外装筐体の表面で回動可能に設定されている
    ことを特徴とする請求項1ないし14のうちいずれか1つの項に記載の流量計測装置。
  16. 前記外装筐体に対して回動可能に設定された前記計測器、前記表示器および前記保安器のうち少なくともいずれか1つが、±360度以下の角度内で回動可能である
    ことを特徴とする請求項1ないし15のうちいずれか1つの項に記載の流量計測装置。
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