JP2002267017A - 複合シール材及びその製造方法 - Google Patents

複合シール材及びその製造方法

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JP2002267017A
JP2002267017A JP2001059669A JP2001059669A JP2002267017A JP 2002267017 A JP2002267017 A JP 2002267017A JP 2001059669 A JP2001059669 A JP 2001059669A JP 2001059669 A JP2001059669 A JP 2001059669A JP 2002267017 A JP2002267017 A JP 2002267017A
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sealing material
water
rubber
swellable
composite
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JP2001059669A
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Koji Hara
康二 原
Shinichi Watanabe
真一 渡邊
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Adeka Corp
Original Assignee
Asahi Denka Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造作業者や製造環境への悪影響を与えず、
且つ接着力も優れた複合シール材及びその製造方法を提
供する。 【解決手段】 少なくとも一部が水膨張性材料からなる
シール材本体1の貼付面にゴム材料からなるプライマー
層2が複合されている複合シール材である。少なくとも
一部が水膨張性材料からなるシール材本体1と、ゴム材
料からなるプライマー層2とを、同時押出成形にて複合
させる複合シール材の製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水膨張性の複合シー
ル材及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、シールドトンネル工事等に使用さ
れるシールドセグメント間のシール材や、土木工事或い
はビル建築工事等における基礎工事や地下構造物構築工
事等のコンクリート打設において使用されるコンクリー
ト打ち継ぎ部のシール材などとして、種々のシール材が
使用されている。これらのシール材としては、水膨張性
材料からなるシール材、非水膨張性材料からなるシール
材、あるいはこれらの複合シール材、さらに塩ビ樹脂な
どの構造性材料とこれらの材料を複合させたシール材な
どが使用されている。
【0003】いずれのシール材であっても、シール材を
施工部に貼付させる必要があるため、例えばシールドト
ンネルにおけるコンクリートセグメントへのシール材の
貼付にあたっては、コンクリートセグメントの止水部に
接着剤を塗布し、ここにシール材を貼付するが、止水
部、即ち、接着剤塗布面は殆どが垂直面であるため、こ
こで用いられる接着剤は粘度の低いものは使用すること
ができない。粘度の高い接着剤はシール材との馴染(ぬ
れ)が悪いため接着が不十分となることがあり、最悪の
場合、剥離を起こし漏水の原因となったりする。
【0004】そこで、このようなシール材には予めその
貼付面にプライマー層を形成させ、上記のような粘度の
高い接着剤であっても良好に接着することができるよう
にされている。
【0005】例えば、シール材の貼付面に低粘度の接着
剤を塗布して十分にシール材に馴染ませ、溶剤を揮発乾
燥させてプライマー層とすることが行われていた。
【0006】しかし、低粘度接着剤による場合、接着剤
から溶剤が揮発するためシール材製造にあたって製造作
業者や周囲の環境へ悪影響を与えることとなり、また、
引火による火災の危険がある。防爆や溶剤回収の設備を
設置することで対処は可能であるが、多大な費用が必要
であり工業化適性を欠くこととなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の目的
は、上記の欠点を克服し、製造作業者や製造環境への悪
影響を与えず、且つ接着力も優れた複合シール材及びそ
の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解消すべく鋭意研究の結果、本発明に到達した。即
ち、本発明は、少なくとも一部が水膨張性材料からなる
シール材本体の貼付面にゴム材料からなるプライマー層
が複合されている複合シール材であり、また少なくとも
一部が水膨張性材料からなるシール材本体と、ゴム材料
からなるプライマー層とを、同時押出成形にて複合させ
る複合シール材の製造方法である。本発明の複合シール
材においては、前記シール材本体に対し、前記プライマ
ー層に加えて非水膨張部材が複合されていてもよい。ま
た、本発明の製造方法においては、前記シール材本体
と、前記プライマー層と、非水膨張部材とを、同時押出
成形にて複合させてもよい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面を参照しつつ
詳細に説明する。本発明のシール材は、図1に示すよう
に、シール材本体1の貼付面にゴム材料からなるプライ
マー層2を複合させたものであり、シール材本体1は少
なくとも一部が水膨張性材料からなっていれば、シール
材として使用可能であることが公知のどのような材料を
用いていても使用することができる。
【0010】シール材本体1は、例えば、水膨張性材
料、水膨張性材料と非水膨張性ゴム弾性材料との混練組
成物、水膨張性材料と非水膨張性熱可塑性樹脂との混練
組成物、水膨張性材料と非水膨張性ゴム弾性材料と非水
膨張性熱可塑性樹脂との混練組成物等の材料から得るこ
とができる。押出成形作業性の観点から好ましくは、水
膨張性材料と、非水膨張性ゴム弾性材料及び/又は非水
膨張性熱可塑性樹脂との混練組成物がよい。
【0011】水膨張性材料としては、例えば、水膨張性
ウレタン樹脂、カルボキシメチルセルロース、ポリビニ
ルアルコール、ポリエチレングリコール、ヒドロキシエ
チルセルロース、メチルセルロース、デンプン−アクリ
ル酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体及び
これらの共重合体の塩、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビ
ニルアルコール−無水マレイン酸共重合体及びこれらの
架橋物、ビニルエステル−エチレン系不飽和カルボン酸
共重合体及びそのケン化物等を挙げることができ、これ
らの中でも、強度と水膨張安定性を兼備した水膨張性ウ
レタン樹脂が好ましい。また、水膨張性ウレタン樹脂は
単独で水膨張性材料としてシール材本体を構成すること
ができるが、その他の水膨張性材料は他の材料と混練す
ることで使用することが可能である。
【0012】非水膨張性ゴム弾性材料としては、例え
ば、天然ゴム、合成ゴム(イソプレンゴム、クロロプレ
ンゴム、スチレンブタジエンゴム、ニトリルゴム、EP
DM)等を挙げることができ、これらをブレンドした材
料も使用することができる。
【0013】非水膨張性熱可塑性樹脂としては、例え
ば、ポリ塩化ビニル及びその共重合体等の塩化ビニル系
樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、
ポリプロピレン及びそれらの共重合体、シリコン樹脂等
を挙げることができる。尚、塩化ビニル系樹脂を用いる
場合は、可塑剤を併用することが好ましい。
【0014】上記の水膨張性ウレタン樹脂の代表的な例
としては、一般式、 R〔(OR1nOH〕p 〔式中、Rは多価アルコール残基:(OR1nはオキシ
エチレン基と炭素数3〜4のアルキレン基を有するオキ
シアルキレン基とからなるポリオキシアルキレン鎖、但
しオキシエチレン基の割合は分子量の20〜100%を
占める。:nはオキシアルキレン基の重合度を示す数で
水酸基当量が200〜2500となるに相当する数:p
は2〜8、好ましくは2〜4の数〕で示されるポリエー
テルポリオールの一種又は二種以上の混合物と、ポリイ
ソシアネートとを反応せしめて得られる末端NCO基含
量1〜12%、好ましくは2〜7%のイソシアネート基
含有プレポリマーが挙げられる。
【0015】上記一般式中R(多価アルコール残基)に
いう多価アルコールの好ましい例としては、例えば、脂
肪酸二価アルコール(例:エチレングリコール、プロピ
レングリコール、1,4−ブチレングリコール、ネオペ
ンチルグリコール等)、三価アルコール(例:グリセリ
ン、トリオキシイソブタン、1,2,3−ブタントリオ
ール、1,2,3−ペンタントリオール、2−メチル−
1,2,3−プロパントリオール、2−メチル−2,
3,4−ブタントリオール、2−エチル−1,2,3−
ブタントリオール、2,3,4−ペンタントリオール、
2,3,4−ヘキサントリオール、4−プロピル−3,
4,5−ヘプタントリオール、2,4−ジメチル−2,
3,4−ペンタントリオール、ペンタメチルグリセリ
ン、ペンタグリセリン、1,2,4−ブタントリオー
ル、1,2,4−ペンタントリオール、トリメチロール
プロパン等)、四価アルコール(例:エリトリット、ペ
ンタエリトリット、1,2,3,4−ペンタンテトロー
ル、2,3,4,5−ヘキサンテトロール、1,2,
3,5−ペンタンテトロール、1,3,4,5−ヘキサ
ンテトロール等)、五価アルコール(例:アドニット、
アラビット、キシリット等)、六価アルコール(例:ソ
ルビット、マンニット、イジット等)等が挙げられる。
【0016】また、上記一般式で示されるポリエーテル
ポリオールは、かかる多価アルコールに常法により炭素
数3〜4のアルキレンオキサイドとエチレンオキサイド
を所望の分子量となるように且つエチレンオキサイド基
含量が所望の含量となるように付加せしめることによっ
て製造することができる。また、炭素数3〜4のアルキ
レンオキサイドとエチレンオキサイドとはランダム状又
はブロック状に付加せしめることができる。また、上記
ポリエーテルポリオールの分子量に対するオキシエチレ
ン基の割合は、上記の通り20〜100%(重量)の範
囲にある。この割合が20%未満だと、イソシアネート
を反応せしめて得られるイソシアネート基含有プレポリ
マーの膨潤率が小さく防水性を十分に果たせない。
【0017】また、上記ポリイソシアネートとしては、
任意の種類のもの、例えば、1,4−ブタンジイソシア
ネート、1,6−ヘキサンジイソシアネート、ジシクロ
ヘキシルメタンジイソシアネート、シクロヘキサンジイ
ソシアネート、1,5−ビス−イソシアナト−1,3,
5−トリメチルシクロヘキサン、1,3−ビス−(イソ
シアナトメチル)−ベンゼン及びメチルシクロヘキサン
ジイソシアネートが挙げられる。脂肪酸トリイソシアネ
ートは部分的に併用し得る。芳香族ポリイソシアネート
としては任意の芳香族ジイソシアネート、例えば2,4
−又は2,6−トリレンジイソシアネート又はそれらの
異性体混合物、4,4’−ジフェニルメタンジイソシア
ネート、3,3’−ジメチルジフェニルメタン−4,
4’−ジイソシアネート、m−又はp−フェニレンジイ
ソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート及
びそれらの異性体が適するカルボジイミド−、ウレトジ
オン−、ウレタン−、ウレトイミン−、ビウレット−基
又はイソシアヌレート環を含有する芳香族ポリイソシア
ネートが使用又は併用できる。
【0018】かくして得られたイソシアネート基含有プ
レポリマーは、単独で使用することも可能であり、また
活性水素化合物と混合、硬化させて使用することも可能
である。
【0019】かかる活性水素化合物とは、1分子当り2
〜6個の活性水素基を有し、且つ活性水素基当りの平均
分子量が30〜15000なるポリオール、ポリアミン
又はそれらの混合物であって、例えばエチレングリコー
ル、1,4−ブタンジオール、グリセリン、トリメチロ
ールプロパン等の低分子量ジ又はトリオール、ポリプロ
ピレングリコール、エチレンオキサイド−プロピレンオ
キサイド共重合体等のポリアルキレングリコール、エチ
レンオキサイド−プロピレンオキサイドの如きアルキレ
ンオキサイドとグリセリン、トリメチロールプロパン、
1,2,6−ヘキサントリオールの如き低分子量トリオ
ール又はペンタエリスリトールの如き低分子量テトラオ
ール又はソルビトールの如き低分子量ヘキサオールとの
重合物、エチレンジアミン、4,4’−メチレンビス−
1−クロロアニリン等のポリアミン又はそれらと上記ア
ルキレンオキサイドとの重合物が挙げられる。
【0020】イソシアネート基含有プレポリマーと活性
水素化合物との反応に際しては、一般にイソシアネート
基と活性水素化合物との反応を促進させる従来公知の触
媒、例えば、トリエチルアミン、トリエチレンジアミ
ン、N−モルホリン、スタナスオクトエート、ジブチル
ジラウレート等を添加することができる。上記イソシア
ネート基含有プレポリマーにおける上記ポリイソシアネ
ートと上記活性水素化合物の使用割合は、〔NCO〕/
〔H+〕比が好ましくは0.8〜1.4、より好ましく
は1.0〜1.2の範囲である。
【0021】上記シール材本体の貼付面に複合させ層を
形成させるゴム材料としては、ゴム又は、ゴムに「接着
剤」に使用できることが公知の粘着付与剤を添加した組
成物が使用でき、ゴムとしては、天然ゴムであっても合
成ゴムであっても差し支えなく、例えば、天然ゴム、イ
ソプレンゴム、クロロプレンゴム等を例示することがで
きる。
【0022】これらのゴム材料は、未加硫でも加硫され
ていてもよく、未加硫で使用する場合はそのまま、加硫
する場合は通常の量、例えば、ゴム成分に対して15重
量%以下、好ましくは10重量%以下の加硫剤(架橋剤
ともいう。以下同じ。)を添加する。但し、加硫剤が極
端に多いとゴム成分が硬くなり止水性が低下することが
ある。
【0023】加硫反応は、上記の水膨張性材料(或いは
上記他の非水膨張性材料との混練材料)と複合した後、
複合シール材全体を加硫条件下に置くことで加硫するこ
とが好ましい。
【0024】所望によりゴム材料に配合される粘着付与
剤としては、例えば、フェノール系粘着付与剤、ロジン
系粘着付与剤、テルペン系粘着付与剤、合成石油樹脂
(C5)系粘着付与剤、合成石油樹脂(C9)系粘着付
与剤、キシレン系粘着付与剤が使用でき、中でもフェノ
ール系粘着付与剤が好ましく、フェノール系粘着付与剤
としてはフェノール樹脂を好ましく使用することができ
る。
【0025】粘着付与剤を使用する場合、その使用効果
を顕著ならしめるためには、好ましくはゴムに対して5
重量%以上使用する。また、ゴムに対して150重量%
を超えて使用するとプライマー表面がベタつき、ゴミ等
が付着しやすくなり、そのまま使用するとシール剤の接
着不良、ひいては止水不良を来たす場合起こりやすいの
で、好ましくは150重量%以下とするのがよい。
【0026】また、本発明に使用するゴム材料中には、
上記粘着付与材のほかにも所望によりクレーなどの充填
材、プロセスオイル、DOP(ジオクチルフタレー
ト)、DBP(ジブチルフタレート)、ポリブテン系化
合物などの可塑剤、老化防止剤などを配合することがで
きるが、これらは本発明の目的を阻害しない範囲内で使
用することができ、概ねゴム材料中の60重量%未満で
使用することが好ましい。
【0027】本発明のシール材は、シール材本体1の貼
付面に上記ゴム材料からなるプライマー層2を複合させ
るものである。このような複合体は、例えば、以下のよ
うにして得ることができる。即ち、上記シール材本体を
構成する材料と上記ゴム材料からなる材料を押し出し成
形等の公知の方法により同時成形することにより得るこ
とができる。例えば、1つのダイスに2台の押出機を結
合させた共押出装置を使用して常法により行うことがで
きる。
【0028】ここで、プライマー層2の厚さは特に限定
されないが、好ましくは0.03mm〜0.5mm、よ
り好ましくは0.05mm〜0.3mm程度である。厚
さが上記未満であるとシール材を貼付したときの接着力
が不十分となる場合があり、逆に上記を超えてもそれ以
上はプライマーとしての効果は向上しないので工業化適
性が低下することとなる。また、極端にプライマー層2
が厚いと、その部分は水膨張性が得られないので止水性
が低下することもある。なお、本発明の複合シール材の
形状としては、図1に示すものには特に限定されず、例
えば、図2〜5に示す形状等とすることができる。
【0029】また、本発明の複合シール材は、図6〜8
に示すように、上記シール材本体1及びプライマー層2
に加えて、非水膨張部材3として、非水膨張性ゴム弾性
材料(上記したと同様のものが使用できる)及び/又は
非水膨張性熱可塑性樹脂(上記したと同様のものが使用
できる)、好ましくは非水膨張性ゴム弾性材料を共押出
成形して、更に複合させてもよい。非水膨張性ゴム弾性
材料及び/又は非水膨張性熱可塑性樹脂を更に複合させ
ると、水膨張圧や水膨張方向等を制御することができ、
そのような必要性のある用途には好ましいものである。
なお、この場合の複合シール材の形状も特に限定され
ず、図示する形状の他、所望に応じ適切な形状として用
いることができる。
【0030】
【実施例】〔実施例1〕水膨張性ウレタン樹脂と天然ゴ
ムのコンパウンド(充填剤、老化防止剤添加:旭電化工
業株式会社製:商品名アデカウルトラシール コンパウ
ンド#20NS)をシール材本体材料(1)とした。
【0031】クロロプレンゴム100重量部、第3級ブ
チルフェノールレジン20重量部、ハードクレー30重
量部、酸化カルシウム5重量部、亜鉛華5重量部(架橋
剤)、ナフテン系プロセスオイル20重量部、老化防止
剤2重量部、酸化マグネシウム4重量部(架橋剤兼遊離
塩素トラップ剤)を混練してプライマー材料(1)を得
た。
【0032】次に、120mm径押出機と40mm径押
出機を1つのダイスに結合した共押出装置を用意し、シ
ール材本体材料(1)に加硫剤を天然ゴムに対して6.
5重量%添加して120mm径押出機に投入した。一
方、プライマー材料(1)を40mm径押出機に投入し
た。120mm径押出機の条件をスクリュー回転数7.
5rpm、シリンダー温度55〜75℃、40mm径押
出機の条件をスクリュー回転数6rpm、シリンダー温
度60〜80℃、ヘッド温度を70〜80℃として一度
に押出成形し、続けて出力2.5kw、温度160℃の
UHF槽を5秒間通過させ、次いで温度160℃のオー
ブン槽を4分間通過させて加硫(架橋)を行い、図1に
示す如き模式断面の複合シール材(1)(シール材本体
厚さ5mm、プライマー層厚さ0.1mm、幅20m
m)を得た。
【0033】市販のモルタルテストピースに市販の溶剤
型クロロプレン系接着剤(コニシ株式会社製、商品名G
−10:垂直面に塗布可能な粘度)を塗布し、ここに複
合シール材(1)のプライマー層を貼付し、接着強度
(剥離接着強さ)をJISK−6854に準じて測定し
たところ71.6N/25mmであり良好なものであっ
た。また、複合シール材(1)を用いて同様の接着剤に
て貼付した時の止水試験も良好な結果であった。
【0034】〔実施例2〕シール材本体材料(1)に代
えて、水膨張性ウレタン樹脂と塩化ビニル樹脂のコンパ
ウンド(アデカウルトラシール コンパウンドBBV9
758R)をシール材本体材料(2)として使用し、1
20mm径押出機のシリンダー温度を160〜180
℃、ヘッド温度を170〜190℃として押出し、加硫
(架橋)操作を行わなかった他は実施例1と同様にして
複合シール材(2)を得た。接着強度は65.1N/2
5mmであり良好なものであった。また、複合シール材
(2)を用いて同様の接着剤にて貼付した時の止水試験
も良好な結果であった。
【0035】〔実施例3〕シール材本体材料(1)に代
えて、水膨張性ウレタン樹脂と塩化ビニル樹脂と天然ゴ
ムのコンパウンド(アデカウルトラシール コンパウン
ド#20NSと、アデカウルトラシール コンパウンド
BBV9758Rとを、重量比5:1でブレンドしたも
の)をシール材本体材料(3)として使用し、120m
m径押出機のシリンダー温度を80〜100℃、ヘッド
温度を90〜110℃とした他は実施例1と同様にして
複合シール材(3)を得た。接着強度は70.2N/2
5mmであり良好なものであった。また、複合シール材
(3)を用いて同様の接着剤にて貼付した時の止水試験
も良好な結果であった。
【0036】〔実施例4〕実施例1と同様にして、但
し、ダイスを形状の異なる別のヘッドと交換して図2に
示す如き模式断面の複合シール材(4)を得た。
【0037】接着強度は68.6N/25mmであり良
好なものであった。また、複合シール材(4)を用いて
同様の接着剤にて貼付した時の止水試験も良好な結果で
あった。
【0038】〔実施例5〕実施例1と同様にして、但
し、ダイスを形状の異なる別のヘッドと交換して図3に
示す如き模式断面の複合シール材(5)を得た。
【0039】接着強度は72.5N/25mmであり良
好なものであった。また、複合シール材(5)を用いて
同様の接着剤にて貼付した時の止水試験も良好な結果で
あった。
【0040】〔実施例6〕実施例1と同様にして、但
し、ダイスを形状の異なる別のヘッドと交換して図4に
示す如き模式断面の複合シール材(6)を得た。
【0041】接着強度は68.3N/25mmであり良
好なものであった。また、複合シール材(6)を用いて
同様の接着剤にて貼付した時の止水試験も良好な結果で
あった。
【0042】〔実施例7〕実施例1と同様にして、但
し、ダイスを形状の異なる別のヘッドと交換して図5に
示す如き模式断面の複合シール材(7)を得た。
【0043】接着強度は(プライマー層と同形状のシー
ル溝を設けた鉄に対して)70.8N/25mmであり
良好なものであった。また、複合シール材(7)を用い
て同様の接着剤にて貼付した時の止水試験も良好な結果
であった。
【0044】〔実施例8〕天然ゴム100重量部、炭酸
カルシウム(充填剤)40重量部、カーボンブラック
(充填材)10重量部、ナフテン系プロセスオイル10
重量部、老化防止剤3重量部、加硫剤10重量部からな
る非水膨張性樹脂コンパウンド(1)を得た。
【0045】次に、120mm径押出機、70mm径押
出機および40mm径押出機を1つのダイスに結合した
共押出装置を用意し、シール材本体材料(1)に加硫剤
を天然ゴムに対して6.5重量%添加して120mm径
押出機に投入した。また、非水膨張性樹脂コンパウンド
(1)を70mm径押出機に投入し、更にプライマー材
料(1)を40mm径押出機に投入した。120mm径
押出機の条件をスクリュー回転数7.5rpm、シリン
ダー温度55〜75℃、70mm径押出機の条件をスク
リュー回転数18rpm、シリンダー温度55〜75
℃、40mm径押出機の条件をスクリュー回転数6rp
m、シリンダー温度60〜80℃、ヘッド温度を70〜
80℃として一度に押出成形し、続けて出力2.5k
w、温度160℃のUHF槽を5秒間通過させ、次いで
温度160℃のオーブン槽を4分間通過させて加硫(架
橋)を行い、図6に示す如き模式断面の複合シール材
(8)を得た。
【0046】接着強度は72.0N/25mmであり良
好なものであった。また、複合シール材(8)を用いて
同様の接着剤にて貼付した時の止水試験も良好な結果で
あった。
【0047】〔実施例9〕非水膨張性樹脂コンパウンド
(1)、シール材本体材料(1)、プライマー材料
(1)を一度に押出し成形して図7に示す如き模式断面
の複合シール材(9)を得た。
【0048】接着強度は69.2N/25mmであり良
好なものであった。また、複合シール材(9)を用いて
同様の接着剤にて貼付した時の止水試験も良好な結果で
あった。
【0049】〔実施例10〕非水膨張性樹脂コンパウン
ド(1)、シール材本体材料(1)、プライマー材料
(1)を一度に押出し成形して図8に示す如き模式断面
の複合シール材(10)を得た。
【0050】接着強度は72.9N/25mmであり良
好なものであった。また、複合シール材(10)を用い
て同様の接着剤にて貼付した時の止水試験も良好な結果
であった。
【0051】〔比較例1〕実施例1に使用したシール剤
本体材料(1)のみを押出し成形して、プライマー層を
有しない他は実施例1と同様にして比較シール材(1)
を得た。比較シール材(1)を用いて実施例1と同様の
接着強度試験を行ったところ、接着強度は31.2N/
25mmであり不良であった。また、比較シール材
(1)を用いて同様の接着剤にて貼付した時の止水試験
も不良な結果であった。
【0052】〔比較例2〕比較例1で使用した比較シー
ル材(1)の貼付面に、市販の溶剤型クロロプレン系接
着剤(コニシ株式会社製、商品名G−17:垂直面に塗
布不可能な粘度)を塗布し、溶剤を揮発乾操させてプラ
イマー層とし、複合シール材(1)と同様の形状の比較
シール材(2)を得た。比較シール材(2)は、その製
造にあたって作業環境が悪いものであった。これらの結
果を、各実施例および比較例のシール材の製造条件と共
に、下記表1および2に示す。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の効果
は、製造作業者や製造環境への悪影響を与えず、且つ接
着力も優れた複合シール材及びその製造方法を提供した
ことにある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複合シール材の一例を示す摸式的断面
図である。
【図2】本発明の複合シール材の他の例を示す摸式的断
面図である。
【図3】本発明の複合シール材のさらに他の例を示す摸
式的断面図である。
【図4】本発明の複合シール材のさらに他の例を示す摸
式的断面図である。
【図5】本発明の複合シール材のさらに他の例を示す摸
式的断面図である。
【図6】本発明の複合シール材のさらに他の例を示す摸
式的断面図である。
【図7】本発明の複合シール材のさらに他の例を示す摸
式的断面図である。
【図8】本発明の複合シール材のさらに他の例を示す摸
式的断面図である。
【符号の説明】
1 シール材本体 2 プライマー 3 非水膨張部材
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年3月27日(2001.3.2
7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】粘着付与剤を使用する場合、その使用効果
を顕著ならしめるためには、好ましくはゴムに対して5
重量%以上使用する。また、ゴムに対して150重量%
を超えて使用するとプライマー表面がベタつき、ゴミ等
が付着しやすくなり、そのまま使用するとシールの接
着不良、ひいては止水不良を来たす場合起こりやすい
ので、好ましくは150重量%以下とするのがよい。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0051
【補正方法】変更
【補正内容】
【0051】〔比較例1〕実施例1に使用したシール
本体材料(1)のみを押出し成形して、プライマー層を有
しない他は実施例1と同様にして比較シール材(1)を
得た。比較シール材(1)を用いて実施例1と同様の接着
強度試験を行ったところ、接着強度は31.2N/25
mmであり不良であった。また、比較シール材(1)を
用いて同様の接着剤にて貼付した時の止水試験も不良な
結果であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29K 21:00 B29K 21:00 B29L 31:10 B29L 31:10 31:26 31:26 Fターム(参考) 2D055 GC09 KB14 3J040 AA01 AA11 EA27 FA06 4F207 AA19 AA31 AA45 AG03 AH13 AH43 AH46 KA01 KA17 KB22 KL65 4H017 AA01 AA02 AA04 AA31 AB03 AB07 AC06 AD05 AD06 AE03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一部が水膨張性材料からなる
    シール材本体の貼付面にゴム材料からなるプライマー層
    が複合されていることを特徴とする複合シール材。
  2. 【請求項2】 前記シール材本体に対し、前記プライマ
    ー層に加えて非水膨張部材が複合されている請求項1記
    載の複合シール材。
  3. 【請求項3】 少なくとも一部が水膨張性材料からなる
    シール材本体と、ゴム材料からなるプライマー層とを、
    同時押出成形にて複合させることを特徴とする複合シー
    ル材の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記シール材本体と、前記プライマー層
    と、非水膨張部材とを、同時押出成形にて複合させる請
    求項3記載の複合シール材の製造方法。
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