JP2002266249A - 吸水・撥水性の二層構造織編地およびその製造方法 - Google Patents

吸水・撥水性の二層構造織編地およびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な吸水性能と撥水性能を有し、それらの
特性が長期にわたって失われることのない吸水・撥水性
の布帛の提供。 【解決手段】 二層構造織編地の少なくとも一方の面に
ポリエステル系繊維よりなるパイルを配置してなり、前
記パイルを有する片方の面に吸水剤を付与し、もう片方
の面に撥水剤を付与してなる吸水・撥水性の二層構造織
編地。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸水性および撥水
性を有する二層構造織編地およびその製造方法に関す
る。より詳細には、本発明は、優れた吸水性および撥水
性を有し、それらの特性が長期にわたって維持される二
層構造織編地およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】雨水を防ぐことができ、その一方で吸水
性を有し蒸れないようにするために、布帛の表面側を撥
水加工し、裏面側を吸水加工することが従来から行われ
ている。この従来技術では、布帛の表面側に撥水剤を付
与し、裏面側に吸水剤を付与する方法が一般に採用され
ている。しかしながら、表面側に付与した撥水剤が裏面
側まで浸透してしまったり、また裏面側に付与した吸水
剤が表面側まで浸透してしまい、表面側を撥水性にする
と同時に裏面側を吸水性にすることが困難であった。こ
の方法により、表面側に付与した撥水剤が裏面側にまで
浸透せず、しかも裏面側に付与した吸水剤が表面側にま
で浸透しないようにするためには、布帛を厚くする必要
があるが、布帛を厚くすると目付が大きくなり、衣服な
どにしたときに軽量性や着用性などを損なうという欠点
がある。
【0003】特開昭61−6351号公報には、片面が
ポリエステル系繊維からなり、もう一方の面がポリアミ
ド系繊維からなる二層構造布帛のいずれか片方の面に吸
水加工を施した吸水性布帛が開示されている。そして、
この吸水性布帛では、ポリエステル系繊維面を吸水加工
する場合はポリアミド系繊維に親和性のない吸水性樹脂
が用いられ、一方ポリアミド系繊維面を吸水加工する場
合はポリエステル系繊維に親和性のない吸水性樹脂が用
いられている。しかしながら、ポリエステル系繊維およ
びポリアミド系繊維は、疎水性繊維ではあっても撥水性
能には乏しく、そのため吸水加工を施していないポリエ
ステル系繊維面またはポリアミド系繊維面に十分な撥水
性を付与することが困難である。しかも、一方の面に付
与した吸水性樹脂が洗濯や使用に伴って繊維から脱落し
易く、吸水性能の耐久性に不足している。
【0004】また、特開昭61−275471号公報に
は、表面がポリエステル繊維よりなり、裏面が綿糸又は
ポリエステル/綿混紡糸よりなる二層繊維構造物の表面
に撥水剤を付与・固着させて、吸水性を有する撥水加工
繊維構造物を製造する方法が開示されている。しかしな
がら、この方法で得られる繊維構造物は、十分に満足で
きる吸水性能を有していない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、優れ
た吸水性能と撥水性能を兼ね備えていて、しかもそれら
の性能が洗濯や使用(着用など)によって短期間に失わ
れず、長期にわたって良好な吸水性および撥水性を維持
することのできる布帛を提供することである。さらに、
本発明の目的は、目付を低く抑えながら、優れた吸水性
能および撥水性能を布帛に兼備させることができ、それ
によって軽量性、着用性に優れる衣服などをつくること
のできる、吸水・撥水性布帛を提供することである。ま
た、本発明の目的は、伸縮性を有し、さらには帯電防止
性に優れていて、スポーツやアスレチック用のアウター
ウエアなどとして有効に用い得る吸水・撥水性布帛を提
供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成すべく
本発明者らは鋭意検討を重ねてきた。その結果、布帛
を、少なくとも一方の面にポリエステル系繊維よりなる
パイルを有する二層構造織編地とし、ポリエステル系繊
維よりなるパイルを有する一方の面に吸水剤を付与する
と共にもう一方の面に撥水剤を付与すると、吸水剤が付
与される表面積が大きくなり、しかも吸水剤がパイル状
になった繊維の内部まで浸透して強固に付与されるため
に、洗濯や使用によっても短期間に失われない耐久性の
ある高い吸水性能を有し、それと共に優れた撥水性を有
する布帛が得られることを見出した。また、そのような
二層構造織編地は、パイルに吸水剤が強固に付着してい
るため、静電気がたまりにくく、耐久性に優れる帯電防
止性能を有することを見出した。さらに、本発明者ら
は、そのようなパイルを有する二層構造織編地では、パ
イルを有していることによって二層構造織編地の見かけ
の厚さが厚くなるため、パイルを有する一方の面に吸水
剤を付与し、もう一方の面に撥水剤を付与したときに、
一方の面に施した吸水剤がもう一方の面(撥水面)まで
浸透することが防止でき、さらにはもう一方の面に施し
た撥水剤がパイル面(吸水面)にまで浸透することが防
止されて、それぞれの面で吸水性と撥水性を十分に発揮
させ得ることを見出した。しかも、パイルによって二層
構造織編地のみかけの厚みが厚くなってはいても、二層
構造織編地自体の目付はそれほど増していないために、
軽量性や着用性に優れる吸水・撥水性布帛が得られるこ
とが判明した。また、本発明者らは、上記した二層構造
織編地を伸縮性繊維または伸縮性糸を少なくとも一部と
して用いて形成すると、二層構造織編地の表面へのパイ
ルの形成が良好に行われ、しかも伸縮性で着用性に優れ
る吸水・撥水性布帛が得られることを見出し、それらの
種々の知見に基づいて本発明を完成した。
【0007】すなわち、本発明は、 (1) 二層構造織編地の少なくとも一方の面にポリエ
ステル系繊維よりなるパイルを配置してなり、前記パイ
ルを有する片方の面に吸水剤を付与し、もう片方の面に
撥水剤を付与してなることを特徴とする吸水・撥水性の
二層構造織編地である。
【0008】そして、本発明は、 (2) パイルがカットパイルである前記(1)の二層
構造織編地; (3) 撥水剤を付与してなる面がポリアミド系繊維か
ら主としてなる前記(1)または(2)の二層構造織編
地; (4) 二層構造織編地を構成する繊維または糸の少な
くとも一部が、伸縮性繊維または伸縮性糸からなる前記
(1)〜(3)のいずれかの二層構造織編地; (5) 経方向及び/又は緯方向の伸長率が5〜30%
である前記(1)〜(4)のいずれか1項に記載の二層
構造織編地;および、 (6) 吸水剤が、ポリエチレングリコール、テレフタ
ル酸およびエチレングリコールをブロック共重合してな
るブロック共重合体からなる前記(1)〜(5)のいず
れかの二層構造織編地; を好ましい態様として包含する。
【0009】さらに、本発明は、 (7) 少なくとも一方の面にポリエステル系繊維より
なるパイルを配置してなる二層構造織編地の前記パイル
を有する片方の面に吸水剤を付与し、もう片方の面に撥
水剤を付与して吸水・撥水性の二層構造織編地を製造す
る方法であって、撥水剤を3〜30倍に起泡させた状態
で該もう片方の面に付与することを特徴とする吸水・撥
水性の二層構造織編地の製造方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明について詳細に説明
する。本発明の二層構造織編地は、少なくとも一方の面
にポリエステル系繊維よりなるパイルを有し、且つその
地組織が、一般に“2重組織”、“重ね組織”などと称
される二層構造をなす織編地であればいずれでもよく、
二層構造織編地における織組織または編組織の形態は特
に制限されない。二層構造織地の織形態は、例えば、平
織地、2ウエイ平織地、1ウエイ平織地などのいずれで
あってもよい。より具体的には、二層構造織地の例とし
ては、経糸1種と緯糸2種を用いてなる緯2重平織地、
経糸2種と緯糸1種を用いてなる経2重平織地、経糸2
種と緯糸2種を用いてなる経緯2重平織地、経糸1種と
緯糸1種を用いてなる平織地などを挙げることができ、
それらのいずれであってもよい。
【0011】何ら限定されるものではないが、緯2重平
織地において、例えば、経糸にポリアミド糸1種を使用
し、緯糸にポリエステル糸とポリアミド糸の2種を使用
すると、一方の面にポリアミド糸が多く配置され、もう
一方の面にポリエステル糸が多く配置された緯2重平織
地が得られる。また、緯2重平織地において、経糸にカ
チオン可染性ポリエステル糸1種を使用し、緯糸にレギ
ュラーポリエステル糸2本使いの仮撚加工糸1本を使用
すると、一方の面にカチオン可染性ポリエステル糸が主
として配置され、もう一方の面にレギュラーポリエステ
ル糸が主として配置された緯2重平織地が得られる。ま
た、経2重平織地において、例えば、経糸にポリエステ
ル糸とポリアミド糸の2種を使用し、緯糸にポリアミド
糸1種を使用した場合には、一方の面にポリアミド糸が
多く配置され、もう一方の面にポリエステル糸が多く配
置された経2重平織地が得られる。
【0012】二層構造編地の場合は、トリコット編地、
ラッセル編地などの経編地、丸編地などの緯編地のいず
れであってもよい。
【0013】二層構造織編地における地組織(パイル以
外の部分)を構成する繊維の種類は特に制限されず、地
組織は、合成繊維、半合成繊維、天然繊維などから形成
されていることができるが、合成繊維から形成されてい
ることが好ましい。二層構造織編地の地組織の形成に用
い得る合成繊維としては、例えば、ポリエステル系繊
維、ポリアミド系繊維、ポリウレタン系繊維、アクリル
系繊維、ポリビニルアルコール系繊維、ポリ塩化ビニリ
デン繊維などを挙げることができ、二層構造織編地の地
組織は、これらの合成繊維の1種または2種以上から形
成されていることができる。そのうちでも、二層構造織
編地の地組織は、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊
維およびポリウレタン系繊維のうちの1種または2種以
上から形成されていることが、強度などの点から好まし
く、ポリエステル系繊維および/またはポリアミド系繊
維から形成されていることがより好ましい。
【0014】二層構造織編地の地組織の形成に好ましく
用いられるポリエステル系繊維としては、従来既知のポ
リエステル系繊維のいずれもが使用でき、代表例として
は、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリブチレンテ
レフタレート繊維、イソフタル酸、パラオキシ安息香酸
(塩)、スルホイソフタル酸(塩)などを共重合成分と
する共重合ポリエステル系繊維などを挙げることができ
る。また、二層構造織編地の地組織の形成に好ましく用
いられるポリアミド系繊維としては、従来既知のポリア
ミド系繊維のいずれも使用でき、代表例としては、ナイ
ロン6、ナイロン66、ナイロン4、ナイロン10、ナ
イロン11などからなるポリアミド系繊維を挙げること
ができる。
【0015】そして、上記したように、本発明の二層構
造織編地では、少なくとも一方の面にポリエステル系繊
維よりなるパイルが配置されていることが必要である。
ここで、本発明における「ポリエステル系繊維よりなる
パイル」とは、ポリエステル系繊維からなるパイル、お
よびポリエステル系繊維から形成された糸(ポリエステ
ル糸)よりなるパイルの両方を包含する。本発明の二層
構造織編地では、その少なくとも一方の面にポリエステ
ル系繊維よりなるパイルが配置されていることにより、
二層構造織編地の目付を大きくしなくても、パイルによ
って二層構造織編地の見かけの厚みを厚くすることがで
きる。その結果、二層構造織編地のポリエステル系繊維
よりなるパイルを有する片方の面に吸水剤を付与したと
きに、吸水剤がもう片方の面にまで浸透(到達)するこ
とが防止され、更に二層構造織編地のもう片方の面に撥
水剤を付与したときに、撥水剤が吸水剤を付与した面に
まで浸透(到達)することが防止されて、二層構造織編
地のそれぞれの面で吸水性および撥水性という互いに相
反する機能を十分に発現させることができる。しかも、
パイルによって二層構造織編地の見かけの厚みは増して
いるが、二層構造織編地自体の目付はそれほど増加しな
いので、軽量性を維持することができ、スポーツウエア
やアウターウエアなどの衣類を製造したときに、軽量性
および着用性に優れたものとなる。その上、吸水剤を付
与する面では、パイルの存在により吸水剤が付与される
表面積が増し、しかもパイルを構成するポリエステル系
繊維の内部に吸水剤が十分に浸入して固着されることに
より、高い吸水性能が付与され、かつ洗濯耐久性や着用
耐久性に優れる吸水性能が付与される。それと共に耐久
性のある帯電防止性が付与される。
【0016】パイルを構成するポリエステル系繊維の種
類は特に制限されず、従来既知のポリエステル系繊維で
あればいずれでもよく、代表例としては、ポリエチレン
テレフタレート繊維、ポリブチレンテレフタレート繊
維、イソフタル酸、パラオキシ安息香酸(塩)、スルホ
イソフタル酸(塩)などを共重合成分とする共重合ポリ
エステル系繊維などを挙げることができる。パイルを構
成するポリエステル系繊維は丸形断面繊維または異形断
面繊維のいずれであってもよく、異形断面繊維である場
合は表面積が大きくなり、パイル部分に吸水剤がより多
く付与されるため、吸水性能が向上する。
【0017】二層構造織編地の少なくとも一方の面に存
在するポリエステル系繊維よりなるパイルは、ループ状
になったループパイルであっても、パイルの先端や途中
で切断されているカットパイルであっても、またはルー
プパイルとカットパイルとが混在していてもいずれでも
よい。パイルをカットパイルにすると、二層構造織編地
の風合や外観を変えることができ、またパイルの表面積
が増してパイル部分に吸水剤がより多く付与されるた
め、吸水性能および帯電防止性能が向上する。
【0018】パイル長(二層構造織編地の地組織の表面
から自然状態のパイルの先端までの距離)は、二層構造
織編地の種類や用途、パイルを形成するポリエステル系
繊維の種類や太さなどに応じて調節し得るが、吸水剤の
付着性、付着量、パイルの倒立防止性、パイル形成の容
易性、布帛の伸縮性などの点から、一般的には、0.1
〜2mm程度であることが好ましく、0.1〜1mm程
度であることがより好ましい。
【0019】二層構造織編地の表面へのパイルの形成方
法は特に制限されず、例えば、二層構造織編地を製造す
るための製編織時に、地組織の形成と同時に表面にパイ
ルを形成する方法などにより行うことができ、そのよう
な方法は従来から種々知られている。また、二層構造織
編地を構成する繊維または糸の少なくとも一部として伸
縮性繊維または伸縮性糸を使用し、地組織を収縮させる
ことで、ポリエステル系繊維をパイル状で表面に配置す
る(突出させる)こともできる。例えば、吸水面となる
地組織を形成するための糸または繊維の少なくとも一部
として、或いは吸水面となる地組織を形成するための糸
または繊維および撥水面となる地組織を形成するための
糸または繊維の少なくとも一部として、伸縮性繊維また
は伸縮性糸を使用し、それと同時に伸縮性を有していな
いか又は伸縮性の程度の低いポリエステル系繊維(ポリ
エステル糸)を併用して二層構造織編地を製造し、二層
構造織編地を緊張状態(伸長状態)を解くと、伸縮性繊
維または伸縮性糸は収縮し、その際に伸縮しないか又は
伸縮性の程度の低いポリエステル系繊維(ポリエステル
糸)は弛んで地組織の表面からループ状に突出してルー
プパイルを形成する。二層構造織編地が二層構造織地の
場合は、経糸および/または緯糸の一部または全てとし
て伸縮性繊維または伸縮性糸を用いると共に、伸縮しな
いか又は伸縮性の程度の低いポリエステル系繊維(ポリ
エステル糸)を併用して二層構造織地を形成することに
より、二層構造織編地の少なくとも一方の面にポリエス
テル系繊維(ポリエステル系糸)よりなるパイルを形成
することができる。
【0020】二層構造織編地を構成する繊維または糸の
少なくとも一部として伸縮性繊維または伸縮性糸を用い
て二層構造織編地の少なくとも一方の面にパイルを形成
させる上記した方法を採用する場合は、二層構造織編地
における経方向および/または緯方向の伸長率が5〜3
0%となるようにして、伸縮性繊維や伸縮性糸の種類を
選択し、その適量を含有させることが好ましい。二層構
造織編地の伸長率が5%未満であると、表面にパイルが
発現しにくくなる。一方、二層構造織編地の伸長率が3
0%を超えると、後加工の際の取り扱い性が不良になり
易く、例えば、二層構造織編地に吸水性樹脂や撥水性樹
脂を付与する際に全面に均一に付与することが困難にな
ったり、縫製性が低下したり、着用時の取り扱い性が不
良になり易い。なお、本明細書における織編地の伸長率
とは、以下の実施例の項に記載したように、JIS L
−1096(A法)に従って測定した伸長率をいう。
【0021】伸縮性繊維または伸縮性糸としては、例え
ば、合成繊維に仮撚加工などにより捲縮を付与したいわ
ゆる伸縮加工糸、ポリウレタン糸などの弾性糸からなる
芯糸に合成繊維や糸を巻き付けなどにより被覆したカバ
リング糸、弾性ポリウレタンなどのような弾性ポリマー
と他のポリマーとを同時紡糸した複合糸や混繊糸などを
挙げることができる。
【0022】本発明の二層構造織編地では、二層構造織
編地の少なくとも一方にポリエステル系繊維よりなるパ
イルを有していて、該パイルを有する片方の面に吸水剤
が付与され、もう片方の面に撥水剤が付与されている。
すなわち、二層構造織編地が片方の面のみにポリエステ
ル系繊維よりなるパイルを有する場合は、該パイルを有
する面に吸水剤が付与され、パイルを有していないもう
一方の面に撥水剤が付与されている。また、二層構造織
編地の両面にポリエステル系繊維よりなるパイルを有す
る場合は、ポリエステル系繊維よりなるパイルを有する
それら2つの面のいずれか片方に吸水剤が付与され、も
う片方のパイルを有する面に撥水剤が付与されている。
【0023】吸水剤としては、パイルを形成しているポ
リエステル系繊維と親和性のある吸水剤であればいずれ
も使用でき、特にポリエステル系繊維と親和性のある吸
水性重合体が好ましく用いられる。そのような、吸水性
重合体としては、例えば、特公昭46−13197号公
報、特公昭47−2512号公報、特公昭53−469
60号公報、特公昭53−47437号公報などに記載
されているような、ポリアルキレングリコール(ポリエ
チレングリコール、ポリプロピレングリコールなど)
と、テレフタル酸および/またはイソフタル酸および低
級アルキレングリコール(エチレングリコールなど)を
ブロック共重合してなるブロック共重合体;ポリ−β−
メタアクリルオキシエチルメチルアンモニウムメトサル
フェートなどのような(メタ)アクリル酸誘導体4級ア
ンモニウム塩ポリマーなどを挙げることができる。本発
明では、1種類の吸水剤のみを使用しても又は2種類以
上の吸水剤を併用してもよい。そのうちでも、本発明で
は、吸水剤として、ポリエチレングリコール、テレフタ
ル酸およびエチレングリコールをブロック共重合してな
るブロック共重合体が好ましく用いられる。吸水剤とし
て、ポリエステル系繊維と親和性の強い前記した吸水性
重合体を使用する場合は、反対側の撥水剤付与面に影響
を与えることなく、ポリエステル系繊維よりなるパイル
を有する面のにみ吸水性を付与することができる。しか
も、洗濯や使用によって吸水性重合体が脱落しにくいた
め、良好な吸水性能を長期にわたって維持することがで
き、吸水性能の耐久性に優れる。
【0024】ポリエステル系繊維よりなるパイルを有す
る片面への吸水剤の付与量は、吸水剤の種類などに応じ
て調整し得るが、一般的には二層構造織編地1m2当た
り、吸水剤の付与量(乾物換算)が0.1〜10g程度
であることが好ましく、0.5〜8g程度あることが好
ましい。吸水剤の付与量が少なすぎると、二層構造織編
地の片方の面に吸水性を十分に付与できにくくなり、一
方吸水性の付与量が多すぎても吸水性能はそれほど向上
せず、二層構造織編地の風合が硬く、不良になり易い。
【0025】吸水剤をポリエステル系繊維よりなるパイ
ルを有する片面に付与するに当たっては、吸水剤(例え
ば上記した吸水性重合体)を水やその他の液体媒体に溶
解または分散させた溶液または分散液をパイルを有する
片面に塗布する方法が好ましく採用される。その際の吸
水剤の溶液または分散液中での濃度は、吸水剤の種類な
どに応じて調整し得るが、水溶液では一般的に1〜20
質量%程度の濃度とすることが好ましい。吸水剤水溶液
の濃度が1質量%未満であると、十分な吸水性を付与し
にくくなり、一方20質量%を超えると吸水剤の付与量
が過多になり、吸水性能がそれほど向上しない上に風合
の硬化を生じ易い。
【0026】吸水剤の付与方法は特に制限されず、二層
構造織編地のポリエステル系繊維よりなるパイルを有す
る布帛の片面のみに吸水剤を付与し得る方法であればい
ずれの方法で行ってもよく、例えば、フラットスクリー
ンプリント法、ロータリースクリーンプリント法、ロー
ラープリント法、グラビアロール法、キスロール法、泡
加工機による方法などを挙げることができる。
【0027】二層構造織編地のパイルを有する片面に吸
水剤(吸水剤を含有する水溶液など)を塗布した後に、
乾燥し、熱処理することにより、吸水剤をポリエステル
系繊維よりなるパイル部分、および場合によってはパイ
ルの基部の地組織面に強固に付着させることができる。
乾燥は一般的には100〜120℃程度の温度で、また
熱処理は一般的には150〜180℃程度の温度で行う
ことが好ましい。
【0028】二層構造織編地のもう片方の面に付与され
る撥水剤としては、繊維に対して従来から用いられてい
る撥水剤のいずれもが使用でき、代表例としては、フッ
素樹脂系撥水剤、シリコーン樹脂系撥水剤を挙げること
ができる。本発明では、1種類の撥水剤のみを使用して
も、または2種類以上の撥水剤を併用してもよい。撥水
剤を付与するに当たって、架橋剤、例えばメラミン系架
橋剤やイソシアネート系架橋剤などを併用すると、撥水
剤をより強固に二層構造織編地に付着させることができ
る。
【0029】二層構造織編地のもう片方の面への撥水剤
の付与量は、撥水剤の種類などに応じて調整し得るが、
一般的には二層構造織編地1m2当たり、撥水剤の付与
量(乾物換算)が0.01〜2.0g程度であることが
好ましく、0.05〜1.0g程度あることが好まし
い。撥水剤の付与量が少なすぎると、二層構造織編地の
もう片方の面に撥水性を十分に付与できにくくなり、一
方撥水剤の付与量が多すぎても撥水性能はそれほど向上
せず、二層構造織編地の風合が硬くなり易い。
【0030】撥水剤を二層構造織編地のもう片方の面に
付与するに当たっては、撥水剤を水やその他の液体媒体
に溶解または分散させた溶液または分散液を塗布する方
法が好ましく用いられる。その際の撥水剤の溶液または
分散液中での濃度は、撥水剤の種類などに応じて調整し
得るが、水溶液では一般的に1〜25質量%程度の濃度
とすることが好ましい。撥水剤水溶液の濃度が1質量%
未満であると、十分な撥水性を付与しにくくなり、一方
25質量%を超えると撥水剤の付与量が過多になり、風
合が硬くなったり、チョークマークやクラックマークな
どが発生し易くなる。
【0031】撥水剤の付与方法は特に制限されず、吸水
剤の付与方法と同様に、例えば、フラットスクリーンプ
リント法、ロータリースクリーンプリント法、ローラー
プリント法、グラビアロール法、キスロール法、泡加工
機による方法などを挙げることができる。特に、二層構
造織編地のもう片方の面に撥水剤を付与するに当たっ
て、撥水剤溶液に起泡剤を添加して、起泡倍率が3〜3
0倍程度となるようにして起泡させて塗布すると、撥水
剤の量を削減することができ、コスト面や二層構造織編
地の軽量化の面で好ましい。しかも、起泡することによ
り、撥水剤が、パイルを有する片方の面まで浸透するこ
とが抑制されて、二層構造織編地のもう片方の面にのみ
撥水性を付与することが可能になる。起泡倍率が3倍以
下であると、起泡させたことによる前記した効果が十分
に得られにくくなり、一方30倍を超えると撥水剤の塗
布量が極端に少なくなり、十分な撥水性を付与すること
が困難になり易い。起泡剤としては、例えば、非イオン
系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面
活性剤、両性界面活性剤などの界面活性剤や、アルコー
ルのエチレンオキサイド付加物、脂肪酸アルカノールア
ミドなどを使用することができる。
【0032】二層構造織編地の前記もう片方の面に撥水
剤を塗布した後に、乾燥し、熱処理することにより、撥
水剤をもう片方の面に強固に付着させることができる。
乾燥は一般的には100〜120℃程度の温度で、また
熱処理は一般的には150〜180℃程度の温度で行う
ことが好ましい。
【0033】吸水剤および撥水剤を二層構造織編地に付
与する順序は特に制限されず、撥水剤を撥水面に付与し
た後に吸水剤をポリエステル系繊維よりなるパイルを有
する片方の面に付与しても、または吸水剤をポリエステ
ル系繊維よりなるパイルを有する片方の面(吸水面)に
付与した後に撥水剤をもう片方の面(撥水面)に付与し
てもよいが、撥水剤を撥水面に付与した後に吸水剤をポ
リエステル系繊維よりなるパイルを有する片方の面(吸
水面)に付与する前者の方法が、吸水剤の撥水面(もう
片方の面)への浸透を良好に防止し得ることから好まし
く採用される。
【0034】上記により、吸水性能と撥水性能という相
反する性能を良好に併せ持ち、しかもその吸水性能およ
び撥水性能が洗濯や着用などによっても短期間に失われ
ず、耐久性のある吸水性および撥水性を有する本発明の
二層構造織編地が得られる。本発明の二層構造織編地
は、吸水剤がポリエステル系繊維よりなるパイルに強固
に付着していることから、静電気がたまりにくく、帯電
防止効果にも優れる。本発明の二層構造織編地は、その
ような優れた特性を活かして、スポーツやアスレチック
用のアウターウエア、などの種々の用途に有効に用いる
ことができる。
【0035】
【実施例】以下に実施例などにより本発明について具体
的に説明するが、本発明は以下の例により何ら限定され
ない。また、以下の例中、織物の伸長率の測定、並びに
洗濯前および洗濯後の織物の撥水性と吸水性の評価およ
び摩擦帯電圧の測定は、次のようにして行った。
【0036】織物の伸長率:JIS L−1096
(A法)に従って測定した。
【0037】織物の撥水性:洗濯前の織物(試料)お
よびJIS L−0217「103法」に準じて10回
および20回洗濯した後の試料について、JIS L−
1092「スプレー法」に準じて、試料の撥水処理面の
撥水性を、下記の表1に示す評価基準に従って点数評価
した。
【0038】
【表1】
【0039】織物の吸水性:洗濯前の織物(試料)を
JIS L−0217「103法」に準じて10回およ
び20回洗濯した後の試料について、JIS L−19
07「滴下法」に従って、試料の吸水処理面の吸水性を
評価した。
【0040】摩擦帯電圧:洗濯前の織物(試料)をJ
IS L−0217「103法」に準じて10回および
20回洗濯した後の試料の摩擦帯電圧を、JIS L−
1096に従って測定した。
【0041】《実施例1》 (1) 経糸にカチオン可染性ポリエステル糸[75d
/96f(83dtex/96f)]、緯糸にポリエチ
レンテレフタレート(以下「レギュラーポリエステル」
という)仮撚加工糸[75d/96f(83dtex/
36f);2本使い]を用いて、片面が主としてカチオ
ン可染性ポリエステル糸で構成され、もう片面が主とし
てレギュラーポリエステル糸で構成された緯2重平織物
[生機密度:経糸密度=111本/inch(43.7
本/cm)、緯糸密度=77本/inch(17.3本
/cm)]を作製し、80℃で精練後、130℃で染色
して仕上げを行った後、フッ素系撥水剤(旭硝子株式会
社製「アサヒガードLS317」)を8質量%、架橋剤
(住友化学株式会社製「スミテックス レジンM−
3」)を0.3質量%、触媒(スミテックス アクセレ
ーターACX」)を0.1質量%および起泡剤(非イオ
ン界面活性剤)を0.5質量%の割合で含有する撥水処
理用水溶液を起泡装置により約13倍に起泡させ、ロー
タリープリント方式にて該緯2重平織物のカチオン可染
性ポリエステル糸から主としてなる面に約15g/m2
の塗布量で塗布した。その後、120℃で乾燥した後、
160℃で45秒の熱処理を行った。
【0042】(2) 上記(1)の撥水処理加工後に、
該緯2重平織物のレギュラーポリエステル糸から主とし
てなる面に、吸水剤(チバ・スペシャルティ・ケミカル
ズ株式会社製「CYBERFIT TFC−1」;ポリ
エチレングリコールとポリエチレンテレフタレートとの
ブロック共重合体)を8質量%含有する吸水処理用水溶
液を、キスロール方式で、約38g/m2の塗布量で塗
布した。その後、120℃で乾燥した後、150℃で4
5秒の熱処理を行った。 (3) 上記(2)で得られた吸水・撥水処理後の緯2
重平織物は、仕上がり密度が、経糸密度=150本/i
nch(59.1本/cm)、緯糸密度=82本/in
ch(32.3本/cm)であった。また、上記(2)
で得られた吸水・撥水処理後の緯2重平織物の伸長率を
上記した方法で測定したところ、経方向2%、緯方向2
2%であり、レギュラーポリエステル糸から主としてな
っていた面(吸水処理面)にレギュラーポリエステル糸
がパイル状に配置されていた。さらに、上記(2)で得
られた吸水・撥水処理後の緯2重平織物の撥水性、吸水
性および摩擦帯電圧を上記した方法で評価または測定し
たところ、下記の表2に示すとおりであった。
【0043】《実施例2》 (1) 経糸にナイロン6捲縮糸[75d/24f(8
3dtex/24f);S撚1000T/M]、緯糸に
レギュラーポリエステル捲縮糸[150d/48f(1
67dtex/48f);S撚1000T/M]を用い
て、片面が主としてナイロン6糸で構成され、もう片面
が主としてレギュラーポリエステル糸で構成された2ウ
エイ2重織物[生機密度:経糸密度=101本/inc
h(39.8本/cm)、緯糸密度=87本/inch
(34.3本/cm)]を作製し、80℃で精練後、1
20℃で染色して仕上げを行った後、実施例1の(1)
で用いたのと同じ撥水処理用水溶液を起泡装置により約
8倍に起泡させ、ロータリープリント方式にて該2ウエ
イ2重織物のナイロン6糸から主としてなる面に約30
g/m2の塗布量で塗布した。その後、120℃で乾燥
した後、160℃で45秒の熱処理を行った。 (2) 上記(1)の撥水処理加工後に、該2ウエイ2
重織物のレギュラーポリエステル糸から主としてなる面
に、実施例1の(2)で使用したのと同じ吸水処理用水
溶液を、キスロール方式で約70g/m2の塗布量で塗
布した。その後、120℃で乾燥した後、150℃で4
5秒の熱処理を行った。
【0044】(3) 上記(2)で得られた吸水・撥水
処理後の2ウエイ2重織物は、仕上がり密度が、経糸密
度=155本/inch(61.0本/cm)、緯糸密
度=94本/inch(37.0本/cm)であった。
また、上記(2)で得られた吸水・撥水処理後の2ウエ
イ2重織物の伸長率を上記した方法で測定したところ、
経方向27%、緯方向7%であり、レギュラーポリエス
テル糸から主としてなっていた面(吸水処理面)にレギ
ュラーポリエステル糸がパイル状に配置されていた。さ
らに、上記(2)で得られた吸水・撥水処理後の2ウエ
イ2重織物の撥水性、吸水性および摩擦帯電圧を上記し
た方法で評価または測定したところ、下記の表2に示す
とおりであった。
【0045】《実施例3》 (1) 経糸にナイロン6糸[75d/34f(83d
tex/34f);2本使い]、緯糸にレギュラーポリ
エステル糸[150d/60f(167dtex/60
f)]とナイロン6仮撚加工糸[75d/34f(83
dtex/34f);2本使い]を用いて、片面が主と
してナイロン6糸で構成され、もう片面が主としてレギ
ュラーポリエステル糸で構成された緯2重平織物[生機
密度:経糸密度=76本/inch(29.2本/c
m)、緯糸密度=76本/inch(29.9本/c
m)]を作製し、80℃で精練後、120℃で染色して
仕上げを行った後、実施例1の(1)で用いたのと同じ
撥水処理用水溶液を起泡装置により約11倍に起泡さ
せ、ロータリープリント方式にて該緯2重平織物のナイ
ロン6糸から主としてなる面に約20g/m2の塗布量
で塗布した。その後、120℃で乾燥した後、160℃
で45秒の熱処理を行った。 (2) 上記(1)の撥水処理加工後に、該緯2重平織
物のレギュラーポリエステル糸から主としてなる面に、
実施例1の(2)で使用したのと同じ吸水処理用水溶液
を、キスロール方式で約45g/m2の塗布量で塗布し
た。その後、120℃で乾燥した後、150℃で45秒
の熱処理を行った。
【0046】(3) 上記(2)で得られた吸水・撥水
処理後の緯2重平織物は、仕上がり密度が、経糸密度=
92本/inch(36.2本/cm)、緯糸密度=8
2本/inch(32.3本/cm)であった。また、
上記(2)で得られた吸水・撥水処理後の緯2重平織物
の伸長率を上記した方法で測定したところ、経方向2
%、緯方向22%であり、レギュラーポリエステル糸か
ら主としてなっていた面(吸水処理面)にレギュラーポ
リエステル糸がパイル状に配置されていた。さらに、上
記(2)で得られた吸水・撥水処理後の緯2重平織物の
撥水性、吸水性および摩擦帯電圧を上記した方法で評価
または測定したところ、下記の表2に示すとおりであっ
た。
【0047】《実施例4》 (1) 経糸にナイロン6糸[70d/34f(78d
tex/34f)]、緯糸にポリウレタン糸を芯として
レギュラーポリエステル糸を被覆したカバリング糸[7
5d/36f(83dtex/36f)]を用いて、片
面が主としてナイロン6糸で構成され、もう片面が主と
してカバリング糸で構成された緯2重平織物[生機密
度:経糸密度=95本/inch(37.4本/c
m)、緯糸密度=115本/inch(45.3本/c
m)]を作製し、80℃で精練後、120℃で染色して
仕上げを行った後、実施例1の(1)で用いたのと同じ
撥水処理用水溶液を起泡装置により約10倍に起泡さ
せ、ロータリープリント方式にて該緯2重平織物のナイ
ロン6糸から主としてなる面に約25g/m2の塗布量
で塗布した。その後、120℃で乾燥した後、160℃
で45秒の熱処理を行った。 (2) 上記(1)の撥水処理加工後に、該緯2重平織
物のカバリング糸から主としてなる面に、実施例1の
(2)で使用したのと同じ吸水処理用水溶液を、キスロ
ール方式で約60g/m2の塗布量で塗布した。その
後、120℃で乾燥した後、150℃で45秒の熱処理
を行った。
【0048】(3) 上記(2)で得られた吸水・撥水
処理後の緯2重平織物は、仕上がり密度が、経糸密度=
123本/inch(48.2本/cm)、緯糸密度=
118本/inch(46.5本/cm)であった。ま
た、上記(2)で得られた吸水・撥水処理後の緯2重平
織物の伸長率を上記した方法で測定したところ、経方向
2%、緯方向22%であり、カバリング糸から主として
なっていた面(吸水処理面)にレギュラーポリエステル
糸がパイル状に配置されていた。さらに、上記(2)で
得られた吸水・撥水処理後の緯2重平織物の撥水性、吸
水性および摩擦帯電圧を上記した方法で評価または測定
したところ、下記の表2に示すとおりであった。
【0049】《実施例5》 (1) 実施例2の(1)と同じ糸使いにより、片面が
主としてナイロン6糸で構成され、もう片面が主として
レギュラーポリエステル糸で構成された2ウエイ2重織
物[生機密度:経糸密度=101本/inch(39.
8本/cm)、緯糸密度=87本/inch(34.3
本/cm)]を作製し、80℃で精練後、120℃で染
色して仕上げを行った後、針布起毛処理を行って地組織
表面から突出しているレギュラーポリエステル糸よりな
るループパイルを切断して、カットパイル状に毛羽立た
せた。次いで、実施例1の(1)で用いたのと同じ撥水
処理用水溶液を起泡装置により約8倍に起泡させ、ロー
タリープリント方式にて該2ウエイ2重織物のナイロン
6糸から主としてなる面に約30g/m2の塗布量で塗
布した。その後、120℃で乾燥した後、160℃で4
5秒の熱処理を行った。 (2) 上記(1)の撥水処理加工後に、該2ウエイ2
重織物のレギュラーポリエステル糸から主としてなる面
に、実施例1の(2)で使用したのと同じ吸水処理用水
溶液を、キスロール方式で約74g/m2の塗布量で塗
布した。その後、120℃で乾燥した後、150℃で4
5秒の熱処理を行った。
【0050】(3) 上記(2)で得られた吸水・撥水
処理後の2ウエイ2重織物は、仕上がり密度が、経糸密
度=155本/inch(61.0本/cm)、緯糸密
度=94本/inch(37.0本/cm)であった。
また、上記(2)で得られた吸水・撥水処理後の2ウエ
イ2重織物の伸長率を上記した方法で測定したところ、
経方向27%、緯方向7%であり、レギュラーポリエス
テル糸から主としてなっていた面(吸水処理面)にレギ
ュラーポリエステル糸が羽毛状(カットパイル状)に配
置されていた。さらに、上記(2)で得られた吸水・撥
水処理後の2ウエイ2重織物の撥水性、吸水性および摩
擦帯電圧を上記した方法で評価または測定したところ、
下記の表2に示すとおりであった。
【0051】《比較例1》 (1) 経糸にナイロン6糸[70d/24f(78d
tex/24f)]、緯糸にレギュラーポリエステル糸
[70d/34f(78dtex/34f)]を用い
て、平織物[生機密度:経糸密度=118本/inch
(46.5本/cm)、緯糸密度=85本/inch
(33.5本/cm)]を作製し、80℃で精練後、1
20℃で染色して仕上げを行った後、実施例1の(1)
で用いたのと同じ撥水処理用水溶液を起泡装置により約
13倍に起泡させ、ロータリープリント方式にて該平織
物の一方の面に約12g/m2の塗布量で塗布した。そ
の後、120℃で乾燥した後、160℃で45秒の熱処
理を行った。 (2) 上記(1)の撥水処理加工後に、該平織物のも
う一方の面に、実施例1の(2)で使用したのと同じ吸
水処理用水溶液を、キスロール方式で約25g/m2
塗布量で塗布した。その後、120℃で乾燥した後、1
50℃で45秒の熱処理を行った。
【0052】(3) 上記(2)で得られた吸水・撥水
処理後の平織物は、仕上がり密度が、経糸密度=125
本/inch(49.2本/cm)、緯糸密度=87本
/inch(34.3本/cm)であった。また、上記
(2)で得られた吸水・撥水処理後の平織物の伸長率を
上記した方法で測定したところ、経方向0.5%以下、
緯方向0.5%以下であり、両面共にフラットな状態で
あり、パイルのないものであった。さらに、上記(2)
で得られた吸水・撥水処理後の平織物の撥水性、吸水性
および摩擦帯電圧を上記した方法で評価または測定した
ところ、下記の表2に示すとおりであった。
【0053】《比較例2》 (1) 経糸にナイロン6糸[70d/24f(78d
tex/24f)]、緯糸にレギュラーポリエステル糸
[150d/60f(167dtex/60f)]を用
いて、片面が主としてナイロン6糸からなり、もう片面
が主としてレギュラーポリエステル糸からなる二重織物
[生機密度:経糸密度=118本/inch(46.5
本/cm)、緯糸密度=76本/inch(29.2本
/cm)]を作製し、80℃で精練後、120℃で染色
して仕上げを行った後、実施例1の(1)で用いたのと
同じ撥水処理用水溶液を起泡装置により約10倍に起泡
させ、ロータリープリント方式にて該二重織物のナイロ
ン6糸から主としてなる面に約22g/m2の塗布量で
塗布した。その後、120℃で乾燥した後、160℃で
45秒の熱処理を行った。 (2) 上記(1)の撥水処理加工後に、該二重織物の
レギュラーポリエステル糸から主としてなる面に、実施
例1の(2)で使用したのと同じ吸水処理用水溶液を、
キスロール方式で約40g/m2の塗布量で塗布した。
その後、120℃で乾燥した後、150℃で45秒の熱
処理を行った。
【0054】(3) 上記(2)で得られた吸水・撥水
処理後の二重織物は、仕上がり密度が、経糸密度=12
6本/inch(49.6本/cm)、緯糸密度=79
本/inch(31.1本/cm)であった。また、上
記(2)で得られた吸水・撥水処理後の二重織物の伸長
率を上記した方法で測定したところ、経方向3%以下、
緯方向2%以下であり、両面共にフラットな状態であ
り、パイルのないものであった。さらに、上記(2)で
得られた吸水・撥水処理後の平織物の撥水性、吸水性お
よび摩擦帯電圧を上記した方法で評価または測定したと
ころ、下記の表2に示すとおりであった。
【0055】
【表2】
【0056】上記の表2の結果から、織編地(織物)を
二層構造にすると共に少なくとも一方の面にポリエステ
ル系繊維(ポリエステル糸)よりなるパイルを配置し、
該ポリエステル系繊維(ポリエステル糸)よりなるパイ
ルを有する片方の面に吸水剤を付与し、もう片方の面に
撥水剤を付与してなる実施例1〜5の二層構造織物は、
吸水性および撥水性に優れ、特に吸水剤がポリエステル
系繊維(ポリエステル糸)よりなるパイルに強固に付着
されているために極めて優れた吸水性を有しており、洗
濯前は勿論のこと、20回洗濯した後もその優れた吸水
性および撥水性が失われず、良好に維持されることがわ
かる。しかも、実施例1〜5の二層構造織地は、ポリエ
ステル系繊維(ポリエステル糸)よりなるパイルに吸水
剤が強固に付着されていることにより、摩擦帯電圧が低
く、静電気がたまりにくく、帯電防止性に優れている。
それに対して、比較例1および2の織物は、洗濯前にお
いてもその吸水性能が実施例1〜5の二層構造織地に比
べて著しく劣っており、しかも洗濯によってその吸水性
が失われ易く、また摩擦帯電圧が高く、静電気がたまり
易い。
【0057】
【発明の効果】本発明の二層構造織編地は、少なくとも
一方の面にポリエステル系繊維よりなるパイルを有して
いて、ポリエステル系繊維よりなるパイルを有する一方
の面に吸水剤を付与され且つもう一方の面に撥水剤が付
与されていることにより、吸水剤が付与される表面積が
大きくなり、しかも吸水剤がパイル状になった繊維の内
部まで浸透して強固に付与されるために、洗濯や着用な
どによっても短期間に失われず、耐久性のある高い吸水
性能を有し、しかも優れた撥水性を有している。さら
に、本発明の二層構造織編地は、パイルに吸水剤が強固
に付着しているため、静電気がたまりにくく、耐久性に
優れる帯電防止性能を有している。また、本発明の二層
構造織編地は、パイルを有していることによって二層構
造織編地の見かけの厚みが厚くなるため、パイルを有す
る一方の面に吸水剤を付与し、もう一方の面に撥水剤を
付与したときに、一方の面に施した吸水剤がもう一方の
面(撥水面)まで浸透することが防止され、且つもう一
方の面に施した撥水剤がパイル面(吸水面)にまで浸透
することが防止されて、それぞれの面で吸水性と撥水性
という相反する性能をそれぞれ十分に発揮させることが
できる。しかも、パイルによって二層構造織編地のみか
けの厚みが厚くなってはいても、二層構造織編地自体の
目付はそれほど増さないために、軽量性や着用性に優れ
ている。さらに、本発明の二層構造織編地のうち、伸縮
性繊維または伸縮性糸を少なくとも一部として用いて形
成したものは、二層構造織編地の表面へのパイルの形成
が良好に行われる共に、伸縮性を有していることから着
用性に優れている。本発明の製造方法による場合は、撥
水剤の吸水面への浸透を防止しながら、二層構造織編地
の撥水面に撥水剤を円滑に付与することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D04B 1/02 D04B 1/02 21/02 21/02 21/14 21/14 Z D06M 15/256 D06M 15/256 23/04 23/04 (72)発明者 堀江 信夫 福井県福井市毛矢1−10−1 セーレン株 式会社内 (72)発明者 若村 均 大阪府大阪市中央区瓦町2丁目5番7号 一村産業株式会社内 Fターム(参考) 4L002 AA06 AA07 AC01 BB01 BB04 CB01 CB03 DA03 EA00 EA03 FA01 FA02 4L031 AA14 AA18 AA20 AA22 AB32 AB33 BA33 CA14 DA08 4L033 AA05 AA07 AA08 AB05 AB06 AC03 AC07 CA17 CA22 CA45 CA48 4L048 AA15 AA21 AA24 AA26 AB07 AB17 AB19 AB21 BA10 BA11 BA25 CA07 CA08 DA03

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二層構造織編地の少なくとも一方の面に
    ポリエステル系繊維よりなるパイルを配置してなり、前
    記パイルを有する片方の面に吸水剤を付与し、もう片方
    の面に撥水剤を付与してなることを特徴とする吸水・撥
    水性の二層構造織編地。
  2. 【請求項2】 パイルがカットパイルである請求項1に
    記載の二層構造織編地。
  3. 【請求項3】 撥水剤を付与してなる面がポリアミド系
    繊維から主としてなる請求項1または2に記載の二層構
    造織編地。
  4. 【請求項4】 二層構造織編地を構成する繊維または糸
    の少なくとも一部が、伸縮性繊維または伸縮性糸からな
    る請求項1〜3のいずれか1項に記載の二層構造織編
    地。
  5. 【請求項5】 経方向および/または緯方向の伸長率が
    5〜30%である請求項1〜4のいずれか1項に記載の
    二層構造織編地。
  6. 【請求項6】 吸水剤が、ポリエチレングリコール、テ
    レフタル酸およびエチレングリコールをブロック共重合
    してなるブロック共重合体からなる請求項1〜5のいず
    れか1項に記載の二層構造織編地。
  7. 【請求項7】 少なくとも一方の面にポリエステル系繊
    維よりなるパイルを配置してなる二層構造織編地の前記
    パイルを有する片方の面に吸水剤を付与し、もう片方の
    面に撥水剤を付与して吸水・撥水性の二層構造織編地を
    製造する方法であって、撥水剤を3〜30倍に起泡させ
    た状態で該もう片方の面に付与することを特徴とする吸
    水・撥水性の二層構造織編地の製造方法。
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