JP2002266159A - 炭素繊維用前駆体繊維束およびその製造方法 - Google Patents

炭素繊維用前駆体繊維束およびその製造方法

Info

Publication number
JP2002266159A
JP2002266159A JP2001070000A JP2001070000A JP2002266159A JP 2002266159 A JP2002266159 A JP 2002266159A JP 2001070000 A JP2001070000 A JP 2001070000A JP 2001070000 A JP2001070000 A JP 2001070000A JP 2002266159 A JP2002266159 A JP 2002266159A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fiber
carbon fiber
precursor
fiber bundle
spinning
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001070000A
Other languages
English (en)
Inventor
Shuichi Yamanaka
秀一 山中
Sunao Toba
直 鳥羽
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP2001070000A priority Critical patent/JP2002266159A/ja
Publication of JP2002266159A publication Critical patent/JP2002266159A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Artificial Filaments (AREA)
  • Inorganic Fibers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】炭素繊維製造工程において強度に優れた炭素繊
維を供給するために必要な、耐炎化工程で安定性に優れ
た炭素繊維用前駆体繊維束を提供すること。 【解決手段】極限粘度[η]が1.3〜1.5のアクリ
ル系共重合体からなり、単繊維繊度が0.7dtex以
上2.0dtex以下、単糸伸度が18%以上30%以
下、フィラメント数が40000フィラメント以上10000
0フィラメント以下のアクリル系繊維集合体で構成される炭素
繊維用前駆体繊維束およびアクリル系共重合体が18重
量%以上22重量%以下含まれてなる紡糸原液を400
00ホール以上100000ホール以下の紡糸口金を用
いて湿式紡糸し、次いで3〜6倍の延伸倍率で延伸する
炭素繊維用前駆体繊維束の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機械的特性に優れ
た炭素繊維を製造するために必要な炭素繊維用前駆体繊
維およびその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】炭素繊維は比強度、比弾性率に優れてい
るため、その特徴を生かしてスポーツ用品、航空、宇宙
および一般産業用途に広く使われている。その用途開発
のためにはコスト低減とともに、炭素繊維の高性能化が
重要である。
【0003】従来、炭素繊維の高性能化およびそのため
の前駆体繊維の高性能化については多くの技術が提案さ
れている。
【0004】たとえば、繊維内部の異物、マクロボイド
を減少させるために、モノマーあるいはポリマー原液の
ろ過を強化する方法(たとえば、特開昭59−8892
4号公報、特公平4−12882号公報)が提案されて
いる。また、繊維表面に生ずる欠陥を抑制する方法につ
いて、製糸工程でのガイドの形状およびガイドに接する
糸の張力を規定することが提案されている。(特公平3
−41561号公報)前駆体繊維を製糸し、その後さら
に高温下で耐炎化、炭化する炭素繊維の製造工程におい
ては、単繊維間の接着が発生しやすく、この単繊維間の
接着および単繊維が剥がれた跡が原因となって繊維表面
に欠陥が生じ、繊維の強度が低下する要因となってい
る。
【0005】このような単繊維間の接着を抑制するため
に、製糸工程油剤を高性能化する方法も種々提案されて
いる。たとえば、従来の高級アルコールなどの非シリコ
ーン油剤に対して耐熱性、離型性、平滑性に優れたシリ
コーン系油剤を適用することが提案されている。(たと
えば、特公昭60−18334号公報、特公平3−40
152号公報、特公平4−33892号公報、特公平5
−83642号公報)しかし、ろ過強化あるいは工程の
ガイドなどにより繊維表面に生じる欠陥を抑制すること
および高性能油剤による単繊維間の接着防止では、マク
ロな欠陥の生成を抑制するには効果があっても、繊維の
基質、特に緻密性を変えることはできず、マクロな欠陥
が減少した状態でのさらなる高性能化の効果は不十分で
あった。
【0006】特に、炭素繊維用前駆体繊維は通常、湿式
あるいは乾湿式紡糸により紡糸され、溶媒と非溶媒との
置換により沈殿構造が生成し凝固が進展するため、本質
的にボイドを含んだ緻密性の低い構造となる。ただ膨潤
糸を乾燥緻密化することにより、見かけ上緻密化されボ
イドは消えるが、乾燥緻密化前のミクロフィブリル構造
は残存しており、それが焼成後の炭素繊維の構造を大き
く左右する。
【0007】前駆体繊維の緻密性を向上させるために
は、凝固によるボイドの発生量を減少させることが重要
であり、紡糸原液中の共重合体濃度を高くすることが効
果的であることが知られている。しかし、共重合体濃度
を上げると、紡糸原液の粘度が急上昇し、湿式紡糸では
製糸生産性が低下する問題があった。また、共重合体の
親水性を増すと凝固時に微細な沈殿構造が形成され、緻
密性の良好な繊維が得られるが、そのような緻密性の高
い繊維は製糸延伸性が低く、生産性に問題があった。
【0008】一方、共重合体の分子量を低下させると、
製糸延伸性は向上するが、耐炎化処理時の耐熱性が不足
するため、単繊維間の接着が増加して、炭素繊維の強度
は低下する。そのために、従来まで提案されている炭素
繊維用アクリル系前駆体繊維の共重合体の極限粘度は、
実用的には1.5より大きいものであった。またこれら
の極限粘度を用いた炭素繊維用前駆体繊維束の製造方法
は特開平11−12856号公報に示されるように全延
伸倍率が6〜20倍に延伸し結晶配向度を高め高強度化
をはかっているが、多糸状フィラメントを製造するため
に40000ホール以上の口金を用いた製糸プロセスで
は、糸切れが多発し工業的生産に至るものではなかっ
た。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、強度
が極めて優れた炭素繊維を製造するために必要な炭素繊
維用前駆体繊維を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
達成するために次の構成を有する。すなわち、極限粘度
[η]が1.3〜1.5のアクリル系共重合体からな
り、単繊維繊度が0.7dtex以上2.0dtex以
下、単糸伸度が18%以上30%以下、フィラメント数
が40000フィラメント以上100000フィラメント以下のアク
リル系繊維集合体で構成されてなる炭素繊維用前駆体繊
維束である。
【0011】また、アクリル系共重合体が18重量%以
上22重量%以下含まれてなる紡糸原液を40000ホ
ール以上100000ホール以下の紡糸口金を用いて湿
式紡糸し、次いで3〜6倍の延伸倍率で延伸する炭素繊
維用前駆体繊維束の製造方法である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の炭素繊維用前駆体
繊維束について詳細に説明する。
【0013】本発明の炭素繊維用前駆体繊維束は、極限
粘度[η]が1.3〜1.5のアクリル系共重合体から
なり、単繊維繊度が0.7dtex以上2.0dtex
以下、単糸伸度が18%以上30%以下、フィラメント
数が40000フィラメント以上100000フィラメント以下のア
クリル系繊維集合体で構成される。
【0014】本発明において、アクリル系共重合体の極
限粘度[η]が1.3未満では繊維の耐熱性が低いた
め、耐炎化時に単糸間の接着が増加し、低強度の炭素繊
維しか得られないので好ましくない。極限粘度[η]が
1.5を超えると、延伸性が低化し生産性よく製造する
ことがむつかしくなるので好ましくない。前駆体繊維の
緻密性と生産性のバランスから[η]は、1.35〜
1.45の範囲のものが好ましい。
【0015】本発明の前駆体繊維束の単繊維繊度は0.
7〜2.0dtexであることが必要である。0.7d
tex未満では生産性の低下によるコストアップが大き
いので好ましくない。2.0dtexを超えると前駆体
繊維焼成時の内外構造差を減少させるために焼成に長時
間を要するためコストアップが大きくなり好ましくな
い。単繊維繊度は好ましくは1.0〜1.8dtexが
よい。前駆体繊維を構成する単繊維の数(フィラメント
数)は40000〜100000フィラメントが必要で
ある。40000フィラメント未満の場合、生産性の低下によ
るコストアップが大きいので好ましくない。10000
0フィラメント以上であると焼成工程で蓄熱による糸切れ、焼
成斑などによって炭化率が均一な炭素繊維が得られない
ので好ましくない。フィラメント数は好ましくは420
00〜75000がよい。
【0016】また、単糸伸度は18%以上30%以下が
必要である。単糸伸度が18%未満の場合、後の焼成工
程で延伸することが困難となり炭素繊維としての引っ張
り強度が発現しにくくなるので好ましくない。また、単
糸伸度が30%を越えると、分子の配向度が悪く炭素繊
維の引っ張り強度が発現しにくくなるため好ましくな
い。
【0017】本発明の前駆体繊維は焼成時の単糸間の接
着を防止するため、シリコーン系油剤に起因するケイ素
を0.01〜2.0重量%含有することが好ましい。
0.01重量%未満では単糸間の接着を防止する効果が
不十分であり、2.0重量%を超えるとローラーへケイ
素化合物が堆積して糸切れや巻付きのトラブルが増加す
るため好ましくない。
【0018】次に本発明の炭素繊維用アクリル系前駆体
繊維の製造法について説明する。本発明の炭素繊維用前
駆体繊維は、アクリル系共重合体の極限粘度[η]が
1.3〜1.5、該共重合体が18〜22重量%含まれ
てなる紡糸原液を湿式紡糸し、3〜6倍の延伸倍率で延
伸を行うことにより得られる。
【0019】本発明に用いられる共重合体としては、少
なくとも93.9モル%以上のアクリルニトリルと、該
アクリルニトリルと共重合性を有するモノエチレン性ビ
ニル系モノマ2〜5モル%、スルホン酸基含有ビニル系
モノマを0.05〜0.3モル%、およびイタコン酸、
アクリル酸からなる群から選ばれる1種類以上の不飽和
単量体を0.3〜0.8モル%含むアクリルニトリル系
重合体が好ましい。
【0020】モノエチレン性ビニル系モノマが2モル%
より少ないと、フィラメント数の多い糸状を製糸工程、及び焼
成工程で安定して延伸することができず炭素繊維の引っ
張り強度が発現しにくいので好ましくない。また5モル
%を越えると焼成工程で接着が増加し炭素繊維としての
引っ張り強度が発現しにくくなるので好ましくない。ま
たスルホン酸基含有ビニル系モノマが0.05モル%よ
り少ないと、原糸の緻密性が悪くなり炭素繊維用として
物性が発現しにくいので好ましくない。0.3モル%を
越えると、耐炎化を遅らすため目的とする炭素繊維用の
物性が得られないので好ましくない。また、イタコン
酸、アクリル酸からなる群から選ばれる1種類以上の不
飽和単量体が0.3モル%より少ないと、耐炎化反応が
進みにくく、目的とする炭素繊維用の物性が得られない
ので好ましくない。0.8モル%を越えると焼成工程で
は発熱反応による蓄熱により糸切れが発生し易くなって
温度の制御が困難となるので好ましくない。
【0021】本発明におけるアクリル系共重合体の重合
法については、溶液重合、懸濁重合、乳化重合等の重合
法を適用することができるが、均一な高濃度原液を作製
する上で、有機溶剤での溶液重合が好ましく採用され
る。
【0022】本発明において40000ホール〜100
000ホールの口金から紡糸するとき、炭素繊維用前駆
体繊維の製糸性を上げるために、紡糸原液中のアクリル
系重合体の濃度は18〜22重量%が好ましい。アクリ
ル系重合体の粘度を下げ該重合体の紡糸原液中の濃度を
18%より少なくすると、湿式紡糸特有の孔径の大きい
ボイドが発現して緻密性が悪くなり、炭素繊維として満
足する引っ張り強度が発現しにくくなるので好ましくな
い。該重合体の紡糸原液中の濃度を22%より多くする
と原液粘度が高くなり製糸性が悪くなるので好ましくな
い。
【0023】また、原液粘度は、可紡性や、糸の緻密性
の観点から45℃で15〜30Pa・sのものが好まし
い。
【0024】紡糸方法としては湿式紡糸が好ましく、凝
固浴温度を低くして微細な凝固構造を形成し緻密性の高
い繊維が得られやすく、凝固溶媒としては、ジメチルス
ルホキシド(以下、DMSOという)、ジメチルホルム
アミド(以下、DMFという)、ジメチルアセトアミド
(以下、DMAcという)、チオシアン酸ナトリウム
(以下、NaSCNという)、塩化亜鉛(以下、ZnC
2という)等を用いることができるが、生産性の面か
ら凝固速度が速いDMSO、DMF、DMAcが好まし
く、DMSOがより好ましい。
【0025】なお本発明において用いる口金としては、
円形孔を有する口金を用いて円形あるいはそれに準ずる
形状の凝固糸を得ることができるが、スリットあるいは
小円孔の集合から接合させることにより、三角、四角、
五角といった異形断面の凝固糸を得ることもできる。
【0026】凝固糸は水洗、温水浴または熱水浴で延伸
される。浴延伸は2段以上の多段で3〜6倍延伸するこ
とが強度向上にとって好ましく、低温から高温へと温度
プロフィルを浴間でつけることが単繊維間の接着を抑制
する上で好ましい。
【0027】次に凝固糸を水洗、延伸して得られた膨潤
糸に油剤を付与する。使用する油剤はシリコーン化合物
あるいはその混合油剤を好ましく用いることができる。
耐熱性、離型性に優れたシリコーン系油剤を使用するこ
とによって、単繊維間の接着を抑制して炭素繊維の高強
度を発現することができるからである。シリコーン系油
剤としては、例えばジメチルシロキサンのアミノ変性、
エポキシ変性、アルキレンオキサイド変性等の変性シリ
コーン化合物あるいはそれらの混合物を用いることが好
ましい。
【0028】膨潤糸に対するシリコーン系油剤の付着量
は、最終的に前駆体繊維に対し0.1〜3wt%にする
ことが好ましい。
【0029】本発明の製造方法において、最終的に乾燥
緻密化後工程収縮率を調整して、単繊維繊度0.7〜
2.0dtex、単糸伸度18〜30%の前駆体繊維を
得ることができる。
【0030】本発明の製造方法によって得られた前駆体
繊維を焼成工程で200℃以上240℃の雰囲気で1〜
1.4倍延伸することによって耐炎化し、その後、炭化
することによって、目的とする高強度の炭素繊維を得る
ことができる。
【0031】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。
【0032】なお、本発明における特性値は以下の方法
により測定した。 (1)共重合体の極限粘度 試料を絶乾後、150mg精秤し、0.1NのNaSC
Nを溶解したDMFを加え完全に溶解後、25℃で50
mlとする。25℃にコントロールされた恒温槽中でオ
ストワルド粘度計を使用して、ブランクDMF液と試料
を溶解したサンプルDMF液の落下時間を測定する。そ
れぞれ5回の平均値を求め、ブランクDMF液の落下時
間をt0 、試料を溶解したサンプルDMF液の落下時間
をtとして比粘度ηspを(1)に示す式で求め、(2)
に示す式により、極限粘度[η]を求めた。
【0033】
【数1】
【0034】
【数2】
【0035】(2)炭素繊維のストランド引張強度評価 空気中210〜250℃で耐炎化処理をし、次いで、窒
素雰囲気中1400℃まで加熱して炭素繊維を得た後、
引き続いて濃度0.1モル/リットルの硫酸水溶液を電
解液として、10クーロン/gで電解処理して水洗し、
150℃の空気中で乾燥した炭素繊維に、JIS−R−
7601に規定されている方法によって、エポキシ樹脂
を含浸し、引張試験機にてストランド引張強度を測定し
た。 (3)単糸伸度 JIS−L1015の方法に準じて測定した。 実施例1〜4 アクリロニトリル(AN)/アクリル酸メチル(ME
A)/メタクリルスルホン酸ナトリウム(SMAS)/
イタコン酸(IA)=95.2/4.0/0.2/0.
6(モル比)、[η]=1.48からなるアクリル系共重
合体をジメチルスルホキシド(DMSO)溶液に19.
3重量%、21.5重量%になるように調整し、30
℃、60%DMSO水溶液中に湿式紡糸し、延伸倍率が
4倍または5倍で延伸し、水洗、油剤付与等を行って単
繊維繊度が1.1デシテックスでフィラメント数が70
000本のものを採取した。 実施例5〜6 アクリロニトリル(AN)/アクリル酸メチル(ME
A)/メタクリルスルホン酸ナトリウム(SMAS)/
イタコン酸(IA)=96.4/3.0/0.15/
0.45(モル比)、[η]=1.39からなるアクリル
系共重合体をDMSO溶液に18.3重量%、20.4
重量%になるように調整し、30℃、60%DMSO水
溶液中に湿式紡糸し、延伸倍率5.5倍で延伸後、水
洗、油剤付与、捲縮付与して、単繊維繊度が1.6デシ
テックスでフィラメント数が50000本のものを採取
した。 比較例1〜2 アクリロニトリル(AN)/アクリル酸メチル(ME
A)/メタクリルスルホン酸ナトリウム(SMAS)/
イタコン酸(IA)=98.88/1.0/0.02/
0.1(モル比)、[η]=1.55からなるアクリル系
共重合体をDMSO溶液に16重量%、23重量%にな
るように調整し、30℃、60%DMSO水溶液中に湿
式紡糸し延伸倍率7倍で延伸後、水洗、油剤付与、捲縮
付与して、単繊維繊度が0.6デシテックスでフィラメ
ント数が120000本のものを採取した。 比較例3 アクリロニトリル(AN)/アクリル酸メチル(ME
A)/メタクリルスルホン酸ナトリウム(SMAS)/
イタコン酸(IA)=92.2/7.0/0.2/0.
6(モル比)、[η]=1.15からなるアクリル系共重
合体をDMSO溶液に17重量%になるように調整し、
30℃、60%DMSO水溶液中に湿式紡糸し、延伸倍
率2.8倍で延伸後、水洗、油剤付与、単繊維繊度が
2.8デシテックスでフィラメント数が30000本の
ものを採取した。
【0036】以上の結果を表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】
【発明の効果】本発明によれば製造条件を最適化しつ
つ、その相乗効果を最大限に発揮させることにより、炭
素繊維を製造する際の耐炎化工程において、安定性に優
れた炭素繊維用前駆体繊維束を効率よく製造することが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4L035 BB03 BB06 BB11 BB15 BB17 BB66 BB69 BB91 DD13 EE20 FF01 HH10 MB04 MB06 MB08 MB20 4L037 AT02 CS03 FA03 PA56 PC05 PS02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】極限粘度[η]が1.3〜1.5のアクリ
    ル系共重合体からなり、単繊維繊度が0.7dtex以
    上2.0dtex以下、単糸伸度が18%以上30%以
    下、フィラメント数が40000フィラメント以上10000
    0フィラメント以下のアクリル系繊維集合体で構成されてなる
    ことを特徴とする炭素繊維用前駆体繊維束。
  2. 【請求項2】アクリル系共重合体が18重量%以上22
    重量%以下含まれてなる紡糸原液を40000ホール以
    上100000ホール以下の紡糸口金を用いて湿式紡糸
    し、次いで3〜6倍の延伸倍率で延伸することを特徴と
    する炭素繊維用前駆体繊維束の製造方法。
JP2001070000A 2001-03-13 2001-03-13 炭素繊維用前駆体繊維束およびその製造方法 Pending JP2002266159A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001070000A JP2002266159A (ja) 2001-03-13 2001-03-13 炭素繊維用前駆体繊維束およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001070000A JP2002266159A (ja) 2001-03-13 2001-03-13 炭素繊維用前駆体繊維束およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002266159A true JP2002266159A (ja) 2002-09-18

Family

ID=18927951

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001070000A Pending JP2002266159A (ja) 2001-03-13 2001-03-13 炭素繊維用前駆体繊維束およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002266159A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102013206984A1 (de) * 2013-04-18 2014-10-23 Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft Verfahren zum Herstellen von Kohlefasern
JP2021535948A (ja) * 2018-11-02 2021-12-23 エルジー・ケム・リミテッド 炭素繊維用アクリロニトリル系共重合体
US11905354B2 (en) 2018-11-02 2024-02-20 Lg Chem, Ltd. Method of preparing acrylonitrile-based copolymer for carbon fiber

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102013206984A1 (de) * 2013-04-18 2014-10-23 Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft Verfahren zum Herstellen von Kohlefasern
JP2021535948A (ja) * 2018-11-02 2021-12-23 エルジー・ケム・リミテッド 炭素繊維用アクリロニトリル系共重合体
JP7178489B2 (ja) 2018-11-02 2022-11-25 エルジー・ケム・リミテッド 炭素繊維用アクリロニトリル系共重合体
US11905354B2 (en) 2018-11-02 2024-02-20 Lg Chem, Ltd. Method of preparing acrylonitrile-based copolymer for carbon fiber

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4659529A (en) Method for the production of high strength polyacrylonitrile fiber
JP2012082541A (ja) 炭素繊維の製造方法
JPH0611927B2 (ja) 高強度、高弾性率ポリビニルアルコ−ル系繊維およびその製造法
JP2010100970A (ja) 炭素繊維の製造方法
JPH1112856A (ja) 炭素繊維用アクリル系前駆体繊維およびその製造法
JP2011042893A (ja) ポリアクリロニトリル系繊維の製造方法、および炭素繊維の製造方法
JP2002266159A (ja) 炭素繊維用前駆体繊維束およびその製造方法
JP2011017100A (ja) 炭素繊維の製造方法
US4869856A (en) Method for producing carbon fibers from acrylonitrile fiber strands
JP4887219B2 (ja) 炭素繊維前駆体アクリロニトリル系繊維の製造方法
JP2008038309A (ja) 抗ピル性アクリル系繊維とその製造方法
JP2008280632A (ja) 炭素繊維前駆体繊維束の製造方法
JP2007321267A (ja) ポリアクリロニトリル系繊維および炭素繊維の製造方法
JP2021139062A (ja) 炭素繊維束の製造方法
JP2010235794A (ja) ポリアクリロニトリル系重合体溶液と炭素繊維前駆体繊維と炭素繊維の製造方法
JP2007182645A (ja) アクリル系繊維の製造方法
JP2015183166A (ja) アクリロニトリル系共重合体およびポリアクリロニトリル系炭素繊維前駆体繊維、炭素繊維の製造方法
KR20120007183A (ko) 보풀발생이 억제되는 탄소섬유의 제조방법
JPH0615722B2 (ja) 炭素繊維製造用アクリル系繊維の製造方法
KR20110130186A (ko) 보풀발생이 억제되는 탄소섬유의 제조방법
JP2011213774A (ja) 炭素繊維製造用ポリアクリロニトリルおよびポリアクリロニトリル系前駆体繊維および炭素繊維の製造方法。
JPS6335820A (ja) 高強力ポリアクリロニトリル系繊維の製造法
JP2003027378A (ja) 炭素繊維前駆体用シリコーン油剤、炭素繊維用前駆体繊維および炭素繊維の製造方法
JP2007113154A (ja) 炭素繊維前駆体繊維用ポリアクリロニトリル系重合体ならびに炭素繊維前駆体繊維および炭素繊維の製造方法
JP2003147630A (ja) アクリル系異型断面繊維およびその製造方法