JP2002265785A - 型取り用室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物 - Google Patents

型取り用室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物

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JP2002265785A
JP2002265785A JP2001062280A JP2001062280A JP2002265785A JP 2002265785 A JP2002265785 A JP 2002265785A JP 2001062280 A JP2001062280 A JP 2001062280A JP 2001062280 A JP2001062280 A JP 2001062280A JP 2002265785 A JP2002265785 A JP 2002265785A
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JP2001062280A
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Masayuki Ikeno
正行 池野
Morio Ohashi
守男 大橋
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不飽和ポリエステル樹脂及びその他の樹脂に
対する離型性に優れる型取り用室温硬化性オルガノポリ
シロキサン組成物を提供する。 【解決手段】 一分子中に少なくとも一つのオレフィン
性不飽和基を有する有機化合物、並びに下記一般式
(1) −CHR1− (1) (式中、R1は水素原子、非置換もしくは置換の一価炭化
水素基又はハロゲン原子である。)で表わされる基及び
芳香族環を有していて、一般式(1)で表わされる基に
少なくとも一つの芳香族環が結合している有機化合物か
らなる群より選択される少なくとも一種の化合物を含有
する型取り用室温硬化性オルガノポリシロキサン組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、型取り用の反転母
型として有効に使用され、特に不飽和ポリエステル樹脂
に対する離型性に優れた型取り用シリコーンゴム組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、型取り用の反転母型として、
ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン樹
脂、ポリエステル樹脂などの複製品を製造することは公
知の技術であるが、最近ではこのようにして得られた樹
脂成形物が、自動車用部品、家電用部品として実際に使
用に供されており、樹脂成形物の特性が重視されるよう
になってきている。このため、注型樹脂の特性改良は目
覚ましいものがある。しかし、この改良はシリコーンゴ
ム母型の離型耐久性を低下させる要因となっており、一
つの型から作製できる複製品の個数が少なくなってきて
いるのが現状である。そのためこれらの樹脂に対するシ
リコーン母型の離型耐久性の向上が強く要望されてい
る。
【0003】特開平9-217009号公報には、立体障害フェ
ノール類、芳香族アミン類、ジチオリン酸亜鉛類化合物
が、不飽和ポリエステル樹脂に対する離型耐久性向上に
優れていることが開示されている。特開平11-158385号
公報には、ラジカル脱除剤を使用したポリエステル型取
り耐久性向上技術が開示されている。しかしながらこれ
ら技術ではシリコーンゴムとの接触面で不飽和ポリエス
テル樹脂の硬化不良が発生するという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、特に不飽和
ポリエステル樹脂の型取り用反転母型として用いた場
合、シリコーンゴムとの接触面で不飽和ポリエステル樹
脂の硬化不良が発生しにくく、不飽和ポリエステル樹脂
に対する離型性に優れる型取り用室温硬化性オルガノポ
リシロキサン組成物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等の検討の結
果、後述する特定の有機化合物を含有する室温硬化性オ
ルガノポリシロキサン組成物は、上記課題を解決するこ
とができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は、一分子中に少なくと
も一つのオレフィン性不飽和基を有する有機化合物並び
に下記一般式(1) −CHR1− (1) (式中、R1は水素原子、非置換もしくは置換の一価炭化
水素基又はハロゲン原子である。)で表わされる基及び
芳香族環を有していて、一般式(1)で表わされる基に
少なくとも一つの芳香族環が結合している有機化合物か
らなる群より選択される少なくとも一種の化合物を含有
することを特徴とする型取り用室温硬化性オルガノポリ
シロキサン組成物を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の組成物を詳細に説
明する。
【0008】本発明の組成物は、上述のように、一分子
中に少なくとも一つのオレフィン性不飽和基を有する有
機化合物並びに下記一般式(1) −CHR1− (1) (式中、R1は水素原子、非置換もしくは置換の一価炭化
水素基又はハロゲン原子である。)で表わされる基及び
芳香族環を有していて、一般式(1)で表わされる基に
少なくとも一つの芳香族環が結合している有機化合物か
らなる群より選択される少なくとも一種の化合物を含有
する点に主な特徴を有するものである。この有機化合物
は、本発明の組成物に、不飽和ポリエステル樹脂に対す
る優れた離型耐久性を付与するものである。そこで、こ
れらの有機化合物について説明する。
【0009】・一分子中に少なくとも一つのオレフィン
性不飽和基を有する有機化合物 このような化合物としては、例えば、メチルビニルケト
ン、エチルビニルケトン等の脂肪族不飽和ケトン、アク
リル酸メチル、アクリル酸エチル、フマル酸ジエチル、
マレイン酸ジエチル等の脂肪族不飽和カルボン酸エステ
ル、シクロオクテン、シクロドデセン、2−ノルボルネ
ン等の環状アルケン、スチルベン、1,1−ジフェニルエ
チレン、β−イソプロペニルベンゼン、α−メチルスチ
レン等のオレフィン性二重結合炭素が芳香族環で置換さ
れたアルケンなどのオレフィン性不飽和炭化水素化合
物;リノレン酸、リノール酸等の不飽和高級脂肪酸:リ
ノレン酸メチル、リノール酸エチル等の不飽和高級脂肪
酸エステル;1,3−ペンタジエン、1,4−ペンタジエン、
1,3−ヘキサジエン、1,4−ヘキサジエン、1,5−ヘキサ
ジエン、1,3,5−ヘキサトリエン等の直鎖ポリエン化合
物、それらの重合体;1,3−シクロペンタジエン、1,4−
シクロペンタジエン、1,3−シクロヘキサジエン、1,4−
シクロヘキサジエン、2,5−ノルボルナジエン、1,3,5−
シクロヘプタトリエン等の環状ポリエン化合物、それら
の重合体;シトロネロール、リモネン、ピネン、ファル
ネソール、カロチン、ビタミンA、スクアレン等のテル
ペン類等が挙げられる。
【0010】・一般式(1) −CHR1− (1) (式中、R1は水素原子、非置換もしくは置換の一価炭化
水素基又はハロゲン原子である。)で表わされる基及び
芳香環を有していて、一般式(1)で表わされる基に少
なくとも一つの芳香族環が結合している有機化合物この
化合物が有する上記一般式(1)において、R1における
非置換又は置換の1価炭化水素基としては、通常、炭素
数1〜10、好ましくは炭素数1〜6程度のものが挙げら
れる。R1としては、例えば、メチル基、エチル基、プロ
ピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等のアルキ
ル基;ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル
基、ヘキセニル基、ヘプテニル基等のアルケニル基;シ
クロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル
基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等
のアリール基;ベンジル基、フェネチル基等のアラルキ
ル基;3,3,3−トリフロロプロピル基、3−クロロプロピ
ル基等のハロアルキル基;塩素、臭素等のハロゲン原子
等が例示される。
【0011】具体的な化合物としては、例えば、トリフ
ェニルメタン、ジフェニルメタン、クメン、インデン、
フルオレン、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン、9,10
−ジヒドロアントラセン、9,10−ジヒドロフェナントレ
ン等が挙げられる。本発明の組成物の好ましい形態とし
て、次に述べるものが挙げられる。すなわち、(a)下記
一般式(2)
【0012】
【化2】
【0013】(式中、R2は同一又は異なっていてもよい
非置換若しくは置換の一価炭化水素基を表し、nは2以上
の整数である。)で表されるオルガノポリシロキサン
100重量部 (b)ケイ素原子に結合した加水分解性基を一分子中に少
なくとも3個有するオルガノシラン及びオルガノシロキ
サンからなる群より選択される少なくとも一種の化合物
0.5〜20重量部 (c)一分子中に少なくとも一つのオレフィン性不飽和基
を有する有機化合物並びに下記一般式(1) −CHR1− (1) (式中、R1は水素原子、非置換もしくは置換の一価炭化
水素基又はハロゲン原子である。)で表わされる基及び
芳香族環を有していて、一般式(1)で表わされる基に
少なくとも一つの芳香族環が結合している有機化合物か
らなる群より選択される少なくとも一種の化合物 0.
5〜20重量部、及び (d)硬化触媒 有効量 を含有する型取り用室温硬化性オルガノポリシロキサン
組成物が挙げられる。上記(a)〜(d)成分について詳細に
説明する。
【0014】[(a)成分]本実施形態において、(a)成分
は上記一般式(2)で表わされる分子鎖両末端がケイ素
原子に結合した水酸基(即ち、シラノール基)で封鎖さ
れているオルガノポリシロキサンである。一般式(2)
において、R2は同一又は異なっていてもよい、通常、炭
素数1〜10、好ましくは炭素数1〜6程度の、非置換若
しくは置換の一価炭化水素基であり、R2としては、例え
ば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペン
チル基、ヘキシル基等のアルキル基;ビニル基、アリル
基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテ
ニル基等のアルケニル基;シクロペンチル基、シクロヘ
キシル基等のシクロアルキル基;フェニル基、トリル
基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル
基、フェネチル基等のアラルキル基;3,3,3−トリフロ
ロプロピル基、3−クロロプロピル基等のハロゲン置換
アルキル基が例示され、合成が容易なことから、メチル
基であることが好ましい。
【0015】また、これら一価の炭化水素基R2は、特に
特性上必要な場合には、その一部がヒドロキシル基に置
換されていてもよい。
【0016】また、上記一般式(2)において、nは2
以上の整数であり、平均的に50〜1500、特には100〜100
0の整数であることが好ましく、このようなnの値に関
連して、このオルガノポリシロキサンの25℃における粘
度は、0.2〜100Pa・sの範囲にあることが好ましい。
【0017】[(b)成分]本実施形態において、(b)成分
は、ケイ素原子に結合した加水分解性基を一分子中に少
なくとも3個有するオルガノシラン及び/又はオルガノ
シロキサンであり、架橋剤として作用する。このケイ素
原子に結合した加水分解性基が、(a)成分であるオルガ
ノポリシロキサン中のシラノール基と反応して、3次元
構造のエラストマー特性を有する硬化物を形成する。こ
のケイ素原子に結合した加水分解性基は、一分子中に少
なくとも3個必要である。
【0018】加水分解性基としては、例えばメトキシ
基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、メトキシ
エトキシ基等のアルコキシ基;アセトキシ基、プロピオ
ノキシ基、ブチロキシ基、ベンゾイルオキシ基等のアシ
ロキシ基;イソプロペニルオキシ基、イソブテニルオキ
シ基、1−エチル−2−メチルビニルオキシ基等のアルケ
ニルオキシ基;ジメチルケトオキシム基、メチルエチル
ケトオキシム基、ジエチルケトオキシム基、シクロペン
タノキシム基、シクロヘキサノキシム基等のイミノキシ
基;N−メチルアミノ基、N−エチルアミノ基、N,N−ジ
メチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基等のアミノ
基;N−メチルアセトアミド基、N−エチルアセトアミド
基、N−メチルベンズアミド基等のアミド基;N,N−ジメ
チルアミノオキシ基、N,N−ジエチルアミノオキシ基等
のアミノオキシ基を挙げることができる。また、このオ
ルガノシラン、オルガノシロキサンにおいて、上記した
加水分解性基以外にケイ素原子に結合した置換基として
は、前記(a)成分においてR2として例示したものと同様
の、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、ア
リール基、アラルキル基、ハロゲン置換アルキル基等の
炭素数1〜10、好ましくは1〜6程度の、非置換又は置
換1価炭化水素基が挙げられる。
【0019】架橋剤として作用するこのような加水分解
性基を一分子中に少なくとも3個有するオルガノシラン
としては、例えば、メチルトリメトキシシラン、ビニル
トリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ビ
ニルトリエトキシシラン、テトラエトキシシラン、テト
ラ−n−プロポキシシラン、メチルトリス(プロペノキ)
シラン、ビニルメチルトリス(プロペノキ)シラン、(1−
メトキシ−2−メチルプロペノキ)シラン、及びこれらの
部分加水分解縮合物(即ち、シロキサンオリゴマー)あ
るいは混合物等が挙げられる。
【0020】また、架橋剤として作用するこのような加
水分解性基を一分子中に少なくとも3個有するオルガノ
シロキサン(上記シラン化合物の部分加水分解縮合物)と
しては、例えば、ヘキサメトキシジシロキサン、ヘキサ
エトキシジシロキサン、オクタメトキシトリシロキサ
ン、オクタエトキシトリシロキサン、1,3,5,7,−テトラ
メトキシ−1,3,5,7,−テトラメチルシクロテトラシロキ
サン、1,3,5,7,−テトラエトキシ−1,3,5,7,−テトラメ
チルシクロテトラシロキサン等が挙げられる。
【0021】これら(b)成分は、(a)成分のオルガノポリ
シロキサン100重量部当たり、0.5〜20重量部使用され
る。特に1〜10重量部使用されることが好ましい。0.5重
量部よりも少ないと、組成物の硬化が十分に行われず、
エラストマー性の硬化物を得ることが困難となり、また
硬化物の機械的特性が低下する等の不利を生じることが
ある。さらに20重量部よりも多量に使用されると、硬化
物の硬度が高くなり過ぎる等の不利を生じることがあ
る。
【0022】[(c)成分]本実施形態において、(c)成分
は、本発明の組成物に必須な成分で不飽和ポリエステル
樹脂に対する優れた離型耐久性を付与するものとして上
述した有機化合物である。
【0023】この(c)成分は、(a)成分のオルガノポリシ
ロキサン100重量部当たり、0.5〜20重量部使用される。
特に1〜10重量部使用されることが好ましい。0.5重量部
よりも少ないと、組成物の不飽和ポリエステル樹脂に対
する離型耐久性が十分に得られない。さらに20重量部よ
りも多量に使用されると、シリコーンゴムとの接触面で
の不飽和ポリエステル樹脂の硬化不良等の不利を生じる
ことがある。
【0024】[(d)成分]本実施形態において、(d)成分
は、(a)成分と(b)成分との架橋反応による硬化を促進す
るために使用される硬化触媒であり、一般に、縮合型シ
リコーン室温硬化性組成物に使用されている硬化触媒が
使用される。
【0025】例えば、ジブチル錫ジラウレート、ジブチ
ル錫ジベンジルマレエート、ジブチル錫ジオクトエー
ト、ジオクチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジアセテ
ート、ステアリン酸鉄、オクチル酸鉛等で例示される、
錫、鉛、鉄等の金属の有機酸金属塩、テトライソプロピ
ルチタネート等のチタン酸エステル、チタンアセチルア
セトナート等のチタンキレート化合物、及びこれらの混
合物が使用される。
【0026】これらの硬化触媒は、触媒としての有効量
(所謂触媒量)が用いられ、一般的には、(a)〜(c)成分
の合計量100重量部当たり、0.01〜10重量部、特に0.1〜
5重量部の割合で使用されることが望ましい。この配合
量が少なすぎると硬化触媒の機能が十分に発揮されず、
硬化時間が長くなり、ゴム層の深部硬化が不十分となる
傾向がある。また多すぎると、組成物の保存性が悪くな
り、さらに硬化物の耐熱性等の特性が低下する傾向があ
る。
【0027】[その他の成分]本発明においては、必要
に応じて、本発明の効果を損なわない範囲において、組
成物の特性を向上させるためにこの種の室温硬化性シリ
コーン組成物に通常添加される種々の添加剤を配合する
ことができる。例えば、補強性充填剤、沈降防止剤とし
て、煙噴霧シリカ、沈降性シリカ、及びこれらの疎水化
物、カーボンブラック等を配合することができる。また
準補強性充填剤、増量剤として、石英粉、溶融石英、球
状シリカ、ケイソウ土、ゼオライト、炭酸カルシウム、
二酸化チタン、酸化鉄、アルミナ、球状アルミナ、水酸
化アルミニウム、窒化アルミニウム、硫酸マグネシウム
を配合することができる。その他、無機顔料、有機染料
等の着色剤、酸化セリウム、炭酸亜鉛、炭酸マンガン、
ベンゾトリアゾール、白金化合物等の耐熱性もしくは難
燃性向上剤を配合することができる。また本発明の組成
物は縮合硬化型であり、硬化を促進させ、あるいは深部
硬化を良好に行うために、水、又はメタノール、エタノ
ール、プロパノール、グリコール、メチルセルソルブ等
のアルコール類を添加することも任意である。
【0028】また本発明においては非反応性オルガノポ
リシロキサンを添加してもよく、この非反応性オルガノ
ポリシロキサンは組成物の内部離型材として好ましく用
いられる。このような非反応性オルガノポリシロキサン
としては、25℃における粘度が0.01〜500Pa・sであるも
のが好ましい。
【0029】
【実施例】以下、実施例にて本発明を具体的に説明す
る。本発明はこれら実施例になんら限定されない。な
お、Pa・sは「パスカル・秒」を意味する 実施例1〜14及び比較例1〜3 後述する各組成物A〜Cをベースとし、これらに表1〜
3に示す化合物を表1〜3に示す配合量で添加し、型取
り用室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を調製
し、型取り耐久性を評価した。
【0030】(組成物A)25℃で5Pa・sの粘度を有する
α,ω−ジヒドロキシポリジメチルシロキサン20重量
部、25℃で0.1Pa・sのα,ω−ビス(トリメチルシロキ
シ)ポリジメチルシロキサン20重量部、トリメチルシリ
ル基で処理された比表面積120m2/gの疎水性シリカ12.5
重量部、比表面積200m2/gの湿式シリカ12.5重量部、ヘ
キサメチルジシラザン2重量部、水1重量部をニーダー中
で混合し、ついで160℃で4時間混練りした。引き続き、
25℃で5Pa・sの粘度を有するα,ω−ジヒドロキシポリ
ジメチルシロキサン25重量部、25℃で0.02Pa・sの粘度
を有するα,ω−ジヒドロキシポリジメチルシロキサン
1.5重量部、25℃で0.1Pa・sのα,ω−ビス(トリメチル
シロキシ)ポリジメチルシロキサン13.5重量部、平均粒
径5μmの石英粉末5.0重量部、酸化チタン1.0重量部を
混入させた。このようにして得られた混合物100重量部
に、テトラエトキシシランの加水分解縮合物であるエチ
ルポリシリケート1.0重量部、テトラブチルビス(エチル
マレート)ジスタノキサンO.2重量部を添加し、よく攪拌
した後、真空下で脱泡を行い、組成物Aを得た。この組
成物Aを23℃で72時間かけて硬化させた。得られた硬化
物のショアーA硬さは28であり、JIS K 6249による引裂
強さは15KN/mであった。
【0031】(組成物B)25℃で5Pa・sの粘度を有する
α,ω−ジヒドロキシポリジメチルシロキサン17重量
部、25℃で1.5Pa・sの粘度を有するα,ω−ジヒドロキ
シポリジメチルシロキサン15重量部、25℃で0.03Pa・s
のα,ω−ビス(トリメチルシロキシ)ポリジメチルシロ
キサン1重量部、比表面積がBET法で約200m2/gである乾
式シリカ20重量、ヘキサメチルジシラザン5.0重量部、
水2.5重量部をニーダー中で混合し、ついで160℃で4時
間混練りした。引き続き、25℃で5Pa・sの粘度を有する
α,ω−ジヒドロキシポリジメチルシロキサン18重量
部、25℃で0.03Pa・sのα,ω−ビス(トリメチルシロキ
シ)ポリジメチルシロキサン14重量部、25℃で0.02Pa・s
の粘度を有するα,ω−ジヒドロキシポリジメチルシロ
キサン3.0重量部、平均粒径5μmの石英粉末5.0重量部
を混入させた。このようにして得られた混合物100重量
部に、テトラ−n−プロポキシシラン2.5重量部、フェニ
ルトリメトキシシラン0.5重量部、ジオクチル錫ジラウ
レート0.9重量部を添加し、よく攪拌した後、真空下で
脱泡を行い、組成物Bを得た。この組成物Bを23℃で72
時間かけて硬化させた。得られた硬化物のショアーA硬
さは34であり、JIS K 6249による引裂強さは15KN/mであ
った。
【0032】(組成物C)25℃で5Pa・sの粘度を有する
α,ω−ジヒドロキシポリジメチルシロキサン35重量
部、比表面積がBET法で約200m2/gである乾式シリカ20重
量、ヘキサメチルジシラザン5.0重量部、水2.5重量部を
ニーダー中で混合し、ついで160℃で4時間混練りした。
引き続き、25℃で5Pa・sの粘度を有するα,ω−ジヒド
ロキシポリジメチルシロキサン15重量部、25℃で0.03Pa
・sのα,ω−ビス(トリメチルシロキシ)ポリジメチル
シロキサン15重量部を混入させた。このようにして得ら
れた混合物100重量部に、25℃の粘度が約100Pa・sのα,
ω−ビス(トリメチルシロキシ)ジメチルポリシロキサン
5重量部、テトラ−n−プロポキシシラン2.5重量部、ジ
オクチル錫ジラウレート0.6重量部を添加し、よく攪拌
した後、真空下で脱泡を行い、組成物Cを得た。この組
成物Cを23℃で72時間かけて硬化させた。硬化物のショ
アーA硬さは26であり、JIS K 6249による引裂強さは11K
N/mであった。
【0033】(型取り耐久性評価方法)直径20mm、高さ
20mmの円柱の中央に直径4mm、深さ12mmの穴を持つテフ
ロン(登録商標)をマスターモデルとして、上記各組成
物A、組成物B及び組成物Cに表1〜表3に示す化合物
(ポリエステルに対する離型耐久向上剤)を表1〜表3
に示す量添加し、シリコーン母型を作製した。この母型
に不飽和ポリエステル樹脂TP-123(大日本インキ化学工
業社製)を注型し、70℃で1時間かけて不飽和ポリエステ
ル樹脂の硬化を行い、型取りを行った。この型取りをシ
リコーン母型中のゴムピンが不飽和ポリエステル樹脂に
より膨潤、破断するまで行い、型取り耐久性評価のため
に、型取り回数を調べた。その結果を表1、2、3に示
した。
【0034】
【表1】ベース:組成物A
【0035】
【表2】ベース:組成物B
【0036】
【表3】ベース:組成物C
【0037】
【発明の効果】本発明の型取り用室温硬化性オルガノポ
リシロキサン組成物は、特に不飽和ポリエステル樹脂の
型取り用反転母型として用いた場合、シリコーンゴムと
の接触面で不飽和ポリエステル樹脂の硬化不良が発生し
にくく、不飽和ポリエステル樹脂に対する離型性に優れ
ている。したがって、この組成物は、不飽和ポリエステ
ル樹脂の型取り用反転母型として有効に使用される。な
お、本発明の型取り用室温硬化性オルガノポリシロキサ
ン組成物は、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ジシクロペ
ンタジエン樹脂等の硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂等、不
飽和ポリエステル樹脂以外の樹脂に対しても反転母型と
して有効に使用される。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 AC022 BE052 BG042 BG062 BH022 BK002 CP061 EA016 EA026 EA027 EA046 EA047 EA067 EC037 EC047 EC079 EE036 EE049 EF056 EG049 EH076 EH106 EX038 EX078 EZ049 FD010 FD060 FD130 FD140 FD143 FD148 FD159 GT00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一分子中に少なくとも一つのオレフィン性
    不飽和基を有する有機化合物並びに下記一般式(1) −CHR1− (1) (式中、R1は水素原子、非置換もしくは置換の一価炭化
    水素基又はハロゲン原子である。)で表わされる基及び
    芳香族環を有していて、一般式(1)で表わされる基に
    少なくとも一つの芳香族環が結合している有機化合物か
    らなる群より選択される少なくとも一種の化合物を含有
    することを特徴とする型取り用室温硬化性オルガノポリ
    シロキサン組成物。
  2. 【請求項2】(a)下記一般式(2) 【化1】 (式中、R2は同一もしくは異なっていてもよい非置換若
    しくは置換の一価炭化水素基を表し、nは2以上の整数で
    ある。) で表されるオルガノポリシロキサン 100重量部 (b)ケイ素原子に結合した加水分解性基を一分子中に少
    なくとも3個有する、オルガノシラン及びオルガノシロ
    キサンからなる群より選択される少なくとも一種の化合
    物 0.5〜20重量部 (c)一分子中に少なくとも一つのオレフィン性不飽和基
    を有する有機化合物並びに下記一般式(1) −CHR1− (1) (式中、R1は水素原子、非置換もしくは置換の一価炭化
    水素基又はハロゲン原子である。)で表わされる基及び
    芳香族環を有していて、一般式(1)で表わされる基に
    少なくとも一つの芳香族環が結合している有機化合物か
    らなる群より選択される少なくとも一種の化合物 0.
    5〜20重量部、及び (d)硬化触媒 有効量 を含有することを特徴とする型取り用室温硬化性オルガ
    ノポリシロキサン組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の組成物を硬化さ
    せることにより得られる硬化物。
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