JP2002265622A - 光学用ポリカーボネート樹脂成形材料及び光ディスク - Google Patents

光学用ポリカーボネート樹脂成形材料及び光ディスク

Info

Publication number
JP2002265622A
JP2002265622A JP2001063528A JP2001063528A JP2002265622A JP 2002265622 A JP2002265622 A JP 2002265622A JP 2001063528 A JP2001063528 A JP 2001063528A JP 2001063528 A JP2001063528 A JP 2001063528A JP 2002265622 A JP2002265622 A JP 2002265622A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polycarbonate resin
optical
bis
optical disk
molding material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001063528A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinji Kono
伸二 河野
Tomiyoshi Izumi
冨美 和泉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Chemicals Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Teijin Chemicals Ltd filed Critical Teijin Chemicals Ltd
Priority to JP2001063528A priority Critical patent/JP2002265622A/ja
Publication of JP2002265622A publication Critical patent/JP2002265622A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シルバーストリークの発生が極めて少なく、
信頼性の高い高密度ディスク基板を得ることができるポ
リカーボネート樹脂成形材料(ペレット)を提供する。 【解決手段】 ペレットの重量の平均値が13mg〜2
6mgでありかつ重量の標準偏差が2.2mg以下であ
ることを特徴とするポリカーボネート樹脂より成る光学
用ポリカーボネート樹脂成形材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学用部材、例え
ば音声信号や画像信号等、各種の情報信号を記録するた
めの光記録媒体を製造するのに適した樹脂材料及びそれ
から得られる部材を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】レーザ光の照射により情報の記録・再生
をおこなう光ディスクとしては、デジタルオーディオデ
ィスク(いわゆるコンパクトディスク)、光学式ビデオ
ディスク(いわゆるレーザディスク)、各種追記型ディ
スク、光磁気ディスク、相変化ディスク等が実用化され
ている。
【0003】このうち、コンパクトディスクやレーザデ
ィスクは、再生専用(Read Only Memor
y:ROM)型の光ディスクである。これらの光ディス
クは、一般に透明基板上に、情報信号に対応したピット
が凹凸形状で形成され、この上にAl反射層が40nm
以上の厚さで製膜されている。このような光ディスクで
は、ピットで生じる光干渉による反射率変化を検出する
ことにより情報信号が再生される。一方、追記型光ディ
スクは、ユーザによって任意情報の書き込みが可能なR
(Recordable)型の光ディスクであり、光磁
気ディスクおよび相変化型ディスクは、繰り返し任意情
報の書き込みが可能なRAM(Random Acce
ess Memory)型の光ディスクである。
【0004】すなわち、R型光ディスクは、透明基板上
に、レーザ光の照射によって不可逆的に光学特性が変化
したり凹凸形状が形成される追記型の記録層にて構成さ
れる。この記録層としては、例えばレーザ光の照射によ
る加熱で分解し、その光学定数が変化するとともに、体
積変化によって基板の変形を生じさせるシアニン系、フ
タロシアニン系、アゾ系の有機色素等が用いられる。
【0005】光磁気ディスクは、ユーザによって情報の
書き込みおよび消去を繰り返しおこなうことができる、
書き換え可能型の光ディスクであり、透明基板上に、T
b−Fe−Co非晶質合金薄膜などの磁気光学効果(例
えばカー効果)を有する垂直磁化膜が形成されて構成さ
れる。この光磁気ディスクでは、情報信号に対応して垂
直磁化膜の微小領域を上向きあるいは下向きに磁化する
ことにより記録ピットが形成される。そして、反射光で
の直線偏光の回転角θk(カー回転角)が垂直磁化膜の
磁化の向きによって異なることを利用して情報信号が再
生される。
【0006】相変化ディスクは、光磁気ディスク同様に
書き換え可能型のディスクであり、例えば初期状態で結
晶状態を呈し、レーザ光が照射されることでアモルファ
ス状態に相変化する、Ge−Sb−Te相変化材料等が
用いられる。この記録層では、情報信号に対応して微小
領域を相変化させることにより記録ピットが形成され、
ピットに相当するアモルファス部分とそれ以外の結晶領
域との反射率変化を検出することで情報信号が再生され
る。
【0007】このような光磁気ディスクや相変化ディス
クでは、記録層の酸化防止や多重干渉による信号変調度
の増大を目的として、記録層の両側を透明な誘電体層で
挟み込み、さらにその上にAl反射層を積層した4層構
造がとられる場合が多い。なお、誘電体層としては、窒
化シリコン膜、Zn−SiO2混成膜などが用いられ
る。ところで、最近、このような光ディスクをデジタル
映像記録用として用いるための検討が盛んにおこなわれ
ており、そのような光ディスクとしてデジタル・バーサ
タイル・ディスク(DVD)が開発されるに至ってい
る。このDVDは、CDと同じ120mm径としなが
ら、映画一本分に相当する映像情報を記録し、現行テレ
ビ並みの画質で再生できるようになされたものである。
【0008】ここで、このような映像情報を光ディスク
に記録するには、例えばCDの6〜8倍の記録容量が必
要になる。このため、DVDでは、レーザ波長をCDで
の780nmに対して635〜650nmと短波長化す
るとともに対物レンズの開口数NAをCDでの0.45
に対して、0.52または0.6に増大させることにより
トラックピッチやピットの最短記録マーク長を縮め、記
録密度を上げるようにしている。
【0009】このうち対物レンズの開口数NAの増大
は、ディスク基板のそりに対する許容量を小さくするこ
とになる。このため、DVDでは、基板の厚さをCDの
1.2mmに対して、0.6mmと薄くすることにより、
レーザ光がディスク基板を通過する距離を短くし、反り
に対する許容量を補償する様にしている。そして、さら
に基板を薄くすることによるディスク強度の低下を補う
ため、特開平6−274940号公報で記載されるよう
に、基板上に形成された記録層の上に、さらに基板を貼
り合わせる、いわゆる貼り合わせ構造が採られている。
なお、貼り合わせ光ディスクの記録層としては、上述の
単板構成で用いられるROM型の記録層、R型の記録
層、RAM型の記録層のいずれもが採用できる。
【0010】さらに、貼り合わせ光ディスクには、その
片側の面のみを利用する片面貼り合わせ光ディスクと、
両側の面を利用する両面型貼り合わせ光ディスクとがあ
る。以上のような光学用ディスク基板には、成形性、強
度、光線透過率および耐湿性等に優れているポリカーボ
ネート樹脂が多く使用されている。光ディスクは基板上
に形成されたミクロンサイズの凹凸を利用してレーザー
光による情報の記録や再生を行う為に、基板中に存在す
る欠点がそれ以上の大きさである場合情報の記録や再生
の信頼性に対して大きな影響を与える。そのためこの様
な欠点としてのシルバーストリークの発生を抑えること
が要求されている。
【0011】シルバーストリークの発生原因としては乾
燥不良による加水分解、シリンダー内での熱分解、ホッ
パー側からのエアーの巻き込み等が挙げられる。この内
エアーの巻き込みによるシルバーストリークの発生の抑
制対策として、ペレット長の規制(特開平7−3241
38号公報)、ペレット長及びペレット長径の規制(特
開平11−35692号公報)などが提案されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点に
鑑みてなされたものであり、該問題点について鋭意研究
をかさねた結果、ペレットの重量を均一にすることがシ
ルバーストリークの発生を低減させること、さらにこの
ペレットを用いることにより成形加工時の操作がスムー
ズになることを見出した。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明によればポリカー
ボネート樹脂ペレットであって、そのペレットの重量の
平均値が13mg〜26mgでありかつ重量の標準偏差
が2.2mg以下であることを特徴とするポリカーボネ
ート樹脂より成る光学用ポリカーボネート樹脂成形材料
及びその材料より形成された光ディスク基板が提案され
る。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明においては、CD−R、C
D−RW、MO、DVD−ROM、DVD−Audi
o、DVD−R、DVD−RAM等で代表されるデジタ
ル・バーサタイル・ディスク(DVD)の光ディスク基
板、特にDVDの基板等の高密度光ディスク基板として
情報の記録や再生の信頼性を高めるためには該基板を成
形するために供する成形材料(芳香族ポリカーボネート
樹脂)のペレットの重量の平均値が13mg〜26mg
であり、かつ重量の標準偏差が2.2mg以下であるこ
とが必要である。
【0015】ペレットの重量の平均値を13mg〜26
mgかつ重量の標準偏差を2.2mg以下にした場合シ
ルバーストリークの発生が抑制され、情報の記録や信頼
性を高めることが出来る。ペレットの重量が上記の範囲
にない場合はシルバーが発生し、情報の記録や再生の高
い信頼性は得られない。なお、重量の平均値は13mg
〜26mg、好ましくは14mg〜24mg、さらに好
ましくは15mg〜20mgであることがより確実な効
果を得ることが出来る。また、その標準偏差は2.2m
g以下、好ましくは2.0mg以下、さらに好ましくは
1.8mg以下であることがより確実な効果を得ること
が出来る。なお、ここで述べるペレットは断面の形状が
円、楕円及び矩形であり、重量が8〜35mgであり長
さが2.5〜3.5mmの形状を有するものをいう。
【0016】本発明で使用されるポリカーボネート樹脂
は、通常二価フェノールとカーボネート前駆体とを例え
ば界面重合法または溶融重合法等で反応させて得られる
ものである。ここで使用される二価フェノールの代表的
な例としては、ハイドロキノン、レゾルシノール、4,
4’−ジヒドロキシジフェニル、ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)メタン、ビス{(4−ヒドロキシ−3,5−
ジメチル)フェニル}メタン、1,1−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)−1−フェニルエタン、2,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)プロパン(通称ビスフェノール
A)、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)
フェニル}プロパン、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ
−3,5−ジメチル)フェニル}プロパン、2,2−ビス
{(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシ)フェニル}プ
ロパン、2,2−ビス{(3−イソプロピル−4−ヒド
ロキシ)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(4−ヒ
ドロキシ−3−フェニル)フェニル}プロパン、2,2
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメ
チルブタン、2,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
−2−メチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)ペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)−4−メチルペンタン、1,1−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)−4−イソプロピルシクロヘキサ
ン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,
5−トリメチルシクロヘキサン、9,9−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス{(4−
ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}フルオレン、α,
α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−o−ジイソプ
ロピルベンゼン、α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)−m−ジイソプロピルベンゼン、α,α’−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベン
ゼン、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−5,7
−ジメチルアダマンタン、4,4’−ジヒドロキシジフ
ェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルス
ルホキシド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフ
ィド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルケトン、4,
4’−ジヒドロキシジフェニルエーテルおよび4,4’
−ジヒドロキシジフェニルエステル等があげられ、これ
らは単独または2種以上を混合して使用できる。
【0017】なかでもビスフェノールA、2,2−ビス
{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}プロパ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチル
ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,
3−ジメチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)−4−メチルペンタン、1,1−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキ
サンおよびα,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
−m−ジイソプロピルベンゼンからなる群より選ばれた
少なくとも1種のビスフェノールより得られる単独重合
体または共重合体が好ましく、特に、ビスフェノールA
の単独重合体および1,1−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンとビスフ
ェノールA、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メ
チル)フェニル}プロパンまたはα,α’−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼンと
の共重合体が好ましく使用される。カーボネートの前駆
体としてはカルボニルハライド、カーボネートエステル
またはハロホルメート等が使用され、具体的にはホスゲ
ン、ジフェニルカーボネートまたは二価フェノールのジ
ハロホルメート等が挙げられる。
【0018】上記二価フェノールとカーボネート前駆体
を例えば界面重合法または溶融重合法によって反応させ
てポリカーボネート樹脂を製造するに当たっては、必要
に応じて触媒、二価フェノールの酸化防止剤等を使用し
てもよい。またポリカーボネート樹脂は三官能以上の多
官能性芳香族化合物を共重合した分岐ポリカーボネート
樹脂であっても、芳香族または脂肪族の二官能性カルボ
ン酸を共重合したポリエステルカーボネート樹脂であっ
てもよく、また、得られたポリカーボネート樹脂の二種
類以上を混合した混合物であってもよい。
【0019】界面重合法による反応は、通常二価フェノ
ールとホスゲンの反応であり、酸結合剤および有機溶媒
の存在化に反応させる。酸結合剤としては、例えば水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化
物またはピリジン等のアミン化合物が用いられる。有機
溶媒としては、例えば塩化メチレン、クロロベンゼン等
のハロゲン化炭化水素が用いられる。また反応促進のた
めに例えばトリエチルアミン、テトラ−n−ブチルアン
モニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルホスホニウム
ブロマイド等の第三級アミン、第四級アンモニウム化合
物、第四級ホスホニウム化合物等の触媒を用いることも
できる。その際、反応温度は通常0〜40℃、反応時間
は10分〜5時間程度、反応中のpHは9以上に保つの
が好ましい。
【0020】溶融重合法による反応は、通常二価フェノ
ールとカーボネートエステルとのエステル交換反応であ
り、不活性ガスの存在下に二価フェノールとカーボネー
トエステルとを加熱しながら混合して、生成するモノヒ
ドロキシ化合物(例えばフェノール)を留出させる方法
により行なわれる。反応温度は生成するモノヒドロキシ
化合物の沸点等により異なるが、通常120〜350℃
の範囲である。反応後期には反応系を10〜0.1To
rr程度に減圧して生成するモノヒドロキシ化合物の留
出を容易にさせる。反応中に発生するモノヒドロキシ化
合物は、ポリカーボネート樹脂中に残留するので、十分
な反応時間が必要になり、反応時間は1〜4時間程度で
ある。
【0021】カーボネートエステルとしては、置換され
ていてもよい炭素数6〜10のアリール基、アラルキル
基あるいは炭素数1〜4のアルキル基などのエステルが
挙げられる。具体的にはジフェニルカーボネート、ジト
リルカーボネート、ビス(クロロフェニル)カーボネー
ト、m―クレジルカーボネート、ジナフチルカーボネー
ト、ビス(ジフェニル)カーボネート、ジメチルカーボ
ネート、ジエチルカーボネート、ジブチルカーボネート
などが挙げられ、なかでもジフェニルカーボネートが好
ましい。
【0022】また、重合速度を速めるために重合触媒を
用いることができ、かかる重合触媒としては、例えば水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、二価フェノールのナ
トリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属化合物、水酸
化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化マグネシウム等
のアルカリ土類金属化合物、テトラメチルアンモニウム
ヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシ
ド、トリメチルアミン、トリエチルアミン等の含窒素塩
基性化合物、アルカリ金属やアルカリ土類金属のアルコ
キシド類、アルカリ金属やアルカリ土類金属の有機酸塩
類、亜鉛化合物類、ホウ素化合物類、アルミニウム化合
物類、珪素化合物類、ゲルマニウム化合物類、有機スズ
化合物類、鉛化合物類、オスミウム化合物類、アンチモ
ン化合物類、マンガン化合物類、チタン化合物類、ジル
コニウム化合物類などの通常エステル化反応、エステル
交換反応に使用される触媒を用いることができる。触媒
は単独で使用してもよいし、二種類以上組み合わせて使
用してもよい。これらの重合触媒の使用量は、原料の二
価フェノール1モルに対し、好ましくは1×10-8〜1
×10-4当量、より好ましくは1×10-7〜5×10-4
当量の範囲で選ばれる。
【0023】また、かかる重合反応において、フェノー
ル性の末端基を減少させるために、重縮合反応の後期あ
るいは終了後に、単官能フェノール類以外の末端停止
剤、例えばビス(クロロフェニル)カーボネート、ビス
(ブロモフェニル)カーボネート、ビス(ニトロフェニ
ル)カーボネート、ビス(フェニルフェニル)カーボネ
ート、クロロフェニルフェニルカーボネート、ブロモフ
ェニルフェニルカーボネート、ニトロフェニルフェニル
カーボネート、フェニルフェニルカーボネート、メトキ
シカルボニルフェニルフェニルカーボネートおよびエト
キシカルボニルフェニルフェニルカーボネートなどの化
合物を加えることが好ましい。なかでも2−クロロフェ
ニルフェニルカーボネート、2−メトキシカルボニルフ
ェニルフェニルが好ましく、特に2−メトキシカルボニ
ルフェニルフェニルが好ましく使用される。
【0024】ポリカーボネート樹脂の分子量は、粘度平
均分子量(M)で10,000〜22,000が好まし
く、12,000〜20,000がより好ましく、1
3,000〜18,000が特に好ましい。かかる粘度
平均分子量を有するポリカーボネート樹脂は、光学用材
料として十分な強度が得られ、また、成形時の溶融流動
性も良好であり成形歪みが発生せず好ましい。本発明で
いう粘度平均分子量は塩化メチレン100mLにポリカ
ーボネート樹脂0.7gを20℃で溶解した溶液から求
めた比粘度(ηsp)を次式に挿入して求めたものであ
る。
【0025】ηsp/c=[η]+0.45×[η]2
(但し[η]は極限粘度) [η]=1.23×10-40.83 c=0.7
【0026】原料ポリカーボネート樹脂は、従来公知の
常法(界面重合法、溶融重合法など)により製造した
後、溶液状態においてアルカリ抽出や濾過処理をした
り、造粒(脱溶媒)後の粒状原料を例えばアセトンなど
のケトン類、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素、キシレン
などの芳香族炭化水素などのポリカーボネート貧溶媒お
よび非溶媒で洗浄して低分子量成分や未反応成分等の不
純物や異物を除去することが好ましい。更に射出成形に
供するためのペレット状ポリカーボネート樹脂を得る押
出工程(ペレット化工程)では溶融状態の時に濾過精度
10μmの焼結金属フィルターを通すなどして異物を除
去したりすることが好ましい。必要により、例えば多価
アルコール脂肪酸エステル等の離型剤、リン系等の酸化
防止剤などの添加剤をくわえることの好ましい。いずれ
にしても射出成形前の原料樹脂は異物、不純物、溶媒な
どの含有量を極力低くしておくことが必要である。
【0027】上記ポリカーボネート樹脂より光ディスク
基板を製造する場合には射出成形機(射出圧縮成形機を
含む)を用いる。この射出成形機としては一般的に使用
されているものでよいが、炭化物の発生を抑制しディス
ク基板の信頼性を高める観点からシリンダーやスクリュ
ーとして樹脂の付着性が低く、かつ耐食性、耐摩耗性を
示す材料を使用してなるものを用いるのが好ましい。射
出成形の条件としてはシリンダー温度300〜400
℃、金型温度50〜140℃が好ましく、これは、可能
な限りクリーンあることが好ましい。また、成形に供す
る材料を十分乾燥して水分を除去することや、溶媒樹脂
の分解を招くような滞留を起こさないように配慮するこ
とも重要となる。さらに、複屈折、機械特性などに異常
が発生した基板は、製品あるいは試験用基板として採用
しないよう配慮することも重要である。
【0028】本発明による光学用ポリカーボネート樹脂
成形材料よりなる光ディスク基板は、シルバーストリー
クの発生が極めて少なく、CD−R、CD−RW、M
O、デジタルビデオディスク、DVD−ROM、DVD
−Audio、DVD−R、DVD−RAM等で代表さ
れるデジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)の光
ディスクの基板、特にDVDの基板として優れている。
以下、実施例を挙げて詳細に説明するが、本発明は何ら
これらに限定されるものではない。
【0029】
【実施例】実施例1〜3及び比較例1〜3 本実施例におけるポリカーボネート樹脂ペレットは樹脂
を押し出し機によりストランドに押し出し、温水を満た
した冷却槽につけて冷却し、カッターで切断することに
より得られるものであり、断面が楕円形をした円柱状ペ
レットである。以下の方法にて測定を実施した。 (1)重量測定 電子天秤によりペレット300粒の重量を測定し、平均
値および標準偏差を算定した。なお、標準偏差は下記の
式に従い算出した。
【0030】標準偏差=[[ΣM2−(ΣM)2/300]/
299]1/2 M:重量(mg) (2)シルバーストリーク 射出成形機[住友重機械工業製DISK 3M III]に
DVD専用の金型を取り付け、この金型にピットの入っ
たニッケル製のDVD用スタンパーを装着し、成形材料
である乾燥機にて120℃、4時間以上乾燥したペレッ
トを自動搬送にて成形機のホッパーに投入し、シリンダ
ー温度375℃、金型温度113℃にて連続的にDVD
基板を300枚成形した。さらにその基板中のシルバー
ストリークの発生枚数を目視で観察を行った。結果を表
1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】表1に示す通りペレット重量のバラツキの
小さなペレットを用いることによりシルバーストリーク
の発生が極めて少なく、信頼性の高い高密度ディスク基
板を得ることが出来る。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ペレットの重量の平均値が13mg〜2
    6mgでありかつ重量の標準偏差が2.2mg以下であ
    ることを特徴とするポリカーボネート樹脂より成る光学
    用ポリカーボネート樹脂成形材料。
  2. 【請求項2】 ポリカーボネート樹脂は粘度平均分子量
    が10,000〜22,000である請求項1記載の光
    学用ポリカーボネート樹脂成形材料。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の光学用ポリカーボネート
    樹脂成形材料より形成された光ディスク基板。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の光学用ポリカーボネート
    樹脂成形材料より形成されたデジタル・バーサタイル・
    ディスク(DVD)用光ディスク基板。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4記載の光ディスク基板を
    用いた情報記録媒体。
JP2001063528A 2001-03-07 2001-03-07 光学用ポリカーボネート樹脂成形材料及び光ディスク Pending JP2002265622A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001063528A JP2002265622A (ja) 2001-03-07 2001-03-07 光学用ポリカーボネート樹脂成形材料及び光ディスク

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001063528A JP2002265622A (ja) 2001-03-07 2001-03-07 光学用ポリカーボネート樹脂成形材料及び光ディスク

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002265622A true JP2002265622A (ja) 2002-09-18

Family

ID=18922507

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001063528A Pending JP2002265622A (ja) 2001-03-07 2001-03-07 光学用ポリカーボネート樹脂成形材料及び光ディスク

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002265622A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002265623A (ja) * 2001-03-07 2002-09-18 Teijin Chem Ltd 光学用途向けポリカーボネート樹脂成形材料
JP2002265581A (ja) * 2001-03-07 2002-09-18 Teijin Chem Ltd 光学用ポリカーボネート樹脂成形材料

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000119388A (ja) * 1998-10-19 2000-04-25 Teijin Ltd 芳香族ポリカーボネートの製造方法
JP2000234052A (ja) * 1999-02-16 2000-08-29 Mitsubishi Engineering Plastics Corp 光ディスク基板用ポリカーボネート成形材料
JP2001338436A (ja) * 2000-05-24 2001-12-07 Mitsubishi Engineering Plastics Corp 光ディスク基板用成形材料及び光ディスク基板
JP2002265581A (ja) * 2001-03-07 2002-09-18 Teijin Chem Ltd 光学用ポリカーボネート樹脂成形材料
JP2002265623A (ja) * 2001-03-07 2002-09-18 Teijin Chem Ltd 光学用途向けポリカーボネート樹脂成形材料

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000119388A (ja) * 1998-10-19 2000-04-25 Teijin Ltd 芳香族ポリカーボネートの製造方法
JP2000234052A (ja) * 1999-02-16 2000-08-29 Mitsubishi Engineering Plastics Corp 光ディスク基板用ポリカーボネート成形材料
JP2001338436A (ja) * 2000-05-24 2001-12-07 Mitsubishi Engineering Plastics Corp 光ディスク基板用成形材料及び光ディスク基板
JP2002265581A (ja) * 2001-03-07 2002-09-18 Teijin Chem Ltd 光学用ポリカーボネート樹脂成形材料
JP2002265623A (ja) * 2001-03-07 2002-09-18 Teijin Chem Ltd 光学用途向けポリカーボネート樹脂成形材料

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002265623A (ja) * 2001-03-07 2002-09-18 Teijin Chem Ltd 光学用途向けポリカーボネート樹脂成形材料
JP2002265581A (ja) * 2001-03-07 2002-09-18 Teijin Chem Ltd 光学用ポリカーボネート樹脂成形材料

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4892138B2 (ja) 光ディスク基板の製造方法
US6833427B2 (en) Polycarbonate resin molding material for optical use
KR100559097B1 (ko) 광학용 폴리카보네이트 수지 성형재료 및 광디스크 기판
JP4961079B2 (ja) 光学用ポリカーボネート樹脂成形材料および光ディスク基板
JP2002338701A (ja) 光学用ポリカーボネート樹脂成形材料および光ディスク基板
JP2002265581A (ja) 光学用ポリカーボネート樹脂成形材料
JP2002265622A (ja) 光学用ポリカーボネート樹脂成形材料及び光ディスク
US6858298B2 (en) Optical polycarbonate resin molding material
JP2006328106A (ja) 芳香族ポリカーボネート共重合体および該共重合体からなる光学用成形材料
JP2001226477A (ja) 光学用ポリカーボネート樹脂成形材料および光ディスク基板
JP4783486B2 (ja) 光学用ポリカーボネート樹脂成形材料および光ディスク基板
JP4422863B2 (ja) 光学用ポリカーボネート樹脂成形材料および該材料よりなる光ディスク基板
JP2002121375A (ja) 光学用ポリカーボネート樹脂成形材料および該材料よりなる光ディスク基板
JP2002121374A (ja) 光学用ポリカーボネート樹脂成形材料および該材料よりなる光ディスク基板
JP3380189B2 (ja) 光学用ポリカーボネート樹脂成形材料および光ディスク基板
JP2003041006A (ja) 光学用ポリカーボネート樹脂成形材料および光ディスク基板
JP2000319378A (ja) 光学用ポリカーボネート樹脂成形材料および該材料よりなる光ディスク基板
JP3727890B2 (ja) 芳香族ポリカーボネート樹脂および該樹脂よりなる光ディスク基板
JP2002187945A (ja) 光学用ポリカーボネート樹脂成形材料および該材料よりなる情報記録媒体
JP3727875B2 (ja) 芳香族ポリカーボネート樹脂および該樹脂よりなる光ディスク基板
JP4052444B2 (ja) 光ディスク基板
JP4366221B2 (ja) 芳香族ポリカーボネート共重合体およびそれより形成された光ディスク基板
JP3790181B2 (ja) 光ディスク基板
JP2001342337A (ja) 光学用成形材料
JP2000173101A (ja) 光学用ポリカーボネート樹脂成形材料および光ディスク基板

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080111

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101018

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101020

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110309