JP2002265316A - 皮膚外用剤 - Google Patents

皮膚外用剤

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JP2002265316A
JP2002265316A JP2001067586A JP2001067586A JP2002265316A JP 2002265316 A JP2002265316 A JP 2002265316A JP 2001067586 A JP2001067586 A JP 2001067586A JP 2001067586 A JP2001067586 A JP 2001067586A JP 2002265316 A JP2002265316 A JP 2002265316A
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Takashi Yamamoto
隆司 山本
Hiromoto Nakayama
宏基 中山
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Pentapharm Japan Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 肌荒れ防止効果、肌荒れ改善効果、つやの消
失などを防いで老化を防止する効果等に優れた皮膚外用
剤を提供することを目的とする。 【解決手段】 ピリドキシン−α−D−グルコシドを含
有することを特徴とし、またピリドキシン−α−D−グ
ルコシド0.05〜20.0重量%と、α−アルブチン
0.05〜10.0重量%を含有していてもよい。す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、医薬品、医薬部外
品、あるいは化粧品などとしての使用に適した皮膚外用
剤に関し、特に、肌荒れ防止、肌荒れ改善、あるいは肌
のつやの消失などを防いで老化を防止する効果などに優
れた皮膚外用剤に関する。
【0002】
【技術背景】肌荒れ状態の皮膚は、通常、乾燥肌や荒れ
肌と呼ばれ、従来より、その外用剤的対処として、乾燥
肌には、角質水分の補給を目的として、ヒアルロン酸、
各種セラミドなどの保湿剤が、また生理的角化異常を伴
なう荒れ肌に対しては、アロエ抽出物、胎盤抽出物、ニ
ンジン抽出物、アラントイン、発酵代謝物などの天然抽
出物が用いられてきた。しかし、これらはいずれも、皮
膚外用でその効果は十分でなく、優れた効果を期待する
ことはできなかった。
【0003】一方、ビタミンB−6すなわちピリドキシ
ンは、皮膚病を予防する物質として発見され、従来よ
り、その誘導体、具体的には、ピリドキシン塩酸塩、ピ
リドキシントリパルミテート、ピリドキシンジオクタノ
エートなどが、外用剤として、その効果が期待されてい
る。
【0004】しかし、これらのビタミンB−6すなわち
ピリドキシンについても、次のような問題がある。ピリ
ドキシン塩酸塩は、製剤された外用剤中において極めて
不安定である。ピリドキシントリパルミテートとピリド
キシンジオクタノエートは、脂溶性であって、難水溶性
のためと推測される理由により、その効果は十分なもの
とは言えなかった。しかも、ピリドキシンが外用剤とし
て慣用的に用いられているのは、ピリドキシンの栄養学
的な欠乏により惹起される脂漏性皮膚炎の予防および改
善のイメージが多分に働いているものと思われる。
【0005】
【発明の目的】本発明は、医薬品、医薬部外品、あるい
は化粧品などとしての使用に適し、製剤的に安定で、し
かも肌荒れ防止効果、肌荒れ改善効果、あるいは肌のつ
やの消失などを防いで老化を防止する効果などに優れた
皮膚外用剤を提供することを目的とする。
【0006】
【発明の概要】本発明者らは、上記の目的を達成するた
めに検討を重ねた結果、ピリドキシンの誘導体であるピ
リドキシン−α−D−グルコシドが、上記目的に適う有
効成分であることを見出し、本発明を完成させるに至っ
た。すなわち、本発明の皮膚外用剤は、ピリドキシン−
α−D−グルコシドを含有することを特徴とする。ま
た、本発明の皮膚外用剤は、ピリドキシン−α−D−グ
ルコシド0.05〜20.0重量%と、α−アルブチン
0.05〜10.0重量%とを含有するものであっても
よい。
【0007】なお、本発明におけるピリドキシン−α−
D−グルコシドの作用は、前述のような、ピリドキシン
の栄養学的欠乏による脂漏性皮膚炎の予防や改善のため
に、従来から外用剤として慣用的に用いられているピリ
ドキシンのイメージとは異質であって、皮膚の生理学的
な作用をより活性化するためのものである。また、外用
剤に関するこれまでの特許公報類などにみられるピリド
キシン類ならびにピリドキシン誘導体は、これらの公報
類などから明らかなように、上述のピリドキシン塩酸
塩、ピリドキシンパルミテート、ピリドキシンジオクタ
ネート、燐酸ピリドキシンなどを指しており、本発明に
おけるピリドキシン−α−D−グルコシドを指すもので
はない。
【0008】本発明の皮膚外用剤は、これまでの特許公
報類等に見られるピリドキシンの誘導体とは異なる誘導
体であるピリドキシン−α−D−グルコシドを含有する
ことを特徴とする。このピリドキシン−α−D−グルコ
シドは、次式に示す構造式を有するものである。
【0009】
【化1】
【0010】このように、本発明におけるピリドキシン
−α−D−グルコシドは、ピリドキシン−4’−α−D
−グルコシド(PN−4’−G)またはピリドキシン−
5’−α−D−グルコシド(PN−5’−G)の単独体
か、これらの任意の比率での混合体(PN−α−D−
G)である。
【0011】ピリドキシン−α−D−グルコシドの生成
については、緒方らによりスクロースを糖供与体として
Sarcina属細菌またはMicrococcus属
細菌により生成する報告(K.Ogata et a
l.:J.Vitaminol.,15,160〜16
6(1969)、Y.Tani et al.:J.V
itaminol.,15,167〜173(196
9)、K.Kawai et al.:Agrc.Bi
ol.Chem.,35(2),184〜190(19
71)、35(11),1660〜1661(197
1))がなされているが、その生成率は用いる基質に対
して極めて僅少であり、実用に堪えない。その後、鈴木
ら(1993)らによりMucor javanicu
s由来のα−グルコシダーゼによりデキストリンを糖供
与体として配糖化率35%で生成する報告(Y.Suz
uki et al:J.Appl.Glycosc
i.,43(3),369〜372(1996))がな
され、さらに(1996)Bacillus mace
ransまたはBacillus stearothe
rmophilus由来のシクロマルトデキストリング
ルカノトランスフェラーゼによりデキストリンを糖供与
体としてそれぞれ54%、70%の配糖化率で生成する
報告(鈴木幸雄ら:農化,67(3),356(199
3)、鈴木幸雄:第13回資源生物科学シンポジウム講
演要旨p27〜31(1996))がなされているが、
これらも実用に耐える大量生産の方法を明らかにしたも
のではないし、またその用途についての示唆もしていな
い。
【0012】これらに対し、本発明者らは、ピリドキシ
ン−α−D−グルコシドの商業的に有利な工業的生産技
術の確立に成功している(Mem.Grad.Scho
ol.Sci.& Technol.,Kobe Un
iv.,17−A:37〜45(1999))。すなわ
ち、Bacillus stearothermoph
ilus由来のシクロマルトデキストリングルカノトラ
ンスフェラーゼ(CGTase)のピリドキシン塩酸塩
を受容体とし、マルトデキストリンを糖供与体としてピ
リドキシン−α−D−グルコシドの生産に際しての酵素
化学的最適条件は、pH4.0〜8.0、望ましくは
4.5〜5.5、反応温度30〜70℃、望ましくは5
5〜65℃であり、この条件ではCGTaseの安定性
も極めて良好である。また、マルトデキストリンの重合
度は4〜25、望ましくは6〜13、基質濃度は、ピリ
ドキシン塩酸塩が4〜12%、マルトデキストリンが
0.05〜0.10モル/Lが適している(なお、Lは
リットル、mLはミリリットル、μLはマイクロリット
ルを意味する)。
【0013】これらの最適化条件を満たしながらピリド
キシン−α−D−グルコシドの生産を試みた結果、反応
時間が48時間で61%、72時間で67%、216時
間で78%の配糖化率を得ることができることを確認し
ている。この反応液は、ピリドキシン−α−マルトオリ
ゴシドも含んでおり、これらも理化学的に安定で有用で
あるが、分子中での活性部分のピリドキシン比率は少な
い。このピリドキシン−α−マルトオリゴシドを含む反
応液は、RhizopusniveusなどのRhiz
opus sp.、Saccharomycopsis
fibuligeraやCandida tsuku
baensisなど由来のグルコアミラーゼを用いて、
ピリドキシン−α−D−グルコシドに変換すると、収率
的に有利となる。また、経済的な生産方法として、反応
液からCGTaseの回収を行うために固定化を行うこ
と、さらには生産効率を向上させるために固定化CGT
aseカラムリアクターを用いて連続生産を行うことも
可能である。
【0014】以上のような方法で酵素学的に生成された
ピリドキシン−α−D−グルコシドの精製は、次のよう
に行うことができる。すなわち、市販のピリドキシン塩
酸塩を受容体とし、市販のマルトデキストリンを糖供与
体として、Bacillus stearotherm
ophilus由来のCGTaseを用い、上記最適条
件下で、ピリドキシン−α−D−グルコシドを生成させ
た反応液には、未反応のピリドキシンも含まれている。
この反応液を、ゲル濾過カラムクロマトグラフィー(充
填剤としては、例えばSephdex LH−20《P
harmacia Biotech社製》などが用いら
れる)を用いて適当な溶剤(例えば20%メタノールな
ど)で処理することにより、ピリドキシンとピリドキシ
ン−α−D−グルコシド(PN−α−D−G)を完全に
分離することができる。分離は1回の操作で十分である
が、精製度を高めるために、数回繰返してもよい。
【0015】さらに、この分離生成物は、PN−4’−
GとPN−5’−Gのモル比で約2対1の混合物であ
り、必要に応じてこれら2成分をカラムクロマトグラフ
ィーを用いて適当な溶剤で処理することにより分離する
ことができる。例えば、Cosumosil 75C1
8−OPN(ナカライテクス社製)カラムクロマトグラ
フィーで10%エタノールを用いての溶出か、Dowe
x 50W×8(Dow Chemical社製)カラ
ムクロマトグラフィーで40%エタノールを含むギ酸−
ギ酸アンモニウム緩衝液を用いての溶出などが挙げられ
る。純度を向上させるためには、操作を繰返せばよい。
【0016】なお、以上の分離精製方法は、基本的に
は、Bacillus stearothermoph
ilus由来のCGTaseやBacillus ma
cerans由来のα−グルコシダーゼなどにより生成
したピリドキシン−α−D−グルコシドにも応用するこ
とができる。
【0017】これら2成分のいずれの化合物も、FAB
MAS分析(日本電子製、JMX−AX505W)で分
子量331と推定でき理論値と一致するが、PN−4’
−GとPN−5’−Gの同定は、H−NMRスペクト
ルの各シグナルの帰属で容易に行うことができる。
【0018】PN−4’−GとPN−5’−GのH−
NMRスペクトルは、25℃、400MHz(日本電子
製、JNX−EX400W)で測定した場合、次の通り
である。
【0019】まず、PN−4’−Gのケミカルシフト
は、7.87ppmのシングレットシグナルがピリドキ
シンの6位に直接結合したプロトン、4.87ppmの
ダブレットシグナルがピリドキシンの4’位の2つのプ
ロトンの一方のプロトン、4.74ppmのダブレット
シグナルがグルコースの1’位のプロトン、4.53p
pmのダブレットシグナルがピリドキシンの4’位のも
う1つのプロトン、4.46ppmのシングレットシグ
ナルがピリドキシンの5’位の2つのプロトン、3.5
9〜3.06ppmのマルチプレットシグナルがグルコ
ースの2’、3’、4’、5’、6’位の6つのプロト
ン、2.30ppmのシングレットシグナルがピリドキ
シンの2’位の3つのプロトンに帰属する。このよう
に、ピリドキシンの4位のヒドロキシメチル基のプロト
ンが等価でなく、2つのシグナルに別れて観察されるこ
とから、グルコースが4’位で結合しており、しかもグ
ルコシドのアノメリックプロトンのカップリングコンス
タント(J)が3.4Hzと小さく、α−結合したPN
−4’−Gであることが判る。
【0020】同様にしてもう一方の成分のH−NMR
スペクトルの重要な各シグナルの帰属をみると、4.7
6ppmのシングレットがピリドキシンの4’位の2つ
のプロトン、4.69ppmのダブレットシグナルがピ
リドキシンの5’位の2つのプロトンの一方のプロト
ン、4.48ppmのそれがピリドキシンの5’位のも
う1つのプロトンであり、ピリドキシンの5位のヒドロ
キシメチル基のプロトンが等価でなく、2つのシグナル
に別れて観察されることから、グルコースが5’位で結
合しており、またグルコシドのアノメリックプロトンの
カップリングコンスタント(J)が3.9Hzと小さ
く、α−結合したPN−5’−Gであることが判る。
【0021】本発明の皮膚外用剤におけるピリドキシン
−α−D−グルコシドの配合量は、特に限定するもので
はなく、その用途に応じて適宜選定することができる
が、一般には、0.05〜20.0重量%とすることが
適している。
【0022】本発明の皮膚外用剤は、ピリドキシン−α
−D−グルコシドと共に、通常の医薬品、医薬部外品、
化粧品などの外用剤に用いられる保湿剤、紫外線防止
剤、美白剤、酸化防止剤、増粘剤、界面活性剤、アルコ
ール類、水性成分、色素、金属封鎖剤、各種皮膚栄養剤
などを、必要に応じて適宜配合することができる。ま
た、これらの添加剤と共に、あるいはこれらの添加剤を
配合せずに、アルブチン、α−アルブチン(ハイドロキ
ノン−α−D−グルコシド)、ルシノール、アスコルビ
ン酸、アスコルビン酸リン酸マグネシウム、アスコルビ
ン酸グルコシド、コウジ酸、コウジ酸グルコシド、胎盤
抽出液などの美白剤、各種生薬、セラミド類、セラミド
類似構造物質、パントラクトン、パンテチン、パンテテ
イン−S−スルホン酸およびその塩、GABA、ε−ア
ミノカプロン酸、トラネキサム酸、ビタミンEおよびそ
のエステルまたは誘導体、グリチルリチン酸およびその
誘導体またはその塩、トレハロースなどの糖類などを、
必要に応じて適宜配合することができる。特に、α−ア
ルブチンを合わせて配合する場合は、ピリドキシン−α
−D−グルコシドを0.05〜20.0重量%とし、α
−アルブチンを0.05〜10.0重量%とすることが
適している。この範囲内であれば、ピリドキシン−α−
D−グルコシドおよびα−アルブチンが各々有している
皮膚に対する優れた特性が何ら損なわれることがないば
かりか、これらが有する特性が相乗されて、肌荒れ防
止、肌荒れ改善、肌のつやの消失などを防いで老化を防
止する効果を一層優れたものとすることができる。
【0023】以上の各成分を配合する本発明の皮膚外用
剤は、軟膏剤、クリーム剤、パップ剤、貼付剤、液剤、
エアゾール剤、リニメント剤、ローション剤などの形態
とすることができる。
【0024】
【実施例】実施例1 表1に示す配合割合で精製水とプロピレングリコールの
混液を調製し、これにPN−α−D−G、パラオキシ安
息香酸メチルおよびパラオキシ安息香酸ブチルを表1に
示す配合割合で加え、80℃で加熱溶解した。この溶液
に、表1に示す配合割合で他の成分を80℃で加熱溶解
したものを、少しずつ加え、ホモミキサーで高速乳化し
た。乳化後、徐々に冷却して、軟膏剤を製した。
【0025】
【表1】 (wt%) PN−α−D−G* :10.0 ワセリン : 4.0 ステアリルアルコール : 5.0 流動パラフィン :17.0 POE(20)セチルエーテル: 4.0 グリセリンモノステアレート : 2.0 パラオキシ安息香酸メチル : 0.1 パラオキシ安息香酸ブチル : 0.1 プロピレングリコール : 5.0 精製水 :残量 *PN−4’−GとPN−5’−Gの2対1(モル比)の混合体
【0026】実施例2 表2に示す配合割合でPN−α−Gを精製水に溶解し、
70℃に加熱保持した。これを、表2に示す配合割合で
他の成分を70℃で加熱溶解し、この温度に保持したも
のに加え、充分攪拌した後、冷却してクリームを製し
た。
【0027】
【表2】 (wt%) PN−α−D−G* : 5.0 イソステアリン酸ポリエチレングリコール: 7.5 セタノール : 1.0 流動パラフィン : 7.5 ミリスチン酸イソプロピル : 7.5 ジエチレングリコールモノエチルエーテル:10.5 パラオキシ安息香酸エステル : 0.5 プロピレングリコール : 5.0 精製水 :残量 *実施例1で用いたものと同じ
【0028】実施例3 表3に示す配合割合でPN−α−Gを精製水に溶解し、
70℃に加熱保持した。これを、表3に示す配合割合で
他の成分を70℃で加熱溶解し、この温度に保持したも
のに加え、充分攪拌し、50℃まで冷却し、さらに均質
化して30℃まで冷却した。このものにローカストビー
ンガムを表3に示す配合割合で加え、攪拌し、冷却して
ローションを製した。
【0029】
【表3】 (wt%) PN−α−D−G* :5.0 モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン:5.0 モノステアリン酸ソルビタン :3.0 モノステアリン酸グリセリン :2.0 セタノール :2.5 ミリスチン酸イソプロピル :8.0 パラオキシ安息香酸エステル :0.5 プロピレングリコール :2.0 ローカストビーンガム :2.0 精製水 :残量 *実施例1で用いたものと同じ
【0030】試験例1 実施例2のクリームの処方に準拠しPN−α−D−G
(実施例1で使用したものと同じ)を5.0重量%含有
する製剤(サンプルA)、胎盤抽出液(ペンタファーム
社製)を5.0重量%を含有する製剤(サンプルB)お
よびこれらを含有しない製剤(サンプルC)を調製し、
これらを用いて肌荒れの改善効果およびカミソリ負けに
対する改善効果の試験を、以下の要領で行った。
【0031】〔肌荒れ改善効果〕肌荒れの女性ボランテ
ィア50名の顔面を用い、一方の頬にサンプルAまたは
Bを、他方の頬に有効成分を含有しないサンプルCを1
日2回、1回につき約0.3gずつ、3週間塗布し、供
試終了後、肌の状態を観察し、判定し、結果を表4に示
した。
【0032】判定基準は、以下の4段階とした。 著効:症状が治りつややかになった。 有効:症状が改善され、つややかになった。 やや有効:症状がやや改善され、つややかになった。 無効:症状が改善されなかった。
【0033】
【表4】
【0034】表4から明らかなように、ピリドキシン−
α−D−グルコシドを含有するクリームは、肌荒れに対
し著しい効果がみられた。
【0035】試験例3 カミソリ負けをおこす45名の男性ボランティアを15
名ずつに別け、毎日1回ひげそりを行い、直後に、これ
ら15名ずつのそれぞれに、サンプルA、サンプルBま
たはサンプルCを1週間塗布し、カミソリ負けの効果を
観察し、結果を表5に示した。
【0036】判定基準は、以下の4段階とした。 著効:カミソリ負けがおきなかった。 有効:カミソリ負けが弱くなった。 やや有効:カミソリ負けがやや弱くなった。 無効:カミソリ負けが改善されなかった。
【0037】
【表5】
【0038】表5から明らかなように、ピリドキシン−
α−D−グルコシドを含有するクリームは、カミソリ負
けに有効であった。
【0039】試験例4 本発明品の安定性に関し、実施例2に準拠したクリーム
につき、以下の容量でで安定性をみた。実施例2の処方
に、PN−α−D−Gの配合量を0.5重量%にした本
発明品を調製した。これを10gづつに分けてプラスチ
ック容器に入れ、アルミニウム箔に包み、加速試験とし
て50℃の恒温に0日、30日および90日保ち、安定
性を観察した。また、PN−α−D−Gに替えてピリド
キシン塩酸塩をピリドキシンとして最終濃度0.5重量
%としたクリームを製し、対照品とした。なお、本発明
品、対照品のいずれも、製剤調製の最終段階で、0.1
規定の水酸化ナトリウムを滴下してpH6.0に調整し
た。
【0040】安定性の評価は、ピリドキシン塩酸塩、P
N−4’−G、PN−5’−Gの定量分析により行っ
た。定量は、試験開始初日、30日、90日後にサンプ
ル容器より1gを採取し、10倍量の精製水によく懸濁
し、冷所(4℃)に4時間静置後、濾過し、濾液をそれ
ぞれ2μL採取し、HLPC法で行った。HLPCは、
日立L−6200ポンプシステム、日立655A−52
カラムオーブン、日立F−1150蛍光検出器、ひたち
D−2500データ処理を取り付けたものを使用した。
移動相にはメタノール水溶液(メタノール:水(容量
比)=0.5:99.5)を用い、流速は1.0mL/
min、カラム温度は30℃とし、定量はピーク面積比
較法で行った。なお、ピリドキシン塩酸塩(ピリドキシ
ンとして)、PN−4’−G、PN−5’−Gのリテン
ションタイムは、それぞれ14分、18分、31分であ
り、予め作成した標準曲線より残存量を求めた。
【0041】結果を表6に示す。なお、表6のデータ
は、3回測定した値の平均値で、PN−α−D−G(P
N−4’−GとPN−5’−Gの合計)とピリドキシン
の残存パーセントを示している。
【0042】
【表6】 開始初日 30日 90日 イ)本発明品 100.0 100.1 98.9 ロ)対照品 100.0 89.8 67.1
【0043】
【発明の効果】本発明の皮膚外用剤によれば、次のよう
な効果を得ることができる。 (1)本発明におけるピリドキシン−α−D−グルコシ
ドは、配合性に優れているため、医薬品、医薬部外品お
よび化粧品用の皮膚外用剤として、製剤化が容易に行わ
れる。 (2)ボランティアによる臨床試験において、肌荒れ防
止効果、肌荒れ改善効果、つやの消失などを防いで老化
を防止する効果が優れていることが確認された。 (3)カミソリ負けをよく起こすボランティアによる臨
床試験において、優れたカミソリ負け防止効果が確認さ
れた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/706 A61K 31/706 A61P 17/16 A61P 17/16 // C07H 15/26 C07H 15/26 Fターム(参考) 4C057 BB02 CC01 DD01 JJ55 4C083 AC012 AC022 AC072 AC122 AC172 AC182 AC352 AC392 AC422 AC442 AC482 AD352 AD391 AD392 CC04 CC05 DD22 DD23 DD31 EE12 4C086 AA01 AA02 EA07 MA02 MA04 MA63 NA14 ZA89

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピリドキシン−α−D−グルコシドを含
    有することを特徴とする皮膚外用剤。
  2. 【請求項2】 ピリドキシン−α−D−グルコシド0.
    05〜20.0重量%と、α−アルブチン0.05〜1
    0.0重量%を含有することを特徴とする請求項1に記
    載の皮膚外用剤。
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