JP2002264208A - 多孔性フィルムの製造方法 - Google Patents
多孔性フィルムの製造方法Info
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Abstract
を多く含む樹脂組成物から製造されるフィルムについて
も、延伸ムラの少ない、均質性の高い多孔性フィルムの
製造方法を提供する。 【解決手段】 熱可塑性樹脂100重量部に対し、充填
剤を10〜300重量部含む熱可塑性樹脂組成物からな
る樹脂製フィルム状物Fを、予熱部、延伸部および熱処
理部を有する延伸装置を用いて下記条件でTD方向に2
〜10倍延伸する多孔性フィルムの製造方法。 (条件1) T1/T2>1.05 (条件2) 1.5>T3/T2>1.2 (条件3) Tm>T3>(Tm−5) ここに、T1は延伸時の予熱部Aでの予熱温度、T2は
延伸部Bでの延伸温度、T3は熱処理部Cでの熱固定温
度、Tmは熱可塑性樹脂の融点である。
Description
造方法に関し、詳しくは、延伸ムラが少なく均質な樹脂
製の多孔性フィルムの製造方法に関する。
オレフィン樹脂を用いた多孔性フィルムは、フィルタ
ー、電池用あるいは電解コンデンサ用セパレータ、ろ過
膜、透湿防水衣料など、種々の用途のものとして開発、
使用されている。
来、結晶性ポリプロピレンを所定温度で溶融押出しをす
ると共に、押し出された樹脂フィルムを更に成形温度を
変化させて延伸することにより、熱安定性に優れた多孔
性フィルムを得る方法(特公昭50−2176)が知ら
れている。しかし、この方法により製造された多孔性フ
ィルムは、強度的に十分ではなく、その用途は限られた
ものであった。
フィルムの製造方法として、超高分子量ポリオレフィン
と流動パラフィンからなるゲル状シートを延伸し、これ
から流動パラフィンを除去して多孔性フィルムを得る方
法(特公昭63−273651)が知られている。
来の製造方法により得られた多孔性フィルムは、いずれ
も延伸ムラが少なからず認められ、特に溶融粘度が高く
溶融伸びの低い樹脂材料、例えば、長分子鎖ポリオレフ
ィン樹脂を含有した熱可塑性樹脂組成物から製造される
フィルムについては、そのことが顕著であり、均質性の
点では未だ十分ではなく、改良の余地があった。
する問題点に鑑みて、溶融粘度が高く溶融伸びの低い樹
脂材料、例えば、長分子鎖ポリオレフィン樹脂を多く含
有した熱可塑性樹脂組成物から製造されるフィルムにつ
いても、延伸ムラの少ない、均質性の高い多孔性フィル
ムの製造方法を提供することにある。
の発明により達成される。すなわち、本発明に係る多孔
性フィルムの製造方法の特徴構成は、熱可塑性樹脂10
0重量部に対し、充填剤を10〜300重量部含む熱可
塑性樹脂組成物からなる樹脂製フィルム状物を、予熱
部、延伸部および熱処理部を有する延伸装置を用いて下
記条件でTD方向に2〜10倍延伸することにある。 (条件1) T1/T2>1.05 (条件2) 1.5>T3/T2>1.2 (条件3) Tm>T3>(Tm−5) ここに、T1は延伸時の予熱部での予熱温度、T2は延
伸部での延伸温度、T3は熱処理部での熱固定温度、T
mは熱可塑性樹脂の融点である。
融伸びの低い樹脂組成物である超高分子量ポリオレフィ
ン樹脂を多く含有したポリオレフィン樹脂のような熱可
塑性樹脂から製造されるフィルムについても、延伸ムラ
の少ない、均質性の高い多孔性フィルムの製造方法を提
供することができる。
する多孔性フィルムを得ることはできず、300重量部
を越える場合は、延伸時に延伸切れを生じるおそれがあ
る。充填剤の量は、熱可塑性樹脂100重量部に対し5
0〜200重量部であることがより好ましい。一層確実
に均質な多孔性フィルムを得ることができるからであ
る。
さない場合は、均一な延伸ができず、延伸ムラを生じる
可能性があり、上記(条件3)を満たさない場合は、得
られた多孔性フィルムの熱安定性が十分でなくなる可能
性がある。
レン、ブテン、ヘキセン等のオレフィンの単独重合体ま
たは2種類以上のオレフィンの共重合体、および1種類
以上のオレフィンとこのオレフィンと重合可能な1種類
以上の重合性モノマーとの共重合体であるポリオレフィ
ン系樹脂、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタク
リレート、エチレン−エチルアクリレート共重合体など
のアクリル系樹脂、ブタジエン−スチレン共重合体、ア
クリロニトリル−スチレン共重合体、ポリスチレン、ス
チレン−ブタジエン−スチレン共重合体、スチレン−イ
ソプレン−スチレン共重合体、スチレン−アクリル酸共
重合体等のスチレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリフ
ッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン等のフッ化ビニル系
樹脂、6−ナイロン、6,6−ナイロン、12−ナイロ
ン等のアミド系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リプリブチレンテレフタレート等の飽和エステル系樹
脂、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキサイド、ポ
リアセタール、ポリフェニレンスルフィド、シリコーン
樹脂、熱可塑性ウレタン樹脂、ポリエーテルエーテルケ
トン、ポリエーテルイミド、各種熱可塑性エラストマ
ー、あるいはこれらの架橋物などが挙げられる。
用いると、成形されたフィルム状物は、リサイクル性、
耐溶剤性に優れ、又、焼却してもダイオキシン等を発生
しないため、環境を悪化させることがない等の理由か
ら、ポリオレフィン樹脂を特に好適に使用できる。
としては、エチレン、プロピレン、ブテン、ヘキセンな
どが挙げられる。ポリオレフィン樹脂の具体例として
は、低密度ポリエチレン、線状ポリエチレン(エチレン
−α−オレフィン共重合体)、高密度ポリエチレン等の
ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン、エチレン−プロ
ピレン共重合体等のポリプロピレン系樹脂、ポリ(4 −
メチルペンテン−1)、ポリ(ブテン−1)およびエチ
レン−酢酸ビニル共重合体などが挙げられる。
用いられ、例えば、無機充填剤としては炭酸カルシウ
ム、タルク、クレー、カオリン、シリカ、ハイドロタル
サイト、珪藻土、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫
酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸バリウム、水酸
化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化カルシウ
ム、酸化マグネシウム、酸化チタン、アルミナ、マイ
カ、ゼオライト、ガラス粉、酸化亜鉛などを使用でき
る。
用することができ、好ましくはスチレン、ビニルケト
ン、アクリロニトリル、メタクリル酸メチル、メタクリ
ル酸エチル、グリシジルメタクリレート、グリシジルア
クリレート、アクリル酸メチル等の単独あるいは2種類
以上の重合体、メラミン、尿素などの重縮合樹脂などの
粒子が挙げられる。
高く溶融伸びの低い樹脂材料、例えば長分子鎖ポリオレ
フィン樹脂を含有した難成形熱可塑性樹脂材料からも、
膜厚精度の高い樹脂製フィルム状物を製造することがで
きる方法を提供することができた。
来的にフィルムと称されるもののみならず、多少厚手の
シート状のものをも含む概念として用いるものとする。
0nm以上のポリオレフィン(本発明において、長分子
鎖ポリオレフィンという)を10重量%以上含むことが
好ましい。
m以上の長分子鎖ポリオレフィンを含有するフィルムは
特に強度に優れ、このような長分子鎖ポリオレフィンを
10重量%以上、より好ましくは20重量%以上含有し
ている熱可塑性樹脂からなるフィルムは強度が顕著に優
れるので、このようなフィルムは多用途に利用でき、熱
可塑性樹脂が上記長分子鎖ポリオレフィンを30重量%
以上含有していると、より強度の高いフィルムが得られ
る。
述するGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ
ー)測定によるポリスチレン換算の分子鎖長であり、よ
り具体的には以下の手順で求められるパラメータであ
る。
測定する未知試料も分子量既知の標準ポリスチレンも溶
解することができる溶媒を使用する。まず、分子量が異
なる複数種の標準ポリスチレンのGPC測定を行い、各
標準ポリスチレンの保持時間を求める。ポリスチレンの
Qファクターを用いて各標準ポリスチレンの分子鎖長を
求め、これにより、各標準ポリスチレンの分子鎖長とそ
れに対応する保持時間を知る。尚、標準ポリスチレンの
分子量、分子鎖長およびQファクターは下記の関係にあ
る。分子量=分子鎖長×Qファクター次に、未知試料の
GPC測定を行い、保持時間ー溶出成分量曲線を得る。
標準ポリスチレンのGPC測定において、保持時間Tで
あった標準ポリスチレンの分子鎖長をLとするとき、未
知試料のGPC測定において保持時間Tであった成分の
「ポリスチレン換算の分子鎖長」をLとする。この関係
を用いて、当該未知試料の前記保持時間ー溶出成分量曲
線から、当該未知試料のポリスチレン換算の分子鎖長分
布(ポリスチレン換算の分子鎖長と溶出成分量との関
係)が求められる。
対の成形工具を用いて前記熱可塑性樹脂組成物を圧延成
形し、その際の前記成形工具の表面温度Toを、下記条
件1、2を満たすように設定して圧延成形されたもので
あることが好ましい。
MT、伸長度Lが以下の範囲となる温度T MT>10g かつ L>100% (条件5) To>Tm ここに、Tmは熱可塑性樹脂の融点である。
フィルム状物が得られるため、このようなフィルム状物
を延伸すると、上記したように延伸ムラが少なく、均一
なフィルムが得られることに加えて、厚み精度の高い多
孔性フィルムが得られる。
にして圧延成形することが好ましい。
の表面が平滑性に優れて美麗であり、膜厚精度の一層高
い樹脂製フィルム状物を製造することができるので、更
に延伸した場合により一層厚み精度の優れた多孔性フィ
ルムが得られる。この場合、一対の回転成形工具の周速
を略等速であるとは、必ずしも厳密に同一周速度である
必要はなく、両回転成形工具の周速度が異なっていて
も、それらの差異は±5%以内程度であればよい。
造方法について、以下に詳細に説明する。熱可塑性樹脂
100重量部と充填剤10〜300重量部とを含む熱可
塑性樹脂組成物から樹脂フィルム状物を製造し、これを
所定幅にスリットした後、後述する延伸装置により、T
D方向に2〜10倍に延伸し、その後必要に応じて充填
剤を酸などを用いて除去し多孔性フィルムを得る。
子鎖ポリエチレン樹脂100重量部と充填剤10〜30
0重量部と、場合によっては更に非イオン系界面活性剤
とを含むものを、例えば、ロール型またはバンバリー型
の混練機あるいは押出機などを用いて強混練して樹脂組
成物を得る。次いで、この樹脂組成物をフィルム状物に
成形する。このとき、一対の圧延ロールを備えた圧延装
置を用い、圧延ロール表面の温度Toを上記(条件
4)、(条件5)を満たす温度に設定する。この条件下
で圧延すると、膜厚精度の高いフィルム状物が得られ
る。特に、一対の圧延ロールの周速度を略同一にするこ
とにより、厚み精度一層を高めることができる。
におけるピーク温度のことであり、複数のピークがある
場合は、最も融解熱量ΔH(J /g)が大きいピーク温
度を融点とする。又、融点を測定するときの昇温速度
は、5℃/分である。
伸方法を実施することにより、溶融粘度が高く溶融伸び
の低い樹脂を多く含む難成形熱可塑性樹脂組成物につい
ても、延伸ムラが少なく、かつ均質性が高い多孔性フィ
ルムを得ることができ、しかも200μm以下の厚さま
で延伸するときでさえも、±2%程度以内という高い厚
み精度の多孔性フィルムを得ることができる。
特に制限されるものではなく、例えば、押出機から押し
出された棒状の溶融樹脂などを供給することができる。
また、可能であれば、予めTダイ成形法などにより、厚
さ数mm〜数cm程度の予備成形体を形成し、これを供
給することもできる。また、圧延装置としては、例えば
圧延ロール、連続プレス、あるいはカレンダーロール等
の装置を用いることができ、好ましくは略等速で回転す
る一対のロールで圧延することのできる圧延ロール装置
を用いることが好ましい。成形されたフィルム状物の表
面が平滑かつ美麗で、膜厚精度の高いフィルム状物を確
実に製造することができるからである。この場合、両ロ
ールの周速度は必ずしも厳密に同一周速度である必要は
なく、両ロールの周速度は異なっていても、それらの差
異は±5%以内程度であればよい。圧延装置の圧延部位
は複数個あってもよい。そして、フィルム状物におい
て、使用する熱可塑性樹脂組成物は本発明の目的を妨げ
ない範囲で脂肪酸エステルや安定化剤、酸化防止剤、紫
外線吸収剤、難燃剤などの他の添加剤を含有してもよ
い。
ィルム状物をTD方向(フィルム幅方向)に2〜10倍
に延伸させる延伸装置としては、二軸展伸法であるテン
ター法を使用できる。図1に、テンター装置Tの例を示
す。このテンター装置Tは、上流側から送給されてきた
フィルム状物Fを入口1から取り込み、このフィルム状
物Fを加熱して延伸可能とする予熱部A、TD方向にフ
ィルム状物を延伸する延伸部B、延伸による内部応力を
除去して熱固定する熱処理部Cの3つのゾーンに分割さ
れており、各部を経ると共に、充填剤除去装置(図示
略)により充填剤が除去されて、所定厚みの多孔性フィ
ルムが製造されるようになっている。そして、各ゾーン
を(条件1)〜(条件3)に従う温度条件に設定して延
伸を行うことにより、前記フィルム状物を均一に延伸で
き、かつ延伸ムラのない多孔性フィルムを製造すること
ができる。
て説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるも
のではない。まず、用いた測定方法、測定装置などにつ
いて説明する。
所製(株)Capirograph 1B PC−98
01VMを使用し、径D=2.095mm、長さL=1
4.75mmのオリフィスを使用する。まず、樹脂を5
mm/分の速度で押出し、引取り速度を変化させて樹脂
を引き取り、樹脂が切れたときの引取り速度を「最大引
取り速度」する。この最大引取り速度での溶融張力をそ
の温度での溶融張力とする。
(株)製Capirograph 1B PC−980
1VMを使用し、径D=2.095mm、長さL=1
4.75mmのオリフィスを使用する。まず、樹脂を5
mm/分の速度で押出し、樹脂の直径D1(mm)を求
める。次いで、引取り速度を変化させて樹脂を引き取
り、樹脂が切れたときの樹脂の直径D2 (mm)を求
め、下記式により伸長度を求める。
lliance GPC2000型を使用した。その他
の条件を以下に示す。
HHR−H(S)HT 30cm×2、TSKgel G
MH6 −HTL 30cm×2 移動相 :o−ジクロロベンゼン 検出器 :示差屈折計 流 速 :1.0mL/分 カラム温度:140℃ 注入量 :500μL 試料30mgをo−ジクロロベンゼン20mLに145
℃で完全に溶解した後、その溶液を孔径が0.45μm
の焼結フィルターでろ過し、そのろ液を供給液とした。
準ポリスチレンを用いて作成した。ポリスチレンのQフ
ァクターとして41.3を用いた。
厚みは、山文電気社製、オフラインシート厚み計(TO
F2 Var3.22)を用いて、幅方向、長さ方向に
わたり、複数点を測定して求めた。全測定値の平均値を
算出し、更に、測定値の中の最大値と平均値との差の、
平均値に対する割合(正符号)を算出した。更に、測定
値の中の最小値と平均値との差の、平均値に対する割合
(負符号)を算出した。これらの割合で厚み精度を表示
する。
値TGUR (秒/100cc )は、JIS P8117に準じ
てB型デンソメータ((株)東洋精機製作所製)にて測
定した。
0重量%(ハイゼックスミリオン340M、三井化学
(株)製、重量平均分子鎖長17000nm、重量平均
分子量300万、融点136℃)、低分子量ポリエチレ
ン粉末30重量%(ハイワックス110P、三井化学
(株)製、重量平均分子量1000、融点110℃)を
2軸混練機にて混練し、押出機の途中から樹脂混合物1
00重量部に対して120重量部の炭酸カルシウム(白
石カルシウム(株)製、スターピゴット15A、平均粒
子径0.15μm)を添加して230℃で溶融混練して
樹脂組成物を得た。この組成物中の樹脂中の分子鎖長2
850nm以上のポリエチレンの含有量は27重量%で
あった。この樹脂組成物をロール表面温度149℃で同
周速度で回転する一対のロールで圧延し、膜厚約58μ
mのフィルムを作製した。このフィルムの厚み精度は、
±2%以内であり、又、融点は136℃であった。尚、
溶融張力は正確な値を測定することこそできなかった
が、140g以上あり、又、伸張度は約300%であっ
た。
テンター延伸機にて5倍に延伸した。
ルムを作製し、次に表1に示す条件でテンター延伸機に
て5倍に延伸した。
ルムを作製し、次に表1に示す条件でテンター延伸機に
て5倍に延伸した。
ルムを作製し、次に表1に示す条件でテンター延伸機に
て5倍に延伸した。但し、この場合、延伸切れを生じた
ため、ガーレ値は測定できなかった。
大きく不均一な孔分布を示すと共に、幅方向でのバラツ
キが大きく、更に、外観においても延伸ムラが発生して
いるのに対して、実施例ではそのような欠陥がなく、均
質な多孔性フィルムが得られることがわかる。
ンター装置における予熱温度を116℃、延伸温度を1
10℃とすると共に、熱固定温度を110、120、1
30、134、135℃に変化させた場合、加熱時の熱
安定性を寸法維持率により評価した結果について、図2
に示す。
を満たす熱固定温度130、134、135℃のものに
ついては、寸法維持率が高くなっており、熱安定性に優
れ均質なフィルムが得られた。
×4.8cm(TD方向)の大きさの試験片を、フリー
な状態でオーブン中に10分間入れ加熱する。その後、
オーブンから試験片を取り出し20分間、室温(25
℃)で放冷し、ノギスで試験片のTD方向の長さY(m
m)を測定した。
するテンター装置を示す概略平面図
持率を測定した結果を示すグラフ
Claims (4)
- 【請求項1】 熱可塑性樹脂100重量部に対し、充填
剤を10〜300重量部含む熱可塑性樹脂組成物からな
る樹脂製フィルム状物を、予熱部、延伸部および熱処理
部を有する延伸装置を用いて下記条件でTD方向に2〜
10倍延伸する多孔性フィルムの製造方法、 (条件1) T1/T2>1.05 (条件2) 1.5>T3/T2>1.2 (条件3) Tm>T3>(Tm−5) ここに、T1は延伸時の予熱部での予熱温度、T2は延
伸部での延伸温度、T3は熱処理部での熱固定温度、T
mは熱可塑性樹脂の融点である。 - 【請求項2】 前記熱可塑性樹中に、分子鎖長が285
0nm以上のポリオレフィンを10重量%以上含む請求
項1の多孔性フィルムの製造方法。 - 【請求項3】 前記樹脂製フィルム状物が、少なくとも
一対の成形工具を用いて前記熱可塑性樹脂組成物を圧延
成形し、その際の前記成形工具の表面温度Toを、下記
条件1、2を満たすように設定して圧延成形されたもの
である請求項1又は2の多孔性フィルムの製造方法、 (条件4)熱可塑性樹脂組成物の溶融張力MT、伸長度
Lが以下の範囲となる温度T MT>10g かつ L>100% (条件5) To>Tm ここに、Tmは熱可塑性樹脂の融点である。 - 【請求項4】 前記一対の回転成形工具の周速を略等速
にして圧延成形する請求項3の多孔性フィルムの製造方
法。
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