JP2002263832A - 水蒸気雰囲気による溶融はんだの酸化防止方法およびプリント配線板のはんだ付け方法 - Google Patents
水蒸気雰囲気による溶融はんだの酸化防止方法およびプリント配線板のはんだ付け方法Info
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Abstract
用して、溶融はんだを水蒸気雰囲気で覆い、さらに水蒸
気の凝縮を防止して、溶融はんだの酸化を防止する。ま
た、水蒸気雰囲気により溶融はんだの酸化を防止したプ
リント配線板のはんだ付け方法を提供する。 【解決手段】 酸化を防止する溶融はんだ2を覆い、内
部を水の沸点以上の温度に保持しながら水蒸気を供給口
から供給するとともに、排出口15から排気して内部を
大気圧に保持することにより水蒸気雰囲気の凝縮を防止
して溶融はんだ2の酸化を防止する。また、プリント配
線板に凝縮防止加熱を行った後に、水蒸気雰囲気中では
んだ付けを行い、その後直ちに乾燥促進のため熱風を吹
き付けて、水蒸気の凝縮を防止する。
Description
を防止する方法および被はんだ付けワークであるプリン
ト配線板の酸化を防止しながらはんだ付けを行う方法に
関する。
して窒素ガス等の不活性ガスが使用されている。すなわ
ち、大気を不活性ガスで置換して低酸素濃度の不活性ガ
ス雰囲気を形成し、この雰囲気によりはんだや被はんだ
付け部の酸化を防止しながらはんだ付けを行う技術であ
る。
でありランニングコストを高める問題がある。また、P
SA方式や膜分離方式の窒素ガス発生装置も高価であ
り、導入の際のイニシャルコストを高める問題がある。
の表面に形成される溶融はんだの酸化物がプリント配線
板のはんだ付け性(濡れ性)を低下させることが知られ
ている。また、この酸化物が付加価値を生まないドロス
となって無駄に消費されることが知られている。
電子部品を搭載し微細な被はんだ付け部を多数有する被
はんだ付けワークをはんだ付けする際に、低酸素濃度の
不活性ガス雰囲気中ではんだ付けを行うことが行われて
いる。これにより、良好なはんだ付け性を確保しつつド
ロスの発生も防止(抑制)することができる。
配線板のはんだ付けを行う技術の例としては、例えば実
公昭57−9010号公報の技術や特許第283256
6号公報の技術がある。すなわち、窒素ガス等の不活性
ガスを、「カバー」や「容器」に覆われたチャンバ内に
供給して低酸素濃度の不活性ガス雰囲気を形成し、この
雰囲気中ではんだ付け作業を行うように構成した技術で
ある。
雰囲気中ではプリント配線板の被はんだ付け部の酸化も
防止され、一層はんだ付け性が向上する。また、溶融は
んだ表面に酸化物を生じないため溶融はんだの流動性が
向上し、微細な被はんだ付け部にも確実に溶融はんだが
供給され、はんだ付け性が向上する。
業に伴って窒素ガスを供給する必要があるため、はんだ
付け作業に伴う生産コストを押し上げる問題がある。し
かも、ボンべ供給される窒素ガスは高価であり、また、
PSA方式や膜分離方式の窒素ガス発生装置も高価であ
る。
ることが知られているが、その水分がワーク等の対象物
の酸化を促進させる問題があった。特に、電子部品は水
分に対する耐性が低いものが多く、多数の電子部品を搭
載したプリント配線板のはんだ付け作業に水蒸気雰囲気
を使用する具体的な技術は実用化されていない。
る不活性雰囲気を安価に形成する技術を確立し、溶融は
んだの酸化防止や多数の電子部品を搭載したプリント配
線板のはんだ付け性の向上を低ランニングコストで実現
できるようにすることにある。
部品等の酸化を生じないように水蒸気雰囲気を使用でき
るようにしたところに特徴がある。 (1)水蒸気の凝縮を生じない水蒸気雰囲気を溶融はん
だの周辺に形成して前記溶融はんだの酸化を防止するよ
うに構成した水蒸気雰囲気による溶融はんだの酸化防止
方法である。
物に付着し酸化を促進してしまう。しかし、水蒸気の凝
縮を生じないように水蒸気雰囲気を形成すれば、ワーク
や対象物の酸化を防止することができる。すなわち、溶
融はんだの酸化を防止することができる。 (2)水の沸点以上の温度に加熱された遮蔽手段により
溶融はんだを覆い前記遮蔽手段の内部の雰囲気温度を水
の沸点以上の温度に保持するとともに前記遮蔽手段の内
部へ水蒸気を供給する供給口と前記遮蔽手段の内部の雰
囲気を外部へ排出する排出口とを設けて前記遮蔽手段の
内部の圧力を大気圧に保持し、前記供給口から前記遮蔽
手段の内部へ水蒸気を供給して前記遮蔽手段に覆われた
溶融はんだの酸化を防止するよう構成した水蒸気雰囲気
による溶融はんだの酸化防止方法である。
段の内部の雰囲気温度を水の沸点以上の温度に保持さ
せ、さらに前記排出口により遮蔽手段の内部の圧力を大
気圧に保持しておくことにより、前記供給口から遮蔽手
段の内部へ水蒸気を供給してもこの遮蔽手段の内部に水
蒸気の凝縮を生じることがない。したがって、この遮蔽
手段に覆われた溶融はんだの酸化を防止することができ
るようになる。 (3)圧力が一定であり水蒸気の凝縮を生じない水蒸気
雰囲気を溶融はんだの周辺に形成しておいて、電子部品
が搭載されたプリント配線板を水の沸点よりも高い温度
に加熱して前記水蒸気雰囲気内へ搬入して前記プリント
配線板に水蒸気が凝縮しないようにして溶融はんだに接
触させてはんだ付けを行うよう構成した水蒸気雰囲気に
よるプリント配線板のはんだ付け方法である。
されたプリント配線板(搭載された電子部品を含む)
を、その圧力が一定(例えば大気圧)の水蒸気雰囲気内
に搬入してもこのプリント配線板や搭載電子部品に水蒸
気の凝縮を生じることがない。また、予め形成された水
蒸気雰囲気も凝縮を生じることがないように形成されて
いる。
の被はんだ付け部および搭載電子部品の酸化を防止しな
がらはんだ付け作業を行うことができるようになり、は
んだ付け性の良好なはんだ付け作業を行うことができる
ようになる。 (4)圧力が一定であり水蒸気の凝縮を生じない水蒸気
雰囲気を遮蔽手段により形成された加熱炉内に形成して
おいて、予めその被はんだ付け部にはんだが供給される
とともに電子部品が搭載されたプリント配線板を水の沸
点よりも高い温度に加熱してから前記加熱炉内に搬入
し、前記プリント配線板に水蒸気が凝縮しないようにし
て前記被はんだ付け部のはんだを溶融させてはんだ付け
を行うように構成した水蒸気雰囲気によるプリント配線
板のはんだ付け方法である。
だが供給され水の沸点よりも高い温度に加熱されたプリ
ント配線板(搭載された電子部品を含む)を、その圧力
が一定(例えば大気圧)の水蒸気雰囲気内に搬入しても
このプリント配線板や搭載電子部品およびその被はんだ
付け部に水蒸気の凝縮を生じることがない。
はんだやプリント配線板の被はんだ付け部および搭載電
子部品の酸化を防止しながら、この被はんだ付け部に供
給されたはんだを溶融させてはんだ付けを行うことがで
きるようになり、はんだ付け性の良好なはんだ付け作業
を行うことができるようになる。 (5)前記(3)または(4)に記載の水蒸気雰囲気に
よるプリント配線板のはんだ付け方法において、少なく
とも水蒸気雰囲気を保持するための遮蔽手段、前記プリ
ント配線板を前記遮蔽手段の内部へ搬送する搬送手段お
よび前記遮蔽手段と前記搬送手段とを加熱する加熱手段
を設けて前記遮蔽手段の内部の雰囲気温度を水の沸点以
上の温度に保持するとともに前記遮蔽手段および前記搬
送手段に水蒸気の凝縮が生じないようにしてプリント配
線板のはんだ付けを行うように構成したプリント配線板
のはんだ付け方法である。
温度およびこの遮蔽手段の内部の雰囲気温度を水の沸点
以上の温度に保持させておくことにより、水蒸気雰囲気
を保持する遮蔽手段や搬送手段に水蒸気の凝縮を生じる
ことがない。したがって、凝縮した水が搬送手段を介し
てプリント配線板に付着したり、遮蔽手段から滴下して
プリント配線板に付着したりすることが無くなり、水蒸
気雰囲気内であっても遮蔽手段に覆われた溶融はんだや
この遮蔽手段内へ搬送されるプリント配線板の酸化を防
止することができるようになる。 (6)前記(3)ないし(5)に記載の水蒸気雰囲気に
よるプリント配線板のはんだ付け方法において、前記プ
リント配線板にハロゲンを有するフラックスを塗布また
はハロゲンを有するペースト状はんだを塗布されている
場合に、前記水蒸気雰囲気をアルカリ性の中和剤を有す
る排気手段を通してから大気中へ放出しながら前記プリ
ント配線板のはんだ付けを行うように構成したプリント
配線板のはんだ付け方法である。
フラックスが塗布されたプリント配線板が溶融はんだに
接触した際や、フラックスを有するペースト状はんだが
溶融する際に、フラックスが気化したりヒュームを発生
する。
が気化したりヒュームとなって浮遊して水蒸気と併せて
雰囲気を形成するが、この雰囲気が外部へ排出されたり
して水蒸気等と併せて凝縮を生じると、酸性の霧滴や液
滴を生じる。
手段を水蒸気の排出口やプリント配線板の搬入や搬出を
行うための開口の近傍に設けて、前記のように酸性の霧
滴や液滴を有する雰囲気を捕集しながら中和することに
よって、環境に影響を与えることのないはんだ付け作業
を行うことができるようになる。 (7)前記(3)ないし(6)に記載の水蒸気雰囲気に
よるプリント配線板のはんだ付け方法において、前記プ
リント配線板にはんだ付けを行った後に乾燥用雰囲気を
吹きつけるように構成したプリント配線板のはんだ付け
方法である。
ったプリント配線板には水分の付着はないが、電子部品
が搭載されて立体的形状を有するプリント配線板では、
その隅部に水蒸気雰囲気が残る場合がある。このような
場合、ドライエアや熱風等の乾燥用雰囲気をプリント配
線板に吹きつけるように構成することにより、前記のよ
うな隅部に残った水蒸気雰囲気を吹き飛ばしたりして除
去することが可能となり、はんだ付けが完了したプリン
ト配線板に極僅かな水蒸気の凝縮さえも生じることなく
はんだ付け作業を行うことが可能となり、はんだ付け作
業に伴うプリント配線板の酸化防止を一層確実にするこ
とができるようになる。
溶融はんだの酸化防止方法およびプリント配線板のはん
だ付け方法は、次のような実施形態例において実施する
ことができる。なお、被はんだ付けワークは、多数の電
子部品(チップ型電子部品やリード型電子部品、機構部
品、等々)を搭載したプリント配線板である。 (1)実施形態例−1 図1および図2を参照して、本発明の実施形態例−1を
説明する。図1は、本発明の実施形態例−1に使用する
はんだ付け装置の全容を説明するための斜視図、図2
(a)、(b)は図1の縦断面を示す図である。なお、
図1における水供給ポンプの制御系(制御部および駆動
部)はブロック図で描いてある。また、図2(a)は、
図1の縦断面を示す図であるが、図2(b)は酸化防止
チャンバ取り付けの他の態様例を示す図である。
れて溶融状態の溶融はんだ2が例えばステンレス部材等
で構成したはんだ槽1に収容され、この溶融はんだ2を
モータ3に駆動されたポンプ(継手4とポンプ軸5とを
介して回転駆動されるポンプ)6により吸い込み口7か
ら吸い込んで吹き口体8へ供給し、その吹き口9から溶
融はんだ2を噴流して噴流波10を形成するように構成
されている。なお、溶融はんだ2の温度は、通常250
℃前後の温度である。
として、ポンプ軸5が溶融はんだ2の液面に接する領域
を覆う酸化防止チャンバ11を設けてあり、この酸化防
止チャンバ11のスカート部12を溶融はんだ2に浸漬
するとともに(図2(a)参照)、ポンプ軸5が酸化防
止チャンバ11に挿通されるポンプ軸挿通孔13とは僅
かな隙間を残して嵌め合わされるように構成してあり、
これにより前記ポンプ軸5が溶融はんだ2の液面に接す
る領域を遮蔽するように構成してある。
7からこの酸化防止チャンバ11内へ水蒸気を供給する
水蒸気供給パイプ14が接続され、酸化防止チャンバ1
1下方の周縁には水蒸気の排出口15を設けてある。な
お、この水蒸気供給パイプ14は水蒸気の温度低下を防
止する保温材16で覆われている。
部材等で構成されたはんだ槽1には同様にステンレス部
材等で構成された水蒸気発生チャンバ18を密着して設
けてあり、水タンク19に貯溜してある水を水供給ポン
プ20により水供給パイプ21を介して前記水蒸気発生
チャンバ18に供給するように構成してある。なお、水
供給ポンプ20を駆動する制御部22(コンピュータシ
ステム等)および駆動部23(電力駆動回路)は、この
水供給ポンプ20により供給される水の流量が予め決め
た所定の定流量になるように構成したものであり、使用
する水供給ポンプ20の種類に合わせて選択される。
と、はんだ槽1に密着して設けられた水蒸気発生チャン
バ18は溶融はんだ2と同等の温度すなわち250℃程
度の温度に加熱されているので、この水蒸気発生チャン
バ18に供給された水はこの水蒸気発生チャンバ18内
で沸騰して水蒸気を発生する。また、水蒸気発生チャン
バ18内に設けた流路形成板24は、蛇行流路で発生し
た水蒸気を完全に加熱(約250℃)して供給するため
の部材であり、この水蒸気は最終的に前記の水蒸気供給
パイプ14を通して前記酸化防止チャンバ11に供給さ
れる。
蒸気供給流量に対して十分に大きく選択し、水蒸気供給
に伴って圧力損失を生じない程度に選択する。すなわ
ち、水蒸気発生チャンバ18から供給される水蒸気は、
概ね大気圧と同等の圧力で酸化防止チャンバ11に供給
され、その後に排出口15から排出される。
んだ2に浸漬された酸化防止チャンバ11は、この溶融
はんだ2と同等の約250℃程度の温度に保持されてい
る。すなわち、この酸化防止チャンバ11内の雰囲気温
度も約250℃程度の温度であるとともにこの酸性防止
チャンバ11内に供給される水蒸気の温度も約250℃
であり、また、酸化防止チャンバ11に供給される水蒸
気の圧力が急激に低下することもない。
酸素濃度の水蒸気雰囲気が形成され、しかもその水蒸気
雰囲気には水蒸気の凝縮を生じることがないので、この
酸化防止チャンバ11に覆われた溶融はんだ2の酸化を
防止することができるようになる。
んだ2の液面とこの液面上の雰囲気とが接触する領域で
この溶融はんだ2と雰囲気とが攪拌され、これによって
生じていた溶融はんだ2の酸化の著しい進行が抑止され
るようになる。
ために使用する気体は水蒸気であり、また、その原料は
水であるので、いつでもどこでも極めて安価に低酸素濃
度の雰囲気を形成することができるようになる。
ャンバ11内の酸素濃度を約20ppm程度まで低下さ
せることが可能であることを確認している。また、36
時間の連続運転によって発生する溶融はんだ2の酸化物
量は、大気中で発生する酸化物量に対して約1/30に
激減し、窒素ガス等の不活性ガスを供給して低酸素濃度
雰囲気を形成した場合と比較して遜色のない結果が得ら
れている。
チャンバ11のスカート部12が溶融はんだ2の液面か
ら僅かに離れて隙間を有するように構成してあり、この
隙間を酸化防止チャンバ11内の雰囲気の排出口15と
して構成した例である。
んだ2から加熱されることがないので、この酸化防止チ
ャンバ11の上壁にプレートヒータ26を設けて加熱す
るように構成している。
ヘの供給電力を調節することにより酸化防止チャンバ1
1の温度を調節することができる。ひいては、酸化防止
チャンバ11内の雰囲気温度も調節することができる
が、この雰囲気温度は溶融はんだ2の温度にも影響され
る。
せる水蒸気発生チャンバ18の加熱源として、はんだ槽
1自体すなわち溶融はんだ2の中に浸漬されてはんだを
溶融状態に保持するために使用されるヒータ(不図示)
を使用しているが、水蒸気発生用として専用のヒータを
設けるように構成してもよい。
だ槽1から独立して設け、この水蒸気発生チャンバ18
に水蒸気発生用さらには水蒸気加熱用に専用ヒータを設
けるように構成すればよい。この場合においては、発生
した水蒸気の温度を任意に調節し制御することができる
ようになる長所があるが、コストが若干上昇する。
止チャンバ11内で水蒸気の凝縮を生じる雰囲気を形成
しないようにすることである。そのためには、水蒸気の
供給経路や酸化防止チャンバ11内において水蒸気雰囲
気の圧力が急速に低下したりその温度が急速に低下した
りしないようにすればよい。水蒸気の凝縮を生じると水
蒸気が霧滴化したり露滴化したりした雰囲気を形成し
て、これらの水分付着により逆に酸化を促進する雰囲気
を形成してしまうからである。
ートヒータ26により加熱された酸化防止チャンバ11
の温度を、この酸化防止チャンバ11内へ供給される水
蒸気の温度よりも高くしておくとよい。また、水蒸気発
生チャンバ18と酸化防止チャンバ11とを繋ぐ水蒸気
供給パイプ14の太さを、水蒸気の供給に伴って圧力損
失が生じない程度に大径にする。さらに、水蒸気供給パ
イプ14の温度が低下しないように、この水蒸気供給パ
イプ14を保温材で覆うように構成する。
は、水蒸気供給流量に対して水蒸気供給パイプ14の太
さおよび酸化防止チャンバ11に設けた排出口15の大
きさを十分に大きくしてあり、当該の流路において水蒸
気の凝縮を生じるような圧力損失を生じないように構成
してある。すなわち、各部の圧力は概ね大気圧となるよ
うに構成してある。 (2)実施形態例−2 図3および図4を参照して、本発明の実施形態例−2を
説明する。図3は、本発明の実施形態例−2に使用する
はんだ付け装置の全容を説明するための斜視図、図4
は、図2の縦断面および酸化防止チャンバの内部を示す
図で、図4(a)は、図3の縦断面を示す図、図4
(b)は、酸化防止チャンバの一部を切断してその内部
の様子を示した斜視図である。
(制御部および駆動部)はブロック図で描いてある。
77903号公報の技術に本発明の水蒸気雰囲気による
溶融はんだの酸化防止技術を用いた例であるが、溶融は
んだ2の噴流波10を形成するはんだ付け装置である点
においては、実施形態例−1と同様である。
0を駆動するモータ31をはんだ槽1の下方側に設ける
ことができるように構成されている点である。すなわ
ち、はんだ槽1の槽底1aと溶融はんだ2の液面上とを
連通するパイプ32を溶融はんだ2の排斥体として設
け、このパイプ32に駆動軸33を通してこのパイプ3
2上で中空ポンプ軸34にねじ37で接続し、この中空
ポンプ軸34に設けられたポンプ30を回転駆動するよ
うに構成されている。
ンプ軸34と溶融はんだ2の液面および大気とが接触す
る領域で発生し易い溶融はんだ2の酸化を防止するため
に、当該領域を覆う酸化防止チャンバ28を設けてあ
る。
スカート部29が溶融はんだ2中に浸漬されているとと
もに、この酸化防止チャンバ28内へ水蒸気を供給する
保温材16で覆われた水蒸気供給パイプ14を接続して
ある。そして、溶融はんだ2の液面上に現れている中空
ポンプ軸34には透通孔35を設けてあり、溶融はんだ
2の排斥体であるパイプ32と駆動軸33との間の空間
を介してはんだ槽1の槽底1aの下方側空間と連通して
いる。すなわち、はんだ槽1の槽底1aと駆動軸33と
の間の開口が水蒸気雰囲気の排出口36となる。
るための手段(水蒸気発生チャンバ18や水供給ポンプ
20、水供給パイプ21、水タンク19、水供給ポンプ
20の制御部23や駆動部22)は前記実施形態例−1
と同様である。
化防止チャンバ28内に凝縮を生じない水蒸気雰囲気を
形成することができるようになり、この酸化防止チャン
バ28に覆われた溶融はんだ2の酸化を防止することが
できるようになる。すなわち、酸化防止チャンバ28内
に低酸素濃度の水蒸気雰囲気が形成され、しかもその水
蒸気雰囲気には水蒸気の凝縮を生じることがないので、
この酸化防止チャンバ28に覆われた溶融はんだ2の酸
化を防止することができるようになる。
溶融はんだ2の液面とこの液面上の雰囲気とが接触する
領域でこの溶融はんだ2と雰囲気とが攪拌され、これに
よって生じていた溶融はんだ2の酸化の著しい進行が抑
止されるようになる。
ために使用する気体は水蒸気であり、また、その原料は
水であるので、いつでもどこでも極めて安価に低酸素濃
度の雰囲気を形成することができるようになる。 (3)実施形態例−3 図5を参照して本発明の実施形態例−3を説明する。図
5は、実施形態例−3を説明するためのはんだ付けシス
テムを示す図で、図5(a)は、はんだ付けシステムの
側断面図で水蒸気発生系および排気系はシンボル図で描
いた図、図5(b)ははんだ槽上方部分の搬送コンベア
の横断面を示す図である。
だ付け装置40、予備加熱装置41および搬送コンベア
42を備えたはんだ付けシステムにおいて、はんだ付け
装置40が設けられるはんだ付け工程に低酸素濃度の水
蒸気雰囲気を形成するように構成したはんだ付けシステ
ムの例である。
形態例−1や実施形態例−2に示したはんだ付け装置が
使用できる。予備加熱装置41には、赤外線や熱風等に
より被はんだ付けワークであるプリント配線板43を加
熱するための予備加熱用ヒータ44を設けてあり、図5
においてプリント配線板43の上方側の面をも十分に加
熱できるようにするための反射板45を設けてある。
ント配線板43の両側端部を保持するように構成してあ
り、予備加熱装置41を設けた予備加熱工程とはんだ付
け装置40を設けたはんだ付け工程とに順次矢印A方向
にプリント配線板43を搬送するための手段で、通常使
用されている搬送コンベアと同様の構成である。すなわ
ち、コンベアフレーム46に案内されて回動走行するチ
ェーン47に設けた保持爪48によりプリント配線板4
3の両側端部を保持して搬送する仕組みである。
蒸気雰囲気を形成するために、このはんだ付け装置40
は酸化防止チャンバ49で覆われている。この酸化防止
チャンバ49には搬送コンベア42を通す搬入口50と
搬出口51とを設けてあり、そのスカート部52ははん
だ付け装置40の溶融はんだ2に浸漬してある。
はプレートヒータ53を設けてある。このプレートヒー
タ53の目的は図2(b)に使用したプレートヒータ2
6と同様の目的であり、これにより冷却され易い大型の
酸化防止チャンバ49の温度を水の沸点以上の温度に保
持たとえば100℃ないし溶融はんだ2と同等の温度に
保持する。すなわち、そのスカート部52が溶融はんだ
2に浸漬してあっても、この酸化防止チャンバ49が大
型であるため、その上部では温度が低下して水の沸点以
上の温度を維持することが難しいからである。
送コンベア42のコンベアフレーム46内には、特にそ
のはんだ付け装置40の領域においてシーズヒータ54
を設けてあり、この搬送コンベア42の温度が酸化防止
チャンバ49内において水の沸点以上の温度(例えば、
100℃ないし溶融はんだ2と同等の温度)に保持する
ことができるように構成されている。なお、このシーズ
ヒータ54は,搬送コンベア42の全長にわたって設け
てもよい。
ートヒータ53を設けるとともに搬送コンベア42にシ
ーズヒータ54を設けて加熱することにより、酸化防止
チャンバ49、搬送コンベア42および酸化防止チャン
バ49内の雰囲気温度を水の沸点以上の温度(例えば、
100℃ないし溶融はんだ2と同等の温度)に保持する
ことができるようになる。そして、それぞれのヒータ5
3,54は、温度制御装置(不図示)により温度をでき
るだけ揃えるように構成することが、酸化防止チャンバ
49内で雰囲気の不要な熱対流や水蒸気の凝縮を生じな
いようにする上で望ましい。
れる水蒸気の温度がその供給過程およびこの酸化防止チ
ャンバ49内において急速に低下したり、水蒸気発生チ
ャンバ18から供給される水蒸気の圧力がその供給過程
および酸化防止チャンバ49内において急速に低下しな
いようにすることが、酸化防止チャンバ49内に形成す
る水蒸気雰囲気内で水蒸気の凝縮を生じないようにする
上で必要な事項である。このことは、実施形態例−1や
実施形態例−2において説明した事項と同様である。
態例−1や実施形態例−2と同様の構成であり、水蒸気
発生チャンバ18がはんだ槽2に密着して設けら、はん
だ槽2内に設けられたヒータ(不図示)により加熱され
た溶融はんだ2からの熱伝導により水を加熱して水蒸気
を発生し、また、水蒸気を加熱する。
めた所定の単位時間当たり流量の水が供給できるよう
に、水供給ポンプ20およびそれを駆動し制御する駆動
部23および制御部22、そして水タンク19に貯溜し
た水55とから構成されている。
水蒸気は保温材16で保温された水蒸気供給パイプ14
により酸化防止チャンバ49内へ供給され、溶融はんだ
2の噴流波10の近傍で搬送コンベア42の下方側すな
わちプリント配線板43の被はんだ付け面側に向けて設
けた水蒸気供給口筐56から供給される。
は、この酸化防止チャンバ49に設けられた搬入口50
および搬出口51から流出し排出される。そのため、こ
の搬入口50および搬出口51の近傍には排気用のファ
ン57に接続された排気フード58を設けてあり、この
搬入口50および搬出口51から排出された水蒸気雰囲
気を排気フード58を介して排気する仕組みである。
ィルタ59を設けてある。この中和フィルタ59は、多
孔性部材からなるフィルタや屈曲した流路で形成したフ
ィルタ等々の通常の粒子フィルタを使用することができ
る。そして、この中和フィルタ59には、例えば石灰の
ようなアルカリ性の材料を付着あるいはコーティングし
てあり、排気フード58で捕捉した雰囲気中に酸性物質
が存在している場合に、これを中和するように作用す
る。
ることにより、酸化防止チャンバ49内には水蒸気の凝
縮を生じない低酸素濃度の水蒸気雰囲気を形成すること
ができるようになる。もちろん、酸化防止チャンバ49
や搬送コンベア42にも水蒸気の凝縮を生じることがな
い。
場合に、酸化防止チャンバ49の温度および搬送コンベ
ア42の温度を150℃程度に保持しておくとともに酸
化防止チャンバ49内の雰囲気温度も120〜200℃
程度に保持し、110〜200℃程度の水蒸気を供給す
るように構成すればよい。また、酸化防止チャンバ49
の搬入口50および搬出口51の大きさは、搬送コンベ
ア42が通る程の大きさであるので、この酸化防止チャ
ンバ49内の圧力は大気圧と概ね同じ圧力に保持され
る。
ト配線板43のはんだ付けを行う場合には、このプリン
ト配線板43は先ず予備加熱装置41で加熱されるが、
このプリント配線板43の予備加熱温度を水の沸点以上
の温度たとえば110℃〜150℃程度の温度に加熱し
て酸化防止チャンバ49内へ搬入するように加熱温度を
設定する。すなわち、予備加熱装置41の予備加熱用ヒ
ータ44の温度を調節する等して加熱温度を設定する。
この場合においては、プリント配線板43に搭載されて
いる電子部品の温度も水の沸点以上の温度に加熱してか
ら酸化防止チャンバ49内へ搬入するようにする。
んだ付け工程を編成することにより、酸化防止チャンバ
49に搬入されたプリント配線板43に水蒸気の凝縮を
生じることなく、低酸素濃度の水蒸気雰囲気中でプリン
ト配線板43と溶融はんだ2の噴流波10とを接触さ
せ、このプリント配線板43のはんだ付けを行うことが
できるようになる。すなわち、プリント配線板43と溶
融はんだ2の噴流波10とが接触するはんだ付け工程に
おいて水蒸気の凝縮を生じることなく低酸素濃度の雰囲
気中ではんだ付けを行うことができるようになる。
れた状態で良好な濡れ性のはんだ付けを行うことができ
るようになる。すなわち、はんだ付け性に優れたはんだ
付けを行うことができるようになる。しかも、低酸素濃
度雰囲気を形成するための原料は水であるので、低コス
トでいつでもどこでも実現することができる。
ント配線板43の被はんだ付け面すなわち溶融はんだ2
の噴流波10に接触する下方側の面には、はんだ付け性
を向上させるために予めフラックスが塗布されている。
このフラックスは溶融はんだ2の噴流波10と接触する
と気化したりヒュームを発生するが、酸化防止チャンバ
49の搬入口50や搬出口51から排出される水蒸気雰
囲気と一緒に排気フード58に案内されて排気される。
ていると、気化したりヒューム化したハロゲンが酸化防
止チャンバ49の搬入口50や搬出口51から排出され
た後に、温度低下して凝縮した水蒸気に溶け込んで酸性
の霧滴や露滴を生じる。この酸性の霧滴や露滴は、排気
フード58内に設けた中和フィルタ59で捕捉され、ア
ルカ性の中和剤で中和される。したがって、排気用のフ
ァン57で排気される雰囲気が環境に影響を与えること
がない。 (4)実施形態例−4 図6を参照して、本発明の実施形態例−4を説明する。
図6は、別のはんだ付けシステムを説明する図で、はん
だ付けシステムの側断面図を示している。なお、図5に
示す実施形態例−3と同様に、水蒸気発生系および排気
系はシンボル図で描いてある。
が先の実施形態例−3のはんだ付けシステムと相違する
点は、予備加熱装置41を設けた予備加熱工程部を含め
て酸化防止チャンバ49で覆うように構成したこと、こ
れに伴って搬送コンベア42の全長にわたってコンベア
加熱用のシーズヒータ54を設けたこと、酸化防止チャ
ンバ49に搬入するプリント配線板43に酸化防止チャ
ンバ49内で水蒸気が凝縮することを防止するために、
酸化防止チャンバ49の搬入口50の前段にプリント配
線板43の凝縮防止加熱装置61を設けたこと、酸化防
止チャンバ49の搬出口51から搬出されるプリント配
線板43の乾燥を促進させる乾燥促進装置62を設けた
ことである。
は、水蒸気供給口筐56を予備加熱装置41部分に設け
て、予備加熱工程部へも水蒸気を供給するように構成し
てある。なお、酸化防止チャンバ49内に設けた抑止板
63は、いわゆるラビリンス流路を形成して酸化防止チ
ャンバ49内の不要な雰囲気流動を抑制するための部材
である。
け工程を酸化防止チャンバ49内に収容することによ
り、酸化防止チャンバ49内の雰囲気は予備加熱装置4
1の予備加熱用ヒータ44によっても加熱されるように
なる。しかし、酸化防止チャンバ49が長大化すること
による温度低下がある。そのため、酸化防止チャンバ4
9全体が水の沸点以上の温度に維持できるように、この
例ではプレートヒータ53を酸化防止チャンバ49の2
カ所に設けている。
の温度に加熱されているので、特に水蒸気の凝縮を防止
する加熱手段を別途に設ける必要はない。したがって、
酸化防止チャンバ49、搬送コンベア42、予備加熱用
ヒータ44および酸化防止チャンバ49内の雰囲気の温
度は水の沸点以上に保持することができる。なお、この
温度については前記の実施形態例−3に例示したような
温度範囲(例えば120ないし200℃程度)が実用的
である。
−2と同様に、水蒸気発生チャンバ18およびその供給
系と酸化防止チャンバ49内において、水蒸気圧力の急
激な低下や水蒸気温度の急激な低下が発生せず、酸化防
止チャンバ49内に水蒸気の凝縮を生じない低酸素濃度
の水蒸気雰囲気を形成することができる。
4を挟んでヒータ65を設けた凝縮防止加熱装置61を
酸化防止チャンバ49の搬入口50の前段に設け、被は
んだ付けワークであるプリント配線板43を水の沸点以
上に加熱してから酸化防止チャンバ49内へ搬入するよ
うに構成してある。したがって、酸化防止チャンバ49
内においてプリント配線板43に水蒸気の凝縮を生じる
こともない。
加熱用ヒータ44により例えば150℃程度に加熱され
てから溶融はんだ2の噴流波10にその被はんだ付け面
を接触してはんだ付けが行われる。これらの過程は低酸
素濃度の水蒸気雰囲気中で行われるので、窒素ガス等の
不活性ガスが供給された低酸素濃度雰囲気と同様のはん
だ付け環境を得ることができるようになる。すなわち、
溶融はんだ2やプリント配線板43の被はんだ付け部の
酸化のないはんだ付け、すなわち濡れ性が良好なはんだ
付けを行うことができるようになる。しかも、低酸素濃
度雰囲気を形成する水蒸気の原料が水であるので、いつ
でもどこでも安価に実現することができる。
付け作業が水蒸気の凝縮を生じない雰囲気中で行われ、
このプリント配線板43にも水蒸気の凝縮を生じること
がないようにして行われる。しかし、プリント配線板4
3に搭載されている電子部品(不図示)の形状や大きさ
等によりこのプリント配線板43上には立体的形状が構
成されており、この隅部に水蒸気雰囲気が残ったまま酸
化防止チャンバ49の搬出口51から搬出されると、そ
の後においてプリント配線板43に水蒸気の凝縮を生じ
ることがある。
化防止チャンバ49の搬出口51の近傍に乾燥促進装置
62を設け、例えばこの搬出口51から搬出されたプリ
ント配線板43に向けて乾燥促進用のエアを吹きつける
ように構成している。このエアは、湿度の低いドライエ
アや熱風が適している。すなわち、搬出口51に設けた
搬出コンベア67上に、ヒータ68を備えたファン69
でドライエアや熱風を吹きつけることにより、プリント
配線板43の隅部に残留している水蒸気雰囲気を吹き飛
ばすと同時に、僅かに残った水分をも即座に乾燥させる
ことができるようになる。 (5)実施形態例−5 図7を参照して、本発明の実施形態例−5のはんだ付け
システムを説明する。図5は、もう1つのはんだ付けシ
ステムを説明するための図で、はんだ付けシステムの側
断面図を示している。なお、図5の実施形態例−3と同
様に、水蒸気発生系および排気系はシンボル図で描いて
ある。
ローはんだ付け装置に適用した例である。窒素ガス等を
使用した従来のリフローはんだ付け装置と異なるところ
は、フラックスヒュームの除去フィルタに中和フィルタ
78を使用していることと、炉体71の搬入口50の前
段に凝縮防止加熱装置61を設けていること、炉体71
の搬出口51の近傍に前記実施形態例−4と同様の乾燥
促進装置62を設けていることである。もちろん、低酸
素濃度雰囲気を形成するための水蒸気発生装置25を備
えている。なお、加熱用の炉体71は酸化防止チャンバ
としての役割も有する。
炉体71の内部に予備加熱工程部72とリフロー工程部
73とを備え、予備加熱工程部72はさらに昇温部74
と均温部75とで構成されている。そして、各工程内に
は被はんだ付けワークであるプリント配線板43を加熱
する加熱手段76をそれぞれ備えている。
を搬送する搬送コンベア42の上下すなわちプリント配
線板43の両面に臨んで設けられているが、上方側や下
方側のみに加熱手段76を設けて構成した装置もある。
熱手段や熱風雰囲気を吹きつける熱風加熱手段、熱線加
熱と熱風加熱とを併用した加熱手段等が広く使用されて
いる。図7においては、この加熱手段の具体的構成は省
略して図示していない。
ント配線板43を150℃程度に加熱し、その後にリフ
ロー工程部73でこのプリント配線板43を210〜2
50℃程度に加熱し、その被はんだ付け部に予め供給さ
れたはんだ(不図示)を溶融させてはんだ付けが行われ
る。したがって、リフローはんだ付け装置の炉体71、
搬送コンベア42および炉体71内の雰囲気の温度は少
なくとも150〜250℃程度に保持されている。
2の搬入口50部分や搬出口51部分において温度低下
を生じ、当該部分で水蒸気の凝縮を生じる恐れがある。
そのような場合においては、前記の各実施形態例と同様
に当該部分に加熱手段を設けてその温度が水の沸点以上
になるように構成する。
する水蒸気供給パイプ14の長さが長くなるので、保温
材16だけではなく、水蒸気供給パイプ14自体に加熱
用ヒータ(不図示)を巻き付けて設け、その上を保温材
16で覆うように構成するとよい。なお、水蒸気発生チ
ャンバ18には図示しないヒータを設けて加熱する構成
である。このヒータとしては電気ヒータが温度の制御性
等に優れていて好適である。しかし、火力による加熱を
用いて水蒸気を発生するように構成してもよい。この場
合においては、水蒸気発生コストを低くすることができ
るようになる。
けワークであるプリント配線板43は先ず凝縮防止加熱
装置61内を搬入用コンベア64で搬送されつつ水の沸
点以上の温度(例えば110℃以上)に加熱され、炉体
71内の予備加熱工程部72(昇温部74と均温部7
5)に搬送されて例えば150℃程度の温度に加熱され
る。続いてリフロー工程部73に搬送され、例えば21
0〜250℃程度に加熱されてリフローはんだ付けが行
われる。
2とリフロー工程部73は低酸素濃度の水蒸気雰囲気中
で行われ、はんだや被はんだ付け部の酸化のない濡れ性
に優れたリフローはんだ付けを行うことができる。しか
も、水蒸気の原料は水であるので、いつでもどこでも安
価に低酸素濃度雰囲気中ではんだ付けを行うことができ
るようになる。
れたプリント配線板43に、乾燥促進装置62によりド
ライエアや熱風を吹きつけることにより、プリント配線
板43の隅部に残留している水蒸気雰囲気を吹き飛ばす
と同時に、僅かに残った水分をも即座に乾燥させること
ができる。
51から排出される水蒸気や気体化したフラックス(フ
ラックスガス)やフラックスヒュームは、排気フード5
8で捕捉されて排気される。この場合に、フラックスに
ハロゲンが含まれていても、中和フィルタ59で捕捉さ
れ中和されるので、排気用ファン57によって排気され
る雰囲気が環境に悪影響を与えることもない。
ガス(気体化したフラックス)やフラックスヒューム
は、フラックス回収フィルタ77内に中和フィルタ78
を設けて除去し、炉体71内にフラックスヒュームが滞
留しないように構成してある。ここで中和フィルタ78
を使用する理由は、捕捉されたフラックスにハロゲンが
含まれている場合にこのフラックスが酸性となり、フラ
ックス回収系が浸食されるのでこれを防止するためであ
る。
ルタ78と循環用ファン79および吸い込み口筐80、
吐出口筐81、保温材82で覆われた循環用パイプ83
およびフィルタチャンバ84とからなる。そして、特に
気体化したフラックスやフラックスヒュームが多量に発
生するリフロー工程部73の加熱室内の雰囲気を循環さ
せ、炉体71や搬送コンベア42、プリント配線板43
等に付着し易いフラックスヒュームを除去し、汚染のな
い雰囲気を形成している。
よる溶融はんだの酸化防止方法およびプリント配線板の
はんだ付け方法によれば、ボンベ等により高価な不活性
ガスを入手したり窒素ガス発生装置等の高価な不活性ガ
ス発生装置を備える必要もなく、水といういつでもどこ
でも人手可能な材料を用いて低酸素濃度の雰囲気を安価
に形成することができるようになる。
濃度雰囲気であってもその水分により酸化が生じるとさ
れていた問題を、水蒸気の凝縮を生じないように雰囲気
を形成することで解消した。また、プリント配線板を予
め加熱しておくことにより被はんだ付けワークであるプ
リント配線板における水蒸気の凝縮の問題を解決し、水
分に弱いプリント配線板の水蒸気雰囲気中におけるはん
だ付け作業が可能となった。
こでも安価に低酸素濃度雰囲気(低酸素濃度の水蒸気雰
囲気)を形成して溶融はんだの酸化を防止したり、プリ
ント配線板の被はんだ付け部の酸化を防止して濡れ性に
優れた品質の良好なはんだ付けを行うことができるよう
になる。
抑え品質の良好なはんだ付け作業を低コストで実現する
ことができるようになる。
ント配線板に予め塗布されるフラックスや、リフローは
んだ付け作業においてプリント配線板の被はんだ付け部
に予め供給されたペースト状はんだに含まれるフラック
スの中にハロゲンが含まれていても、排気中で凝縮した
水蒸気を中和フィルタで捕捉して中和するので、はんだ
付け作業にともなって環境を汚染することもない。
ト配線板に、ドライエアや熱風等の乾燥促進雰囲気を吹
きつけることにより、プリント配線板に搭載された電子
部品等により立体的形状を成しているが故にその隅部に
残っていた極僅かな水蒸気や水分をも、完全に除去する
ことができるようになり、水蒸気雰囲気を使用してはん
だ付け作業を行ってもプリント配線板の酸化を確実に防
止することができるようになる。
装置の全容を説明するための斜視図である。
装置の全容を説明するための斜視図である。
示す図である。
だ付けシステムを示す図である。
ある。
の図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 水蒸気の凝縮を生じない水蒸気雰囲気を
溶融はんだの周辺に形成して前記溶融はんだの酸化を防
止することを特徴とする水蒸気雰囲気による溶融はんだ
の酸化防止方法。 - 【請求項2】 水の沸点以上の温度に加熱された遮蔽手
段により溶融はんだを覆い前記遮蔽手段の内部の雰囲気
温度を水の沸点以上の温度に保持するとともに前記遮蔽
手段の内部へ水蒸気を供給する供給口と前記遮蔽手段の
内部の雰囲気を外部へ排出する排出口とを設けて前記遮
蔽手段の内部の圧力を大気圧に保持し、 前記供給口から前記遮蔽手段の内部へ水蒸気を供給して
前記遮蔽手段に覆われた溶融はんだの酸化を防止するこ
とを特徴とする水蒸気雰囲気による溶融はんだの酸化防
止方法。 - 【請求項3】 圧力が一定であり水蒸気の凝縮を生じな
い水蒸気雰囲気を溶融はんだの周辺に形成しておいて、 電子部品が搭載されたプリント配線板を水の沸点よりも
高い温度に加熱して前記水蒸気雰囲気内へ搬入して前記
プリント配線板に水蒸気が凝縮しないようにして溶融は
んだに接触させてはんだ付けを行うことを特徴とする水
蒸気雰囲気によるプリント配線板のはんだ付け方法。 - 【請求項4】 圧力が一定であり水蒸気の凝縮を生じな
い水蒸気雰囲気を遮蔽手段により形成された加熱炉内に
形成しておいて、 予めその被はんだ付け部にはんだが供給されるとともに
電子部品が搭載されたプリント配線板を水の沸点よりも
高い温度に加熱してから前記加熱炉内に搬入し、 前記プリント配線板に水蒸気が凝縮しないようにして前
記被はんだ付け部のはんだを溶融させてはんだ付けを行
うことを特徴とする水蒸気雰囲気によるプリント配線板
のはんだ付け方法。 - 【請求項5】 少なくとも水蒸気雰囲気を保持するため
の遮蔽手段、前記プリント配線板を前記遮蔽手段の内部
へ搬送する搬送手段および前記遮蔽手段と搬送手段とを
加熱する加熱手段を設けて前記遮蔽手段の内部の雰囲気
温度を水の沸点以上の温度に保持するとともに前記遮蔽
手段および前記搬送手段に水蒸気の凝縮が生じないよう
にしてプリント配線板のはんだ付けを行うことを特徴と
する請求項3または請求項4に記載の水蒸気雰囲気によ
るプリント配線板のはんだ付け方法。 - 【請求項6】 前記プリント配線板にハロゲンを有する
フラックスを塗布またはハロゲンを有するペースト状は
んだを塗布されている場合に、 前記水蒸気雰囲気をアルカリ性の中和剤を有する排気手
段を通してから大気中へ放出しながら前記プリント配線
板のはんだ付けを行うことを特徴とする請求項3ないし
請求項5のいずれかに記載の水蒸気雰囲気によるプリン
ト配線板のはんだ付け方法。 - 【請求項7】 前記プリント配線板にはんだ付けを行っ
た後に乾燥用雰囲気を吹きつけることを特徴とする請求
項3ないし請求項6のいずれかに記載の水蒸気雰囲気に
よるプリント配線板のはんだ付け方法。
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WO2014203499A1 (ja) * | 2013-06-18 | 2014-12-24 | 株式会社Ssテクノ | 水蒸気リフロー装置及び水蒸気リフロー方法 |
JP2016115732A (ja) * | 2014-12-12 | 2016-06-23 | 株式会社Ssテクノ | 水蒸気リフロー装置及び水蒸気リフロー方法 |
-
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- 2001-03-15 JP JP2001073640A patent/JP3933879B2/ja not_active Expired - Fee Related
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