JP2002262856A - 自動培地交換方法、プログラム及び自動培地交換装置 - Google Patents

自動培地交換方法、プログラム及び自動培地交換装置

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JP2002262856A
JP2002262856A JP2001062954A JP2001062954A JP2002262856A JP 2002262856 A JP2002262856 A JP 2002262856A JP 2001062954 A JP2001062954 A JP 2001062954A JP 2001062954 A JP2001062954 A JP 2001062954A JP 2002262856 A JP2002262856 A JP 2002262856A
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culture vessel
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fluid medium
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由紀夫 森
Hitoshi Hotta
仁志 堀田
Yoichi Ishikawa
陽一 石川
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Japan Tissue Engineering Co Ltd
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    • C12MAPPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
    • C12M23/00Constructional details, e.g. recesses, hinges
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接着依存性細胞の培養作業において自動的に
培地交換できる。 【解決手段】 自動培地交換装置10は、主に、スタッ
カー22や搬送ロボット23等を備えたインキュベータ
20と、培地注入ニードル41や培地排出ニードル42
を備えた培地交換ロボット40と、これらを制御する管
理コンピュータ80とから構成されている。管理コンピ
ュータ80は、細胞を培養する培養トレイ90をインキ
ュベータ20の中から搬送ロボット23等により外部へ
取り出し、その培養トレイ90内の液体培地をニードル
41で排出して新たな液体培地をニードル42で注入
し、その培養トレイ90をインキュベータ20に入庫す
る。このため、作業者の負担が軽くなり、培地交換作業
に熟練していない者であっても操作できるため作業者の
教育・育成等に必要だった時間やコストなどの負担がか
からず、人為的ミスやコンタミネーション等の可能性が
ほとんどない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインビトロ(生体
外)での細胞培養における培地交換を自動的に行う自動
培地交換装置、自動培地交換方法及びその方法をコンピ
ュータに実行させるためのプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】インビトロ(生体外)において細胞を培
養し、組織を再構築することにより培養組織等価物を形
成する組織工学や、この培養組織等価物を治療に利用す
る再生医療が注目を集めている。インビトロにおける細
胞培養、組織培養は、栄養分が添加された液体培地に細
胞、又は細胞と共に細胞増殖の足場となる担体(scaffo
ld)を浸漬させ、所定の培養条件の下、培養器であるイ
ンキュベータ内で培養が行われる。この際、定期的に培
地の交換を行う必要があり、使用済培地の排出、新しい
培地の注入等を作業者がマニュアル作業(手作業)で行
っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、培地交
換の作業はマニュアル作業で行われると共に、頻繁に行
う必要があるので、作業者の負担となっていた。特に大
量培養を行う場合などは顕著であり、培地交換だけで相
当量の時間と負担が強いられていた。
【0004】また、培地交換作業には熟練した技術が必
要であるので、作業者の教育・育成等に時間やコストな
ど、多くの負担がかかる。更に、作業者によるマニュア
ル作業では人為的ミスやコンタミネーション(汚染)等
の可能性があり、十分な管理体制の確立が不可欠であっ
た。
【0005】従来、浮遊性細胞や植物細胞等において
は、自動で培地交換を行うシステムが案出されてはいた
が、組織工学で利用される哺乳類の上皮細胞、線維芽細
胞、軟骨細胞、骨芽細胞等に代表される接着依存性細胞
においては、自動化された培地交換システム、特に大量
培養に適した培地交換システムは知られていない。
【0006】本発明は上記従来技術の問題点を鑑み、接
着依存性細胞の培養作業において自動的に培地交換が可
能な自動培地交換方法や自動培地交換装置を提供するこ
とを目的とする。また、そのような方法をコンピュータ
に実行させるためのプログラムを提供することを別の目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記課題
を解決するため、本発明の自動培地交換方法は、ロボッ
トをコンピュータ制御することにより培養容器内の流動
性培地を自動的に交換する方法であって、接着依存性細
胞を培養する培養容器を収納可能なインキュベータの中
から所定の培養容器を外部へ取り出し、取り出した培養
容器内の流動性培地を排出して新たな流動性培地を注入
し、その後その培養容器をインキュベータに収納するこ
とを特徴とする。この方法によれば、作業者の負担が軽
くなり、培地交換作業に熟練していない者であっても操
作できるため作業者の教育・育成等に必要だった時間や
コストなどの負担がかからず、人為的ミスやコンタミネ
ーション等の可能性がほとんどないという効果が得られ
る。なお、この方法は特に大量培養を行う場合に適して
いる。
【0008】この方法を装置に適用した一例としては、
接着依存性細胞を培養する培養容器を収納可能なインキ
ュベータと、このインキュベータの中へ培養容器を収納
したりインキュベータの中から培養容器を外へ取り出し
たりする容器出入手段と、インキュベータの中から外へ
取り出された培養容器につき、その培養容器内の流動性
培地を排出する培地排出手段と、インキュベータの中か
ら外へ取り出された培養容器につき、その培養容器内へ
流動性培地を注入する培地注入手段と、容器出入手段に
所定の培養容器をインキュベータの中から外へ取り出さ
せ、培地排出手段にその培養容器内の流動性培地を排出
させ、その後培地注入手段にその培養容器内へ流動性培
地を注入させ、その後容器出入手段にその培養容器をイ
ンキュベータの中へ収納させる制御手段とを備えた自動
培地交換装置が挙げられる。
【0009】この自動培地交換装置では、接着依存性細
胞を培養する培養容器内の流動性培地(例えば液体培
地)を自動交換する際、制御手段が容器出入手段に所定
の培養容器(例えば培地交換の必要があると作業者又は
コンピュータによって判断された培養容器)をインキュ
ベータの中から外へ取り出させ、培地排出手段にその培
養容器内の流動性培地を排出させ、培地注入手段にその
培養容器内へ流動性培地を注入させ、容器出入手段にそ
の培養容器をインキュベータの中へ収納させる。なお、
培地排出手段としては、培養容器内の流動性培地を排出
する手段であれば特に限定されないが、吸引作用により
流動性培地を排出するものが好ましい。この装置によれ
ば、上述した自動培地交換方法によって得られる効果と
同様の効果が得られる。
【0010】本発明の自動培地交換方法において、複数
の培養容器を収納可能なインキュベータの中から所定の
蓋付きの培養容器を外部へ取り出し、取り出した培養容
器の蓋を取り外し、その培養容器内の流動性培地を排出
して新たな流動性培地を注入し、その後その培養容器に
蓋をしてインキュベータに収納してもよい。この場合、
コンタミネーションをより確実に防止できる。この方法
を装置に適用した一例としては、先の自動培地交換装置
において、培養容器の蓋を着脱させる蓋着脱手段を備
え、制御手段は、容器出入手段によって取り出された所
定の蓋付き培養容器につき、前記蓋着脱手段にその培養
容器の蓋を取り外させ、前記培地排出手段にその培養容
器内の流動性培地を排出させ、その後培地注入手段にそ
の培養容器内へ流動性培地を注入させ、蓋着脱手段にそ
の培養容器へ蓋を装着させ、その後容器出入手段にその
培養容器をインキュベータの中へ収納させるように構成
したものが挙げられる。
【0011】本発明の自動培地交換方法において、取り
出した培養容器内の流動性培地を排出する際、その培養
容器を傾斜させながら流動性培地を排出してもよい。こ
の場合、培養容器内の流動性培地は培養容器が傾斜する
ことにより一方向に溜められるので、流動性培地を排出
しやすくなる。この方法を装置に適用した一例として
は、先の自動培地交換装置において、容器出入手段によ
って取り出された培養容器を傾斜させて支持可能な容器
支持手段を備え、制御手段は、培地排出手段にその培養
容器内の流動性培地を排出させる際、容器支持手段を駆
動して培養容器を傾斜させるように構成したものが挙げ
られる。
【0012】このとき、取り出した培養容器内の流動性
培地を排出する際、その培養容器内の流動性培地の量に
応じて傾斜させながら流動性培地を排出してもよい。こ
の場合、培地量が多ければ小さな傾斜角度とし、培地量
が少なければ大きな傾斜角度とすることが可能であり、
それによって一段と流動性培地を排出しやすくなる。こ
の方法を装置に適用した一例としては、先の自動培地交
換装置において、更に、容器出入手段によって取り出さ
れた培養容器内の流動性培地の量を検出する培地量検出
手段を備え、制御手段は、容器支持手段を駆動して培養
容器を傾斜させる際、培地量検出手段によって検出され
た培地量に応じた傾斜角度に傾斜させるように構成した
ものが挙げられる。なお、培地量検出手段としては、例
えば培養容器内に残っている流動性培地の重量又は容量
を直接又は間接的に検出する手段を用いてもよく、間接
的に検出する場合としては、例えば培養容器内の流動性
培地の全量から培地排出手段によって排出した培地排出
量を差し引いて残存する培地量を求めてもよい。
【0013】このように培養容器を傾斜させながら流動
性培地を排出した後、その培養容器を新たな流動性培地
を注入する際、培養容器を傾斜した状態から水平に戻し
ながら新たな流動性培地を注入してもよいが、培養容器
を水平に戻してから新たな流動性培地を注入してもよ
い。後者の場合、制御が簡易になる。この方法を装置に
適用した一例としては、先の自動培地交換装置におい
て、培養容器を傾斜させながら流動性培地を排出した
後、制御手段は容器支持手段を駆動して培養容器を水平
に戻し、その後培地注入手段にその培養容器内へ流動性
培地を注入させる構成が挙げられる。
【0014】本発明の自動培地交換方法において、所定
の交換時期になると、取り出した培養容器内の流動性培
地を排出するための培地排出具のうち流動性培地と接触
する先端チップ又は取り出した培養容器へ流動性培地を
注入するための培地注入具のうち取り替え可能な先端チ
ップを、未使用の先端チップと交換してもよい。この場
合、先端チップを介してコンタミネーションが生じるお
それがあれば、先端チップを交換するように設定するこ
とにより、そのおそれを回避できる。この方法を装置に
適用した一例としては、先の自動培地交換装置におい
て、培地排出手段及び培地注入手段に取り付けられた先
端チップと、使用中の先端チップを未使用の先端チップ
に交換するチップ交換手段と、先端チップを交換する時
期を設定するチップ交換時期設定手段とを備え、制御手
段は、チップ交換時期設定手段によって設定された交換
時期になると、チップ交換手段を駆動して使用中の先端
チップを未使用の先端チップに交換させる構成が挙げら
れる。特に培地排出具の先端チップは培養容器内の流動
性培地に直に接触することから、コンタミネーションの
原因になり易いので、適時(例えば培養容器ごとに)交
換するのが好ましい。
【0015】本発明の自動培地交換方法において、イン
キュベータの中から取り出した培養容器内へ新たな流動
性培地を注入する際、その培養容器のうち予め定められ
た2以上の注入地点にて流動性培地を注入してもよい。
流動性培地を1つの注入地点に注入してもよいが、接着
依存性細胞の形態が流動性培地の圧力を受け続けること
によって変形するおそれがある場合には、ここで述べた
ように流動性培地を2つ以上の注入地点に注入して、流
動性培地の圧力を分散し、そのようなおそれを回避する
ことが好ましい。この方法を装置に適用した一例として
は、先の自動培地交換装置において、培養容器のうち2
以上の注入地点を設定する注入地点設定手段を備え、制
御手段は、培地注入手段に培養容器内へ新たな流動性培
地を注入させる際、注入地点設定手段によって設定され
た2以上の注入地点にて流動性培地を注入させる構成が
挙げられる。
【0016】このとき、インキュベータの中から取り出
した培養容器内へ新たな流動性培地を注入する際、その
培養容器のうち予め定められた2以上の注入地点にて予
め定められた注入量の流動性培地を注入してもよい。こ
の場合、各注入地点ごとに異なる注入量に設定できるた
め、きめの細かい注入パターンを選ぶことができる。こ
の方法を装置に適用した一例としては、先の自動培地交
換装置において、注入地点設定手段は、培養容器のうち
2以上の注入地点を設定すると共にその設定した各注入
地点での注入量を設定し、制御手段は、培地注入手段に
前記培養容器内へ新たな流動性培地を注入させる際、前
記注入地点設定手段によって設定された2以上の注入地
点にて前記注入地点設定手段によって設定された注入量
の流動性培地を注入させる構成が挙げられる。
【0017】本発明の自動培地交換方法において、イン
キュベータの中から取り出した培養容器内へ新たな流動
性培地を注入する際、予め定められた種類の培地をその
培養容器に注入してもよい。この場合、培養状態に応じ
た適切な流動性培地を選択して注入したり、培地の種類
の異なる複数の培養組織を同一の自動培地交換装置を使
って培養したりすることができる。この方法を装置に適
用した一例としては、先の自動培地交換装置において、
培養容器に注入する流動性培地を複数種の中から設定す
る培地設定手段を備え、培地注入手段は複数種の培地を
選択的に注入可能であり、制御手段は、培地設定手段に
よって設定された種類の培地を、培地注入手段に培養容
器内へ注入させる構成が挙げられる。
【0018】本発明の自動培地交換方法において、イン
キュベータの中から取り出した培養容器内へ新たな流動
性培地を注入する際、その培養容器に付された識別記号
を読みとることにより得られる培地注入に関する情報に
基づいて、前記培養容器内に流動性培地を注入してもよ
い。この場合、誤った培地注入が行われるおそれが有効
に回避される。
【0019】この方法を装置に適用した一例としては、
先の自動培地交換装置において、培養容器ごとに付され
た識別記号(培地の種類、培地の注入量及び培地の注入
地点の少なくとも1つの情報に対応づけられた記号)
と、この識別記号を認識する識別記号認識手段とを備
え、制御手段は、識別記号認識手段によって認識された
識別記号に対応する情報に応じて、培地注入手段に培養
容器内へ流動性培地を注入させる構成が挙げられる。
【0020】本発明の自動培地交換方法における培養容
器としては、特に接着依存性細胞を培養可能な容器であ
れば限定されないが、特に皮膚シートを培養可能なトレ
イ(又はシャーレ状容器)であることが好ましい。この
場合、培養皮膚シートを大量生産することができる。
【0021】本発明の自動培地交換方法をコンピュータ
に実行させるためのプログラムについても、上述した自
動培地交換方法によって得られる効果と同様の効果が得
られる。また、このようなプログラムの取引形態として
は、フレキシブル・ディスクやCD−ROM等のコンピ
ュータ読み取り可能な記録媒体に記録された状態のみな
らず、媒体に記録しない状態でのネットワーク上での取
引などが挙げられる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面に基づいて説明する。図1は本実施形態の自動培地
交換装置の外観概略図、図2は本実施形態の搬送コンベ
アの概略説明図、図3は本実施形態のニードル保持部の
概略説明図、図4は本実施形態の電気的接続を表す概略
ブロック図である。
【0023】本実施形態の自動培地交換装置10は、イ
ンキュベータ20、搬送コンベア30、培地交換ロボッ
ト40、バーコードリーダ50、リッドオープンロボッ
ト60、管理コンピュータ80などにより構成されてい
る。
【0024】インキュベータ20は、炭酸ガス培養器で
あり、モータ駆動されるターンテーブル21と、このタ
ーンテーブル21上に円周方向に沿って複数並べられた
スタッカー22と、このスタッカー22に対してアプロ
ーチ可能なアーム部23aを有する搬送ロボット23
と、内外に通じる開閉可能な開口部24と、搬送ロボッ
ト23、ターンテーブル21及び開口部24を駆動制御
するコントローラ25(図4参照)とを備えている。な
お、この種のインキュベータ20は既に市販されてお
り、例えば日本ケンドロ社製のサイトマット6000
(Cytomat 6000)などを用いることができ
る。
【0025】インキュベータ20のうち、スタッカー2
2は、多段にわたって左右一対のトレイ保持レール22
a、22bが設けられ、各左右一対のトレイ保持レール
22a、22bに対して培養トレイ90(培養容器)を
ターンテーブル21の回転中心に向かって差し込んで収
納するように構成されている。換言すれば、スタッカー
22は、培養トレイ90を収納可能な収納空間(入庫場
所ともいう)を多段にわたって備えている。
【0026】また、搬送ロボット23は、培養トレイ9
0を保持可能なアーム部23aを水平軸23bに沿って
移動可能であり、この水平軸23bをアーム部23aと
共に回動軸23cまわりに回動可能であり、この回動軸
23cを上下軸23dに沿って移動可能なロボットであ
る。この搬送ロボット23は、アーム部23aに保持さ
れた培養トレイ90を、スタッカー22の任意の収納空
間と開口部24の外側にあたるトレイ出入位置P1との
間で移動可能である。
【0027】更に、コントローラ25は、管理コンピュ
ータ80に電気的に接続され、管理コンピュータ80か
らの制御信号を受けてターンテーブル21の回転、搬送
ロボット23の動作、開口部24の開閉を制御するもの
である。例えば、ターンテーブル21についていえば、
管理コンピュータ80からの制御信号を受けて、図示し
ないモータを駆動してターンテーブル21が所定位置に
なるようにフィードバック制御する。
【0028】搬送コンベア30は、培養トレイ90を保
持可能なキャリア31と、このキャリア31をトレイ出
入位置P1と培地交換位置P2との間で水平移動させる
水平移動機構32と、キャリア31が水平姿勢又は傾斜
姿勢になるように揺動させる揺動機構33とを備えてい
る。
【0029】このうちキャリア31は、培養トレイ90
の四隅に対応する位置に保持部31aを備えたものであ
る。このキャリア31に略四角形状の培養トレイ90を
載せると、その培養トレイ90の四隅が保持部31aに
はまり込み、その結果培養トレイ90はキャリア31に
保持される。
【0030】また、水平移動機構32は、ベルト駆動モ
ータ32eによって駆動される駆動輪32aとモータ駆
動されない従動輪32bとの間にループ状に架け渡され
たコンベアベルト32cと、このコンベアベルト32c
に固定されたベース32dとから構成されている。
【0031】更に、揺動機構33は、ベース32dの上
面にてキャリア31を支持するものであり、キャリア3
1の下面に設けられた扇形ラック33aと、ベース32
dに設けられたピニオン33bと、このピニオン33b
を駆動軸に有する傾動モータ33cとから構成されてい
る。扇形ラック33aは、扇中心付近に設けられた揺動
軸まわりに揺動可能であってピニオン33bに噛合され
ている。このため、傾動モータ33cが回転すると、ピ
ニオン33bを介して扇形ラック33aが揺動軸まわり
に揺動し、それに応じて培養トレイ90を保持している
キャリア31が水平又は傾斜姿勢で支持される。
【0032】なお、水平移動機構32は、キャリア31
を水平移動可能な機構であればコンベアベルトに限ら
ず、その他の機構であってもよく、また、揺動機構33
もラックピニオンに限らず、その他の機構であってもよ
い。
【0033】培地交換ロボット40は、培地注入ニード
ル41と培地排出ニードル42とを備えたニードル保持
部43をX軸方向(左右方向)、Y軸方向(前後方向)
に移動可能であると共に、ニードル保持部43における
各ニードル41、42を個別にZ軸方向(上下方向)に
移動可能な3軸ロボットである。培地注入ニードル41
は、注入ポンプ44を介して培地ボトル45に接続さ
れ、培地排出ニードル42は、排出ポンプ46を介して
廃液ボトル47に接続されている。各ニードル41、4
2の先端には滅菌チップである培地注入チップ41a及
び培地排出チップ42aが着脱可能に取り付けられてい
る。この滅菌チップを外す場合には、培地交換ロボット
40によりニードル保持部43をチップ除去部48の上
方に位置決めし、ニードル41、42のうちチップ除去
を要するものをチップ除去部48にて除去する。例え
ば、図3(b)に示すように、培地注入ニードル41を
下降させたあと横方向へスライドさせてチップ除去部4
8の切欠48aの真下に培地注入チップ41aを位置決
めしたあと上昇させることにより、培地注入チップ41
aの上端がチップ除去部48に引っかかってニードル4
1から外れるようにする。また、滅菌チップを装着する
場合には、培地交換ロボット40によりニードル保持部
43を所定のチップラック49の上方に位置決めし、ニ
ードル41、42のうちチップ装着を要するものを下降
させてチップラック49内の所定の滅菌チップに圧入
し、その後上昇させる。
【0034】バーコードリーダ50は、培地交換位置P
2に位置決めされた培養トレイ90の前側面に添付され
たバーコードラベル91を読み取るものであり、管理コ
ンピュータ80と電気的に接続され、読み取ったバーコ
ードデータを管理コンピュータ80へ送る。このバーコ
ードリーダ50は、管理コンピュータ80からの指令に
よりバーコードラベル91の読み取りを行うが、培養ト
レイ90が培地交換位置P2に位置決めされたことを検
出したときにバーコードラベル91の読み取りを行うよ
うにしてもよい。
【0035】リッドオープンロボット60は、培地交換
位置P2に位置決めされた培養トレイ90に対してリッ
ド(蓋)92を着脱するものであり、円錐形の吸着ヘッ
ド61を水平軸62に沿ってX軸方向に移動可能であ
り、この水平軸62を吸着ヘッド61と共に上下軸63
に沿ってZ軸方向に移動可能なロボットである。吸着ヘ
ッド61は、図示しない真空ポンプに接続され、管理コ
ンピュータ80によって真空ポンプとの接続及び接続解
除が制御され、接続時には吸着ヘッド61の内部が減圧
化してリッド92を吸着し、接続解除時には吸着ヘッド
61が常圧に戻りリッド92から離れる。
【0036】管理コンピュータ80は、周知のCPU、
ROM、RAM、クロック、記憶装置(HDD等)、入
出力ポート等を備えたものであり、インキュベータ20
のコントローラ25、搬送コンベア30のベルト駆動モ
ータ32e及び傾動モータ33c、培地交換ロボット4
0、バーコードリーダ50、リッドオープンロボット6
0に対して制御信号を出力し、これらから検出信号や確
認信号等を入力するよう電気的に接続されている。ま
た、管理コンピュータ80は、注入ポンプ44及び排出
ポンプ46に対して制御信号を出力してポンプの駆動を
制御するよう電気的に接続されている。なお、培地注入
ニードル41と培地ボトル45、培地排出ニードル42
と廃液ボトル47の接続には滅菌チューブを使用し、定
期的に交換するのが好ましく、注入ポンプ44及び排出
ポンプ46には、滅菌チューブ交換の利便性から蠕動型
(ペリスタルティックタイプ)ポンプを利用することが
好ましい。更に、管理コンピュータ80は、図示しない
プリンタを介して印字出力可能である。
【0037】次に、本実施形態の自動培地交換装置10
の使用例について説明する。なお、この装置10の使用
にあたっての作業手順は、図5に示すように、基本的に
は入庫前処理、イニシャル処理、入庫登録処理、入庫処
理、培地交換処理、製品出庫処理の順であるが、入庫処
理後に一時出庫処理や培地交換スケジュール変更処理を
加えてもよい。以下、これらの各手順につき、詳細に説
明する。
【0038】<入庫前処理>作業者は、マニュアル作業
によって以下の入庫前処理を行い、インキュベータ20
内に収納する培養トレイ90を以下の手順により作製す
る。即ち、培養対象となる接着依存性細胞を含有する組
織を被採取体から採取し、酵素処理により所定細胞を単
離する。次いで、単離した所定細胞(単離細胞)を含有
した細胞懸濁液を作成するか、あるいは単離細胞をその
ままの状態で培養トレイ90に播種する。このとき、細
胞懸濁液のみ又は単離細胞のみを播種してもよいが、細
胞増殖の足場となる担体(scaffold)に播種や包埋した
り、フィーダー細胞を予め培養トレイ90の底面に敷設
した後、細胞懸濁液や単離細胞を所定量播種したりして
もよい。細胞播種後、液体培地(以下単に培地という)
を所定量注入し、培養トレイ90の上方にリッド92を
被せる。なお、このように作製した培養トレイ90内の
細胞等を試料と称する。
【0039】<イニシャル処理等>作業者は、自動培地
交換装置10のシステムを起動させる。即ち、管理コン
ピュータ80のスイッチを入れ、所定のイニシャル処理
を実行する。このイニシャル処理は、管理コンピュータ
80によって制御される各機器を正常に稼働させるため
の一般的な処理であるため、詳細な説明は省略する。
【0040】イニシャル処理終了後、作業者は、図6に
示す試料管理画面81をディスプレイに表示する指令を
管理コンピュータ80の入力装置(キーボード又はマウ
ス等)を介して入力する。すると、管理コンピュータ8
0は、ディスプレイに試料管理画面81を表示する。こ
の試料管理画面81は、スタッカー情報表示部81a
と、ステータス表示部81bと、入庫登録ボタン81c
と、入庫ボタン81dと、出庫ボタン81eと、試料デ
ータ表示部81fとから構成されている。スタッカー情
報表示部81aは、横軸にスタッカー番号(ここでは9
つのスタッカーが設けられているため01番〜09
番)、縦軸に何段目の収納空間かを表す段番号(ここで
は一つのスタッカーにつき21段)をとった二次元マト
リクスとして表示されており、この二次元マトリクスの
各セルは入庫場所を表す。また、各セルは収納状態が色
分けして表示されている。例えば、空の入庫場所は白
色、入庫登録処理が終了して培養トレイの入庫を待って
いる入庫待ちの入庫場所は紫色、培養トレイが入庫され
ている入庫場所は青色、一時的に培養トレイが出庫され
ている入庫場所は赤色、入庫状態であって出庫予定日に
達した入庫場所は緑色、といった具合である。このと
き、何色がどの収納状態に対応するかにつき、作業者が
記憶していてもよいが、図6に示すようにステータス表
示部81bに画面表示しておけば作業者の記憶の負担が
軽減される。なお、色分けの代わりに、模様で分けても
よい。
【0041】試料データ表示部81fは、作業者が試料
管理画面81において任意のセルを選択したとき、管理
コンピュータ80はその選択されたセルに対応する試料
に関するデータ(試料コード、試料名、入庫日、出庫予
定日、培地交換実行回数、次回培地交換予定日等)を記
憶装置から読み出して表示するための欄であり、これら
のデータは後述する入庫登録処理によって入力され、デ
ータの一部は後述の培地交換処理等が行われるごとに自
動的に更新される。作業者は、この試料データ表示部8
1fを見れば、どの入庫場所にどのような試料が対応づ
けられているかを容易に認識できる。また、管理コンピ
ュータ80は、試料データ表示部81fに詳細ボタンが
設けられている場合には、作業者がその詳細ボタンを選
択したか否かを判断し、詳細ボタンを選択したならば、
そのセルに対応する培養トレイの試料につき、更なる詳
細な情報を記憶装置から読み出し、ディスプレイに表示
する。このため、その試料の詳細な情報を容易に認識で
きる。
【0042】<入庫登録処理>管理コンピュータ80
は、試料管理画面81で、作業者が入庫登録ボタン81
cを選択したならば、図7に示す入庫登録処理を開始し
て、ディスプレイに図8に示す入庫登録ウインドウ82
を表示する(S100)。この入庫登録ウインドウ82
は、今回の培養トレイで培養する試料を特定するための
識別記号である試料コード及びその試料に関するデータ
(試料名、入庫日、出庫予定日、入庫場所など)を入力
する試料データ入力欄82aと、培地交換データ(培地
交換間隔など)を入力する培地交換データ入力欄82b
と、培地注入チップ41aや培地排出チップ42aの交
換の有無等を入力する培地注入チップ交換設定欄82c
と、試料コードに対応したバーコードラベルを発行する
か否かを選択するためのバーコード発行選択欄82d
と、どのように培地注入するかを設定するときに選択さ
れる分注パターン作成ボタン82eと、今回の試料の入
庫場所を設定したり確認したりするときに選択される入
庫場所設定・確認ボタン82fと、各欄で入力や設定や
選択を行った内容に基づき入庫登録処理を実行させるた
めの入庫登録処理ボタン82gとから構成されている。
【0043】管理コンピュータ80は、作業者からの入
力に従って各入力欄、各設定欄の入力情報を画面表示す
る(S110)。作業者は、入庫登録ウインドウ82の
各欄につき以下のようにして入力を行う。即ち、作業者
は入庫場所を入力する際、試料管理画面81におけるス
タッカー情報表示部81aのセルが入庫場所を表すこと
から、入庫したい場所のセルを選択した後に入庫登録ウ
インドウ82を表示させることで選択したセルを入庫場
所として入力するか、あるいは、入庫登録ウインドウ8
2を表示させた後、入庫場所設定・確認ボタン82fを
選択し、スタッカー情報表示部81aにおいて、入庫し
たい場所のセルを選択することによって、入力する。ま
たは、入庫登録ウインドウ82の試料データ入力欄82
aに入庫場所の入力欄を設け、入庫場所を表すスタッカ
ー番号及び段番号を手入力してもよい。
【0044】また、作業者は培地交換データを入力する
際、培地交換データ入力欄82bは、初回設定欄、2回
目設定欄、3回目設定欄から構成されているため、各回
ごとに異なる培地交換間隔を設定する。例えば、初回設
定欄では培地交換間隔3日で繰り返し回数2回、2回目
設定欄では培地交換間隔2日で繰り返し回数2回、3回
目設定欄では培地交換間隔1日と設定することによっ
て、図9に示すような培地交換間隔を設定することがで
き(図中の黒塗り菱形が培地交換時期を示す)、3回目
設定欄で設定した培地交換間隔で出庫予定日(試料デー
タ入力欄82aで入力)まで培地交換が繰り返される。
なお、ここでは、3通りの培地交換間隔を設定できるよ
うにしたが、これ以上又はこれ以下の回数で設定できる
ようにしてもよい。また、培地交換間隔を日単位ではな
く、時間単位で設定するようにしてもよい。
【0045】更に、作業者はチップ交換を入力する際、
チップ交換設定欄82cは培地注入チップ設定欄、培地
排出チップ設定欄から構成されているため、各チップご
とに交換の有無や、交換する場合にはどのように交換す
るかを入力する。分注パターンを作成する際、分注パタ
ーン作成ボタン82eを選択して図10に示す分注パタ
ーン作成ウインドウ88を開き、分注ID、分注パター
ン名及び各分注ポイントにおける分注量を入力する。培
地交換の際にどの分注パターンを採用するかは、培地交
換データ入力欄82bでどの分注パターン名を入力する
かによって決められる。分注ポイントはここでは培養ト
レイの縦横各3つ、合計9つが設定されているが、特に
これに限定されない。
【0046】更にまた、バーコードラベル印字設定につ
き、入庫登録処理の完了と共に、試料コードに対応した
バーコードラベルを図示しないプリンタから印字出力さ
せるか否かをバーコード発行選択欄82dのラジオボタ
ンによって設定する。なお、別途バーコードラベルの印
字ボタンを設け、この印字ボタンを作業者が任意に押す
ことによってバーコードラベルを印字するようにしても
よい。
【0047】作業者はこれらの入力作業を終えた後、入
庫登録処理ボタン82gを選択する。管理コンピュータ
80は、入庫登録処理ボタン82gが選択されたとき、
今回入力された試料コードと今回入力された試料に関す
る情報(入庫場所、入庫日、培地交換情報、チップ交換
情報、分注パターンなど)とを対応づけて記憶装置に記
憶し(S120)、ディスプレイの表示を試料管理画面
81に戻し、その試料管理画面81において今回入庫登
録処理を行った入庫場所に対応するセルに今回の試料コ
ードを表示し、入庫待ち状態を示す色でこのセルを表示
し(S130)、この入庫登録処理を終了する。なお、
S110の後、入庫登録処理ボタン82gが選択された
ときには、今回入力された試料コードのチェックを行
い、チェックOK(例えば既に登録済みの試料コードと
重複しない)ならばS120に進み、チェックNGなら
ばエラーメッセージを画面表示してもよい。
【0048】なお、この入庫登録処理において、試料コ
ードは、前方コードと後方コードとがハイフンで結ばれ
たものを用いているため、前方コードをロット番号と
し、後方コードをそのロットのシリアル番号とすれば、
スタッカー情報表示部81aの各セルに表示されている
試料コードを見るだけで、その試料のロット番号(試料
コードを基に得られる情報)を一目で認識することがで
きる。更に、同一ロットの試料をまとめて入庫する場合
には、作業者は、前方コードにロット番号を入力し、ま
とめて入庫する試料数を入庫数欄(図8参照)に入力し
たあと入庫登録処理ボタン82gを選択すれば、管理コ
ンピュータ80が後方コードにその試料数に応じたシリ
アル番号を自動的に付与すると共に、それぞれの入庫場
所も自動的に割り振る。なお、入力装置のドラッグ操作
によりスタッカー情報表示部81aの複数のセルを選択
した後、入庫登録ウインドウ82を表示させた場合に
は、選択したセルの数が入庫数欄に自動的に表示される
ようにしてもよい。これにより、同一ロットの試料が複
数ある場合であっても、入庫登録を簡単な操作でまとめ
て行うことができるので、作業者の手間を省くことがで
きる。
【0049】<入庫処理>管理コンピュータ80は、図
6の試料管理画面81で、作業者が入庫登録処理終了後
に入庫ボタン81dを選択したならば、図11に示す入
庫処理を開始して、搬送コンベア30のベルト駆動モー
タ32eを駆動制御してキャリア31を培地交換位置P
2に位置決めすると共に、培養トレイ90をキャリア3
1上に載置する旨のメッセージを表示する(S20
0)。作業者は、このメッセージをみて、今回入庫しよ
うとする培養トレイ90を、バーコードラベル91がバ
ーコードリーダ50に向いた状態で培地交換位置P2に
位置決めされたキャリア31に載せる。すると、培養ト
レイ90は四隅がキャリア31の保持部31aによって
しっかりと保持される。
【0050】作業者が培養トレイ90を載置後、図示し
ないメッセージウインドウの確認ボタンを選択するのを
待って、管理コンピュータ80は、バーコードリーダ5
0を駆動制御してキャリア31に保持されている培養ト
レイ90のバーコードラベル91を読み取らせる(S2
10)。そして、そのバーコードから試料コードを読み
取り、ディスプレイに図12に示す入庫確認ウインドウ
83を表示する。入庫確認ウインドウ83には、今回入
庫しようとする培養トレイの試料ID、試料コード、試
料名等が表示されるほか、入庫実行ボタン83aが表示
される。
【0051】作業者は、入庫確認ウインドウ83に表示
される情報を確認し、入庫試料に問題がなければ、入庫
確認ウインドウ83の入庫実行ボタン83aを選択す
る。管理コンピュータ80は、入庫実行ボタン83aか
らの命令にしたがって、現在表示中の入庫確認ウインド
ウ83に表示されている試料コードが、入庫登録処理さ
れているか否かを確認する(S220)。なお、入庫登
録処理がされていない試料コードだった場合には、ディ
スプレイにエラーメッセージを表示してこの処理を終了
してもよいが、キャリア31に載せられた培養トレイ9
0を入庫するか否かの入力を作業者に促し、入庫する旨
が入力されたならば入庫登録ウインドウ82をディスプ
レイに表示し、その後は上述の入庫登録処理を実行して
もよい。このときの試料コード欄は、読み取った試料コ
ードを変更不可の状態で表示するのが好ましい。なお、
上記の実施形態では入庫確認ウインドウ83を表示さ
せ、作業者に確認を促したが、この作業者による確認ス
テップを省略し、バーコードを読み取った後、直ちに管
理コンピュータ80による試料コードに基づく入庫登録
確認を行ってもよい。
【0052】試料コードが入庫登録処理されていること
を確認した後、管理コンピュータ80は搬送コンベア3
0、ターンテーブル21、搬送ロボット23及び開口部
24を駆動制御して、培養トレイ90をインキュベータ
20内の所定の入庫場所へ入庫する(S230)。具体
的には、搬送コンベア30のベルト駆動モータ32eを
駆動制御して、培養トレイ90を保持したキャリア31
を培地交換位置P2からトレイ出入位置P1まで運ぶ。
このとき、培養トレイ90への振動を抑えるために、移
動開始からキャリア31を徐々に加速させ、中間位置か
ら徐々に減速させて停止するようにベルト駆動モータ3
2eを制御してもよい。続いて、インキュベータ20の
コントローラ25に指令して、トレイ出入位置P1に位
置する培養トレイ90の下方に搬送ロボット23のアー
ム部23aを挿入させ、培養トレイ90を持ち上げてア
ーム部23aに保持させ、培養トレイ90を開口部24
からインキュベータ20内へ搬入させ、更に、今回の試
料コードに対応する入庫場所を確認し、インキュベータ
20のコントローラ25に指令して、その入庫場所を持
つスタッカー22が搬送ロボット23の前方に位置する
ようにターンテーブル21を回転させると共に、搬送ロ
ボット23を駆動制御して培養トレイ90を入庫場所へ
入庫させる。
【0053】その後、ディスプレイの表示を試料管理画
面81に戻し(S240)、この入庫処理を終了する。
なお、S240において、試料管理画面81に戻す代わ
りに、管理コンピュータ80は、入庫登録処理が行われ
た培養トレイ(つまり入庫待ちの培養トレイ)で入庫処
理が行われていないものが残っているか否かを判断し、
残っているならばその旨をディスプレイに表示するか、
その入庫確認ウインドウをディスプレイに表示し、残っ
ていなければ入庫処理がすべて行われた旨をディスプレ
イに表示してもよい。このようにすることで、多くの試
料を入庫する必要がある場合であっても、連続して入庫
処理を行うことができるので、作業者に負担を掛けるこ
となく、多くの試料を入庫処理することができる。
【0054】<一時出庫処理>入庫されている各試料を
定期的(例えば毎日又は所定時間おき)にあるいは随時
観察を行う場合、管理コンピュータ80に一時的に培養
トレイ90を出庫させる(一時出庫)ために、作業者は
試料管理画面81の出庫ボタン81eを選択する。
【0055】管理コンピュータ80は、作業者が試料管
理画面81の出庫ボタン81eを選択すると、図13に
示す一時出庫処理を開始して、図14に示す出庫ウイン
ドウ84をディスプレイに表示する(S300)。この
出庫ウインドウ84は、一時出庫処理のほかに製品出庫
処理を行う場合にも使用されるウインドウであり、出庫
試料一覧表示エリア84a、一時出庫ボタン84b、製
品出庫ボタン84c等から構成されている。
【0056】作業者は、一時出庫させる試料コードを出
庫試料一覧表示エリア84aに入力してもよいが、出庫
ウインドウ84中にロットサンプル表示ボタンを設け、
このボタンを作業者が選択すると管理コンピュータ80
が各ロットごとに1つの試料(例えば後方コードが「0
01」のもの)を自動的に出庫試料一覧表示エリア84
aに入力してもよい。管理コンピュータ80は、このよ
うに一時出庫させる試料コードが入力されると、これら
を出庫試料一覧表示エリア84aに表示する(S31
0)。
【0057】次いで、管理コンピュータ80は、作業者
が一時出庫ボタン84bを選択するのを待って、出庫試
料一覧表示エリア84aに表示されている試料コードに
対応する入庫場所から、培養トレイ90の取り出し作業
を実行する(S320)。即ち、インキュベータ20の
コントローラ25に指令して、所定の培養トレイを所定
の入庫場所からトレイ出入位置P1まで搬送させ、トレ
イ出入位置P1に配置されたキャリア31に載せ、搬送
コンベア30に指令して、その培養トレイ90を載せた
キャリア31を培地交換位置P2へ搬送する。その後、
一時出庫した試料コードを出庫試料一覧表示エリア84
aから削除する。
【0058】作業者は、培地交換位置P2にて培養トレ
イ90を降ろし、その培養トレイ90内の試料を、別途
設けられている顕微鏡等で観察を行い、先の入庫登録処
理で設定した培地交換データを変更すべきか否かを判断
する。そして、出庫試料一覧表示エリア84aに一時出
庫すべき試料コードが表示されなくなるまで、一時出庫
ボタン84bを選択する操作を繰り返し、一時出庫の試
料を順に取り出す。管理コンピュータ80は一時出庫ボ
タン84bが選択されるたびにS320を実行し、一時
出庫すべき試料コードがなくなった時点で試料管理画面
81をディスプレイに表示し(S330)、この処理を
終了する。このとき、試料管理画面81におけるこの入
庫場所に対応するセルの色を、一時出庫状態を表す色に
変更して表示する。観察終了後、作業者は、一時出庫し
た培養トレイ90を再び入庫するため、上述した入庫処
理を行う。
【0059】<培地交換スケジュール変更処理>一時出
庫した培養トレイ90の試料を観察した結果、作業者が
当日培地予定日のものであっても成長が不十分なため培
地交換不要と判断したもの、あるいは当日培地交換予定
日ではなかったが成長が速いため培地交換を要すると判
断したものについては、培地交換スケジュール変更処理
によって、培地交換のスケジュール管理を行う。
【0060】管理コンピュータ80は、作業者が培地交
換スケジュール画面をディスプレイに表示するように指
示したならば、図15に示す培地交換スケジュール処理
を開始して、図16に示す培地交換スケジュール画面8
5をディスプレイに表示する(S400)。この培地交
換スケジュール画面85は、スタッカー情報表示部85
aと、ステータス表示部85bと、培地交換ボタン85
cと、培地不交換ボタン85dと、試料データ表示部8
5fとから構成されている。スタッカー情報表示部85
a、ステータス表示部85b及び試料データ表示部85
fは、試料管理画面81の同名の表示部81a、81
b、81fと同様の情報が表示されるため、ここではそ
の説明を省略する。但し、スタッカー情報表示部85a
の各セルは、培地交換の有無、経過、予定日等に基づく
情報に基づいて色分けされている。例えば、本日培地交
換を予定している試料は青色、培地交換予定日を経過し
ている試料は赤色、培地交換予定日が明日以降の試料は
緑色、交換予定日だが入庫されていない試料は紫色、と
いった具合である。ステータス表示部85bは、これら
に対応したステータス内容が表示される。なお、色分け
の代わりに模様で分けてもよい。
【0061】作業者は、本日交換予定でない試料につき
培地交換が必要な場合には、スタッカー情報表示部85
aのその試料に対応するセルを選択し、培地交換ボタン
85cを選択する一方、本日交換予定の試料につき培地
交換が不要な場合には、スタッカー情報表示部85aの
その試料に対応するセルを選択し、培地不交換ボタン8
5dを選択する。
【0062】管理コンピュータ80は、いずれかのボタ
ン85c、85dが選択されると、図17に示す培地交
換変更ウインドウ86をディスプレイに表示する(S4
10)。この培地交換変更ウインドウ86は、今回培地
交換スケジュールを変更しようとする培養トレイの試料
ID、試料コード、試料名等が表示されるほか、培地交
換欄86a、設定反映欄86b、終了ボタン86c等か
ら構成されており、培地交換ボタン85cが選択された
場合には培地交換欄86aにおける「今日培地交換を行
う」にチェックを入れた状態で表示し、培地不交換ボタ
ン85dが選択された場合には同欄86aにおける「今
日培地交換を行わない」にチェックを入れた状態で表示
する。設定反映欄86bには、培地交換スケジュールの
変更につき、「この試料だけに反映」か「ロット全体に
反映」かのいずれかにチェックを入力できる欄が設けら
れ、作業者の選択を待っていずれかにチェックを入れた
状態で表示する(S420)。
【0063】そして、培地交換変更ウインドウ86の終
了ボタン86cが選択されるのを待って、その変更内容
に基づいて反映させる(S430)。具体的には、管理
コンピュータ80は、培地交換スケジュールが変更され
た試料について、培地交換間隔が長期化されたもの(つ
まり培地交換が予定日より遅く行われたもの)は、その
培地交換間隔はそのときだけのものとし、以後の培地交
換間隔は当初の設定のままとする。これは、一時的に細
胞の成長が遅れただけでその後は予定通りの速度で成長
することがあり得るが、その場合に培地交換間隔を伸ば
したのでは十分な栄養を与えられず、好ましくないから
である。一方、培地交換間隔が短縮化されたもの(つま
り培地交換が予定日より早く行われたもの)は、その培
地交換間隔はそれ以後の培地交換間隔にも反映させるも
のとする。これは、その後も予想以上に速く細胞が成長
していくことがあり得るが、その場合に今まで通りの培
地交換間隔で培地交換を行ったのでは十分な栄養を与え
られず、好ましくないからである。
【0064】その後、管理コンピュータ80は、培地交
換スケジュール画面85をディスプレイに表示する(S
440)。このとき、培地交換スケジュール画面85に
おけるセルの色を、変更後の培地交換スケジュールに対
応した色に変更して表示する。
【0065】ここで、培地交換スケジュールの変更内容
の反映について、図18に基づいて説明する。入庫登録
処理時の設定が、初回:間隔3日で繰り返し回数2回、
2回目:間隔2日で繰り返し回数2回、3回目:間隔1
日、出庫予定日を17日後とした基本の培地交換スケジ
ュールに対して、培地交換スケジュールを変更した変更
例1〜3について説明する。図18中、黒塗り菱形は培
地交換時期を示し、黒塗り星形は培地交換の変更を行っ
た時期を示し、数字は培地交換間隔を示し、○内の数字
及び点線は培地交換の変更(黒塗り星形)により培地交
換間隔に変更が生じた期間を示している。
【0066】変更例1は、初回間隔3日に対してそれよ
りも短い間隔2日で培地交換を行った場合である。この
場合、初回繰り返し時の交換間隔も3日から2日へと短
く設定される。2回目間隔は変更した交換間隔と同じな
ので、基本スケジュール間隔で行われ、3回目間隔で出
庫予定日まで培地交換が繰り返される。なお、この変更
例1では基本スケジュールに比べて細胞成長が速いた
め、観察結果に照らしながら、当初の出庫予定日を早め
てもよく、そのような設定変更を行うようにしてもよ
い。また、培地交換回数を基に出庫予定日を自動的に設
定するようにしてもよい。例えば、培地交換回数を基本
の培地スケジュールと同じ11回と設定した場合には、
変更例1では培養15日目が出庫予定日となる。
【0067】変更例2は、初回間隔3日及び2回目間隔
2日に対してそれよりも短い間隔1日で培地交換を行っ
た場合である。この場合、初回繰り返し時の交換間隔及
び2回目繰り返し時の交換間隔も1日に設定される。3
回目間隔は変更した交換間隔と同じなので、基本スケジ
ュール間隔の状態で出庫予定日まで培地交換が繰り返さ
れる。なお、この変更例2でも基本スケジュールに比べ
て細胞成長が速いため、観察結果に照らしながら、当初
の出庫予定日を早めてもよく、そのような設定変更を行
うようにしてもよい。また、培地交換回数を基に出庫予
定日を自動的に設定するようにしてもよい。例えば、培
地交換回数を基本の培地スケジュールと同じ11回と設
定した場合には、変更例2では培養11日目が出庫予定
日となる。
【0068】変更例3は、初回間隔3日に対してそれよ
りも長い間隔4日で培地交換を行った場合である。この
場合、交換間隔は変更を行ったときの培地交換のみに反
映され、初回繰り返し時の交換間隔及び2回目、3回目
の繰り返し時の交換間隔には反映されずに基本スケジュ
ール間隔の状態で出庫予定日まで培地交換が繰り返され
る。なお、この変更例3では、基本スケジュールに比べ
て細胞成長が遅いため、当初の出庫予定日を遅らせても
よく、そのような設定変更を行うようにしてもよい。ま
た、培地交換回数を基に出庫予定日を自動的に設定する
ようにしてもよい。例えば、培地交換回数を基本の培地
スケジュールと同じ11回と設定した場合には、変更例
3では培養18日目が出庫予定日となる。
【0069】このように観察結果に基づいて作業者がそ
の培地交換スケジュールに反して培地交換を行ったり行
わなかったりした場合、それに伴って自動的に培地交換
スケジュールを適切に変更するため、細胞培養を安定に
管理することができる。
【0070】<培地交換処理>管理コンピュータ80
は、作業者が培地交換運転画面をディスプレイに表示す
るように指示したならば、図19の培地交換処理を開始
して、図20に示す培地交換運転画面87をディスプレ
イに表示する(S500)。この培地交換運転画面87
は、メッセージ表示エリア87a、培地交換予定試料一
覧表示エリア87b、使用品目表示エリア87c、チッ
プラック交換ボタン87d、運転ボタン87e、停止ボ
タン87f、シーケンス表示エリア87gから構成され
ている。この培地交換運転画面87を表示する際、管理
コンピュータ80は、当日培地交換予定の試料を培地交
換予定試料一覧表示エリア87bに一覧表示し、培地交
換予定試料一覧表示エリア87bに表示された試料の培
地交換作業に必要な培地の総量(培地使用予定量)やチ
ップの数量等を使用品目表示エリア87cに表示する。
【0071】作業者は、使用品目表示エリア87cに表
示される培地使用予定量等の情報を基に培地ボトル45
やチップラック49のセッティングなど、培地交換に必
要な準備を行う。例えば、チップラック49のセッティ
ングを行う場合には、培地交換運転画面87のチップラ
ック交換ボタン87dを選択する。すると、図示しない
チップラック交換ウインドウが表示され、このウインド
ウにてチップラック49に保管されたどの滅菌チップを
使用するか、あるいはどの滅菌チップから使用を開始
し、どのような順番で使用するか、を指定できる。そし
て、作業者は、培地交換に必要な準備が終了した時点
で、運転ボタン87eを選択する。
【0072】管理コンピュータ80は、運転ボタン87
eが選択されると、各機器に制御信号を出力して所定の
入庫場所の培養トレイ90を培地交換位置P2まで搬送
させる(S510)。即ち、管理コンピュータ80は、
培地交換予定試料一覧表示エリア87bに表示された試
料コードに対応する入庫場所に入庫されている培養トレ
イ90をインキュベータ20の中から外へ取り出すよう
に、インキュベータ20のコントローラ25へ出力す
る。すると、コントローラ25は、ターンテーブル21
及び搬送ロボット23を駆動制御して、アーム部23a
にこの入庫場所に入庫されている培養トレイ90を取り
出させ、開口部24を開いてトレイ出入位置P1に待機
しているキャリア31上にその培養トレイ90を載せ
る。次いで、管理コンピュータ80は、搬送コンベア3
0のベルト駆動モータ32eを駆動制御して、培養トレ
イ90を保持しているキャリア31をトレイ出入位置P
1から培地交換位置P2まで移動させ、更に、リッドオ
ープンロボット60を駆動制御して、培地交換位置P2
に位置決めされた培養トレイ90のリッド92の上方に
吸着ヘッド61を運んだあと、その吸着ヘッド61がリ
ッド92と接触するまで下降させ、吸着ヘッド61の内
部を減圧化してリッド92を吸着させ、その状態で上昇
させ、培地交換作業の邪魔にならない所定の退避位置に
退避させる。
【0073】次いで、管理コンピュータ80は、チップ
交換の設定の有無を判断し(S520)、設定されてい
ればS530を実行後にS540へ進み、設定されてい
なければS540へ進む。S530では、培地交換ロボ
ット40を駆動制御して、ニードル保持部43をチップ
除去部48の上方に移動させ、チップ交換が設定されて
いるニードルを降下後上昇させることにより滅菌チップ
をチップ除去部48にて取り外し、その後ニードル保持
部43をチップラック49の上方に移動させ、先ほどの
ニードルを降下させて新たな滅菌チップをはめ込み、そ
の後上昇させる。
【0074】S540では、培養トレイ90内の培地の
排出を行う。即ち、搬送コンベア30の傾動モータ33
cを駆動制御して、キャリア31を所定の傾斜角度に傾
けることにより、キャリア31に保持されている培養ト
レイ90内の培地を一方向に溜める。そして、培地交換
ロボット40を駆動制御して、ニードル保持部43を培
地交換位置P2の上方に移動させ、傾斜状態の培養トレ
イ90の底部(培地がたまっている部分)に培地排出ニ
ードル42を下降させてその培地排出チップ42aを培
地に漬け、排出ポンプ46の回転駆動により培地を吸引
して廃液ボトル47へ棄てる。なお、培養トレイの傾斜
角度は一定でもよいが、培養トレイ90内の培地残存量
に応じて徐々に傾斜角度が大きくなるように制御しても
よい。なお、培地残存量は、例えば培養トレイ90の重
量を検出可能な重量センサを設けてその重量センサから
の信号に基づいて算出したり、廃液ボトル47に容量セ
ンサを設けて当初培養トレイ90に注入した培地容量と
廃液ボトル47に排出された排出容量との差として算出
したりしてもよい。
【0075】次いで、管理コンピュータ80は、新たな
培地の注入を行う(S550)。即ち、培地排出ニード
ル42を上昇させ、傾動モータ33cを駆動制御して培
養トレイ90を保持しているキャリア31を水平に戻
し、培地注入ニードル41を培養トレイ90内へ培地を
注入可能な位置まで下降させ、入庫登録処理において設
定された分注パターンにしたがって、培地交換ロボット
40を駆動制御して各分注ポイントに培地注入ニードル
41を移動させ、注入ポンプ44を回転駆動させて設定
された分注量の培地を注入する。その後、培地注入ニー
ドル41を上昇させ、ニードル保持部43を培地交換位
置P2の上方から所定の退避場所へ退避させ、リッドオ
ープンロボット60を駆動制御して、リッド92を吸着
している吸着ヘッド61をこの培養トレイ90の上方へ
移動させ、続いて吸着ヘッド61を下降させてリッド9
2を培養トレイ90に被せ、その後吸着ヘッド61と真
空ポンプとの接続を解除し、吸着ヘッド61の内部を常
圧に戻してリッド92を離し、その後吸着ヘッド61を
上昇させる。
【0076】次いで、管理コンピュータ80は、培地交
換終了後の培養トレイ90を再入庫させる(S56
0)。即ち、バーコードリーダ50にバーコードラベル
91を読み取らせ、そのバーコードから試料コードを読
み出し、試料コードに対応づけられている入庫場所を読
み出し、搬送コンベア30のベルト駆動モータ32eを
駆動制御して、培養トレイ90をトレイ出入位置P1ま
で移動させ、インキュベータ20内のコントローラ25
に搬送ロボット23等を駆動制御してその培養トレイ9
0を所定の入庫場所へ入庫させる。
【0077】そして、培地交換予定試料一覧表示エリア
87bに表示されている試料のすべてに対して培地交換
を行ったか否かを判断し(S570)、未だ培地交換し
ていない試料が残っているならば、その試料につきS5
10〜S560の処理を繰り返し、エリア87bに表示
されている試料のすべてに対して培地交換を行ったなら
ば、この培地交換処理を終了する。
【0078】なお、上述の培地交換作業中は実行中の各
作業がシーケンス表示エリア87gに表示されると共
に、各機構の駆動状態がメッセージ表示エリア87aに
表示されるので、作業者は一見して培地交換の作業状態
を認識することができる。また、作業実行中にて停止ボ
タン87fを押すことによって、作業を一時中断するこ
とが可能であり、例えば途中でチップラック49を交換
したりするようなときに利用できる。
【0079】<製品出庫処理>作業者は、出庫予定日に
達した培養トレイ90を製品として出庫させる(製品出
庫)ために、作業者は試料管理画面81の出庫ボタン8
1eを選択する。管理コンピュータ80は、作業者が試
料管理画面81の出庫ボタン81eを選択すると、図2
1に示す製品出庫処理を開始して、一時出庫のときと同
様の出庫ウインドウ84(図14参照)をディスプレイ
に表示する(S600)。
【0080】作業者は、製品として出庫させる試料コー
ドを出庫試料一覧表示エリア84aに入力してもよい
が、出庫ウインドウ84中に製品出庫予定試料表示ボタ
ンを設け、このボタンを作業者が選択すると管理コンピ
ュータ80がその日を出庫予定日とする試料を自動的に
抽出して出庫試料一覧表示エリア84aに入力してもよ
い。管理コンピュータ80は、このように製品出庫させ
る試料コードが入力されると、これらを出庫試料一覧表
示エリア84aに表示する(S610)。
【0081】次いで、管理コンピュータ80は、作業者
が製品出庫ボタン84cを選択するのを待って、出庫試
料一覧表示エリア84aに表示されている試料コードに
対応する入庫場所から、培養トレイ90を取り出させる
(S620)。その後、製品出庫した試料コードを出庫
試料一覧表示エリア84aから削除する。
【0082】作業者は、培地交換位置P2にて培養トレ
イ90を降ろし、製品検査等の所定の作業を行う。そし
て、出庫試料一覧表示エリア84aに製品出庫すべき試
料コードが表示されなくなるまで、製品出庫ボタン84
cを選択する操作を繰り返す。管理コンピュータ80は
製品出庫ボタン84cが選択されるたびにS620を実
行し、製品出庫すべき試料コードがなくなった時点で試
料管理画面81をディスプレイに表示し(S630)、
この処理を終了する。このとき、試料管理画面81にお
けるこの入庫場所に対応するセルの色を、空の状態を表
す色に変更して表示する。
【0083】<レポート出力処理>作業者は、製品出庫
後や培養途中に、管理コンピュータ80により、培養記
録として上記工程中の培養操作の履歴を出力することが
できる。即ち、作業者が管理コンピュータ80にレポー
ト出力を指令すると、管理コンピュータ80は所定の形
式(又は作業者が選択した任意の形式)で培養操作の履
歴をディスプレイに表示したり、図示しないプリンタに
よって印字出力したり、保存操作により管理コンピュー
タ80の記憶装置や他の記録媒体に記録したりする。培
養操作の履歴とは、培養環境履歴、操作履歴等のデータ
履歴である。このうち、培養環境履歴は、インキュベー
タ20内の状態のデータ履歴であり、所定時間ごとに記
録されたCO2濃度、温度、湿度等のデータである。ま
た、操作履歴は、入庫から製品出庫までの一連の培養操
作履歴であり、操作日時、作業者、作業内容、試料名等
が時系列で記録されたデータである。上述のようなデー
タ履歴は、一定時間ごと又は培養操作ごとに管理コンピ
ュータ80の記憶装置に自動的に記録される。このた
め、作業者はデータ履歴を自ら記録する手間がかから
ず、記録忘れ等を防ぐことができる。このように培養操
作の履歴を管理コンピュータ80が管理するため、安全
かつ容易に培養操作を管理することができる。
【0084】ここで、本実施形態の構成要素と本発明の
構成要素の対応関係を明らかにする。本実施形態のイン
キュベータ20内のターンテーブル21、搬送ロボット
23及び開口部24並びに搬送コンベア30が本発明の
容器出入手段に相当し、培地交換ロボット40及び培地
排出ニードル42が培地排出手段に相当し、培地交換ロ
ボット40及び培地注入ニードル41が培地注入手段に
相当し、管理コンピュータ80が制御手段に相当し、キ
ャリア31及び揺動機構33が容器支持手段に相当す
る。
【0085】以上詳述した本実施形態によれば、ロボッ
ト(搬送ロボット23や培地交換ロボット40やリッド
オープンロボット60のみならず、ターンテーブル21
や開口部24や各種モータ32e、33cやポンプ4
4、46等も含む)を管理コンピュータ80が制御する
ことにより、培養容器である培養トレイ90内の培地を
自動的に交換するため、作業者の負担が軽くなり、培地
交換作業に熟練していない者であっても操作できるため
作業者の教育・育成等に必要だった時間やコストなどの
負担がかからず、人為的ミスやコンタミネーション等の
可能性がほとんどないという効果が得られる。本実施形
態ではリッド92の取り外しも自動化したため、コンタ
ミネーションをより確実に防止できる。
【0086】また、培養トレイ90内の培地を排出する
際、培養トレイ90が傾斜することにより一方向に溜め
られるので培地を排出しやすく、培地を注入する際、培
養トレイ90を水平に戻してから新たな培地を注入する
ため水平に戻しながら注入する場合に比べて制御が簡易
になる。
【0087】更に、培地注入ニードル41のチップ41
aや培地排出ニードル42のチップ42aを自動交換可
能としたため、これらチップ41a、42aを介してコ
ンタミネーションが生じるおそれを有効に回避できる。
【0088】更にまた、培地を複数の分注ポイントにて
注入しているため、培養トレイ90内の接着依存性細胞
の形態が液体培地の圧力を受け続けることによって変形
するおそれも有効に回避できる。このとき、各分注ポイ
ントごとに異なる注入量に設定できるため、きめの細か
い注入パターンを選ぶことができる。
【0089】そしてまた、管理コンピュータ80は、培
養トレイ90のバーコードラベル91から識別記号であ
る試料コードを読み取り、その試料コードに対応づけて
記憶装置に記憶された培地注入に関する情報(例えば分
注パターン)に基づいて、培地を注入しているため、誤
った培地注入が行われるおそれが有効に回避される。
【0090】なお、本発明は上述した実施形態に何ら限
定されることはなく、特許請求の範囲に属する限り、種
々の態様で実施し得ることはいうまでもない。例えば、
リッド92は培養トレイ90と分離できるものを用いた
が、培養トレイ90にスライド式として一体的に設けら
れていてもよい。
【0091】また、培地注入ニードル41、注入ポンプ
44及び培地ボトル45を複数組設け、各培地ボトル4
5に異なる種類の培地を入れておき、各試料ごとに培地
の種類を選択して培養トレイ90内へその培地を注入す
るように制御してもよい。これにより、例えば同一試料
に対して培養状態に応じた適切な培地を選択して供給す
ることが可能になり、あるいは、種類の異なる細胞に対
応した培地を切り替えて供給することも可能になる。
【0092】更に、新たに供給する培地の供給量を的確
に把握する必要がある場合には、予め培地ボトル45と
培地注入ニードル41との間に存在している空気を排出
しておくことが好ましい。例えば、培地交換ロボット4
0によりニードル保持部43を培地排出口D(図1参
照)の上方に位置決めし、注入ポンプ44を回転駆動さ
せて培地ボトル45から培地を吸い上げれば、培地と共
に空気が培地注入ニードル41から培地排出口Dへ排出
される。この空気排出作業は、例えば、システム立ち上
げ時や作業開始時等に行うことが好ましい。
【0093】更にまた、図12の入庫確認ウインドウ8
3に培地交換欄(今日培地交換を行うか行わないかを設
定する欄)や設定反映欄(培地交換欄での設定をこの試
料だけに反映させるかロット全体に反映させるかを決め
る欄)を設けてもよく、この場合、一時出庫後の入庫の
際に、培地交換スケジュールを変更する必要がある場合
にはこの培地交換欄や設定反映欄を利用することによ
り、培地交換スケジュール変更処理を実行することな
く、培地交換スケジュールを変更することができる。
【0094】そしてまた、上記実施の形態では作業者の
観察結果に基づいて培地交換スケジュールを変更するか
否かを決めたが、この観察作業を自動化してもよい。例
えば、培養トレイ90内の様子をCCD等で画像として
認識し、その画像に基づいて培地交換スケジュールを変
更するか否かを管理コンピュータ80が判断してもよ
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態の自動培地交換装置の外観概略図
である。
【図2】 本実施形態の搬送コンベアの概略説明図であ
る。
【図3】 本実施形態のニードル保持部の概略説明図で
ある。
【図4】 本実施形態の電気的接続を表す概略ブロック
図である。
【図5】 本実施形態の自動培地交換装置を使用するに
あたっての作業手順を表す説明図である。
【図6】 試料管理画面の説明図である。
【図7】 入庫登録処理のフローチャートである。
【図8】 入庫登録ウインドウの説明図である。
【図9】 培地交換間隔の一例を示す説明図である。
【図10】 分注パターン作成ウインドウの説明図であ
る。
【図11】 入庫処理のフローチャートである。
【図12】 入庫確認ウインドウの説明図である。
【図13】 一時出庫処理のフローチャートである。
【図14】 出庫ウインドウの説明図である。
【図15】 培地交換スケジュール変更処理のフローチ
ャートである。
【図16】 培地交換スケジュール画面の説明図であ
る。
【図17】 培地交換変更ウインドウの説明図である。
【図18】 培地交換間隔の説明図である。
【図19】 培地交換処理のフローチャートである。
【図20】 培地交換運転画面の説明図である。
【図21】 製品出庫処理のフローチャートである。
【符号の説明】
10…自動培地交換装置、20…インキュベータ、21
…ターンテーブル、22…スタッカー、23…搬送ロボ
ット、24…開口部、25…コントローラ、30…搬送
コンベア、31…キャリア、32…水平移動機構、33
…揺動機構、40…培地交換ロボット、41…培地注入
ニードル、42…培地排出ニードル、43…ニードル保
持部、44…注入ポンプ、45…培地ボトル、46…排
出ポンプ、47…廃液ボトル、50…バーコードリー
ダ、60…リッドオープンロボット、80…管理コンピ
ュータ、90…培養トレイ、91…バーコードラベル、
92…リッド。
フロントページの続き (72)発明者 堀田 仁志 愛知県蒲郡市三谷北通6丁目209番地の1 株式会社ジャパン・ティッシュ・エンジ ニアリング内 (72)発明者 石川 陽一 東京都西東京市中町1−11−26 Fターム(参考) 4B029 AA02 AA09 BB11 CC02 CC08 DF05 DG06 HA07 HA09 HA10 4B065 AA90X AC20 BC01 BC16 BC17 CA44 CA46

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロボットをコンピュータ制御することに
    より培養容器内の流動性培地を自動的に交換する方法で
    あって、 接着依存性細胞を培養する培養容器を収納可能なインキ
    ュベータの中から所定の培養容器を外部へ取り出し、取
    り出した培養容器内の流動性培地を排出して新たな流動
    性培地を注入し、その後その培養容器をインキュベータ
    に収納することを特徴とする自動培地交換方法。
  2. 【請求項2】 複数の培養容器を収納可能なインキュベ
    ータの中から所定の蓋付きの培養容器を外部へ取り出
    し、取り出した培養容器の蓋を取り外し、その培養容器
    内の流動性培地を排出して新たな流動性培地を注入し、
    その後その培養容器に蓋をしてインキュベータに収納す
    ることを特徴とする請求項1記載の自動培地交換方法。
  3. 【請求項3】 前記取り出した培養容器内の流動性培地
    を排出する際、その培養容器を傾斜させながら流動性培
    地を排出する請求項1又は2記載の自動培地交換方法。
  4. 【請求項4】 前記取り出した培養容器内の流動性培地
    を排出する際、その培養容器内の流動性培地の量に応じ
    て傾斜させながら流動性培地を排出する請求項3記載の
    自動培地交換方法。
  5. 【請求項5】 前記取り出した培養容器を傾斜させなが
    ら流動性培地を排出した後、その培養容器を水平に戻し
    て新たな流動性培地を注入する請求項3又は4記載の自
    動培地交換方法。
  6. 【請求項6】 所定の交換時期になると、前記取り出し
    た培養容器内の流動性培地を排出するための培地排出具
    のうち流動性培地と接触する先端チップ又は前記取り出
    した培養容器へ流動性培地を注入するための培地注入具
    のうち取り替え可能な先端チップを、未使用の先端チッ
    プと交換する請求項1〜5のいずれかに記載の自動培地
    交換方法。
  7. 【請求項7】 前記取り出した培養容器内へ新たな流動
    性培地を注入する際、その培養容器のうち予め定められ
    た2以上の注入地点にて流動性培地を注入する請求項1
    〜6のいずれかに記載の自動培地交換方法。
  8. 【請求項8】 前記取り出した培養容器内へ新たな流動
    性培地を注入する際、その培養容器のうち予め定められ
    た2以上の注入地点にて予め定められた注入量の流動性
    培地を注入する請求項7記載の自動培地交換方法。
  9. 【請求項9】 前記取り出した培養容器内へ新たな流動
    性培地を注入する際、予め定められた種類の培地をその
    培養容器に注入する請求項1〜8のいずれかに記載の自
    動培地交換方法。
  10. 【請求項10】 前記取り出した培養容器内へ新たな流
    動性培地を注入する際、その培養容器に付された識別記
    号を読みとることにより得られた培地注入に関する情報
    に基づいて、前記培養容器内に流動性培地を注入する請
    求項1〜9のいずれかに記載の自動培地交換方法。
  11. 【請求項11】 前記培養容器は皮膚シートを培養可能
    なトレイである請求項1〜10のいずれかに記載の自動
    培地交換方法。
  12. 【請求項12】 コンピュータに、請求項1〜11のい
    ずれかに記載された自動培地交換方法を実行させるため
    のプログラム。
  13. 【請求項13】 接着依存性細胞を培養する培養容器を
    収納可能なインキュベータと、 前記インキュベータの中へ培養容器を収納したり前記イ
    ンキュベータの中から培養容器を外へ取り出したりする
    容器出入手段と、 前記インキュベータの中から外へ取り出された前記培養
    容器につき、その培養容器内の流動性培地を排出する培
    地排出手段と、 前記インキュベータの中から外へ取り出された前記培養
    容器につき、その培養容器内へ流動性培地を注入する培
    地注入手段と、 前記容器出入手段に所定の培養容器を前記インキュベー
    タの中から外へ取り出させ、前記培地排出手段にその培
    養容器内の流動性培地を排出させ、その後前記培地注入
    手段にその培養容器内へ流動性培地を注入させ、その後
    前記容器出入手段にその培養容器を前記インキュベータ
    の中へ収納させる制御手段とを備えたことを特徴とする
    自動培地交換装置。
  14. 【請求項14】 前記培養容器の蓋を着脱させる蓋着脱
    手段を備え、 前記制御手段は、前記容器出入手段によって取り出され
    た所定の蓋付き培養容器につき、前記蓋着脱手段にその
    培養容器の蓋を取り外させ、前記培地排出手段にその培
    養容器内の流動性培地を排出させ、その後前記培地注入
    手段にその培養容器内へ流動性培地を注入させ、前記蓋
    着脱手段にその培養容器へ蓋を装着させ、その後前記容
    器出入手段にその培養容器を前記インキュベータの中へ
    収納させることを特徴とする請求項13記載の自動培地
    交換装置。
  15. 【請求項15】 前記容器出入手段によって取り出され
    た培養容器を傾斜させて支持可能な容器支持手段を備
    え、 前記制御手段は、前記培地排出手段にその培養容器内の
    流動性培地を排出させる際、前記容器支持手段を駆動し
    て前記培養容器を傾斜させることを特徴とする請求項1
    3又は14記載の自動培地交換装置。
  16. 【請求項16】 前記容器出入手段によって取り出され
    た培養容器内の流動性培地の量を検出する培地量検出手
    段を備え、 前記制御手段は、前記容器支持手段を駆動して前記培養
    容器を傾斜させる際、前記培地量検出手段によって検出
    された培地量に応じた傾斜角度に傾斜させることを特徴
    とする請求項15記載の自動培地交換装置。
  17. 【請求項17】 前記制御手段は、前記容器支持手段を
    駆動して前記培養容器を傾斜させながら前記培地排出手
    段に流動性培地を排出させた後、前記容器支持手段を駆
    動して前記培養容器を水平に戻し、その後前記培地注入
    手段にその培養容器内へ流動性培地を注入させることを
    特徴とする請求項15又は16記載の自動培地交換装
    置。
  18. 【請求項18】 前記培地排出手段又は前記培地注入手
    段に取り付けられた先端チップと、 使用中の先端チップを未使用の先端チップに交換するチ
    ップ交換手段と、 前記先端チップを交換する時期を設定するチップ交換時
    期設定手段とを備え、 前記制御手段は、前記チップ交換時期設定手段によって
    設定された交換時期になると、前記チップ交換手段を駆
    動して使用中の先端チップを未使用の先端チップに交換
    させることを特徴とする請求項13〜17のいずれかに
    記載の自動培地交換装置。
  19. 【請求項19】 前記培養容器のうち2以上の注入地点
    を設定する注入地点設定手段を備え、 前記制御手段は、前記培地注入手段に前記培養容器内へ
    新たな流動性培地を注入させる際、前記注入地点設定手
    段によって設定された2以上の注入地点にて流動性培地
    を注入させることを特徴とする請求項13〜18のいず
    れかに記載の自動培地交換装置。
  20. 【請求項20】 前記注入地点設定手段は、前記培養容
    器のうち2以上の注入地点を設定すると共にその設定し
    た各注入地点での注入量を設定し、 前記制御手段は、前記培地注入手段に前記培養容器内へ
    新たな流動性培地を注入させる際、前記注入地点設定手
    段によって設定された2以上の注入地点にて前記注入地
    点設定手段によって設定された注入量の流動性培地を注
    入させることを特徴とする請求項19記載の自動培地交
    換装置。
  21. 【請求項21】 前記培養容器に注入する流動性培地を
    複数種の中から設定する培地設定手段を備え、 前記培地注入手段は複数種の培地を選択的に注入可能で
    あり、 前記制御手段は、前記培地設定手段によって設定された
    種類の培地を、前記培地注入手段に前記培養容器内へ注
    入させることを特徴とする請求項19又は20記載の自
    動培地交換装置。
  22. 【請求項22】 前記培養容器ごとに付され、培地の種
    類、培地の注入量及び培地の注入地点の少なくとも1つ
    の情報に対応づけられた識別記号と、 前記識別記号を認識する識別記号認識手段とを備え、 前記制御手段は、前記識別記号認識手段によって認識さ
    れた識別記号に対応する情報に応じて、前記培地注入手
    段に前記培養容器内へ流動性培地を注入させることを特
    徴とする請求項13〜21のいずれかに記載の自動培地
    交換装置。
  23. 【請求項23】 前記培養容器は皮膚シートを培養可能
    なトレイである請求項13〜22のいずれかに記載の自
    動培地交換装置。
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