JP2018014961A - 薬液交換装置 - Google Patents

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櫻井 隆
Takashi Sakurai
隆 櫻井
理 佐藤
Osamu Sato
理 佐藤
慶三 渡壁
Keizo Watakabe
慶三 渡壁
正幸 清水
Masayuki Shimizu
正幸 清水
信之 米村
Nobuyuki Yonemura
信之 米村
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Abstract

【課題】共通部を有する共通部付マルチウェルプレートが保有する薬液を容易に交換することができる薬液交換装置を提供する。【解決手段】本発明の一態様に係る薬液交換装置は、複数のウェルが形成された本体と、当該本体から上方に延び複数のウェルの全体を囲む複数の外壁と、当該複数の外壁によって画された共通部と、を有する共通部付マルチウェルプレート内の薬液を回収する際、共通部付マルチウェルプレートを傾斜させて、共通部付マルチウェルプレートの角に位置する集合部に薬液を集合させる傾斜装置と、集合部に集合した薬液を吸引する吸引ノズルと、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は薬液交換装置に関する。
ある細胞を別の細胞が存在する環境で生育する共培養を行う細胞培養器具として、下記の特許文献1では各細胞を培養する複数のウェル全体を囲む外壁を備えたマルチウェルプレートが提示されている。このマルチウェルプレートに液体培地を供給して各ウェルに液体培地が満たされると、液体培地が溢れて外壁に囲まれた部分(以下、「共通部」と称する)に溜まる。これにより、各ウェルの細胞は、同じ液体培地を共有することになり、共培養を行うことができる。なお、上記の液体培地は定期的に交換する必要がある。
特表2007−510429号公報
本発明は、上述の共通部を有する共通部付マルチウェルプレート内の薬液を容易に交換することができる薬液交換装置を提供することを目的としている。
本発明の一態様に係る薬液交換装置は、複数のウェルが形成された本体と、当該本体から上方に延び前記複数のウェルの全体を囲む複数の外壁と、当該複数の外壁によって画された共通部と、を有する共通部付マルチウェルプレート内の薬液を回収する際、前記共通部付マルチウェルプレートを傾斜させて、前記共通部付マルチウェルプレートの角に位置する集合部に前記薬液を集合させる傾斜装置と、前記集合部に集合した薬液を吸引する吸引ノズルと、を備える。
この構成によれば、傾斜装置によって共通部付マルチウェルプレートを傾斜させることにより、各ウェル内の薬液が共通部に流れ出て集合部に集合する。そして、吸引ノズルによって集合部に集合した薬液を吸引することにより、ウェルごとに薬液を吸引することなく簡単に共通部付マルチウェルプレート内の薬液を回収することができる。よって、上記の薬液交換装置によれば、共通部付マルチウェルプレート内の薬液を容易に交換することができる。
上記の薬液交換装置において、前記薬液を含む共通部付マルチウェルプレートの重量を測定する計量装置と、前記計量装置が測定した前記共通部付マルチウェルプレートの重量に基づいて、前記共通部付マルチウェルプレート内の前記薬液の液量を算出する薬液量算出部と、をさらに備えていてもよい。
この構成によれば、共通部付マルチウェルプレート内の薬液の液量を正確に把握することができるため、薬液の交換を定量的に行うことができる。そのため、交換した薬液の液量を記録することでトレサビリティが確保でき、操作の信頼性を向上させることができる。
上記の薬液交換装置において、前記傾斜装置は、前記共通部付マルチウェルプレート内の薬液を回収する際、前記薬液の液量に応じた傾斜角度で前記共通部付マルチウェルプレートを傾斜させてもよい。
この構成によれば、共通部付マルチウェルプレートの傾斜角度が急激に大きくなるのを抑制し、共通部付マルチウェルプレートから薬液がこぼれ落ちるのを防ぐことができる。また、薬液の液量が少ないときには共通部付マルチウェルプレートの傾斜角度を大きくし、薬液が集合部に集合しやすくすれば、薬液の回収を速やかに行うことができる。
上記の薬液交換装置において、前記吸引ノズルは、前記集合部に集合した薬液を吸引する際、前記薬液の液量の減少速度が規定値以下であるときには、前記集合部内において吸引位置を変更してもよい。
吸引ノズルが集合部に集合した薬液を吸引する際、薬液の液量の減少速度が規定値以下であるときには、吸引ノズルの吸引口が共通部付マルチウェルプレートの底に接触して塞がれている可能性がある。上記の構成によれば、このような場合に吸引位置を変更することで正常な状態に戻し、薬液の吸引を続行することができる。なお、上記の「薬液の液量の減少速度が規定値以下」には、薬液の液量が全く減少しない場合も含まれる。
上記の薬液交換装置において、前記傾斜装置は、前記共通部付マルチウェルプレート内の薬液を回収する際、前記集合部の位置が変わらないように前記共通部付マルチウェルプレートを傾斜させるようにしてもよい。
この構成によれば、共通部付マルチウェルプレートの傾斜角度に応じて吸引ノズルの位置を変える必要がない。よって、共通部付マルチウェルプレート内の薬液を回収する際に、吸引ノズルの位置を刻々と変化させるような制御は不要となる。
上記の薬液交換装置において、前記傾斜装置は、前記共通部付マルチウェルプレート内の薬液を回収する際、前記共通部付マルチウェルプレートを第1軸まわりに回動させて前記共通部付マルチウェルプレートを傾斜させ、前記第1軸は、前記共通部付マルチウェルプレートの前記集合部又は前記集合部の近傍を通過し、前記共通部付マルチウェルプレートの前記共通部を画する前記複数の外壁のうち前記集合部に隣接する両側の外壁に対して傾斜していてもよい。
この構成によれば、回転軸にあたる第1軸が共通部付マルチウェルプレートの集合部又は集合部の近傍を通過しているため、共通部付マルチウェルプレートの傾斜角度にかかわらず集合部の位置を一定に保つことができる。また、第1軸は集合部に隣接する両側の外壁に対して傾斜しているため、傾斜装置が共通部付マルチウェルプレートを第1軸まわりに回動させるだけで、共通部付マルチウェルプレート内の薬液が集合部に集合する。
上記の薬液交換装置において、前記共通部付マルチウェルプレートに薬液を供給する供給ノズルを更に備え、前記傾斜装置は、前記共通部付マルチウェルプレートを前記第1軸まわり及び第2軸まわりに回動させることで、前記共通部付マルチウェルプレートに供給された薬液と既存の薬液を攪拌させ、前記第2軸は、平面視において前記第1軸に直交するとともに、前記共通部付マルチウェルプレートの中央下を通過するようにしてもよい。
この構成によれば、共通部付マルチウェルプレートを第1軸まわり及び第2軸まわりに回動させることで揺動させ、共通部付マルチウェルプレートに供給された薬液と既存の薬液を攪拌させることができる。そして、平面視において第1軸と第2軸が直交しており、また、第2軸が共通部付マルチウェルプレートの中央下を通過していることから、効率のよい攪拌を行うことができる。
前述のとおり、上記の薬液交換装置によれば、共通部を有する共通部付マルチウェルプレート内の薬液を容易に交換することができる。
図1は、薬液交換装置の斜視図である。 図2は、薬液交換装置の制御系のブロック図である。 図3は、制御内容を示したフロー図である。
<薬液交換装置の構造>
以下、実施形態に係る薬液交換装置100について説明する。図1は、薬液交換装置100の斜視図である。本実施形態の薬液交換装置100は、共通部付マルチウェルプレート101内の薬液を交換する装置である。なお、薬液交換装置100で扱う共通部付マルチウェルプレート101は、通常のマルチウェルプレートとは異なり、共通部102を有する特殊な構造のものである。
図1に示すように、共通部付マルチウェルプレート101は、複数のウェル103が形成された矩形状の本体104と、本体104の四辺から上方に延びる4つの外壁を有している。以下では、4つの外壁のうち、図1の紙面手前側に位置するものから時計回で順に、第1外壁105、第2外壁106、第3外壁107、第4外壁108と呼ぶこととする。
上記の各外壁105、106、107、108で画された部分が共通部102である。共通部付マルチウェルプレート101に薬液を供給すると各ウェル103に流入し、各ウェル103から溢れ出た薬液は共通部102に溜まることになる。また、共通部付マルチウェルプレート101は、集合部109を有している。集合部109は、第1外壁105と第2外壁106が交わる部分の角に位置している。
薬液交換装置100は、傾斜装置10と、回収供給装置30と、計量装置50と、制御装置70と、を備えている。
傾斜装置10は、共通部付マルチウェルプレート101を保持する保持プレート11と、保持プレート11を支持する第1支持部12と、保持プレート11及び第1支持部12を支持する第2支持部13と、を有している。
保持プレート11は、共通部付マルチウェルプレート101を載せる本体プレート14と、本体プレート14に設けられ共通部付マルチウェルプレート101を保持する保持部15と、本体プレート14の対向する端部からそれぞれ上方に延びる一対の保持接続部16とを有している。なお、図1では、一対の保持接続部16のうち一方の保持接続部16のみを図示している。
第1支持部12は、水平方向に延びる第1水平部18と、第1水平部18の両端部から上方に延びる一対の第1鉛直部19と、第1水平部18の長手方向中央部分の対向する端部からそれぞれ上方に延びる一対の第1接続部20と、一方の第1鉛直部19に設けられた第1駆動部21を有しており、全体としてU字状の形状を有している。なお、図1では、一対の第1接続部20のうち、一方の第1接続部20のみを図示している。
一対の第1鉛直部19は、保持接続部16を介して、保持プレート11を第1軸22まわりに回動可能に支持している。第1駆動部21は、保持プレート11が所望の傾斜角度となるように、保持プレート11を第1軸22まわりに回動させることができる。
ここで、上記の第1軸22は、共通部付マルチウェルプレート101の集合部109を通過している。そのため、共通部付マルチウェルプレート101が第1軸22まわりに回動して傾斜しても、集合部109の位置は変化しない。なお、本実施形態では、第1軸22は、集合部109を通過しているが、集合部109の近傍を通過する場合も同様の効果を得ることができる。
また、第1軸22は、共通部付マルチウェルプレート101の集合部109に隣接する第1外壁105及び第2外壁106に対して傾斜している。そのため、共通部付マルチウェルプレート101が薬液を保有したまま、第1軸22から遠い部分が水平位置よりも高くなるように傾斜すると、重力によって薬液が集合部109に集合する。また、共通部付マルチウェルプレート101が第1軸22まわりに回動し、第1軸22から遠い部分が水平位置から上方及び下方に移動するように揺動することで、共通部付マルチウェルプレート101内の薬液を攪拌させることができる。
第2支持部13は、水平方向に延びる第2水平部24と、第2水平部24の両端部から上方に延びる一対の第2鉛直部25と、一方の第2鉛直部25に設けられた第2駆動部26を有しており、全体としてU字状の形状を有している。
一対の第2鉛直部25は、第1接続部20を介して、第1支持部12を第2軸27まわりに可動可能に支持している。第2駆動部26は、第1支持部12及び保持プレート11が所望の傾斜角度となるように、第1支持部12及び保持プレート11を第2軸27まわりに回動させることができる。
ここで、上記の第2軸27は、平面視において第1軸22に直交し、また、共通部付マルチウェルプレート101の中央下を通過している。そのため、共通部付マルチウェルプレート101が第2軸27まわりに回動すると、共通部付マルチウェルプレート101は水平位置から上下方向に移動するとともに左右に移動するようにして揺動及び並行動する。つまり、共通部付マルチウェルプレート101を第2軸27まわりに回動させることで、第1軸22まわりに回動させる場合とは異なる効果を得ることができる。このように、共通部付マルチウェルプレート101を第1軸22まわり及び第2軸27まわりの両方に回動させることにより、共通部付マルチウェルプレート101内の薬液をまんべんなく攪拌することができる。
回収供給装置30は、共通部付マルチウェルプレート101内の薬液を吸引する吸引ノズル31と、共通部付マルチウェルプレート101に薬液を供給する2つの供給ノズル32と、吸引ノズル31及び供給ノズル32を所望の周方向位置に移動させるノズル回動部33と、吸引ノズル31及び供給ノズル32を上下方向に移動可能に支持するノズル支持部34と、を有している。
吸引ノズル31は、吸引チューブポンプ41(図2参照)を介して図外の廃棄容器につながる吸引チューブ35に接続されている。吸引チューブポンプ41が駆動することで、吸引ノズル31の先端に位置する吸引口から薬液を吸引する。吸引した薬液は吸引チューブ35を介して廃棄容器に排出される。なお、吸引ノズル31は、共通部付マルチウェルプレート101との干渉を避けるために、上方に向かうに従って共通部付マルチウェルプレート101から離れるよう傾斜していてもよい。
各供給ノズル32は、それぞれ供給チューブポンプ42(図2参照)を介して図外の薬液容器につながる供給チューブ36に接続されている。供給チューブポンプ42が駆動することで、供給チューブ36が薬液容器から薬液を吸い上げる。吸い上げた薬液は各供給ノズル32の先端に位置する供給口から共通部付マルチウェルプレート101に供給される。
ノズル回動部33は、吸引ノズル31及び供給ノズル32を保持する3つのノズル保持部37を有している。ノズル回動部33は、ノズル保持部37が吸引ノズル31及び供給ノズル32を保持した状態で、当該ノズル保持部37を鉛直方向に延びる第3軸38まわりに回動する。これにより、吸引ノズル31及び供給ノズル32を所望の周方向位置に移動させることができる。なお、吸引ノズル31及び2つの供給ノズル32は、これらのうち作業を行うノズルのみが共通部付マルチウェルプレート101の上方に位置するように配置されている。
ノズル支持部34は、ノズル回動部33を介して、吸引ノズル31及び供給ノズル32を支持している。ノズル支持部34は、ノズル回動部33を上下方向に移動させることにより、吸引ノズル31及び供給ノズル32を所望の上下方向位置に移動させることができる。
計量装置50は、傾斜装置10を支持するロードセル51を有しており、ロードセル51から送信される信号に基づいて、傾斜装置10及び薬液を含む共通部付マルチウェルプレート101を合わせた重量を測定することができる。ただし、傾斜装置10の重量は既知であることから全体の重量から傾斜装置10の重量を差し引く、又は、傾斜装置10が共通部付マルチウェルプレート101を保持していない状態でゼロ点調整を行うことで、計量装置50は薬液を含む共通部付マルチウェルプレート101の重量を測定することができる。
制御装置70は、CPU、RAM、ROM等によって構成されており、種々の演算を行うとともに、薬液交換装置100全体を制御する。図2は、薬液交換装置100の制御系のブロック図である。図2に示すように、制御装置70は、計量装置50と電気的に接続されており、計量装置50から送信される測定信号に基づいて薬液を含む共通部付マルチウェルプレート101の重量を取得する。
また、制御装置70は、第1駆動部21、第2駆動部26、ノズル回動部33、ノズル支持部34、吸引チューブポンプ41、及び供給チューブポンプ42と電気的に接続されており、各機器の制御信号を送信することにより、各機器を制御する。
さらに、制御装置70は、機能的な構成として、計量装置50が測定した薬液を含む共通部付マルチウェルプレート101の重量に基づいて、共通部付マルチウェルプレート101内の薬液の液量を算出する薬液量算出部71を有している。共通部付マルチウェルプレート101の重量は既知であることから、薬液を含む共通部付マルチウェルプレート101の重量から共通部付マルチウェルプレート101の重量を差し引けば、共通部付マルチウェルプレート101内の薬液の液量を算出することができる。
<薬液交換の動作>
次に、共通部付マルチウェルプレート101が保有する既存の薬液を新たな薬液に交換する際の薬液交換装置100の動作について説明する。ここでは、90%の薬液を交換する作業を2回行うことにより、最終的に99%の薬液を交換する場合について説明する。また、あらかじめ共通部付マルチウェルプレート101は水平な状態で保持プレート11に保持されているものとする。
図3は、制御装置70による制御内容を示したフロー図であって、薬液交換装置100の動作の流れを示したものである。以下、図3に示すフローに沿って、薬液交換装置100の動作を説明する。なお、以下で説明する制御装置70の制御はあくまでも一例であって、本発明の制御は以下で説明するものに限定されない。
図3に示すように、制御が開始されると、制御装置70はノズル回動部33及びノズル支持部34に制御信号を送信し、吸引ノズル31を共通部付マルチウェルプレート101の集合部109に移動させた後、吸引チューブポンプ41に制御信号を送信し、吸引ノズル31によって共通部付マルチウェルプレート101内の薬液の吸引を開始する(ステップS1)。
続いて、制御装置70は、薬液量算出部71が算出した共通部付マルチウェルプレート101内の薬液の液量を取得するとともに、吸引ノズル31の吸引による薬液の液量の減少速度を算出する(ステップS2)。なお、制御装置70は、取得した薬液の液量のデータを全て保存する。
続いて、制御装置70は、第1駆動部21に制御信号を送信し、共通部付マルチウェルプレート101を第1軸22まわりに回動させて、共通部付マルチウェルプレート101の第1軸22から遠い部分が水平位置よりも高くなるように傾斜させる(ステップS3)。これにより、共通部付マルチウェルプレート101内の薬液が集合部109に集合する。
なお、制御装置70は、共通部付マルチウェルプレート101内の薬液の液量と共通部付マルチウェルプレート101の傾斜角度(つまり保持プレート11の傾斜角度)との関係を示したマップデータを記憶しており、このマップデータとステップS2で取得した薬液の液量に基づいて傾斜角度を決定する。具体的には、共通部付マルチウェルプレート101内の薬液の液量が少なくなるにつれて傾斜角度は大きくなり、薬液の液量が一定以下になると傾斜角度は一定となる。
このように、本実施形態では、共通部付マルチウェルプレート101内の薬液の液量に応じた傾斜角度で共通部付マルチウェルプレート101を傾斜させている。そのため、傾斜角度が急激に大きくなるのを抑制し、共通部付マルチウェルプレート101から薬液がこぼれ落ちるのを防ぐことができる。また、薬液の液量が少ないときには傾斜角度が大きくなり、薬液が集合部109に集合しやすくなる。そのため、薬液の回収を速やかに行うことができる。なお、共通部付マルチウェルプレート101の傾斜角度が大きくなりすぎると、共通部付マルチウェルプレート101が傾斜装置10から落下するおそれがある。そのため、この落下を防止するためのロック機構を傾斜装置10に設けてもよい。
続いて、制御装置70は、ステップS2で取得した薬液の液量の減少速度が規定値以下であるか否かを判定する(ステップS4)。吸引ノズル31の吸引口が共通部付マルチウェルプレート101の底に接触して塞がれると、薬液を全く吸引できなくなり、又は、吸引速度が著しく低下する。そこで、本実施形態では、このような状態にあると判断される場合の薬液の液量の減少速度に基づいて規定値を定め、薬液の液量の減少速度が規定値以下であるときは吸引ノズル31の吸引口が共通部付マルチウェルプレート101の底に接触して塞がれると判断する。
薬液の液量の減少速度が規定値以下である場合(ステップS4においてYES)、制御装置70は、ノズル回動部33及びノズル支持部34に制御信号を送信し、吸引ノズル31の周方向位置又は上下方向位置を変更して、集合部109内における吸引位置を変更する(ステップS5)。その後、ステップS6へ進む。なお、薬液の液量の減少速度が規定値以下である場合とは、減少速度がゼロの場合も含まれる。一方、ステップS4において、薬液の液量の減少速度が規定値よりも大きい場合(ステップS4においてNO)にはステップS6へ進む。
ステップS6では、制御装置70は、共通部付マルチウェルプレート101内の薬液の液量が当初の10%にまで減少したか否かを判定する。つまり共通部付マルチウェルプレート101が当初保有していた薬液の90%を回収したか否かを判定する。薬液の液量が当初の10%にまで減少していない場合は(ステップS6でNO)、ステップS2に戻って、ステップS2〜S6を繰り返す。一方、薬液の液量が当初の10%にまで減少した場合は、ステップS7に進む。
ステップS7では、制御装置70は、共通部付マルチウェルプレート101を水平な状態に戻す。そして、制御装置70は、2つある供給チューブポンプ42の1つに制御信号を送信し、供給ノズル32のうちの1つから共通部付マルチウェルプレート101に交換用の新たな薬液を供給する。このとき、共通部付マルチウェルプレート101内の既存の薬液と交換用の薬液をあわせた液量が、共通部付マルチウェルプレート101が当初保有していた薬液の液量と同じ又は所定液量になるように、交換用の薬液を供給する。なお、薬液を供給する位置は、共通部付マルチウェルプレート101の集合部109であっても良いし、それ以外の部分であってもよい。
続いて、制御装置70は、第1駆動部21及び第2駆動部26に制御信号を送信し、共通部付マルチウェルプレート101を第1軸22まわり及び第2軸27まわりに回動させ、共通部付マルチウェルプレート101に新たに供給された交換用の薬液と既存の薬液を攪拌させる(ステップS8)。ただし、薬液の液量が、通常時における液量よりも多い所定量を越えている場合には、ステップS8の攪拌作業(揺動作業)によって薬液がこぼれるおそれがあるため、ステップS8を行わないようにする。
続いて、制御装置70は、ステップS1〜ステップS8の工程を2回行ったか否かを判定する(ステップS9)。ステップS1〜ステップS8の工程を1回しか行っていない場合は(ステップS9でNO)、ステップS1に戻ってステップS1〜9を繰り返す。ただし、2回目のステップS7では、1回目で薬液を供給した供給ノズル32と同じ又は異なる供給ノズル32から共通部付マルチウェルプレート101へ交換用の薬液を供給する。一方、2回行った場合は(ステップS9でYES)、制御を終了する。以上が薬液を交換する際の薬液交換装置100の動作である。
以上のように、本実施形態に係る薬液交換装置100は、比較的簡単な構成で共通部付マルチウェルプレート101内の薬液を容易に交換することができる。しかも、薬液の液量を測定することにより、薬液の交換を定量的に行うことができるため、トレサビリティが確保でき操作の信頼性を向上させることができる。
10 傾斜装置
22 第1軸
27 第2軸
31 吸引ノズル
32 供給ノズル
50 計量装置
70 制御装置
71 薬液量算出部
100 薬液交換装置
101 共通部付マルチウェルプレート
102 共通部
103 ウェル
104 本体
105 第1外壁
106 第2外壁
107 第3外壁
108 第4外壁
109 集合部

Claims (7)

  1. 複数のウェルが形成された本体と、当該本体から上方に延び前記複数のウェルの全体を囲む複数の外壁と、当該複数の外壁によって画された共通部と、を有する共通部付マルチウェルプレート内の薬液を回収する際、前記共通部付マルチウェルプレートを傾斜させて、前記共通部付マルチウェルプレートの角に位置する集合部に前記薬液を集合させる傾斜装置と、
    前記集合部に集合した薬液を吸引する吸引ノズルと、を備える薬液交換装置。
  2. 前記薬液を含む共通部付マルチウェルプレートの重量を測定する計量装置と、
    前記計量装置が測定した前記共通部付マルチウェルプレートの重量に基づいて、前記共通部付マルチウェルプレート内の前記薬液の液量を算出する薬液量算出部と、をさらに備える請求項1に記載の薬液交換装置。
  3. 前記傾斜装置は、前記共通部付マルチウェルプレート内の薬液を回収する際、前記薬液の液量に応じた傾斜角で前記共通部付マルチウェルプレートを傾斜させる、請求項2に記載の薬液交換装置。
  4. 前記吸引ノズルは、前記集合部に集合した薬液を吸引する際、前記薬液の液量の減少速度が規定値以下であるときには、前記集合部内において吸引位置を変更する、請求項2又は3に記載の薬液交換装置。
  5. 前記傾斜装置は、前記共通部付マルチウェルプレート内の薬液を回収する際、前記集合部の位置が変わらないように前記共通部付マルチウェルプレートを傾斜させる、請求項1乃至4のうちいずれか一の項に記載の薬液交換装置。
  6. 前記傾斜装置は、前記共通部付マルチウェルプレート内の薬液を回収する際、前記共通部付マルチウェルプレートを第1軸まわりに回動させて前記共通部付マルチウェルプレートを傾斜させ、
    前記第1軸は、前記共通部付マルチウェルプレートの前記集合部又は前記集合部の近傍を通過し、前記共通部付マルチウェルプレートの前記共通部を画する前記複数の外壁のうち前記集合部に隣接する両側の外壁に対して傾斜している、請求項1乃至5のうちいずれか一の項に記載の薬液交換装置。
  7. 前記共通部付マルチウェルプレートに薬液を供給する供給ノズルを更に備え、
    前記傾斜装置は、前記共通部付マルチウェルプレートを前記第1軸まわり及び第2軸まわりに回動させることで、前記共通部付マルチウェルプレートに供給された薬液と既存の薬液を攪拌させ、
    前記第2軸は、平面視において前記第1軸に直交するとともに、前記共通部付マルチウェルプレートの中央下を通過する、請求項6に記載の薬液交換装置。
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