JP2002261670A - 無線送信装置および無線受信装置 - Google Patents

無線送信装置および無線受信装置

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JP2002261670A
JP2002261670A JP2001052845A JP2001052845A JP2002261670A JP 2002261670 A JP2002261670 A JP 2002261670A JP 2001052845 A JP2001052845 A JP 2001052845A JP 2001052845 A JP2001052845 A JP 2001052845A JP 2002261670 A JP2002261670 A JP 2002261670A
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JP2001052845A
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Yoshitaka Hara
嘉孝 原
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Mitsubishi Electric Corp
YRP Mobile Telecommunications Key Technology Research Laboratories Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
YRP Mobile Telecommunications Key Technology Research Laboratories Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より下りリンクに適したビーム形成を行い、
ユーザ間の相互の信号干渉を抑圧する。 【解決手段】 SDMA方式の基地局、あるいは、CD
MA基地局において、送信電力およびウエイト制御部3
は、仮想上りリンクに基づくビーム形成アルゴリズムに
従い、各ユーザごとに伝搬路情報に基づく相関行列を求
め、その重み付け和による相関行列を用いてウエイト演
算を行う。得られたウエイトを複数のアンテナ素子に対
応する送信信号に乗算して、送信する。これにより、ユ
ーザ間の相互の干渉を抑制する。また、要求品質が異な
る場合にも対応することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の移動局が同
一周波数を用いて同時に基地局と通信を行う無線通信シ
ステムに関するものであり、特に複数のユーザに対して
信号を送信する無線送信装置および複数のユーザからの
信号を受信する無線受信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の移動通信に対する需要の増加に伴
い、多くのユーザを収容できる無線通信システムの構築
が求められている。現在、1つの基地局では、複数の周
波数、時間スロットを用いて多くのユーザの信号を多重
することにより、基地局内に多くのユーザを収容してい
る。しかし、無線周波数事情の逼迫に伴い、最近では時
間周波数領域でのユーザ多重のみならず、空間領域を利
用したユーザ多重も検討され始めている。このような手
法は、空間分割型多元接続方式(SDMA:space Divi
sion Multiple Access)と呼ばれており、1つの基地局
内で複数の指向性ビームを用いて、異なる存在方向のユ
ーザ信号を個々に受信する方式である。指向性ビームを
形成されるにあたってはアダプティブアレーアンテナが
用いられる場合が多い。アダプティブアレーアンテナ技
術も実用段階に迫りつつある現在において、SDMA方
式への期待は高まりつつある。
【0003】また、CDMA(Code Division Multiple
Access)方式は第3世代移動通信における導入が予定
されており、より収容能力の高いシステム構成が求めら
れている。その一環としてCDMA基地局ではアダプテ
ィブアレーの導入が検討されている。基地局用アダプテ
ィブアレーでは、自信号に対してビームを向けると同時
に干渉ユーザに対する指向性を抑圧する。CDMA方式
では多くの干渉ユーザが存在するため、全ての干渉信号
にヌルを形成することはできないが、可能な限り干渉信
号の低減をはかる。このようなビーム形成をユーザごと
に行なうことによって高性能な基地局構成が可能とな
る。
【0004】まず、SDMA方式について説明する。S
DMA方式を実現するにあたっては、基地局のサービス
エリア内(セル)の移動局と基地局との間でアダプティ
ブアレーを利用しつつ回線を確保する必要が生じる。以
下では、従来技術における基地局でのアダプティブアレ
ー形成法について述べる。図12はSDMA方式上りリ
ンクにおける基地局構成である。ここで、1は基地局ア
ンテナ、40は相関行列演算部、41はウエイト演算部
を表す。図13は、前記基地局アンテナ1の詳細を表す
図であり、この図に示すように、前記基地局アンテナ1
は、1a〜1dで示す複数のアンテナ素子によって構成
されている。また、このようなアンテナ素子によって受
信された受信信号は応答ベクトルaとして次式のように
表現される。
【数1】 ここで、ak1,ak2,ak3,ak4はそれぞれ各アンテナ素子
1a〜1dで受信した際の信号の伝搬係数を表してい
る。SDMA方式では、1つの周波数を複数のユーザで
同時に用いる。基地局では複数のユーザから信号を受信
するが、その際には各ユーザが信号伝送に先だって個別
の既知信号を送信する。基地局では各ユーザの既知信号
をアンテナごとに整合フィルタを用いて検出し、その結
果を伝搬係数として用いる。ここでは、ユーザ数をKと
し、Kユーザの応答ベクトルをそれぞれa1,...,aKと
して表す。
【0005】また、基地局では相関行列演算部40にお
いて相関行列Φの計算を行なう。相関行列Φの(i,j)
項は次式で表される。
【数2】 ここで、*は複素共役、E[ ]は平均、xi,xjはそれぞ
れi,j番目のアンテナ素子の複素振幅を表している。
従って、基地局では素子間の相関を計測することによ
り、相関行列Φを得ることができる。
【0006】このように計算された相関行列Φと応答ベ
クトルakを用いると、ユーザkのアダプティブアレー
ウエイトベクトルWkは、
【数3】 と表すことができる。本ウエイトベクトルは合成出力の
信号品質を最も良くする値であることが知られており、
理論的に最適なウエイトベクトルといえる。
【0007】基地局では、ウエイト演算部41において
各ユーザに対してウエイトWkを求め、アンテナ間で信号
合成を行なう。このような信号処理の結果、各ユーザに
対してそれぞれビーム形成が行なわれる。図14は空間
的に各ユーザが複数ビームによって分離されていること
を表す図である。10は基地局、12は移動局、25は
指向性ビームを表している。本図に示されるようにビー
ムは希望信号を強く受信し、干渉信号を抑圧する。この
ような構成により、基地局では多くのユーザを収容する
ことが可能となる。
【0008】一方、下りリンクでは通常上りリンクで得
られたウエイトを用いて信号送信を行なう。この様子を
図15に示す。図中、2は送信ウエイト乗算部、3は送
信ウエイト制御部、4はウエイト乗算器、5は信号コピ
ー器である。下りリンクでは、各ユーザごとに信号に対
するウエイト乗算が送信ウエイト乗算部2において行な
われ、全ユーザの信号が同時に基地局から送信される。
この際、ウエイト乗算を行なうにあたっては、上りリン
クで求められたアダプティブアレーのウエイトが用いら
れる。具体的には、上りリンクウエイトは基地局内でメ
モリに格納され、下りリンクで信号送信を行なう際に
は、格納されたウエイトデータを用いて送信ウエイト乗
算部2においてアンテナごとに乗算が行なわれる。この
ような構成により、下りリンクでは上りリンクと同一の
ビーム形成を行う手法が用いられている(例えば、T.Oh
gane,"Spectral efficiency improvementby base stati
on antenna pattern control for land mobile cellula
r systems,"IEICE Trans. Commun., vol. E77-B, no.
5, pp. 598-605, May 1994.)。
【0009】次に、前記CDMA基地局用アダプティブ
アレーについて説明する。まず、現在までに提案されて
いる上りリンクにおけるCDMA基地局用アダプティブ
アレーの方式について説明を行なう。図16は上りリン
クにおけるCDMA基地局用アダプティブアレーの構成
図であり、図中1は基地局アンテナ、50は各ユーザご
とのアダプティブアレー信号処理部を表している。図1
7はユーザkのアダプティブアレー信号処理部の詳細を
示す図であり、図中51、52はチップ時間間隔の遅延
器、53は逆拡散器、54はウエイト乗算器、55〜5
7は各遅延パスに対応するアダプティブアレー信号処理
部、58はアンテナ間信号合成器、59は遅延パス合成
器であり、通常遅延パス合成器53の操作はRAKE合
成と呼ばれる。また、60はアダプティブアレーウエイ
ト計算部である。
【0010】図16及び図17に示されるように従来方
式では、複数アンテナで受信された信号に対し各ユーザ
ごとにアダプティブアレー信号処理部を構成する。アダ
プティブアレー信号処理部では、MMSE基準に基づき
ウエイト決定が行なわれる。具体的には、ユーザkパス
lに関するアンテナmでのq番目の逆拡散シンボルをy
klm(q)、ユーザkパスlに関する信号ベクトルをY
kl(q)=[ykl1(q),ykl2(q),...,yklM(q)]Tとすると、
ユーザkパスlに関するアダプティブアレーの合成ウエ
イトw'kl=[w'kl1,w'kl2,...,w'klM]Tは次式で表さ
れる。
【数4】 ここで、Φklはユーザkのパスlに関する逆拡散信号の
相関行列、vk,lはユーザk、パスlの相関ベクトル、
q0は演算アルゴリズムの平均化シンボル数、rkl(q)は
ユーザk、パスlの参照シンボル、*は複素共役、Hは
共役転置を表す。この演算を各ユーザ、各パスごとに行
なうことによりアダプティブアレーのウエイトを決定す
ることができる。
【0011】次に、下りリンクにおけるCDMA基地局
用アダプティブアレーの構成について説明する。CDM
A下りリンクでは、基地局において他ユーザへの干渉を
抑えつつ、希望ユーザへのビームを形成することによっ
て、各ユーザの受信信号品質を改善することが可能とな
る。また、この改善効果を利用すれば基地局でのユーザ
収容能力を向上することも可能になる。
【0012】図18に基地局送信アダプティブアレーの
構成を示す。基地局では上りリンクと同一のK人のユー
ザに信号を送信するものとし、各ユーザへの送信用拡散
信号sk(t)=ck(t)・dk(t)が用意される。ここで、c
k(t),dk(t)はそれぞれ拡散符号、データであり、それ
ぞれチップ時間Tc、シンボル時間Tdごとに値が変化す
る。また、E[・]をアンサンブル平均とすると、E[|c
k(t)|2]=E[|dk(t)|2]=1である。基地局では、この
送信用拡散信号をアンテナM個分にコピーし、各ブラン
チごとにウエイト乗算を行なった後アンテナから信号送
信する。
【0013】ユーザkのアンテナmにおけるウエイト係
数をwkm、ユーザkの下りリンクウエイトをwk
[wk1,...,wkM]Tとすると、従来方式ではウエイトwk
は次式で与えられる(例:原田、田中、井原、佐和橋、
安達、"W-CDMA下りリンクにおける適応アンテナア
レイ送信ダイバーシチの屋外実験結果、"電子情報通信
学会無線通信システム(RCS)研究、RCS99-157、Nov,19
99)。
【数5】 すなわち、上りリンクで得られたウエイトを用いて下り
リンクビーム形成が行なわれている。図19は、下りリ
ンクアダプティブアレーの利用環境の一例を示す図であ
り、図中60は移動局、61は基地局を表す。この図に
見られるように、下りリンクビーム形成では各ユーザに
対してビーム形成が行なわれ、他ユーザに対する干渉を
低く抑えることが求められる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、SDM
A方式下りリンク、および、CDMA方式の基地局用ア
ダプティブアレーのいずれにおいても、基地局において
他のユーザへの干渉を抑えつつ、希望ユーザへ信号を送
信するビーム形成が必要となる。このようなビーム形成
によって、1つの基地局においても複数ユーザを同時に
収容することが可能となり、基地局での収容能力の向上
が見込まれる。このような状況に対し、従来方式は、い
ずれも、下りリンクにおいて上りリンクと同一のビーム
形成を行っていた。しかしながら、上りリンク用のウエ
イトが下りリンクにおいて必ずしもよいビーム形成をす
るとは限らない。特に、上下リンクでユーザの通信デー
タ量が異なる場合には、上下リンクのそれぞれにおい
て、異なるビーム形成が必要とされる場合も考えられ
る。また、上下リンクでデータ送信量が同じ場合であっ
ても、上りリンクのビーム形成法が下りリンクにおいて
必ずしもよいとは限らない。さらに、下りリンクでは高
速データ通信環境が想定される。そこでは、データ通信
の増加に伴い、ユーザごとに要求通信品質は大きく異な
る場合も想定される。各ユーザの要求SINRにも差が
生じ、上下リンクでは非対称トラヒック環境が予想され
る。このような環境においてユーザの要求通信品質を満
たしつつ、なおかつ相互干渉を抑えることが必要とされ
る。
【0015】このように、下りリンクにおける基地局ビ
ーム形成法では、ユーザ相互の干渉を低減し、多くのユ
ーザを収容できるビーム形成を行うことが課題となって
いる。また、下りリンクのビーム形成法によって基地局
では収容できるユーザ数に差が生じるため、従来方式よ
りもさらに適したビーム形成を行うことが課題となって
いる。そこで、本発明は、送信局からの送信信号におい
てユーザ相互の干渉を減らすことができ、収容ユーザ数
を向上させることのできる、SDMA方式の下りリン
ク、あるいは、CDMA方式用基地局アダプティブアレ
ーにおける無線送信装置を提供することを目的としてい
る。さらに、ユーザ相互の干渉を減らすことのできるC
DMA方式用の無線受信装置を提供することを目的とし
ている。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の無線送信装置は、複数のアンテナを備え、
複数のユーザに対して信号を送信する無線送信装置であ
って、前記複数のユーザの伝搬路情報に対応する複数の
相関行列に関する重み付け和を行った相関行列を用い
て、前記複数のアンテナに供給する前記各ユーザに対す
る送信信号のウエイトを決定するウエイト決定手段を有
するものである。また、本発明の他の無線送信装置は、
複数のアンテナを備え、複数のユーザに対して信号を送
信する無線送信装置であって、前記複数のユーザの伝搬
路情報に対応する複数の相関行列に関する重み付け和を
行なった相関行列を用いて、前記複数のアンテナに供給
する前記各ユーザに対する送信信号のウエイトを決定す
るウエイト決定手段と、前記ウエイト決定手段により演
算されたウエイトを用いて前記重み付け係数を更新する
更新手段とを有し、前記ウエイト決定手段によるウエイ
ト演算と前記更新手段による重み付け係数演算を繰返し
実行するものである。
【0017】さらに、本発明のさらに他の無線送信装置
は、複数のアンテナを備え、複数のユーザに対して信号
を送信する無線送信装置であって、前記複数のユーザの
伝搬路情報とユーザ間の符号相関を利用して複数の相関
行列を計算し、前記複数の相関行列に対する重み付け和
を行なった相関行列を用いて、前記複数のアンテナに供
給する前記各ユーザに対する送信信号のウエイトを決定
するウエイト決定手段を有するものである。さらにま
た、本発明のさらに他の無線送信装置は、複数のアンテ
ナを備え、複数のユーザに対して信号を送信する無線送
信装置であって、前記複数のユーザの伝搬路情報とユー
ザ間の符号相関を利用して複数の相関行列を計算し、前
記複数の相関行列に対する重み付け和を行なった相関行
列を用いて、前記複数のアンテナに供給する前記各ユー
ザに対する送信信号のウエイトを決定するウエイト決定
手段と、前記ウエイト決定手段により演算されたウエイ
トを用いて前記重み付け係数を更新する更新手段とを有
し、前記ウエイト決定手段によるウエイト演算と前記更
新手段による重み付け係数演算を繰返し実行するもので
ある。
【0018】さらにまた、前記ウエイト決定手段は、特
に直交符号の符号間相関を利用するものである。さらに
また、前記ウエイト決定手段は、送信局で得られる逆方
向信号の受信信号から前記複数ユーザの応答ベクトル及
び相関行列を推定し、前記複数のアンテナに供給する前
記各ユーザに対する送信信号の送信ウエイトを決定する
ものである。さらにまた、前記ウエイト決定手段は、前
記各ユーザの受信局が、送信局が送信する既知信号を利
用して行う伝搬路推定結果を利用して、前記複数のアン
テナに供給する前記各ユーザに対する送信信号の送信ウ
エイトを決定するものである。さらにまた、前記ウエイ
ト決定手段は、前記複数ユーザの要求するSINRに基
づいて、前記複数のアンテナに供給する前記各ユーザに
対する送信信号の送信ウエイトを決定するものである。
さらにまた、前記ウエイト決定手段は、前記各ユーザの
受信機におけるRAKEフィンガ数に基づいて、前記複
数のアンテナに供給する前記各ユーザに対する送信信号
の送信ウエイトを決定するものである。さらにまた、前
記ウエイト決定手段による送信ウエイトの決定と同時
に、前記複数ユーザと送信局の間で各ユーザの受信SI
NRが必要とされるSINRと一致するよう送信電力値
を調整する手段を有することにより、送信局からの送信
電力を低減するものである。さらにまた、送信局におい
て時間遅延を有する希望信号の重ね合わせにより生成さ
れた信号の送信を行なうようになされているものであ
る。
【0019】さらにまた、本発明のさらに他の無線送信
装置は、複数のアンテナを備え、複数のユーザに対して
信号を送信する無線送信装置であって、仮想的に前記複
数のユーザから信号を受信する状態を想定し、該想定に
基づいて前記複数のアンテナに供給する前記各ユーザに
対する送信信号のウエイトを決定するウエイト決定手段
を有するものである。さらにまた、本発明のさらに他の
無線送信装置は、前記複数のユーザの伝搬路情報に対応
する複数の相関行列に関する重み付け和を行った相関行
列と、当該ユーザの伝搬路情報に対応する相関行列とに
対する一般固有値を用いて、前記複数のアンテナに供給
する前記各ユーザに対する送信信号のウエイトを決定す
るウエイト決定手段を有するものである。さらにまた、
本発明の無線受信装置は、複数のアンテナを備え、複数
のユーザからの信号を受信する無線受信装置であって、
前記複数のユーザの伝搬路情報とユーザ間の符号相関を
利用して複数の相関行列を計算し、各ユーザのRAKE
合成後の受信SINRが必要とするSINR以上であ
り、かつ、送信局の総送信電力が最小となるように求め
たウエイトを、前記複数のユーザからの信号受信時にお
ける受信ウエイトとして用いるものである。
【0020】
【発明の実施の形態】まず、前記SDMA方式の下りリ
ンクに関する本発明の各実施の形態について説明する。 (実施の形態1)図1はSDMA方式の下りリンクに関
する本発明の概要を説明する最も基本的な基地局構成を
示している。図中、1は基地局アンテナ、2は送信ウエ
イト乗算器、3は送信電力及びウエイト制御部、4はウ
エイト乗算器、5は信号コピー器、6は電力変換器を表
す。ここで、前記基地局アンテナ1は、図示するように
複数M個のアンテナ素子から構成されている。また、前
記送信ウエイト乗算器2は、各ユーザ対応に設けられて
おり、各送信ウエイト乗算器2は、図示するように、信
号コピー器5と複数個のウエイト乗算器4を有してい
る。以下では、図1に基地局における信号処理構成につ
いて説明する。基地局では上りリンクと同一のKユーザ
に信号を送信するものとし、ユーザk(k=1,...,K)
への信号sk(t)を用意する。ここで、E[・]をアンサン
ブル平均とするとE[|sk(t)|2]=1である。基地局で
は、ユーザkの信号に対して電力変換器6において√P
kの乗算を行い、信号電力をPkに変換する。電力変換さ
れた信号は信号コピー器5においてアンテナ数M個分に
コピーされ、送信ウエイト乗算器4において各ブランチ
ごとにウエイト乗算が行なわれた後、アンテナ1から送
信される。
【0021】本構成において、各ユーザの送信電力Pk
及びウエイトwkは送信電力兼ウエイト制御部3におい
て一括に制御される。すなわち、送信電力兼ウエイト制
御部3では各ユーザの通信品質、信号到来方向等を考慮
した上で、全ユーザのPk及びwkを一括して決定する。
この際、他セルへの干渉及び他ユーザへの干渉を抑えつ
つ各ユーザの要求受信品質を満たすPk及びwkの決定が
重要な課題となる。
【0022】次に、移動局kから基地局Mアンテナへの
伝搬路について述べる。ここでは、移動局kから基地局
Mアンテナへのインパルス応答hk(t)を次式のL波モデ
ルで表す。
【数6】 ここで、Tdはシンボル時間、ak,lはパスlの伝搬ベク
トル、uk,lは規格化伝搬ベクトル、ρk,lはユーザk,
パスlのアンテナlにおける複素伝搬係数、ξk,l,m
ユーザkパスlにおけるアンテナmのアンテナ1に対す
る相対位相を表す。なお、遅延波(l≧2)はシンボル
間干渉(ISI:Intersymbol Interference)の要因と
なる。
【0023】次に、下りリンクにおいて各移動局が受信
時に必要とする信号電力対干渉雑音電力比(SINR:
Signal-to-interference-plus-noise ratio)について
述べる。下りリンクにおけるユーザkの必要SINRを
γkとする。マルチメディア通信では通信データに応じ
てさまざまなBER及び伝送速度が要求される。伝送速
度に応じて変調方式が選定され、要求BERから必要S
INRが決定される。従って、必要SINRは通信ごと
にさまざまな値となる。ここでは、移動局kの要求する
必要SINRをγkと表す。
【0024】このような状況において、基地局では各ユ
ーザの要求SINRを満たしつつ、送信電力を最小とす
るビーム形成を行うことが求められる。送信電力の低下
は他セルへの干渉を低減する。また自セルにおいても基
地局の送信電力が最大値に達するまでに多くのユーザの
収容が可能となる。
【0025】ここでは、まず送信局では送信ウエイトを
決定するにあたって、送信局内で「仮想上りリンク」を
考える。ここで、「仮想上りリンク」とは送信局内での
仮想的なものであり、最終的にはあとで示す[Algorithm
A]を実行することになる。仮想上りリンクで計算され
たウエイトは下りリンク送信ウエイトとして用いられ
る。以下では、「仮想上りリンク」の内容について述べ
る。
【0026】図2に「仮想上りリンク」の構成を示す。
図中、10は基地局、11は伝搬路、12は移動局を表
す。「仮想上りリンク」では、ユーザk(12)が伝搬
路(11)hk(t)において電力hat{P}kで信号送信する
仮想上りリンクを想定する。(なお、式中で、文字の上
に^が付された記号を文中では、hat{ }で表すこととす
る。) また、基地局は図3の構成に従い、M個のアンテナを用
いて信号受信する状態を想定する。ここで、20は信号
合成器、21はウエイト制御部、22はウエイト乗算
器、23はウエイトを表す。ユーザkのアンテナmにお
ける受信ウエイト係数をwkmとすると、ユーザkの受信
信号は各アンテナの信号をウエイトwk=[w k,1,...,
wk,M]Tで合成することにより求められる。ただし、wk
はwk Hk,1=1を満たすウエイトである。
【0027】仮想上りリンクでは各ユーザが必要SIN
Rγkを満たし、なおかつ全ユーザの送信電力を最小と
する以下の最適化が行なわれる。すなわち、最適化条件
(Op.1)は次式で与えられる。
【数7】 ここで、J1はユーザの総送信電力、hat{Γ}kは基地局
におけるユーザkの受信信号SINRを表す。この最適
化条件は基地局でのMVDR(Minimum Variance Disto
rtionless Response)ウエイト制御と各ユーザの送信電
力制御の繰返しにより達成できる。すなわち、基地局で
はある送信電力状態のもとでユーザごとにMVDRウエ
イトを決定する。次に、各ユーザの信号品質が必要SI
NRγkに近づくようユーザの送信電力の変更を行な
う。送信電力の変更を行なうと、基地局では再びMVD
Rウエイトの決定を行なう。この繰返し制御により最終
的には(式2)の最適状態が達成できる。
【0028】以下では、評価関数J1を最小化を達成す
るためにウエイトに課せられる条件について述べる。状
態nにおいて各ユーザ12が伝搬路(11)hk(t)にお
いて信号電力hat{P}k (n)で信号送信しているとする。
このとき、基地局におけるユーザkのMVDRウエイト
k (n)は次式で与えられる。
【数8】 ここで、Iは単位ベクトルを表す。
【0029】ウエイトwk (n)によって合成信号が得られ
ると、基地局における希望信号電力Sk (n)及び干渉雑音
電力Ik (n)はそれぞれ次式で表される。
【数9】
【0030】次に、「仮想上りリンク」ではこの受信信
号を基準として各ユーザが上りリンク送信電力制御を行
なう。以下では、この上りリンク送信電力制御について
述べる。上りリンク送信電力制御ではユーザkの状態n
+1における送信電力hat{P}k (n+1)を以下のように決
定する。
【数10】 すなわち、この送信電力制御では状態nでの受信SIN
Rと必要SINRの差分に応じて信号電力の変更を行な
う。この送信電力制御は全ユーザに対して同時に行なわ
れる。従って、状態n+1でのユーザの送信電力を行列
形式で表すと次式が成り立つ。
【数11】 ここで、Q(n)はQk (n)=hat{P}k (n)k,1|2を要素に
持つベクトルである。結局、ウエイト更新(式3)と送
信電力制御(式5)の繰返しにより、最適条件が達成で
きる。
【0031】以上の手続きを繰返して行なうことによ
り、送信ウエイトを求めることができる。もう一度、ウ
エイト演算アルゴリズムを書きなおすと以下のようにな
る。 [Algorithm A] 1)信号電力の初期値Qk (1)(k=1,...,K)を設定す
る。 2)k=1,...,Kに対して次式のウエイトを求める
【数12】 3)ベクトルQ(n+1)を求める
【数13】 nに1をたして再び制御2)に戻り、収束するまで制御
2)及び制御3)をn w回繰返す。
【0032】本制御において任意の初期値Qk (1)(k=
1,...,K)を設定可能である。また、[Algorithm A]では
Ωiとuk,1が与えられれば、ウエイトwk (n)の演算を行
なうことができる。この過程において、|ρk,1|2の絶対
的な値は必要とされない。このような手法により、J1
を最小とするウエイトを「仮想上りリンク」で求めるこ
とができる。
【0033】また、[Algorithm A]では、2)において
各ユーザの相関行列Ωiに対する重み付け和を行なった
相関行列Φ(n)を用いてウエイトを求め、3)において
重みつけ係数Q(n)の更新をウエイトをもとに行なう。
その結果を用いて、再び2)ではウエイト演算を行な
う。このように、ウエイトと重み付け係数の更新を交互
に行なうアルゴリズムとなっている。
【0034】図1の下りリンクビーム形成では「仮想上
りリンク」で求められた各ユーザのウエイトを用いてビ
ーム形成を行う。このようなビーム形成法により、基地
局では下りリンクにおける各ユーザの要求SINRを考
慮したビーム形成が可能となる。また、「仮想上りリン
ク」において最適化を達成するウエイトを下りリンクに
おいて用いると、実際の下りリンクにおいてもユーザ相
互に与える干渉を減らすことが可能となる。
【0035】(実施の形態2)上記実施の形態1では、
下りリンクにおけるビーム形成のみを扱った。これに対
して、本実施の形態では、下りリンクでビーム形成する
と同時に送信電力制御を行なう。図4に下りリンク送信
電力制御の概念を示す。図中24は移動局から基地局へ
の伝搬係数情報の送信チャネル、25は下りリンクビー
ムパターンを示す。以下では、図4を参照しつつ、本実
施の形態で用いる下りリンク閉ループ送信電力制御につ
いて説明する。
【0036】実施の形態1の手法に従って、下りリンク
ビーム形成25が行なわれると、各ユーザに対して一定
の電力でまず信号が送信される。各移動局12では受信
SINRと必要SINRの比αkを求め、基地局にチャ
ネル24を用いて送信する。閉ループ送信電力制御の状
態nにおけるαk値をαk (n)とすると、基地局ではαk
(n)に基づいてユーザkへの送信電力を前回のαk (n)
に設定する。送信電力の変更は全ユーザに対して同時に
行なわれるため、1回の送信電力の変更では受信SIN
Rと必要SINRは一致しない。しかし、この制御を複
数回繰返すことにより、受信SINRを要求SINRと
一致させることができる。このような送信電力制御法を
用いることにより、各ユーザの受信SINRを要求SI
NRと等しくすることが可能となる。また、実施の形態
1の下りリンクビーム形成法とあわせて用いると、基地
局から各ユーザへの送信電力の総和を小さく抑えること
が可能となる。従って、基地局では送信電力の低い状態
が実現され、他のセルへの干渉電力も従来方式で閉ルー
プ送信電力制御を用いる場合に比べてより低く抑えるこ
とが可能となる。
【0037】なお、ここでは下りリンクビーム形成が完
了した後に閉ループ送信電力制御を行なった。しかし、
その他に下りリンクビーム形成を行いながら、送信電力
制御を行なう構成も可能である。具体的には、[Algorit
hm A]において2)及び3)の操作を1回行なうと同時
に閉ループ送信電力制御の状態nを1回更新する。この
ように、ウエイト制御と送信電力制御を交互に行なう構
成も可能である。また、[Algorithm A]を複数回行なう
間に送信電力制御を1回行なう構成も可能である。
【0038】(実施の形態3)前記実施の形態1では、
全ての伝搬路パラメータが既知であるものとして、下り
リンクビーム形成を行った。これに対して、本実施の形
態では、同一周波数において時間的に上下リンク交互に
伝送を行なうTDD(Time Division Duplex)型通信に
おいて、上りリンクの受信信号情報を用いて下りリンク
ビーム形成を行う。図5に本実施の形態において上りリ
ンク受信信号情報を得るための基地局構成図を示す。図
中、30は各ユーザに対応する整合フィルタ部、31は
デジタルフィルタを表す。以下では、上りリンクの受信
信号を用いて、下りリンクビーム形成用の伝搬路パラメ
ータを計算する手法について説明する。
【0039】[Algorithm A]では、ΩkとΩk'を用いてウ
エイトを求めるが、ΩkとΩk'はuk ,l及び|ρk,l/ρ
k,1|2によって決定される値である。TDDシステムで
は、上りリンクでのユーザkの受信信号からuk,l及び|
ρk,l/ρk,1|2を推定できる。具体的には、上りリンク
において基地局の各アンテナに各ユーザの既知信号に対
応する整合フィルタ31を用意し、ユーザの信号を相関
検出する。ユーザkのパス1をアンテナmで相関検出し
た場合の出力をaklmとするとuk,l及び|ρk,l/ρk,1|
2はそれぞれ次式で与えられる。
【数14】
【0040】この計算手法では電力比のみを用いている
ので、上りリンクでの送信電力制御時にも問題なく適用
できる。従って、上りリンク受信信号を用いてΩk
Ωk'を求め、[Algorithm A]から最適ウエイトを演算す
ることにより下りリンク最適ビーム形成を行なうことが
できる。このように本実施の形態の下りリンクビーム形
成法では、上りリンク受信信号の情報を用いて下りリン
クビーム形成を行うことができる。また、下りリンクビ
ーム形成後、実施の形態2の下りリンク送信電力制御を
組合せて利用することも可能である。
【0041】(実施の形態4)前記実施の形態1では、
全ての伝搬路パラメータが既知であるものとして、下り
リンクビーム形成を行った。これに対して、本実施の形
態では、基地局から送信される下りリンクパイロット信
号を用いて移動局で伝搬路測定を行なう。各ユーザはそ
の結果を基地局へ伝達し、その伝搬路情報を用いて下り
リンクビーム形成を行う。図6に本実施の形態における
制御法の概念図を示す。図中、32は伝搬路情報を伝達
するチャネルを示す。
【0042】以下では、図6を参照しつつ本実施の形態
における下りリンクパイロット信号を用いた伝搬路測定
法について述べる。基地局ではM本のアンテナから既知
信号を全ユーザに向けて送信する。この際、各アンテナ
では異なるパターンの基地信号を用いて信号送信を行な
う。各アンテナでの既知信号は互いに直交化された信号
が用いられる場合もある。また、そうでない場合もあ
る。
【0043】移動局では基地局からの既知信号を受信す
ると、基地局の各アンテナからの既知信号に対応する整
合フィルタを用いて、各アンテナからの信号を相関検出
する。移動局kのM個の整合フィルタからの相関検出さ
れる第1番目のパスの相関出力をそれぞれak,l,1,...,
k,l,Mとすると、ベクトルak,l=[ak,l,1,...,
ak,l ,M]Tは基地局の各アンテナと移動局kとの間の伝搬
ベクトルを表す。各移動局は測定した伝搬ベクトルa
k,lを基地局へ通知し、実施の形態1における伝搬ベク
トルak,lに相当する値として利用する。従って、本実
施の形態では下りリンクにおける基地局からのパイロッ
ト信号を利用して、各ユーザの伝搬ベクトルを求め、そ
の結果をチャネル32を用いて基地局に通知することに
より、下りリンクウエイト決定を行なう。
【0044】前記実施の形態3ではTDD方式の場合
に、基地局において上りリンク受信信号情報を用いる手
法について述べた。これに対して、本実施の形態におけ
る手法では上りリンク受信信号情報を用いないため、T
DD通信に限らずFDD(Frequency Division Duple
x)などさまざまなタイプの通信で用いることができ
る。また、下りリンクビーム形成後、実施の形態2の送
信電力制御を組合せて利用することも可能である。
【0045】(実施の形態5)本実施の形態では、前記
実施の形態1において[Algorithm A]において決められ
た時間内に制御2)及び3)を1回のみ行なう。この場
合には、初期値Qk (1)に完全に依存した送信ウエイトが
制御2)において計算される。この場合、ウエイトは各
ユーザの伝搬情報から得られる各ユーザの相関行列Ωk
を初期値Qk (1)に関して重み付けした相関行列Φ(1)
用いてウエイト決定される。従って、適切な初期値Qk
(1)を設定すれば、1回のみウエイト演算を行なうこと
により、送信ウエイトを求めることも可能となる。この
場合には、ウエイト更新を行なわないため、演算量を少
なくすることが可能となる。また、所定の重要度に応じ
て初期値Qk (1)を設定することにより、ユーザの重要度
に応じたビーム形成が可能となる。
【0046】次に、CDMA方式の基地局用アダプティ
ブアレーに関する本発明の各実施の形態について説明す
る。 (実施の形態6)図7は本発明のCDMA方式の基地局
用アダプティブアレーに関する実施の形態の概要を説明
する最も基本的な基地局構成を示している。図中、1は
基地局アンテナ、2は送信ウエイト乗算器、3は送信電
力及びウエイト制御部、4はウエイト乗算器、5は信号
コピー器、6は電力変換器を表す。以下では、図7に基
地局における信号処理構成について説明する。基地局で
は上りリンクと同一のKユーザに信号を送信するものと
し、ユーザk(k=1,...,K)への拡散信号sk(t)=ck(t)
・dk(t)を用意する。ここで、E[・]をアンサンブル平均
とするとE[|sk(t)|2]=1である。基地局では、ユー
ザkの信号に対して電力変換器6において√Pkの乗算
を行い、信号電力をPkに変換する。電力変換された信
号は信号コピー器5においてアンテナ数M個分にコピー
され、送信ウエイト乗算器4において各ブランチごとに
ウエイト乗算が行なわれた後、アンテナ1から送信され
る。
【0047】本構成において、各ユーザの送信電力Pk
及びウエイトwkは送信電力兼ウエイト制御部3におい
て一括に制御される。すなわち、送信電力兼ウエイト制
御部3では各ユーザの通信品質、信号到来方向等を考慮
した上で、全ユーザのPk及びwkを一括して決定する。
この際、他セルへ及び他ユーザへの干渉を抑えつつ各ユ
ーザの要求受信品質を満たすPk及びwkの決定が重要な
課題となる。
【0048】ここで、各ユーザの送信信号の関係につい
て説明を行なう。送信信号はユーザ間でチップ同期及び
シンボル同期を有する。また、拡散符号ck(t)はシンボ
ル時間Tdに等しい周期を有する直交符号であり、次式
の関係を満たす。
【数15】 ここで、Tcはチップ時間、G=Td/Tcは拡散利得、
k(t)はデータでありt=Tc,2Tc,...,GTcにおい
て一定値を取る。上式において、各ユーザの拡散符号は
互いに直交関係にある。従って、遅延波が存在しない場
合には互いに干渉は及ぼさない。
【0049】移動局kから基地局Mアンテナへの伝搬路
について述べる。ここでは、移動局kから基地局Mアン
テナへのインパルス応答hk(t)を次式のL波モデルで表
す。
【数16】 ここで、Tcはチップ時間、ak,lはパスlの伝搬ベクト
ル、uk,lは規格化伝搬ベクトル、ρk,lはユーザk、パ
スlのアンテナ1における複素伝搬係数、ξk ,l,mはユ
ーザk,パスlにおけるアンテナmのアンテナ1に対す
る相対位相を表す。なお、この(式6)と前記(式1)
と比較すると、シンボル時間Tdに代えて、チップ時間
Tcが用いられている点が相違している。
【0050】また、前述の場合と同様に、下りリンクに
おけるユーザkの必要SINRをγ kとする。マルチメ
ディア通信では通信データに応じてさまざまなBER及
び伝送速度が要求される。伝送速度に応じて変調方式が
選定され、要求BERから必要SINRが決定される。
従って、必要SINRは通信ごとにさまざまな値とな
る。ここでは、移動局kの要求する必要SINRをγk
と表す。このような状況において、基地局では各ユーザ
の要求SINRを満たしつつ、送信電力を最小とするビ
ーム形成を行うことが求められる。送信電力の低下によ
り基地局は他セルへの干渉を低減することができる。ま
た自セルにおいても基地局の送信電力が最大値に達する
までに多くのユーザの収容が可能となる。
【0051】ここで、前述と同様に、送信局では送信ウ
エイトを決定するにあたって、送信局内で「仮想上りリ
ンク」を考える。この[仮想上りリンク」の構成は、前
記図2に示したものと同様である。そして、「仮想上り
リンク」で計算されたウエイトは下りリンク送信ウエイ
トとして用いられる。また、基地局は図8の構成に従
い、M個のアンテナを用いてパス1を信号受信する状態
を想定する。ここで、20は信号合成器、21はウエイ
ト制御部、22aは逆拡散器、22bはウエイト乗算
器、23はウエイトを表す。ユーザkのアンテナmにお
ける受信ウエイト係数をwkmとすると、ユーザkの受信
信号は各アンテナの信号をパス1に関して逆拡散した
後、ウエイトwk=[wk,1,...,wk,M] Tで合成すること
により求められる。ただし、wkはwk Hk,1=1を満た
すウエイトである。
【0052】前述の場合と同様に、仮想上りリンクでは
各ユーザが必要SINRγkを満たし、なおかつ全ユー
ザの送信電力を最小とするために、前記(式2)で示さ
れる最適化条件(Op.1)による最適化が行なわれる。す
なわち、基地局ではある送信電力状態のもとでユーザご
とにMVDRウエイトを決定する。次に、各ユーザの信
号品質が必要SINRγkに近づくようユーザの送信電
力の変更を行なう。送信電力の変更を行なうと、基地局
では再びMVDRウエイトの決定を行なう。この繰返し
制御により最終的には前記(式2)の最適状態が達成で
きる。
【0053】次に、評価関数J1を最小化を達成するた
めにウエイトに課せられる条件について述べる。状態n
において各ユーザ12が伝搬路(11)hk(t)において
信号電力hat{P}k (n)で信号送信しているとする。この
とき、基地局におけるユーザkのMVDRウエイトwk
(n)は次式で与えられる。
【数17】 ここで、Iは単位ベクトルを表す。また、Φki (n)は次
式で表される。
【数18】 ここで、ξk(i,l)及びφk(i,l)はユーザkとユーザiの
パス1との符号間相関を表す。相関行列Φki (n)はユー
ザkパス1の逆拡散信号に関する相関行列を表してい
る。ユーザkパス1に関して逆拡散を行なう際に、他ユ
ーザの信号は符号相関ξk(i,l)及びφk(i,l)に従って抑
圧される。その結果、逆拡散信号に関する相関行列は上
式の形式で表される。
【0054】ウエイトwk (n)によって合成信号が得られ
ると、基地局における希望信号電力Sk (n)及び干渉雑音
電力Ik (n)はそれぞれ次式で表される。
【数19】
【0055】次に、前述の場合と同様に、この受信信号
を基準として各ユーザが上りリンク送信電力制御を行な
う。すなわち、前記(式4)を用いて送信電力制御を行
い、状態nでの受信SINRと必要SINRの差分に応
じて信号電力の変更を行なう。状態n+1でのユーザの
送信電力を行列形式で表すと次式が成り立つ。
【数20】 ここで、Q(n)はQk (n)=hat{P}k (n)k,1|2を要素に
持つベクトルである。結局、ウエイト更新(式7)と送
信電力制御(式9)の繰返しにより、最適条件(Op.1)
が達成できる。
【0056】以上の手続きを繰返して行なうことによ
り、送信ウエイトを求めることができる。もう一度、ウ
エイト演算アルゴリズムを書きなおすと以下のようにな
る。 [Algorithm A'] 1)信号電力の初期値Qk (1)(k=1,...,K)を設定す
る。 2)k=1,...,Kに対して次式のウエイトを求める
【数21】 3)ベクトルQ(n+1)を求める
【数22】 nに1をたして再び制御2)に戻り、収束するまで制御
2)及び制御3)をn w回繰返す。
【0057】本制御において任意の初期値Qk (1)(k=
1,...,K)を設定可能である。また、[Algorithm A']で
はΩk,iとuk,1が与えられれば、ウエイトwk (n)の演算
を行なうことができる。行列Ωk,iは図9に示す基地局
内のξk(i,l)、φk(i,l)のテーブルを用いて計算され
る。また、[Algorithm A']では各ユーザのMVDRウエ
イトを求めるにあたって、ユーザごとにΦk (n)の逆行列
演算が必要となる。また、[Algorithm A']では、制御
2)において、各ユーザの相関行列Ωk,iに対する重み
付け和を行なった相関行列Φk (n)を用いてウエイトを求
め、制御3)において求められたウエイトをもとに重み
つけ係数Q(n)の更新を行なう。その結果を用いて、再
び制御2)ではウエイト演算を行なう。このように、ウ
エイトと重み付け係数の更新を交互に行なうアルゴリズ
ムとなっている。
【0058】図7の下りリンクビーム形成では「仮想上
りリンク」で求められた各ユーザのウエイトを用いてビ
ーム形成を行う。このようなビーム形成法により、基地
局では下りリンクにおける各ユーザの要求SINRを考
慮したビーム形成が可能となる。また、「仮想上りリン
ク」において最適化を達成するウエイトを下りリンクに
おいて用いると、実際の下りリンクにおいてもユーザ相
互に与える干渉を減らすことが可能となる。
【0059】(実施の形態7)前記実施の形態6で用い
られるΩk,iはユーザkとユーザiに依存しており、Φk
(n)=Σi=1 Ki (n)Ωk,i+Iはユーザごとに異なる。従
って、ウエイト演算過程においてユーザごとにΦk (n)
関する逆行列演算が必要であり、演算量が膨大になる。
本実施の形態では、(式8)のΩk,iをより簡易な関数
に置きかえることによって演算量を減らす。以下では、
本実施の形態におけるΩk,iの計算方法について説明す
る。
【0060】本実施の形態では、仮想上りリンクにおい
て各ユーザがシンボル時間よりも十分周期の長いロング
符号を用いる場合を想定する。このとき、相関行列Ω
k,iは次式で与えられる。
【数23】 上式では、行列Ωk,iはユーザiのみに依存する。この
場合にはΦk (n)=Σi=1 Ki (n)Ωk,i+Iはkに依存す
ることなく各ユーザで同一となるため、Φk (n)をユーザ
間で共通化できる。従って、基地局ではユーザごとに逆
行列演算を行なう必要はなくなり一つの逆行列Φk (n)-1
を全ユーザで共有できる。本実施の形態による演算方法
では逆行列演算数を減らすことが可能となり、基地局で
の演算量を軽減することができる。
【0061】(実施の形態8)本実施の形態では、(式
10)の代わりに次式のΩk,iを用いる。
【数24】 (式11)では、各ユーザのl=1のパスは相関行列に
含まれていない。実際の下りリンクでは、各ユーザのパ
ス1は直交符号を使っており直交関係が保たれているた
め、互いに干渉を及ぼさない。従って、パス1を相関行
列成分から除去することにより、より直交符号に近い特
性の相関行列演算ができる。このように、本実施の形態
におけるΩk,iを用いると、基地局での演算量を軽減し
つつ、下りリンクCDMAにおけるユーザ間直交符号の
性質も考慮した相関行列を用いることができる。
【0062】(実施の形態9)実施の形態6〜8では、
下りリンクにおけるビーム形成のみを扱った。これに対
して、本実施の形態では、前記図4に関して説明した実
施の形態2と同様に、下りリンクでビーム形成すると同
時に送信電力制御を行なう。すなわち、実施の形態6〜
8の手法に従って、下りリンクビーム形成25が行なわ
れると、各ユーザに対して一定の電力でまず信号が送信
される。各移動局12では受信SINRと必要SINR
の比αkを求め、基地局にチャネル24を用いて送信す
る。閉ループ送信電力制御の状態nにおけるαk値をαk
(n)とすると、基地局ではαk (n)に基づいてユーザkの
送信電力を前回のαk (n)倍に設定する。この制御を複数
回繰返すことにより、受信SINRを要求SINRと一
致させることができる。このような送信電力制御法を用
いることにより、各ユーザの受信SINRを要求SIN
Rと等しくすることが可能となる。また、実施の形態6
の下りリンクビーム形成法とあわせて用いると、基地局
から各ユーザへの送信電力の総和を小さく抑えることが
可能となる。従って、基地局では送信電力の低い状態が
実現され、他のセルへの干渉電力も従来方式で閉ループ
送信電力制御を用いる場合に比べてより低く抑えること
が可能となる。
【0063】なお、ここでは下りリンクビーム形成が完
了した後に閉ループ送信電力制御を行なった。しかし、
その他に下りリンクビーム形成を行いながら、送信電力
制御を行なう構成も可能である。具体的には、[Algorit
hm A']において制御2)及び制御3)の操作を1回行な
うと同時に閉ループ送信電力制御の状態nを1回更新す
る。このように、ウエイト制御と送信電力制御を交互に
行なう構成も可能である。また、[Algorithm A']を複数
回行なう間に送信電力制御を1回行なう構成も可能であ
る。
【0064】(実施の形態10)前記実施の形態6〜8
では、全ての伝搬路パラメータが既知であるものとし
て、下りリンクビーム形成を行った。これに対して、本
実施の形態では、前記実施の形態3と同様に、同一周波
数において時間的に上下リンク交互に伝送を行なうTD
D(Time Division Duplex)型通信において、上りリン
クの受信信号情報を用いて下りリンクビーム形成を行
う。図10に本実施の形態において上りリンク受信信号
情報を得るための基地局構成図を示す。図中、30は各
ユーザに対応する整合フィルタ部、31aは逆拡散器、
31bは既知信号に対応するマッチドフィルタを表す。
以下では、上りリンクの受信信号を用いて、下りリンク
ビーム形成用の伝搬路パラメータを計算する手法につい
て説明する。
【0065】[Algorithm A']を実行するにあたってΩ
k,iが重要となる。Ωk,iはuk,1、ρk ,l/ρk,1、ξ
k(i,l)、φk(i,l)により決定されるが、ξk(i,l)、φ
k(i,l)は図9に示す基地局内の参照テーブルより得られ
る。また、uk,1、ρk,l/ρk,1はCDMA上りリンク
の受信信号より推定される。具体的には、アンテナごと
に各ユーザ、各パスの逆拡散を行なう。また、逆拡散信
号と既知信号との相関検出によりユーザk、パス1の応
答ベクトルa'kl=[a'k,l,1,...,a'k,l,M]Tを推定す
る。このとき、uk,1及びρk,l/ρk,1はそれぞれ次式
で与えられる。
【数25】 この計算手法では電力比のみを用いているので、上りリ
ンクでの送信電力制御時にも問題なく適用できる。従っ
て、上りリンク受信信号を用いてΩk,iを求め、[Algori
thm A']から最適ウエイトを演算することにより下りリ
ンク最適ビーム形成を行なうことができる。このように
本実施の形態の下りリンクビーム形成法では、上りリン
ク受信信号の情報を用いて下りリンクビーム形成を行う
ことができる。
【0066】(実施の形態11)前記実施の形態6で
は、全ての伝搬路パラメータが既知であるものとして、
下りリンクビーム形成を行った。これに対して、本実施
の形態では、前記実施の形態4と同様に、基地局から送
信される下りリンクパイロット信号を用いて移動局で伝
搬路測定を行なう。すなわち、基地局ではM本のアンテ
ナから各アンテナ毎に異なるパターンの既知信号を全ユ
ーザに向けて送信する。移動局では、基地局の各アンテ
ナからの既知信号に対応する整合フィルタを用いて、各
アンテナからの信号を相関検出し、基地局の各アンテナ
と移動局kとの間の伝搬ベクトルak,lを測定する。各
移動局は測定した伝搬ベクトルak,lを基地局へ通知
し、基地局では、実施の形態6における伝搬ベクトルa
k,lに相当する値として利用する。従って、本実施の形
態では下りリンクにおける基地局からのパイロット信号
を利用して、各ユーザの伝搬ベクトルを求め、その結果
をチャネル32を用いて基地局に通知することにより、
下りリンクウエイト決定を行なう。前記実施の形態10
ではTDD方式の場合に、基地局において上りリンク受
信信号情報を用いる手法について述べた。これに対し
て、本実施の形態における手法では上りリンク受信信号
情報を用いないため、TDD通信に限らずFDD(Freq
uency Division Duplex)などさまざまなタイプの通信
で用いることができる。また、下りリンクビーム形成
後、実施の形態9の送信電力制御を組合せて利用するこ
とも可能である。
【0067】(実施の形態12)前記実施の形態6で
は、仮想上りリンクにおいてパス1を希望信号と考え、
他の遅延時間を有するパスを希望信号とは考えなかっ
た。しかし、遅延を有する他のパスを希望信号としてウ
エイト演算アルゴリズムを構成することも可能である。
本実施の形態では、他のパスを希望信号として含めた場
合の構成について説明する。
【0068】本実施の形態では、仮想上りリンクにおい
て図16及び図17と同じくアダプティブアレーと同時
に遅延タップを有するRAKE受信を構成し、複数の遅
延パスをRAKE受信をもちいて合成する。ただし、仮
想リンクではユーザ間で直交符号が用いられるため、仮
想上りリンクにおける基地局内各ユーザの逆拡散器では
直交符号に関する逆拡散器が用意されている。また、本
実施の形態では実施の形態6と同じく、ウエイト制御と
送信電力制御を繰返す。すなわち、各ユーザはある状態
においてある信号電力で基地局へ信号送信を行なう。基
地局では、信号をアダプティブアレーとRAKE受信機
を用いて受信し、その各ユーザの合成出力におけるSI
NRを計算する。次に、各ユーザの受信SINRと要求
SINRの差分に応じて送信電力制御が行なわれる。こ
のように、繰返しウエイト演算と送信電力制御を行なう
ことにより、RAKE受信を有するアダプティブアレー
において各RAKEフィンガでのウエイトを決定するこ
とができる。
【0069】下りリンクでは、このようにして求められ
たウエイトを用いて、基地局では遅延タップ付き送信機
の構成により下りリンク信号送信を行なう。図11に下
りリンク信号送信のための構成図を示す。図中40はチ
ップ時間遅延器、41は乗算器を表す。本構成におい
て、仮想上りリンクで得られたユーザkパス1のアンテ
ナmにおけるウエイト係数はwklmとして下りリンクに
おいて用いられる。このように、下りリンクにおいて遅
延タップ付き送信機を構成することにより、移動局では
受信品質のよい信号を得ることができる。また、下りリ
ンク送信電力制御を行なう際には、基地局からの送信電
力を低下することができる。
【0070】(実施の形態13)前記実施の形態12に
おいては、遅延タップ付き送信機を用い、各遅延パスを
希望信号とするウエイトを決定していた。次に、各ユー
ザ受信機のRAKEフィンガの数を考慮したウエイト演
算を行う実施の形態について説明する。なお、ここで
は、TDD型CDMA通信を行うものとする。移動機で
は、単一アンテナ、RフィンガRAKE受信構成により
信号受信が行われる。この際、RAKE受信機の第1フ
ィンガでは基地局からの第1パス(l=1)を受信す
る。また、RAKE受信の第rフィンガは第r番目の遅
延パスを受信する。各フィンガでの受信信号は逆拡散さ
れた後、フィンガ間で最大比合成される。下りリンクに
おけるユーザkの要求SINRをγkとする。また、移
動機kにおいて受信される他セルからの干渉電力と雑音
電力の総和を1フィンガあたりZ kとして表す。
【0071】下りリンクでは各ユーザが必要SINRを
満たしつつ、送信電力を最少とすることが求められる。
従って、最適化条件は次式で与えられる。
【数26】 ここで、Γkは移動機kでのRAKE合成後SINRを
表す。上記(式12)では、基地局からの総送信電力J
2の最小化が求められる。そこで、この基準に基づいて
決定されるウエイトを以後MTTP(Minimum Total Tr
ansmission Power)基準に基づくウエイトと呼ぶ。送信
電力の低下は他セルへの干渉を低減する。また自セルに
おいても基地局の送信電力が最大値に達するまでに多く
のユーザの収容が可能となる。
【0072】移動機でのRフィンガRAKE合成につい
て説明する。RAKE合成では各フィンガのSINRに
基づいてフィンガ間の信号合成を行う。このとき、RA
KE合成後のSINRは、次式で表される。
【数27】
【0073】各ユーザのRAKE合成後SINRは必要
SINRγreqと一致することが求められる。この状態
を実現する送信電力制御法として、ここでは閉ループ送
信電力制御法を想定する。閉ループ制御では、測定SI
NRと必要SINRの比αkを各移動機で計算し、基地
局へ伝達する。基地局では、αkに応じて各移動機への
送信電力を繰返し変更する。このとき、ユーザkへの状
態nにおける送信電力をP(n)とすると、状態n+1に
おける送信電力Pk (n+1)は次式で表される。
【数28】
【0074】ここで、Γk (n)は状態nにおける移動機k
の測定SINRであり、前記(式13)で与えられる。
全ユーザへの送信電力を行列表記を用いて同時に表すと
次式が得られる。
【数29】
【0075】このような制御により、送信電力は最終的
に以下の状態に収束する。
【数30】
【0076】従って、基地局からの総送信電力は次式で
表される。
【数31】
【0077】上式より、J2はベクトルQの各要素に関
する重み付け和として表される。ここで、Qはウエイト
kに依存するベクトルであるが、D,Zはwkに依存し
ない。
【0078】MTTP基準では、総送信電力J2を最小
化するウエイトwkが要求される。(式15)右辺にお
いて、Qのみがwkに依存することを考慮すると、J2
最小化はQの各要素を最小とすることにより達成され
る。また、MTTPウエイトは他セルからの干渉Zとは
無関係に決定できる。Qの各要素の最小化は同時に達成
可能であり、その解は以下に示すMTTPアルゴリズム
の収束状態
【数32】 として与えられる。
【0079】[MTTPアルゴリズム] 1)任意の初期値Qk (1)(k=1,...,K)を設定する。 2)状態nでのウエイトを求める。
【数33】 3)ベクトルQ(n+1)を求める。
【数34】 再び制御2)に戻り、収束するまで制御2)及び制御
3)をnw回繰り返す。このMTTPアルゴリズムによ
り求められるウエイトを送信ウエイトとすることによ
り、基地局からの送信電力を最小とする下りリンクビー
ム形成が可能となる。
【0080】前記制御2)のウエイト演算法について説
明する。制御2)におけるウエイトは次式f2(wk)を最
大化するウエイトを求めることに等しい。
【数35】
【0081】一般に、f2(wk)を最大化するウエイト
は、次式を満たす一般固有ベクトルe 1,...,eM及び一
般固有値λ1,...,λのうち、最大固有値λiに対応する
固有ベクトルeiとして与えられる。
【数36】 なお、Ψ’kはRAKEフィンガ数Rに依存しており、
演算ウエイトもRAKEフィンガ数Rに依存する。本演
算法ではRAKEフィンガで受信される全パスに対する
送信電力が強くなるようビームが形成される。
【0082】次に行列Ψk(及びΨ’k)の演算法につい
て述べる。本来Ψkは(式14)に示すように移動機k
と基地局間の伝搬係数を含めた伝搬路応答に基づいて決
定される。しかし、MTTPアルゴリズムではそのスカ
ラー倍βkΨkを用いてもウエイト演算に問題はない。そ
こで、行列Ψk(及びΨ’k)を上りリンクの受信信号を
用いて求める手法について説明する。基地局では、上り
リンクにおいてアンテナごとに各ユーザ、各パスの逆拡
散を行う。また、逆拡散信号と基地信号との相関検出に
よりユーザk、パスlの伝搬ベクトルhat{a}k,l=[ha
t{a}k,l,1,...,hat{a}k,l,MTを推定する。この情報を
用いて推定値hat{Ψ}k(及びhat{Ψ}'k)を次式で与え
る。
【数37】 上りリンクでは送信電力制御が行われており、hat{a}
k,lは移動機−基地局間の伝搬係数を正確に記述してい
ない。しかし、この場合にもhat{Ψ}k(及びhat
{Ψ}'k)はスカラー倍の変化を受けるのみであるので、
MTTPアルゴリズムを適用可能である。
【0083】以上をまとめると、次のビーム形成手順と
なる。 1)上りリンクにおいて、各ユーザ、各パスの伝搬路を
推定する。 2)前記(式17)よりhat{Ψ}k、hat{Ψ}'kを計算
し、任意の初期値Qk (1)を決定する。 3)各ユーザのウエイトwk (n)を固有値演算により計算
する。
【数38】 4)Q(n+1)を計算する。
【数39】 上記3)および4)の操作をnw回繰返し行う。
【0084】なお、以上においては、基地局が各端末の
RAKEフィンガ数Rを認知することを前提としてい
る。これは、呼受け付け制御時にRを認知することで可
能となる。また、便宜的に標準的な移動機装備に基づい
て固定値Rを用いることも可能である。この実施の形態
によれば、移動機の有するRAKEフィンガ数と等しい
パス数に対して信号電力を最大とするビーム形成が可能
となる。また、前記実施の形態12よりも少ない演算量
で大きな効果を得られる。
【0085】(実施の形態14)上記実施の形態13に
おけるMTTPアルゴリズムの制御2)(式16)にお
いて求めたウエイトは、上りリンクにおけるビーム形成
を行うために使用することができる。すなわち、前記
(式16)で求めたウエイトを前記図8に示した基地局
受信機におけるウエイトとして使用することができる。
【0086】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の無線送信
装置によれば、ユーザの重要度に応じてビーム形成する
ことを可能とする。また、各受信局への相互の干渉を抑
えつつ、複数受信局へアダプティブアレーを用いて効率
的に信号伝送することが可能となる。また、送信局にお
いて逆方向信号の受信信号を利用して伝搬路情報を推定
する本発明の無線送信装置によれば、伝搬路情報をあら
かじめ知らなくても、送信用ビーム形成を行うことが可
能となる。さらに、基地局から送信される既知信号を利
用して伝搬路情報を推定する本発明の無線送信装置によ
れば、伝搬路情報をあらかじめ知らなくても、送信用ビ
ーム形成を行うことが可能となる。また、逆方向の受信
信号情報を利用する必要もない。さらに、TDD型通信
に加えてFDD型通信等さまざまな通信環境で伝搬情報
を正確に把握できる。さらにまた、ユーザの要求するS
INRに応じてビーム形成を行う本発明の無線送信装置
によれば、高SINRを要求するユーザへの干渉を優先
的に減らすようビーム形成することが可能である。さら
にまた、ユーザの受信機におけるRAKEフィンガ数に
基づいてビーム形成を行う本発明の無線送信装置によれ
ば、ユーザのRAKEフィンガ数と等しいパス数に対し
て信号電力を最大とするようにビーム形成することが可
能となる。さらにまた、ビーム形成と合わせて送信電力
制御を行なう本発明の無線送信装置によれば、基地局か
ら信号送信する送信電力を低く抑えることが可能とな
る。さらにまた、ウエイト決定手段は、特に直交符号の
符号間相関を利用する本発明の無線送信装置によれば、
下りリンクにおいて直交符号を用いるCDMA方式にお
いてユーザ相互に与える干渉を低減しつつ、ビーム形成
することが可能となる。さらにまた、時間遅延を有する
希望信号の重ね合わせにより生成された信号の送信を行
なう本発明の無線送信装置によれば、伝搬路遅延を想定
してあらかじめ基地局で時間遅延を有する希望信号の重
ね合わせにより生成された信号の送信を行なうことによ
り、受信局においてパスの伝搬遅延による精度劣化を防
ぐことが可能となる。さらにまた、仮想的に前記複数の
ユーザから信号を受信する状態を想定し、該想定に基づ
いて前記複数のアンテナに供給する前記各ユーザに対す
る送信信号のウエイトを決定する本発明の無線送信装置
によれば、「仮想上りリンク」を想定することにより、
下りリンクにおいて各ユーザの通信品質を満たしつつ、
なおかつ基地局からの送信電力を最低とする理論的に最
適な下りリンクビーム形成を行なうことができる。さら
にまた、複数のユーザの伝搬路情報に対応する複数の相
関行列に関する重み付け和を行った相関行列と、当該ユ
ーザの伝搬路情報に対応する相関行列とに対する一般固
有値を用いて、前記複数のアンテナに供給する前記各ユ
ーザに対する送信信号のウエイトを決定するウエイト決
定手段を有する本発明の無線送信装置によれば、移動機
の有するRAKEフィンガ数と等しいパス数に対して信
号電力を最大とするビーム形成が可能となる。さらにま
た、各ユーザのRAKE合成後の受信SINRが必要と
するSINR以上であり、かつ、送信局の総送信電力が
最小となるように決定されたウエイトを受信ウエイトと
して使用する本発明の無線受信装置によれば、少ない演
算量で受信ウエイトを求めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のSDMA方式の下りリンクに関する
実施の形態における基地局下りリンクビーム形成部の基
本的な構成を示す図である。
【図2】 本発明における「仮想上りリンク」の構成を
示す図である。
【図3】 本発明における上りリンク基地局構成の一構
成例を示す図である。
【図4】 本発明における下りリンク送信電力制御の構
成を示す図である。
【図5】 本発明における上りリンク受信信号から伝搬
路情報を抽出するための信号処理部の構成を示す図であ
る。
【図6】 本発明における伝搬路情報推定法に関する構
成を示す図である。
【図7】 本発明のCDMA基地局用アダプティブアレ
ーに関する実施の形態における基地局の下りリンクビー
ム形成のための構成を示す図である。
【図8】 本発明における上りリンクの基地局構成例を
示す図である。
【図9】 符号間相関φk(i,l)に関するデータテーブル
の一例を示す図である。
【図10】 上りリンク受信信号から伝搬路情報を抽出
するための基地局構成の一例を示す図である。
【図11】 遅延タップ付きの下りリンク信号送信を行
う基地局構成を示す図である。
【図12】 従来のSDMA方式における基地局構成に
おける上りリンク信号処理部の構成を示す図である。
【図13】 基地局アンテナの詳細を表す図である。
【図14】 SDMAの利用状態を表す図である。
【図15】 従来の基地局構成における下りリンク信号
処理部の構成を示す図である。
【図16】 従来のCDMA基地局構成における上りリ
ンク信号処理部の構成を示す図である。
【図17】 従来の基地局構成における1ユーザあたり
の上りリンクアダプティブ信号処理部の構成図である。
【図18】 従来のCDMA基地局送信アダプティブア
レーの構成を示す図である。
【図19】 下りリンクCDMAアダプティブアレーの
利用状態を表す図である。
【符号の説明】
1 基地局アンテナ 2 送信ウエイト乗算器 3 送信電力及びウエイト制御部 4 ウエイト乗算器 5 信号コピー器 6 電力変換器 10 基地局 11 伝搬路 12 移動局(ユーザ) 20 信号合成器 21 ウエイト制御部 22a 逆拡散器 22b ウエイト乗算器 23 ウエイト 30 整合フィルタ 31 デジタルフィルタ 31a 逆拡散器 31b マッチドフィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04B 7/26 102 H04J 15/00 1/707 H04B 7/26 B H04J 15/00 H04J 13/00 D (72)発明者 原 嘉孝 神奈川県横須賀市光の丘3番4号 株式会 社ワイ・アール・ピー移動通信基盤技術研 究所内 Fターム(参考) 5K022 EE02 EE22 EE32 FF00 5K059 CC02 CC03 CC04 DD37 DD39 EE02 5K060 BB05 CC04 DD04 KK03 LL01 5K067 CC01 CC10 EE02 EE10 GG08 KK02 KK03

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のアンテナを備え、複数のユーザに
    対して信号を送信する無線送信装置であって、 前記複数のユーザの伝搬路情報に対応する複数の相関行
    列に関する重み付け和を行った相関行列を用いて、前記
    複数のアンテナに供給する前記各ユーザに対する送信信
    号のウエイトを決定するウエイト決定手段を有すること
    を特徴とする無線送信装置。
  2. 【請求項2】 複数のアンテナを備え、複数のユーザに
    対して信号を送信する無線送信装置であって、 前記複数のユーザの伝搬路情報に対応する複数の相関行
    列に関する重み付け和を行なった相関行列を用いて、前
    記複数のアンテナに供給する前記各ユーザに対する送信
    信号のウエイトを決定するウエイト決定手段と、 前記ウエイト決定手段により演算されたウエイトを用い
    て前記重み付け係数を更新する更新手段とを有し、 前記ウエイト決定手段によるウエイト演算と前記更新手
    段による重み付け係数演算を繰返し実行することを特徴
    とする無線送信装置。
  3. 【請求項3】 複数のアンテナを備え、複数のユーザに
    対して信号を送信する無線送信装置であって、 前記複数のユーザの伝搬路情報とユーザ間の符号相関を
    利用して複数の相関行列を計算し、前記複数の相関行列
    に対する重み付け和を行なった相関行列を用いて、前記
    複数のアンテナに供給する前記各ユーザに対する送信信
    号のウエイトを決定するウエイト決定手段を有すること
    を特徴とする無線送信装置。
  4. 【請求項4】 複数のアンテナを備え、複数のユーザに
    対して信号を送信する無線送信装置であって、 前記複数のユーザの伝搬路情報とユーザ間の符号相関を
    利用して複数の相関行列を計算し、前記複数の相関行列
    に対する重み付け和を行なった相関行列を用いて、前記
    複数のアンテナに供給する前記各ユーザに対する送信信
    号のウエイトを決定するウエイト決定手段と、 前記ウエイト決定手段により演算されたウエイトを用い
    て前記重み付け係数を更新する更新手段とを有し、 前記ウエイト決定手段によるウエイト演算と前記更新手
    段による重み付け係数演算を繰返し実行することを特徴
    とする無線送信装置。
  5. 【請求項5】 前記ウエイト決定手段は、特に直交符号
    の符号間相関を利用するものであることを特徴とする請
    求項1〜4のいずれかに記載の無線送信装置。
  6. 【請求項6】 前記ウエイト決定手段は、送信局で得ら
    れる逆方向信号の受信信号から前記複数ユーザの応答ベ
    クトル及び相関行列を推定し、前記複数のアンテナに供
    給する前記各ユーザに対する送信信号の送信ウエイトを
    決定することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記
    載の無線送信装置。
  7. 【請求項7】 前記ウエイト決定手段は、前記各ユーザ
    の受信局が、送信局が送信する既知信号を利用して行う
    伝搬路推定結果を利用して、前記複数のアンテナに供給
    する前記各ユーザに対する送信信号の送信ウエイトを決
    定することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載
    の無線送信装置。
  8. 【請求項8】 前記ウエイト決定手段は、前記複数ユー
    ザの要求するSINRに基づいて、前記複数のアンテナ
    に供給する前記各ユーザに対する送信信号の送信ウエイ
    トを決定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか
    に記載の無線送信装置。
  9. 【請求項9】 前記ウエイト決定手段は、前記各ユーザ
    の受信機におけるRAKEフィンガ数に基づいて、前記
    複数のアンテナに供給する前記各ユーザに対する送信信
    号の送信ウエイトを決定することを特徴とする請求項1
    〜4のいずれかに記載の無線送信装置。
  10. 【請求項10】 前記ウエイト決定手段による送信ウエ
    イトの決定と同時に、前記複数ユーザと送信局の間で各
    ユーザの受信SINRが必要とされるSINRと一致す
    るよう送信電力値を調整する手段を有することにより、
    送信局からの送信電力を低減することを特徴とする請求
    項1〜9のいずれかに記載の無線送信装置。
  11. 【請求項11】 送信局において時間遅延を有する希望
    信号の重ね合わせにより生成された信号の送信を行なう
    ことを特徴とする請求項7あるいは8に記載の無線送信
    装置。
  12. 【請求項12】 複数のアンテナを備え、複数のユーザ
    に対して信号を送信する無線送信装置であって、 仮想的に前記複数のユーザから信号を受信する状態を想
    定し、該想定に基づいて前記複数のアンテナに供給する
    前記各ユーザに対する送信信号のウエイトを決定するウ
    エイト決定手段を有することを特徴とする無線送信装
    置。
  13. 【請求項13】 複数のアンテナを備え、複数のユーザ
    に対して信号を送信する無線送信装置であって、 前記複数のユーザの伝搬路情報に対応する複数の相関行
    列に関する重み付け和を行った相関行列と、当該ユーザ
    の伝搬路情報に対応する相関行列とに対する一般固有値
    を用いて、前記複数のアンテナに供給する前記各ユーザ
    に対する送信信号のウエイトを決定するウエイト決定手
    段を有することを特徴とする無線送信装置。
  14. 【請求項14】 複数のアンテナを備え、複数のユーザ
    からの信号を受信する無線受信装置であって、 前記複数のユーザの伝搬路情報とユーザ間の符号相関を
    利用して複数の相関行列を計算し、各ユーザのRAKE
    合成後の受信SINRが必要とするSINR以上であ
    り、かつ、送信局の総送信電力が最小となるように求め
    たウエイトを、前記複数のユーザからの信号受信時にお
    ける受信ウエイトとして用いることを特徴とする無線受
    信装置。
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