JP2002261313A - 薄膜光電変換モジュール - Google Patents

薄膜光電変換モジュール

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JP2002261313A JP2001060565A JP2001060565A JP2002261313A JP 2002261313 A JP2002261313 A JP 2002261313A JP 2001060565 A JP2001060565 A JP 2001060565A JP 2001060565 A JP2001060565 A JP 2001060565A JP 2002261313 A JP2002261313 A JP 2002261313A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】中間反射層を有するハイブリッド型構造を採用
し且つ高い出力特性を容易に実現し得る薄膜光電変換モ
ジュールを提供すること。 【解決手段】本発明の薄膜光電変換モジュール1は、透
明基板2上で互いに直列接続された複数のハイブリッド
型薄膜光電変換セル10を有し、それらセル10は透明
前面電極層3、非晶質光電変換層を備えた薄膜光電変換
ユニット4a、導電性・光透過性・光反射性を有する中
間反射層5、結晶質光電変換層を備えた薄膜光電変換ユ
ニット4b、及び裏面電極層6で構成され、中間反射層
5の上面に開口を有し且つ底面が透明基板2の上面で構
成された分離溝21と接続溝23とが隣接して設けられ
たことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜光電変換モジ
ュールに係り、特には、ハイブリッド型構造を採用し且
つ中間反射層を有する薄膜光電変換モジュールに関す
る。
【0002】
【従来の技術】通常、薄膜光電変換モジュールは、複数
の薄膜光電変換セルをガラス基板上で相互に直列接続し
た構造を有している。それぞれの薄膜光電変換セルは、
一般的には、ガラス基板上への前面透明電極層、薄膜光
電変換ユニット、及び金属裏面電極層の成膜とパターニ
ングとを順次行うことにより形成されている。
【0003】このような薄膜光電変換モジュールには、
光電変換効率を向上させることが求められている。タン
デム型構造は、前面透明電極層と金属裏面電極層との間
に吸収波長域が互いに異なる複数の薄膜光電変換ユニッ
トを積層するものであり、入射光をより有効に利用可能
とする構造として知られている。
【0004】タンデム型構造の1種であるハイブリッド
型構造では、それら薄膜光電変換ユニット間で、薄膜光
電変換ユニットの主要部である光電変換層の結晶性が異
なっている。例えば、ハイブリッド型構造の薄膜光電変
換モジュールにおいては、光入射側(または前面側)の
薄膜光電変換ユニットの光電変換層としてより大きなバ
ンドギャップを有する非晶質シリコン層が使用され、裏
面側の薄膜光電変換ユニットの光電変換層としてより小
さなバンドギャップを有するポリシリコン層が使用され
る。
【0005】ところで、タンデム型の薄膜光電変換モジ
ュールでは、積層された複数の薄膜光電変換ユニットの
間に光透過性及び光反射性の双方を有し且つ導電性の中
間反射層を介在させることがある。この中間反射層を設
けた場合、前面側の光電変換層に入射した光を中間反射
層で反射させることができるため、前面側の光電変換層
の実効的な膜厚を増大させること、換言すれば、前面側
の薄膜光電変換ユニットの出力電流密度を増大させるこ
とができる。
【0006】したがって、上述したハイブリッド型の薄
膜光電変換モジュールで中間反射層を用いた場合、膜厚
の増加に応じて光劣化が顕著となる非晶質シリコン層を
十分に薄く形成しつつ、非晶質シリコン層を有する薄膜
光電変換ユニットとポリシリコン層を有する薄膜光電変
換ユニットとの間で出力電流密度をバランスさせること
ができる。すなわち、モジュールの出力特性を向上させ
ることが可能であると考えられる。
【0007】しかしながら、中間反射層を有するハイブ
リッド型の薄膜光電変換モジュールでは、以下に説明す
るように必ずしも期待されるほどの出力特性が実現され
ている訳ではない。
【0008】タンデム型の薄膜光電変換モジュールにお
いて、ある薄膜光電変換セルの金属裏面電極層とそれに
隣接する薄膜光電変換セルの透明前面電極層との電気的
接続は、複数の薄膜光電変換ユニット及びそれらの間に
介在する中間反射層を貫通する接続溝を設け、この接続
溝に金属裏面電極層を構成する材料で埋め込むことによ
って実現されている。すなわち、接続溝を埋め込む金属
と中間反射層とは接触することとなる。
【0009】この中間反射層は上述のように導電性を有
しており、したがって、電極層の役割も果たしている。
また、タンデム型構造において、単一の薄膜光電変換セ
ルを構成する複数の薄膜光電変換ユニットは互いに直列
接続されているとみなすことができる。そのため、上記
の構造では、金属裏面電極層と中間反射層との間に介在
する薄膜光電変換ユニットで生じた電力を有効に取り出
すことができない。
【0010】このような問題は、本出願人による特開平
9−129903号公報及び特開平9−129906号
公報に開示されるように、中間反射層を分離溝で分割し
て、その発電に寄与する部分を接続溝を埋め込む金属か
ら電気的に絶縁することにより回避可能であると考えら
れる。実際、タンデム型構造を形成する一対の薄膜光電
変換ユニットの光電変換層としてそれぞれ非晶質半導体
層を用いた場合には、そのような分離溝を設けることに
より、中間反射層の発電に寄与する部分から接続溝内を
埋め込む金属を介して電流がリークする(所謂、サイド
リーク)のを防止可能であることが確認されている。し
たがって、中間反射層を有するハイブリッド型のモジュ
ールにおいても、上述した手法を採用することにより、
サイドリークが防止され、十分な出力特性を実現可能と
なることが期待される。
【0011】しかしながら、ハイブリッド型のモジュー
ルでは、中間反射層に上述した分離溝を形成しても、必
ずしも期待されるほどの出力特性が実現される訳ではな
いことが判明した。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑みてなされたものであり、中間反射層を有するハイ
ブリッド型構造を採用し且つ高い出力特性を容易に実現
し得る薄膜光電変換モジュールを提供することを目的と
する。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するに当
たり、本発明者らは、まず、中間反射層に上記の分離溝
を設けた場合に得られる効果が、それぞれの薄膜光電変
換ユニットに非晶質光電変換層を用いたタンデム型構造
とハイブリッド型構造との間で大きく異なる理由につい
て詳細に調べた。その結果、以下の事実が主な要因の1
つであることが判明した。
【0014】一般に、タンデム型の薄膜光電変換モジュ
ールの製造では、接続溝の形成にレーザを使用してい
る。例えば、接続溝の形成に際しては、透明基板の透明
前面電極層が形成された面に順次積層された第1の薄膜
光電変換ユニット、中間反射層、及び第2の薄膜光電変
換ユニットに対して、透明基板側からレーザビームのス
キャンを行う。そのようなレーザビームは透明前面電極
層や中間反射層では殆ど吸収されず、主として第1及び
第2の薄膜光電変換ユニットで吸収される。その結果、
第1及び第2の薄膜光電変換ユニットは、そのレーザビ
ーム照射部で溶断または昇華される。また、中間反射層
のレーザビーム照射部に対応する部分は、その下地層で
ある第1の薄膜光電変換ユニットの溶断または昇華に伴
って生じた熱及び/または運動エネルギーによって除去
される。以上のようにして、第1の薄膜光電変換ユニッ
ト、中間反射層、及び第2の薄膜光電変換ユニットの積
層構造を分割する接続溝が形成される。
【0015】このような方法では、第1及び第2の薄膜
光電変換ユニットの双方を良好に溶断または昇華するこ
とが重要である。一般的なタンデム型構造では、非晶質
シリコン層のように上記のレーザビームに対する光吸収
率が高い非晶質光電変換層がそれぞれの薄膜光電変換ユ
ニットに使用されるため、比較的低いレーザパワーで接
続溝を形成することができた。
【0016】しかしながら、結晶質シリコン層のような
結晶質光電変換層は、非晶質シリコン層のような非晶質
光電変換層に比べ、上記のレーザビームに対する光吸収
率が著しく低い。そのため、ハイブリッド型の薄膜光電
変換モジュールの製造においては、上記のレーザパワー
では、第2の薄膜光電変換ユニットを十分に溶断または
昇華することが困難となる。それゆえ、レーザパワーを
高めることが必要となるが、この場合、透明前面電極層
などがダメージを受けてしまう。
【0017】本発明者らは、上記要因を考慮してハイブ
リッド型薄膜光電変換モジュールの構造について詳細な
検討を行ったところ、透明前面電極層を分割する分離溝
と第1の光電変換ユニット及び中間反射層を分割するサ
イドリーク防止用の分離溝とが連結して第1の分離溝を
構成している場合、第2の薄膜光電変換ユニットの光電
変換層は結晶質であるにもかかわらず、この第1の分離
溝内で非晶質が占める割合は非常に高く、非晶質は第1
の分離溝内だけでなく、第2の薄膜光電変換ユニットの
第1の分離溝上部及びその近傍にまで及ぶことが判明し
た。
【0018】本発明者らは、従来技術では上記第1の分
離溝と接続溝とが離間して設けられていることに着目
し、第1の分離溝に接続溝を隣接させれば、接続溝を形
成するためのレーザビーム照射を第2の薄膜光電変換ユ
ニットの非晶質の割合が高い部分に対して行うことがで
き、したがって、透明前面電極層などにダメージを与え
ない程度の比較的低いレーザパワーで第2の薄膜光電変
換ユニットを十分に溶断または昇華することが可能とな
り、しかも、発電に有効な面積を増大させることが可能
となることを見出し、本発明を為すに至ったものであ
る。
【0019】すなわち、本発明によると、透明基板と前
記透明基板の一方の主面上に並置され且つ互いに直列接
続された複数のハイブリッド型薄膜光電変換セルとを具
備し、前記複数の薄膜光電変換セルは、前記透明基板の
一方の主面上に順次積層された透明前面電極層、非晶質
光電変換層を備えた第1の薄膜光電変換ユニット、導電
性を有するのとともに光透過性及び光反射性の双方を有
する中間反射層、結晶質光電変換層を備えた第2の薄膜
光電変換ユニット、及び裏面電極層で構成され、前記複
数の薄膜光電変換セルのそれぞれの隣り合う2つの間
で、前記中間反射層と前記第2の薄膜光電変換ユニット
との界面の位置に開口を有し且つ底面が前記透明基板の
主面で構成された第1の分離溝が設けられ、この第1の
分離溝は前記第2の薄膜光電変換ユニットを構成する材
料で埋め込まれ、前記第1の分離溝から離れた位置に、
前記裏面電極層の上面に開口を有し且つ底面が前記透明
前面電極層と前記第1の薄膜光電変換ユニットとの界面
で構成された第2の分離溝が設けられ、前記第1の分離
溝と前記第2の分離溝との間に、前記第2の薄膜光電変
換セルと前記裏面電極層との界面に開口を有し且つ底面
が前記透明前面電極層と前記第1の薄膜光電変換ユニッ
トとの界面で構成された接続溝が前記第1の分離溝と隣
接して設けられ、この接続溝は前記裏面電極層を構成す
る材料で埋め込まれることによって前記隣り合う2つの
薄膜光電変換セルの一方の裏面電極層と他方の透明前面
電極層とを電気的に接続したことを特徴とする薄膜光電
変換モジュールが提供される。
【0020】また、本発明によると、透明基板と前記透
明基板の一方の主面上に並置され且つ互いに直列接続さ
れた複数のハイブリッド型薄膜光電変換セルとを具備
し、前記複数の薄膜光電変換セルは、前記透明基板の一
方の主面上に順次積層された透明前面電極層、非晶質光
電変換層を備えた第1の薄膜光電変換ユニット、導電性
を有するのとともに光透過性及び光反射性の双方を有す
る中間反射層、結晶質光電変換層を備えた第2の薄膜光
電変換ユニット、及び裏面電極層で構成された薄膜光電
変換モジュールの製造方法であって、前記透明基板の一
方の主面上に、前記透明電極層と前記第1の薄膜光電変
換ユニットと前記中間反射層とを含み且つ第1の分離溝
で分割された第1の積層構造を形成する工程と、前記第
1の積層構造上に前記第1の分離溝を埋め込むように前
記第2の薄膜光電変換ユニットを形成する工程と、前記
第1の薄膜光電変換ユニットと前記中間反射層と前記第
2の薄膜光電変換ユニットとを含む第2の積層構造を分
割して前記第1の分離溝と隣接する接続溝を形成する工
程と、前記第2の積層構造上に前記接続溝を埋め込むよ
うに前記裏面電極層を形成する工程と、前記第2の積層
構造と前記裏面電極層とを含む第3の積層構造を分割し
て第2の分離溝を前記第1の分離溝と前記第2の分離溝
との間に前記接続溝が介在するように形成する工程とを
含むことを特徴とする薄膜光電変換モジュールの製造方
法が提供される。
【0021】なお、ここで使用する用語「結晶質」は、
多結晶及び微結晶を包含する。また、用語「多結晶」及
び「微結晶」は、部分的に非晶質を含むものをも意味す
るものとする。
【0022】本発明において、透明基板としては、ガラ
ス基板のように非晶質の透明基板を用いることが好まし
い。また、中間反射層としては、例えば、1.0×10
-3Ωcm〜1.0×10-2Ωcmの比抵抗を有する薄
膜、特には実質的にZnOなどのような酸化物からなる
薄膜を用いることができる。さらに、非晶質光電変換層
としては非晶質シリコン層などを用いることができ、結
晶質光電変換層としては多結晶シリコン層などを用いる
ことができる。
【0023】本発明において、接続溝は、例えば、透明
基板側から第2の積層構造に対して第1の分離溝と実質
的に平行にレーザビームのスキャンを行うことによって
形成することができる。この場合、レーザビームのスキ
ャンを、レーザビームのビームスポットが第1の分離溝
の側壁の一方を跨るように行えば、第1の分離溝と接続
溝との間に残留物を残すことなく確実に接続溝を形成す
ることができる。なお、このような方法で接続溝を形成
する場合、接続溝の底面の一部は透明基板の主面で構成
されることがある。
【0024】また、本発明において、上記複数の薄膜光
電変換セルのそれぞれの隣り合う2つの間で、第2の分
離溝と接続溝とは隣接していることが好ましい。この場
合、発電に有効な面積を増大させることが可能となる。
また、この場合、透明基板側から第3の積層構造に対し
て第1の分離溝と実質的に平行にレーザビームのスキャ
ンを行って第2の分離溝を形成するに当たり、そのレー
ザスキャンを、レーザビームのビームスポットが接続溝
の側壁の一方を跨るように行えば、レーザパワーを第2
の薄膜光電変換ユニットを溶断及び/または昇華するの
に十分な程度に高めたとしても、透明前面電極層などの
ダメージを防止することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明について図面を参照
しながらより詳細に説明する。なお、各図において同様
の部材には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略
する。
【0026】図1(a)は、本発明の一実施形態に係る
薄膜光電変換モジュール1を概略的に示す平面図であ
る。また、図1(b)は、図1(a)に示す薄膜光電変
換モジュール1のA−A線に沿った断面図である。な
お、図1(b)には、モジュール1の一部のみが描かれ
ている。
【0027】図1(a)に示すように、本実施形態に係
る薄膜光電変換モジュール1は、透明基板2上に複数の
薄膜光電変換セル10を集積した構造を有している。こ
れら薄膜光電変換セル10は帯状の形状を有しており、
互いに直列接続されて直列アレイ11を構成している。
なお、この直列アレイ11の両端には、リボン状の銅箔
等からなる一対の電極バスバー12が取り付けられてい
る。
【0028】本実施形態に係るモジュール1について、
図1(b)を参照しながら、さらに詳しく説明する。図
1(b)に示すように、モジュール1の薄膜光電変換セ
ル10は、透明基板2上に、透明前面電極層3、非晶質
光電変換層を備えた第1の薄膜光電変換ユニット4a、
中間反射層5、結晶質光電変換層を備えた第2の薄膜光
電変換ユニット4b、及び裏面電極層6を順次積層した
構造を有している。すなわち、このモジュール1は、透
明基板2側から入射する光を、ハイブリッド型構造を形
成する光電変換ユニット4a,4bによって光電変換す
るものである。
【0029】本実施形態において、薄膜光電変換モジュ
ール1には、上記薄膜を分割する第1及び第2の分離溝
21,22と接続溝23とが設けられている。これら第
1及び第2の分離溝21,22並びに接続溝23は、互
いに平行であって、紙面に対して垂直な方向に延在して
いる。なお、隣り合うセル10間の境界は、第1及び第
2の分離溝21,22によって規定されている。
【0030】第1の分離溝21は、透明前面電極層3と
薄膜光電変換ユニット4aと中間反射層5とを含む第1
の積層構造をそれぞれのセル10に対応して分割してお
り、中間反射層5と薄膜光電変換ユニット4bとの界面
の位置に開口を有し且つ基板2の表面を底面としてい
る。この第1の分離溝21は、薄膜光電変換ユニット4
bを構成する非晶質によって埋め込まれており、隣り合
う透明前面電極層3同士を電気的に絶縁するのととも
に、中間反射層5を接続溝23を埋め込む金属などの導
電性材料から電気的に絶縁している。
【0031】第2の分離溝22は、第1の分離溝21か
ら離れた位置に設けられている。第2の分離溝22は、
薄膜光電変換ユニット4aと中間反射層5と薄膜光電変
換ユニット4bと裏面電極層6とを含む第3の積層構造
をそれぞれのセル10に対応して分割しており、裏面電
極層6の露出面に開口を有し且つ透明前面電極層3の表
面を底面としている。この第2の分離溝22は、隣り合
うセル10間で裏面電極層6同士を電気的に絶縁してい
る。
【0032】接続溝23は、第1の分離溝21と第2の
分離溝22との間に及び第1の分離溝21と隣接して設
けられている。接続溝23は、薄膜光電変換ユニット4
aと中間反射層5と薄膜光電変換ユニット4bとを含む
第2の積層構造を分割しており、薄膜光電変換ユニット
4bと裏面電極層6との界面の位置に開口を有し且つ透
明前面電極層3の表面を底面としている。この接続溝2
3は、裏面電極層6を構成する金属などの導電性材料で
埋め込まれており、隣り合うセル10の一方の裏面電極
層6と他方の透明前面電極層3とを電気的に接続してい
る。すなわち、接続溝23及びそれを埋め込む金属など
の導電性材料は、基板2上に並置されたセル10同士を
直列接続する役割を担っている。なお、図1(b)で
は、第2の分離溝22と接続溝23とは隣接して設けら
れているが、これらは離間されていてもよい。
【0033】次に、上述したモジュール1の各構成要素
について説明する。透明基板2としては、例えば、ガラ
ス板や透明樹脂フィルムなどを用いることができる。こ
れらはいずれも結晶質ではないので、透明基板2として
ガラス板などを用いた場合、図1(b)に示す構造を採
用することによって得られる効果がより顕著となる。
【0034】透明前面電極層3は、ITO膜、SnO2
膜、或いはZnO膜のような透明導電性酸化物層等で構
成することができ、通常、これらの膜は多結晶体として
成膜される。透明前面電極層3は単層構造でも多層構造
であってもよい。透明前面電極層3は、蒸着法、CVD
法、或いはスパッタリング法等それ自体既知の気相堆積
法を用いて形成することができる。
【0035】透明前面電極層3の表面には、微細な凹凸
を含む表面テクスチャ構造を形成することが好ましい。
透明前面電極層3の表面にこのようなテクスチャ構造を
形成することにより、光電変換ユニット4への光の入射
効率を向上させることができる。表面テクスチャ構造を
形成する方法に特に制限はなく、公知の様々な方法を用
いることができる。
【0036】薄膜光電変換ユニット4aは非晶質光電変
換層を備えており、例えば、透明前面電極層3側からp
型シリコン系半導体層、シリコン系光電変換層、及びn
型シリコン系半導体層を順次積層した構造を有する。こ
れらp型半導体層、非晶質光電変換層、及びn型半導体
層はいずれもプラズマCVD法により形成することがで
きる。
【0037】一方、薄膜光電変換ユニット4bは結晶質
光電変換層を備えており、例えば、中間反射層5側から
p型シリコン系半導体層、シリコン系光電変換層、及び
n型シリコン系半導体層を順次積層した構造を有する。
これらp型半導体層、結晶質光電変換層、及びn型半導
体層はいずれもプラズマCVD法により形成することが
できる。
【0038】これら薄膜光電変換ユニット4a,4bを
構成するp型半導体層は、例えば、シリコンまたはシリ
コンカーバイドやシリコンゲルマニウム等のシリコン合
金に、ボロンやアルミニウム等のp導電型決定不純物原
子をドープすることにより形成することができる。ま
た、非晶質光電変換層及び結晶質光電変換層は、非晶質
シリコン系半導体材料及び結晶質シリコン系半導体材料
でそれぞれ形成することができ、そのような材料として
は、真性半導体のシリコン(水素化シリコン等)やシリ
コンカーバイド及びシリコンゲルマニウム等のシリコン
合金等を挙げることができる。また、光電変換機能を十
分に備えていれば、微量の導電型決定不純物を含む弱p
型もしくは弱n型のシリコン系半導体材料も用いられ得
る。さらに、n型半導体層は、シリコンまたはシリコン
カーバイドやシリコンゲルマニウム等のシリコン合金
に、燐や窒素等のn導電型決定不純物原子をドープする
ことにより形成することができる。
【0039】以上のように構成される薄膜光電変換ユニ
ット4aと薄膜光電変換ユニット4bとでは互いに吸収
波長域が異なっている。例えば、薄膜光電変換ユニット
4aの薄膜光電変換層を非晶質シリコンで構成し、薄膜
光電変換ユニット4bの薄膜光電変換層を結晶質シリコ
ンで構成した場合には、前者に550nm程度の光成分
を最も効率的に吸収させ、後者に900nm程度の光成
分を最も効率的に吸収させることができる。
【0040】薄膜光電変換ユニット4aの厚さは、0.
01μm〜0.5μmの範囲内にあることが好ましく、
0.1μm〜0.3μmの範囲内にあることがより好ま
しい。本実施形態に係るモジュール1では、外部から薄
膜光電変換ユニット4aに入射した光を中間反射層5で
反射させることができるため、薄膜光電変換ユニット4
aの実効的な膜厚を増大させることができる。したがっ
て、光劣化を抑制するために薄膜光電変換ユニット4a
の膜厚を薄くしたとしても、十分に高い出力電流密度を
維持することができる。
【0041】一方、薄膜光電変換ユニット4bの厚さ
は、0.1μm〜10μmの範囲内にあることが好まし
く、0.1μm〜5μmの範囲内にあることがより好ま
しい。すなわち、薄膜光電変換ユニット4bの厚さは、
薄膜光電変換ユニット4aの厚さの数倍から10倍程度
であることが好ましい。これは、非晶質光電変換層に比
べ、結晶質光電変換層は光吸収係数が小さいためであ
る。
【0042】中間反射層5は、ZnO膜、SiO2膜、
SnO2膜、InO2膜、Al23膜、Y23膜、及びT
iO2膜のような透明酸化物層等で構成することがで
き、好ましくはZnO膜のような透明導電性酸化物層で
構成され、これらの膜は多結晶体として成膜されること
が多い。中間反射層5は、蒸着法、CVD法、或いはス
パッタリング法等それ自体既知の気相堆積法を用いて形
成することができる。なお、中間反射層5の比抵抗は、
不純物をドープすることや酸化度を変化させることなど
によって調節可能であり、好ましくは、1.0×10-3
Ωcm〜1.0×10-2Ωcmの範囲内にある。
【0043】中間反射層5の厚さは、10nm〜100
nmの範囲内にあることが好ましく、20nm〜70n
mの範囲内にあることがより好ましい。これは、中間反
射層5が過剰に薄い場合には十分な光反射性が得られ
ず、過剰に厚い場合には十分な光透過性が得られないこ
とがあるためである。
【0044】裏面電極層6は電極としての機能を有する
だけでなく、透明基板2から光電変換ユニット4a,4
bに入射し裏面電極層6に到達した光を反射して光電変
換ユニット4a,4b内に再入射させる反射層としての
機能も有している。裏面電極層6は、銀やアルミニウム
等の金属材料を用いて、蒸着法やスパッタリング法等に
より、例えば200nm〜400nm程度の厚さに形成
することができる。また、裏面電極層6は、光電変換ユ
ニット4b側の面に、例えば金属からなる導電性薄膜と
光電変換ユニット4bとの間の接着性を向上させるため
に、ZnOのような非金属材料からなる透明導電性薄膜
(図示せず)をさらに有することができる。
【0045】本実施形態によると、上述したモジュール
1は、例えば以下に示す方法により製造することができ
る。図2を参照しながら説明する。図2(a)〜(g)
は、それぞれ、本発明の一実施形態に係る薄膜光電変換
モジュール1の製造方法を概略的に示す断面図である。
【0046】図2(g)に示すモジュール1の製造に際
しては、まず、図2(a)に示すように、一方の主面上
に透明前面電極層3が連続膜として設けられた透明基板
2を準備する。次に、図2(b)に示すように、透明前
面電極層3上に薄膜光電変換ユニット4a及び中間反射
層をそれぞれ連続膜として順次成膜する。
【0047】次いで、図2(c)に示すように、YAG
レーザ等を用いたレーザスクライブにより、透明前面電
極層3と光電変換ユニット4aと中間反射層5とを含む
第1の積層構造を分割する。これにより、第1の分離溝
21で分割された第1の積層構造を得る。なお、中間反
射層5などのレーザスクライブに伴って生じる導電性の
微細粉は、超音波洗浄などによって必要に応じて除去す
る。
【0048】次に、図2(d)に示すように、中間反射
層5上に薄膜光電変換ユニット4bを連続膜として成膜
する。この薄膜光電変換ユニット4bの成膜に伴い、第
1の分離溝21は、薄膜光電変換ユニット4bを構成す
る材料で埋め込まれる。
【0049】一般に、中間反射層5は結晶質であるた
め、成膜条件を適宜設定することにより、その上に形成
される薄膜光電変換ユニット4bの光電変換層を結晶質
とすることができる。しかしながら、透明基板21は非
晶質であるなどの理由から、通常、第1の分離溝21内
では結晶成長が生じ難い。そのため、第1の分離溝21
を埋め込む材料に非晶質が占める割合が高くなるのは勿
論のこと、薄膜光電変換ユニット4bの分離溝21上方
に位置する部分及びその近傍でも非晶質の割合が高くな
る。したがって、薄膜光電変換ユニット4bには、非晶
質を比較的高い割合で含む非晶質部4b1と、ほぼ結晶
質のみで構成される結晶質部4b2とが形成される。
【0050】なお、薄膜光電変換ユニット4bの成膜工
程または後工程の際に、薄膜光電変換ユニット4bの一
部が薄膜4a,5を伴って分離溝21及び周囲の領域と
ともに剥離することがある。このような剥離は、成膜条
件などを適宜調節することにより防止することができ
る。
【0051】その後、図2(e)に示すように、薄膜光
電変換ユニット4aと中間反射層5と薄膜光電変換ユニ
ット4bとを含む第2の積層構造に、YAGレーザ等を
用いたレーザスクライブによって接続溝23を形成す
る。本実施形態では、接続溝23を第1の分離溝21に
隣接させるため、接続溝23を形成するためのレーザビ
ーム照射を結晶質部4b2よりも遥かに光吸収率の高い
非晶質部4b1に対して行うことができる。したがっ
て、透明前面電極層3などにダメージを与えない程度の
比較的低いレーザパワーで接続溝23を形成することが
できる。
【0052】次に、図2(f)に示すように、光電変換
ユニット4b上に裏面電極層6を形成する。この裏面電
極層6の形成に伴い、接続溝23は金属などの導電性材
料で埋め込まれ、接続溝23を埋め込む導電性材料を介
して裏面電極層6と透明前面電極層3とが電気的に接続
される。
【0053】次いで、図2(g)に示すように、薄膜光
電変換ユニット4aと中間反射層5と薄膜光電変換ユニ
ット4bと裏面電極層6とを含む第3の積層構造に、Y
AGレーザ等を用いたレーザスクライブによって第2の
分離溝22を形成する。さらに、YAGレーザ等を用い
たレーザスクライブによって発電領域を確定し、セル1
0が形成する列の両端部に一対の電極バスバー12を設
ける。以上のようにして、図1(a),(b)及び図2
(g)に示す構造を得る。
【0054】なお、以上の方法によって作製したモジュ
ール1には、通常、その裏面側に封止樹脂層(図示せ
ず)を介して有機保護フィルム(図示せず)を設ける。
この封止樹脂層は、透明基板2上に形成された各薄膜光
電変換セル10を封止するものであり、有機保護フィル
ムをこれらセル10に接着することが可能な樹脂が用い
られる。そのような樹脂としては、例えば、EVA(エ
チレン・ビニルアセテート共重合体)等を用いることが
できる。また、有機保護フィルムとしては、ポリフッ化
ビニルフィルム(例えば、テドラーフィルム(登録商標
名))等が用いられる。これら封止樹脂/有機保護フィ
ルムは、真空ラミネート法により薄膜光電変換モジュー
ル1の裏面側に同時に貼着することができる。
【0055】以上説明したように、本実施形態に係るモ
ジュール1では、分離溝21が中間反射層5と接続溝2
3を埋め込む導電性材料とを電気的に絶縁している。し
たがって、それらの間にリーク電流が発生するのを防止
することができる。また、本実施形態によると、接続溝
23を第1の分離溝21に隣接させるため、接続溝23
を形成するためのレーザビーム照射を結晶質部4b2
りも遥かに光吸収率の高い非晶質部4b1に対して行う
ことができる。したがって、透明前面電極層3などにダ
メージを与えない程度の比較的低いレーザパワーで接続
溝23を形成することができる。さらに、本実施形態に
よると、接続溝23を第1の分離溝21に隣接させるた
め、発電に有効な面積を増加させることができる。
【0056】上記実施形態では、透明前面電極層3の分
割と薄膜光電変換ユニット4a及び中間反射層5の分割
とを単一の工程で行ったが、それらの分割は別々の工程
で行ってもよい。また、上記実施形態では、第2の分離
溝22と接続溝23とを隣接させたが、それらは離間さ
せて設けてもよい。但し、隣接して設けた場合、発電に
有効な面積を増加させる上で有利である。
【0057】第2の分離溝22及び接続溝23は、図3
に示す方法で形成することが好ましい。図3(a)は、
図1(a),(b)及び図2(g)に示す薄膜光電変換
モジュール1の接続溝23の形成方法の一例を概略的に
示す断面図である。また、図3(b)は、図1(a),
(b)及び図2(g)に示す薄膜光電変換モジュール1
の第2の分離溝22の形成方法の一例を概略的に示す断
面図である。なお、図3(a)において参照番号33は
接続溝23が形成されるべき領域を示し、図3(b)に
おいて参照番号32は第2の分離溝22が形成されるべ
き領域を示している。
【0058】接続溝23を形成するに当たり、図3
(a)に示すように、レーザビーム30のスキャンをレ
ーザビーム30のビームスポットが第1の分離溝21の
側壁の一方を跨るように行えば、レーザビーム30の光
軸と第1の分離溝21との相対位置が図中横方向に多少
変動したとしても、第1の分離溝21と接続溝23との
間に残留物を残すことなく確実に接続溝23を形成する
ことができる。なお、このような方法で接続溝23を形
成した場合、通常、図3(b)に示すように、接続溝2
3の底面の一部は透明基板2の主面で構成される。
【0059】また、第2の分離溝22を形成するに当た
り、図3(b)に示すように、レーザビーム30のスキ
ャンを、レーザビーム30のビームスポットが接続溝2
3の側壁の一方(第1の分離溝21とは反対側の側壁)
を跨るように行えば、レーザビーム30の光軸と接続溝
23との相対位置が図中横方向に多少変動したとして
も、第2の分離溝22と接続溝23との間に残留物を残
すことなく確実に第2の分離溝22を形成することがで
きる。
【0060】ところで、分離溝や接続溝を形成するため
のレーザとしては一般にパルスレーザが使用されてお
り、したがって、レーザビーム30のパワーの調節はパ
ルスの周期を変化させることにより行われている。その
ため、第2の分離溝22を形成するには、ビームスポッ
トの一部を1周期前のビームスポットの位置に部分的に
重ねなければならない。
【0061】しかしながら、第2の分離溝22を形成す
る際に透明前面電極層3がダメージを受けるのを防止す
る目的でレーザビーム30のパワーを低下させた場合、
パルスの周期が長くなるため、極端な場合には、第2の
分離溝22は形成されずに複数の孔の列が形成されるこ
ととなる。また、仮に第2の分離溝22が形成されたと
しても、期待される絶縁分離性を実現することが困難と
なることがある。
【0062】それに対し、第2の分離溝22を形成する
に当たり、図3(b)に示すようにレーザビーム30の
スキャンを行った場合、レーザビーム30の一部は接続
溝23を埋め込む金属材料などに照射される。接続溝2
3を埋め込む金属材料は、レーザビーム30の一部を反
射するのに加え、薄膜光電変換ユニット4aと薄膜光電
変換ユニット4bとの間の熱伝導及びそれらと裏面電極
層6との間の熱伝導を媒介する。そのため、レーザビー
ム30のパワーが高い場合であっても、透明前面電極層
3などがダメージを受けるのを防止しつつ均一な加熱を
実現すること,すなわち、絶縁分離性に優れた第2の分
離溝22を確実に形成すること,が可能となる。
【0063】
【実施例】以下に本発明の実施例について説明する。
【0064】(実施例)以下に示す方法により、図1
(a),(b)に示す薄膜光電変換モジュール1を作製
した。以下、図2(a)〜(g)を参照しながら説明す
る。
【0065】まず、図2(a)に示すように、一方の主
面にSnO2膜3を有する127mm×127mmのガ
ラス基板を準備した。次に、図2(b)に示すように、
プラズマCVD法によりSnO2膜3上に厚さ0.25
μmの薄膜光電変換ユニット4aを成膜し、さらに、ス
パッタリング法により薄膜光電変換ユニット4a上に厚
さ30nmのZnO層5を成膜した。なお、この光電変
換ユニット4aは、光電変換層としてノンドープの非晶
質シリコン層を有しており、p−i−n接合を形成して
いる。
【0066】次に、図2(c)に示すように、YAG
IRパルスレーザを用いレーザパワーを0.4Wとして
基板2の一辺に平行にレーザスキャンすることにより、
SnO2膜3と薄膜光電変換ユニット4aとZnO層5
との積層構造へのスクライブを行った。これにより、こ
れら薄膜の積層構造を複数の帯状パターンへと分割する
幅70μmの分離溝21を形成した。
【0067】その後、超音波洗浄及び乾燥を行い、さら
に、図2(d)に示すように、プラズマCVD法により
ZnO層5上に厚さ3.0μmの薄膜光電変換ユニット
4bを成膜した。なお、この光電変換ユニット4bは、
光電変換層としてノンドープの多結晶シリコン層を有し
ている。
【0068】続いて、図2(e)に示すように、YAG
SHGパルスレーザを用いレーザパワーを0.5Wと
して基板2の一辺に平行にレーザスキャンすることによ
り、これら薄膜光電変換ユニット4a,4b及びZnO
膜5の積層構造へのスクライブを行い、この積層構造を
複数の帯状パターンへと分割する幅60μmの接続溝2
3を形成した。なお、接続溝23を形成する際、ビーム
スポットが分離溝21の側壁の一方を跨るように、レー
ザビームの光軸と分離溝21の中心との距離を50μm
に設定した。
【0069】その後、図2(f)に示すように、薄膜光
電変換ユニット4b上に、スパッタリング法によりZn
O膜及びAg膜を順次成膜して裏面電極層6を形成し
た。次いで、図2(g)に示すように、YAG SHG
パルスレーザを用いレーザパワーを0.7Wとして基板
2の一辺に平行にレーザスキャンすることにより、薄膜
光電変換ユニット4a,4b、ZnO膜5、及び裏面電
極層6の積層構造を複数の帯状パターンへと分割する幅
60μmの分離溝22を形成した。なお、分離溝22を
形成する際、ビームスポットが接続溝23の側壁の一方
を跨るように、レーザビームの光軸と接続溝23の中心
との距離を45μmに設定した。
【0070】続いて、YAG パルスレーザを用いて基
板2の周囲に沿ってレーザスキャンすることにより、S
nO2膜3、薄膜光電変換ユニット4a,4b、ZnO
膜5、及び裏面電極層6に溝を形成して発電領域を確定
した。以上のようにして、それぞれ100mm×100
mmのサイズを有し且つ互いに直列接続された10段の
薄膜光電変換セル10を形成した。さらに、セル10が
形成する直列アレイ11の両端部に一対の電極バスバー
12を設けることにより、図1(a),(b)に示すモ
ジュール1を得た。
【0071】次に、上述した方法で作製したモジュール
1について、測定温度を25℃として、AM1.5のス
ペクトルを有する放射照度100mW/cm2のソーラ
ーシュミレータにより出力特性を調べた。なお、光源と
しては、キセノンランプ、ハロゲンランプ、及びフィル
タを組み合わせたものを用いた。その結果、このモジュ
ール1の各セル10の開放電圧Vocは1.350Vであ
り、短絡電流Iscは122.4mAであり、フィルファ
クタF.F.は68.5%であり、発電効率Eff.は
11.3%であった。また、引き続き、各構成素子の光
電流を、分光感度特性から計算により求めた。その結
果、トップ光起電力素子のJscは12.92mA/cm
2であり、ボトム光起電力素子のJscは12.42mA
/cm2であることが分かった。
【0072】(比較例)図4は、比較例に係る薄膜光電
変換モジュールを概略的に示す断面図である。図4に示
す薄膜光電変換モジュール101は、分離溝21と接続
溝23とが離間され且つ分離溝22と接続溝23とが離
間されていること以外は、図1(b)に示す薄膜光電変
換モジュール1と同様の構造を有している。
【0073】本比較例では、図4に示すモジュール10
1を、以下に示す方法により作製した。まず、上記実施
例で説明したのと同様の方法により、図2(d)に示す
構造を得た。次に、YAG SHGパルスレーザを用い
レーザパワーを0.6Wとして基板2の一辺に平行にレ
ーザスキャンすることにより、これら薄膜光電変換ユニ
ット4a,4b及びZnO膜5の積層構造へのスクライ
ブを行い、この積層構造を複数の帯状パターンへと分割
する幅60μmの接続溝23を形成した。なお、接続溝
23を形成する際、上記実施例とは異なり、ビームスポ
ットが分離溝21から一定の距離を隔てて位置するよう
に、レーザビームの光軸と分離溝21の中心との距離を
100μmに設定した。
【0074】次いで、上記実施例で図2(f)に関して
説明したのと同様の方法により、薄膜光電変換ユニット
4b上に裏面電極層6を連続膜として成膜した。その
後、YAG SHGパルスレーザを用いレーザパワーを
0.8Wとして基板2の一辺に平行にレーザスキャンす
ることにより、薄膜光電変換ユニット4a,4b、Zn
O膜5、及び裏面電極層6の積層構造を複数の帯状パタ
ーンへと分割する幅60μmの分離溝22を形成した。
なお、分離溝22を形成する際、上記実施例とは異な
り、ビームスポットが接続溝23から一定の距離を隔て
て位置するように、レーザビームの光軸と接続溝23の
中心との距離を100μmに設定した。
【0075】その後、上記実施例で説明したのと同様の
方法により、発電領域を確定した。以上のようにして、
互いに直列接続された10段の薄膜光電変換セル10を
形成した。さらに、セル10が形成する直列アレイの両
端部に一対の電極バスバーを設けることにより、図4に
示すモジュール101を得た。
【0076】このような方法により得られた比較例に係
るモジュール101についても、上記実施例と同条件で
出力特性を調べた。その結果、このモジュール1の各セ
ル10の開放電圧Vocは1.348Vであり、短絡電流
scは121.2mAであり、フィルファクタF.F.
は68%であり、発電効率Eff.は11.1%であっ
た。
【0077】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、ハイ
ブリッド型構造において、各セルに対応して透明前面電
極層を分割する溝と中間反射層から各セルを直列接続す
る接続部へのサイドリークを防止する溝とが単一の分離
溝を構成し且つこの分離溝に接続溝が隣接した構造を採
用している。そのため、透明前面電極層などに殆どダメ
ージを与えることなく接続溝を形成すること及び発電に
有効な面積を増大させることが可能となる。すなわち、
本発明によると、中間反射層を有するハイブリッド型構
造を採用し且つ高い出力特性を容易に実現し得る薄膜光
電変換モジュールが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の一実施形態に係る薄膜光電変
換モジュールを概略的に示す平面図、(b)は(a)に
示す薄膜光電変換モジュールのA−A線に沿った断面
図。
【図2】(a)〜(g)は、それぞれ、本発明の一実施
形態に係る薄膜光電変換モジュールの製造方法を概略的
に示す断面図。
【図3】(a)は図1(a),(b)及び図2(g)に
示す薄膜光電変換モジュールの接続溝の形成方法の一例
を概略的に示す断面図、(b)は図1(a),(b)及
び図2(g)に示す薄膜光電変換モジュールの第2の分
離溝の形成方法の一例を概略的に示す断面図。
【図4】比較例に係る薄膜光電変換モジュールを概略的
に示す断面図。
【符号の説明】
1,101…薄膜光電変換モジュール 2…透明基板 3…透明前面電極層 4a,4b…薄膜光電変換ユニット 4b1…非晶質部 4b2…結晶質部 5…中間反射層 6…裏面電極層 10…薄膜光電変換セル 11…直列アレイ 12…電極バスバー 21,22…分離溝 23…接続溝 30…レーザビーム 32,33…領域

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板と前記透明基板の一方の主面上
    に並置され且つ互いに直列接続された複数のハイブリッ
    ド型薄膜光電変換セルとを具備し、 前記複数の薄膜光電変換セルは、前記透明基板の一方の
    主面上に順次積層された透明前面電極層、非晶質光電変
    換層を備えた第1の薄膜光電変換ユニット、導電性を有
    するのとともに光透過性及び光反射性の双方を有する中
    間反射層、結晶質光電変換層を備えた第2の薄膜光電変
    換ユニット、及び裏面電極層で構成され、 前記複数の薄膜光電変換セルのそれぞれの隣り合う2つ
    の間で、 前記中間反射層と前記第2の薄膜光電変換ユニットとの
    界面の位置に開口を有し且つ底面が前記透明基板の主面
    で構成された第1の分離溝が設けられ、この第1の分離
    溝は前記第2の薄膜光電変換ユニットを構成する材料で
    埋め込まれ、 前記第1の分離溝から離れた位置に、前記裏面電極層の
    上面に開口を有し且つ底面が前記透明前面電極層と前記
    第1の薄膜光電変換ユニットとの界面で構成された第2
    の分離溝が設けられ、 前記第1の分離溝と前記第2の分離溝との間に、前記第
    2の薄膜光電変換セルと前記裏面電極層との界面に開口
    を有し且つ底面が前記透明前面電極層と前記第1の薄膜
    光電変換ユニットとの界面で構成された接続溝が前記第
    1の分離溝と隣接して設けられ、この接続溝は前記裏面
    電極層を構成する材料で埋め込まれることによって前記
    隣り合う2つの薄膜光電変換セルの一方の裏面電極層と
    他方の透明前面電極層とを電気的に接続したことを特徴
    とする薄膜光電変換モジュール。
  2. 【請求項2】 前記複数の薄膜光電変換セルのそれぞれ
    の隣り合う2つの間で、前記第2の分離溝と前記接続溝
    とは隣接していることを特徴とする請求項1に記載の薄
    膜光電変換モジュール。
  3. 【請求項3】 前記接続溝の底面の一部は前記透明基板
    の主面で構成されたことを特徴とする請求項1または請
    求項2の記載の薄膜光電変換モジュール。
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