JP2002261020A - 多結晶Si膜の形成方法 - Google Patents
多結晶Si膜の形成方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 膜密度が高くて耐酸化性に優れた高品質多結
晶Si膜の形成プロセスを提供する。 【解決手段】 所定の製膜ガス圧力下におかれた複数種
の原料ガスと加熱触媒体との接触分解反応によって生成
された化学的活性種を基板上に輸送することによって多
結晶Si膜を製膜する多結晶Si膜の形成方法であっ
て、上記製膜中に、上記原料ガスの混合比、加熱触媒体
の温度、製膜ガス圧力、及び基板の温度のうちの少なく
とも2種以上の製膜パラメータを変化させる。
晶Si膜の形成プロセスを提供する。 【解決手段】 所定の製膜ガス圧力下におかれた複数種
の原料ガスと加熱触媒体との接触分解反応によって生成
された化学的活性種を基板上に輸送することによって多
結晶Si膜を製膜する多結晶Si膜の形成方法であっ
て、上記製膜中に、上記原料ガスの混合比、加熱触媒体
の温度、製膜ガス圧力、及び基板の温度のうちの少なく
とも2種以上の製膜パラメータを変化させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜多結晶Si太
陽電池などの薄膜光電変換素子全般に好適に用いること
ができる多結晶Si膜の形成方法に関する。
陽電池などの薄膜光電変換素子全般に好適に用いること
ができる多結晶Si膜の形成方法に関する。
【0002】
【従来技術および発明が解決しようとする課題】光電変
換素子の一つである太陽電池分野において、バルク型結
晶シリコン太陽電池が実用化されているが、原料不足や
原料コスト等の問題が最近になって顕在化している。こ
のため、低コストで且つ高変換効率の薄膜多結晶シリコ
ン太陽電池の実用化が大いに期待されており、とりわ
け、高品質光活性層の大面積、高速製膜手法の確立が現
在の急務であると考えられている。
換素子の一つである太陽電池分野において、バルク型結
晶シリコン太陽電池が実用化されているが、原料不足や
原料コスト等の問題が最近になって顕在化している。こ
のため、低コストで且つ高変換効率の薄膜多結晶シリコ
ン太陽電池の実用化が大いに期待されており、とりわ
け、高品質光活性層の大面積、高速製膜手法の確立が現
在の急務であると考えられている。
【0003】プロセスの低コスト化を実現するために
は、まず、多結晶シリコン層を低温(非平衡状態)で堆
積する必要がある。この低温堆積手法において、最も代
表的なものはプラズマCVD法である。例えば特開平1
0−117006号においては、この低温堆積手法にお
いて高品質なμc−Siを形成することが記載されてい
るが、製膜速度が数Å/sec以下と遅く、大面積製膜
も容易ではなく、生産性に劣るという問題がある。
は、まず、多結晶シリコン層を低温(非平衡状態)で堆
積する必要がある。この低温堆積手法において、最も代
表的なものはプラズマCVD法である。例えば特開平1
0−117006号においては、この低温堆積手法にお
いて高品質なμc−Siを形成することが記載されてい
るが、製膜速度が数Å/sec以下と遅く、大面積製膜
も容易ではなく、生産性に劣るという問題がある。
【0004】一方、上記プラズマCVD法に代わる多結
晶シリコン膜の製膜手法として近年着目されているのが
触媒CVD法である。触媒CVD法は装置構成が簡易
で、ガスの利用効率が高い等といった特長があり、多結
晶シリコン膜の形成においても高速に大面積での製膜が
可能であることが既に実証されている。しかしながら、
この触媒CVD法を用いて比較的高ガス圧下で形成され
た多結晶Si膜は膜密度が低いことから、大気中に放置
すると容易に酸化されるという品質面での問題がある。
膜中の酸素不純物は界面においては接触抵抗の増加、バ
ルク内では転位の固着、微小欠陥の発生等を引き起こ
し、特に太陽電池素子においてはFFの低下やリークの
原因となるため、この不純物酸素の混入を抑制すること
が大きな課題の一つとなっている。
晶シリコン膜の製膜手法として近年着目されているのが
触媒CVD法である。触媒CVD法は装置構成が簡易
で、ガスの利用効率が高い等といった特長があり、多結
晶シリコン膜の形成においても高速に大面積での製膜が
可能であることが既に実証されている。しかしながら、
この触媒CVD法を用いて比較的高ガス圧下で形成され
た多結晶Si膜は膜密度が低いことから、大気中に放置
すると容易に酸化されるという品質面での問題がある。
膜中の酸素不純物は界面においては接触抵抗の増加、バ
ルク内では転位の固着、微小欠陥の発生等を引き起こ
し、特に太陽電池素子においてはFFの低下やリークの
原因となるため、この不純物酸素の混入を抑制すること
が大きな課題の一つとなっている。
【0005】本発明はこのような従来技術の問題点に鑑
みてなされたものであり、高速に大面積での製膜が容易
な触媒CVD法を用いて、膜密度が高くて耐酸化性に優
れた高品質多結晶Si膜の形成プロセスを提供すること
を目的とする。
みてなされたものであり、高速に大面積での製膜が容易
な触媒CVD法を用いて、膜密度が高くて耐酸化性に優
れた高品質多結晶Si膜の形成プロセスを提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る多結晶Si膜の形成方法では、所定
の製膜ガス圧力下におかれた複数種の原料ガスと加熱触
媒体との接触分解反応によって生成された化学的活性種
を基板上に輸送することによって多結晶Si膜を製膜す
る多結晶Si膜の形成方法において、前記製膜中に、前
記原料ガスの混合比、加熱触媒体の温度、製膜ガス圧
力、及び基板の温度のうちの少なくとも2種以上の製膜
パラメータを変化させることを特徴とする。
に、請求項1に係る多結晶Si膜の形成方法では、所定
の製膜ガス圧力下におかれた複数種の原料ガスと加熱触
媒体との接触分解反応によって生成された化学的活性種
を基板上に輸送することによって多結晶Si膜を製膜す
る多結晶Si膜の形成方法において、前記製膜中に、前
記原料ガスの混合比、加熱触媒体の温度、製膜ガス圧
力、及び基板の温度のうちの少なくとも2種以上の製膜
パラメータを変化させることを特徴とする。
【0007】上記多結晶Si膜の形成方法では、前記製
膜中に前記加熱触媒体の温度を1700〜2000℃か
ら1500〜1800℃に変化させることが望ましい。
膜中に前記加熱触媒体の温度を1700〜2000℃か
ら1500〜1800℃に変化させることが望ましい。
【0008】また、上記多結晶Si膜の形成方法では、
前記製膜中に前記製膜ガス圧力を1〜100Paから
0.01〜10Paに変化させることが望ましい。
前記製膜中に前記製膜ガス圧力を1〜100Paから
0.01〜10Paに変化させることが望ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、各請求項に係る発明の実施
形態を詳細に説明する。
形態を詳細に説明する。
【0010】図1は各請求項に係る多結晶Si膜の形成
方法を実施する際の装置を示す図であり、1はチャンバ
ー、2はガス導入口、3は加熱触媒体、4は基板であ
る。
方法を実施する際の装置を示す図であり、1はチャンバ
ー、2はガス導入口、3は加熱触媒体、4は基板であ
る。
【0011】チャンバー1内の上部に下方を向けて基板
4を設置するようにし、同チャンバー1の下部にガス導
入口2を設けたものである。また、基板4とガス導入口
2との間に加熱触媒体3を配設する。
4を設置するようにし、同チャンバー1の下部にガス導
入口2を設けたものである。また、基板4とガス導入口
2との間に加熱触媒体3を配設する。
【0012】基板4はガラスなどの絶縁基板やSUSな
どで構成され、基板4の支持板5内にヒータなどの加熱
手段(不図示)を設けることによって、500℃程度の
温度まで加熱することができるように構成されている。
どで構成され、基板4の支持板5内にヒータなどの加熱
手段(不図示)を設けることによって、500℃程度の
温度まで加熱することができるように構成されている。
【0013】前記加熱触媒体3はタングステン、タンタ
ル、白金、またはモリブデンのうちのいずれか1種また
は複数種から成る。この触媒体の大きさは使用するチャ
ンバーおよび基板の大きさに対応したものであることが
必要であるが、少なくとも触媒体を張るエリアは基板の
大きさ以上であることが必要である。また、電流導入端
子を有するものであれば形状や構造に制限はなく、例え
ば0.5mmφで1mのタングステン線をW字状に屈曲
させて10cm四方の範囲などに設置すればよい。ま
た、電源はAC、DCのいずれでも可能である。また、
触媒体温度は材質によって異なるが、タングステンを用
いる場合は、1500〜2000℃などに設定する。
ル、白金、またはモリブデンのうちのいずれか1種また
は複数種から成る。この触媒体の大きさは使用するチャ
ンバーおよび基板の大きさに対応したものであることが
必要であるが、少なくとも触媒体を張るエリアは基板の
大きさ以上であることが必要である。また、電流導入端
子を有するものであれば形状や構造に制限はなく、例え
ば0.5mmφで1mのタングステン線をW字状に屈曲
させて10cm四方の範囲などに設置すればよい。ま
た、電源はAC、DCのいずれでも可能である。また、
触媒体温度は材質によって異なるが、タングステンを用
いる場合は、1500〜2000℃などに設定する。
【0014】これらの加熱触媒体は、初期に1700〜
1800℃に設定し、終期に1500〜1600℃程度
まで温度を低下させる。これは触媒体への投入電力を連
続的または断続的に低下させることにより行う。
1800℃に設定し、終期に1500〜1600℃程度
まで温度を低下させる。これは触媒体への投入電力を連
続的または断続的に低下させることにより行う。
【0015】このような装置を用いて、ガス導入口2よ
りH2、SiH4、Si2H6、SiH xCly、B2H6、P
H3、Ar等の原料ガスを導入し、加熱触媒体3に接触
させて活性化した後、この活性化したガスを基板4の表
面に輸送して多結晶Si膜を形成する。これらの原料ガ
スを200sccm程度以下のガス流量で使用する。ま
た、原料ガスの混合の組み合わせとしては、H2または
Arと、SiH4 、SiHxClyまたはSi2H6などのシ
リコン系ガスと、B2H6またはPH3などのドーピング
ガスとの混合ガスなどがある。
りH2、SiH4、Si2H6、SiH xCly、B2H6、P
H3、Ar等の原料ガスを導入し、加熱触媒体3に接触
させて活性化した後、この活性化したガスを基板4の表
面に輸送して多結晶Si膜を形成する。これらの原料ガ
スを200sccm程度以下のガス流量で使用する。ま
た、原料ガスの混合の組み合わせとしては、H2または
Arと、SiH4 、SiHxClyまたはSi2H6などのシ
リコン系ガスと、B2H6またはPH3などのドーピング
ガスとの混合ガスなどがある。
【0016】H2とSiH4との流量比を初期で100:
1程度に設定し、最終10:1〜1:1程度まで、それ
ぞれのガス導入量を調整して連続的または断続的に変化
させる。、B2H6またはPH3などのガスは通常、ドーピ
ング濃度が一定となるように適宜調整する。
1程度に設定し、最終10:1〜1:1程度まで、それ
ぞれのガス導入量を調整して連続的または断続的に変化
させる。、B2H6またはPH3などのガスは通常、ドーピ
ング濃度が一定となるように適宜調整する。
【0017】上述のような原料ガスをチャンバー1内に
導入すると、原料ガスの分子が触媒体3に吸着して解離
する反応を示す。このような反応によって、分子がイオ
ン、ラジカル等といった強い結合力を有する形態に変化
した化学的活性種になる。また、このように解離する反
応を接触分解反応と言うことができる。この化学的活性
種が気相中を拡散しながら基板4の表面に到達し、これ
らが基板4上において結合を繰り返して薄膜を形成す
る。
導入すると、原料ガスの分子が触媒体3に吸着して解離
する反応を示す。このような反応によって、分子がイオ
ン、ラジカル等といった強い結合力を有する形態に変化
した化学的活性種になる。また、このように解離する反
応を接触分解反応と言うことができる。この化学的活性
種が気相中を拡散しながら基板4の表面に到達し、これ
らが基板4上において結合を繰り返して薄膜を形成す
る。
【0018】原料ガス圧力は、初期に1〜100Pa程
度に設定して終期に0.01〜10Pa程度に設定す
る。ガス導入量を連続的または断続的に減少させるか、
またはガス排気量をコンダクタンスバルブ(不図示)の
調節により連続的また断続的に増加させることにより行
う。
度に設定して終期に0.01〜10Pa程度に設定す
る。ガス導入量を連続的または断続的に減少させるか、
またはガス排気量をコンダクタンスバルブ(不図示)の
調節により連続的また断続的に増加させることにより行
う。
【0019】基板4の温度は、初期に300〜350℃
程度に設定して終期に200〜300℃程度に設定す
る。基板4の加熱ヒータ(不図示)への投入電力を連続
的または断続的に低下させることにより調節する。
程度に設定して終期に200〜300℃程度に設定す
る。基板4の加熱ヒータ(不図示)への投入電力を連続
的または断続的に低下させることにより調節する。
【0020】また、加熱触媒体3の温度は1700〜2
000℃から1500〜1800℃に変化させることが
望ましい。これにより製膜初期においては加熱触媒体温
度を比較的高温に維持して、高結晶化率膜を高速で形成
し、製膜終了時付近で上述の微結晶層またはアモルファ
スSi層を形成することが可能となる。この温度が20
00℃以上になると、加熱触媒体3の成分が蒸発し、こ
れが堆積膜中に不純物として取り込まれ、半導体膜の品
質が劣化し、また、この温度が1500℃以下であれ
ば、加熱触媒体3が活性種と反応して変質する事態を誘
発する。
000℃から1500〜1800℃に変化させることが
望ましい。これにより製膜初期においては加熱触媒体温
度を比較的高温に維持して、高結晶化率膜を高速で形成
し、製膜終了時付近で上述の微結晶層またはアモルファ
スSi層を形成することが可能となる。この温度が20
00℃以上になると、加熱触媒体3の成分が蒸発し、こ
れが堆積膜中に不純物として取り込まれ、半導体膜の品
質が劣化し、また、この温度が1500℃以下であれ
ば、加熱触媒体3が活性種と反応して変質する事態を誘
発する。
【0021】また、製膜ガス圧力は1〜100Paから
0.01〜10Paに変化させることが望ましい。これ
により上記と同様、製膜初期においては高結晶化率膜を
高速で形成し、製膜終了時付近で上述の微結晶層または
アモルファスSi層を形成することが可能となる。この
製膜ガス圧力が100Pa以上となると堆積に寄与する
活性種が気相反応により消滅するために製膜速度が低下
し、また、この製膜ガス圧力が0.01Pa以下となる
と基板近傍の堆積種密度が低くなるために、同様に製膜
速度が低下するという問題が生じる。
0.01〜10Paに変化させることが望ましい。これ
により上記と同様、製膜初期においては高結晶化率膜を
高速で形成し、製膜終了時付近で上述の微結晶層または
アモルファスSi層を形成することが可能となる。この
製膜ガス圧力が100Pa以上となると堆積に寄与する
活性種が気相反応により消滅するために製膜速度が低下
し、また、この製膜ガス圧力が0.01Pa以下となる
と基板近傍の堆積種密度が低くなるために、同様に製膜
速度が低下するという問題が生じる。
【0022】また、上記の手法において製膜パラメータ
を一種類のみ変化させた場合には以下の問題が生じる。
即ち、低ガス圧力下でガス流量比のみを変化させた場合
には高い製膜速度が得られず、高ガス圧力下でガス流量
比のみを変化させた場合には上記の不純物酸素に対する
拡散バリア層が容易に形成されないという問題が生じ
る。一方、原料ガスの流量比を一定として、触媒体の温
度、製膜ガス圧力及び基板の温度のいずれか一種のみを
変化させた場合においても上記の不純物酸素に対する拡
散バリア層の形成が困難になるといった問題が生じる。
このことから少なくとも2種以上の製膜パラメータを変
化させる必要がある。
を一種類のみ変化させた場合には以下の問題が生じる。
即ち、低ガス圧力下でガス流量比のみを変化させた場合
には高い製膜速度が得られず、高ガス圧力下でガス流量
比のみを変化させた場合には上記の不純物酸素に対する
拡散バリア層が容易に形成されないという問題が生じ
る。一方、原料ガスの流量比を一定として、触媒体の温
度、製膜ガス圧力及び基板の温度のいずれか一種のみを
変化させた場合においても上記の不純物酸素に対する拡
散バリア層の形成が困難になるといった問題が生じる。
このことから少なくとも2種以上の製膜パラメータを変
化させる必要がある。
【0023】
【実施例】初期の製膜条件として、SiH4の流量を5
sccm、H2の流量を50sccm、加熱触媒体の温
度を1700℃、製膜ガス圧力を65Pa、基板の温度
を300℃に設定し、また最終の製膜条件として、Si
H4の流量を10sccm、H2の流量を30sccm、
加熱触媒体の温度を1600℃、製膜ガス圧力を1P
a、基板温度を250℃に設定し、製膜中に初期の製膜
条件から最終の製膜条件に向けて、連続的または断続的
に各製膜パラメータを変化させて形成した。
sccm、H2の流量を50sccm、加熱触媒体の温
度を1700℃、製膜ガス圧力を65Pa、基板の温度
を300℃に設定し、また最終の製膜条件として、Si
H4の流量を10sccm、H2の流量を30sccm、
加熱触媒体の温度を1600℃、製膜ガス圧力を1P
a、基板温度を250℃に設定し、製膜中に初期の製膜
条件から最終の製膜条件に向けて、連続的または断続的
に各製膜パラメータを変化させて形成した。
【0024】このような製膜方法によって形成された多
結晶Si膜のラマン分光法による評価結果を図2に示
す。ラマンスペクトルのTOフォノンに起因する各々の
信号強度から算出した結晶化率χは約81%であり、高
結晶化率を有する膜が得られていることが分かる。
結晶Si膜のラマン分光法による評価結果を図2に示
す。ラマンスペクトルのTOフォノンに起因する各々の
信号強度から算出した結晶化率χは約81%であり、高
結晶化率を有する膜が得られていることが分かる。
【0025】また、同多結晶Si膜中の不純物酸素濃度
の大気曝露(常温常圧)時間に対する変化をFTIR法
により評価した結果を図3に示す。リファレンスとして
製膜条件を初期状態から一定として作製したサンプルの
評価結果も合わせて示す。図3中の本方式の具体的な製
膜方法は上述の方法であり、製膜条件一定の製膜方法は
初期条件(SiH4流量5sccm、H2流量50scc
m、加熱触媒体温度1700℃、製膜ガス圧力65P
a、基板温度300℃)で一定とした方法である。
の大気曝露(常温常圧)時間に対する変化をFTIR法
により評価した結果を図3に示す。リファレンスとして
製膜条件を初期状態から一定として作製したサンプルの
評価結果も合わせて示す。図3中の本方式の具体的な製
膜方法は上述の方法であり、製膜条件一定の製膜方法は
初期条件(SiH4流量5sccm、H2流量50scc
m、加熱触媒体温度1700℃、製膜ガス圧力65P
a、基板温度300℃)で一定とした方法である。
【0026】スペクトル波形から分かるように、製膜条
件を変化させて製膜したサンプル(本方式)は大気曝露
6週間後においても、Si−O結合に起因する1050
cm -1付近のピークが観察されないことから、常温常圧
下において耐酸化性に優れた膜質を有していることが分
かる。これは、製膜終端部近傍において形成されるラン
ダム配向を有する微結晶層またはアモルファスSi層が
不純物酸素に対する拡散バリア層として働くためである
と考えられる。
件を変化させて製膜したサンプル(本方式)は大気曝露
6週間後においても、Si−O結合に起因する1050
cm -1付近のピークが観察されないことから、常温常圧
下において耐酸化性に優れた膜質を有していることが分
かる。これは、製膜終端部近傍において形成されるラン
ダム配向を有する微結晶層またはアモルファスSi層が
不純物酸素に対する拡散バリア層として働くためである
と考えられる。
【0027】
【発明の効果】以上のように、請求項1に係る多結晶S
i膜の形成方法によれば、製膜中に、原料ガスの混合
比、加熱触媒体の温度、製膜ガス圧力、及び基板の温度
のうちの少なくとも2種以上の製膜パラメータを変化さ
せることから、膜密度が高く、耐酸化性に優れた高結晶
化率を有する多結晶Si膜の高速形成が可能となる。
i膜の形成方法によれば、製膜中に、原料ガスの混合
比、加熱触媒体の温度、製膜ガス圧力、及び基板の温度
のうちの少なくとも2種以上の製膜パラメータを変化さ
せることから、膜密度が高く、耐酸化性に優れた高結晶
化率を有する多結晶Si膜の高速形成が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法に用いられる製膜装置の概略を示
す図である。
す図である。
【図2】本発明の方法で形成した多結晶Si膜のラマン
分光測定結果を示す図である。
分光測定結果を示す図である。
【図3】本発明の方法で形成した多結晶Si膜のFTI
R測定結果を示す図である。
R測定結果を示す図である。
1:チャンバー 2:ガス導入口 3:加熱触媒体 4:基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 増田 淳 石川県金沢市馬替2丁目56番地の1 Fターム(参考) 4K030 AA06 AA17 BA29 BB03 FA17 JA06 JA09 JA10 LA16 5F045 AA03 AB03 AD06 AD07 AE11 AE13 AE15 AE17 AE19 BB09 BB16 BB17 CA13 DP05 EE17 EK27 5F051 AA03 BA12 CB04 CB29
Claims (3)
- 【請求項1】 所定の製膜ガス圧力下におかれた複数種
の原料ガスと加熱触媒体との接触分解反応によって生成
された化学的活性種を基板上に輸送することによって多
結晶Si膜を製膜する多結晶Si膜の形成方法におい
て、前記製膜中に、前記原料ガスの混合比、加熱触媒体
の温度、製膜ガス圧力、及び基板の温度のうちの少なく
とも2種以上の製膜パラメータを変化させることを特徴
とする多結晶Si膜の形成方法。 - 【請求項2】 前記製膜中に前記加熱触媒体の温度を1
700〜2000℃から1500〜1800℃に変化さ
せることを特徴とする請求項1に記載の多結晶Si膜の
形成方法。 - 【請求項3】 前記製膜中に前記製膜ガス圧力を1〜1
00Paから0.01〜10Paに変化させることを特
徴とする請求項1に記載の多結晶Si膜の形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001053312A JP2002261020A (ja) | 2001-02-28 | 2001-02-28 | 多結晶Si膜の形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001053312A JP2002261020A (ja) | 2001-02-28 | 2001-02-28 | 多結晶Si膜の形成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002261020A true JP2002261020A (ja) | 2002-09-13 |
Family
ID=18913792
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001053312A Pending JP2002261020A (ja) | 2001-02-28 | 2001-02-28 | 多結晶Si膜の形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002261020A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006028577A (ja) * | 2004-07-15 | 2006-02-02 | Canon Anelva Corp | Cvd装置 |
JP2008008476A (ja) * | 2006-06-30 | 2008-01-17 | Hitachi Ltd | 電動ブレーキ装置及び電動ブレーキ装置の制御装置 |
US7807495B2 (en) | 2007-04-23 | 2010-10-05 | Sanyo Electric Co., Ltd. | Method of manufacturing semiconductor film and method of manufacturing photovoltaic element |
JP2014518591A (ja) * | 2011-04-20 | 2014-07-31 | フォルシュングスツェントルム・ユーリッヒ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング | 基板に半導体材料を蒸着させる熱線方法及びその方法を実施するための装置 |
-
2001
- 2001-02-28 JP JP2001053312A patent/JP2002261020A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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