JP2002260833A - 誘導加熱方法および装置 - Google Patents

誘導加熱方法および装置

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JP2002260833A
JP2002260833A JP2001197970A JP2001197970A JP2002260833A JP 2002260833 A JP2002260833 A JP 2002260833A JP 2001197970 A JP2001197970 A JP 2001197970A JP 2001197970 A JP2001197970 A JP 2001197970A JP 2002260833 A JP2002260833 A JP 2002260833A
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slave
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heating
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JP2001197970A
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Naoki Uchida
直喜 内田
Keiji Kawanaka
啓二 川中
Hideyuki Nanba
秀之 難波
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Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/25Process efficiency

Abstract

(57)【要約】 【課題】 各加熱コイルの境界部における温度低下を防
止するとともに、相互誘導による影響を除去できるよう
にする。 【解決手段】 誘導加熱装置100は、マスタ加熱ユニ
ット110mとスレーブ加熱ユニット110sとを有す
る。マスタ側の駆動制御部124mは、変圧器158m
の出力電圧Vmに基づいて、インバータ120mを駆動
するトランジスタゲートパルスを生成し、インバータ1
20mとスレーブ側駆動制御部120sとに与える。ス
レーブ側駆動制御部120sは、マスタ側駆動制御部1
20mから与えられたパルスに同期してトランジスタゲ
ートパルスを生成し、インバータ120sに与える。位
相制御部170は、位相差検出部172がスレーブ側の
電圧Vsと電流Isとの位相差を求め、位相調整部17
4が位相差に応じて可変リアクトル部162を制御して
電圧Vsと電流Isとの位相差を零にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘導加熱方法およ
び装置に係り、特に近接して配置した複数の加熱コイル
のそれぞれに、対応して設けた共振型インバータによっ
て給電する誘導加熱方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】誘導加熱は、加熱コイルに電流を流して
磁場を発生させ、被加熱部材に渦電流を発生させて加熱
するもので、抵抗体加熱では得ることができない高温を
発生させることができるため、各方面において採用され
ている。図8に示したものは、圧延機などのロール焼入
れする誘導加熱装置の概略を模式的に示したものであ
る。
【0003】図8において、ロール10は、ロール本体
12とその両端に設けたジャーナル14とから形成して
ある。ロール10の焼入れを誘導加熱で行なう場合、誘
導加熱装置15に磁束密度の大きな磁場を発生させる加
熱用コイル16と、これよりも磁束密度の小さな磁場を
発生させる温度保持用コイル18とを設け、それぞれを
対応するインバータからなる高周波電源20、22に接
続する。これらの加熱用コイル16と温度保持用コイル
18とは、両者間に隙間を生じないように接近させて配
置し、両コイル16、18の境界部において温度が低下
しないようにしている。そして、ロール10の焼入れ
は、矢印24のようにロール10をコイル16、18に
向けて前進させ、ロール本体12の表層部を950℃程
度に加熱して行なう。
【0004】図9は、パーシャル電磁誘導加熱装置の概
略を示したものである。このパーシャル加熱装置30
は、複数の加熱コイル32(32a〜32c)が上下方
向に同心に配置され、それぞれが対応するインバータか
らなる高周波電源34(34a〜34c)に接続してあ
る。そして、例えば炭素棒36の先端(下端)を加熱コ
イル32の中に挿入し、炭素棒36の周囲にガスを供給
して加熱コイル32により約1500℃程度に加熱し、
ガスを反応させる。この場合、熱が上方に逃げるため、
より上側の加熱コイル32の磁束密度を大きくするよう
に電源34を制御する。また、各加熱コイル32は、境
界部において温度の低下を防ぐために接するように近接
配置してある。
【0005】図10は、電磁誘導による容器加熱装置の
概略を示したものである。この誘導加熱装置44は、例
えば炭素によって形成したルツボ40の内部に炭化ケイ
素(SiC)42の粉末を入れ、これを加熱コイル48
(48a、48b)によって加熱し、炭化ケイ素42を
蒸発させてワーク46に堆積させるようにしている。そ
して、誘導加熱装置44は、上下方向に同心に設けた2
つの加熱コイル48a、48bを有していて、それぞれ
をインバータからなる高周波電源50(50a、50
b)に接続し、下側の加熱コイル48bが大きな磁束密
度の磁場を発生して炭化ケイ素42を加熱するようにし
ている。
【0006】図11は、いわゆるバウムクーヘン型誘導
加熱装置の概略を示したものである。この誘導加熱装置
60は、炭素などから形成したドーナツ状ステージ62
を備えていて、ステージ62の上面に複数の半導体ウエ
ハ64を配置するようになっている。そして、ステージ
62の下方には、加熱コイル66が配置してあって、こ
の加熱コイル66に通電することにより、半導体ウエハ
64を加熱できるようにしてある。また、加熱コイル6
6は、外側コイル66a、中央コイル66b、内側コイ
ル66cからなっていて、これらをそれぞれ対応したイ
ンバータからなる高周波電源68(68a〜68c)に
接続し、ステージ62の全体を均一に加熱できるように
している。そして、この場合においても、各コイル66
a〜66cを接触する程度まで接近させて配置し、コイ
ルの境界部において温度が低下しないようにしている。
【0007】図12は、押出し加工用の誘導加熱装置の
概略を示したものである。この誘導加熱装置70は、横
方向に同心状に配置した複数の加熱コイル72(72a
〜72c)を有し、これらをインバータからなる対応し
た高周波電源74(74a〜74c)に接続し、加熱コ
イル72の内部に配置した金属材料76を、加工先端側
から加工後端側に向けて温度が低くなるように加熱す
る。そして、加熱コイル72a〜72cは、境界部にお
いて温度低下を生じないように近接させて配置してい
る。また、金属材料を液相と固相との共存状態で鍛造を
行うSSF(Semi Solid Forging)の
場合にも同様の誘導加熱装置が用いられる。
【0008】ところで、誘導加熱用のインバータには、
PWM(Pulse WidthModulatio
n)インバータと共振回路を有するいわゆる共振型イン
バータなどとがある。そして、共振型のインバータは、
PWM型のインバータより大きな電力効率が得られるた
め、上記の誘導加熱装置にしばしば用いられる。また、
上記したように、複数の加熱コイルを有する誘導加熱装
置は、各加熱コイル境界部における温度の低下を防ぐた
め、各コイルを近接して配置している。このため、1つ
の加熱コイルによって発生させた磁束が他の加熱コイル
に影響を与えて複数の加熱コイル間において相互誘導を
生じ、各加熱コイルに誘導起電力が発生して各加熱コイ
ルに流れる電流と電圧との間に位相差を生じ、インバー
タの転流失敗などが発生してインバータを運転すること
ができなくなる場合がある。
【0009】すなわち、共振回路を持つ高周波インバー
タは、各コイルを流れる電流の周波数と位相とを合致さ
せないと、相互誘導現象により電圧、電流に歪が発生
し、インバータが運転できなくなる。また、各加熱コイ
ルを流れる電流の位相が一致していないと、各コイルの
境界部において磁束の打ち消しが発生し、境界部におい
て温度が低下するなどの加熱への悪影響を生ずる。さら
に、各インバータの出力電流と出力電圧との位相差を小
さくしないと、インバータ出力効率が悪く、インバータ
の容量低減および効率の低下を招く。
【0010】そこで、各加熱コイル間に磁気遮蔽用のコ
イルを挿入して加熱コイルの端部において磁束を吸収
し、相互誘導を生じないようにする方法が提案されてい
る。また、2つの加熱コイルを1つの周波数変換器(高
周波インバータ)に並列に接続するとともに、1つの加
熱コイルに可変リアクトルを直列に接続し、可変リアク
トルのL分を調整して電圧値を変化させることが提案さ
れている(実公平3−39482号公報)。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した各加
熱コイルの境界部に磁気遮蔽用コイルを配置する方法
は、コイル端部における磁束が磁気遮蔽コイルに吸収さ
れ、その部分における温度低下を生じて均一な加熱をお
こなうことができない。また、実公平3−39482号
公報に記載のように、1つの加熱コイルに可変リアクタ
を直列接続し、可変リアクトルによって電圧を変化させ
る方法は、可変リアクトルを制御すると、全体の周波数
が変わること、電力制御の時定数が長いこと、1台の電
力制御が系全体の各加熱コイルの電力値を変えてしま
い、各加熱コイルのそれぞれについて独立に温度制御困
難であること、などの欠点を有する。
【0012】本発明は、前記従来技術の欠点を解消する
ためになされたもので、各加熱コイルの境界部における
温度低下を防止するとともに、相互誘導による影響を除
去できるようにすることを目的としている。また、本発
明は、各加熱コイルの電力を容易に制御できるようにす
ることを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明に係る誘導加熱方法は、複数の加熱コイル
のそれぞれに対応させた共振型インバータによって前記
各加熱コイルに給電するとともに、各加熱コイルに供給
される電流に基づいて各加熱コイル間の電流位相を調整
し、各加熱コイルに供給する電流の周波数と位相とを同
期させて運転するようにしたことを特徴としている。
【0014】また、本発明は、複数の加熱コイルのそれ
ぞれに対応させた共振型インバータによって前記各加熱
コイルに給電するとともに、前記各共振型インバータの
1つをマスタインバータ、他をスレーブインバータと
し、このスレーブインバータを前記マスタインバータの
駆動信号またはマスタインバータの出力周波数に同期し
て駆動し、かつスレーブインバータ側のリアクトルを制
御してスレーブインバータの出力電流と出力電圧との位
相差を調整することを特徴としている。
【0015】スレーブインバータの出力電流と出力電圧
との位相差を調整したのちに、マスタ側の加熱コイルに
供給する電流とスレーブ側の加熱コイルに供給する電流
との位相差を求め、スレーブインバータの駆動を制御
し、マスタ側加熱コイルに流れる電流とスレーブ側加熱
コイルに流れる電流との電流位相差を調整することが望
ましい。
【0016】また、本発明に係る第1の誘導加熱装置
は、複数の加熱コイルのそれぞれに対応させた共振型イ
ンバータと、各共振型インバータから各加熱コイルに供
給される電流の位相差を求める位相検出器と、この位相
検出器の求めた位相差に基づいて共振型インバータに駆
動信号を与え、各加熱コイル間の電流位相を調整して各
加熱コイルに供給する電流の周波数と位相とを同期させ
る駆動制御部を備えてなることを特徴としてなるもので
ある。
【0017】本発明に係る誘導加熱装置は、共振型イン
バータからなるマスタインバータと、共振型インバータ
からなる1以上のスレーブインバータと、このスレーブ
インバータと前記マスタインバータとに対応して設けた
複数の加熱コイルと、前記マスタインバータと前記スレ
ーブインバータとに駆動信号を与える駆動制御部と、前
記スレーブインバータとこのスレーブインバータに対応
した前記加熱コイルとの間に設けた可変リアクトルと、
前記スレーブインバータの出力電流と出力電圧との位相
差を検出する位相検出部と、この位相検出部の出力信号
に基づいて、前記可変リアクトルを制御して前記スレー
ブインバータの出力電流と出力電圧との位相差を調整す
る位相調整部とを有することを特徴ととしている。
【0018】さらに、本発明に係る誘導加熱装置は、共
振型インバータからなるマスタインバータと、このマス
タインバータに駆動信号を与える駆動制御部と、前記マ
スタインバータの出力周波数に同期して駆動される共振
型インバータからなる1以上のスレーブインバータと、
このスレーブインバータと前記マスタインバータとに対
応して設けた複数の加熱コイルと、前記スレーブインバ
ータとこのスレーブインバータに対応した前記加熱コイ
ルとの間に設けた可変リアクトルと、前記スレーブイン
バータの出力電流と出力電圧との位相差を検出する位相
検出部と、この位相検出部の出力信号に基づいて、前記
可変リアクトルを制御して前記スレーブインバータの出
力電流と出力電圧との位相差を調整する位相調整部とを
有することを特徴としている。
【0019】なお、マスタ側の加熱コイルに流れる電流
と、スレーブ側の加熱コイルに流れる電流との位相差を
求め、この位相差に応じてスレーブインバータの駆動を
制御する負荷電流制御部を設けるとよい。また、マスタ
インバータとスレーブインバータとには、それぞれ対応
した出力電力制御部を接続することが望ましい。そし
て、駆動制御部には、マスタインバータの出力電圧また
は出力電流をフィードバックさせ、出力電圧と出力電流
との位相を揃えるようにする。
【0020】
【作用】上記のごとく構成した本発明は、複数の加熱コ
イルに供給する電流の周波数と位相とを同期させるよう
にしているため、複数の加熱コイルを近接して配置した
としても、加熱コイル間に相互誘導現象を生ずることが
なく、各加熱コイルの境界部における磁束の打ち消しに
基づく温度の低下などを防止することができる。
【0021】すなわち、本発明は、マスタインバータを
駆動する駆動信号をスレーブインバータにも与え、マス
タインバータとスレーブインバータとを同期して駆動す
るとともに、スレーブインバータ側のリアクトルを制御
し、スレーブインバータの出力電流と出力電圧との位相
を合致させる。従って、マスタインバータとスレーブイ
ンバータとの電流の周波数、位相を揃えることができ、
相互誘導による影響を防止して転流失敗などの運転不能
な状態をなくすことができる。しかも、スレーブインバ
ータは、出力電流と出力電圧との位相が合致するように
調整されるため、インバータの出力効率を高められ、効
率の低下を防止することができる。
【0022】さらに、スレーブインバータの出力電流と
出力電圧との位相差を調整したのちに、マスタ側の加熱
コイルに供給する電流とスレーブ側の前記加熱コイルに
供給する電流との位相差を求め、電流制御部によりこの
電流位相差をなくすように調整すると、スレーブインバ
ータの電流と電圧との位相を制御した際に、スレーブ側
とマスタ側とで電流の位相がずれたときに、その位相ず
れを修正することにより、マスタ側加熱コイルとスレー
ブ側加熱コイルとの間における相互誘導の発生を完全に
なくすことができる。
【0023】なお、マスタインバータを駆動する駆動信
号に代えて、マスタインバータの出力電流や出力電圧、
出力電力などの出力周波数をスレーブインバータの駆動
信号として与え、スレーブインバータをマスタインバー
タの出力周波数に同期させて運転しても同様の効果を得
ることができる。また、マスタインバータとスレーブイ
ンバータとのそれぞれに対応して出力電力制御部を設け
ることにより、各インバータの出力の大きさを自由に制
御することができ、加熱温度の管理を自由に、高精度で
行なうことができる。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明に係る誘導加熱方法および
装置の好ましい実施の形態を、添付図面に従って詳細に
説明する。図1は、本発明の第1実施の形態に係る誘導
加熱装置の説明図である。この実施形態に係る誘電加熱
装置100は、マスタ加熱ユニット110mとスレーブ
加熱ユニット110sとの一対から形成してある。各加
熱ユニット110m、110sは、それぞれ電源部11
2m、112sと、これらの電源部112m、112s
から電力を供給される負荷コイル部150m、150s
とを備えている。
【0025】各電源部112m、112sは、サイリス
タによってブリッジ回路を形成した整流回路である順変
換部114m、114sを有し、これらの順変換部11
4m、114sがそれぞれ三相交流電源116m、11
6sに接続してある。そして、順変換部114m、11
4sの出力側には、平滑リアクトル118m、118s
を介してインバータ(逆変換部)120m、インバータ
120sが接続してある。実施形態の場合、マスタ加熱
ユニット110m側のインバータ120mがマスタイン
バータであって、スレーブ加熱ユニット110s側のイ
ンバータ120sがスレーブインバータとなっている。
そして、各インバータ120m、120sは、実施形態
の場合、電流型であって、周知のようにダイオードとト
ランジスタとを直列接続した辺からなるブリッジ回路に
よって形成してある。
【0026】インバータ120m、120sの出力側に
接続した負荷コイル部150m、150sは、負荷コイ
ルである加熱コイル152m、152sを有している。
そして、各加熱コイル152m、152sとその内部抵
抗156m、156sとには、コンデンサ154m、1
54sが並列に接続してあって、加熱コイル152とコ
ンデンサ154とによって並列共振回路を形成してい
る。すなわち、実施形態の場合、インバータ120m、
120sは、並列共振型インバータを構成している。ま
た、加熱コイル152m、152sは、実施形態の場
合、相互に近接して配置してある。
【0027】各負荷コイル部150m、150sには、
コンデンサ154m、154sと並列に変圧器158
m、158sが設けてあって、インバータ120m、1
20sの出力電圧に対応した電圧値を得ることができる
ようにしてある。そして、マスタ加熱ユニット110m
側の変圧器158mの出力電圧Vmは、詳細を後述する
マスタ側の電力制御部122mと駆動制御部124mと
にフィードバックするようにしてある。また、スレーブ
加熱ユニット110s側の変圧器158sの出力電圧V
sは、スレーブ側の電力制御部122mにフィードバッ
クするようにしてある。さらに、負荷コイル部150
m、150sには、加熱コイル152m、152sと直
列に変流器160m、160sが設けてあって、その出
力電流Im、Isが電力制御部122m、122sにフ
ィードバックするようになっている。
【0028】各電力制御部122m、122sは、順変
換部114m、114sを構成しているサイリスタに駆
動パルスを与えるもので、電力設定器126m、126
sが接続してある。そして、マスタ側の駆動制御部12
4mは、変圧器158mから入力する電圧Vmのゼロク
ロスを検出し、このゼロクロスに同期してインバータ1
20mを構成しているトランジスタTRmA1 、TRm
2 、TRmB1 、TRmB2 に駆動パルスを出力す
る。また、駆動制御部124mは、スレーブ側の駆動制
御部124sに前記の駆動パルスに同期した信号を入力
する。スレーブ側駆動制御部124sは、マスタ側駆動
制御部124mから入力する信号に基づいて、スレーブ
側インバータ120sを構成しているトランジスタTR
sA1 、TRsA2 、TRsB1 、TRsB2 を駆動す
るパルスを生成してこれらのトランジスタに与える。
【0029】スレーブ加熱ユニット110sには、位相
検出器220が設けてある。この位相検出器220は、
マスタ側負荷コイル152mに供給する負荷電流I
lmと、スレーブ側負荷コイル152sに供給する負荷電
流Ilsとの位相差を求めるもので、変流器160m、1
60sによる検出電流が入力するうになっている。そし
て、位相検出器220は、負荷電流Ilmと負荷電流Ils
との位相差を求めてスレーブ側の駆動制御部124sに
入力する。スレーブ側駆動制御部124は、詳細を後述
するように、位相検出器220の出力信号に基づいて、
負荷電流Ilm、Ilsの位相を一致させるように調整す
る。
【0030】スレーブ加熱ユニット110sは、詳細を
後述するように、インバータ120sの出力電流Isと
出力電圧Vsとの位相差を零にするための位相制御部1
70を有している。この位相制御部170は、変圧器1
54sと変流器160sとが出力する電圧Vs、電流I
sが入力する位相差検出部172と、この位相差検出部
172の出力信号に基づいて、インバータ120sと加
熱コイル152sとの間に設けた可変リアクトル部16
2を制御する位相調整部174とから構成してある。そ
して、可変リアクトル部162は、実施形態の場合、加
熱コイル152sとコンデンサ154sとに並列接続し
た可変容量リアクタンス164と、加熱コイル152s
に直列接続した可変誘導リアクタンス166とから構成
してある。
【0031】上記のごとく構成した誘導加熱装置100
は、マスタ加熱ユニット110mの加熱コイル152m
と、スレーブ加熱ユニット110sの加熱コイル152
sとが接するように近接して配置してある。各電源部1
12m、112sは、順変換部114m、114sのサ
イリスタが電力制御部122m、122sの出力する駆
動パルスによって駆動し、三相電源116m、116s
の出力する交流電力を整流して直流電力に変換し、平滑
コイル118m、118sを介してインバータ(逆変換
部)120m、120sに与える。電力制御部122m
は、図2に示したように構成してあって、スレーブ側の
電力制御部122sも同様な構成となっている。
【0032】すなわち、電力制御部122mは、変圧器
158mの出力電圧Vmと変流器160mの出力電流I
mとが入力される電力変換器130と、電力変換器13
0の出力側に設けた電力比較器132と、電力比較器1
32の出力側に接続した順変換位相制御器134、この
順変換位相制御器134の出力信号が入力する順変換ゲ
ートパルス発生器136とから構成してある。
【0033】電力変換器130は、入力する電圧値Vm
と電流値Imとからインバータ120mの出力電力Pm
を求めて電力比較器132に出力する。電力比較器13
2には、電力設定器126mが接続してあって、電力変
換器130が求めた電力値Pmを電力設定器126mの
出力する設定値Pmcと比較し、両者の偏差に対応した
出力信号を順変換位相制御器134に送出する。そし
て、順変換位相制御器134は、電力比較器132の出
力信号に応じて順変換部114mを構成している各サイ
リスタに与えるゲートパルスの発生タイミングを調整
し、検出した電力値Pmと設定値Pmcとの差が零とな
るサイリスタの駆動タイミングを求め、そのタイミング
に合わせて順変換ゲートパルス発生器136に駆動信号
を与える。順変換ゲートパルス発生器136は、順変換
位相制御器134の出力信号に同期してゲートパルスを
発生し、順変換部114mの各サイリスタに駆動信号と
して与える。なお、サイリスタの出力電力は、電力設定
器126の設定値Pmcを変えることによって変えるこ
とができる。
【0034】インバータ120m、120sを駆動する
駆動制御部124m、124sは、図3に示したように
なっている。すなわち、駆動制御部124mと駆動制御
部124sとは、それぞれトランジスタ用ゲートパルス
発生器140m、140sを有し、それぞれの出力側に
一対のゲートユニット142mA、142mB、142
sA、142sBが接続してある。また、スレーブ側の
駆動制御部124sには、位相調整回路143が設けて
ある。この位相調整回路143は、負荷電流制御部とな
っていて、後述するように、マスタ側加熱コイル152
mとスレーブ側加熱コイル152sとを流れる負荷電流
Lm、ILsの位相を調整するためのもので、位相調整回
路143の出力側にトランジスタ用ゲートパルス発生器
140sが接続してある。さらに、位相調整回路143
には、マスタ側トランジスタ用ゲートパルス発生器14
0mの出力パルスと、位相検出器220が求めた負荷電
流ILm、ILsの位相差φmsとが入力するようになってい
る。そして、マスタ側の駆動制御部124mは、トラン
ジスタ用ゲートパルス発生器140mに変圧器158m
の出力電圧Vmがフィードバックするようになってお
り、図4に示したように、ゲートパルス発生器140m
が電圧Vmのゼロクロスを検出してトランジスタを駆動
するためのゲートパルスを発生し、ゲートユニット14
2mA、142mBに入力するとともに、スレーブ側の
トランジスタ用ゲートパルス発生器140sに同期信号
として与える。
【0035】駆動制御部124mのトランジスタ用ゲー
トパルス発生器140mは、実施形態の場合、図4
(1)のように変化する電圧Vmが入力すると、電圧V
mが下側からゼロクロスしたときに、同図(3)に示し
たように、A相用トランジスタTRmA1 、TRmA2
を駆動するゲートパルスを生成してゲートユニット14
2mAとスレーブ側の位相調整回路143とに出力す
る。ゲートユニット142mAは、ゲートパルス発生器
140mから入力したゲートパルスをトランジスタTR
mA1 、TRmA2 のベースに駆動信号として与える。
また、ゲートパルス発生器140mは、電圧Vmが上側
からゼロクロスしたときに、A相用のゲートパルスの生
成を停止するとともに、同図(4)に示したように、B
相用トランジスタTRmB1 、TRmB2 を駆動するゲ
ートパルスを生成し、ゲートユニット142mBに出力
する。ゲートユニット142mBは、入力したゲートパ
ルスをB相のトランジスタTRmB1 、TRmB2 のベ
ースに与えてこれを駆動する。これにより、マスタ側の
インバータ120mは、固有の周波数で駆動され、図4
(5)に示したように、電圧Vmに同期した電流Imが
出力され、同図(2)に示したように、加熱コイル15
2mに負荷電流ILmが与えられる。
【0036】一方、スレーブ側駆動制御部124sの位
相調整回路143は、マスタ側のゲートパルス発生器1
40mが出力したパルスの立上がり、立下がりに同期し
て信号をトランジスタ用ゲートパルス発生器140sに
出力する。ゲートパルス発生器140bは、図4(6)
に示したように、位相調整回路143からパルスが入力
すると、これに同期してA相用パルスをA相用ゲートユ
ニット142sAに出力する。ゲートユニット142s
Aは、入力したパルスを対応するトランジスタTRsA
1 、TRsA1 のベースに駆動信号として与えて作動さ
せる。また、スレーブ側ゲートパルス発生器140s
は、同図(7)に示したように、B相用パルスを生成し
てB相用ゲートユニット142sBに与える。ゲートユ
ニット142sBは、入力したパルスに基づいてトラン
ジスタTRsB1 、TRsB2 を駆動する。これによ
り、インバータ120sから図4(8)に示したよう
に、マスタ側インバータ120mの出力する電流Imに
同期した電流Isが出力され、加熱コイル152sに負
荷電流ILsが供給される(図4(9)、(10)参
照)。
【0037】スレーブ加熱ユニット110sに設けた位
相制御部170の位相差検出部172には、スレーブ側
の負荷コイル部150sを流れ負荷電流ILsが変流器1
60sによってIsとして検出され、印加される負荷電
圧が変圧器150sによってVsとして検出される。こ
れらの電流Isと電圧Vsとは、スレーブ加熱ユニット
110sに設けた位相制御部170の位相差検出部17
2に入力される。位相制御部170の位相調整部174
は、加熱コイル152m、152sに負荷電流ILm、I
Lsが流れ、両者間に相互誘導が生じてスレーブ側の負荷
コイル部150s側に誘導起電力が発生し、スレーブ側
インバータ120sの出力電圧Vsと出力電流Isとの
間に位相ずれを生ずると、電圧Vsと電流Isとの位相
が一致するように可変リアクトル部162を制御する。
図5は、位相制御部170の作用を説明するフローチャ
ートである。
【0038】位相制御部170の位相差検出部172
は、スレーブ側の変圧器158sと変流器160sとか
ら電圧Vsと電流Isとが入力すると、図5のステップ
190に示したように、両者の位相差を検出して位相角
φを求めて位相調整部174に送出する。位相調整部1
74は、位相差検出部172が出力した位相角φが入力
すると、電圧Vsと電流Isとの位相が一致している
か、すなわちφ=0であるか否かを判断する(ステップ
191)。そして、位相が一致している場合には、位相
差検出部172が出力する次の位相角φを読み込む。
【0039】位相調整部174は、ステップ191にお
いて位相角φ=0でないと判断した場合、ステップ19
2に進んで電流Isの位相が電圧Vsの位相より進んで
いるか遅れているかを判断する。位相調整部174は、
図4(8)の破線に示したように、電圧Vs(Vs1
が電流Isに対して位相角φ1 だけ位相が遅れている場
合、すなわち電流の位相が電圧の位相より進んでいる場
合、ステップ193に示したように、位相角φ1 に応じ
て可変リアクトル部162の可変容量リアクタンス16
4のCを減少、または可変誘導リアクタンスのLを減
少、もしくは両方を減少させて電圧Vsの位相を進めも
しくは電流Isの位相を遅らせ、図4(8)の実線に示
したように、電圧Vsの位相を電流Isの位相と一致さ
せる。
【0040】位相調整部174は、ステップ192にお
いて図4(8)の一点鎖線に示したように、電圧Vs
(Vs2 )が電流Isに対してφ2 だけ位相が進んでい
る(電流の位相が電圧の位相より遅れている)と判断し
た場合、ステップ192からステップ194に進み、位
相角φ2 に応じて可変容量リアクタンス164のCを増
加、または可変誘導リアクタンス166のLを増加、も
しくは両者を増加させて電圧Vsの位相を遅らせ、もし
くは電流Isの位相を進め、電圧Vsと電流Isとの位
相を一致させる。
【0041】このように、可変リアクトル部162を制
御してスレーブ側インバータ120sの出力電圧Vsと
出力電流Isとの位相を調整したときに、マスタ側加熱
コイル152mに供給される負荷電流ILmと、スレーブ
側加熱コイル152sに供給される負荷電流ILsとの間
に、図7に示したような位相ずれを生ずることがある。
このため、加熱コイル152m、152sとの間に相互
誘導が発生する。そこで、この実施形態においては、負
荷電流ILm、ILsの位相差φmsを位相検出器220によ
って検出し、図3に示したように、スレーブ側駆動制御
部124sの位相調整回路143に入力する。位相調整
回路143は、例えば図7(3)のように、スレーブ側
負荷電流ILsがマスタ側負荷電流ILmに対してφms1
け位相が遅れている場合、この位相差φms1 をなくすよ
うにゲートパルス発生器140sに与える信号の発生タ
イミングを進め、負荷電流ILmと負荷電流ILsとの位相
を一致させる。また、位相調整回路143は、スレーブ
側負荷電流ILsがマスタ側負荷電流ILmに対して、図7
(4)のようにφms2 だけ位相が進んでいる場合、この
位相差φms2 をなくすように、ゲートパルス発生器14
0sに与える信号を遅らせ、負荷電流ILmと負荷電流I
Lsとの位相を一致させる。
【0042】これにより、負荷電流ILm、ILsの位相が
完全に一致し、マスタ側加熱コイル152mとスレーブ
側加熱コイル152sとの間に相互誘導が生ずるのを防
ぐことができる。従って、加熱コイル152m、152
sを相互に近接して配置したとしても、相互誘導の影響
を受けることなく誘導加熱を行なうことができ、加熱コ
イル152m、152sの境界部における加熱温度の低
下などの不都合をなくすことができる。そして、実施の
形態においては、マスタ加熱ユニット110mとスレー
ブ加熱ユニット110sとのそれぞれに電力制御部12
2m、122sを設け、加熱コイル152m、152s
に供給する電力を独立して調整をできるようにしたこと
により、加熱コイル152m、152s間で任意に加熱
温度を変えることができるとともに、高精度の温度制御
を行なうことができる。
【0043】なお、前記第1実施形態においては、スレ
ーブ加熱ユニット110sを1つだけ設けた場合につい
て説明したが、スレーブ加熱ユニットは複数設けてもよ
い。そして、マスタとするものは、従来技術において説
明した誘導加熱装置における複数の加熱コイルのうち
の、任意の加熱コイルであってよい。また、第1実施形
態においては、スレーブ側の電流Isと電圧Vsとの位
相を一致させる場合に、位相制御部170の位相差検出
部172に電流Vsと電流Isとを入力させる場合につ
いて説明したが、電流Isの代わりにスレーブ側インバ
ータ120sのトランジスタに与えるゲートパルスを用
いてもよい。そして、前記実施の形態においては、加熱
コイル152m、152sを近接配置する場合にて説明
したが、加熱コイル152m、152sを近接配置しな
い場合にも適用できることはもちろんである。さらに、
前記第1実施形態においては、スレーブ側に設けた可変
リアクトル部162を可変容量リアクタンス164と可
変誘導リアクタンス166とによって構成した場合につ
いて説明したが、可変リアクトル部162は、可変容量
リアクタンス164または可変誘導リアクタンス166
のいずれか一方によって形成してもよい。
【0044】図6は、第2実施形態の説明図である。第
2実施形態の誘導加熱装置200は、マスタ加熱ユニッ
ト210mとスレーブ加熱ユニット210sとから構成
してある。そして、マスタ側の駆動制御部124mは、
マスタ側インバータ120mにのみゲートパルスを出力
するようになっている。また、スレーブ側の駆動制御部
212sは、マスタ側の変圧器158mの電圧Vmが入
力し、この電圧Vmに基づいて、スレーブ側インバータ
120sを構成しているトランジスタの駆動信号(ゲー
トパルス)を生成してインバータ120sに与えるよう
になっている。また、第2実施形態においては、図3に
破線で示したように、スレーブ側駆動制御部124s
(212s)の位相調整回路143に、マスタ側ゲート
パルス発生器140mの出力パルスに代えてマスタ側イ
ンバータ120mの出力電圧Vmが入力するするように
してある。他の構成は、前記第1実施形態と同様であ
る。
【0045】このように構成した第2実施形態において
は、スレーブ側駆動制御部212sがマスタ側の電圧V
mが入力すると、マスタ側駆動制御部124mと同様に
電圧Vmのゼロクロスを検出し、このゼロクロスに同期
してA相用トランジスタゲートパルスとB相用トランジ
スタゲートパルスとを生成し、インバータ120sの各
トランジスタのベースに駆動信号として与える。これに
より、前記実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0046】なお、スレーブ側の駆動制御部212に、
マスタ側の変流器160mの出力する電流Im、または
マスタ側インバータ120mの出力電力を入力し、これ
らマスタ側の電流Imまたは電力に基づいてトランジス
タゲートパルスを生成し、これをスレーブ側インバータ
120sのトランジスタに与え、スレーブ側インバータ
120sをマスタ側の電流Isまたは電力に同期させて
運転をしてもよい。そして、前記各実施形態において
は、インバータ120m、120sが電流型インバータ
である場合について説明したが、インバータは電流型で
なくともよい。さらに、本発明は、前記に説明した内容
に限定されるものではない。
【0047】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明は、複数
の加熱コイルのそれぞれに対応させた共振型インバータ
によって前記各加熱コイルに給電するとともに、各加熱
コイルの周波数電流位相を同期させて運転するように
し、より具体的には、マスタインバータを駆動する駆動
信号をスレーブインバータにも与え、マスタインバータ
とスレーブインバータとを同期して駆動するとともに、
スレーブインバータ側のリアクトルを制御し、スレーブ
インバータの出力電流と出力電圧との位相を合致させる
ことにより、マスタインバータとスレーブインバータと
の電流の周波数、位相を揃えることができ、相互誘導に
よる影響を防止することができ、転流失敗などの運転不
能な状態をなくすことができる。しかも、スレーブイン
バータは、出力電流と出力電圧との位相差が調整される
ため、インバータの出力効率を高められ、効率の低下を
防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態に係る誘導加熱装置の
説明図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る電力制御部の詳細説
明図である。
【図3】実施の形態に係る駆動制御部の詳細説明図であ
る。
【図4】実施の形態に係るインバータの動作を説明する
タイムチャートである。
【図5】実施の形態に係る位相制御部の作用を説明する
フローチャートである。
【図6】本発明に係る第2実施形態の説明図である。
【図7】実施の形態に係るマスタ側負荷電流とスレーブ
側負荷電流との位相差を調整する方法の説明図である。
【図8】誘導加熱によるロールの焼入れ方法の説明図で
ある。
【図9】パーシャル誘導加熱装置の概略説明図である。
【図10】誘導加熱による容器の加熱を説明する図であ
る。
【図11】いわゆるバウムクーヘン型誘導加熱装置の概
略説明図である。
【図12】押出し成形用の誘導加熱装置の概略説明図で
ある。
【符号の説明】
100、200………誘導加熱装置、110m、210
m………マスタ加熱ユニット、110s、210s……
…スレーブ加熱ユニット、112m、112s………電
源部、114m、114s………順変換部、118m、
118s………平滑リアクトル、120m、120s…
……インバータ、122m、122s………電力制御
部、124m、124s、212s………駆動制御部、
143………負荷電流制御部(位相調整回路)、150
m、150s………負荷コイル部、152m、152s
………加熱コイル、154m、154s………コンデン
サ、162………可変リアクトル部、164………可変
容量リアクタンス、166………可変誘導リアクタン
ス、170………位相制御部、172………位相差検出
部、174………位相調整部、220………位相検出
器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02M 7/48 H02M 7/48 A H05B 6/44 H05B 6/44 (72)発明者 難波 秀之 岡山県玉野市玉3丁目1番1号 三井造船 株式会社玉野事業所内 Fターム(参考) 3K059 AA02 AC03 AC07 AC14 AD15 AD23 4K042 AA20 BA03 DA01 DB01 EA01 4K063 CA03 FA34 5H007 AA17 BB04 CA01 CB02 CB05 CC12 DA03 DB01 DC02 DC04

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の加熱コイルのそれぞれに対応させ
    た共振型インバータによって前記各加熱コイルに給電す
    るとともに、各加熱コイルに供給される電流に基づいて
    各加熱コイル間の電流位相を調整し、各加熱コイルに供
    給する電流の周波数と位相とを同期させて運転すること
    を特徴とする誘導加熱方法。
  2. 【請求項2】 複数の加熱コイルのそれぞれに対応させ
    た共振型インバータによって前記各加熱コイルに給電す
    るとともに、前記各共振型インバータの1つをマスタイ
    ンバータ、他をスレーブインバータとし、このスレーブ
    インバータを前記マスタインバータの駆動信号またはマ
    スタインバータの出力周波数に同期して駆動し、かつス
    レーブインバータ側のリアクトルを制御してスレーブイ
    ンバータの出力電流と出力電圧との位相差を調整するこ
    とを特徴とする誘導加熱方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の誘導加熱方法におい
    て、前記スレーブインバータの出力電流と出力電圧との
    位相差を調整したのちに、マスタ側の前記加熱コイルに
    供給する電流とスレーブ側の前記加熱コイルに供給する
    電流との位相差を求め、前記スレーブインバータの駆動
    を制御して前記電流位相差を調整することを特徴とする
    誘導加熱方法。
  4. 【請求項4】 複数の加熱コイルのそれぞれに対応させ
    た共振型インバータと、各共振型インバータから各加熱
    コイルに供給される電流の位相差を求める位相検出器
    と、この位相検出器の求めた位相差に基づいて共振型イ
    ンバータに駆動信号を与え、各加熱コイル間の電流位相
    を調整して各加熱コイルに供給する電流の周波数と位相
    とを同期させる駆動制御部を備えてなることを特徴とす
    る誘導加熱装置。
  5. 【請求項5】 共振型インバータからなるマスタインバ
    ータと、共振型インバータからなる1以上のスレーブイ
    ンバータと、このスレーブインバータと前記マスタイン
    バータとに対応して設けた複数の加熱コイルと、前記マ
    スタインバータと前記スレーブインバータとに駆動信号
    を与える駆動制御部と、前記スレーブインバータとこの
    スレーブインバータに対応した前記加熱コイルとの間に
    設けた可変リアクトルと、前記スレーブインバータの出
    力電流と出力電圧との位相差を検出する位相検出部と、
    この位相検出部の出力信号に基づいて、前記可変リアク
    トルを制御して前記スレーブインバータの出力電流と出
    力電圧との位相差を調整する位相調整部とを有すること
    を特徴とする誘導加熱装置。
  6. 【請求項6】 共振型インバータからなるマスタインバ
    ータと、このマスタインバータに駆動信号を与える駆動
    制御部と、前記マスタインバータの出力周波数に同期し
    て駆動される共振型インバータからなる1以上のスレー
    ブインバータと、このスレーブインバータと前記マスタ
    インバータとに対応して設けた複数の加熱コイルと、前
    記スレーブインバータとこのスレーブインバータに対応
    した前記加熱コイルとの間に設けた可変リアクトルと、
    前記スレーブインバータの出力電流と出力電圧との位相
    差を検出する位相検出部と、この位相検出部の出力信号
    に基づいて、前記可変リアクトルを制御して前記スレー
    ブインバータの出力電流と出力電圧との位相差を調整す
    る位相調整部とを有することを特徴とする誘導加熱装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項5または6に記載の誘導加熱装置
    において、マスタ側の前記加熱コイルに流れる電流と、
    スレーブ側の前記加熱コイルに流れる電流との位相差を
    求め、この位相差に応じてスレーブインバータの駆動を
    制御する負荷電流制御部を有していることを特徴とする
    誘導加熱装置。
  8. 【請求項8】 請求項5ないし7のいずれか1に記載の
    誘導加熱装置において、前記マスタインバータと前記ス
    レーブインバータとには、それぞれ対応した出力電力制
    御部が接続してあることを特徴とする誘導加熱装置。
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