JP2002260804A - プリント配線回路と金属端子の接続方法及び構造並びにその補強方法及び構造 - Google Patents

プリント配線回路と金属端子の接続方法及び構造並びにその補強方法及び構造

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JP2002260804A
JP2002260804A JP2001035100A JP2001035100A JP2002260804A JP 2002260804 A JP2002260804 A JP 2002260804A JP 2001035100 A JP2001035100 A JP 2001035100A JP 2001035100 A JP2001035100 A JP 2001035100A JP 2002260804 A JP2002260804 A JP 2002260804A
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Ichiro Terunuma
一郎 照沼
Kazuya Akashi
一弥 明石
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Fujikura Ltd
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Fujikura Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大電流にも耐え得る、低抵抗且つ高信頼性の
接続を可能としたプリント配線基板と金属端子の接続方
法を提供する。 【解決手段】 FPC10のカバーレイ13で覆われて
いない配線12と端子金具20の板状接合片21との間
を、抵抗溶接、超音波溶接及びレーザ溶接のなかから選
ばれた方法で直接接合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、フレキシブルプ
リント回路(以下、FPCという)等のプリント配線回
路と金属端子とを接続する方法及び構造並びにプリント
回線回路と金属端子との接合部の補強方法及び構造に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車の電装部品が増加し、自動
車に占めるワイヤハーネスの重量増加がもたらす燃費へ
の影響が問題となってきている。このため、ワイヤーハ
ーネスの少なくとも一部をFPCハーネスに代替するこ
とにより、ハーネス部分の軽量化を図ることがなされて
いる。FPCを他の電線と接続するには、通常、電線先
端に取り付けられた端子金具とFPCとをFPCコネク
タにより圧接接続することがなされている(例えば特開
平10−12328号公報参照)。或いはFPCと端子
金具の他の接続方法として、ピアッシング、半田付け等
も用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、FPCと端子
金具を単にコネクタ等による圧接により接続する方法で
は、接圧が低く、且つ接触面積が小さいため、接触抵抗
が大きくなって微小な電流回路にしか適用できない。例
えば、FPCを自動車用ハーネスに適用した場合、10
A以上の大電流回路に使用されることも必要になり、こ
のような場合には、使用可能な程度の十分な低抵抗接続
ができない。これに加えて、熱による樹脂の変形で接圧
が経時的に低下して信頼性が低下するという問題もあ
る。また、ピアッシングも信頼性が低く、やはり大電流
回路には適用できない。半田を利用する方法は、コスト
の点からFPCのベースフィルムとしてPET(ポリエ
チレンテレフタレート)を用いることが多いため、耐熱
性の面からフロー半田等の自動半田が不可能である。こ
のため、量産を考慮した場合、FPCと端子金具との接
合に関するコストが高くなってしまう。
【0004】この発明は、上記事情を考慮してなされた
もので、大電流にも耐え得る、低抵抗且つ高信頼性の接
続を可能としたプリント配線回路と金属端子の接続方法
及び構造を提供することを目的としている。また、この
発明は、そのようなプリント配線回路、特にFPCと金
属端子の接合部に適した補強方法及び構造を提供するこ
とを他の目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、プリント配
線基板上に配線が形成されてなるプリント配線回路の前
記配線と金属端子の間を、抵抗溶接、超音波溶接及びレ
ーザ溶接のなかから選ばれた方法で直接接合することを
特徴としている。
【0006】プリント配線基板と金属端子の間を直接接
合技術により接続すると、単なる圧接接続やピアッシン
グでは得られない低抵抗で且つ高信頼性の接続が可能に
なる。
【0007】この発明はまた、プリント配線基板上に配
線が形成されてなるプリント配線回路の前記配線と金属
端子を、それらの接合すべき面の少なくとも一方に低融
点金属層を形成して重ね、前記低融点金属層を溶融させ
ることにより前記プリント配線回路の配線と金属端子の
間を接合することを特徴としている。
【0008】通常の半田付け法では、プリント配線基板
と金属端子の間に半田を流し込むことが簡単ではない
が、接合すべき面の少なくとも一方に予め低融点金属層
を形成してロウ付けする方法により、簡単に、しかも低
抵抗で高信頼性の接続が可能になる。
【0009】本発明による接続方法として、抵抗溶接を
用いることもできる。この場合、より確実な接続を得る
ため、前記低融点金属層は、抵抗溶接によって溶融され
前記プリント配線回路の配線と金属端子の間の液層拡散
接合を促進する材料として機能するものであることが好
ましい。抵抗溶接のためには、典型的には2つの給電端
子電極が用いられ、これら給電端子電極は、抵抗溶接時
に、前記金属端子の前記プリント配線回路と重なる領域
内に所定距離をおいて設定された2点に当接されるか、
一方が前記金属端子の前記プリント配線回路と重なる領
域内に、他方が前記プリント配線回路の配線に当接され
る。前記給電端子電極としては、例えばタングステン電
極又はモリブデン電極を用いることができる。
【0010】前記金属端子は、前記プリント配線回路に
接続されるべき電線又は他のプリント配線回路の端部に
取り付けられた第2の端子金具と嵌合接続される第1の
端子金具である。特に、金属端子として、従来の電線の
端部に接続された第2の端子金具と嵌合可能な第1の端
子金具を用いると、相手方の端子の設計変更を伴わない
ので、全体的な互換性確保によるコスト低減を図ること
ができる。
【0011】本発明に係る絶縁フィルム上に導電パター
ンが形成された可撓性プリント回路と、この可撓性プリ
ント回路の端末部において前記導電パターンと接合され
る板状の接合端部を有する金属製の接続端子との接合部
の補強方法は、前記可撓性プリント回路の端部の導電パ
ターンに前記接続端子の接合端部を抵抗溶接、超音波溶
接及びレーザ溶接のなかから選ばれた方法で直接接合し
接合部を形成する工程と、この工程で形成された接合部
を、前記接続端子側から前記可撓性プリント回路側へ向
かって徐々に厚みが減少するテーパ形状となるように形
成された樹脂モールド部で封止する工程とを備えてなる
ことを特徴とする。
【0012】この発明の補強方法によれば、FPCの配
線と接続端子の接合端部とを、例えば抵抗溶接(シリー
ズ溶接等)により接合して接合部を形成し、この形成し
た接合部が樹脂モールド部により封止される。本発明に
よれば、樹脂モールド部の形状が、接続端子側からFP
C側に向かって、徐々に厚さが減少するテーパ形状を有
するように形成されるため、FPCを折り曲げるような
方向に力を加えた場合に接合部や樹脂モールド部に加わ
る荷重が集中しないように分散させることが可能とな
り、接合部の破損を防止することができる。なお、樹脂
モールド部にホットメルト樹脂を用いると、ホットメル
ト樹脂は一般の樹脂よりも軟らかいので、より応力分散
効果が高くなり、局部的なストレスの集中を防止でき
る。これにより、接合部のピール力に対する機械的強度
を高めることができ、配線と接合端部との接合面の剥離
を未然に防止することが可能となる。また、接合部にホ
ットメルト樹脂を使用すると、一般の射出成形による補
強に必要な大規模な装置や設備等が不要となり、接合部
の補強に係るコストを削減することができる。
【0013】また、本発明に係るプリント配線回路と端
子金具の接続構造は、プリント配線基板上に配線が形成
されてなるプリント配線回路に、電線又は他のプリント
配線回路を接続するための第1の端子金具が接続された
構造であって、前記第1の端子金具が、前記電線又は他
のプリント配線回路の端部に取り付けられた第2の端子
金具と嵌合する嵌合部と、これに連続する平板部とを有
し、前記平板部が前記プリント配線回路の配線に抵抗溶
接、超音波溶接及びレーザ溶接のなかから選ばれた方法
で直接接合されていることを特徴とする。
【0014】更に、本発明に係る可撓性プリント回路と
接続端子の接合部構造は、前記絶縁フィルム上に導電パ
ターンが形成された可撓性プリント回路と、この可撓性
プリント回路の端末部において前記導電パターンと抵抗
溶接、超音波溶接及びレーザ溶接のなかから選ばれた方
法で直接接合された板状の接合端部を有する金属製の接
続端子と、前記可撓性プリント回路と接続端子との接合
部を封止する、前記接続端子側から前記可撓性プリント
基板側へ向かって徐々に厚みが減少するテーパ形状とな
るように形成された樹脂モールド部とを備えたことを特
徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は、この発明の実施例に係る
FPC10と端子金具20の接合構造を示している。F
PC10は、ポリエチレンテレフタレート(PET)又
はポリエチレンナフタレート(PEN)等からなるフレ
キシブル樹脂フィルム11の上に、銅箔等からなる配線
12をエッチング等の方法によりパターン形成してな
る。配線12の端子接続部以外はカバーレイ13で覆わ
れている。このFPC10に接合される端子金具20
は、金属板をプレス加工して形成されたもので、基端側
の板状接合片21と、先端側の筒状嵌合部22と、これ
らの中間に立設された、図示しないコネクタハウジング
へ係合される係合片23とを一体に形成してなるもので
ある。FPC10の配線12と端子金具20の板状接合
片21との間の接合には、この実施例の場合、直接接合
技術を利用している。具体的には、直接接合技術とし
て、超音波溶接、抵抗溶接、レーザ溶接のいずれかが用
いられる。更にこの実施例の場合、板状接合片21と配
線12の直接接合部30には、樹脂等の絶縁体からなる
補強板31が接着されている。
【0016】端子金具20は、先端の筒状嵌合部22
が、図2(a)に示すように、接続相手の電線100の
先端に接続されたオス型端子金具140の先端のタブ端
子141と嵌合可能なメス型端子金具である。筒状嵌合
部22をオス型端子金具140と嵌合可能とすることに
より、図2(b)に示すオス型端子金具140の相手方
となる従来の電線110の先端に接続されたメス型端子
金具120と本実施例の端子金具20との互換性を確保
している。
【0017】この実施例によると、従来のような圧接に
よる接続と異なり、端子金具をFPCの配線に直接接合
することによって、端子金具とFPCの間の低抵抗接続
が可能になり、大電流回路にも適用が可能になる。また
ピアッシングによる場合に比べて、接続の信頼性も高い
ものとなる。更に半田付けを利用する方法に比べて、接
続工程は簡単である。しかも、FPCと電線の間の端子
金具の嵌合接続の構造は従来と基本的に同様であり、F
PCの接続相手方となる端子金具は従来構造そのものを
利用することかできるから、自動車のワイヤハーネス等
への適用に際してコスト低減が可能である。
【0018】図3は、上述した端子金具20の板状接合
片21とFPC10の配線12との直接接合の方法を更
に具体的に示している。この実施例では、端子金具20
とFPC10との接合にシリーズ溶接を使用している。
FPC10の配線12は、例えば35〜70μmの銅箔
であり、特に好ましくは50μm程度とする。このFP
C10に接続すべき端子金具20は、例えば黄銅製であ
り、0.3〜0.4mm厚とする。
【0019】端子金具20の少なくともFPC10と接
合すべき面には予め低融点金属層24を形成する。低融
点金属層24は、低融点で且つ再結晶化温度が低い材料
であればよく、例えば半田メッキ層、或いは錫メッキ層
である。特に錫メッキ層が好ましい。
【0020】そして端子金具20をFPC10に重ね、
抵抗溶接機の2つの給電端子電極51,52(例えばタ
ングステン電極又はモリブデン電極)を、端子金具20
とFPC10が重なる領域内の板状接合片21上の所定
距離の2点に当接させて給電する。これにより、低融点
金属層24が溶融して、その溶融層が板状接合片21と
配線12の界面において板状接合片21と配線12の液
層拡散接合を促進する材料として機能し、端子金具20
とFPC10の強固な直接接合が行われる。
【0021】この実施例によると、給電電流が比較的小
さく、従って抵抗発熱が比較的小さい段階で低融点金属
層24が溶融して、これが板状接合片21と配線12の
反応を加速する。また板状接合片21側の抵抗により発
生する熱も、低融点金属層24の溶融層を介して配線1
2側に効果的に伝導する。また、給電端子電極51,5
2として抵抗の高いタングステンやモリブデンを用いる
ことにより、この給電端子電極51,52での発熱が端
子金具20に効果的に伝導される。従って、従来のよう
に大電流を流すことなく端子金具20とFPC10の直
接接合が可能になり、配線12の破断等をもたらすこと
なく直接接合を可能とする条件設定も容易になる。
【0022】上述した例は、シリーズ溶接による実施例
であるが、図4は、インダイレクト溶接による実施例で
ある。この場合も端子金具20の少なくともFPC10
と接合すべき面に予め低融点金属層24を形成する。そ
して、一方の給電端子電極51は、端子金具20とFP
C10とが重なる領域内の板状接合片21に、他方の給
電端子電極52は、FPC10の配線12に当接させて
給電を行う。この実施例によっても、図3の実施例と同
様の理由で、低抵抗で且つ機械的強度が十分な金属端子
とFPCの直接接合が可能になる。
【0023】図5は、図3の実施例を変形した実施例で
あり、低融点金属層14を端子金具20側ではなく、F
PC10の配線12に形成している。その他、図3の実
施例と同じである。図6は、図4の実施例を変形した実
施例であり、やはり低融点金属層14を端子金具20で
はなく、FPC10の配線12に形成している。その
他、図4の実施例と同じである。これらの実施例によっ
ても、先の実施例と同様の理由で、低抵抗で且つ機械的
強度が十分な金属端子とFPCの直接接合が可能にな
る。
【0024】図7は、本発明の更に他の実施例を示す図
である。この実施例では、端子金具20とFPC10と
の接合に超音波溶接を使用している。端子金具20の板
状接合片21とFPC10の配線12とは、重ね合わさ
れ、超音波溶接機のアンビル54とホーン55との間に
挟み込まれる。また、この実施例では、ホーン55は、
樹脂フィルム11に直接は接触せず、金属箔16を介し
て接触される。なお、金属箔16は、スズ、亜鉛等、常
温で再結晶化温度を超えている金属以外の金属であれば
よく、数10μm厚の銅箔、又はアルミニウム箔等が使
用可能である。
【0025】この実施例によると、先の実施例と同様
に、低抵抗で且つ機械的強度が十分な金属端子とFPC
との直接接合が可能である。加えて、この実施例による
と、ホーン55は、直接FPC10には接触せず、樹脂
フィルム11が金属箔14と配線12にサンドイッチさ
れた状態で超音波振動が与えられる。従って、ホーン5
5に与えられる超音波エネルギーが、樹脂フィルム11
で多く吸収されること無く、配線12に効率よく伝達さ
れる。この結果、FPC10と端子金具10の間の良好
な接合が得られる。また、この方法によれば、ホーン5
5と樹脂フィルム11との間に金属箔14が介在し、し
かも短時間の融着が可能であるため、樹脂フィルム11
が摩擦熱により溶けてホーン55に付着するようなこと
がなく、ホーン55の保全が図れる。
【0026】図8は、本発明の更に他の実施例を示す図
である。この実施例では、端子金具20とFPC10と
の接合にレーザ溶接を使用している。端子金具20の板
状接合片21とFPC10の配線12とは、板状接合片
21に形成された低融点金属層24を介して重ね合わさ
れる。そして、端子金具20とFPC10とが重なる領
域内のFPC10の樹脂フィルム11に、背面側からレ
ーザ溶接機57からのレーザ光58を照射する。この方
法によっても、先の実施例と同様に、低抵抗で且つ機械
的強度が十分な金属端子とFPCとの直接接合が可能で
ある。
【0027】図9は、この発明の更に別の実施例による
FPC10と端子金具20の接合法を示している。端子
金具20及びFPC10は先の実施例と同様であり、従
って先の実施例と対応する部分には同じ符号を付してあ
る。この実施例においても、端子金具20のFPC10
に接合する板状接合片21の面に予め低融点金属層24
が形成されている。端子金具20をFPC10に重ね
て、半田ごて59を板状接合片21に当てる。これによ
り低融点金属層24を溶融させて、板状接合片21をF
PC10の配線12にロウ付けする。
【0028】この実施例によっても、圧接接続に比べ
て、FPCと端子金具の間の低抵抗接続が可能になる。
また、ロウ付けの結果、FPCと端子金具の間の機械的
強度も高いものとなる。更にPETフィルムを用いた場
合、フロー半田或いはリフロー半田といった自動半田は
適用できないが、この実施例の場合は端子金具に半田ご
てを当てるだけであるので、自動化も容易である。
【0029】図10及び図11は、上述した実施例によ
るFPCと端子金具の接合部の評価試験結果を示してい
る。図10は、電圧降下試験の結果であり、規格値と現
行のコネクタによる圧接接続方式との比較で実施例の接
合部の電圧降下(平均値とばらつき)を示している。図
11は、10Aの電流を流したときの接合部の温度上昇
(平均値)であり、やはり規格値と現行圧接方式との比
較で示している。これらの結果から、電圧降下、温度上
昇共に現行の圧接方式より低く、この実施例により電気
的に優れた接合が得られることが明らかである。
【0030】図12は、図1に示したメス型の端子金具
20に代えてオス型の端子金具40をFPC10と接合
させた構造を示している。端子金具40は、金属板をプ
レス加工して形成されたもので、基端側の板状接合片4
1と、メス型の端子金具20の筒状嵌合部22と嵌合さ
れる先端側のタブ端子42とを一体に形成してなる。端
子金具40の中央部には、図示しないコネクタハウジン
グの係合片と係合される孔43が形成されている。その
他の部分及び接合方法は、先の実施例と同様である。
【0031】図1の実施例の場合、図2に示したメス型
の端子金具20,120の互換性が保たれたが、この実
施例の場合、図2に示す従来のオス型端子金具140と
の互換性を確保し、従来のメス型の端子金具120との
接続が可能になっている。
【0032】図13は、上述のように構成されたFPC
と金属端子の接合構造の接合部30の補強構造の他の例
を示している。接合部30の周囲には、接合部30を内
含するように、例えばポリアミド系のホットメルト樹脂
からなる樹脂モールド部33が形成されている。この樹
脂モールド部33は、端子金具20と反対側の基端部
が、基端側に向かって幅、厚み共に徐々に減少するテー
パ面33a,33bとなるように形成されている。
【0033】図14は、FPC10と端子金具20とを
接合し、更に補強を施す処理を説明するためのフローチ
ャートである。まず、PETやPEN等で構成されるF
PC10の基体となる絶縁フィルム11上に銅箔を貼着
したシート等を所望の形状に加工し、絶縁フィルム11
の上面にエッチング等により配線12をパターン形成
し、更に端末部となるべき部分等を除いた絶縁フィルム
11及び配線12の上にカバーレイ13を形成してFP
C10を製造する(S1)。次に、この製造されたFP
C10の端末部に露出する配線12の上に、端子金具2
0の板状接合片21を載置し、この板状接合片21の上
側から、例えばシリーズ溶接装置の電極を当接して通電
し、板状接合片21と配線12を接合することにより接
合部30を形成する(S2)。接合部30を形成した
後、この接合部30の周りにホットメルト樹脂を充填・
塗布し(S3)、充填・塗布したホットメルト樹脂の基
端側を、端子金具20側からFPC10側に向かって徐
々に厚みが減少するテーパ面33a,33bとなるよう
に成形して冷却・硬化し(S4)、接合部30を内含す
る樹脂モールド部33を形成する(S5)。
【0034】図15は、樹脂モールド部33の有無によ
る接合部30の周辺の折り曲げ方向への荷重に対するF
EM(finite element method)解析の結果を示す図で
ある。同図(a)に示すように、樹脂モールド部33が
形成されてない場合、端子金具20の板状接合片21と
FPC10の配線12との接合部30の基端部付近に応
力が集中する。これに対し、同図(b)に示すように、
接合部30を内含する樹脂モールド部33が形成されて
いると、接合部30近傍に対する応力集中は無い。ま
た、樹脂モールド部33の基端部がテーパ形状となって
いることで、樹脂モールド部33の基端部におけるFP
C10の応力集中も緩和され、FPC10が破損するお
それはほとんど無くなる。
【0035】このように、FPC10の配線12と端子
金具20の板状接合片21とを、例えばシリーズ溶接に
より接合して接合部30を形成した後、この接合部30
を内含し、且つ端子金具20側からFPC10側に向か
って徐々に厚みが減少するテーパ形状を有するように、
例えばホットメルト樹脂を充填・塗布して樹脂モールド
部33を形成し、接合部30を補強することにより、接
合部30のピール力に対する機械的強度を高め、配線1
2と板状接合片21の接合面の剥離を防止することが可
能となると共に、樹脂モールド部33を、ホットメルト
樹脂を充填・塗布等することにより形成するため、補強
を施すためのコストを削減することができる。また、樹
脂モールド部33の外面形状を端子金具20側からFP
C10側に向かってテーパ状にすることで樹脂モールド
部33の基端部でFPC10に加わる応力の集中を分散
させFPCの破損等を防止することが可能となる。
【0036】なお、樹脂モールド部33を形成するホッ
トメルト樹脂の種類としては、上述したポリアミド系の
ホットメルト樹脂の他、ポリウレタン系、ポリオレフィ
ン系又はポリエステル系のホットメルト樹脂を使用して
も良く、このようなホットメルト樹脂を使用することに
より安価に接合部30の補強を施すことができる。
【0037】なお実施例では、FPCを用いた場合を説
明したが、この発明はFPCに限らず、より広くプリン
ト配線基板と端子金具等の金属端子の間を接続する場合
に適用することが可能である。また、上述した実施例で
は、端子金具側又は配線側に低融点金属層を形成した
が、端子金具側及び配線側の両方に低融点金属層を形成
することが、信頼性確保の上からより好ましい。また、
本発明は、上述したFPCと電線との接続のための接続
端子のみならず、FPC同士の接続のための接続端子の
接合方法としても適用可能である。
【0038】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明によれば、プ
リント配線基板の配線と金属端子の間を、抵抗溶接、超
音波溶接及びレーザ溶接のなかから選ばれた方法で直接
接合することにより、或いは接合すべき面の少なくとも
一方に低融点金属層を形成して重ね、その低融点金属層
を溶融させてプリント配線基板の配線と金属端子の間を
接合することにより、プリント配線基板と金属端子の間
の優れた電気的接続及び機械的接続が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例によるFPCと端子金具と
の接続構造を示す斜視図である。
【図2】 同実施例の端子金具と相手方の端子金具とを
従来と比較して示す側面図である。
【図3】 同実施例のFPCと端子金具の抵抗溶接によ
る第1の接続法を示す図である。
【図4】 同実施例のFPCと端子金具の抵抗溶接によ
る第2の接続法を示す図である。
【図5】 同実施例のFPCと端子金具の抵抗溶接によ
る第3の接続法を示す図である。
【図6】 同実施例のFPCと端子金具の抵抗溶接によ
る第4の接続法を示す図である。
【図7】 同実施例のFPCと端子金具の超音波溶接に
よる接続法を示す図である。
【図8】 同実施例のFPCと端子金具のレーザ溶接に
よる接続法を示す図である。
【図9】 同実施例のFPCと端子金具のロウ付けによ
る接続法を示す図である。
【図10】 同実施例による接合の電圧降下試験の結果
を示す図である。
【図11】 同実施例による接合の温度上昇試験の結果
を示す図である。
【図12】 本発明の他の実施例によるFPCと端子金
具との接続構造を示す図である。
【図13】 本発明の更に他の実施例によるFPCと端
子金具との接続部の補強構造を示す斜視図である。
【図14】 同実施例のFPCと端子金具との接合及び
接合部の補強の工程を死すフローチャートである。
【図15】 同実施例の接合部の応力分析結果を模式的
に示す図である。
【符号の説明】
10…フレキシブルプリント回路(FPC)、11…
フレキシブル樹脂フィルム、12…配線、13…カバー
レイ、14,24…低融点金属層、20,120…端子
金具(メス型)、21…板状接合片、22,122…筒
状嵌合部、23…係合片、30…電線、31…補強板、
33…樹脂モールド部、33a,33b…テーパ面、4
0…端子金具(オス型)、41…板状接合片、42,1
42…タブ端子、51,52…給電端子電極、54…ア
ンビル、55…ホーン、57…レーザ溶接機、58…レ
ーザ光、59…半田ごて。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願2000−402041(P2000−402041) (32)優先日 平成12年12月28日(2000.12.28) (33)優先権主張国 日本(JP) Fターム(参考) 5E051 KA05 KB05 LA02 LA03 LA04 5E077 BB13 BB31 BB38 CC06 CC23 CC24 DD03 EE01 HH07 JJ11

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プリント配線基板上に配線が形成されて
    なるプリント配線回路の前記配線と金属端子の間を、抵
    抗溶接、超音波溶接及びレーザ溶接のなかから選ばれた
    方法で直接接合することを特徴とするプリント配線回路
    と金属端子の接続方法。
  2. 【請求項2】 プリント配線基板上に配線が形成されて
    なるプリント配線回路の前記配線と金属端子を、それら
    の接合すべき面の少なくとも一方に低融点金属層を形成
    して重ね、前記低融点金属層を溶融させることにより前
    記プリント配線回路の配線と金属端子の間を接合するこ
    とを特徴とするプリント配線回路と金属端子の接続方
    法。
  3. 【請求項3】 前記低融点金属層は、抵抗溶接によって
    溶融され前記プリント配線回路の配線と金属端子の間の
    液層拡散接合を促進する材料として機能することを特徴
    とする請求項2記載のプリント配線回路と金属端子の接
    続方法。
  4. 【請求項4】 抵抗溶接のための2つの給電端子電極が
    用いられ、これら給電端子電極は、抵抗溶接時に、前記
    金属端子の前記プリント配線回路と重なる領域内に所定
    距離をおいて設定された2点に当接されることを特徴と
    する請求項1又は3記載のプリント配線回路と金属端子
    の接続方法。
  5. 【請求項5】 抵抗溶接のための2つの給電端子電極が
    用いられ、これら給電端子電極は、抵抗溶接時に、一方
    が前記金属端子の前記プリント配線回路と重なる領域内
    に、他方が前記プリント配線回路の配線に当接されるこ
    とを特徴とする請求項1又は3記載のプリント配線回路
    と金属端子の接続方法。
  6. 【請求項6】 前記給電端子電極は、タングステン電極
    又はモリブデン電極であることを特徴とする請求項4又
    は5記載のプリント配線回路と金属端子の接続方法。
  7. 【請求項7】 前記金属端子は、前記プリント配線回路
    に接続されるべき電線又は他のプリント配線回路の端部
    に取り付けられた第2の端子金具と嵌合接続される第1
    の端子金具であることを特徴とする請求項1又は2記載
    のプリント配線回路と金属端子の接続方法。
  8. 【請求項8】 絶縁フィルム上に導電パターンが形成さ
    れた可撓性プリント回路と、 この可撓性プリント回路の端末部において前記導電パタ
    ーンと接合される板状の接合端部を有する金属製の接続
    端子との接合部の補強方法であって、 前記可撓性プリント回路の端部の導電パターンに前記接
    続端子の接合端部を抵抗溶接、超音波溶接及びレーザ溶
    接のなかから選ばれた方法で直接接合し接合部を形成す
    る工程と、 この工程で形成された接合部を、前記接続端子側から前
    記可撓性プリント回路側へ向かって徐々に厚みが減少す
    るテーパ形状となるように形成された樹脂モールド部で
    封止する工程とを備えてなることを特徴とする可撓性プ
    リント回路と接続端子の接合部補強方法。
  9. 【請求項9】 前記接合部を封止する工程は、ポリアミ
    ド系のホットメルト樹脂を前記樹脂モールド部として形
    成する工程であることを特徴とする請求項8記載の可撓
    性プリント回路と接続端子の接合部補強方法。
  10. 【請求項10】 前記接合部を封止する工程は、ポリウ
    レタン系のホットメルト樹脂を前記樹脂モールド部とし
    て形成する工程であることを特徴とする請求項8記載の
    可撓性プリント回路と接続端子の接合部補強方法。
  11. 【請求項11】 前記接合部を封止する工程は、ポリオ
    レフィン系のホットメルト樹脂を前記樹脂モールド部と
    して形成する工程であることを特徴とする請求項8記載
    の可撓性プリント回路と接続端子の接合部補強方法。
  12. 【請求項12】 前記接合部を封止する工程は、ポリエ
    ステル系のホットメルト樹脂を前記樹脂モールド部とし
    て形成する工程であることを特徴とする請求項8記載の
    可撓性プリント回路と接続端子の接合部補強方法。
  13. 【請求項13】 プリント配線基板上に配線が形成され
    てなるプリント配線回路に、電線又は他のプリント配線
    回路を接続するための第1の端子金具が接続された構造
    であって、 前記第1の端子金具は、前記電線又は他のプリント配線
    回路の端部に取り付けられた第2の端子金具と嵌合する
    嵌合部と、これに連続する平板部とを有し、前記平板部
    が前記プリント配線回路の配線に抵抗溶接、超音波溶接
    及びレーザ溶接のなかから選ばれた方法で直接接合され
    ていることを特徴とするプリント配線回路と端子金具の
    接続構造。
  14. 【請求項14】 前記絶縁フィルム上に導電パターンが
    形成された可撓性プリント回路と、 この可撓性プリント回路の端末部において前記導電パタ
    ーンと抵抗溶接、超音波溶接及びレーザ溶接のなかから
    選ばれた方法で直接接合された板状の接合端部を有する
    金属製の接続端子と、 前記可撓性プリント回路と接続端子との接合部を封止す
    る、前記接続端子側から前記可撓性プリント基板側へ向
    かって徐々に厚みが減少するテーパ形状となるように形
    成された樹脂モールド部とを備えたことを特徴とする可
    撓性プリント回路と接続端子の接合部構造。
  15. 【請求項15】 前記樹脂モールド部は、ポリアミド系
    のホットメルト樹脂からなるものであることを特徴とす
    る請求項14記載の可撓性プリント回路と接続端子の接
    合部構造。
  16. 【請求項16】 前記樹脂モールド部は、ポリウレタン
    系のホットメルト樹脂からなるものであることを特徴と
    する請求項14記載の可撓性プリント回路と接続端子の
    接合部構造。
  17. 【請求項17】 前記樹脂モールド部は、ポリオレフィ
    ン系のホットメルト樹脂からなるものであることを特徴
    とする請求項14記載の可撓性プリント回路と接続端子
    の接合部構造。
  18. 【請求項18】 前記樹脂モールド部は、ポリエステル
    系のホットメルト樹脂からなるものであることを特徴と
    する請求項14記載の可撓性プリント回路と接続端子の
    接合部構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008270202A (ja) * 2007-03-27 2008-11-06 Sumitomo Electric Ind Ltd シールドの電気的接続方法
US7658640B2 (en) 2007-09-21 2010-02-09 Japan Aviation Electronics Industry, Limited Cable connector, method of connecting a cable connector and a cable
JP2016194197A (ja) * 2015-03-31 2016-11-17 株式会社ユーシン ドアロック装置及びドアロック装置の製造方法

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