JP2002258725A - ホログラム素子製造方法、ホログラム素子および光ピックアップ装置 - Google Patents

ホログラム素子製造方法、ホログラム素子および光ピックアップ装置

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JP2002258725A
JP2002258725A JP2001054302A JP2001054302A JP2002258725A JP 2002258725 A JP2002258725 A JP 2002258725A JP 2001054302 A JP2001054302 A JP 2001054302A JP 2001054302 A JP2001054302 A JP 2001054302A JP 2002258725 A JP2002258725 A JP 2002258725A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の製造方法をそのまま用いて、その製造
方法にわずかな改良を加えることによって、量産性を損
なうことなく高精度で所望のホログラム素子を製造する
方法、および前記方法によって製造されたホログラム素
子を提供することを目的とする。 【解決手段】 ホログラム素子のホログラムの各領域に
ホトリソグラフィー法で回折格子を形成するときに、各
領域の回折格子の1次回折効率を測定して、各回折格子
のデューティー比を算出し、このデューティー比に基づ
いて露光量を決定し、1次回折効率比および露光量が所
定の値になるようにホログラム素子を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光記録媒体記録再
生装置に搭載される光ピックアップ装置に用いられるホ
ログラム素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】情報を記録したり、記録される情報を読
出したりできる光ディスクは、大量の情報を高密度で記
録できるため、映像音響機器およびコンピュータなど多
分野にわたって利用されている。図11(1)は、従来
の光ピックアップ装置1を示す概略図である。光ピック
アップ装置1は、光源2、立上げミラー3、コリメータ
レンズ4、対物レンズ5および光検出器6で構成され
る。光源2から出射した光は、立上げミラー3を透過
し、コリメータレンズ4を透過して平行光になり、対物
レンズ5によって光ディスク10の情報記録面に集光さ
れる。光ディスク10の情報記録面で反射された光ディ
スク10の記録情報を有する信号光は、対物レンズ5お
よびコリメータレンズ4を透過して、立上げミラー3で
反射されて、光検出器6に入射する。
【0003】光ディスクに記録される情報を読取る光記
録媒体記録再生装置に搭載される光ピックアップ装置の
再生特性を向上させるために、より多くの再生信号光を
光検出器に入射させる必要があり、偏光光学系を採用す
ることによって再生信号の質の向上を図ってきた。近
年、受光素子を含む光検出部およびドライブ技術の進歩
によって、信号光が弱くても充分な再生特性が得られる
ようになり、また装置の小形化および低コスト化のニー
ズが高まってきたために、偏光光学系を採用せずに、よ
り簡素な構成の光学系を採用するようになってきた。そ
の代表的な例として、回折素子を用いて、光源と光検出
部とを一体化した集積ユニット光学系がある。
【0004】図11(2)は、集積ユニット光学系を用
いた光ピックアップ装置11を示す概略図である。光ピ
ックアップ装置11は、大略的には集積ユニット12お
よび対物レンズ13で構成される簡素な構成であり、集
積ユニット12と対物レンズ13との間にコリメータレ
ンズ14を配置する構成となっている。また集積ユニッ
ト12を用いる光ピックアップ装置は、集積ユニット1
2と対物レンズ13との間に立上げミラーを配置する構
成としてもよい。
【0005】集積ユニット12は、ホログラム素子1
5、光源であるレーザ素子17および光検出部である受
光素子18で構成される。ホログラム素子15には、ホ
ログラム16が形成される。ホログラム16は、2つの
領域に分割され、各領域には回折格子が形成される。レ
ーザ素子17から出射した光は、ホログラム素子15の
ホログラム16を透過し、コリメータレンズ14を透過
して、対物レンズ13によって光ディスク10の情報記
録面に集光される。対物レンズ13およびコリメータレ
ンズ14を透過した光ディスク10からの反射光がホロ
グラム16に入射して、ホログラム16の各領域の回折
格子によって回折して光検出部18に入射する。ホログ
ラム16の一方の領域で回折された反射光は、光ディス
ク10のピット情報の検出に用いられ、他方の領域で回
折された反射光は、ピット情報の検出および焦点誤差信
号の検出に用いられる。
【0006】またホログラム16の各領域で回折された
光の強度差によって、トラック誤差信号の検出を行う。
この場合、ホログラムの各回折格子の1次回折効率が等
しくないと、トラック誤差信号にオフセットが発生し、
光ピックアップ装置による光ディスク上のトラックへの
追従がうまくできなくなり、ピット情報がうまく検出で
きない。このためにホログラム素子を製造するときに、
ホログラムの各領域の回折格子の1次回折効率の比であ
る1次回折効率比を0.9〜1.1の範囲で管理して製
造していた。ホログラムを形成する回折格子の1次回折
効率は、回折格子の溝の深さおよび溝の開口幅によって
決まるが、回折格子の溝の深さおよび溝の開口幅を管理
することは困難である。
【0007】図12は、ホトリソグラフィー法によるホ
ログラムの製造工程を示す断面図である。図12(1)
に示される基板洗浄工程において、ガラス基板21の表
面が洗浄される。図12(2)に示されるレジスト塗布
工程において、感光体であるレジスト22をスピンコー
ト法によってガラス基板21の表面に塗布し、溶剤揮発
のためにベーキングを行う。
【0008】図12(3)に示される露光工程では、ガ
ラス基板21とホログラムを構成する回折格子の微細パ
ターンを有するマスクとを、レジスト22を介して密着
させて紫外線を照射し、回折格子の微細パターンがレジ
スト22に形成される。図12(4)に示されるエッチ
ング工程において、露光工程において得られた微細パタ
ーンが形成されるレジスト22を有するガラス基板21
を、CF4 ガスをエッチングガスとして用いて、反応性
イオンエッチング装置(略称:RIE装置)によってド
ライエッチングを行う。
【0009】図12(5)に示されるアッシング工程で
は、ガラス基板21に残留するレジスト22を、溶剤に
よる除去、または酸素ガス雰囲気中での灰化除去を行
う。図12(6)に示される分断工程では、ガラス基板
21に形成された複数のホログラムを、最終的に必要と
される形状に分割する。
【0010】図13は、ホトリソグラフィー法を用いて
ホログラムを製造するときの回折効率比を管理する手順
を示すフローチャートである。先ずガラス板にマスクを
密着させる。次にホログラムの各領域の1次回折効率
を、露光時間を変えて3回測定する。
【0011】次に1次回折効率比が0.9〜1.1であ
るか否かを判断する。1次回折効率は、ある露光量でピ
ークを有するので、測定した各領域の1次回折効率を用
いて、たとえば2次補間法によって各領域の1次回折効
率が最大となる最適な露光量を求め、この最適な露光量
における1次回折効率比を求める。この1次回折効率比
が0.9〜1.1の範囲内であるか否かを判断し、範囲
内でないと判断されると再び露光条件を変更する。この
ようにして、1次回折効率比が0.9〜1.1の範囲内
となる最適な露光条件が決定される。露光条件が決定す
ると、これに基づいてホログラムの量産を行う。このよ
うにマスクを変更する度に、このような最適露光量の管
理を行えば、常にホログラムの2つの領域の1次回折効
率比を0.9〜1.1の範囲内で管理することができ
る。
【0012】このような光学系に用いられるホログラム
素子として、従来のガラス素子の他に、特開平10−1
87014号公報および特開平10−254335号公
報に開示される紫外線硬化型樹脂製の素子が使用され
る。紫外線硬化型樹脂製の素子を使用することによっ
て、従来のガラス素子にくらべて、材料が安価であるだ
けでなく、製造方法としてホトポリマー法(略称:2P
法)と呼ばれる生産性の良い方法を利用することがで
き、ホログラム素子の製造コストを小さくすることがで
きる。
【0013】図14は、ホトポリマー法によるホログラ
ムの製造工程を示す断面図である。先ず図14(1)に
示されるように、予め上述のホトリソグラフィー法によ
ってガラス板に回折格子の型を形成した一対のスタンパ
23A,23Bを用いて、一方のスタンパ23Aの回折
格子の型が形成される面をガラス基板24の一方の面に
面して配置し、他方のスタンパ23Bの回折格子の型が
形成される面をガラス基板24の他方の面に面して配置
して、ガラス基板24の一方の面に紫外線硬化型樹脂2
5を塗布し、他方のスタンパ23Bの回折格子の型が形
成される面に紫外線硬化型樹脂25を塗布する。
【0014】続いて図14(2)に示されるように、ス
タンパ23A,23Bをガラス基板24に当接させて、
必要に応じて加圧して、紫外線硬化型樹脂25をガラス
基板24の面に充分に圧し広げて、紫外線を照射して紫
外線硬化型樹脂25を硬化させる。さらに図14(3)
に示されるように、ガラス基板24および紫外線硬化型
樹脂25からスタンパ23A,23Bを剥離させる。こ
のようにしてガラス基板24に回折格子が形成される。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上述のホログラムの製
造において、ホログラムの1次回折効率比だけを管理す
ると、ホログラムの回折格子に反射防止膜を設けたり、
2P法においてガラス板をスタンパとして用いたりする
と、形成されたホログラムの1次回折効率比が所定の値
0.9〜1.1からしばしば外れてしまうことがある。
これは回折効率比だけを管理しているので、ホログラム
のいずれかの領域の回折格子の1次回折効率が偏った1
次回折効率になっていることに起因する。
【0016】1次回折効率比を所定の範囲内にすること
は、特に2つの領域の回折格子の格子間隔に差がある場
合には非常に困難であった。このような場合には、格子
間隔と格子の溝の開口幅との比であるデューティー比を
犠牲にして、所望の1次回折効率比を得ることが多かっ
た。デューティー比が所定の範囲外でも、所望の1次回
折効率比を得ることができる。
【0017】デューティー比が所定の範囲外であると
き、回折格子の溝の開口幅と凸部の幅とが異なるため
に、たとえば回折格子に反射防止膜を蒸着すると、ホロ
グラムの光学特性が変化してしまうことがあった。2P
法によって回折格子を形成する場合には、スタンパと形
成された回折格子とでは光学特性が異なるという問題が
発生し、また形成したホログラム素子に反射防止膜を蒸
着することによって光学特性が変化するという問題も発
生した。
【0018】上述の問題を解決する方法として、ホログ
ラム素子の各領域の回折格子の回折効率を管理する、す
なわち各領域の回折格子のデューティー比および溝の深
さを管理することが考えられる。しかしデューティー比
の測定は、レーザ顕微鏡等を用いると測定に要する時間
は短いが、回折格子の格子間隔が2μm程度と非常に小
さいために、高精度で測定することが困難であった。ま
た、たとえば走査型トンネル顕微鏡(略称:STM)お
よび原子間力顕微鏡(略称:AFM)等の高精度で微細
パターンを測定することができる装置を用いると、測定
に要する時間が長く、すべてのホログラムを検査するこ
とができない。さらに測定に要する時間を短くするため
に、回折格子の極微小な領域だけを測定すると、ホログ
ラム全体にわたって光学特性が満足する特性となる保証
ができなかった。元来、STMおよびAFMなどでは、
測定できる領域が小さく、大きなホログラムでは一度の
測定では全体を測定できないという問題もあった。
【0019】また回折格子の開口幅は、露光工程(アラ
イメント工程)において用いられるマスクの微細パター
ンの開口幅および露光量によって主に決定される。この
とき、用いるマスクの開口幅が適切でないと、露光量等
の露光条件を変更して回折格子を形成しても所望の特性
となる回折格子を得ることができない。
【0020】したがって本発明の目的は、従来の製造方
法をそのまま用いて、その製造方法にわずかな改良を加
えることによって、量産性を損なうことなく高精度で所
望のホログラム素子を製造する方法、および前記方法に
よって製造されたホログラム素子を提供することであ
る。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも2
つの領域に分割され、各領域に回折格子が形成されるホ
ログラムを有する多分割ホログラム素子の製造方法にお
いて、各領域における回折格子の格子間隔と溝の開口幅
との比であるデューティー比、および各領域の1次回折
効率の比である1次回折効率比が、それぞれ所定の値の
範囲になるように製造することを特徴とするホログラム
素子製造方法である。
【0022】本発明に従えば、ホログラム素子の各領域
の1次回折効率比だけでなく、各領域の回折格子のデュ
ーティー比が所定の値の範囲になるようにホログラム素
子を製造することができるので、ホトポリマー法(略
称:2P法)によってホログラム素子を製造したり、ホ
ログラムに反射防止膜を設けたりしても、1次回折効率
比が所定の値の範囲から外れることなく、所望の光学特
性を有するホログラム素子を製造することができる。
【0023】また本発明は、前記ホログラム素子の回折
格子がホトリソグラフィー工程によって形成され、測定
した各領域の回折格子の1次回折効率に基づいてデュー
ティー比を算出し、これに基づいて露光量を決定するこ
とを特徴とする。
【0024】本発明に従えば、ホログラムの各領域の回
折格子の1次回折効率を測定して、各回折格子のデュー
ティー比を算出するので、ホログラムの一部しか測定で
きない走査型トンネル顕微鏡および原子間力顕微鏡など
によって測定されるデューティー比に比べて、ホログラ
ム全体にわたる信頼性の高いデューティー比を得ること
ができ、所望の光学特性を有するホログラム素子を製造
することができる。
【0025】また本発明は、前記デューティー比の所定
の値の範囲は0.4〜0.6であることを特徴とする。
【0026】本発明に従えば、回折格子の溝の開口幅と
凸部の幅との比がほぼ1:1になるので、最適な光学特
性を有するホログラム素子を製造することができる。
【0027】また本発明は、前記1次回折効率比の所定
の値の範囲は0.9〜1.1であることを特徴とする。
【0028】本発明に従えば、1次回折効率比が1近傍
となるので、最適な光学特性を有するホログラム素子を
製造することができる。
【0029】また本発明は、ホログラムの領域のうち少
なくとも1つの領域に反射防止膜を設けることを特徴と
する。
【0030】本発明に従えば、回折格子に反射防止膜を
設けることによって、回折格子による光の反射を防ぐこ
とができ、回折効率を高めることができる。また回折格
子に反射防止膜を設けても、光学特性が変化しないホロ
グラム素子を製造することができる。
【0031】また本発明は、ホトリソグラフィー工程で
形成された回折格子の型を用いて成型して製造すること
を特徴とする。
【0032】本発明に従えば、回折格子の型であるスタ
ンパを用いて、再現性の高い樹脂製のホログラムを有す
るホログラム素子を、個々のホログラムの光学的特性の
ばらつきを抑制するとともに生産性を高くして製造する
ことができる。
【0033】また本発明は、少なくとも2つの領域に分
割され、各領域に回折格子が形成されるホログラムを有
する多分割ホログラム素子であって、前記ホログラムの
各領域における回折格子の格子間隔と溝の開口幅との比
であるデューティー比の値の範囲が0.4〜0.6であ
り、前記ホログラムの各領域の1次回折効率の比である
1次回折効率比の値の範囲が0.9〜1.1であり、前
記ホログラムの領域のうち少なくとも1つの領域には反
射防止膜が設けられることを特徴とするホログラム素子
である。
【0034】本発明に従えば、ホログラム素子の各領域
の1次回折効率比だけでなく、各領域の回折格子のデュ
ーティー比が所定の値の範囲になり、ホログラム素子の
ホログラムに入射した光を、所望の回折方向に回折させ
ることができる。またホログラムに反射防止膜を設けら
れるので、光の利用効率を高くすることができる。
【0035】また本発明は、前記のホログラム素子と、
レーザ光を出射する光源と、ホログラム素子によって回
折された光を受光する光検出部とを備えることを特徴と
する光ピックアップ装置である。
【0036】本発明に従えば、ホログラム素子を用いる
ことによって、ホログラム素子と光源と受光素子とを一
体化した集積ユニットとすることができ、光ピックアッ
プ装置の光学系の構成を単純にすることができる。また
ホログラム素子に形成される回折格子の光学的特性が良
好なので、光ピックアップ装置は、C/N等の電気的特
性が良好となる。また個々のホログラム素子は、光学的
特性のばらつきが抑制されて製造されるので、個々の光
ピックアップ装置の電気的特性のばらつきも抑制され
る。
【0037】
【発明の実施の形態】図1(1)は、本発明の実施の一
形態のホログラム素子の製造方法によって製造された第
1のホログラム素子31を示す平面図であり、図1
(2)は、第1のホログラム素子31のホログラム32
に形成される回折格子33を示す断面図である。第1の
ホログラム素子31およびホログラム32の材質は、石
英ガラスである。第1のホログラム素子31の一表面の
中央部に、ホログラム32が設けられる。ホログラム3
2の回折格子33は、図12で説明したホトリソグラフ
ィー法によって形成される。本実施の形態において、反
応性イオンエッチング装置(略称:RIE装置)でCF
4 ガスをエッチングガスとして用いてドライエッチング
を行って回折格子33を形成し、回折格子33の溝の深
さを370nmとした。
【0038】図2は、ホログラムを示す平面図である。
図2(1)は、機種Aのホログラムを示す。機種Aにお
いてホログラムは、領域αおよび領域βの2つの領域に
分割されており、各領域α,βにおける回折格子の格子
間隔であるピッチは表1に示される値となっている。図
2(2)は、機種Bのホログラムを示す。機種Bにおい
てホログラムは、機種Aと同様に領域αおよび領域βの
2つの領域に分割されており、各領域α,βにおける回
折格子のピッチは表1に示される値となっている。図2
(3)は、機種Cのホログラムを示す。機種Cにおいて
ホログラムは、領域α、領域βおよび領域γの3つの領
域に分割されており、各領域α,β,γにおける回折格
子のピッチは表1に示される値となっている。
【0039】
【表1】
【0040】第1のホログラム素子31のホログラム3
2は、図2(2)に示される機種Bであり、表1に示さ
れるように領域αおよび領域βの回折格子のピッチはそ
れぞれ1.893μm〜2.03μmおよび1.453
μm〜1.655μmである。
【0041】本実施の形態のホログラム素子製造方法
は、複数種類の露光量でエッチングを行う毎に各領域
α,βの回折格子の1次回折効率を測定し、測定した露
光量および1次回折効率と、予め定めるデューティー比
と1次回折効率との関係を表す式とに基づいて、ホログ
ラムの各領域α,βの回折格子のデューティー比を算出
する。
【0042】図3は、本実施の形態の第1のホログラム
素子31を製造する手順を示すフローチャートである。
ステップs0で前記手順が開始され、ステップs1に進
む。ステップs1では、回折格子のパターンが形成され
るマスクを作成し、ステップs2に進む。ステップs2
では、ホログラム32の各領域α,βを複数種類、本実
施の形態においては3種類の露光量で露光してエッチン
グを行い、各露光量によるエッチング毎に各領域α,β
の1次回折効率を測定して、ステップs3に進む。
【0043】ステップs3では、ステップs2において
測定された各領域α,βの1次回折効率と露光量との関
係から、各領域α,βの1次回折効率が最大となる露光
量を求める。ステップs4に進む。ステップs3におけ
る1次回折効率が最大となる露光量の求め方は、たとえ
ば測定された1次回折効率のうち最大の1次回折効率と
なる露光量としてもよく、また測定によって得られた各
領域α,βの1次回折効率と露光量とから、この1次回
折効率との関係を2次曲線で補間して、1次回折効率が
最大となる露光量を推定して求めても良い。また1次回
折効率と露光量との関係を求める方法としては、1枚の
ダミーガラスを用いて、多重露光法によって前記ダミー
ガラスに露光して求めてもよいし、複数のガラスを用い
て、各ガラスに露光して求めてもよい。
【0044】続いてステップs4では、ステップs3で
求めた各領域α,βの回折格子の1次回折効率が最大と
なる露光量を用いてホログラム32を作成し、改めて測
定したホログラム32の各領域α,βの1次回折効率と
露光量とから、各領域α,βの回折格子33のデューテ
ィー比を算出し、ステップs5に進む。各領域α,βの
回折格子33のデューティー比と、各領域α,βの1次
回折効率ηeとの関係は、次式(1)で表される。
【0045】 ηe=ηm{1−cos(2πD1/D)} …(1) 式(1)のDは回折格子の格子間隔(以後、「ピッチ」
ともいう)であり、D1は回折格子の溝の開口幅であ
る。式(1)においてデューティー比は、D1/Dであ
る。ηmは各領域α,βの最大回折効率であり、各領域
α,βの1次回折効率と露光量との関係から求められ
る。
【0046】図4(1)は、矩形断面の溝および凸部を
有する回折格子のピッチDと溝の開口幅D1とを示す断
面図であり、図4(2)は側壁がテーパになる溝を有す
る回折格子のピッチDと溝の開口幅D1とを示す断面図
である。図4(2)に示される台形断面の溝および凸部
を有する回折格子において、溝の開口幅D1は溝の深さ
tの半分の位置における開口幅と定義する。
【0047】ステップs5では、式(1)によって求め
られた各領域α,βのデューティー比が、0.4〜0.
6であるか否かを判断し、デューティー比が0.4〜
0.6であると判断されるとステップs6に進み、デュ
ーティー比が0.4〜0.6でないと判断されるとステ
ップs2に戻る。ステップs5においてデューティー比
が0.4〜0.6であると判断されると、ステップs6
では、領域α,βの1次回折効率比が0.9〜1.1で
あるか否かを判断し、1次回折効率比が0.9〜1.1
であると判断されるとステップs7に進み、1次回折効
率比が0.9〜1.1でないと判断されるとステップs
9に進む。
【0048】ステップs6において1次回折効率比が
0.9〜1.1であると判断されると、ステップs7で
は、上述のステップにおいて得られたデューティー比と
露光量との関係から、デューティー比が所定の値の範囲
となる露光量の範囲を決定し、1次回折効率比が所定の
値の範囲となる露光量の範囲をして、これらから最適露
光量を決定し、この最適露光量を用いてホログラム32
を量産して、ステップs8に進み、すべての手順を終了
する。ステップs6において1次回折効率比が0.9〜
1.1でないと判断されると、ステップs9では、マス
クの設定値を変更してステップs1に戻る。
【0049】コンパクトディスク(略称:CD)を読取
る光ピックアップ装置に用いられるホログラム素子で
は、回折格子の溝の深さは370±20nm程度で、デ
ューティー比は0.4〜0.6である。この条件の元で
は、領域αと領域βとの1次回折効率比は0.9〜1.
1となる。
【0050】図5(1)は、本実施の形態のホログラム
素子の製造方法によって製造された第2のホログラム素
子31Aを示す平面図であり、図5(2)は、第2のホ
ログラム素子31Aのホログラム32Aに形成される回
折格子33Aを示す断面図である。第2のホログラム素
子31Aおよびホログラム32Aの材質は、青板ガラス
である。第2のホログラム素子31Aの一表面の中央部
に、ホログラム32Aが設けられる。ホログラム32A
の回折格子33Aは、第1のホログラム素子31のホロ
グラム32の回折格子33と同様に作成される。ホログ
ラム32Aは、図2(1)に示される機種Aであり、機
種Aにおいてホログラムは、領域αおよび領域βの2つ
の領域に分割されており、表1に示されるように領域α
および領域βの回折格子のピッチはそれぞれ2.63μ
m〜2.75μmおよび1.91μm〜1.98μmで
ある。また第2のホログラム素子31Aのホログラム3
2Aの各領域α,βには、反射防止膜34が蒸着されて
設けられる。反射防止膜34は、SiO/SiO2 の2
層構造である。領域αおよび領域βの1次回折効率は、
それぞれ18.6%および17.7%であった。
【0051】図6は、本実施の形態のホログラム素子の
製造方法によって製造された第3のホログラム素子にお
ける各領域α,βのデューティー比と1次回折効率との
関係を示すグラフである。第3のホログラム素子のホロ
グラムは、第1および第2のホログラム素子31,31
Aと同様の製造方法で作成されたスタンパを用いて、従
来の技術で説明したホトポリマー法(略称:2P法)で
製造される。第3のホログラム素子のホログラムは、図
2(2)に示される機種Bであり、機種Bにおいてホロ
グラムは、領域αおよび領域βの2つの領域に分割され
ており、表1に示されるように領域αおよび領域βの回
折格子のピッチはそれぞれ1.893μm〜2.03μ
mおよび1.453μm〜1.655μmである。図6
のG1は領域αの回折格子のデューティー比と1次回折
効率ηα1との関係を示し、G2は領域βの回折格子の
デューティー比と1次回折効率ηβ1との関係を示す。
図6に示されるように、各領域α,βの回折効率ηα
1,ηβ1の、最大1次回折効率から最大1次回折効率
より2%低い1次回折効率までの範囲におけるデューテ
ィー比は、0.4〜0.6となる。
【0052】図7は、第3のホログラム素子の領域αの
1次回折効率ηα1と領域βの1次回折効率ηβ1との
比である1次回折効率比ηβ1/ηα1と、デューティ
ー比との関係を示すグラフである。デューティー比が
0.3〜0.7のとき、1次回折効率比ηβ1/ηα1
は0.9以上である。
【0053】表2は、第3のホログラム素子を製造する
ときの露光量LIに対する各領域α,βの1次回折効率
および1次回折効率比ηβ1/ηα1とを示す表であ
る。
【0054】
【表2】
【0055】図8は、第3のホログラム素子を製造する
ときの露光量LIに対する各領域α,βの1次回折効率
および1次回折効率比ηβ1/ηα1とを示すグラフで
ある。図8において、G3は領域αの1次回折効率ηα
1を示し、G4は領域βの1次回折効率ηβ1を示し、
G5は1次回折効率比ηβ1/ηα1を示す。従来の製
造方法では、1次回折効率比を重視するために露光量L
Iを4.3程度とする露光条件で製造していたが、本実
施の形態では図8に示すように、領域αおよび領域βと
もに露光量LIが4.0で1次回折効率ηα1,ηβ1
が最大となっている。
【0056】図9は、式(1)から算出されたデューテ
ィー比と各領域α,βの1次回折効率ηα1,ηβ1と
の関係を示すグラフである。図9において、G6は領域
αの1次回折効率ηα1を示し、G7は領域βの1次回
折効率ηβ1を示す。図9に示されるようにデューティ
ー比が0.5のときに各領域α,βの1次回折効率ηα
1,ηβ1は最大となるので、図8における露光量LI
が4.0のときのデューティー比は0.5である。
【0057】図8および図9から、領域αにおいて、露
光量LIが3.5のときは、デューティー比は約0.4
であり、露光量LIが4.3のときはデューティー比は
約0.6である。また領域βにおいて、露光量LIが
3.8のときは、デューティー比は約0.4であり、露
光量LIが4.4のときは、デューティー比は約0.6
である。したがって各領域α,βのデューティー比が
0.4〜0.6となるようにするには、露光量LIを
3.8〜4.3とすればよい。露光量LIを4.0とす
ると、各領域のデューティー比が0.5となり、このと
き1次回折効率比ηβ1/ηα1は0.95となるの
で、1次回折効率比の所定の値の範囲0.9〜1.1を
満足している。
【0058】1次回折効率からデューティー比D1/D
を算出するのに用いた式(1)は経験式であるが、通常
は矩形断面を有する回折格子の0次回折効率η0および
1次回折効率η1は、次の式(2)および式(3)でそ
れぞれ表される。 η0=1−{4D1/D−(2D1/D)2}sin2Δφ …(2) η1=(2/π2)×{1−cos(2πD1/D)}sin2Δφ …(3)
【0059】式(2)、式(3)の右辺のΔφは、次式
(4)で表される。 2Δφ=2πt(n−1)/λ …(4)
【0060】式(4)において、tは回折格子の溝の深
さであり、nは回折格子の材質の屈折率であり、λは回
折効率を測定するのに用いた光の波長である。
【0061】経験式である式(1)は、式(3)から導
き出され、デューティー比が0.5付近では実測値とほ
ぼ一致するので、本実施の形態における回折格子は、デ
ューティー比が0.5付近であるので問題なく適用する
ことができる。
【0062】本実施の形態のホログラム素子の製造方法
によれば、、回折格子のデューティー比および1次回折
効率比とが所定の範囲となり、光学特性の良好なホログ
ラム素子を製造することができる。従来の手法では、デ
ューティー比と1次回折効率比とを同時に所定の値の範
囲にすることが困難な場合があったが、これは露光時に
用いるマスクの開口幅が適切でないことが原因であり、
本発明の方法に従って得られた1次回折効率と露光量と
の関係、および露光量とデューティー比との関係から、
マスクの開口幅の設計値を変更して、回折格子を作成す
るのに適した作成条件に変更することができる。
【0063】本実施の形態においてデューティー比を
0.4〜0.6の値の範囲としたが、この範囲に限定す
ることはない。たとえば紫外線硬化型樹脂製のホログラ
ム素子を2P法で製造する場合、スタンパからホログラ
ム素子を離反させる必要があるので、図4(2)に示す
ように回折格子の溝の側壁がテーパ状になっている。こ
のような回折格子に反射防止膜を蒸着すると、溝の側壁
がテーパ状になっているために溝の幅が狭くなるので、
このような場合には、回折格子のデューティー比を0.
5〜0.7とする。また精度をより高くするためには、
デューティー比を0.5〜0.6とするとよい。
【0064】本実施の形態において1次回折効率比を
0.9〜1.1の値の範囲としたが、製造における歩留
りを向上するために、1次回折効率比を0.92〜1.
08の値の範囲としてもよい。
【0065】上述の第1〜第3のホログラム素子は、ホ
ログラムが2分割されるホログラム素子であるが、たと
えば図2(3)に示される機種Cのようなホログラムが
3分割されるホログラムであってもよい。
【0066】図10は、本発明の他の実施の形態の光ピ
ックアップ装置51の構成を示す概略図である。光ピッ
クアップ装置51は、集積ユニット52、コリメータレ
ンズ53、立上げミラー54および対物レンズ55を含
んで構成される。集積ユニット52は、本発明の製造方
法によって製造されたホログラム素子56、レーザ素子
および受光素子(図示せず)を含んで構成される。コリ
メータレンズ53は、集積ユニット52のレーザ素子か
ら出射した光を、平行光に変換する。立上げミラー54
は、入射した光を、前記光の光軸に垂直な方向へ反射す
る。対物レンズ55は、立上げミラー54で反射された
光を、光ディスク60の情報記録面上に集光する。
【0067】集積ユニット52のレーザ素子から出射し
た光は、ホログラム素子56およびコリメータレンズ5
3を透過して、立上げミラー54で光ディスク60の方
向に反射され、対物レンズ55によって光ディスク60
の情報記録面に集光される。光ディスク60の情報記録
面で反射され光ディスク60の情報を有する信号光は、
対物レンズ55を透過し、立上げミラー54で反射さ
れ、コリメータレンズ53を透過し、ホログラム素子5
6のホログラムによって回折し、受光素子に入射する。
【0068】光ピックアップ装置51において、集積ユ
ニット52、コリメータレンズ53、立上げミラー54
の順に並んで配置され、立上げミラー54、集光レンズ
55は、集積ユニット52、コリメータレンズ53、立
上げミラー54の並ぶ方向とは垂直な方向に順に並んで
配置される。ホログラム素子56を含む集積ユニット5
2を用いることによって、光ピックアップ装置51の構
成が簡単になるとともに、装置の小形化も達成できる。
この光ピックアップ装置51の電気光学特性を測定する
と、光ディスク読取り信号(略称:RF)の出力レベ
ル、焦点誤差信号(略称:FES)の出力レベル、およ
びフォーカスエラー対称性等が、所望の仕様を満足し
た。
【0069】本実施の形態の光ピックアップ装置51に
おいて、立上げミラー54を用いたが、図11(2)に
示すように立上げミラーは無くても構わない。
【0070】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ホログラ
ム素子の各領域の1次回折効率比だけでなく、各領域の
回折格子のデューティー比が所定の値の範囲になるよう
にホログラム素子を製造することができるので、ホトポ
リマー法(略称:2P法)によってホログラム素子を製
造したり、ホログラムに反射防止膜を設けたりしても、
1次回折効率比が所定の値の範囲から外れることなく、
所望の光学特性を有するホログラム素子を製造すること
ができる。
【0071】また本発明によれば、ホログラムの各領域
の回折格子の1次回折効率を測定して、各回折格子のデ
ューティー比を算出するので、ホログラムの一部しか測
定できない走査型トンネル顕微鏡および原子間力顕微鏡
などによって測定されるデューティー比に比べて、ホロ
グラム全体にわたる信頼性の高いデューティー比を得る
ことができ、所望の光学特性を有するホログラム素子を
製造することができる。1枚のガラス基板上にホログラ
ムパターンは、700〜1000個作成することがで
き、たとえば自動化された装置でガラス基板全体にわた
って1次回折効率を測定し、測定された1次回折効率か
らデューティー比を算出すれば、基板全体の各領域のデ
ューティー比がわかり、歩留りおよび生産性が向上す
る。
【0072】また本発明によれば、回折格子の溝の開口
幅と凸部の幅との比がほぼ1:1になるので、最適な光
学特性を有するホログラム素子を製造することができ
る。
【0073】また本発明によれば、1次回折効率比が1
近傍となるので、最適な光学特性を有するホログラム素
子を製造することができる。
【0074】また本発明によれば、回折格子に反射防止
膜を設けることによって、回折格子による光の反射を防
ぐことができ、回折効率を高めることができる。また回
折格子に反射防止膜を設けても、光学特性が変化しない
ホログラム素子を製造することができる。
【0075】また本発明によれば、回折格子の型である
スタンパを用いて、再現性の高い樹脂製のホログラムを
有するホログラム素子を、個々のホログラムの光学的特
性のばらつきを抑制するとともに生産性を高くして製造
することができる。
【0076】また本発明によれば、ホログラム素子の各
領域の1次回折効率比だけでなく、各領域の回折格子の
デューティー比が所定の値の範囲になり、ホログラム素
子のホログラムに入射した光を、所望の回折方向に回折
させることができる。またホログラムに反射防止膜を設
けられるので、光の利用効率を高くすることができる。
【0077】また本発明によれば、ホログラム素子を用
いることによって、ホログラム素子と光源と受光素子と
を一体化した集積ユニットとすることができ、光ピック
アップ装置の光学系の構成を単純にすることができる。
またホログラム素子に形成される回折格子の光学的特性
が良好なので、光ピックアップ装置は、C/N等の電気
的特性が良好となる。また個々のホログラム素子は、光
学的特性のばらつきが抑制されて製造されるので、個々
の光ピックアップ装置の電気的特性のばらつきも抑制さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(1)は、本発明の実施の一形態のホログ
ラム素子の製造方法によって製造された第1のホログラ
ム素子31を示す平面図であり、図1(2)は、第1の
ホログラム素子31のホログラム32に形成される回折
格子33を示す断面図である。
【図2】図2(1)は、機種Aのホログラムを示す平面
図であり、図2(2)は、機種Bのホログラムを示す平
面図であり、図2(3)は、機種Cのホログラムを示す
平面図である。
【図3】本実施の形態の第1のホログラム素子31を製
造する手順を示すフローチャートである。
【図4】図4(1)は、矩形断面の溝および凸部を有す
る回折格子のピッチDと溝の開口幅D1とを示す断面図
であり、図4(2)は側壁がテーパになる溝を有する回
折格子のピッチDと溝の開口幅D1とを示す断面図であ
る。
【図5】図5(1)は、本実施の形態のホログラム素子
の製造方法によって製造された第2のホログラム素子3
1Aを示す平面図であり、図5(2)は、第2のホログ
ラム素子31Aのホログラム32Aに形成される回折格
子33Aを示す断面図である。
【図6】本実施の形態のホログラム素子の製造方法によ
って製造された第3のホログラム素子における各領域
α,βのデューティー比と1次回折効率との関係を示す
グラフである。
【図7】第3のホログラム素子の領域αの1次回折効率
ηα1と領域βの1次回折効率ηβ1との比である1次
回折効率比ηβ1/ηα1と、デューティー比との関係
を示すグラフである。
【図8】第3のホログラム素子を製造するときの露光量
LIに対する各領域α,βの1次回折効率および1次回
折効率比ηβ1/ηα1とを示すグラフである。
【図9】式(1)から算出されたデューティー比と各領
域α,βの1次回折効率ηα,ηβとの関係を示すグラ
フである。
【図10】本発明の他の実施の形態の光ピックアップ装
置51の構成を示す概略図である。
【図11】図11(1)は、従来の光ピックアップ装置
1を示す概略図であり、図11(2)は、集積ユニット
光学系を用いた光ピックアップ装置11を示す概略図で
ある。
【図12】ホトリソグラフィー法によるホログラムの製
造工程を示す断面図である。
【図13】ホトリソグラフィー法を用いてホログラムを
製造するときの回折効率比を管理する手順を示すフロー
チャートである。
【図14】ホトポリマー法によるホログラムの製造工程
を示す断面図である。
【符号の説明】
31,31A,56 ホログラム素子 32,32A ホログラム 33,33A 回折格子 34 反射防止膜 51 光ピックアップ装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 7/135 G02B 1/10 A Fターム(参考) 2H049 AA25 AA33 AA40 AA51 AA57 AA64 AA65 CA08 CA15 CA20 CA28 2K008 AA04 BB01 BB04 BB08 CC03 DD12 HH19 2K009 AA05 CC03 5D119 AA38 BA01 CA09 JA03 JA04 JA13 JA14 JA22 JA23 JA65 LB07 NA05

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2つの領域に分割され、各領
    域に回折格子が形成されるホログラムを有する多分割ホ
    ログラム素子の製造方法において、 各領域における回折格子の格子間隔と溝の開口幅との比
    であるデューティー比、および各領域の1次回折効率の
    比である1次回折効率比が、それぞれ所定の値の範囲に
    なるように製造することを特徴とするホログラム素子製
    造方法。
  2. 【請求項2】 前記ホログラム素子の回折格子がホトリ
    ソグラフィー工程によって形成され、測定した各領域の
    回折格子の1次回折効率に基づいてデューティー比を算
    出し、これに基づいて露光量を決定することを特徴とす
    る請求項1記載のホログラム素子製造方法。
  3. 【請求項3】 前記デューティー比の所定の値の範囲は
    0.4〜0.6であることを特徴とする請求項1または
    2記載のホログラム素子製造方法。
  4. 【請求項4】 前記1次回折効率比の所定の値の範囲は
    0.9〜1.1であることを特徴とする請求項1〜3の
    いずれか1つに記載のホログラム素子製造方法。
  5. 【請求項5】 ホログラムの領域のうち少なくとも1つ
    の領域に反射防止膜を設けることを特徴とする請求項1
    〜4のいずれか1つに記載のホログラム素子製造方法。
  6. 【請求項6】 ホトリソグラフィー工程で形成された回
    折格子の型を用いて成型して製造することを特徴とする
    請求項1〜5のいずれか1つに記載のホログラム素子製
    造方法。
  7. 【請求項7】 少なくとも2つの領域に分割され、各領
    域に回折格子が形成されるホログラムを有する多分割ホ
    ログラム素子であって、 前記ホログラムの各領域における回折格子の格子間隔と
    溝の開口幅との比であるデューティー比の値の範囲が
    0.4〜0.6であり、 前記ホログラムの各領域の1次回折効率の比である1次
    回折効率比の値の範囲が0.9〜1.1であり、 前記ホログラムの領域のうち少なくとも1つの領域には
    反射防止膜が設けられることを特徴とするホログラム素
    子。
  8. 【請求項8】 請求項7記載のホログラム素子と、レー
    ザ光を出射する光源と、ホログラム素子によって回折さ
    れた光を受光する光検出部とを備えることを特徴とする
    光ピックアップ装置。
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