JP2007293938A - 回折格子とその製造方法、及び光ピックアップ装置 - Google Patents

回折格子とその製造方法、及び光ピックアップ装置 Download PDF

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正之 大戸
Kiyokazu Yoshida
清和 吉田
Kazuyuki Nakasendou
和之 中仙道
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Abstract

【課題】複数の波長に対して使用することができ、しかも波長依存性の小さい回折格子を
提供する。
【解決手段】ガラス等からなるガラス透明基板2と、低屈折率(第1の屈折率)を有する
低屈折率材料3と、低屈折率材料3とは異なる屈折率で、且つ低屈折率材料3の屈折率よ
り高い高屈折率を有する高屈折率材料4とからなり、ガラス透明基板2の出射面側に低屈
折率材料3と高屈折率材料4とを交互に配置するようにした。これにより、ガラス透明基
板2の表面に断面形状が周期的な凹凸となる回折格子を形成するようにしている。そして
、凸部状に形成されている低屈折率材料3の幅Wと周期Pとの比W/Pを0.5に設定す
ると共に、低屈折率材料3と高屈折率材料4の屈折率、及び低屈折率材料3と高屈折率材
料4との格子深さ(厚さ)を適宜設定するようにしている。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の波長に対応した回折格子、及びその回折格子を備えた光ピックアップ
装置に関するものである。
近年、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)といった異なる種類
の光記録媒体(以下、光ディスクと称す)から情報を再生したり、情報を記録したりする
光ピックアップ装置が開発されている。
上記のような光ピックアップ装置においては、レーザ光を集光させたレーザスポットが
光ディスクの情報記録面に形成されているトラックを追従するようトラッキング制御が行
われている。このようなトラッキング制御方法としては、3ビーム法や差動プッシュプル
法が広く利用されている。そして、これら3ビーム法や差動プッシュプル法では、レーザ
光源からの1つのレーザ光を3ビーム化するために回折格子が用いられている。
また、近年、光ピックアップ装置の小型化及び低コスト化を図るために、例えばDVD
用の波長帯(650nm)のレーザを出射する半導体レーザと、CD用の波長帯(785
nm)のレーザを出射する半導体レーザとを1つのチップ内に形成した所謂モノリシック
集積型の2波長レーザ光源が実用化されている。
しかしながら、従来の回折格子は、2波長レーザ光源から出射される2つの異なる波長
のレーザ光を夫々回折して3ビーム化することができないという問題点があった。
そこで、2つの異なる波長のレーザ光を回折することができる回折格子が提案されてい
る。例えば、特許文献1には、断面形状が凹凸状で、格子の凸部の幅と周期の比が0.5
以外の値を有し、凸部と凹部との透過光の位相差が一方の波長の光に対して2πであり、
他方の波長の光に対して0次回折効率が所定の値に調整されている回折格子を透光性基板
上の夫々の面に形成した2波長対応の回折格子が開示されている。
図8は、特許文献1に開示されている従来の2波長対応回折格子の構造を示した図であ
る。
この図8(a)(b)に示す2波長対応回折格子100は、ガラス等からなる透明基板
101の入射面側に断面形状が周期的な凹凸からなり、均一の屈折率を有する回折格子1
02を形成すると共に、透明基板101の出射面側に同じく断面形状が周期的な凹凸から
なり均一の屈折率を有する回折格子103を形成するようにしている。
このとき、2回折格子102の凸部102aの幅W1と周期P1との比W1/P1、及び回
折格子103の凸部103aの幅W2と周期P2の比W2/P2の値は夫々0.5以外の値を
有する。
回折格子102は、CD用の波長λ2の光に対しては位相差が2πであると共に、DV
D用の波長λ1の光に対しては0次回折光の回折効率が所定の値に調整されている。また
回折格子103はDVD用の波長λ1の光に対して位相差が2πであると共に、CD用の
波長λ2の光に対しては0次回折光の回折効率が所定の値に調整されている。
従って、このように構成される2波長対応回折格子100においては、2波長レーザ光
源10から波長λ1のレーザ光が出射された場合、回折格子102において、波長λ1のレ
ーザ光をメインビームとなる0次回折光I1(0)と、サイドビームとなる二つの±1次
回折光I1(±1)とに回折する。また2波長レーザ光源10から波長λ2のレーザ光が出
射された場合、回折格子103において、波長λ2のレーザ光をメインビームとなる0次
回折光I2(0)と、サイドビームとなる二つの±1次回折光I2(±1)とに回折するよ
うにしている。なお、図6においては、説明を分かり易くするために、波長λ1と波長λ2
とのレーザ光線の光路を分離して記載しているが、実際は各波長の光線は同一の光路を伝
搬することになる。
特開2001−281432公報
図9は、前述した2波長対応回折格子100を構成する夫々の回折格子102、103
の波長と回折効率との関係を示した図であり、図9(a)はDVD用の回折格子102に
おける波長と回折効率との関係を、図9(b)はCD用の回折格子103における波長と
回折効率との関係を夫々示した図である。
この図9(a)に示すDVD用の回折格子102では、DVD用の650nm波長にお
いて0次回折光I1(0)とその±1次回折光I1(±1)の回折効率が所定の値となるよ
うに調整されている。また図7(b)に示すCD用の回折格子103では、CD用の78
5nm波長において0次回折光I2(0)と、その±1次回折光I2(±1)の回折効率が
所定の値となるように調整されている。
しかしながら、回折格子102は、図9(a)に示すようにDVD用の波長λ1(65
0nm)付近の回折効率が僅かな波長変化によって大きく変化するという欠点があった。
また回折格子103では、図9(b)に示すようにCD用の波長λ2(785nm)付近
の回折効率が僅かな波長変化によって回折効率が大きく変化するという欠点があった。即
ち、前述した従来の2波長対応回折格子100は波長依存性が大きく、2波長レーザ光源
10の温度ドリフトによる波長変化によって回折効率が大きく変化するという欠点があっ
た。
本発明は、上記したような点を鑑みてなされたものであり、複数の波長に対して使用す
ることができ、且つ、波長依存性の小さい回折格子を提供することを目的とする。またそ
のような回折格子を備えた光ピックアップ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の回折格子は、透明基材と、第1の屈折率を有する第
1の屈折率材料と、第1の屈折率材料とは異なる第2の屈折率を有する第2の屈折率材料
と、を備え、所定の波長帯域における回折効率がほぼ一定となる厚みに夫々設定した第1
の屈折率材料と第2の屈折率材料とを透明基材の表面上に交互に配置するようにした。
このような本発明の回折格子によれば、所定の波長帯域における回折効率をほぼ一定に
保つことができるので波長依存性を小さくすることが可能になる。これにより、半導体レ
ーザの温度ドリフトにより波長変化が生じた場合でも回折効率が変動するのを防止するこ
とができる。
また本発明の回折格子は、第1の屈折率材料をSiO2、第2の屈折率材料をTiO2
たはTa25とした。このように第1の屈折率材料をSiO2、第2の屈折率材料をTi
2またはTa25の様に、各々の材料として誘電体を用いると、例えば、高い信頼性が
要求される車載用の光ディスク装置の光ピックアップ装置に好適な回折格子を実現するこ
とができる。
また本発明の回折格子は、第1の屈折率材料を紫外線硬化樹脂又は熱硬化樹脂、第2の
屈折率材料をTiO2またはTa25とした。このように第1の屈折率材料として樹脂材
料、第2の屈折率材料として誘電体を用いると回折格子のコストダウンを図ることができ
る。特に、このような構成の回折格子は、使用条件が穏やかで、且つ低価格化が求められ
る家庭用の光ディスク装置の光ピックアップに好適とされる。
また本発明の光ピックアップ装置は、少なくとも2つの異なる波長の光を出射する光源
と、前記光源から出射光を光記録媒体に集光する対物レンズとを備え、光記録媒体に情報
の記録又は/及び再生を行う光ピックアップ装置であって、光源と前記対物レンズとの間
の光路中に本発明の回折格子を配置するようにした。これにより、モノリシック集積型2
波長レーザを組み合わせて使用した場合でも、CDやDVD等の異なる種類の光記録媒体
に情報の記録又は再生を確実に行うことができる。
また本発明の回折格子の製造方法は、透明基材の表面上に第1の屈折率を有する第1の
屈折率材料を形成する工程と、第1の屈折率材料の表面上に感光樹脂を塗布する工程と、
感光性樹脂を選択的に露光する工程と、感光性樹脂を現像する工程と、感光性樹脂により
覆われていない領域の第1の屈折率材料をエッチングする工程と、透明基材の表面上に第
1の屈折率材料とは異なる第2の屈折率を有する第2の屈折率材料を形成する工程と、感
光性樹脂を剥離する工程とからなる。このようにすれば本発明の回折格子を作製すること
ができる。
以下、図面を用いて本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態に係る2波長対応回折格子の構造を示した図である。
この図1に示す2波長対応回折格子1は、ガラス等の透明基材である透明ガラス基板2
と、低屈折率(第1の屈折率)を有する低屈折率材料(第1の屈折率材料)3と、低屈折
率材料3とは異なる屈折率で、且つ低屈折率材料3の屈折率より高い高屈折率(第2の屈
折率)を有する高屈折率材料(第2の屈折率材料)4とからなる。そして、ガラス透明基
板2の出射面側に低屈折率材料3と高屈折率材料4とを交互に配置することにより、ガラ
ス透明基板2の表面に断面形状が周期的な凹凸となる回折格子を形成するようにしている

そして、本実施形態の2波長対応回折格子1においては、凸部状に形成されている低屈
折率材料3の幅Wと周期Pとの比W/Pを0.5に設定したうえで、所定の波長帯域にお
ける回折効率がほぼ一定となるように低屈折率材料3と高屈折率材料4との格子深さ(厚
さ)を適宜設定するようにした点に特徴がある。
図2は、本実施形態の2波長対応回折格子1における波長と回折効率との関係を示した
図である。この図2に示すように、本実施形態の2波長対応回折格子1は、少なくともD
VD用の波長λ1(650nm)からCD用の波長λ2(785nm)までの波長帯域にお
ける0次回折光I(0)とその±1次回折光I(±1)の回折効率の値をほぼ同じにする
ことができる。これにより、DVD用の波長λ1とCD用の波長λ2を含む波長帯域におけ
る波長依存性を小さくできるので、2波長レーザ光源10の温度ドリフトによってレーザ
光の波長が変化した場合でも回折効率の変動を防止することができる。
ここで、図3を参照しながら、低屈折率材料3と高屈折率材料4との格子深さと回折効
率との関係を説明する。
図3は、本実施形態の2波長対応回折格子1の回折格子部分を示した拡大断面図であり
、この図3に示すように、低屈折率材料3の屈折率をnL、高屈折率材料4の屈折率をnH
、回折格子のピッチをP、低屈折率材料3部分の幅をW、低屈折率材料3の格子深さをd
L、高屈折率材料4の格子深さをdHとする。
回折格子のm次光の回折効率をηmとすると、回折効率ηmは、P、W、Γによって式(
1)のような関数によって示すことができる。

Figure 2007293938
位相変調量Γは波長により変化するため、異なる波長で回折効率ηmを同じ値にするた
めには、波長が変化しても位相変調量Γが変化しないように補償すれば良い。
ここで、位相変調量Γは式(2)のように示すことができる。
Figure 2007293938
また、格子材料の屈折率は波長分散を持つため、波長λ1での低屈折率材料3の屈折率
をnL1、高屈折率材料4の屈折率をnH1、波長λ2での低屈折率材料3の屈折率をnL2
高屈折率材料4の屈折率をnH2とすると、波長λ1における位相変調量をΓ1、及び波長λ
2における位相変調量をΓ2は、下記式(3)、(4)のように示すことができる。

Figure 2007293938

Figure 2007293938
そして、波長λ1及びλ2における回折効率を同じにするには、Γ1=Γ2であれば良いか
ら、
Figure 2007293938
を満足するように各条件を設定すれば良い。
ここで、一例として、低屈折率材料3をSiO2、高屈折率材料4をTa25、波長λ1
を660nm、波長λ2を785nmとすると、各波長λ1及びλ2におけるSiO2、Ta
25の屈折率は、
波長λ1(660nm) SiO2=1.470、Ta25=2.164
波長λ2(785nm) SiO2=1.467、Ta25=2.147
となる。
これらの値を上記した式(5)に代入すると、下記式(6)の結果が得られる。
Figure 2007293938
従って、この式(6)を満たすように低屈折率材料3の格子深さdLと、高屈折率材料
4の格子深さdHを設定すれば、DVD用の波長λ1における0次回折光I(0)の回折効
率とCD用の波長λ2における0次回折光I(0)の回折効率をほぼ同じに設定すること
ができる。なお、説明は省略するが、同様にDVD用の波長λ1における1次回折光I(
±1)の回折効率と、CD用の波長λ2における1次回折光I(±1)の回折効率もほぼ
同じに設定することができる。
ここで、回折光量比(0次回折光/1次回折光)=15.0に設定する場合を考えると
、波長λ1における位相変調量Γ1=0.123とすれば良いので、式(3)よりdH=1
430nm、式(6)よりdL=3718nmが得られる。
図4は、低屈折率材料3の格子深さdL=3718nm、高屈折率材料4の格子深さdH
=1430nmに設定したときの波長と回折効率との関係をシミュレーションした結果を
示した図である。
この図4に示すシミュレーション結果からも、DVD用の波長λ1からCD用の波長λ2
における0次回折光I(0)及び1次回折光I(±1)の回折効率をほぼ同じに設定でき
ることが確認された。
また本実施形態の2波長対応回折格子1においては、例えば低屈折率材料3として誘電
体であるSiO2、高屈折率材料4として同じく誘電体であるTiO2又はTa25を夫々
用いるようにした。
このように低屈折率材料3をSiO2、高屈折率材料をTiO2またはTa25により構
成すると、例えば、高い信頼性が要求される車載用の光ディスク装置の光ピックアップ装
置に好適な回折格子を実現することができる。
ここで、以下に本実施形態に係る2波長対応回折格子1の製造方法について、図5を参
照しつつ詳細に説明する。
まず、図5(a)に示すように透明ガラス基板2を用意し、図5(b)に示すように透
明ガラス基板2の表面上に真空蒸着機やスパッタ成膜等の成膜装置を用いてSiO23を
形成する。次に、図5(c)に示すように前記SiO23の表面上にフォトレジスト31
を塗布し、図5(d)に示すように回折格子の仕様に基づいて所定の寸法でパターニング
されたマスク32を用いてフォトレジスト31を露光し、このフォトレジスト31を現像
したのが図5(e)に示す図である。そして、図5(f)に示すようにフォトレジストの
感光部31aにより覆われていない領域の前記SiO23をエッチングにより除去する。
次に、図5(g)に示すように透明ガラス基板2及びフォトレジスト31aの表面上に真
空蒸着機やスパッタ成膜等の成膜装置を用いてTa254を形成する。そして、図5(h
)に示すように剥離液を用いて、フォトレジスト31aを剥離して2波長対応回折格子1
が完成する。
また本実施形態の2波長対応回折格子1は、低屈折率材料3を紫外線硬化樹脂又は熱硬
化樹脂、高屈折率材料4をTiO2またはTa25としてもよい。このように低屈折率材
料3として樹脂材料を用いると、2波長対応回折格子1のコストダウンを図ることができ
る。特に、このような構成の2波長対応回折格子1は、使用条件が穏やかで、且つ低価格
化が求められる家庭用の光ディスク装置の光ピックアップに好適とされる。
以下に、低屈折率材料3に紫外線硬化樹脂を用いた場合の2波長対応回折格子1の製造
方法について、図6を参照しつつ詳細に説明する。
まず、図6(a)に示すように透明ガラス基板2を用意し、図6(b)に示すように透
明ガラス基板2の表面上に真空蒸着機やスパッタ成膜等の成膜装置を用いてTa2534
を形成する。次に、図6(c)に示すように前記Ta2534の表面上にフォトレジスト
31を塗布し、図6(d)に示すように回折格子の仕様に基づいて所定の寸法でパターニ
ングされたマスク32を用いてフォトレジスト31を露光し、このフォトレジスト31を
現像したのが図6(e)に示す図である。そして、図6(f)に示すようにフォトレジス
トの感光部31aにより覆われていない領域の前記Ta2534をエッチングにより除去
し、図6(g)に示すようにフォトレジスト感光部31aを剥離する。次に、図6(h)
に示すように透明ガラス基板2及びTa2534の表面上に紫外線硬化樹脂33を塗布す
る。そして、図6(j)に示すように、前記透明ガラス基板2の表面2aとは反対側の主
表面2bから紫外線を照射して紫外線硬化樹脂33を露光する。ここで、前記紫外線硬化
樹脂のTa2534により遮蔽されていない領域は感光して硬化することとなる。次に、
図6(k)に示すように剥離液を用いて、感光していない(硬化していない)領域の紫外
線硬化樹脂33bを剥離すれば2波長対応回折格子1が完成する。
なお、本実施形態の2波長対応回折格子1は、フォトリソグラフィ法とエッチング技法
を用いて回折格子を作製したがナノインプリント技術と呼ばれるナノオーダーのパターン
を有する金型を利用して格子を作製するようにしても良い。ナノインプリント技術を利用
して格子パターンを作製する場合は、上記したフォトリソグラフィ法に比べて安価に格子
を製造することが可能になる。但し、ナノインプリント技術を使用する場合は、格子材料
に樹脂を用いる必要があるため、低屈折率材料3に紫外線硬化樹脂又は熱硬化樹脂を用い
ると好適である。
図7は本実施形態の2波長対応回折格子を備えた光ピックアップ装置の構成を示した図
である。
この図7に示す光ピックアップ装置は、2波長レーザ光源10から出射された光が2波
長対応回折格子1に入射され、2波長対応回折格子1において0次回折光と±1次回折光
に回折される。2波長対応回折格子1において回折された0次回折光と±1次回折光はビ
ームスプリッタ21を透過し、コリメートレンズ22により平行光にされた後、対物レン
ズ23により光ディスク30の情報記録面上に集光される。そして、光ディスク30で反
射された光が再び対物レンズ23、及びコリメートレンズ22を透過し、ビームスプリッ
タ21により反射されて光検出器24の受光面において受光されることになる。
このように本実施形態の2波長対応回折格子1を用いて光ピックアップ装置を構成すれ
ば、レーザ光源として2波長レーザ光源10を使用した場合でも、CDやDVD等の異な
る種類の光ディスクに対して情報の記録又は再生を確実に行うことが可能になる。
なお、本実施形態では、本発明の回折格子の一例として、異なる2つの波長に対応した
2波長対応回折格子を例に挙げて説明したが、これはあくまでも一例であり、ガラス透明
基板2の表面上に形成する低屈折率材料3と高屈折率材料4との格子深さを変えることに
よって、例えばBlu−ray Disc等に用いられる青紫色レーザ(405nm)を
含む波長帯域において、波長依存性の小さい回折格子を実現することが可能である。
本発明の実施形態に係る2波長対応回折格子の構造を示した図。 本実施形態の2波長対応回折格子における波長と回折効率との関係を示した図。 本実施形態の回折格子を拡大して示した図。 シミュレーション結果を示した図。 本発明の実施形態に係る2波長対応回折格子の製造方法を示した図。 本発明の実施形態に係る2波長対応回折格子の製造方法を示した図。 本実施形態の2波長対応回折格子を備えた光ピックアップ装置の構成を示した図。 従来の2波長対応回折格子の構造を示した図。 従来の2波長対応回折格子を構成する夫々の回折格子における波長と回折効率との関係を示した図。
符号の説明
1…波長対応回折格子、2…透明基板、3…低屈折率材料、4…高屈折率材料、10…半
導体レーザ、21…ビームスプリッタ、22…コリメートレンズ、23…対物レンズ、2
4…光検出器、30…光ディスク、31…フォトレジスト、31a…感光部

Claims (5)

  1. 透明基材と、第1の屈折率を有する第1の屈折率材料と、前記第1の屈折率材料とは異
    なる第2の屈折率を有する第2の屈折率材料と、を備え、所定の波長帯域における回折効
    率がほぼ一定となる厚みに夫々設定した前記第1の屈折率材料と前記第2の屈折率材料と
    を前記透明基材の表面上に交互に配置したことを特徴とする回折格子。
  2. 前記第1の屈折率材料をSiO2、前記第2の屈折率材料をTiO2またはTa25とし
    たことを特徴とする請求項1に記載の回折格子。
  3. 前記第1の屈折率材料を紫外線硬化樹脂又は熱硬化樹脂、前記第2の屈折率材料をTi
    2またはTa25としたことを特徴とする請求項1に記載の回折格子。
  4. 少なくとも2つの異なる波長の光を出射する光源と、前記光源から出射光を光記録媒体
    に集光する対物レンズとを備え、光記録媒体に情報の記録又は/及び再生を行う光ピック
    アップ装置であって、
    前記光源と前記対物レンズとの間の光路中に、請求項1乃至3に記載の回折格子が配置
    されていることを特徴とする光ピックアップ装置。
  5. 透明基材の表面上に第1の屈折率を有する第1の屈折率材料を形成する工程と、
    前記第1の屈折率材料の表面上に感光樹脂を塗布する工程と、
    前記感光性樹脂を選択的に露光する工程と、
    前記感光性樹脂を現像する工程と、
    前記感光性樹脂により覆われていない領域の前記第1の屈折率材料をエッチングする工
    程と、
    前記透明基材の表面上に前記第1の屈折率材料とは異なる第2の屈折率を有する第2の
    屈折率材料を形成する工程と、
    前記感光性樹脂を剥離する工程と、
    からなることを特徴とする回折格子の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPWO2010016559A1 (ja) * 2008-08-07 2012-01-26 旭硝子株式会社 回折格子、収差補正素子および光ヘッド装置
JP7406622B2 (ja) 2019-08-21 2023-12-27 マジック リープ, インコーポレイテッド 高屈折率材料を使用した平坦スペクトル応答格子

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