JP2019041060A - 光照射装置 - Google Patents
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Abstract
Description
また、DOEは、レーザの様な平行光源、LEDの様な拡散光源のいずれにも対応可能であり、また、紫外光から可視光、赤外線までの広い範囲の波長に対して適用可能である。
図1は、本実施形態の光照射装置1の分解斜視図である。
図2は、光照射装置1の斜視図である。
図3は、光照射装置1の断面図である。
図4は、回折光学素子10を説明する図である。
なお、図1から図4を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張して示している。
また、以下の説明では、具体的な数値、形状、材料等を示して説明を行うが、これらは、適宜変更することができる。
本明細書において、板、シート、フィルム等の言葉を使用しているが、これらは、一般的な使い方として、厚さの厚い順に、板、シート、フィルムの順で使用されており、本明細書中でもそれに倣って使用している。しかし、このような使い分けには、技術的な意味は無いので、これらの文言は、適宜置き換えることができるものとする。
本明細書中において、シート面とは、各シートにおいて、そのシート全体として見たときにおける、シートの平面方向となる面を示すものであるとする。なお、板面、フィルム面に関しても同様であるとする。
また、本発明において透明とは、少なくとも利用する波長の光を透過するものをいう。例えば、仮に可視光を透過しないものであっても、赤外線を透過するものであれば、赤外線用途に用いる場合においては、透明として取り扱うものとする。
回折光学素子(光学素子)10は、回折現象により光の進行方向を制御する素子である。回折光学素子10は、異なる周期構造を持つ複数の領域(部分周期構造)からなる回折格子群を有する。回折格子群は、例えば、図4に示すように、部分周期構造として、B〜G領域を有する。回折光学素子10の回折格子群に入射した光は、B〜G領域での回折現象により、0〜90°の範囲でほぼ均一な光として照射される。
回折光学素子10は、樹脂層11と、基材12と、を備える。
樹脂層11は、回折格子に対応する凹凸形状が形成された原版を用いて、例えば、基材上に塗布された紫外線硬化樹脂を賦型して凹凸形状を転写し、紫外線を照射して硬化させることにより形成できる。
密着層13は、基材12上に塗布されて、紫外線硬化樹脂等との密着性を高めるための層である。
高屈折率部111は、図5では、凸部111aを底部と頂部の2−levelの形状とした例を図示しているが、凸部111aを2−levelよりも多い多段の階段形状としてもよい。
回折層115の設計は、例えば、厳密結合波解析(RCWA)アルゴリズムを用いたGratingMOD(Rsoft社製)、反復フーリエ変換アルゴリズム(IFTA)を用いたVirtuallab(LightTrans社製)等の各種シミュレーションツールを用いて行うことができる。
これが、例えば、980nmのレーザ光に対し、屈折率を1.6とし、長辺±50°×短辺±3.3°に広がる矩形の拡散形状を2−levelで設計する場合に、回折光学素子10の最適な深さは1087nm、最も細かい凹凸形状の幅は250nmとなり、最大アスペクト比は4を越える。
このように、入射光の波長が長いほど、回折光学素子10の最適深さも深くなるが、波長780nm以上の赤外線波長で利用する場合において、回折層115の凹部112の深さは、650nm以上が好ましく、900nm以上であることが光学特性上より好ましい。
なお、凹部112の深さの上限は、凹凸形状のアスペクト比にもよるが、3μm以下、より好ましくは2μm以下であるならば、転写精度よく賦型できる。
図5において、樹脂層11から凹凸形状の深さd1分を除いた厚みt1は、賦型で形成するパターンの深さにもよるが、賦型で形成する凹凸形状の充填性の観点からd1以上とすることが好ましい。
また、樹脂層11の厚みt2は、厚すぎると樹脂層の反りが生じ易くなるため20μm以下とすることが好ましい。厚みの下限は、形成する回折層115の凹部112の深さにもよるが、2μm以上、好ましくは4μm以上とすることができる。
ホルダ20は、中央が貫通した開口部となっている。ホルダ20は、回折光学素子10の周縁部が載せられる頂部20aを備えている。そして、この頂部20aの上に、接着材60を介して回折光学素子10が載せられて固定されている。なお、本実施形態のホルダ20の頂部20aは、平面で構成されているが、溝をさらに設けてもよい。
光源部30は、ホルダ20の背面側(図3中の下側)に、不図示の接着材等を用いて取り付けられる。
ガラス層41に用いるガラスとしては、熱膨張率が低く、耐熱性を有したガラスであることが望ましく、例えば、石英、ホウケイ酸ガラス、無アルカリガラス等を用いるとよい。また、本実施形態では、ガラス層41の厚みは、0.2mm〜0.7mmとした。
カバーガラス40の両面には、反射抑制層42が形成されている。反射抑制層42としては、一般的に用いられる単層又は多層のコーティングが好適に用いることができるが、モスアイ構造等の賦型形状を用いると、光の入射角依存性が小さくなって、さらによい。
反射抑制層42を設けることにより、ガラス層41の界面における反射を抑制することができ、光の利用効率を高めることができる。
図2に示したように、本実施形態の光照射装置1は、発光素子31と回折光学素子10とを組み合わせて1つの部品として構成されている。そして、この光照射装置1は、用途に応じて基板上に実装して用いられる。光照射装置1は、1つの部品として、ソルダーペースト(クリームはんだ)を挟んで各種装置の基板(不図示)上に配置された後、高温環境下でソルダーペーストを溶融させて、はんだ付けされる。
また、光照射装置1は、内部結露を防ぐことができる。
さらに、光照射装置1は、回折層115が物理的に損傷してしまうことも防止できる。
図6は、第2実施形態の光照射装置1の断面図である。
なお、以下に示す各実施形態において、前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
第2実施形態の光照射装置1では、3枚の回折光学素子10を重ねて配置している。各回折光学素子10は、いずれも周縁部において接着材60を用いて接着されている。
このように複数枚の回折光学素子10を重ねる場合には、カバーガラス40は、最も光出射側(図6では、再上部)に配置するとよい。
なお、回折光学素子10は、積層される複数枚のそれぞれについて、光を整形する具体的な形態(特性)を異なるようにすることができる。
図7は、第3実施形態の光照射装置1の断面図である。
第3実施形態の光照射装置1では、第1実施形態における回折光学素子10及びカバーガラス40に代えて、回折光学素子50を備えている。
回折光学素子50は、ガラス層41と、反射抑制層42と、樹脂層11とを備えている。この回折光学素子50は、第1実施形態における回折光学素子10の基材12をガラス層41に置き換えた形態である。したがって、ガラス層41と、反射抑制層42と、樹脂層11とのそれぞれの構成自体は、第1実施形態のガラス層41、反射抑制層42、樹脂層11と同様である。
反射抑制層42は、樹脂層11側については、設けていない。この位置は、空気界面ではないことから、反射率が低いからである。また、ガラス層41と樹脂層11との間に、密着層13をさらに設けてもよい。
第3実施形態では、ガラス層41が樹脂層11よりも光の出射側となるようにして配置した。このような配置とすることにより、第1実施形態と同様に、ガラス層41が樹脂層11の回折層115を保護することが可能である。また、ガラス層41の厚さにもよるが、ガラス層41の厚さによって回折層115の位置が発光素子31から離れすぎてしまうことを回避できる。
図8は、第4実施形態の光照射装置1の断面図である。
第4実施形態の光照射装置1は、回折光学素子50を3枚積層し、さらに、最も出光側にカバーガラス40を配置した形態である。なお、カバーガラス40と回折光学素子50は、先に示した実施形態のものと同様である。
本実施形態では、発光素子31に最も近い位置の回折光学素子50は、樹脂層11を発光素子31側に向けて配置し、他の2枚の回折光学素子50は、樹脂層11を出光側に向けて配置している。
図9は、第4実施形態の光照射装置1の変形形態を示す図である。
図9のように、中央の回折光学素子50を、樹脂層が発光素子31側を向くように配置してもよい。
図10は、第5実施形態の光照射装置1の断面図である。
本実施形態では、発光素子31に最も近い位置の回折光学素子50は、樹脂層11を発光素子31側に向けて配置し、発光素子31側から2枚目の回折光学素子50は、樹脂層11を出射側に向けて配置し、最も出光側となる回折光学素子50の樹脂層11を発光素子31側へ向けて配置している。
第5実施形態の光照射装置1は、回折光学素子50を3枚積層し、カバーガラス40は備えていない。しかし、第5実施形態の光照射装置1は、最も出光側となる回折光学素子50の樹脂層11を発光素子31側へ向けて配置している。よって、最も出光側(反射抑制層42を除く)にガラス層41が配置されている。これにより、カバーガラス40を設けなくとも、耐熱性の向上が可能である。
図11は、第5実施形態の光照射装置1の変形形態を示す図である。
図11のように、中央の回折光学素子50を、樹脂層が発光素子31側を向くように配置してもよい。
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
図12から図16は、ガラス層41の両面に樹脂層11を有する回折光学素子70を含む構成の例を示す図である。なお、これらの図中の符号は、上述した各実施形態と同様な構成には、同一の符号を設けている。なお、図12から図16に示す例では、いずれもガラス層41が出光側となるように配置されており、上記各実施形態と同様な効果が期待できる。
10 回折光学素子
11 樹脂層
12 基材
13 密着層
14 ガラス層
20 ホルダ
20a 頂部
30 光源部
31 発光素子
32 基板
33 配線
40 カバーガラス
41 ガラス層
42 反射抑制層
50 回折光学素子
60 接着材
70 回折光学素子
111 高屈折率部
111a 凸部
112 凹部
113 空間
114 低屈折率部
115 回折層
Claims (7)
- 入射した光を回折して出射する回折光学素子と、
前記回折光学素子に対して光を投影する光源部と、
を備える光照射装置であって、
前記回折光学素子は、
凸部が並んで配置される高屈折率部と、前記凸部の間に形成されている凹部を含む低屈折率部と、を有する少なくとも1層の回折層と、
前記回折層のうちのいずれの回折層よりも前記光源部からの光が出射する側に配置されたガラス層と、
を備える光照射装置。 - 請求項1に記載の光照射装置において、
前記ガラス層に積層された反射抑制層を備えること、
を特徴とする光照射装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の光照射装置において、
前記ガラス層は、前記回折層の基材を兼ねていること、
を特徴とする光照射装置。 - 請求項3に記載の光照射装置において、
全ての前記回折層は、それぞれ、前記ガラス層を基材としており、
前記ガラス層の前記回折層とは反対側には、反射抑制層が積層されていること、
を特徴とする光照射装置。 - 請求項1から請求項4までのいずれかに記載の光照射装置において、
前記回折層は、基材の両面に配置されている構成を含むこと、
を特徴とする光照射装置。 - 請求項1から請求項5までのいずれかに記載の光照射装置において、
前記光源部は、
基板と、
前記基板に取り付けられた発光素子と、
前記基板に一体となって固定され、前記回折光学素子を保持する枠形のホルダとを備えること、
を特徴とする光照射装置。 - 請求項1から請求項6までのいずれかに記載の光照射装置において、
前記回折層のうち最も前記光源部に近い位置に設けられている前記回折層は、前記凸部及び前記凹部が前記光源部側を向いて配置されていること、
を特徴とする光照射装置。
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