JP2002258044A - 粘着型光学フィルムおよび光学フィルム用粘着剤 - Google Patents

粘着型光学フィルムおよび光学フィルム用粘着剤

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JP2002258044A JP2001058156A JP2001058156A JP2002258044A JP 2002258044 A JP2002258044 A JP 2002258044A JP 2001058156 A JP2001058156 A JP 2001058156A JP 2001058156 A JP2001058156 A JP 2001058156A JP 2002258044 A JP2002258044 A JP 2002258044A
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Masayuki Satake
正之 佐竹
Yasushi Takahashi
寧 高橋
Akiko Ogasawara
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学フィルムを液晶パネルのガラス基板に貼
着するための粘着層が設けられた粘着型光学フィルムで
あって、リワーク性と耐久性の両者に優れたものを提供
すること。 【解決手段】 光学フィルムの一方の面に光学フィルム
を液晶パネルのガラス基板に貼着するための粘着層が積
層されている粘着型光学フィルムにおいて、、前記粘着
層がカルボキシル基を有するアクリル系ポリマーの多官
能性金属キレートによる架橋物により形成されており、
かつ酢酸エチルに浸漬したときの不溶成分が、40重量
%以上であることを特徴とする粘着型光学フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学フィルムの一
方の面に光学フィルムを液晶パネルのガラス基板に貼着
するための粘着層が積層されている粘着型光学フィルム
および当該粘着型光学フィルムに用いる光学フィルム用
粘着剤に関する。さらには前記粘着型光学フィルムを用
いた液晶表示装置に関する。前記光学フィルムとして
は、偏光フィルム、位相差フィルム、光学補償フィル
ム、輝度向上フィルム、防眩シートまたはこれらが複数
積層されているものがあげられる。
【0002】
【従来の技術】液晶ディスプレイは、その画像形成方式
から液晶パネルの最表面を形成するガラス基板の両側に
偏光素子を配置することが必要不可欠であり、一般的に
は偏光フィルムが液晶パネルの最表面に貼着されてい
る。また液晶パネルの最表面には偏光フィルムの他に、
ディスプレイの表示品位を向上させるために様々な光学
素子が用いられるようになってきている。例えば、着色
防止としての位相差フィルム、液晶ディスプレイの視野
角を改善するための視野角拡大フィルム、さらにはディ
スプレイのコントラストを高めるための輝度向上フィル
ム等が用いられる。これらのフィルムは総称して光学フ
ィルムと呼ばれる。
【0003】前記光学フィルムを液晶パネルの最表面に
貼着する際には、通常、粘着剤が使用される。また、光
学フィルムを液晶パネルの最表面に瞬時に固定できるこ
と、光学フィルムを固着させるのに乾燥工程を必要とし
ないこと等のメリットを有することから、粘着剤は、光
学フィルムの片面に予め粘着層として設けられている。
すなわち、液晶パネルの最表面への光学フィルムの貼着
には粘着型光学フィルムが一般的に用いられる。
【0004】前記粘着型光学フィルムは液晶パネルの最
表面にを密着して貼り合わせる。その際に光学フィルム
と液晶パネルとが密着していない部分があると、そこは
表示不良となってしまう。また、液晶パネルの最表面に
貼り合わせた粘着型光学フィルムは、加熱、加湿条件に
おかれた使用状態においても剥がれたりしない耐久性が
必要である。
【0005】一方で、前記粘着型光学フィルムを液晶パ
ネルの最表面に貼り合わせる際に、貼り合わせ位置を誤
ったり、貼合せ面に異物が噛み込むような場合には、光
学フィルムを液晶パネル最表面から剥離し再利用する。
しかし、光学フィルムを剥離する際に剥離が重いと、液
晶パネルにセルギャップが生じるなどの損傷を与えた
り、液晶パネル面に糊残りが生じる場合がある。また、
通常、液晶パネルへ貼り合せた粘着型光学フィルムの粘
着層の接着性は時間経過とともに上昇する。また、パネ
ルメーカーでは各工程で温度がかかる条件があり、光学
フィルムを貼り合せた液晶パネルは必ずしも温度が一定
の場所に置かれているわけではない。したがって、粘着
型光学フィルムには、液晶パネルに貼り合わせた後、各
工程を通過し、長時間経った後においても、光学フィル
ムを容易に剥せ、再度貼り合わせ(リワーク)が可能で
あることが要求される。
【0006】このように粘着型光学フィルムには、接着
の安定性に係わる耐久性と剥離の簡便性に係わるリワー
ク性といった相反する特性を満たすことが要求されてい
る。
【0007】従来、粘着型光学フィルムの粘着層として
は、アクリル系ポリマーの架橋物が用いられている。し
かし、従来の架橋方法では、架橋度が高いと接着性が軽
くなりリワーク性は良好となるが、耐久性(加熱・加湿
による接着面の不具合)が悪くなる。一方、架橋度を低
くすると耐久性は良好となるが、接着性が重くなりリワ
ーク性が不良となっていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、光学フィル
ムを液晶パネルのガラス基板に貼着するための粘着層が
設けられた粘着型光学フィルムであって、リワーク性と
耐久性の両者に優れたものを提供することを目的とす
る。さらには、当該粘着型光学フィルムに用いる光学フ
ィルム用粘着剤を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく、鋭意研究したところ、以下に示す粘着型
光学フィルムにより上記目的を達成できることを見出
し、本発明を完成するに至った。
【0010】すなわち、本発明は、光学フィルムの一方
の面に光学フィルムを液晶パネルのガラス基板に貼着す
るための粘着層が積層されている粘着型光学フィルムに
おいて、、前記粘着層がカルボキシル基を有するアクリ
ル系ポリマーの多官能性金属キレートによる架橋物によ
り形成されており、かつ酢酸エチルに浸漬したときの不
溶成分が、40重量%以上であることを特徴とする粘着
型光学フィルム、に関する。
【0011】本発明の、粘着層は、カルボキシル基を有
するアクリル系ポリマーと多官能性金属キレートによる
架橋により形成されているため、耐久性がよく、また酢
酸エチルに浸漬したときの不溶成分が、40重量%以上
と架橋度が高いためリワーク性も良好である。前記不溶
成分は、60重量%以上さらには、80〜95重量%以
上であるのがリワーク性の点で好適である。40重量%
未満の場合は、架橋不足のため、接着性が重くなりリワ
ーク性の点で好ましくない。前記不溶成分が80〜95
重量%の場合に最も接着性と耐久性のバランスがとれて
いる。
【0012】前記粘着型光学フィルムにおいて、多官能
性金属キレートが、多官能性アルミニウムキレートであ
ることが好ましい。特に、多官能性金属キレートが、ア
ルミニウムトリスアセチルアセトネートであることが好
ましい。かかる多官能性金属キレートは高い架橋構造を
形成し、また耐久性のうえでも好ましい。
【0013】また、本発明は、前記粘着型光学フィルム
の粘着層を形成する、カルボキシル基を有するアクリル
系ポリマーおよび多官能性金属キレートを含有してなる
ことを特徴とする光学フィルム用粘着剤組成物、に関す
る。かかる光学フィルム用粘着剤組成物の架橋物によ
り、前記粘着型光学フィルムを形成できる。
【0014】さらに本発明は、前記粘着型光学フィルム
を用いた液晶表示装置、に関する。本発明の粘着型光学
フィルムは、液晶パネル最表面のガラス基板に貼り合わ
せて用いられる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の粘着型光学フィルムの粘
着層を形成する粘着剤は、カルボキシル基を有するアク
リル系ポリマーをベースポリマーとする。カルボキシル
基を有するアクリル系ポリマーは、アルキル(メタ)ア
クリレートを主モノマーとし、これにカルボキシル基含
有のモノマーを共重合させることにより得られる。ま
た、アクリル系ポリマー中の官能基を利用した高分子反
応によって、アクリル系ポリマー中にカルボキシル基を
導入することもできる。なお、(メタ)アクリレートは
アクリレートおよび/またはメタクリレートをいい、本
発明の(メタ)とは同様の意味である。
【0016】アクリル系ポリマーの主骨格を構成する、
アルキル(メタ)アクリレートのアルキル基の平均炭素
数は1〜12程度のものであり、アルキル(メタ)アク
リレートの具体例としては、メチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アク
リレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等
を例示でき、これらは単独または組合せて使用できる。
【0017】カルボキシル基を有するモノマーとしては
アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、イ
タコン酸等があげられる。
【0018】その他、アクリル系ポリマーには、粘着剤
の性能を損なわない範囲で、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、N−メチロール(メタ)アクリルア
ミド等の水酸基含有モノマー、グリシジル(メタ)アク
リレート等のエポキシ基を含有モノマー等の官能基を有
するモノマー、さらには酢酸ビニル、スチレン等を用い
ることもできる。
【0019】アクリル系ポリマー中の前記カルボキシル
基を有するモノマーユニット(a)の割合は特に制限さ
れないが、アクリル系ポリマーを構成するモノマーユニ
ット(A)(但し、前記モノマーユニット(a)を除
く)との重量比(a/A)で、0.001〜0.12程
度となるように調整するのが、耐久性の点で好ましい。
特に、0.005〜0.08とするのが好ましい。
【0020】アクリル系ポリマーの平均分子量は特に制
限されないが、重量平均分子量は、30万〜250万程
度であるのが好ましい。
【0021】前記アクリル系ポリマーの製造は、各種公
知の方法により製造でき、たとえば、バルク重合法、溶
液重合法、懸濁重合法等のラジカル重合法を適宜選択で
きる。ラジカル重合開始剤としては、アゾ系、過酸化物
系の各種公知のものを使用でき、反応温度は通常50〜
85℃程度、反応時間は1〜8時間程度とされる。ま
た、前記製造法のなかでも溶液重合法が好ましく、アク
リル系ポリマーの溶媒としては一般に酢酸エチル、トル
エン等の極性溶剤が用いられる。溶液濃度は通常20〜
80重量%程度とされる。
【0022】多官能性金属キレートは、多価金属が有機
化合物と共有結合または配位結合しているものである。
多価金属原子としては、Al、Zr、Co、Cu、F
e、Ni、V、Zn、In、Ca、Mg、Mn、Y、C
e、St、Ba、Mo、La、Sn、Ti等があげられ
る。これらのなかでも、Al、Zr、Tiが好ましい。
特にAlが着色がなく透明性がよい点で好ましい。ま
た、共有結合または配位結合する有機化合物中の原子と
しては酸素原子等があげられ、有機化合物としてはアル
キルエステル、アルコール化合物、カルボン酸化合物、
エーテル化合物、ケトン化合物等があげられる。特に、
安定で取り扱いが容易なアルミニウムトリスアセチルア
セトネートなどが好適に用いられる。これら多官能性金
属キレートは、粘着層において、アクリル系ポリマーと
架橋している。
【0023】アクリル系ポリマーと多官能性金属キレー
トの配合割合は特に制限されないが、多官能性金属キレ
ートの使用が多くなると、過剰に含まれる多官能性金属
キレートにより、耐久性で不具合が生じるおそれがある
ため、アクリル系ポリマー (固形分)100重量部に対
して、多官能性金属キレート(固形分)は2重量部程度
以下、さらには1.5重量部程度以下とするのが好適で
ある。一方、粘着層の前記不溶解を前記範囲になるよう
な架橋度とし接着性が重くならないようにするには、多
官能性金属キレート(固形分)の前記配合割合は0.0
5重量部程度以上、さらには0.6重量部程度以上とす
るのが好適である。
【0024】さらには、前記粘着剤組成物には、必要に
応じて、粘着付与剤、可塑剤、充填剤、酸化防止剤、紫
外線吸収剤等を、また本発明の目的を逸脱しない範囲で
各種の添加剤、架橋剤を適宜に使用することもできる。
【0025】本発明の粘着型光学フィルムは、図1に示
すように、光学フィルム1に前記粘着剤組成物による粘
着層2が設けられている。また、前記粘着層2には離型
シート3を設けることができる。
【0026】光学フィルム1としては液晶表示装置等の
形成に用いられるものが使用され、その種類は特に制限
されない。たとえば、光学フィルムとしては偏光フィル
ム、の他に楕円偏光フィルム、光学補償機能を有する偏
光フィルム、視角拡大機能を有する偏光フィルム、輝度
向上機能を有する偏光フィルムなどが挙げられる。これ
らは偏光フィルムに位相差フィルム、光学補償フィル
ム、輝度向上フィルムまたは防眩シート等が積層されて
いる。
【0027】偏光フィルムを構成する偏光子としては、
特に制限されず、各種のものを使用できる。偏光子とし
ては、たとえば、ポリビニルアルコール系フィルムや部
分ホルマール化ポリビニルアルコール系フィルム、エチ
レン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルムの如き
親水性高分子フィルムにヨウ素や二色性染料等の二色性
物質を吸着させて延伸したもの、ポリビニルアルコール
の脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物の如きポ
リエン系配向フィルム等があげられる。偏光子の厚さも
特に制限されないが、5〜80μm程度が一般的であ
る。
【0028】前記偏光子の片面または両面には、透明保
護層を耐水性等の目的で、ポリマーによる塗布層とし
て、またはフィルムのラミネート層等として設ることが
できる。透明保護層を形成する、透明ポリマーまたはフ
ィルム材料としては、適宜な透明材料を用いうるが、透
明性や機械的強度、熱安定性や水分遮断性などに優れる
ものが好ましく用いられる。透明保護層の厚さは特に制
限されないが、10〜300μm程度が一般的である。
【0029】前記透明保護層を形成する材料としては、
例えばポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフ
タレート等のポリエステル系ポリマー、二酢酸セルロー
スや三酢酸セルロース等のセルロース系ポリマー、ポリ
メチルメタクリレート等のアクリル系ポリマー、ポリス
チレンやアクリロニトリル・スチレン共重合体(AS樹
脂)等のスチレン系ポリマー、ポリカーボネート系ポリ
マーなどがあげられる。また、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、シクロ系ないしはノルボルネン構造を有するポ
リオレフィン、エチレン・プロピレン共重合体の如きポ
リオレフィン系ポリマー、塩化ビニル系ポリマー、ナイ
ロンや芳香族ポリアミド等のアミド系ポリマー、イミド
系ポリマー、スルホン系ポリマー、ポリエーテルスルホ
ン系ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン系ポリマ
ー、ポリフェニレンスルフィド系ポリマー、ビニルアル
コール系ポリマー、塩化ビニリデン系ポリマー、ビニル
ブチラール系ポリマー、アリレート系ポリマー、ポリオ
キシメチレン系ポリマー、エポキシ系ポリマー、あるい
は前記ポリマーのブレンド物なども前記透明保護層を形
成するポリマーの例としてあげられる。
【0030】位相差フィルムとしては、高分子素材を一
軸または二軸延伸処理してなる複屈折性フィルムや液晶
ポリマーフィルムなどがあげられる。位相差フィルムの
厚さも特に制限されないが、20〜150μm程度が一
般的である。位相差板は、二層以上の延伸フィルムの重
畳体などとして形成して位相差等の光学特性を制御した
ものとして形成することもでき、着色防止や視角範囲の
拡大等を目的に液晶セルの位相差を補償するためなどに
偏光フィルムと積層してなる楕円偏光フィルムとして用
いることもできる。
【0031】高分子素材としては、たとえば、ポリビニ
ルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリメチルビニ
ルエーテル、ポリヒドロキシエチルアクリレート、ヒド
ロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、メチルセルロース、ポリカーボネート、ポリアリレ
ート、ポリスルホン、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リエチレンナフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリ
フェニレンスルファイド、ポリフェニレンオキサイド、
ポリアリルスルホン、ポリビニルアルコール、ポリアミ
ド、ポリイミド、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、セ
ルロース系重合体、またはこれらの二元系、三元系各種
共重合体、グラフト共重合体、ブレンド物などがあげら
れる。これら高分子素材は延伸等により配向物(延伸フ
ィルム)となる。
【0032】液晶性ポリマーとしては、たとえば、液晶
配向性を付与する共役性の直線状原子団(メソゲン)が
ポリマーの主鎖や側鎖に導入された主鎖型や側鎖型の各
種のものなどがあげられる。主鎖型の液晶性ポリマーの
具体例としては、屈曲性を付与するスペーサ部でメソゲ
ン基を結合した構造の、例えばネマチック配向性のポリ
エステル系液晶性ポリマー、ディスコティックポリマー
やコレステリックポリマーなどがあげられる。側鎖型の
液晶性ポリマーの具体例としては、ポリシロキサン、ポ
リアクリレート、ポリメタクリレート又はポリマロネー
トを主鎖骨格とし、側鎖として共役性の原子団からなる
スペーサ部を介してネマチック配向付与性のパラ置換環
状化合物単位からなるメソゲン部を有するものなどがあ
げられる。これら液晶性ポリマーは、たとえば、ガラス
板上に形成したポリイミドやポリビニルアルコール等の
薄膜の表面をラビング処理したもの、酸化珪素を斜方蒸
着したものなどの配向処理面上に液晶性ポリマーの溶液
を展開して熱処理することにより行われる。
【0033】前記偏光フィルム、位相差フィルムは積層
して用いることもでき反射型偏光フィルム、半透過層型
偏光フィルム、偏光分離偏光フィルム等とすることがで
きる。また、前記例示の光学フィルムは、光学補償フィ
ルム、その他の各種視野角拡大フィルムとして使用する
こともでき、さらには光学フィルムとしては、輝度向上
フィルム等があげられる。また偏光フィルムは、表面上
に微細凹凸構造の反射層を設けて防眩シートとすること
もできる。
【0034】粘着層2の形成は、液晶パネルのガラス基
板に貼着する光学フィルム1の片面に行う。形成方法と
しては、特に制限されず、光学フィルム1に粘着剤組成
物(溶液)を塗布し乾燥する方法、粘着層2を設けた離
型シート3により転写する方法等があげられる。粘着層
2(乾燥膜厚)の厚さは、特に限定されないが、10〜
40μm程度とするのが好ましい。
【0035】離型シート3の構成材料としては、紙、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレ
ート等の合成樹脂フィルム等があげられる。離型シート
3の表面には、粘着剤層2からの剥離性を高めるため、
必要に応じてシリコーン処理、長鎖アルキル処理、フッ
素処理な剥離処理が施されていても良い。
【0036】
【実施例】以下に、実施例によって本発明を具体的に説
明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるも
のではない。なお、各例中、部および%は重量基準であ
る。
【0037】実施例1 (アクリル系ポリマーの調製)温度計、攪拌機、還流冷
却管及び窒素ガス導入管を備えたセパラブルフラスコ
に、ブチルアクリレート100部、アクリル酸0.5、
アゾビスイソブチロニトリル0.4部及び酢酸エチルを
有効成分が70%になるように投入した後、窒素ガスを
流し、攪拌しながら約1時間窒素置換を行った。60℃
にフラスコを加熱し、反応を開始し、6時間反応し重量
平均分子量160万のアクリル系ポリマー溶液を得た。
【0038】(粘着剤組成物の調製)上記アクリル系ポ
リマー溶液に架橋剤として多官能性金属キレートである
アルミニウムトリスアセチルアセトネートをポリマー固
形分100部に対して1部加え、さらに希釈溶剤にて希
釈した混合液を十分攪拌し、粘着剤組成物(溶液)を調
製した。
【0039】(粘着型光学フィルムの作製)上記により
作製された粘着剤組成物(溶液)を、厚さ200μmの
偏光フィルム(ポリビニルアルコールフィルムをヨウ素
水溶液中で5倍に延伸した後、両側にトリアセチルセル
ロースフィルムを接着剤を介して接着したもの)上に塗
布し、150℃で3分間乾燥させ、乾燥後の厚みが25
μmの粘着層を有する粘着型偏光フィルムを得た。
【0040】実施例2および比較例1、2 実施例1(粘着剤組成物の調製)において、架橋剤の種
類またはその使用量を表1に示すように変えた以外は実
施例1と同様にして粘着剤組成物(溶液)を調製した。
また、実施例1と同様にして、粘着型偏光フィルムを作
製した。
【0041】上記実施例および比較例で得られた粘着型
偏光フィルムについて以下の評価を行った。評価結果を
表1に示す。
【0042】(不溶成分の測定)上記により作製された
厚さ25μmの粘着層を100mm×50mmの大きさ
に切り出し、テフロン(登録商標)膜に包み、そのサン
プルの重量を測定した。次いで、酢酸エチル溶液中に1
週間浸漬、放置した後、サンプルを引き上げ、乾燥して
再びサンプルの重量を測定した。そして、下記式: 溶剤不溶分(重量%)={(浸漬、乾燥後のサンプル重
量(g))/サンプル重量(g)}×100、に従って
不溶成分を算出した。
【0043】(対ガラス接着力)粘着型光学フィルムを
150mm×25mmに切断し試験用サンプルとした。
サンプルを試験用ガラス板にローラーにて貼り合わせ
た。試験用ガラス板には、無アルカリガラス板(厚み
1.1mm、サイズ200mm×30mm)を使用し
た。貼り合せ前にはガラス板の表面を、メチルアルコー
ルを含ませたやわらかい布でよく拭き、その後空拭きし
てよく洗浄した。貼り合せ後、試験用サンプルをオート
クレーブに投入(50℃×0.5MPa×15分間)し
た。その後、引っ張り試験機を用いてピール角90°、
室温雰囲気(25℃)にて、300m/分の剥離速度で
剥離応時力を測定し接着力(N/25mm)とした。
【0044】(耐久性試験)250mm×180mmに
切り出した粘着偏光フィルムを、厚み1.1mmの試験
用ガラス板にローラーにて貼り合わせた。試験用ガラス
板には、無アルカリガラス板(厚み1.1mm、サイズ
200mm×30mm)を使用した。貼り合せ前にはガ
ラス板の表面を、メチルアルコールを含ませたやわらか
い布でよく拭き、その後空拭きしてよく洗浄した。貼り
合せ後、試験用サンプルをオートクレーブに投入(50
℃×0.5MPa×15分間)した。その後、80℃の
雰囲気下に500時間投入した場合(加熱耐久性)と、
60℃、90%RHの雰囲気下に500時間投入した場
合(加湿耐久性)の接着剤の状態(浮き、発泡)を以下
の基準で確認した。 ○:不具合は認められない。 △:不具合は認められるが小さく許容できるレベル。 ×:不具合あり。
【0045】
【表1】 表1中、ALキレート:アルミニウムトリスアセチルアセ
トネート、NCO:ポリイソシアネート化合物を示す。
【0046】表1に示す通り、本発明(実施例)では、
粘着層を形成する架橋剤として金属キレートを用い、か
つその不溶成分が40重量%以上であり、接着性(リワ
ーク性)、耐久性ともに良好であったが、比較例では両
者の両立は出来ていない。なお、リワーク性は、接着力
が10N/25mm以下の場合に良好である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の粘着型光学フィルムの断面図である。
【符号の説明】
1 光学フィルム 2 粘着層 3 離型シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02F 1/1335 G02F 1/1335 (72)発明者 高橋 寧 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 小笠原 晶子 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 Fターム(参考) 2H049 BA02 BA27 BB33 BB43 BB52 BC03 BC22 2H091 FA08X FA08Z FA11X FA11Z FB02 GA01 LA30 4F100 AH02B AH08B AK25B AR00A BA02 GB41 JK06 JL00 JL06B JL13B JN00A 4J004 AA10 AA17 AB01 AB04 CA03 CA04 CA05 CB03 CC03 CD05 CD06 DA04 DA05 DA06 DB03 FA05 FA10 GA01 4J040 DF041 DF051 GA05 GA07 GA11 GA22 HD41 JA09 JB09 KA16 LA01 LA07 MA05 MB05 PA42

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学フィルムの一方の面に光学フィルム
    を液晶パネルのガラス基板に貼着するための粘着層が積
    層されている粘着型光学フィルムにおいて、、前記粘着
    層がカルボキシル基を有するアクリル系ポリマーの多官
    能性金属キレートによる架橋物により形成されており、
    かつ酢酸エチルに浸漬したときの不溶成分が、40重量
    %以上であることを特徴とする粘着型光学フィルム。
  2. 【請求項2】 多官能性金属キレートが、多官能性アル
    ミニウムキレートであることを特徴とする請求項1記載
    の粘着型光学フィルム。
  3. 【請求項3】 多官能性金属キレートが、アルミニウム
    トリスアセチルアセトネートであることを特徴とする請
    求項1記載の粘着型光学フィルム。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の粘着型
    光学フィルムの粘着層を形成する、カルボキシル基を有
    するアクリル系ポリマーおよび多官能性金属キレートを
    含有してなることを特徴とする光学フィルム用粘着剤組
    成物。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれかに記載の粘着型
    光学フィルムを用いた液晶表示装置。
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